JP4267864B2 - フラットワイヤハーネスの長さ調節治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用配線等に用いられるフレキシブルフラットケーブル(FFC)やフレキシブルプリント回路基板導体(FPC)等のような可撓性を有するフラットワイヤハーネスの長さ調節治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フラットワイヤハーネスは自動車その他の車両等に使用される装置、機器類の電源と電装品間、又は電装品間等に配索されて使用される。配索されるフラットワイヤハーネスの長さは、その配索間隔(配索距離)に対応させる必要がある。これはフラットワイヤハーネスの長さがその配索間隔より短過ぎると、ワイヤーハーネスを配索することが困難になり、フラットワイヤハーネスの長さが長過ぎると、余剰分が生じて垂れ下がり、他の部品等と干渉を起こし易くなるからである。フラットワイヤハーネスの配索間隔は、これを使用する車両等の種類、使用場所、仕様等によって異なる場合が多いので、これに対応した長さを有する複数本のフラットワイヤハーネスを予め製作して準備しておくことは煩雑であり価格も高くなる。そこで、種々異なるフラットワイヤハーネスの配索間隔に対応できるように、フラットワイヤハーネスの長さ調節治具を用いて、そのハーネスの長さを調節することが行われる。
【0003】
従来、このようなフラットワイヤハーネスの長さ調節治具として図7に示すような構成の摺動BOXが提案されている。この摺動BOXは、矩形箱状に形成され、上部に矩形状の開口部1Aと前壁1Cに矩形状の開口部1Bが設けられ、内部にフラットワイヤハーネス2を収納保持する長さ調節治具本体1と、長さ調節治具本体1の上部に前記開口部1Aを開閉し得るように設けられる板状の蓋部3とを備える。
【0004】
また、蓋部3の後端部に長さ調節治具本体1の内部に垂直下方へ突出するように設けられ、長さ調節治具本体1の後壁1Dに沿って下方へ引き入れられるフラットワイヤハーネス2に当接してその移動を押える板状の縦押え部材4と、長さ調節治具本体1の前壁1Cにおける開口部1Bの下部中央位置に水平内方へ突出するように設けられ、長さ調節治具本体1の後壁1D、底壁1Eに沿って引き入れられ、前壁1Cの手前で上方へ180度折り返して折り畳まれるフラットワイヤハーネス2の上面に当接してその移動を押える板状の横押え部材5とを備え、前記蓋部3を介して長さ調節治具本体1を自動車その他の車両等のパネル等にねじ6で締め付け固定するように構成される。
【0005】
この摺動BOXの長さ調節治具本体1内に収納保持されるフラットワイヤハーネス2は、前記横押え部材5で移動を押えられた後、更に逆方向(前壁1C側)へ向けてわん曲するように折り返されて、図の矢印で示すように、開口部1Bからフラットワイヤハーネス2の配索間隔に対応して外方へ引き出されたり、長さ調節治具本体1内へ押し込まれるように摺動(移動)するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフラットワイヤハーネス2の長さ調節治具(摺動BOX)は、フラットワイヤハーネス2の長さを調節する部分が矩形箱状に形成される長さ調節治具本体1内に収納保持されているので、長さ調節治具が大型になり、フラットワイヤハーネスを配索するのに大きなスペースを必要とする問題がある。
【0007】
また、フラットワイヤハーネス2は、長さ調節治具本体1の後壁1D、底壁1Eに沿って引き入れられた後、前壁1Cの手前で上方へ180度折り返して折り畳まれ、横押え部材5で移動を押えられた後、更に逆方向(前壁1C側)へ向けてわん曲するように折り返されて、長さ調節治具本体1内に収納保持されるので、フラットワイヤハーネス2が過度に曲げられて座屈、損傷する恐れがある。
【0008】
更に、フラットワイヤハーネス2を一方の側から該調節治具より引き出したり、該調節治具へ押し込んだりして、その長さを調節することしか出来ないため、フラットワイヤハーネス2の長さを調節する範囲が狭くなるほか、他方の側の該ハーネスの長さを調節する必要がある場合には、長さ調節治具を他方の側に移動させる必要が生じ、フラットワイヤハーネスの配索作業性が悪くなる問題がある。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、フラットワイヤハーネスを小さなスペースに配索することができ、また、座屈、損傷するのを防止し、更に、広い範囲で長さを調節することが可能で配索作業性を向上させる長さ調節治具を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載されたフラットワイヤハーネスの長さ調節治具は、底壁とその両側から立設される側壁によりコ字状に形成され、フラットワイヤハーネスを8の字状に折り曲げて形成される8の字状わん曲部の中央集束部をフラットワイヤハーネスがその長さ方向に出入り自在に保持するフラットワイヤハーネスの長さ調節治具本体と、長さ調節治具本体に、その底壁と対向する側の開口部を開閉し得るように設けられる蓋部と、長さ調節治具本体の底壁、蓋部の少なくとも一方に、フラットワイヤハーネスの8の字状わん曲部の中央集束部にあって該わん曲部を構成する一対のループ部の各内側へ突出するように設けられ、フラットワイヤハーネスが過度に引き出されるのを防止するストッパー部材とを備えるものである。
【0011】
このような構成によると、フラットワイヤハーネスの8の字状わん曲部の中央集束部がコ字状に形成される長さ調節治具本体で保持されるので、長さ調節治具が全体的に小型になり、フラットワイヤハーネスを狭いスペースでも配索することができる。
【0012】
また、フラットワイヤハーネスに形成される長さ調節のための曲がり部分は8の字状わん曲部の一対のループ部だけであり、該ハーネスの長さ調節治具本体への保持又は長さ調節中に、該ハーネスが過度に曲げられて座屈、損傷することがなく、該ハーネスの配索又は使用中における長さ調節を円滑に行うことができる。
【0013】
更に、フラットワイヤハーネスに形成される8の字状わん曲部で該ハーネスの長さを調節するので、フラットワイヤハーネスを両方の側から長さ調節治具より引き出したり、該調節治具へ押し込んだりして、出入りさせることにより、その長さを調節することが可能になり、フラットワイヤハーネスの長さを広い範囲で調節することができる。また、該ハーネスをいずれの側からも出入りさせることが可能になるので、長さ調節治具を長さを調節する必要のある側へ移動させることが不要となり、該ハーネスの配索作業性を向上させることができる。
【0014】
本発明の請求項2に記載されたフラットワイヤハーネスの長さ調節治具は、前記請求項1記載の長さ調節治具において、前記蓋部の一端部が長さ調節治具本体の一方の側壁の先端側に前記開口部を開閉し得るように回動自在に設けられ、他端部が長さ調節治具本体の他方の側壁に着脱自在に係止され、長さ調節治具本体の側壁又は底壁の外面に長さ調節治具を取り付ける差込型のクリップが設けられるものである。
【0015】
このような構成によると、フラットワイヤハーネスの長さ調節治具への取り付け、取り外し、長さ調節治具の自動車その他の車両等のパネル、ボデイ、機器等への装脱着の作業性がより向上するほか、長さ調節治具の部品数が減少してより安価に製造することができるので好ましい。
【0016】
本発明の請求項3に記載されたフラットワイヤハーネスの長さ調節治具は、前記請求項1又は2記載の長さ調節治具において、前記長さ調節治具本体のフラットワイヤハーネスが出入りする側の側壁の該ハーネス長さ方向の両端に、これを外側へわん曲させた反り部が形成されるものである。
【0017】
このような構成によると、フラットワイヤハーネスが長さ調節治具から出入りする際、長さ調節治具本体の側壁の長さ方向の両端縁でこすられて摩擦を生じたり、傷付いたりすることがなく、フラットワイヤハーネスをより円滑に出入りさせることができるので好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明に係るフラットワイヤハーネス12(図3参照)の長さ調節治具10において、フラットワイヤハーネス12を取り付ける前の状態を示す斜視図、図2は図1において、フラットワイヤハーネス12を取り付けた状態を示す斜視図である。
【0019】
本実施形態のフラットワイヤハーネス12の長さ調節治具10は、図1、2に示すように、底壁16と、その両側から高さがフラットワイヤハーネス12の幅より少し大きくなるように立設される側壁18、19によりコ字状に形成され、フラットワイヤハーネス12を2個所で互いに逆方向へ折り返すことにより8の字状に折り曲げて形成される8の字状わん曲部12Aの中央集束部12Bを保持するフラットワイヤハーネス12の長さ調節治具本体14と、長さ調節治具本体14に、その底壁16と対向する側の開口部20を開閉し得るように設けられる板状の蓋部22とを備える。
【0020】
長さ調節治具本体14及び蓋部22は、ポリプロピレン、ナイロン等の樹脂材料を成形して形成される。蓋部22はその一端部22Aが長さ調節治具本体14の一方の側壁18の先端側に、蓋部22及び長さ調節治具本体14を構成する樹脂材料の肉厚よりも部分的に薄くすることにより形成されるヒンジ24により、前記開口部20を開閉し得るように回動自在に設けられる。
【0021】
蓋部22の他端部22Bは、これを図1に示すように回動させて長さ調節治具本体14の開口部20を閉じたときに、長さ調節治具本体14の他方の側壁19の先端側の内側へ挿入され、側壁19に保持されるように、所定幅で内側へ90度折り曲げ成形されている。また、その中央部位の外面には、先端に外向きのフック26Aを有する係止片26が突設され、長さ調節治具本体14の他方の側壁19に矩形状の係止穴28Aを有する係止ブロック28が設けられる。そして、蓋部22を図1の矢印方向へ回動させて長さ調節治具本体14の開口部20を閉じ、前記係止片26を前記係止ブロック28の係止穴28Aに差し込み、係止片26のフック26Aを係止穴28Aの後端縁部に引っ掛けることにより、蓋部22の他端部22Bを長さ調節治具本体14の他方の側壁19に着脱自在に係止できるようになっている。
【0022】
また、長さ調節治具本体14の他方の側壁19に設けられる係止ブロック28の上面には、長さ調節治具10を自動車その他の車両等のパネル、ボデイ、機器等に形成される取付穴(図示省略)に差し込み係止させて取り付けるための差込型のクリップ30が突出するように設けられる。このクリップ30は微小間隔を隔てて対向し、先端に外向きのフック30Bが形成される一対の弾性を有するロック片30A、30Aで構成される。なお、このクリップ30は図示省略するが長さ調節治具本体14の一方の側壁18又は底壁16に設けるようにしてもよい。また、クリップ30は図示のような微小間隔を隔てた一対のロック片30A、30Aだけに限定されるものではなく、先端又は中間にフック又は係止用凹凸部が形成される差込型の単一部材で構成するようにしてもよい。
【0023】
このように、蓋部22が長さ調節治具本体14に前記開口部20を開閉し得るように回動自在に設けられ、また、長さ調節治具本体14に差込型のクリップ30が設けられていると、フラットワイヤハーネス12の長さ調節治具10への取り付け、取り外し、長さ調節治具10の自動車その他の車両等における、ドア開閉部、ラゲッジルーム開閉部、ステアリングテレスコ機構部等のパネル、ボデイ、機器等への装脱着の際の作業性がより向上するほか、長さ調節治具10の部品数が減少してより安価に製造することができるので好ましい。
【0024】
更に、長さ調節治具本体14の底壁16には、図3に示すように、フラットワイヤハーネス12の8の字状わん曲部12Aの中央集束部12Bにあって該わん曲部12Aを構成する一対のループ部12C、12Cの各内側へ突出するように、一個の矩形棒材からなるストッパー部材32が設けられる。ストッパー部材32は左右、上下に間隔を隔てて配置される。ストッパー部材32は、フラットワイヤハーネス12が図3の一点鎖線で示すように、両側から過度に引き出されたとき、長さ調節治具10から外れるのを防止する機能を有する。いずれか一方のループ部12C、又は、両ループ部12C、12C内には、必要に応じて2個以上のストッパー部材32を設けるようにしてもよい。なお、図示しないが、前記複数個のストッパー部材32は底壁16側ではなく、蓋部22側に設けるようにしてもよい。更に底壁16側と蓋部22側の両方に設け、例えば、一方のループ部12Cの内側には底壁16側から一個又は複数個のストッパー部材22が突出し、他方のループ部12Cの内側には蓋部22側から一個又は複数個のストッパー部材22が突出するようにしてもよい。ストッパー部材32がフラットワイヤハーネス12の8の字状わん曲部12Aの中央集束部12B側の一対のループ部12C、12Cの各内側へ突出するので、フラットワイヤハーネス12をかなりの長さ範囲で出入りさせることができる。
【0025】
本実施形態のフラットワイヤハーネス12の長さ調節治具10は上記のような構成になっている。フラットワイヤハーネス12を長さ調節治具10に取り付ける場合には、図1に示すように、蓋部22を下方に回動させて長さ調節治具本体14の開口部20を開いた状態にしておき、フラットワイヤハーネス12を、図3に示すように、8の字状に折り曲げて一対のループ部12C、12Cを有する8の字状わん曲部12Aを形成しながら、長さ調節治具本体14のストッパー部材32、32が8の字状わん曲部12Aの一対のループ部12C、12Cの各内側へ突出するようにして、8の字状わん曲部12Aの中央集束部12Bを長さ調節治具本体14の開口部20から両側壁18、19内に収納保持する。その後、図2に示すように、蓋部22を図1の矢印方向へ回動させて、長さ調節治具本体14の開口部20を閉じ、蓋部22の係止片26を長さ調節治具本体14の係止穴28Aに差し込み、蓋部22を長さ調節治具本体14に係止させ、フラットワイヤハーネス12の取り付けを終了する。
【0026】
このようにしてフラットワイヤハーネス12を取り付けた長さ調節治具12を自動車等のパネル、ボデイ等に装着してフラットワイヤハーネス12の長さを調節する方法を説明すると、長さ調節治具10を装着した後、フラットワイヤハーネス12の配索間隔に対応させて、フラットワイヤハーネス12を長く調節する必要がある場合には、図4(イ)に示すように、フラットワイヤハーネス12の一方の側(右側)を長さ調節治具10より矢印方向へ所定長さ引き出す。そうすると、8の字状わん曲部12Aの左側のループ部12Cの該ハーネス12が矢印方向へ移動して引き出され、該ループ部12Cのループ径が該ハーネス12の引き出し量に応じて小さくなる。
【0027】
反対に、フラットワイヤハーネス12の配索間隔に対応させて、フラットワイヤハーネス12を短くして、フラットワイヤハーネス12の余剰分を吸収する必要がある場合には、図4(ロ)に示すように、フラットワイヤハーネス12の一方の側(右側)を長さ調節治具10に矢印方向へ所定長さ押し込む。そうすると、8の字状わん曲部12Aの左側のループ部12Cの該ハーネス12が矢印方向へ移動して押し込まれ、該ループ部12Cのループ径が該ハーネス12の押し込み量に応じて大きくなる。
【0028】
このようにしてフラットワイヤハーネス12の一方の側を出入りさせることにより、フラットワイヤハーネス12の長さを調節することができる。なお、フラットワイヤハーネス12の他方の側(左側)の長さも同様にして調節することができる。その詳細説明は重複するので省略する。
【0029】
上記構成のフラットワイヤハーネス12の長さ調節治具10によると、フラットワイヤハーネス12の8の字状わん曲部12A全体ではなく、その中央集束部12Bがコ字状に形成される長さ調節治具本体14で保持されるので、長さ調節治具10が全体的に小型になり、フラットワイヤハーネス12を狭いスペースでも配索することができる。
【0030】
また、フラットワイヤハーネス12に形成される長さ調節のための曲がり部分は8の字状わん曲部12Aの一対のループ部12C、12Cだけであり、該ハーネス12の長さ調節治具本体14への保持又は長さ調節中に、該ハーネス12が過度に曲げられて座屈、損傷することがなく、該ハーネス12の配索又は使用中における長さ調節を円滑に行うことができる。
【0031】
更に、フラットワイヤハーネス12に形成される8の字状わん曲部12Aで該ハーネス12の長さを調節するので、フラットワイヤハーネス12を両方の側から長さ調節治具10より引き出したり、該調節治具10へ押し込んだりして、出入りさせることにより、その長さを調節することが可能になり、フラットワイヤハーネス12の長さを広い範囲で調節することができる。また、該ハーネス12をいずれの側からも出入りさせることが可能になるので、長さ調節治具10を長さを調節する必要のある側へ移動させることが不要となり、該ハーネス12の配索作業性を向上させることができる。
【0032】
図5は、前記長さ調節治具本体14のフラットワイヤハーネス12が出入りする側の側壁18、19の該ハーネス長さ方向の両端に、これを外側へわん曲させて反り部34を形成して、フラットワイヤハーネスの長さを調節する状態を示すもので、(イ)は該ハーネス12を引き出して長く調節する状態、(ロ)は該ハーネス12を押し込んで短く調節する状態の説明図である。
【0033】
図5に示すように、長さ調節治具本体14の側壁18、19に反り部34を形成した長さ調節治具10を用いても、フラットワイヤハーネス12の長さを調節する方法は前記図4(イ)(ロ)に示す方法と同じである。このような反り部34が形成されていると、フラットワイヤハーネス12が長さ調節治具10から出入りする際、長さ調節治具本体14の側壁18、19の長さ方向の両端縁でこすられて摩擦を生じたり、傷付いたりすることがなく、フラットワイヤハーネス12をより円滑に出入りさせることができるので好ましい。なお、反り部34は、フラットワイヤハーネス12が長さ調節治具10から出入りする側の側壁18又は側壁19の該ハーネス長さ方向の両端に形成するようにしてもよい。
【0034】
図6は複数枚(図示のものは2枚)のフラットワイヤハーネス12を8の字状に折り曲げて形成される8の字状わん曲部12Aを長さ調節治具本体14に取り付けた長さ調節治具10を示すもので、(イ)は長さ調節治具本体14に反り部34が形成されない長さ調節治具10の斜視図、(ロ)は長さ調節治具本体14に反り部34が形成されている長さ調節治具10の斜視図である。フラットワイヤハーネス12がこのように複数枚になっても、上記した場合と同様にその長さを調節することができる。
【0035】
ただし、フラットワイヤハーネス12が複数枚重ね合わさると、これらを長さ調節治具10に出入り移動させた場合、フラットワイヤハーネス12同士が相互に干渉しないようにする必要がある。このために、更に具体的に説明すると、フラットワイヤハーネス12の8の字状わん曲部12Aを構成するループ部12Cの先端側における該ハーネス12同士の間隔を約3mm程度以上とることが望ましい。この程度の間隔を設けると、フラットワイヤハーネス12の長さ調節のために、該ハーネス12が出入りして内外のループ部12Cが拡大、収縮しても、該ループ部12C同士が相互に干渉せず、該ハーネス12の出入り移動を円滑に行うことが可能になる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフラットワイヤハーネスの長さ調節治具によると、底壁とその両側から立設される側壁によりコ字状に形成され、フラットワイヤハーネスを8の字状に折り曲げて形成される8の字状わん曲部の中央集束部を保持するフラットワイヤハーネスの長さ調節治具本体と、長さ調節治具本体に、その底壁と対向する側の開口部を開閉し得るように設けられる蓋部と、長さ調節治具本体の底壁、蓋部の少なくとも一方に、フラットワイヤハーネスの8の字状わん曲部の中央集束部にあって該わん曲部を構成する一対のループ部の各内側へ突出するように設けられ、フラットワイヤハーネスが過度に引き出されるのを防止するストッパー部材とを備えるので、フラットワイヤハーネスの8の字状わん曲部の中央集束部がコ字状に形成される長さ調節治具本体で保持されるので、長さ調節治具が全体的に小型になり、フラットワイヤハーネスを狭いスペースでも配索することができる。
【0037】
また、フラットワイヤハーネスに形成される長さ調節のための曲がり部分は8の字状わん曲部の一対のループ部だけであり、該ハーネスの長さ調節治具本体への保持又は長さ調節中に、該ハーネスが過度に曲げられて座屈、損傷することがなく、該ハーネスの配索又は使用中における長さ調節を円滑に行うことができる。
【0038】
更に、フラットワイヤハーネスに形成される8の字状わん曲部で該ハーネスの長さを調節するので、フラットワイヤハーネスを両方の側から長さ調節治具より引き出したり、該調節治具へ押し込んだりして、出入りさせることにより、その長さを調節することが可能になり、フラットワイヤハーネスの長さを広い範囲で調節することができる。また、該ハーネスをいずれの側からも出入りさせることが可能になるので、長さ調節治具を長さを調節する必要のある側へ移動させることが不要となり、該ハーネスの配索作業性を向上させることができる。
【0039】
また、前記長さ調節治具において、前記蓋部の一端部が長さ調節治具本体の一方の側壁の先端側に前記開口部を開閉し得るように回動自在に設けられ、他端部が長さ調節治具本体の他方の側壁に着脱自在に係止され、長さ調節治具本体の側壁又は底壁の外面に長さ調節治具を取り付ける差込型のクリップが設けられていると、フラットワイヤハーネスの長さ調節治具への取り付け、取り外し、長さ調節治具の自動車その他の車両等のパネル、ボデイ、機器等への装脱着の作業性がより向上するほか、長さ調節治具の部品数が減少してより安価に製造することができるので好ましい。
【0040】
更に、前記長さ調節治具において、前記長さ調節治具本体のフラットワイヤハーネスが出入りする側の側壁の該ハーネス長さ方向の両端に、これを外側へわん曲させた反り部が形成されていると、フラットワイヤハーネスが長さ調節治具から出入りする際、長さ調節治具本体の側壁の長さ方向の両端縁でこすられて摩擦を生じたり、傷付いたりすることがなく、フラットワイヤハーネスをより円滑に出入りさせることができるので好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフラットワイヤハーネスの長さ調節治具において、フラットワイヤハーネスを取り付ける前の状態を示す斜視図である。
【図2】図1の長さ調節治具において、フラットワイヤハーネス(図示省略)を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図3】図1の長さ調節治具本体にフラットワイヤハーネスの8の字状わん曲部の中央集束部を保持する状態を示す断面略図である。
【図4】図1の長さ調節治具を用いてフラットワイヤハーネスの長さを調節する状態を示すもので、(イ)は該ハーネスを引き出して長く調節する状態の説明図、(ロ)は該ハーネスを押し込んで短く調節する状態の説明図である。
【図5】図1の長さ調節治具において、長さ調節治具本体の側壁に反り部を形成してフラットワイヤハーネスの長さを調節する状態を示すもので、(イ)は該ハーネス12を引き出して長く調節する状態、(ロ)は該ハーネス12を押し込んでを短く調節する状態の説明図である。
【図6】複数枚のフラットワイヤハーネスを8の字状に折り曲げて形成される8の字状わん曲部を長さ調節治具本体に取り付けた長さ調節治具を示すもので、(イ)は長さ調節治具本体に反り部が形成されないものの斜視図、(ロ)は長さ調節治具本体に反り部が形成されるものの斜視図である。
【図7】従来の長さ調節治具を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 長さ調節治具
12 フラットワイヤハーネス
12A 8の字状わん曲部
12B 中央集束部
12C ループ部
14 長さ調節治具本体
16 底壁
18 側壁
19 側壁
20 開口部
22 蓋部
22A 一端部
22B 他端部
24 ヒンジ
26 係止片
26A フック
28 係止ブロック
28A 係止穴
30 クリップ
30A ロック片
30B フック
32 ストッパー部材
34 反り部

Claims (3)

  1. 底壁とその両側から立設される側壁によりコ字状に形成され、フラットワイヤハーネスを8の字状に折り曲げて形成される8の字状わん曲部の中央集束部をフラットワイヤハーネスがその長さ方向に出入り自在に保持するフラットワイヤハーネスの長さ調節治具本体と、長さ調節治具本体に、その底壁と対向する側の開口部を開閉し得るように設けられる蓋部と、長さ調節治具本体の底壁、蓋部の少なくとも一方に、フラットワイヤハーネスの8の字状わん曲部の中央集束部にあって該わん曲部を構成する一対のループ部の各内側へ突出するように設けられ、フラットワイヤハーネスが過度に引き出されるのを防止するストッパー部材とを備えることを特徴とするフラットワイヤハーネスの長さ調節治具。
  2. 前記蓋部の一端部が長さ調節治具本体の一方の側壁の先端側に前記開口部を開閉し得るように回動自在に設けられ、他端部が長さ調節治具本体の他方の側壁に着脱自在に係止され、長さ調節治具本体の側壁又は底壁の外面に長さ調節治具を取り付ける差込型のクリップが設けられていることを特徴とする請求項1記載のフラットワイヤハーネスの長さ調節治具。
  3. 前記長さ調節治具本体のフラットワイヤハーネスが出入りする側の側壁の該ハーネス長さ方向の両端に、これを外側にわん曲させた反り部が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のフラットワイヤハーネスの長さ調節治具。
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