JP4267889B2 - 旧ファイルの再生用綴じ具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用された事務用ファイルの再利用と再生利用を目的とする旧ファイル再生におけるファイル綴じ具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、循環型社会形成基本法のもとで、各種リサイクルに関する法律が整備されるとともに、社会的気運も、再利用・再生利用できる製品を求める傾向が高まってきている。
【0003】
そこで、ファイルを、表紙と綴り具とによって構成されていると捉えると、特に厚手のファイルは、その材質はほぼ紙材と金属材または合成樹脂材に分離されることになる。
【0004】
現在、これらの材質を再利用・再生利用する技術としては、次のようなものが開示されている。
【0005】
特開平10−44665は、ファイルを台紙(表紙)と綴り金具に分離することを可能とし、綴り金具を再利用する。特開平11−188981は、綴り具を使用目的に応じて、金属製の綴り具または保存用の簡易な綴り具に置換することができるとともに、表紙に開けた通孔を介して綴り紐で書類を綴ることも可能とする。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−44665号公報
【特許文献2】
特開平11−188981号公報
【0007】
ところが、これらのファイルは、一般的に表紙が紙材で、綴り具が金属材および/または合成樹脂材で構成されているために、表紙の傷みが綴り具に比べて早く、一方が損傷すると、全体を廃棄しなければならないことになるから、資源の有効利用の目的に反することになる。
【0008】
また、ファイル全体は強固であるにもかかわらず、背表紙等にタイトルが記入されているため、他の書類を収容するわけにはいかず、使用頻度の低下したファイルは、そのまま保存用として保管場所に移動し、長期間保管しなければならなかった。
【0009】
しかし、この場合でも、綴り具に金属材が使用されているため、腐食しやすく、保存書類を汚すおそれがあり、また高価な綴り金具が長期間にわたり使用されない欠点があった。
【0010】
さらに、従来の保存用綴り具に交換可能なファイルは、保存用綴り具が別売りになっているため、本体とは別々に販売経路に流通しなければならず、その経費が嵩んでいた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は従来のこのような課題を解決することを目的とする旧ファイル再生のための綴じ具を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1に、使い古されまたは損傷したファイルから収容書類を取り除き、綴り具と表紙とに分離する。
【0013】
第2に、取り外した綴じ具材を、新しいファイル表紙に取付ける。
【0014】
第3に、前記分離した使い古された表紙に、前記付帯していた保存用綴り具を取り付ける。
【0015】
【発明の実施の形態】
使い古されたファイルを綴り具と表紙とに分離する工程と、保存用綴り具を取り外し自在に付帯したファイルから保存用綴り具を取り外し、使い古された表紙に取り付ける工程から成る再利用方法である。
【0016】
使い古されたファイルを綴り具と表紙に分離する工程と、保存用綴り具を取り外し自在に付帯したファイルを新しい表紙のみにして、使い古された綴り具を取り付ける工程から成る再利用方法である。
【0017】
使い古されたファイルを綴り具と表紙とに分離する工程と、保存用綴り具を取り外し自在に付帯したファイルから保存用綴り具を取り外し、使い古された表紙に取り付ける工程と、保存用綴り具を取り外し自在に付帯したファイルを新しい表紙のみにして、使い古された綴り具を取り付ける工程から成る再利用方法である。
【0018】
組み立てられて使用される保存用ファイル綴り具は、組み立て前の状態でファイル表紙に付帯しているファイルである。
【0019】
綴り具は、厚紙で、あらかじめ設けられた切り込みや、山型・谷型の筋押しにしたがって組み立てることにより、簡易の保存用書類綴り具を構成するファイルとなる。
【0020】
保存綴り具への収容書類の綴り込みに用いる紐や治具が、合成樹脂製(水溶性樹脂製を含む)および/または紙製であるファイルである。
【0021】
【実施例】
1,1は表紙、2は背表紙、3はこの背表紙に後記仮取付材4を介して取付ける綴じ具材で、これら1,1,2,3,4の素材は全部厚紙材から成る。
【0022】
4は適当長さと巾に成る仮取付材で、この仮取付材は上下2箇所の折曲部5,5,5',5'を介して固定部6,6を設ける。
【0023】
7,7には前記固定部6,6に設けた通孔で、この通孔の周囲には各切れ目8,8を設ける。前記固定部6,6の通孔7,7は、前記背表紙2の内側部に突設した各鋲子9,9に挿入して固定する。
【0024】
10は前記仮取付材4の一側部中央に設けた切り取り部11を介して設けた付帯材で、この付帯材はその他側の切り取り部11'を介して綴じ具材3の一側板部12を設け、この一側板部は中央板部13をはさんで対称位置に折込溝14,14を画して他の側板部12'を設ける。
【0025】
15,15は前記両側板部12,12'の上下側部の相対位置に設けた綴じ孔である。
【0026】
16,16は前記中央板部13の上下両側部17,17に穿設した掛止孔で、この掛止孔は前記中央板部の中央部上下に折曲状に設けた掛止片18,18を挿入するが、この両部分16,18,16,18の曲折関係は上下両側部17,17との間に設けた各3本の折込線19,20,21を介して行う。
【0027】
22,22は前記中央板部13の掛止片18,18の外側付近に各設けた通孔で、この通孔の周囲には各切れ目23,23を設ける。
【0028】
図1及び図2に示した表紙と背表紙の内側部における取付け状態は、メーカーが販売するまでの態様を示している。
【0029】
図4に示した状態は、ユーザーにおいて仮取付材4を背表紙の各鋲子9,9から離脱した後、付帯部10の両切り取り部11,11'からそれぞれ切り離した綴じ具材3を、その中央板部13の上下の通孔22,22を前記鋲子9,9に嵌着した後、上下両側部17,17を各折込線19,20,21を介して内側に曲折するとともに各掛止孔16,16に各掛止片18,18を挿着する。これによって各掛止片が前記鋲子の上面に被套して位置するようになる。
【0030】
次に、左右両側板部12,12'を直立してそれぞれの綴じ孔15,15を相対せしめた後、この綴じ孔間に、綴じるべき保存用紙の通孔との間に、綴じ紐a,aを通して綴じつけるようにする。
【0031】
本発明の一部を構成する綴じ具材は、これ自体独立して、ファイルの背表紙の内側部に鋲子を介し直接挿着して使用することもできるのである。このような単独使用によって、本綴じ具材の用途は広くなり、綴じ具材の有効性を増すことになる。(請求項6,7がこの構成態様について記載している。)
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上のような手段から成るものであるため、次のような効果を発揮することができる。
【0033】
ファイルの一部である表紙又は綴じ具材が損傷したときでも、ファイル全体を廃棄することなく、損傷部材だけを交換すればよいことになり、旧ファイルによる保存コストを低下することができる。
【0034】
保存用ファイルに使用する綴じ具材は紙材であり、金属具を用いることはないから、金属材の腐食による書類の汚損を発生することはない。
【0035】
何を廃棄し、何を再利用するか、常用ファイルとして再生利用するか、保存用ファイルとして再生利用するかなど、ユーザーは目的をもって自由に選択することができ、コストの軽減と省資源を達成することができる。
【0036】
保存綴り具に、使用する各種部品の材質を、紙または水溶性樹脂材のみとすることによって紙ごみとして処理することができるから、リサイクルを達成することができる。
【0037】
背表紙の内側部の上下両部に突設する鋲子は、仮取付材や綴じ具材の上下両側部内側方に曲折したことによって被套されるようになるから、旧ファイルの取扱いに支障は来たすことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を構成する各部材全体の斜視図
【図2】 取付け要部の関係を示した斜視図
【図3】 各部材の斜視図
【図4】 取付け要部の他の関係を示した斜視図
【図5】 他の要部関係を示した斜視図
【符号の説明】
2 背表紙
3 綴じ具材
4 仮取付材
6,6 固定部
7,7 通孔
9,9 鋲子
10 付帯材
11,11 切り取り部
12,12 側板部
13 中央板部
15,15 綴じ孔
16,16 掛止孔
17,17 上下両側部
18,18 掛止片
22,22 通孔
Claims (5)
- 旧ファイルから綴じ具材と表紙とを分離し、前記綴じ具材又は表紙を新しい表紙又は綴じ具に取付けるようにするファイルの再生において、適当長さと巾に成る仮取付材の上下両部に設けた折曲部を介して固定部を設け、この固定部には背表紙の内側部に突設する鋲子が挿入する通孔を設け、前記仮取付材の一側部中央に切り取り部を介して設けた付帯材の他側の切り取り部を介して綴じ具材の一側板部を設け、この一側板部は中央板部をはさんで対称的に他の側板部を設け、この両側板部の相対位置に綴じ孔を各設け、前記中央板部の上下両側部に掛止孔を各設け、この掛止孔に挿入する掛止片を前記中央板部の中央部上下に各設け、上下両側部の曲折によって掛止孔に掛止片を挿着して前記鋲子を被套するように成る旧ファイル再生用綴じ具。
- 旧ファイルから綴じ具材と表紙とを分離し、前記表紙又は綴じ具材を新しい綴じ具材又は表紙に取付けるようにするファイルの再生において、適当長さと巾に成る仮取付材の上下両部に設けた折曲部を介して固定部を設け、この固定部には背表紙の内側部に突設する鋲子が挿入する通孔を設け、前記仮取付材の一側部中央に切り取り部を介して設けた付帯材の他側の切り取り部を介して綴じ具材の一側板部を設け、この一側板部は中央板部をはさんで対称的に他の側板部を設け、この両側板部の相対位置に綴じ孔を各設け、前記中央板部の上下両側部の一方に掛止孔を設けるとともにその他方に掛止片を設け、上下両側部の曲折によって掛止孔に掛止片を挿着して前記鋲子を被套するように成る旧ファイル再生用綴じ具。
- 旧ファイルから綴じ具材と表紙とを分離し、前記綴じ具材又は表紙を新しい表紙又は綴じ具に取付けるようにするファイルの再生において、適当長さと巾に成る仮取付材の上下両部に設けた折曲部を介して固定部を設け、この固定部には背表紙の内側部に突設する鋲子が挿入する通孔を設け、前記仮取付材の一側部中央に切り取り部を介して設けた付帯材の他側の切り取り部を介して綴じ具材の一側板部を設け、この一側板部は中央板部をはさんで対称的に他の側板部を設け、この両側板部の相対位置に綴じ孔を各設け、前記背表紙の各鋲子から仮取付材を脱離し、この仮取付材の付帯部の両切り取り部からそれぞれ切り離した綴じ具材を,その中央板部の上下通孔を前記鋲子に嵌着して取付け、上下両側部を折込線を介して曲折するとともに掛止孔に掛止片を挿着して前記鋲子を被套し、前記中央板部をはさんで左右両側板部を直立するとともにその各綴じ孔を相対せしめるように成る旧ファイル再生用綴じ具。
- 旧ファイルから綴じ具材と表紙とを分離し、前記表紙又は綴じ具材を新しい綴じ具材又は表紙に取付けるようにするファイルの再生において、中央板部の上下適所に設けた通孔を背表紙の上下部に設けた鋲子に嵌着し、前記中央板部をはさんで左右両側部に曲折直立し得るように設けた側板部の相対位置に綴じ孔を設け、前記中央板部の上下両側部に掛止孔を各設け、この掛止孔に挿入する掛止片を前記中央板部の中央部上下に各設け、上下両側部の曲折によって掛止孔に掛止片を挿着して前記鋲子を被套するように成る旧ファイル再生用綴じ具。
- 旧ファイルから綴じ具材と表紙とを分離し、前記綴じ具材又は表紙を新しい表紙又は綴じ具材に取付けるようにするファイルの再生において、中央板部の上下適所に設けた通孔を背表紙の上下部に設けた鋲子に嵌着し、前記中央板部をはさんで左右両側部に曲折直立し得るように設けた側板部の相対位置に綴じ孔を設け、前記中央板部の上下両側部には一方に掛止片を他方に挿入孔を設け、この上下両側部を曲折して掛止片を挿入孔に嵌挿し前記鋲子を被套するように成る旧ファイル再生用綴じ具。
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- 2002-10-18 JP JP2002304132A patent/JP4267889B2/ja not_active Expired - Lifetime
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