JP2000093772A

JP2000093772A - マイクロガスバブル液体ガス混合溶解装置

Info

Publication number: JP2000093772A
Application number: JP10304684A
Authority: JP
Inventors: Masahisa Matsunaga; 全央松永
Original assignee: TERABONDO KK; Terabondo KK
Current assignee: TERABONDO KK; Terabondo KK
Priority date: 1998-09-22
Filing date: 1998-09-22
Publication date: 2000-04-04

Abstract

(57)【要約】【課題】水や液体に炭酸ガスや他のガス体を均一にし
て効率よく混合して、安定したガス溶解水を連続して生
成することができる液体ガス混合溶解装置を提供する。【解決手段】水などの液体に炭酸ガスや他のガス体を
混合する混合溶解器（１）は、外形が漏斗状を成す円錐
容体（２）の頂部側に吐出口（３）を設け、他方、対向
側の大径部には、先端にガス吸入口（４）を有する奥行
の短い漏斗壁（５）を、前記の円錐容体（２）内に重ね
合せるように設けて混合溶解器（１）を形成する。さら
にその縁部（６）には、混合溶解器（１）の内壁に沿わ
せるような角度に二つの液体流入管（７），（７）を一
定間隔を成す２か所に設け、かつ前記の漏斗壁（５）の
ガス吸入口（４）には、流量調節バルブ（８）及びガス
供給器（９）を介在させたガス流入管（１０）を連結し
て、本発明による液体ガス混合溶解装置（１１）本体を
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、水や液体に炭酸ガ
スなどのガス体を均一にして効率よく混合して、安定し
たガス溶解水を連続して生成することができる液体ガス
混合溶解装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、水や液体内にガスを溶解混合
させる方法としては様々な技術が見られるが、一般的な
方法としては、ポンプをもって容体内に取り入れた液体
に、多孔パイプや多孔板などを通して微細化したガスを
前記の液体内に加圧混合する方法が採られている。加え
てさらにガスを有効に混合させるために、様々な撹拌装
置を併用することで気泡を微細化して混合する手段を用
いたりしている。

【０００３】また公知公開されている技術に於いては、
さらに有効的に液体にガスを混合できることを目的とす
る装置として、特開平１０−６６８５０号に示される技
術が見られる。この技術はガス溶解処理槽に原水を連続
供給する原水供給系路と、この処理槽から処理水を連続
吐水させる処理水吐水系路、さらに処理槽から排出させ
た水に気液混合装置を介してガスを混合させた後に、こ
の処理槽に戻す循環系路とを有する連続通式ガス溶解装
置を用いて各系路の流量を略同量にするとともに、各流
量比を調節可能とする装置を具備した気液混合装置であ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように液体にガス
を混合する技術が提供されているが、まず一般的に行な
われている多孔パイプや多孔板を通して微細化したガス
を液体に混合する方法や、撹拌手段を用いて混合する方
法を採っているが、これらはガスを均一にして安定して
液体にガスを混合溶解させることは難しく、かつガス気
泡径が大きい場合はリフト作用が働く結果、十分な溶解
効果が得られにくいものである。

【０００５】また公知公開されている技術は、このよう
な欠点を解消するために成されたものであるので、前記
技術よりさらに改良された気液混合装置ではあるが、実
用面に於ては、この技術に関しても次に示すような欠点
や不便がある。まず、本技術はガス溶解処理槽に原水を
連続供給する原水供給系路と、この処理槽から処理水を
連続吐水させる処理水吐水系路と、さらに、この処理槽
から排出させた水に気液混合装置を介してガスを混合さ
せた後に、この処理槽に戻す循環系路とを有する連続通
式ガス溶解装置を用いて各系路の流量を略同量にすると
ともに、各流量比を調節可能とする装置を具備した気液
混合装置である。

【０００６】以上のような気液混合装置を構成すること
で、確かに液体にガス等の気体を混合できるシステムと
して一定の効果を成すものではある。しかしこの方式と
て従来見られるような液体にガスを混合する技術と比べ
て大差は見られない混合方式である。さらに具体的に示
すと、まず吸入された原水パイプ内にガスを送り込んだ
ものを循環系路を経て、変流ガイドベイン及び撹拌体を
有する気液混合装置に送り込んで生成したガス溶解水を
一旦処理槽に送り込むが、一回の処理のみではガス溶解
濃度が安定しにくいのでさらに高めるため、処理槽に貯
水したガス溶解水を別途に設けた処理水吐水系路から取
り出したものを、再び前記と同様にガス混入して循環系
路及び気液混合装置に循環することを繰り返すことで、
所望するガス溶解濃度の高いガス溶解水を生成する方式
であるので、複雑なシステムとなることは避けられず、
またその操作も容易とは言えないものである。

【０００７】さらに取り込んだ原水に微細化したガスを
混合する気液混合装置も、変流ガイドベイン及び複数個
設けた撹拌体を経て混合させる従来見られる方式である
ので、ガスも期待されるほど微細化することは難しく、
一度ではガス密度の高いガス溶解水を生成しにくいこと
は、取りも直さず前記に示すように処理槽に一旦入れた
ガス溶解水を再度循環処理させる方式を採用しなければ
ならないことから見ても、効率がよく機能的で満足する
気液混合装置とまでは言えないものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は以上のような従
来の欠点を解消し、炭酸ガスを始めとするガス体を水や
他の液体に微細で均一にして安定した混合生成ができる
ものとし、かつ操作性も簡易で構成もシンプルな液体ガ
ス混合装置を構成するものである。

【０００９】まず、水などの液体にガス体を効率よく、
かつ均一に混合溶解させる混合溶解器は、一方の頂部に
吐出口を設けた円錐容体の対向側の大径部の縁部に、ガ
ス吸入口を有する漏斗壁を設けた円錐容体を形成し、さ
らに縁部に設けた２本の液体流入管よりポンプによる加
圧流入水を送り込むことにより、円錐容体内に渦流水を
起こして真空吸引作用を成すことで、漏斗壁に備えたガ
ス吸入口より急激に取り込んだガス体を、前記渦流水に
衝突させることによるセン断作用を得ることで、微細に
して大量のマイクロガスバブルを発生させ、その細分化
されたガス体を液体にスムーズに混合溶解させること
で、均一にして安定したガス溶解水が得られる液体ガス
混合溶解装置を構成する。

【００１０】

【発明の実施の形態】この液体ガス混合溶解装置（１
１）の主体となる混合溶解器（１）は、円錐容体（２）
内に重ねるようにして、頂部にガス吸入口（４）を有す
る漏斗壁（５）を取り付けたユニークな形の円錐容体
（２）であり、その容体の縁部（６）の２か所に設けた
液体流入管（７），（７）からポンプ（イ）加圧された
水（Ａ）を送り込むことにより、水（Ａ）は円錐容体
（２）の内壁に沿いながら勢いよく吐出口（３）側に流
れ込むにしたがい渦流水（Ｂ）となる。さらに渦流水
（Ｂ）が強くなるにつれて中心部は真空状態を成すとと
もに吸引力が働くことにより、漏斗壁（５）の中央部に
位置するガス吸入口（４）より取り込んだガス体（Ｃ）
は渦流水（Ｂ）に衝突される。

【００１１】さらに、ガス体（Ｃ）が渦流水（Ｂ）に衝
突することで起こるセン断作用により、ガス体（Ｃ）は
微細にして大量のマイクロガスバブル（Ｄ）を発生させ
ることとなり、かつそのマイクロガスバブル（Ｄ）は前
記の渦流水（Ｂ）にスムーズに溶け込まれることにな
る。以下、同じようにして液体流入管（７）より連続し
て水（Ａ）が取り込まれる限り、連続して大量の溶解濃
度の高いガス溶解水（Ｅ）を生成することが可能となる
装置である。

【００１２】加えて、ガス供給器（９）を介在させたガ
ス流入管（１０）には、取り込むガス体（Ｃ）の量を調
節する流量調節ブルブ（８）を具備しているので、水
（Ａ）や液体に混合溶解させるガス濃度の調節も容易に
行なえるものである。また生成されたガス溶解水（Ｅ）
はガス溶解貯水槽（１２）に送られて保存することで、
好きな時いつでも必要量を取り出して使うことができる
システムである。

【００１３】

【実施例】本発明の実施例を図１に示す液体ガス混合溶
解装置の一部欠損斜視図及び図２に示す混合溶解器の一
部欠損側面図、図３に示す混合溶解器の断面図、並びに
図４に示す液体ガス混合溶解装置の概略構成図を参照し
ながら説明する。まず、水などの液体に炭酸ガス等のガ
ス体を混合する混合溶解器（１）は、外形が漏斗状を成
す円錐容体（２）の頂部側に吐出口（３）を設け、他
方、対向側の大径部には、先端にガス吸入口（４）を有
する奥行の短い漏斗壁（５）を前記の円錐容体（２）内
に重ね合せるように設けて混合溶解器（１）を形成す
る。さらにその縁部（６）には、混合溶解器（１）の内
壁に沿わせるような角度に二つの液体流入管（７），
（７）を一定間隔を成して２か所に設け、かつ前記の漏
斗壁（５）のガス吸入口（４）には、流量調節バルブ
（８）及びガス供給器（９）を介在させたガス流入管
（１０）を連結して、本発明による液体ガス混合溶解装
置（１１）本体を構成する。

【００１４】本発明による液体ガス混合溶解装置（１
１）は以上のような構成を成すものであるので、まず混
合溶解器（１）は、液体流入管（７），（７）にポンプ
（イ）より送り込まれた水（Ａ）は、円錐容体（２）の
内壁と漏斗壁（５）の間に流れ込みながら吐出口（３）
側に流れるにしたがい渦流水（Ｂ）を起こす。さらにそ
の渦流水（Ｂ）が強くなるにしたがい中心部は真空状態
を起こして吸引作用を成す。その結果、強い吸引力によ
り漏斗壁（５）のガス吸入口（４）よりガス体（Ｃ）が
取り込まれて、前記の渦流水（Ｂ）に急激に衝突するこ
とによるセン断作用が起こり、微細でかつ大量のマイク
ロガスバブル（Ｄ）を発生し、その微細なマイクロガス
バブル（Ｄ）はスムーズに渦流水（Ｂ）に混合されてガ
ス溶解水（Ｅ）が生成されることになる。さらにガス溶
解水（Ｅ）は吐出口（３）より取り出されて、ガス溶解
貯水槽（１２）に送り込まれる構成である。

【００１５】本発明は以上のような構成とした液体ガス
混合溶解装置（１１）であるが、その装置の主体となる
混合溶解容器（１）に設ける液体流入管（７），（７）
は２本としているが、３本でも複数本であっても差し支
えない。また漏斗壁（５）は一定長の奥行で円錐容体
（２）内に入り込む形状が好ましいが、必ずしも漏斗状
でなくてもよく、特に限定するものではない。

【００１６】

【発明の効果】本発明による液体とガス混合装置は以上
のような構成としているので、従来に比べて次のような
効果や長所を提供することができる。水や液体にガスを
混合する混合溶解器は、外形はユニークな円錐容体を成
すものであるが、その内部に取り込まれた水は内壁に沿
って吐出口側に流れ込むにしたがい強い渦流となり、中
心部は真空状態を成して強力な吸引力が生れる。その結
果、対向側に設けたガス吸入口より取り込まれたガスは
渦流水に衝突することによるセン断作用により、ガスは
微細で大量のマイクロガスバブルを発生し、かつそのマ
イクロガスバブルはスムーズに渦流水に混合溶解させら
れる。したがって微細でかつ大量のガスバブルを効果的
に混合することになるので、一度の混合工程のみであっ
てもガス濃度の高いガス溶解水を容易に連続生成させる
ことが可能となる気液混合装置である。

【００１７】加えて、ガス流量の調節は自在であるので
供給量を多くすることで、溶け込ませるマクロガスバブ
ルの発生量も多くすることができるため、用途や目的に
応じた所望する濃度のガス溶解水を連続して生成させる
ことも可能である。また一度の混合工程のみでもガス溶
解濃度の高い混合ができるので、従来のように混合処理
したものを再度循環させたりしてガス溶解濃度を高める
必要もなく、均一にして安定したガス溶解水を連続して
容易に得ることができる生成装置である。さらに主体を
成す混合溶解器は部材も少なくシンプルな構成であるの
で、故障要因が少ないことは安価なコストを可能とし、
かつ操作性もきわめて容易であるので、特に熟練者でな
くとも扱える簡便にして機能的な液体とガスの混合溶解
装置を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による液体ガス混合溶解装置の一部欠損
斜視図。

【図２】混合溶解器の一部欠損側面図。

【図３】混合溶解容器の断面図。

【図４】液体ガス混合溶解装置の概略構成図。

【符号の説明】

１・・・混合溶解器２・・・円錐容体３・・・吐出口４・・・ガス吸入口５・・・漏斗壁６・・・縁部７・・・液体流入管８・・・流量調節バルブ９・・・ガス供給器１０・・ガス流入管１１・・液体ガス混合溶解装置１２・・ガス溶解貯水槽Ａ・・・水Ｂ・・・渦流水Ｃ・・・ガス体Ｄ・・・マイクロガスバブルＥ・・・ガス溶解水イ・・・ポンプ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液体にガス体を効率よく混合溶解させる
装置であって、混合溶解器は略円錐容体の頂部側に吐出
口を設け、他方、対向側の大径部の縁部にガス吸入口を
有する漏斗壁を形成し、かつ縁部位に複数本の液体流入
管を一定間隔で設けた混合溶解器を形成する。さらに前
記の漏斗壁のガス吸入口には、ガス供給器を介在させた
ガス流入管を取り付けて形成されることを特徴とする、
マイクロガスバブル液体ガス混合溶解装置。
【請求項２】ガス供給器を介在するガス流入管に、流
量調節バルブを具備した構成である請求項１に記載のマ
イクロガスバブル液体ガス混合溶解装置。