JP4265994B2 - 環境影響評価装置 - Google Patents

環境影響評価装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4265994B2
JP4265994B2 JP2004146307A JP2004146307A JP4265994B2 JP 4265994 B2 JP4265994 B2 JP 4265994B2 JP 2004146307 A JP2004146307 A JP 2004146307A JP 2004146307 A JP2004146307 A JP 2004146307A JP 4265994 B2 JP4265994 B2 JP 4265994B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
parts
environmental
procurement
product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004146307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005327182A5 (ja
JP2005327182A (ja
Inventor
芳明 市川
義弘 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2004146307A priority Critical patent/JP4265994B2/ja
Publication of JP2005327182A publication Critical patent/JP2005327182A/ja
Publication of JP2005327182A5 publication Critical patent/JP2005327182A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4265994B2 publication Critical patent/JP4265994B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、本発明は、製品の製造に対する環境影響を評価する技術に関し、特に、環境影響物質の含有量評価や環境負荷インベントリ評価に好適な製品の情報管理技術に関する。
ある製品の製造から処分にいたる総合環境負荷を定量的に評価するLCA(ライフサイクルアセスメント)と呼ばれる手法が研究されている。このLCAを実施するに当たっては、対象製品をまず部品に分解する。一般に製品は部品からなっており、その部品はさらに子部品からなっている。子部品を孫部品へと、順次分けていくと、最後にはこれ以上分けられない末端部品が残る。この末端部品の環境情報が製品環境情報算出の原点となる。末端部品から上に遡って質量を積み上げれば製品の質量が算出できるし、重金属などの環境負荷物質の含有量を積み上げれば製品全体の含有量が得られる。従来よりこのような考えで、たとえば、特許文献1には、製品の部品構成と取引先などから収集した情報を元に、部品の環境負荷情報を積算して、製品の環境負荷情報の積算を実施する技術が開示されている。(特許文献1参照)。
特開2003−196430号公報
上述したように、特許文献1では、末端の部品から上位レベルの部品まで、図面に従って部品が一意に特定できることを前提としており、図面上は一種類の部品(すなわち同一の部品番号)であって、実体としては異なる環境負荷を有する部品が複数存在する状況については考慮されていない。しかし、現実には、このような状況は多々存在する。なぜなら、設計者の視点と環境影響評価の視点とが異なるためである。
設計者は、製品の機能を実現する観点から、強度や性能などの等しい物を同じ部品として認識している。たとえば、特定の内径と特定の負荷が指定されたボールベアリングは、同じJIS規格の記号で指定される。すなわち仕様が同じと言うことである。そこで設計者は、この部品に特定の部品番号をつけて図面を作成する。
しかし、調達部門がこの部品番号の部品を調達する際には、複数の取引先から見積もりを取り寄せ、あるいは複数のメーカのカタログから規格上同一のベアリングを選び、複数調達することが少なくない。これは価格、供給数量、納期、品質などの組み合わせで、一意に決めることが必ずしも得策ではないからである。したがって、図面上は一意の部品番号で特定されている部品が、実は複数の異なった部品であることが発生する。
問題は、環境情報を考慮する際に生じる。上記の事情により機能上は同一であっても、環境影響の懸念される化学物質の微量な含有量などには差が出ることが少なくない。機能的に違いがなければ将来にわたってもこれらが同一の番号で取り扱われることはなくならない。しかし、たとえば欧州のRoHS指令においては、カドミウム、水銀、六価クロム、鉛が含まれる製品は市場で販売されることが禁止されるなど、同じ部品番号であっても製品の価値を決める重要な環境情報に大きな差をもたらしかねない。
したがって、本発明は、つぎのような新たな課題を想定している。すなわち、製品の環境情報を算出評価するに当たっては、構成部品の環境情報を図面の部品番号に従って積み上げる必要があるが、その際に、同じ部品番号であるにもかかわらず、実態としては異なった環境情報を有する部品が複数存在する場合が想定される。その際に、どのようにしたら製品の環境情報を算出することができるのかという課題である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、製品の環境情報を算出評価するに好適な製品の情報管理技術を提供することにある。具体的には、同一部品番号で供給される異なった部品の適切な取り扱いを可能とすることである。
上記課題を解決する本発明の環境影響評価装置は、製品の環境情報を算出する装置であって、前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースと、前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定する部品集計処理部と、前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記部品集計処理部に渡す、環境影響度評価選択部と、前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力する記録処理部と、を備える。
また、本発明の製品環境情報算出方法は、製品の環境情報を情報処理装置により算出する方法であって、前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースとを備えて、前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定し、前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記環境情報の算定に用い、前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力する、ことを特徴とする。
また、本発明の製品環境情報算出プログラムは、製品の環境情報の算出方法を、前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースとを備えた情報処理装置に実行させるプログラムあって、前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定するステップと、前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記環境情報の算定に用いるステップと、前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力するステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の製品環境情報算出プログラムは、製品の環境情報の算出方法を、前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースとを利用可能な情報処理装置に、前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定するステップと、前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記環境情報の算定を行う演算装置に渡すステップと、前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力するステップと、を実行させることを特徴とする。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、製品の環境情報を算出評価するに好適な製品の情報管理技術を提供することができる。具体的には、同一部品番号で供給される異なった部品の適切な取り扱いが可能となる。
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態における環境影響評価装置100(以下、装置100とする)の概略図である。本実施形態の環境影響評価装置100は、部品構成データベース101と、調達部品情報データベース102と、データ選択フィルタ103と、環境影響度評価選択処理部(以下、選択処理部)104と、記録処理部105、部品集計処理部106を有する。また、当該装置100は、適宜なインターフェイスやネットワークを通じて出力インターフェイス107と接続することができる。
前記データ選択フィルタ103は、部品構成データベース101の最上位の親部品(=製品)から親子関係を子供に向かってたどり、もはやその下に子供の部品が存在しない部品に辿り着くことによって末端部品の番号を抽出する機能を有する。また、次にその各々の末端部品番号に対して、同じ部品番号をキーとした調達部品データベース102の全レコードを抽出する。こうして、当該データ選択フィルタ103は、同一部品番号の複数部品の情報を特定し、これを前記選択処理部104に転送する。一方、一つの部品番号に一種類の部品のみしか特定できない場合、この部品の情報を部品集計処理部106に転送する。
また、前記部品集計処理部106は、前記部品構成情報データベース101および前記調達部品データベース102に基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定する機能を有する。
また、前記環境影響度評価選択部104は、前記調達部品データベース102において同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記部品集計処理部106に渡す機能を有する。
また、前記記録処理部105は、前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、例えば図示するように出力ファイルとして出力インターフェイス107に出力する機能を有する。
なお、これまで示した構成各部103、104、1042、105、106らは、装置100においてハードウェアとして実現してもよいし、HDDやメモリなどの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、前記装置100の演算装置がプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをメモリに読み出して、これを実行することとなる。
次に、前記装置100が備える、データベースについて説明する。図2は、部品構成データベース101の構成を説明するための図である。この部品構成データベース101は、製品および製品を構成する調達部品(例:末端部品)を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶するデータベースである。
この部品構成データベース101のデータ構造としては、例えば同図(a)で示すように、ある製品(例:全自動洗濯機「部品番号AA-8S-C001」)の部品構成を木(ツリー)構造で構成したものとなる。
また、製品を含む全ての部品には部品番号がつけられており、その部品番号と名称との関係を表すデータレコードをPN(Parts Name)レコードと呼ぶ。このPNレコードのテーブルを同図(b)のPNテーブル201として示す。このPNテーブル201は、部品番号フィールドをキーとして、部品名称のフィールドを有する。
一方、木構造、つまり親子関係を示すデータレコードをPS(Parts Strucure)レコードと呼ぶ。このPSレコードのテーブルを同図(c)のPSテーブル202として示す。このPSテーブル202は、部品の親子関係と子供の員数とを示すテーブルであり、このテーブルにより木構造が完全に表現できる。また、データ構造として、部品番号フィールドをキーとし、子部品の番号と員数のフィールドを有する。なお、末端部品についてはその下の部品が存在しないので、その部品番号をキーとしたレコードは存在しない。
ここで、前記部品構成データベース101は、図2(a)で示したツリー構造のもと、PNテーブル201およびPSテーブル202を組み合わせて備えるものとする。
図3は調達部品データベース102の構成について説明するための図である。また、前記調達部品データベース102は、前記製品に組み込まれる調達部品(例:末端部品)の環境情報を記憶するデータベースである。ここで記憶される情報には、例えば末端部品の原材料の識別情報および製造メーカ、製造メーカの型番、および質量の情報が含まれる。 一般的に末端部品のほとんどは調達部品であることが多いが、前記製品を製造するメーカ社内で製造した末端部品があった場合も、仮想的な調達部品としてこの情報データベースに記憶することができる。
製品を構成する末端の部品である調達部品には構成材料や含有物質の情報が関連づけされることが特徴的であり、同図(a)には例として、部品C1とC2という二つの調達部品に関する含有物質の構成を示す概念図を示した。調達部品に対するPNテーブル301には、同図(b)に示すように、メーカの識別子をキーとして、メーカの型番、部品の質量がフィールドとして存在している。
一方、このPNテーブル301のほかに、環境情報に関する情報を記憶するSN(Substance Name)テーブル302が存在している。このSNテーブル302は、同図(c)に示すように、環境情報の代表として、物質番号とそれに対応する含有物質情報を設定したデータ構造となっている。もちろん、この「含有物質」がもっと一般的な「環境負荷項目」を示すこと(たとえば、「地球温暖化ファクター」など)を想定することもできる。
このSNテーブル302では、調達部品の環境情報のキーとして、部品番号ではなく、メーカ識別子(ID)とメーカ型番とを想定するのがふさわしい。そこで同図(d)に示す通り、PSテーブル303は、メーカIDとメーカ型番をキーとして、その部品の中に含まれている物質番号と、その含有率とをフィールドとして設定している。この例では、部品C1には物質N1が1%、物質N2が3%、物質N3が10%含有されていることを示す。
ここで、前記調達部品データベース102は、図3(a)で示したデータ構造のもと、PNテーブル301、SNテーブル302、およびPSテーブル303を組み合わせて備えるものとする。
なお、本実施形態における装置100は、部品構成データベース101、調達部品データベース102、データ選択フィルタ103、選択処理部104、記録処理部105、部品集計処理部106とが、装置100において全て具備された例を想定したが、この形態に限定されることない。例えば、前記構成部の一部や組み合わせがネットワーク上で別個の装置に配置され、適宜な管理サーバもしくは前記選択処理部104が前記構成部の稼働管理を行って、本発明を実現するといった例も想定できる。
更に、このネットワークに関しては、LANやインターネットの他、専用回線やWAN(Wide Area Network)、電灯線ネットワーク、無線ネットワーク、公衆回線網、携帯電話網など様々なネットワークを採用することも出来る。また、VPNなど仮想専用ネットワーク技術を用いれば、インターネットを採用した際にセキュリティ性を高めた通信が確立され好適である。或いは、同じ情報処理装置内に各機能部が配置されている場合など、当該情報処理装置内のバス配線などをネットワークと想定することもできる。
次に、本実施形態の環境負荷評価方法の実際手順について図を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する環境負荷評価方法に対応する各種動作は、前記装置100におけるメモリやHDD等の記憶手段が前記各構成部103、104、105、106の機能を実現すべく備えるプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されており、前記構成各部の機能を実装したものとなる。
まず、前記したデータ選択フィルタ103における処理(図1で既に示した)で、部品構成データベース101における末端部品の番号が一対一で調達品に該当した場合を想定する。図4には本実施形態における部品構成の一例を示した。ここでは、製品たる「組立品A」が、「組立品B1」および「組立品B2」からなり、更に、前記「組立品B1」が、末端部品たる「部品C1」および「部品C2」からなっている。このような部品構成400に対して、例えば図3(a)〜(d)において先に例示した調達部品の各情報が調達部品データベース102にて関連づけされていると想定する。
この場合、前記データ選択フィルタ103が、図1中の「1部品番号1部品」の流れに沿って、前記「部品C1」および「部品C2」のレコード(図3(b)のPNテーブル301)を、部品集計処理部106へ転送する。その結果、図5に示すような「組立品A」なる製品の全体構成情報が得られる。同図に示すように、部品構成として表現されている木構造と、末端部品に関する調達部品情報とが結合されて一つの大きな木構造500を構成する。
この木構造500に対して、前記部品集計処理部106においては図6に示すようなフローで集計処理が実行される。最初に末端部品のPNテーブル301の質量フィールドの値とPSテーブル303の物質毎の含有率物質質量とを乗じたデータを物質毎に集計し、部品に含まれる物質の各々の質量を算出する(ステップ601)。
次に、部品構成のPSテーブル202に従い、末端部品に含まれる物質の質量から、親部品に含まれる各々の物質の質量を算出する(ステップ602)。このときには複数の末端部品に含まれる同一の物質は合計されている。同様に、さらにその親部品に含まれる物質の質量を算出する(ステップ603)。そして最上位の部品、すなわち製品までこの物質の質量算出が辿り着いたかどうかを判定する(ステップ604)。最上位部品まで辿り着いた場合には(ステップ604:YES)、積み上げた物質毎の質量を出力ファイル108として出力する。この出力ファイル108には、各々の物質毎の製品中のトータル含有量が数値として書き込まれている。
以上の説明は、データ選択フィルタ103が一つの末端部品に対して一つの調達部品を抽出した場合、つまり一部品番号に一種のみの調達部品を見いだした場合であった。しかし、実際には一つの部品番号に複数の調達部品を割り当て可能な場合が少なくない。この状況における処理に説明する。
図7は同一部品番号に複数部品が関連づけできる状況の説明図である。同図(a)、(b)に示すように、同じ部品番号である「部品C1」を供給するメーカが二種類あり、この「部品C1」なる部品番号に実際には2つの部品が該当することを示している(例:COMPANY1のY100101と、COMPANY2のZ0AB001)。この二つの部品は、質量が若干違うだけで機能的には同一であるが、(a)および(c)図のごとく、物質N1、N2、N3の有無および含有構成(含有率など)が異なっている。
このような場合、データ選択フィルタ103は、部品番号「C1」となる二つの部品に関するPNレコード群701(図7(b))を抽出して、これを環境影響度評価選択処理部104に引き渡すことになる。図8は環境影響度評価選択処理部の動作を示した説明図である。以下、この状況における環境影響度評価選択処理部(以下、選択処理部)104の動作を説明する。前記選択処理部104は、前記データ選択フィルタ103より引き渡された前記PNレコード群701とPSレコード群703(図7(c))とを照合して、図8(a)のテーブル801に示す形式のレコード群を生成する。各レコードはメーカ型番は異なるが、部品番号フィールドは同一、つまり同一部品番号である。
これらのレコード群に対して、前記選択処理部104における評価処理部1042が、所定の環境影響要素種別(例:物質N1)に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出する。例えば、物質N1に関して、これの含有量が多いほど環境に対する影響度が大きいとされている場合、この物質N1を環境影響要素種別として設定し、この物質N1を一番多く含む部品を特定し、その物質N1の含有量を環境影響要素として抽出する。
そして評価処理部1042は、ここで抽出した環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、合成調達部品情報記録データベース1041として適宜な記憶装置に格納する。この仮想部品情報の生成手法としては、例えば、図8のテーブル801に示すように同一部品番号(“0000C1”)に紐付けされる各部品(“Y100101”および“Z0AB001”)が含む全種類の物質(“物質N1〜N4”)に関し、各々最大の含有量や含有率を抽出する。そして、前記全種類の各物質について、対応する前記最大の含有量や含有率を含む部品を仮想的に生成する、といった例が想定できる。
図8の例でいえば、物質N1:最大含有率0.05、物質N2:最大含有率0.03、物質N3:最大含有率0.1、物質N4:最大含有率0.2であるから、同図の合成調達部品PSテーブル803に示すごとく、各物質N1〜N4を前記各最大含有率と同値で全て含む仮想の部品が生成されている。また、これら物質N1〜N4の単位質量に、対応する前記各最大含有率を乗じ、各乗算値を合算すると、この仮想部品の質量が算定される(図8の合成調達部品PNテーブル802では“質量:0.11”)。また、当該仮想部品に関しては、仮想メーカID、仮想メーカ型番、および仮想名称を評価処理部1042が設定するものとできる。
次に、上述した評価処理部1042での処理フローを詳述する。図9は、図8における評価処理部1042の処理フローを示す図である。評価処理部1042は、まず合成調達部品情報記録データベース1401を参照し、過去の事例と重複の無い連番で、新たな仮想メーカIDと仮想メーカ型番を採取する(ステップ901)。
次に、ある一つの物質を前記環境影響要素種別として選定し、評価処理を実施する(ステップ902、ステップ903)。ここでの処理は、まず図8のテーブル801において環境影響要素種別たる前記物質を含むレコードを全て抽出する(ステップ9031)。次に抽出した前記レコードのうち例えば含有率が最大のものを抽出し(ステップ9032)、このレコードから合成調達部品PSテーブル803の1レコードを生成する(ステップ9033)ものである。
この一連の処理(ステップ902、903(9031〜9033))を全ての物質について終了したのち(ステップ904:YES)、合成調達部品PNテーブル802(図8)、ならびに合成調達部品情報記録データベース1401を生成する(ステップ905)。この合成調達部品情報記録データベース1401は、図10(a)〜(c)に示す、合成調達部品PNテーブル1001、合成調達部品PSテーブル1002、合成メーカ対応テーブル1003からなるものとする。
前記合成調達部品PNテーブル1001は、各部品番号毎に生成した仮想部品(合成調達部品)のPNレコードを集約したテーブルとなる。また、前記合成調達部品PSテーブル1002は、前記仮想部品に関するPSレコードを集約したテーブルとなる。また、合成メーカ対応テーブル1003は、仮想部品がどのメーカのどの部品の情報に基づき生成されたものか、仮想部品と元の部品との対応関係を記述したテーブルである。したがって、こうしたテーブル1001〜1003から構成される合成調達部品情報記録データベース1401は、どのような経緯で仮想的な調達部品のレコード(例:環境情報など)が生成されたか確認可能とする記録群となる。
また、前記仮想部品情報たる合成調達部品情報記録データベース1041の格納情報は、調達部品の環境情報の一つとして評価処理部1042より前記部品集計処理部106に渡される。従って前記仮想部品に関しても、すでに説明した図6のフローと同様の処理が可能である。前記仮想部品情報の生成経緯となる、合成調達部品情報記録データベース1041の格納情報は、前記記録処理部105により例えば出力インターフェイス107に出力され、処理は終了する。
なお、これまでの説明では、製品や当該製品を構成する部品に含まれる化学物質を集計することを例として説明したが、製品の環境負荷に関する情報を部品から積み上げるLCA(ライフサイクルアセスメント)でも同様に本発明を適用できる。さらに物質だけでなく、材料成分を積算する際にも全く同様に本発明を適用できることは明らかである。
したがって、本発明によれば、製品の環境情報を算出評価するに好適な製品の情報管理技術を提供することができる。具体的には、同一部品番号で供給される異なった部品の適切な取り扱いが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明の一実施形態が適用された環境影響評価装置の概略図である。 部品構成データベースの構成を説明するための図である。 調達部品データベースの構成について説明するための図である。 部品構成情報の一例を説明するための図である。 製品全体の構成情報の一例を説明するための図である。 部品集計処理部の動作を説明するフロー図である。 同一部品番号に複数部品が関連づけできる状況の説明図である。 環境影響度評価選択処理部の動作を示した説明図である。 図8における評価処理部の処理フローを示す図である。 合成調達部品情報記録データベースについて説明する図である。
符号の説明
100 環境影響評価装置
101 部品構成データベース
102 調達部品データベース
103 データ選択フィルタ
104 環境影響度評価選択処理部
1041 合成調達部品情報記録データベース
1042 評価処理部
105 記録処理部
106 部品集計処理部

Claims (4)

  1. 製品の環境情報を算出する装置であって、
    前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、
    前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースと、
    前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定する部品集計処理部と、
    前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記部品集計処理部に渡す、環境影響度評価選択部と、
    前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力する記録処理部と、
    を備えたことを特徴とする環境影響評価装置。
  2. 製品の環境情報を情報処理装置により算出する方法であって、
    前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、
    前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースとを備えて、
    前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定し、
    前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記環境情報の算定に用い
    前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力する、
    ことを特徴とする製品環境情報算出方法。
  3. 製品の環境情報の算出方法を、前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースとを備えた情報処理装置に実行させるプログラムあって、
    前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定するステップと、
    前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記環境情報の算定に用いるステップと、
    前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力するステップと、
    を含むことを特徴とする製品環境情報算出プログラム。
  4. 製品の環境情報の算出方法を、前記製品および前記製品を構成する調達部品を少なくとも含む各部品の部品番号と、当該部品番号間の親子関係情報とを記憶する部品構成情報データベースと、前記製品に組み込まれる調達部品の環境情報を記憶する調達部品データベースとを利用可能な情報処理装置に、
    前記部品構成情報データベースおよび前記調達部品データベースに基づいて、調達部品の環境情報を親子関係における上位の部品に積み上げて、当該各部品から構成される製品に関する環境情報を算定するステップと、
    前記調達部品データベースにおいて同じ部品番号でありながら環境情報の異なっている調達部品が複数存在した場合、所定の環境影響要素種別に関し、各調達部品間で環境影響度が最も大きい環境影響要素を抽出し、ここで抽出した前記環境影響要素種別毎の環境影響要素を集約して一つの仮想部品情報を生成し、当該仮想部品情報を調達部品の環境情報の一つとして前記環境情報の算定を行う演算装置に渡すステップと、
    前記仮想部品情報の生成経緯を所定の記憶装置に記録し、出力インターフェイスに出力するステップと、
    を実行させることを特徴とする製品環境情報算出プログラム。
JP2004146307A 2004-05-17 2004-05-17 環境影響評価装置 Expired - Lifetime JP4265994B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004146307A JP4265994B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 環境影響評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004146307A JP4265994B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 環境影響評価装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005327182A JP2005327182A (ja) 2005-11-24
JP2005327182A5 JP2005327182A5 (ja) 2006-10-05
JP4265994B2 true JP4265994B2 (ja) 2009-05-20

Family

ID=35473486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004146307A Expired - Lifetime JP4265994B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 環境影響評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4265994B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007172290A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Hitachi Ltd 製品個体化学物質管理システム
JP5499582B2 (ja) * 2009-09-08 2014-05-21 株式会社リコー 規制物質判定システム、規制物質判定方法及び規制物質判定プログラム
JP5936522B2 (ja) * 2012-11-06 2016-06-22 株式会社日立製作所 環境負荷算出装置、プログラムおよび方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005327182A (ja) 2005-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4713965B2 (ja) 設計製造支援装置,設計製造支援プログラム及び設計製造支援方法
Xiong et al. Web service configuration under multiple quality-of-service attributes
US11893066B2 (en) Binding traits to case nodes
JP2005322211A (ja) 設計支援システム
US20060111876A1 (en) System, method and program for evaluating environmental load
JP4861020B2 (ja) 環境負荷評価システムの動作方法、環境負荷評価システム及び環境負荷評価プログラム
Kishita et al. Checklist-based assessment methodology for sustainable design
KR20130124208A (ko) 봉제 생산 공정 컨설팅 장치와 방법 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP4265994B2 (ja) 環境影響評価装置
Siddharth et al. A multiple-domain matrix support to capture rationale for engineering design changes
CN101647011A (zh) 基于上下文的工作环境
CN106682177A (zh) 服务记录信息的动态展示方法
US20110213632A1 (en) Environmental information documenting apparatus and environmental information documenting method
JP2017072957A (ja) ファイル編集方法、ファイル編集装置及びファイル編集プログラム
JP5494118B2 (ja) 情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラム
JP4893078B2 (ja) シミュレーションモデル定義システム
Sindhgatta et al. An extensible framework for tracing model evolution in SOA solution design
CN112764742A (zh) 一种数据处理的方法和装置
JP2007233720A (ja) 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
JP2005084884A (ja) 環境負荷評価プログラム
Avram et al. Survey on data mining tools using decision analysis resolution method applied for context-aware data mining scenarios
Camarinha-Matos et al. VO creation assistance services
Ericson et al. On the way to knowledge awareness in early design
JP2005107883A (ja) 製品評価システム及び製品評価方法
JP2013206148A (ja) 情報処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060822

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4265994

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 5