JP4268036B2 - 移植前の臓器の貯蔵および灌流用溶液 - Google Patents

移植前の臓器の貯蔵および灌流用溶液 Download PDF

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Description

本発明は移植前の臓器の貯蔵および灌流用溶液に関する。
ここ10年の間に、正所性臓器移植は、特に例えば肝臓、心臓、膵臓、肺および腎臓疾患などの末期臓器疾患を患う患者にとってかけがえのない治療法となってきた。
しかし、移植された臓器の拒絶は、いまだに重大な問題である。
例えば、肝臓移植の場合、手術後1年間の死亡率は15−25%であり、これに拒絶が寄与している(Strasberg S. M. et al., Hepatology 1994,20: 829)。
移植される肝臓が損傷を受ける局面は、以下とされている:
1)ドナーから取り出す際の高温(heat)虚血;
2)低温貯蔵段階における低温(cold)虚血;
3)レシピエントにおける臓器の再灌流;
(Transplantation 53: 957-978、1992)。
移植する臓器の貯蔵のための基本戦略は、臓器の温度を37℃から約4−6℃に下げることにより、細胞の異化工程を遅延させることである(低体温(hypothermia))。
低体温は、様々な細胞内酵素によって触媒される代謝速度および加水分解速度を低下させるが、細胞代謝を完全に阻害するわけではない。これは、内皮類洞区画および肝細胞区画の両方において細胞変化を導くプロセスをもたらし得る。
実際、単離した肝臓を灌流せずに冷却すると、ATPおよびADPレベルが迅速に減少してしまい(J. Surg. Res. 23: 339-347、1977; Cryobiology 31: 441-452,1994)、残余エネルギー要求が、貯蔵グリコーゲンからの無酸素性解糖によって細胞がATPを産生する能力を上回ってしまい、その結果、乳酸が蓄積し、細胞内アシドーシスが起こる。
ATPからADP、次いでAMPおよびアデニンへの分解は、低体温の間に、ヒポキサンチンの蓄積をもたらし、それと同じにキサンチンデヒドロゲナーゼがキサンチンオキシダーゼに変換し、それに伴って細胞内カルシウムの上昇およびプロテアーゼの活性化が起こる(McCord J. M.、N. Engl. J. Med. 1985,312: 158)。
再灌流状態において、この結果ヒポキサンチンからキサンチン、そして尿酸への分解が起こり、それに伴って活性酸素中間体(ROI)の発生および酸化型の障害が起こる。
さらに、酵素、例えばNa/K ATPaseなどの酵素活性の低下により、電解質バランス状態に変化が生じ、その結果水の流入および細胞の膨潤が起こる。
近年、移植する臓器の低温貯蔵の間のATP含量と、ヒトにおける移植の成功との間に直接的相関関係があることが立証された(Hepatology 1988,8: 471)。
そのような欠点を克服するために、無酸素性低体温(貯蔵段階中)および正常体温再灌流(再移植段階中)の危険な効果に対抗するように研究された組成を有する貯蔵溶液が用いられている。
そのような溶液の処方は臓器の生存状態を改良し、保存期間を長くするために改良され続けている。
移植前の臓器の貯蔵に有用な溶液は既に知られている。
Transplantaion 2000 Apr. 15; 69 (7): 1261-5において、UW溶液として知られるウィスコンシン大学(University of Wisconsin)からの溶液が、異化工程を遅延させることができ、移植前の臓器の良好な保存を保証することができると報告されている。
UW溶液の組成は以下を目的とした薬理学的戦略に基いたものである。
1)アデニンおよびリン酸などの前駆体の添加によりATPの再合成を促進する;
2)リン酸バッファーの存在によりアシドーシスを妨げる;
3)アロプリノールによりキサンチンオキシダーゼ活性を阻害する;
4)細胞内において見られる組成(高K)と類似の組成を用いてイオン再分布を最小限にする;そして特に、
5)ラクトビオネート(lactobiobate)、ラフィノースおよびデンプンなどの高分子量コロイドの添加により、浸透圧による細胞膨潤を妨げる。
しかしこの組成物の基本的戦略は経験的なものであり、この効果は「保護の総和」として知られる現象に由来する効果であるという説がある(Southard J. H. et al., Transplantation 1990,49: 251)。
Transplantation Proc. 1999; August; 31 (5): 2069-70において、セルシオ(Celsior)溶液が移植前の臓器の貯蔵に有用であると報告されている。
塩類溶液 EuroCollinsは臓器の貯蔵に有用なもう1つの公知の溶液であり、以下の表1の組成を有する。
Figure 0004268036
この溶液は長い間ヨーロッパにおいて臓器、特に腎臓の貯蔵のための標準溶液であると考えられていた。この処方は細胞内環境を模倣した電解質組成を得ることに基く。さらに、この溶液においては高グルコース濃度(約190mM)の添加により高浸透圧(420mOsmol)が得られている。
上記溶液は欠点がないとはいえず、様々な改変がなされてきた。
UW溶液によって示される主な欠点はそれが高粘度であることから臓器の灌流中にとりわけ内皮細胞に損傷を与える可能性があることおよび各成分が不可欠であるかどうか不明であるのにもかかわらずそれぞれが高コストであることである(Transplant Proc. 1999; August; 31 (5): 2069- 70)。
セルシオ溶液は、溶液UWと比較した場合に、肝臓の貯蔵に好適な溶液ではないという欠点を示す(Transplant. 2000; Oct. 27; 70 (8): 1140-2)。
EuroCollins 溶液は数々の欠点を示す。
1−高グルコース濃度により低温低酸素状態の間に膨大な乳酸が産生されることから、アシドーシスの問題が悪化する;
2−臓器の貯蔵中の細胞の膨潤を妨止できない;
3−溶液UWと比較してより良好とはいえない(Transplantation 2000 Apr. 15; 69 (7): 1261-5)。
カルニチンの医薬分野での使用はすでに知られている。
Ann. Thorac. Surg. 2001; 71: 254-9において、単離したウサギの心臓における、心臓麻痺性虚血の治療のためのL−カルニチンの使用が記載されている。この研究では、単離されたウサギの心臓を、L−カルニチンを添加した全血で灌流した場合に、単離されたウサギの心臓において心臓機能の回復に対してL−カルニチンが保護効果を示すことを報告している。
移植前の臓器の貯蔵のための溶液の調製におけるカルニチンの使用は今まで記載されていない。
このたび、カルニチンおよび/またはアルカノイルL−カルニチンを、単離した臓器のための貯蔵溶液に添加することにより、臓器の貯蔵および灌流のための驚くべき能力が示された。これは先に言及した公知の溶液より優れたものである。
本発明による溶液は、L−カルニチンおよび/またはアルカノイルL−カルニチンが存在する点で既知の溶液とは異なる。
本発明による溶液は、移植前の臓器の貯蔵および灌流における使用に好適である。
そのような臓器の非限定的な例としては、心臓、肝臓、膵臓、肺および腎臓が挙げられる。
好ましくは、本発明による溶液は、L−カルニチンおよびアルカノイルL−カルニチンを含み、ここでアルカノイルL−カルニチンは、アセチル;プロピオニル;バレリル;イソバレリル;ブチリルおよびイソブチリルL−カルニチンからなる群から選択される。
一般的な態様において、本発明による移植前の臓器の維持および灌流用の貯蔵溶液は以下を含む:
(a)生理的に許容される量のカリウムイオン、一酸リン酸(mono-acidic phosphate)、二酸リン酸(bi-acidic phosphate)、塩素、ナトリウム、炭酸水素を含む平衡等張溶液;
(b)50−250mMのグルコース;
(c)0.2−20mMのアルカノイルL−カルニチンまたはその生理的に許容される塩の1つ;および/または、
(d)1−100mMのL−カルニチンまたはその生理的に許容される塩の1つ;
(e)水。
本発明の第1の好適な態様において、移植前の臓器の貯蔵および灌流用の溶液(これを以下、「カルニバル(Carnival)溶液」と称する)は、表2に示す組成を有する。
Figure 0004268036
イソバレリルL−カルニチンは、好適なアルカノイルL−カルニチンである。
L−カルニチンまたはアルカノイルL−カルニチンの生理的に許容される塩とは、望ましくない毒性効果を引き起こさない酸とのあらゆる塩を意味する。これらの酸は薬理学者や薬学の専門家に周知である。
これら塩の非限定的な例として以下のものが挙げられる:塩化物、臭化物、オロチン酸塩、酸アスパラギン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩(citrate magnesium)、酸リン酸塩、フマル酸塩および酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩(fumarate magnesium)、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩 、ムケート(mucate)、酸シュウ酸塩 、パモ酸塩、酸パモ酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩 、酸酒石酸塩 、酒石酸マグネシウム塩(tartrate magnesium)、2−アミノエタンスルホン酸塩、マグネシウム2−アミノエタンスルホン酸塩、酒石酸コリン塩(tartrate coline)およびトリクロロ酢酸塩。
フマル酸塩が好適である。
本発明による好適な溶液の例を表3に示す。
Figure 0004268036
本発明による溶液はさらに以下のものを含んでいてもよい。
1)酸素由来のフリーラジカルの形成を妨げるのに有用な量の1または複数の抗酸化剤。そのような抗酸化剤の非限定的な例として以下のものが挙げられる:アロプリノール、グルタチオン、ベータ−カロテン、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ 、ジメチルチオウレア(DMTU)、ジフェニルフェニレンジアミン(DPPD)、マンニトール、シアニダノール;およびビタミンE、および/または、
2)貯蔵の間に形成される乳酸を減少させるためのジクロロ酢酸。
使用するべき抗酸化剤および/またはジクロロ酢酸の量は当業者に周知であり、文献において広く報告されている。
本発明による溶液は臓器に損傷を与えるメカニズムを防ぐために好適に用いられ、そのため該溶液は、
(a)細胞内アシドーシスを阻止または低減させる;
(b)特に再灌流中に、酸素フリーラジカルによってもたらされる損傷を防止する;
(c)再灌流中に高エネルギーリン酸の再生を可能にする;
(d)細胞内空間の膨張から保護する;
(e)細胞の代謝要求を維持する。
本発明による溶液の保護活性を好適な実験モデルにおいて評価した。ここで同目的のために有用であることが知られている参照溶液を用いた。
以下の実施例において本発明をさらに詳しく説明する。
多くの研究により、ATPなどの高エネルギーリン酸化合物を再生する移植臓器の能力と移植の成功との間の相関関係が立証されている。実際、例えば肝臓の貯蔵において、最も重要な局面の1つは明らかに移植後のATPなどの高エネルギーリン酸化合物を再生する能力である。
高エネルギーリン酸化合物は、細胞損傷を防止する多数の調節機構にとって利用できるものでなければならない。例えば、肝臓におけるNTP(ヌクレオシド三リン酸)のレベルは重要な細胞プロセス、例えば細胞膜およびミトコンドリア膜を横切るイオン交換を調節する勾配の維持、タンパク質合成、胆汁産生および尿素回路を修復するのに十分な量存在しなければならない。
本発明の溶液の効力を立証するために行なった実験において、単離したラット肝臓を用い、ここで、低温虚血期間、保存期間、および再灌流期間において、31P−NMR分光法によってATP、ADPおよび総アデニン性(adeninic)ヌクレオチド(NTP)のレベルの変化を分析した(J. Lab. Clin. Med. 1992,120: 559; Transplantation 1994,57: 1576)。
これらの実験の実現のために以下の重要な問題の解決が必要となった。
1)NMR磁石の内側での操作に適した灌流チャンバの構築および適切な灌流回路の作成;
2)灌流チャンバと共に用いることができる高周波(RF)コイルの構築;
3)時間の規定(灌流、保存および再灌流段階の持続時間;これらの各段階の間の分光法による研究の間隔;単一スペクトルの最小持続時間;1つの段階から別の段階への経過時間の最適化)。
灌流回路およびチャンバ
灌流回路の図式を図1に示す。
この回路の構築は、適切な温度および酸素供給条件が臓器において維持されなければならないことを考慮して行なった。臓器は灌流システムから数メートルの距離に置き、灌流システムは、ポンプおよび恒温装置から構成される。実際、これらの器具は測定機器の磁場の外側に置かねばならず、この場合、最小で6メートルの距離であった。
磁石から離れた、恒温容器に入れた灌流培地KH(Krebs-Henseleit+グルコース+BSA)(400ml)(Krebs H. A. 1930; Biochem. J. 98,720; Henseleit K. 1932; Hoppe-Seylerr’s Z. physiol. Chem. 210,33.)は、マグネティックスターラーによって連続的に混合した。
恒温は、磁石の内側に臓器を含む灌流チャンバにおける温度が37±0.5℃となるようにした。
培地への酸素供給は膜型人工肺の使用により保証した。
酸素飽和レベルは、用いたシリコンの透過性因子、チューブの口径および厚さ、酸素供給および恒温装置の内側のらせん状に巻かれたチューブの流速および長さに基いて計算した。計算値は30から35%Oという結果であった。
灌流液は、流速25ml/分にてぜん動ポンプの補助によって再循環させた。
灌流回路には、内径1mmであって、磁石からの長さが6mのポリエチレンチューブを用いた。
磁石内の灌流チャンバの内側の制御された温度の維持を保証するために、恒温装置および灌流回路はともに熱遮断性(thermo isolated)ネオプレンチューブの内側を一緒に通るようにした。
所望の温度及び酸素供給の達成を保証するために臓器灌流の前に少なくとも1時間は回路を活性化および安定化させた。
風防ガラスにおいて構築した灌流チャンバは、PVC担体に固定して磁石の内側に挿入できるようにした。これは円柱状形態であって直径34mmx高さ65mmであった。
肝臓は担体ディスクから適切な距離にカニューレを固定することによって所望の高さに吊るしたまま維持した。
排液は、漏斗型の底に灌流液を回収し、その後回収リザーバを吸引することによって行なった。
虚血および再灌流による正常体温障害は、肝臓障害の発病の決定因子であり、これは肝臓切除および肝臓移植などの外科的手段において生じるものである。
高温虚血時間を可能な限り最小にするために、肝臓摘出の標準的外科手順に変化を与えた。特に、非絶食動物を用いた。動物モデルにおいて、実際、インビボおよびインビトロの研究により、絶食はグリコーゲン含量の減少により引き起こされる正常体温虚血障害を悪化させることが示された。
最初の体重が150gである雄性ウィスターラットを用いた。動物をチオペンタールナトリウムの腹腔内注射(i.p.)によって麻酔し、そして正中を切開し、次いで腹膜を切開した。
門脈および下大静脈を露出させ、癒着と脂肪を可能な限り除去して臓器を迅速に切除し、虚血時間を最小にした。
下大静脈と門脈のための結紮糸を準備した。
下大静脈を閉じ、次いで迅速に門脈を閉じた。
最初の血液洗浄灌流のために、予め準備しておいた縫合糸によって固定しておいた門脈にカニューレを挿入し(Abbocath-T 20G; Abbott)、低温リンゲル乳酸溶液(Dawson R. M. C. (ed.)、Elliott D. C. Elliott W. H. and Jones K. M.(1969) Data for biochemical research、2nd ed. Clarendon Press、Oxford.)を含有するシリンジにつないだ。下大静脈を切断して灌流液を流出させるようにした。
次いで臓器を可能な限り迅速に取り出した。
血管を閉じてから磁石の内側で灌流を開始するまでの時間は10分以内であり、1−2分の高温虚血を伴った。
カニューレを原位置に残して再灌流のために用いた。
行なった実験のプロトコールを以下の図式1に示す。
Figure 0004268036
血液を除去し、臓器の正常体温虚血時間をできる限り短くするために、4℃で肝臓を原位置でリンゲル乳酸溶液で灌流した。
単離した臓器を次いで磁石の内側で灌流した。これは適切なバイオリアクター内で行ない、基準参照スペクトル31PNMRスペクトルを得るために、37℃でKrebs−Henseleit溶液、35%Oを与えた(時間0)。
このようなNMRスペクトルの取得は臓器の間の生物的変動を排除するように行なった;このように、実際、貯蔵後に観察される変動は、動物からの取り出しの直後の同じ臓器、および40分の灌流において安定化した同じ臓器において測定した値のことをいう。
40分間の安定化の最後に、臓器を異なる貯蔵溶液で4℃で灌流した。
実験は本発明によるカルニバル溶液を用いて行ない、2種類の公知の貯蔵溶液を参照として用いた:
1)インスリン(40I.U./L)およびデキサメタゾン(8mg/L)を添加したUW溶液;および、
2)EuroCollins 溶液。
表4は、カルニバル、EuroCollins、およびUW溶液の組成を示す。
Figure 0004268036
「−」は「不在」を意味し、「+」は「存在」を意味する。
いくつかの実験では、最初の1時間におけるリン酸化代謝産物の消失の動力学を評価するために、本発明による溶液での臓器の灌流の直後に低温スペクトルを取得した。
得られた結果を表8−10に報告する。
各スペクトルについて以下に注目した。
1)リン酸化代謝産物の総レベル;
2)無機リン酸およびリン酸一エステルのレベル(Pi+PME);
3)ヌクレオシド三リン酸(NTP)のレベル;
4)シグナルα−NTP+NADの和としてのNADのレベル。
スペクトルは1時間の間、10分間隔で取得した。
肝臓をいくつかの溶液中に4℃で合計26時間浸漬することによって貯蔵した。
貯蔵時間は、通常の臨床または実験で用いられるよりも長い時間の後に再始動する能力を評価するように選択した。
貯蔵時間(26時間)の最後に、肝臓を再び磁石の内側に置き、溶液KHで37℃、35%Oで灌流し、リン酸化代謝産物をモニターした。
31P−NMRスペクトルを制限時間140分間にわたり15分ごとに取得した。
得られた結果を表5−7に報告する。
NMR実験条件
主に最適なシグナル/ノイズ比を有するスペクトルを得るためには、31P−NMR実験の特性は肝臓の灌流に選択された実験の立体的配置に厳密に依存する。
考慮すべき主要な問題は以下の通りである:
i)短いスキャニング時間を用いる必要性;
ii)核磁気共鳴システムの作動条件の最適化;
iii)試料の形状と組成の不均一性。
用いた実験条件は以下の通りである:
−スペクトルバンド幅 8.33KHz;
−2048点でのサンプリング;
−900の取得;
−ダミースキャン2;
−2段階位相サイクル;
−90度でのインパルス(150μ秒);
−反復間隔2秒。
様々な実験条件について、スペクトルは、灌流または再灌流条件において450スキャン、そして低体温条件において300スキャンの蓄積から得、常に反復時間は2秒とした。
得られた31P−NMRスペクトルは、ヌクレオチド三リン酸のα、βおよびγリン酸についてそれぞれ−9.7、−18.35および−4.2ppmのシグナルを示し、主にアデノシン三リン酸(ATP)によるものであり、少量のグアノシン三リン酸(GTP)、ウリジン三リン酸(UTP)およびシチジン三リン酸(CTP)によるものが示された。
αNTPに割り当てられたシグナルは、ニコチンアミド−アデニン−ジヌクレオチドリン酸(NAD)およびニコチンアミド−アデニン−ジヌクレオチドリン酸の共鳴の寄与による。
主にアデノシン二リン酸(ADP)によって示される、ヌクレオチド二リン酸のαおよびβリン酸に関するシグナルは、それぞれ−8.9および−4.4ppmであった。この最後のシグナルはγNTPからのシグナルによって部分的にマスクされている。
2つのジエステル化リン酸基(DPDE)を有する化合物に起因する−11.5ppmにおけるシグナルは、主にウリジンジホスホグルコースおよびウリジンジホスホグルコネートによって示される。
リン脂質中間体に関するシグナルは、5.8から4ppmのスペクトル帯に存在し、ここで一リン酸エステル(PME)からのリン酸基の核が共鳴している。
灌流チャンバの内側に固定されたキャピラリーに含まれる300mMのジホスホン酸メチレン(MDP)(0.5ml)を参照として用いた。
シグナル領域は共鳴スペクトルの再構築のために知られているプログラムの1つを適用することによって評価した(プログラムSPEC ANA;SMIS)。
結果
リンゲル乳酸溶液(4℃)での肝臓の除去及び洗浄後の40分間の最初のKH溶液による灌流(37℃、35%O)は、リン酸化代謝産物レベルの安定化に十分であるようであった。
β−ATPおよびα−ATPの初期レベル(貯蔵前)はそれぞれ8.3±3.1および22.6±5.4であった(表における値は参照に対するパーセンテージとして表されている)。
β−ATP/Pi+PME、α−ATP/Pi+PMEおよびβ−ATP/α−ATPの比はそれぞれ8.4±5、23.4±10.2および35.7±11であった。
このようにして得られた値をその後の評価に対する時間0についての参照として用いた。
表5において、カルニバル溶液での貯蔵中および貯蔵後の、得られた代表的スペクトルに関する結果を報告する。
Figure 0004268036
取りだし後に得られた値は参照シグナルとの比として表す。その他のすべての値は参照シグナルに対するパーセンテージとして表す。
表6において、UW溶液での貯蔵中および貯蔵後に得られた代表的なスペクトルに関するデータを報告する。
Figure 0004268036
取りだし後に得られた値は参照シグナルとの比として表す。その他のすべての値は参照シグナルに対するパーセンテージとして表す。
表7において、EuroCollins溶液での貯蔵中および貯蔵後に得られた代表的なスペクトルに関するデータを報告する。
Figure 0004268036
取りだし後に得られた値は参照シグナルとの比として表す。その他のすべての値は参照シグナルに対するパーセンテージとして表す。
表7においては、1回の再灌流(30’)スペクトルから得たデータを報告する。というのは、この時点およびこの後には、リン酸化化合物の再合成は観察されなかったからである。
低温貯蔵の最初の60分間において観察されたリン酸化代謝産物の消失の動力学により、α−ATP+α−ADP+NADのシグナルは、臓器によって異なる様式で、すべての貯蔵溶液について測定の最後まで存在することが示された。
β−ATPシグナルはUWでの貯蔵での最大30分間までのみ検出され、EuroCollinsおよびカルニバル溶液については最初のスペクトルにおいても存在しなかった。
γ−ATP+β−ADPシグナルは、50分の取得まで存在していたが、これはADPの存在のみに起因する。
60分におけるリン酸化代謝産物の残余量は、異なる溶液中での26時間の保存の後の正常体温再灌流におけるATPの再合成能力と相関はなかった。
表8、9および10において、それぞれカルニバル、UWおよびEuroCollins溶液中での灌流後、4℃での貯蔵の開始から80分および140分の正常体温灌流において得られたβ−ATPおよびα−ATPについての値と標準偏差を報告する(低温スペクトル、NMR分析は臓器除去のおよそ2時間後に行なった)。
Figure 0004268036
(nは使用した動物数である)。
Figure 0004268036
(nは使用した動物数である)。
Figure 0004268036
(nは使用した動物数である)。
値は、取りだし後37℃で取得した同じシグナルに対するパーセンテージとして表す。
理解されるように、本発明による溶液は、単離した肝臓の正常体温再灌流の間の細胞の生存において保護的役割を果たし、ATPの再合成を可能とする。これはUWを用いて観察された正常体温再灌流の間のものに匹敵する。シグナルの再出現およびそれゆえ再合成の能力は、カルニバル中に貯蔵された臓器のほうが、UW中に貯蔵されたものと比べて速く、UWでは60分まで満足できる再合成が観察されない。
逆に、考慮した期間においてEuroCollins溶液中に貯蔵された臓器は評価できるATPレベルを示さない。
さらに代謝産物の濃度は140分までUW溶液およびカルニバル溶液について同程度のレベルに維持されたことに注目されたい。
本発明による溶液は、低温貯蔵期間において、浸透圧性現象による細胞の膨潤をさまたげる。これは定性的に観察されるが、ラクトビオネート、ラフィノースおよびグリシンが添加されたUW溶液と同様である。
本発明による溶液によると、26時間の低温保存の後においても肝臓の生物エネルギー的完全性を維持することができ、より高価なUWについて得られる結果と匹敵する結果を低コストで提供することができる。
図1は、灌流回路の図式である。

Claims (13)

  1. 以下を含む移植前の臓器の維持および灌流用の貯蔵溶液:
    (a)生理的に許容される量のカリウム、一酸リン酸、二酸リン酸、クロリド、ナトリウムおよび炭酸水素イオンを含有する等張平衡溶液;
    (b)50−250mMのグルコース;
    (c)0.2−20mMのアルカノイルL−カルニチンまたはその生理的に許容される塩の1つ;および/または、
    (d)1−100mMのL−カルニチンまたはその生理的に許容される塩の1つ;
    (e)水。
  2. 等張平衡イオン溶液が、KHPO.3HO;KHPO;KCl;NaHCOからなる群から選択される化合物を含む、請求項1に記載の貯蔵溶液。
  3. 以下を含む、請求項1または2に記載の溶液。
    Figure 0004268036
  4. アルカノイルL−カルニチンが:アセチル;プロピオニル;バレリル;イソバレリル;ブチリル;およびイソブチリルL−カルニチンからなる群から選択される、請求項1から3のいずれかに記載の貯蔵溶液。
  5. アルカノイルL−カルニチンがイソバレリルL−カルニチンである、請求項4に記載の貯蔵溶液。
  6. L−カルニチンまたはアルカノイルL−カルニチンの生理的に許容される塩が、塩化物、臭化物、オロチン酸塩、酸アスパラギン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩、酸リン酸塩、フマル酸塩および酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩 、ムケート、酸シュウ酸塩 、パモ酸塩、酸パモ酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩 、酸酒石酸塩 、酒石酸マグネシウム塩、2−アミノエタンスルホン酸塩、マグネシウム2−アミノエタンスルホン酸塩、酒石酸コリン塩およびトリクロロ酢酸塩からなる群から選択される、請求項1から5のいずれかに記載の貯蔵溶液。
  7. L−カルニチンまたはアルカノイルL−カルニチンの生理的に許容される塩がフマル酸塩である、請求項6に記載の貯蔵溶液。
  8. 以下を含む請求項1から7のいずれかに記載の溶液。
    Figure 0004268036
  9. 移植前の臓器を維持および灌流するための請求項1から8のいずれかに記載の貯蔵溶液であって、臓器が、心臓、肝臓、膵臓、肺および腎臓からなる群から選択される貯蔵溶液。
  10. 貯蔵される臓器が肝臓である、請求項9に記載の溶液。
  11. さらに、酸素由来のフリーラジカルの形成を阻害するのに十分な量の少なくとも1つの抗酸化剤を含む、請求項1から10のいずれかに記載の溶液。
  12. 抗酸化剤が、アロプリノール、グルタチオン、ベータ−カロテン、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ 、ジメチルチオウレア(DMTU)、ジフェニルフェニレンジアミン(DPPD)、マンニトール、およびシアニダノールからなる群から選択される、請求項11に記載の貯蔵溶液。
  13. さらにジクロロ酢酸を含む、請求項1から12のいずれかに記載の溶液。
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