JP2007172290A - 製品個体化学物質管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】出荷する製品個体に含まれる化学物質量を正確に集計し、法規制に適合しない製品を出荷しないことを可能にする製品個体化学物質管理システムを提供する。
【解決手段】製品個体に含まれる化学物質の総量を、当該製品を構成する部品個体に含まれる化学物質量を用いて計算する。また、製品個体を構成する部品が確定した段階(出荷/入庫/保守)において、当該製品の法規適合判定を行う。製品個体の法規適合性は、法規で定められた物質の含有量が閾値を超えたか否か、または当該製品を構成する部品個体の環境認定情報、或いはその組合せであったり、事前に設定した条件によって判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、製品に含有する化学物質量を個体単位に集計し、定められた基準に則り出荷の可否を判定するシステムに関する。
近年、欧州を中心に多くの環境法規制が制定され、それに伴い環境に関するCSRへの関心が高まっており、製造業者に対して
(1)製品に含有する化学物質を管理し、法規制に適合しない製品を出荷しないこと、(2)顧客に対して出荷した製品に含まれる化学物質量を正確に報告できること、
などが求められている。2006年7月からは欧州で制定されたRoHS指令が施行され特定の6物質に関して使用を制限されることになるが、時期を同じくして日本や中国でも同様な規制が施行される。このような規制に対応するために、製品の設計段階で各種規制に対する禁止物質が製品に含まれないかどうかを評価する製品含有化学物質管理システム等(特許文献1参照)、各国に販売する製品について禁止物質が含有されていることが判明した場合における各種対応処理を支援する禁止物質の通報装置及びその方法等(特許文献2参照)が提案されている。
特開2003−256504号公報 特開2005−78460号公報
上記従来の製品含有化学物質管理システムや禁止物質の通報装置及びその方法は部品品目レベルの評価であり、同一品目の部品でもロットが異なると含有量が異なる場合もあるので、顧客に対して出荷した製品に含まれる化学物質量を正確に報告するためには、より細かいレベルの管理が必要であった。また、同じ製品でも個体が異なれば法規制に適合する個体と適合しない個体がある可能性があり、適合しない製品個体を特定することが出来なかった。
また、従来から部品の品質面から製品に使用してよいことを認定する品質認定が行われ、認定を受けた部品しか製品に使用しないようになっていた。しかしながら、様々な環境法規制が制定され、品質面では認定を受けていた部品に禁止物質が含まれ法規制に適合しない部品が表面化してきたため、部品の認定プロセスの中に環境面での認定を含めて行うように変わってきた。環境面でも認定されない部品は製品に使用できないが、品目によっては複社購買品があり、環境認定された製造元部品と環境認定されていない製造元部品が混在する場合があり、環境認定されていない部品の化学物質情報を除いて含有量集計を行うことが必要になってきた。
さらに、法規制に適合しない製品を出荷しないために、部品の誤混入等で認定を受けていない部品が使用されていないことを製品個体毎に出荷前に確認する必要がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、出荷する製品個体に含まれる化学物質量を正確に集計し、法規制に適合しない製品を出荷しないことを可能にする製品個体化学物質管理システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の製品個体化学物質管理システムは、製品個体に含まれる化学物質の総量を、当該製品を構成する部品個体に含まれる化学物質量を用いて計算する。また、製品個体を構成する部品が確定した段階(出荷/入庫/保守)において、当該製品の法規適合判定を行う。製品個体の法規適合性は、法規で定められた物質の含有量が閾値を超えたか否か、または当該製品を構成する部品個体の環境認定情報、或いはその組合せであったり、事前に設定した条件によって判定する。これにより、法規制に適合しない製品を出荷しないことや、顧客に対して出荷した製品に含まれる化学物質の量を正確に報告したりということが可能となる。
より詳細には、製品個体を構成する部品個体の親子関係を表す製品構成情報をたどりながら、製品構成情報に含まれる部品個体の属性を表す部品属性情報から品目コード、製造元情報、シリアル番号・ロット番号等の個体情報を抽出し、前記品目コード、製造元情報、個体情報で部品個体の環境認定状態を表した環境認定情報を検索して取引先情報、環境認定状態を抽出し、前記取引先情報で部品個体に含有する化学物質の量を表す化学物質情報を検索して部品個体の化学物質含有量を抽出し、前記環境認定状態によって使用するデータの優先順位を考慮して製品個体全体の化学物質含有量を集計する。
また、法規制・顧客毎に物質或いは物質群の含有量の閾値を記述した法規制情報を参照して、製品の含有量が閾値を超えているか否かを判定し、前記環境認定状態から製品中に環境認定されていない部品が含まれているか否かを判定し、PNから製品型番、出荷日時を抽出し、製品型番単位に法規制の適用レベル、有効期限を記述した規制対応製品情報を検索して該当製品の出荷日時が法規制の有効期限内にある場合は該当法規制の適用レベルを下回る環境認定状態の部品が無いか判定し、これらの判定結果の組合せで定めた出荷判定基準に満たない製品個体を特定する。
なお、適用除外を考慮した集計は個体単位の集計に限らず、設計段階で行う品目単位の集計でも同じ考え方を適用できる。
本発明によれば、出荷する製品個体の化学物質含有量を正確に集計し、出荷可否判定を行うことが可能になり、出荷製品の環境法規不適合リスクを回避することや、顧客からの情報開示要求に対応することが可能になる。また、仮に法規不適合の製品個体が発生してもその個体を特定することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、本実施例の製品個体化学物質管理システムについて、構成およびハードウェアとの対応を説明する。
本実施例の製品個体化学物質管理システムは、コンピュータで実現されるものである。本製品個体化学物質管理システムを実現するコンピュータは、ネットワークに接続されている。そして、ネットワーク上の別のコンピュータに搭載された生産実行部が生産指示を出した製品個体に関する生産実績情報を、ネットワーク上の別のコンピュータに搭載された製品個体管理部が収集し、生産される製品の1つ1つを個体管理する。製品個体管理部は、収集した製品個体情報を製品個体化学物質管理システムに送信する。
また、本実施例の製品個体化学物質管理システムの位置付けとしては次の2通りが考えられる。一つ目は、製品個体の化学物質含有量を集計し、出荷可否の判定を行う単独のシステムとして位置付けられる場合である。二つ目は、製品個体管理部の内部機能として位置付けられる場合である。その場合は、もちろん製品個体管理部は製品個体化学物質管理システムと同じコンピュータ上に搭載されていてもよく、その場合はネットワークを介さずに処理が実行されるだけで処理の内容は同様である。生産実行部についても同様である。
本実施例の製品個体化学物質管理システム等を実現するコンピュータは、CPU、メモリ、記憶装置、入力手段、出力手段等を備えた通常のコンピュータであり、以下で説明する製品個体化学物質管理システムの各機能は、記憶装置等に格納されたデータや入出力手段より入力されたデータ等を参照しながらメモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することにより実現されるものである。
次に、図1を用いて、本実施例の製品個体化学物質管理システムのより詳細な構成および処理内容について説明する。
図1は、本実施例における製品個体化学物質管理システムを含む全体の構成を説明する図である。
図1に示す構成のうち、生産実行部2および製品個体管理部3は、前述のネットワーク上の構成である。
製品個体化学物質管理システム1は、入力部11、出力部12、制御部13、処理部14、記憶部15から構成される。
制御部13は、入出力制御部131とエラーマスタ132で構成される。
処理部14は、さらに集計部141、集計条件142、判定部143、判定条件144で構成され、記憶部15は製品構成情報151、部品属性情報152、化学物質情報153、環境認定情報154、物質群情報155、法規制情報156、適用除外情報157、規制適用製品情報158で構成され、初期設定144や記憶部15に格納されている情報はデータベースに保管されたものでも、ファイル形式のデータでも構わない。
集計条件142には、評価対象の法規制、適用除外を考慮する法規制、集計に用いる化学物質情報の優先順位などが記述され、判定条件144には、部品の使用可否の判定基準、製品の出荷可否の判定基準などが記述されている。
図2は製品構成情報151のデータ構成の例を示す図である。製品構成情報151は、製品を構成する部品の関係を親子関係として表すものであり、親部品個体番号201、子部品個体番号202、員数・付着量203、単位204、グループID205などの情報を持つ。親部品個体番号201は子部品個体番号202の上位の組立部品(以下、部組品と呼ぶ)であり、員数・付着量は個部品個体番号202の部品がいくつ使われているか、副資材がどれだけ付着しているかを表す数である。単位204は員数・付着量に関する単位である。グループID205は、タイムベーストレーサビリティで複数のロットが候補になった場合に、グループID205が同じで子部品個体番号202が異なるものが複数ある場合は、その中のいずれか1つが用いられているということを表している。
図3は部品属性情報152のデータ構成の例を示す図である。部品属性情報152は、製品構成情報151に現れる製品・半製品・部品の各々の属性情報であり、部品個体番号301、品目コード302、メーカコード303、メーカ型番304、管理レベル305、メーカ管理番号306、出荷日時307などの情報を持つ。部品個体番号301は製品構成情報151に現れる部品、部組品の個体番号であり、品目コード302は個体番号301に対する品目を表すコード、メーカコード303は部品個体番号301の部品を製造した会社のコード、メーカ型番304は部品個体番号301の部品を製造した会社が付けた型番、管理レベル305は部品個体番号301の部品のシリアル管理やロット管理等の個体管理レベルを表すもの、メーカ管理番号306はシリアル番号やロット番号等の該当部品のメーカ側の個体管理番号、出荷日時307は部品個体番号301が出荷された日時を表し、出荷された製品・半製品・部品の最上位個体の属性である。メーカ管理番号に関してはメーカや取引先側の管理工数削減のため範囲を表すようなデータの持ち方をしてもよい。
図4は化学物質情報153のデータ構成の例を示す図である。化学物質情報153は、部品属性情報152にある部品に含有する化学物質の内容を表すものである。取引先コード401、製品番号402、メーカ管理番号403、データバージョン404、製品質量405、物質コード406、含有量407、使用部位408などの情報を持つ。取引先コード401は部品の調達先を表すコードで製造メーカの場合や商社の場合も考えられ、製品番号402は取引先が該当部品に付けている型番、メーカ管理番号403は図3の306で述べた通りであり、データバージョン404は取引先やメーカが部品の化学物質組成の分析をやり直す等して組成情報のデータを更新する際にデータの履歴を表し、製品質量405は文字通り製品の質量、物質コード406は化学物質の物質単位でコード化したものであり、例えばCAS番号のように広く用いられているものがある。含有量407は該当部品に物質コード406の物質が含まれる量、使用部位408は該当物質が含まれている部位のことである。
図5は環境認定情報154のデータ構成の例を示す図である。環境認定情報154は、品質や環境の面から製品に使用してよいと品質保証部門等が認定した品目のリストであり、品目コード501、メーカコード502、メーカ型番503、取引先コード504、製品番号505、メーカ管理番号506、データバージョン507、認定状態508、確認方法509などの情報を持つ。品目コード501、メーカコード502、メーカ型番503、メーカ管理番号506については部品属性情報152で、取引先コード504、製品番号505、データバージョン507については化学物質情報153で述べた通りである。認定状態508は、部品が無条件に使用してよいものか、限定付きで使用してよいものか、使用してはいけないものか等を表すものであり、確認方法509は実測して確認したか、不含有保証書の提出によって確認したか等、どのような確認をした上で認定したのかを表すものである。設計側は使用したい品目についてどのメーカのどの型番ということは認識しているが、どこから購入するかは調達部門がどの取引先から購入するかで変わってくるので、品目コード501、メーカコード502、メーカ型番503、取引先コード504、製品番号505の関係で認定する。同一の品目コード501、メーカコード502、メーカ型番503の組合せを複数の取引先から購入する場合はそれぞれの取引先コード504、製品番号505の組合せについて認定を行う。
図6は物質群情報155のデータ構成の例を示す図である。物質群情報155は、法規制によっては物質単位ではなく化合物単位で規制するものがあり、物質と化合物の対応を表したものであり、法規制区分601、物質コード602、物質群コード603、金属換算率604などの情報を持つ。法規制区分601は法規制をコード化したもの、物質コード602は図4の物質コード406で述べた通りで、物質群コード603は法規制区分601で規制している化合物をコード化したもの、金属換算率604は物質群コード603の化合物中に含まれる物質コード602の物質の比重を表している。
図7は法規制情報156のデータ構成の例を示す図である。法規制情報156は、法規制毎に認めている物質または物質群の含有量・率の上限値を表すものであり、法規制区分701は図6の法規制区分601、物質(群)コード702は図6の物質コード602または物質群コード603で述べた通りで物質単位での規制か化合物単位の規制かで物質コード602が入ることもあれば物質群コード603が入ることもあり、閾値703は法規制区分701が物質(群)コード702で含有を認めている含有量・率の上限値、単位704は閾値703に対する単位、等号フラグ705は閾値以下まで含有を認めるか閾値未満でないといけないかを表すものである。
図8は適用除外情報157のデータ構成の例を示す図である。製品型番801、法規制区分802、物質(群)コード803、開始日804、終了日805などの情報を持つ。適用除外規定は製品の種類によって適用される場合があるので、該当する種類の製品機種型番が、該当する法規制に対してどの物質または物質群がいつからいつまで適用除外規定が適用されるのかということを表す情報である。
図9は規制適用製品情報158のデータ構成の例を示す図である。規制適用製品情報158は、製品型番単位でどの規制に完全に適合しないといけないか、除外規定の範囲内の適合でよいか等の法規制適合レベルを表すものであり、製品型番901、法規制区分902、対応要否903、開始日904、終了日905などの情報を持つ。製品型番901は出荷する製品の型番、法規制区分902は図6の法規制区分601で述べた通りで、対応要否903はどのレベルで法規制に適合している必要があるかを表す区分、開始日904と終了日905は該当規制に関しての適合レベルの有効期限を表す。開始日904が空欄の場合は過去からずっと有効であり、終了日905が空欄の場合は将来もずっと有効であると解釈してもよい。
本実施例の製品個体化学物質管理システム1を用いて製品個体の評価を行うには、入力として評価対象となる製品構成情報および部品属性情報を入力部11に入力する。製品構成情報が入力部11に送られると、入出力制御部131が現在処理部14が実行中でないか、未処理の製品構成情報がないか確認する。どちらかに当てはまれば送られた製品構成情報は処理キューに追加され、どちらでもなければ処理部14に入力情報を送信され処理を開始する。入力される製品個体情報は1個体分ずつでも複数個体分を纏めてもよく、調達した部品や半製品等をそのまま出荷するような場合は製品構成情報は存在しないため、該当する部品・半製品の部品属性情報のみを送信すれば自身の化学物質含有量を検索するようにしてもよい。
図10は集計部141の含有量集計処理のフローを示す図である。1個体または複数個体の製品構成情報および部品属性情報が入力されると、製品個体毎にデータを分割し(S101)、製品構成情報151、部品属性情報152に格納する(S102)。部品毎に品目コード302、メーカコード303、メーカ型番304、メーカ管理番号306をキーに環境認定情報154を検索し、取引先コード504、製品番号505、データバージョン507、認定状態508、確認方法509を抽出し(S103)、取引先コード504、製品番号505、データバージョン507、メーカ管理番号306をキーに化学物質情報153を検索して製品質量405、物質コード406、含有量407、使用部位408を抽出する(S104)。これを製品構成情報151の部品の親子関係をたどりながら集計していく(S105)。これを製品個体の数だけ繰り返し、集計結果を出力する(S106)。集計結果は個体単位で分けて出力してもよいし、集計済製品の結果をメモリやDBに一時的に保存しておき最後の製品の集計が終わり次第纏めて出力してもよい。
図11は前記S101の処理をさらに詳細に説明した図である。化学物質情報153を検索してデータが存在しない場合は検索不可部品リストに出力し(S111)、集計条件142から評価対象の法規制を抽出し、リストに付加する(S112)。データが存在する場合は、集計条件142から評価対象の法規制を抽出し(S113)、物質群情報155を参照して法規制毎に物質コード602を物質群コード603に対応付けたデータ項目を付加する(S114)。さらに集計条件142で適用除外を考慮する設定がされていれば、該当製品の型番に対し法規制毎に物質コード602または物質群コード603で適用除外情報157を参照して(S115)、出荷日時が開始日804と終了日805の間にある場合、該当法規制に対して物質コードに法規制区分を付加する等して、適用除外分と適用除外でない分を区別するコードを付番する(S116)。そして、集計条件142で環境認定されている部品の情報のみを用いるか、環境認定されている部品の情報を優先して検索して無ければ環境認定されていない部品の情報を用いるか、特に優先順位を設けないかの設定値を取り出し、集計対象部品に対して化学物質情報が複数検索された場合に優先順位を付け(S117)、優先順位に沿って集計をする(S118)。部品個体毎に、化学物質が検索された場合は実際に集計に用いられた含有物質情報のリストを出力する(S119)。S112やS119で出力するリストを同じ書式にして結合すれば纏めて判定処理を行える。
図12は集計結果のデータ構成の例を示す図である。製品個体番号1201毎に物質コード1202は含有量1204だけあるということを表し、法規制区分1203に値が入っている場合は該当法規制区分に対して適用除外分の物質コード1202が含有量1204だけあるということを表している。
図13は判定部143の処理のフローを示す図である。集計時に出力した含有物質リストと検索不可部品リストを結合し(S131)、法規制区分と物質コードまたは物質群コードで法規制情報156を検索して閾値703、単位704、等号フラグ705を取得し、製品型番と法規制区分で規制適用製品情報158を検索して、出荷日時が開始日904と終了日905の間にある対応要否903を取得する(S132)。判定部143は、S131で出力されたリストに対して判定条件144で指定した部品判定条件に従い各部品について使用可否判定を行い(S133)、製品個体を構成する各々の部品個体単位の使用可否を表したリストを出力する(S134)。さらに、S134で出力されたリストに対して判定条件144で指定した製品判定条件に従い各製品について出荷可否判定を行い(S135)、各々の製品個体について出荷可否を表したリストを出力する(S136)。
図14は判定結果のデータ構成の例を示す図である。部品使用可否判定結果に関しては、製品個体番号1401、法規制区分1402、判定結果1403、部品個体番号1404、品目コード1405、取引先コード1406、製品番号1407、評価日時1408などの情報を持ち、製品出荷可否判定結果に関しては、製品個体番号1411、法規制区分1412、判定結果1413、評価日時1414等の情報を持つ。
図15は入出力部131の処理のフローを示す図である。判定時に出力した部品使用可否判定結果と製品出荷可否判定結果を取得し(S151)、エラーマスタ132を参照して使用不可部品や出荷不可製品がある等のエラーのパターンを抽出し(S152)、出力部に送信するエラーメッセージ等のデータを取得しエラーファイルを作成する(S153)。最後に、含有量集計結果や出荷判定結果、エラーファイル等の結果を纏めて出力部に送信する(S154)。
図16はエラーファイルのデータ構成の例を示す図である。エラーコード1601、エラーメッセージ1602、エラー発生日時1603、エラーレベル1604、製品個体番号1605、部品個体番号1606などの情報から成る。エラーコード1601はエラーの内容をコード化したもの、エラーメッセージ1602はエラーの内容、エラー発生日時1603は処理を行っていた日時、エラーレベル1604はエラーの重大性・緊急性を表し、製品個体番号1605はエラーの原因となった製品の個体番号、部品個体番号1606はエラーが発生している部品の個体番号を表す。
このような仕組みによって、出荷の前に製造された製品個体毎に化学物質の含有量を集計すること、環境法規制に適合しない製品を未然に食い止めることが可能になる。
本発明は、製品を製造して出荷する際の製品個体単位の含有化学物質の管理や環境法規制適合の確認を行うシステムとして利用可能である。
本発明の実施形態における製品個体化学物質管理システムのブロック構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における製品構成情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における部品属性情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における化学物質情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における環境認定情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における物質群情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における法規制情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における適用除外情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における規制適用製品情報のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における集計部の含有量集計処理のフローを示す図である。 本発明の実施形態における集計部の含有量集計処理の処理をさらに詳細に説明した図である。 本発明の実施形態における集計結果のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における判定部の処理のフローを示す図である。 本発明の実施形態における判定結果のデータ構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における入出力部の処理のフローを示す図である。 本発明の実施形態におけるエラーファイルのデータ構成の例を示す図である。
符号の説明
1…製品個体化学物質管理システム、2…生産実行部、3…製品個体管理部、11…入力部、12…出力部、13…制御部、14…処理部、15…記憶部。

Claims (10)

  1. 製品個体に含まれる化学物質の情報を管理、集計するシステムであって、
    該システムは、入力部、出力部、入出力制御部、処理部、記憶部を有し、
    前記記憶部に、
    製品および製品に用いられる半製品・部品が個体管理されておりそれぞれに個体を識別するコード(個体番号)が付番され
    製品個体に用いられる部品の個体番号およびそれらの親子関係が表された構成情報と、
    前記部品の個体番号と当該部品の属性情報および当該部品の製造元情報の対応を記述した部品情報と、
    前記部品毎に部品属性情報および製造元情報と取引先情報の関係で環境認定状態を表した環境認定情報と、
    前記部品毎に含まれる化学物質の情報を記述した部品化学物質情報と、
    を有し、
    前記入出力制御部は、複数の入力情報が来た場合の処理順序や結果によって出力する情報を制御し、
    前記処理部には、集計部を有し、
    前記集計部は、前記構成情報に基づき親子関係をたどりながら、
    前記個体番号に基づき部品情報を参照して品目属性情報および製造元情報を特定し、
    前記品目属性情報および製造元情報に基づき環境認定情報を参照して取引先情報を特定し、
    前記取引先情報に基づき部品化学物質情報を参照して当該部品に含まれる化学物質の含有量を抽出し、
    製品全体に含まれる化学物質の含有量を集計することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    部品個体で使用された部品の候補品目が複数ある場合、
    前記候補品目の中から物質毎に最大値を前記個体の含有量として採用し
    製品全体に含まれる化学物質の含有量を集計することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のシステムにおいて、
    前記部品化学物質情報を前記環境認定情報と対応付けられる部品の化学物質情報のみを用いて
    製品全体に含まれる化学物質の含有量を集計することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  4. 請求項1または請求項2に記載のシステムにおいて、
    前記部品化学物質情報を
    前記環境認定情報と対応付けられる部品の化学物質情報を優先し、
    前記環境認定情報と対応付けられる部品の化学物質情報が存在しない場合には
    前記環境認定情報と対応付かない部品の化学物質情報を用いて
    製品全体に含まれる化学物質の含有量を集計することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  5. 請求項1または請求項2に記載のシステムにおいて、
    前記部品化学物質情報を前記環境認定情報と対応付けられる部品の化学物質情報のみを用いて製品全体に含まれる化学物質の含有量を集計するか、
    または、前記環境認定情報と対応付けられる部品の化学物質情報を優先し、
    前記環境認定情報と対応付けられる部品の化学物質情報が存在しない場合には
    前記環境認定情報と対応付かない部品の化学物質情報を用いて製品全体に含まれる化学物質の含有量を集計するか、
    前記環境認定情報と対応付くか否かにかかわらず全ての部品の化学物質情報を用いて製品全体に含まれる化学物質の含有量を集計するか、
    を選択することが可能なことを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のシステムにおいて、
    前記記憶部に
    さらに法規制・顧客毎に適用除外となる物質を記述した適用除外情報と、
    を有し、
    集計値から法規制・顧客毎に適用除外分でない含有量、適用除外分の含有量を区別して各法規制・顧客向けの集計値として出力することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のシステムにおいて、
    さらに部品判定部を有し、
    前記記憶部に
    さらに法規制・顧客毎に物質と物質群の対応を記述した物質群情報と、
    法規制・顧客毎に物質・物質群の含有量・率の閾値を記述した法規制情報と、
    を有し、
    前記処理部には部品判定部をさらに有し、
    前記部品判定部は物質・物質群の含有量が法規制・顧客毎に定められた閾値を超えているか否かを判定し、
    閾値を超える物質・物質群を含む部品およびその物質・物質群と含有量・率を少なくとも含むリストを出力することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  8. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のシステムにおいて、
    前記処理部には部品判定部をさらに有し、
    前記記憶部に
    さらに製品型番単位に少なくとも法規制の適用要否、有効期限を記述した規制適用情報と、
    を有し、
    前記部品判定部は製品毎に前記環境認定状態と前記法規制の適用要否、有効期限に応じて部品の使用可否を判定し、使用不可部品のリストを出力することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  9. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のシステムにおいて、
    前記処理部には部品判定部をさらに有し、
    前記記憶部に
    さらに法規制・顧客毎に物質と物質群の対応を記述した物質群情報と、
    法規制・顧客毎に物質・物質群の含有量・率の閾値を記述した法規制情報と、
    製品型番単位に少なくとも法規制の適用要否、有効期限を記述した規制適用情報と、
    を有し、
    前記部品判定部は物質・物質群の含有量が法規制・顧客毎に定められた閾値を超えているか否かと、製品毎に前記環境認定状態と前記法規制の適用要否、有効期限に応じて部品の使用可否で複合的に部品の使用可否を判定し、使用不可部品のリストを出力することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
  10. 請求項7から請求項9のいずれかに記載のシステムにおいて、
    前記処理部には製品判定部をさらに有し、
    前記製品判定部は、前記部品判定部より出力された結果から、定められた基準に従い製品個体に関して出荷可否の判定し、出荷不可となる製品個体のリストを出力することを特徴とする製品個体化学物質管理システム。
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