JP4265015B2 - 微細気泡発生装置ならびに浴槽システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯溜槽内の液体を取り出して、この液体中に空気を混入かつ溶解させてから、貯溜槽内に戻すことにより貯溜槽内で微細気泡を発生させる微細気泡発生装置、ならびにその微細気泡発生装置を用いた浴槽システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記微細気泡発生装置は、従来から、浴槽内の湯水に含まれる垢などの浮遊物を除去するために利用されている。
【0003】
従来の微細気泡発生装置の構成を図11に示す。図中、80は微細気泡発生装置の全体を示している。この微細気泡発生装置80は、浴槽90に設けた浴槽水の取り出し口91と戻し口92とに循環通路81を接続し、この循環通路81の途中に循環ポンプ82を配設し、循環通路81において循環ポンプ82の位置よりも上流にベンチュリ83を配設し、循環通路81において戻し口92との接続部位に噴射ノズル84を配設し、さらに、循環通路81において循環ポンプ82と噴射ノズル84との間で循環ポンプ82の近傍に気液分離器85を配設した構成である。
【0004】
なお、ベンチュリ83は、一般的に周知のものであるが、浴槽水の通過に伴いベンチュリ83内部を負圧状態として、大気圧である外気を空気導入管86から吸入するようになったものである。このベンチュリ83による空気の吸入量は、浴槽水の通過速度や空気導入管86の端部に設けられる電磁弁87の開度により調節される。
【0005】
ここで、上記微細気泡発生装置80の動作を説明する。すなわち、循環ポンプ82により浴槽90内の浴槽水を取り出して、この浴槽水中にベンチュリ83により外部の空気を混入してから、循環ポンプ82の加圧力により浴槽水中に空気を溶解させつつ、気液分離器85に送り、この気液分離器85で比較的大きな気泡を除去し、噴射ノズル84を通じて浴槽90内に噴射して戻すようになっており、浴槽90内で微細気泡100が発生する。つまり、ベンチュリ83により空気を混入させた浴槽水を循環ポンプ82により加圧して空気を溶解させ、しかる後に浴槽90内に戻したときに、浴槽水に印加されてある圧力が浴槽90内で一気に解放されることになり、浴槽水中に溶解された空気が析出して微細気泡100になるのである。
【0006】
ここで、浴槽90内の浴槽水中に浮遊物101が存在する場合には、この浮遊物101が、前述したようにして浴槽90内で発生される微細気泡100に付着して、浴槽水の表面に浮上させられることになり、浴槽90に設けてあるオーバーフロー排水口93および排水管94を介して排出されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ベンチュリ83で浴槽水中に混入させた気泡を、循環ポンプ82の加圧力でもって浴槽水中に溶解させる過程において、浴槽水中に混入した気泡それぞれが互いに結合して大きく成長することがある。このように大きく成長した気泡は浴槽水中に溶解しきれなくなることがあり、浴槽水中に対する空気の溶解量が減るおそれがある。このようになると、浴槽90内に大量の微細気泡を発生させにくくなる。
【0008】
ところで、前述した浴槽水中の気泡が大きく成長した場合、この大きな気泡を気液分離器85で除去するようにしているが、それでも前述の比較的大きな気泡が除去されずに通過してしまうことがある。
【0009】
仮に、気液分離器85で比較的大きな気泡を除去しきれなかった場合、気液分離器85よりも下流側領域で、気泡が循環通路81を構成する管体の内面上方に沿って移動する形態となるために、この移動過程で気泡がさらに成長しやすくなる。
【0010】
このようにして大きく成長した気泡が噴射ノズル84を通じて浴槽90内に流入されると、この気泡は浴槽90の戻し口92の近くから早く浮上してしまうために、この気泡に対して浴槽90内に発生された微細気泡が付着して、この微細気泡までも浴槽90内の浴槽水の表面側に早く浮上させてしまうことになるなど、浴槽90内の浴槽水中に大量の微細気泡を充満させにくくなって、浴槽90内の浴槽水中の浮遊物の除去作用が薄れることが指摘される。
【0011】
このような事情に鑑み、本発明は、微細気泡発生装置において、貯溜槽内の液体中に大量の微細気泡を充満させるようにすることを目的としている。また、本発明では、浴槽システムにおいて、浴槽水中の浮遊物の除去作用を高めることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかる微細気泡発生装置は、貯溜槽内の液体を取り出して、この液体中に空気を混入かつ溶解させてから、前記貯溜槽内に戻すことにより貯溜槽内で微細気泡を発生させるもので、前記貯溜槽に設けた液体の取り出し口と戻し口とに接続される循環通路と、前記循環通路の途中に配設されて貯溜槽内の液体を取り出して戻すよう循環させる循環ポンプと、前記循環通路に設けられて外部の空気を該循環通路を流れる液体に混入させる空気混入手段と、前記循環通路において前記循環ポンプの下流側に配設された気液分離手段と、前記気液分離手段に対して液体を旋回させて流入させる旋回流発生手段とを含み、前記循環通路において前記循環ポンプの上流側部位と下流側部位とにバイパス通路が接続されており、このバイパス通路に前記空気混入手段が配設されており、前記旋回流発生手段が、前記循環通路において前記循環ポンプよりも下流でかつ前記循環通路に対する前記バイパス通路の接続部位よりも下流側に配設されている。
【0016】
請求項2の発明にかかる微細気泡発生装置は、上記請求項1において、前記旋回流発生手段が、前記気液分離手段の液体導入部に配設されている。
【0019】
請求項3の発明にかかる浴槽システムは、側壁部の所要高さ位置にオーバーフロー排水口を有する浴槽と、この浴槽に取り付けられる請求項1または2の微細気泡発生装置とを有する構成としている。
【0020】
要するに、本発明では、貯溜槽内から取り出して空気を混入させた液体を旋回させながら流すようにしている。この液体の旋回によって、気泡それぞれが互いに結合することを回避できるようになって、液体中に気泡が溶解しやすくなるので、液体に対する気泡の溶解量が従来例に比べて可及的に増えるようになる。
【0021】
ここで、仮に、液体中に比較的大きな気泡が混入していたとしても、この気泡は、旋回流によって循環通路の中心側に集められて、他の気泡と引き離されるので、それ以上の成長が回避される。そして、旋回して流れる液体が気液分離手段に導入されるとき、この気液分離手段に対してその液体導入口の中心側から前記溶解されなかった気泡を導入できるようになるので、この気液分離手段の内部で気泡を液体から分離しやすくなり、気液分離の作用が高められるようになる。
【0022】
このようなことから、貯溜槽内に対して、可及的に多くの空気を溶解しかつ比較的大きな気泡が混在しない液体を流入させることが可能になるから、貯溜槽内の液体中に大量の微細気泡を発生させることができるようになり、しかも、貯溜槽内の液体中における微細気泡の滞留時間も長くできるようになる。
【0026】
また、循環通路にバイパス通路を設けてそこに空気混入手段を配設する形態としているので、循環ポンプで加圧された液体の一部がバイパス通路を介して循環ポンプの上流に戻されるようになり、結果的にバイパス通路を繰り返し流れる液体に対して、バイパス通路に設けてある空気混入手段でもって繰り返し空気を混入させることが可能になる。これにより、液体に対する空気の混入量を増やせることになる。
【0027】
また、旋回流発生手段の配置を循環通路において循環ポンプの下流でかつ循環通路に対するバイパス通路の接続部位よりも下流に特定しているので、気液分離手段に対して液体を旋回させて流入させやすくなる。
【0028】
また、請求項2の発明のように旋回流発生手段を気液分離手段の液体導入部に配置すれば、比較的大きな気泡が混在した液体が気液分離手段に流入されたとしても、気液分離手段内で浴槽水を旋回させることができるから、気液分離手段において比較的大きな気泡を液体から分離させやすくなる。
そして、請求項3の浴槽システムのように、上記微細気泡発生装置を用いて浴槽内に大量の微細気泡を発生させるようにすれば、浴槽内の浴槽水中に存在する浮遊物を大量の微細気泡で浴槽水の表面側に効率よく浮上させてオーバーフロー排水口に導くことが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細について図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0030】
図1ないし図4は本発明の一実施形態を示している。図1は、浴槽システムの回路図、図2は、気液分離器の内部を示す断面図、図3は、旋回流発生ノズルを一方から見た斜視図、図4は、旋回流発生ノズルを他方から見た斜視図である。図中、10は浴槽、20は微細気泡発生装置である。
【0031】
浴槽10の一側壁には、浴槽水の取り出し口11と戻し口12とが設けられており、また、浴槽10の他の側壁において所要高さ位置には、オーバーフロー排水口13が設けられている。このオーバーフロー排水口13には、排水管14が接続されており、排水管14の端部には、電磁弁15が設けられている。
【0032】
微細気泡発生装置20は、浴槽10内の浴槽水を一旦取り出して、この浴槽水中に空気を混入させ溶解させてから、浴槽10内に戻すことにより浴槽10内で微細気泡を発生させるものであり、循環通路21、循環ポンプ22、バイパス通路23、空気混入手段としてのベンチュリ24、気液分離器25、噴射ノズル26を備えている。
【0033】
循環通路21は、浴槽10に設けてある取り出し口11と戻し口12とに接続されており、浴槽10内から浴槽水を取り出してから戻せるようになっている。
【0034】
循環ポンプ22は、循環通路21の途中に配設されており、浴槽10と循環通路21との間で浴槽水を循環させるものである。
【0035】
バイパス通路23は、循環通路21において循環ポンプ22の上流部位と下流部位とに接続されている。
【0036】
ベンチュリ24は、バイパス通路23の途中に配設されるもので、途中に空気導入管27が取り付けられているとともに、この空気導入管27の端部に電磁弁28が設けられている。このベンチュリ24は、一般的に周知のものであるが、浴槽水の通過に伴いベンチュリ24内部を負圧状態として、大気圧である外気を空気導入管27から吸入して浴槽水に対して混入させるものである。
【0037】
気液分離器25は、循環通路21においてバイパス通路23との接続部位よりも下流に配設されており、循環通路21を通過する浴槽水に含まれる比較的大きな気泡を取り除くものである。この気液分離器25は、例えば図2に示すように、円筒形の缶体の底面側から循環通路21の浴槽水が導入され、また天井側から浴槽水を循環通路21に排出するようになっており、さらに缶体の天井側に空気溜まり空間が確保され、この缶体の天井面に空気抜き弁25aが設けられている。なお、缶体の天井面に対して循環通路21の管体は、缶体の天井面から缶体の内部まで差し込まれている。
【0038】
噴射ノズル26は、循環通路21において浴槽10の戻し口12との接続部位に配設されており、循環通路21を通ってきた浴槽水を浴槽10内に減圧して噴射させるものである。この噴射ノズル26は、円筒形の管体からなり、その中心孔は大径孔部分と小径孔部分とを長手方向に連接したような形状になっている。この噴射ノズル26では、その大径孔部分から浴槽水が導入され、小径孔部分から浴槽10側へ噴射される。
【0039】
そして、この実施形態では、上記循環通路21において循環ポンプ22と気液分離器25との間に、循環通路21を流れる浴槽水を所要方向周りに旋回させて流す旋回流発生手段としての旋回流発生ノズル29が配設されている。
【0040】
この旋回流発生ノズル29は、図3および図4に示すように、円柱形の基体29aの軸心部分に軸方向に沿って貫通する通孔29bが設けられているとともに、円周例えば4カ所に軸線に対して傾斜する斜め溝29cが設けられ、さらに軸方向一端面の外周4カ所に取付対象管体に対して係止される位置決め用の係止片29dが設けられた構造になっている。つまり、この旋回流発生ノズル29に対してその軸方向に沿って浴槽水を通過させたときに、浴槽水が1つの通孔29bと4つの斜め溝29cに分かれて流入することにより、浴槽水が旋回させられるようになっている。
【0041】
次に、上記微細気泡発生装置20の動作を説明する。つまり、図示しない操作部により運転開始スイッチをオン操作すると、循環ポンプ22が駆動されることになり、浴槽10内から浴槽水が循環通路21内に引き出されることになる。これにより、浴槽水が循環ポンプ22を通過すると、その一部がバイパス通路23に流れ込み、ベンチュリ24を通過する。このとき、ベンチュリ24の内部が、負圧状態になり、このベンチュリ24の内部に空気導入管27および電磁弁28を通じて外部の空気が吸引導入されることになる。この導入された空気は、ベンチュリ24の内部でもってそこを通過する浴槽水に混入される。この空気が混入された浴槽水は、バイパス通路23から循環通路21において循環ポンプ22の上流に戻されることになり、再度、循環ポンプ22で循環通路21の下流側に送り出される。
【0042】
このようにして循環通路21内を流れる浴槽水がバイパス通路23に対して何度か繰り返して通過することになり、それにより、次第に大量の空気が混入されることになる。
【0043】
ところで、循環通路21からバイパス通路23に流れ込まずに循環通路21の下流に流れた浴槽水は、旋回流発生ノズル29でもって旋回させられながら、気液分離器25側へ流される。なお、旋回流発生ノズル29では、循環通路21内の中心側を流れる浴槽水を旋回流発生ノズル29の中心の通孔29bからストレートに通過させる一方、循環通路21内の外径側を流れる浴槽水を旋回流発生ノズル29の4つの斜め溝29cを斜めに通過させることにより、浴槽水を螺旋状に旋回させるようになっている。そして、上述したように大量の空気を混入した浴槽水は、気液分離器25に到達するまでの領域において循環ポンプ22の加圧力により浴槽水に溶解されることになる。この過程においては、浴槽水を旋回させているので、浴槽水に混入してある気泡が互いに結合せずに効率よく溶解されやすくなる。もし仮に、ベンチュリ24で浴槽水に空気を混入させたときに比較的大きな気泡が混入したとしても、この気泡は、前述の旋回流によって循環通路21の中心側に集められて、他の気泡と引き離されるから、それらが結合して成長することを防止できる。このように気泡を循環通路21の中心側に集め、成長させない状態で気液分離器25内に流入させることができれば、気液分離器25内で比較的大きな気泡を浴槽水から分離させやすくなって確実に取り除くことができるようになる。
【0044】
このように、大量の空気が溶解されかつ比較的大きな気泡を含まない浴槽水が、噴射ノズル26を経て浴槽10内に戻される。浴槽水を浴槽10内に戻すと、浴槽水に印加されてある圧力が、浴槽10内で一気に解放されることになるために、浴槽水中に溶解させた空気が析出されて浴槽10内に大量の微細気泡16を発生することになる。しかも、浴槽10内に比較的大きな気泡を流入させないから、浴槽10内の浴槽水中における微細気泡16の滞留時間も長くできるようになる。
【0045】
ここで、浴槽水中に浮遊物17が存在する場合には、この浮遊物17が、前述したようにして浴槽10内で大量に発生される微細気泡16に付着することにより、浴槽水の表面側に効率よく浮上させられるから、浴槽水の水位を若干上昇させて浴槽10の排水管14の電磁弁15を開放すると、前記浴槽水の表面側に浮上させられた浮遊物17が浴槽10のオーバーフロー排水口13および排水管14を介して排出されることになる。
【0046】
以上説明したように、この実施形態での微細気泡発生装置20では、旋回流発生ノズル29によって浴槽10から取り出した浴槽水内に混入させた気泡を成長させないようにして効率よく浴槽水中に溶解させるようにしているから、浴槽10内の浴槽水中に大量の微細気泡16を充満させることができるようになって、浴槽10内の浮遊物を効率よく除去できるようになる。
【0047】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
【0048】
(1)上記実施形態では、旋回流発生ノズル29を循環通路21において循環ポンプ22と気液分離器25との間でかつバイパス通路23との接続部位よりも下流に配設した例を挙げているが、図5および図6に示すように、気液分離器25の浴槽水導入部に配設するようにしてもよい。この場合、図6に示すように、気液分離器25の内部で浴槽水を旋回させることができるから、気泡を浴槽水から分離させやすくなって除去作用を高めることができる。
【0049】
(2)上記実施形態では、循環通路21にバイパス通路23を設けた例を挙げているが、例えば図7に示すように、バイパス通路23を設けていない構成のものが参考例として挙げられる。図7の参考例において、ベンチュリ24については、図11に示す従来例と同様に、循環通路21において循環ポンプ22の上流に配設されている。そして、旋回流発生ノズル29は、図中のAで示す位置またはBで示す位置に配設すればよい。この場合も、上記実施形態と同様に、浴槽10内に比較的大きな気泡を流入させることを防止できるようになる。この他、前述したA,Bで示す位置に旋回流発生ノズル29を配設することに加えて、図中のCで示す位置つまり循環通路21において循環ポンプ22とベンチュリ24との間の領域に、別の旋回流発生ノズル29を追加配設するようにしてもよい。この追加の場合、ベンチュリ24から循環ポンプ22までの領域で浴槽水中に比較的大きな気泡が発生することを防止できるから、循環ポンプ22がエアーロックすることを防止できるようになる。このような旋回流発生ノズル29の追加は、図1や図5に示す形態の微細気泡発生装置20における循環ポンプ22の上流側に配設するようにしてもよい。
【0050】
(3)上記各実施形態において、図8に示すように、気液分離器25の内底部に多孔質部材30を設けるようにしてもよい。この場合、万一、比較的大きな気泡が混在した浴槽水が気液分離器25に流入したとしても、この気泡が多孔質部材30でもって微粒気泡に細分化されることになり、この細分化された微粒気泡が気液分離器25内で浴槽水に溶解しやすくなり、浴槽10に対する比較的大きな気泡の流入を防止できるようになる。
【0051】
(4)上記各実施形態では、循環通路21をその全域の管径を一定に設定しているが、図示しないが、例えば循環通路21において循環ポンプ22を境とした上流側部位の管径よりも下流側部位の管径を大きくしてもよい。この場合、循環通路21において循環ポンプ22を境とした上流側部位の浴槽水の流速が、循環通路21において循環ポンプ22を境とした下流側部位の浴槽水の流速よりも早くなり、ベンチュリ24による浴槽水中への空気溶解量を増やすことができる。
【0052】
(5)上記各実施形態での循環通路21について、図示しないが例えばその内周面に親水性に優れた被膜を形成してもよい。この被膜は、例えばアルカリシリケート系のセラミックス材などをコーティングして形成することができる。このセラミックス被膜は、例えば有機系被膜に比べて水が付着しやすくなって気泡が付着しにくくなる性質を有している。そのため、このセラミックス被膜を循環通路21の内周面に形成していれば、循環通路21を構成する管体の内面上方に気泡が付着することを防止できて下流側へとスムーズに流せるようになるので、循環通路21を構成する管体の内面での気泡の成長を防止できるようになる。
【0053】
(6)上記各実施形態において、ベンチュリ24を用いて浴槽水に空気を混入させるようにした例を挙げているが、コンプレッサなどを用いて浴槽水に空気を混入させるようにしてもよい。
【0054】
(7)上記各実施形態での噴射ノズル26については、例えば株式会社OHR流体工学研究所製のOHR反応機を利用することができる。このOHR反応機は、例えば図9および図10に示すように、円筒形パイプ50の長手方向ほぼ1/2の領域の大径孔50aの内周に2つのガイドベーン51,52を配設し、残りの長手方向ほぼ1/2の領域の小径孔50bの内周面円周数カ所にきのこ形状の突起53を設けた構成である。このガイドベーン51,52の存在する側を液体導入側とし、きのこ形状の突起53の存在する側を液体吐出側として、利用する。このOHR反応機では、導入される浴槽水を、ガイドベーン51,52でもって図中の矢印のように旋回させてから、きのこ形状の突起53によって未溶解の気泡を微細に分散させることによって大量の超微細な気泡を発生させるようになっている。このOHR反応機を上記各実施形態の微細気泡発生装置20の噴射ノズル26に代えて使用すれば、より多くの微細気泡を浴槽10内で発生させることができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1または2の発明にかかる微細気泡発生装置では、可及的に多くの空気が溶解されかつ比較的大きな気泡を含まない液体を貯溜槽に対して供給させることができるから、貯溜槽内の液体中に大量の微細気泡を充満させることができるようになって、しかも、貯溜槽内の液体中における微細気泡の滞留時間も長くできるようになる。したがって、例えば貯溜槽内の液体中に浮遊物が含まれているような状況だと、この浮遊物を微細気泡でもって液体表面側に効率よく浮上させることが可能になる。
【0056】
特に、循環通路にバイパス通路を設けてそこに空気混入手段を配設する形態としているので、循環ポンプで加圧された液体の一部がバイパス通路を介して循環ポンプの上流に戻されるようになり、結果的にバイパス通路を繰り返し流れる液体に対して、バイパス通路に設けてある空気混入手段でもって繰り返し空気を混入させることが可能になる。これにより、液体に対する空気の混入量を増やせることになる。
【0057】
このような請求項1または2の発明の微細気泡発生装置を用いて請求項3の発明のような浴槽システムを構成すれば、浴槽内に大量の微細気泡を発生させて滞留させることができるようになるから、浴槽内に浮遊物が存在していても、この浮遊物を大量の微細気泡で浴槽水の表面側に効率よく浮上させてオーバーフロー排水口に導くことが可能になって、オーバーフロー排水口から的確に排出させることができるなど、浴槽水の浄化作用の向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る浴槽システムの構成図
【図2】図1中の気液分離器の内部を示す断面図
【図3】図1中の旋回流発生ノズルを一方から見た斜視図
【図4】図1中の旋回流発生ノズルを他方から見た斜視図
【図5】本発明の他の実施形態に係る浴槽システムの構成図
【図6】図5中の気液分離器の内部を示す断面図
【図7】本発明の参考例に係る浴槽システムの構成図
【図8】気液分離器の他の例を示す断面図
【図9】本発明の微細気泡発生装置の噴射ノズルの他の例を示す縦断面図
【図10】図9中の(10)−(10)線断面の矢視図
【図11】従来例に係る浴槽システムの構成図
【符号の説明】
10 浴槽
11 取り出し口
12 戻し口
13 オーバーフロー排水口
16 微細気泡
17 浮遊物
20 微細気泡発生装置
21 循環通路
22 循環ポンプ
24 ベンチュリ
25 気液分離器
29 旋回流発生ノズル
Claims (3)
- 貯溜槽内の液体を取り出して、この液体中に空気を混入かつ溶解させてから、前記貯溜槽内に戻すことにより貯溜槽内で微細気泡を発生させる微細気泡発生装置であって、
前記貯溜槽に設けた液体の取り出し口と戻し口とに接続される循環通路と、
前記循環通路の途中に配設されて貯溜槽内の液体を取り出して戻すよう循環させる循環ポンプと、
前記循環通路に設けられて外部の空気を該循環通路を流れる液体に混入させる空気混入手段と、
前記循環通路において前記循環ポンプの下流側に配設された気液分離手段と、
前記気液分離手段に対して液体を旋回させて流入させる旋回流発生手段と、
を含み、
前記循環通路において前記循環ポンプの上流側部位と下流側部位とにバイパス通路が接続されており、このバイパス通路に前記空気混入手段が配設されており、
前記旋回流発生手段が、前記循環通路において前記循環ポンプよりも下流でかつ前記循環通路に対する前記バイパス通路の接続部位よりも下流側に配設されている、
ことを特徴とする微細気泡発生装置。 - 請求項1の微細気泡発生装置において、
前記旋回流発生手段が、前記気液分離手段の液体導入部に配設されている、ことを特徴とする微細気泡発生装置。 - 側壁部の所要高さ位置にオーバーフロー排水口を有する浴槽と、この浴槽に取り付けられる請求項1または2の微細気泡発生装置とを有する、ことを特徴とする浴槽システム。
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