JP4264824B2 - 台車牽引車 - Google Patents

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Description

本発明は、牽引等により台車を走行させる自走可能な台車牽引車に関する。
従来より、ワーク等を積載して走行する積載自走車(積載型AGV)や、ワーク等が載置された台車を床面の磁気情報などにより規定される走行経路に沿って牽引して無人走行させる牽引型自走車(牽引型AGV、以下、台車牽引車とも呼ぶものとする)が知られている。牽引型自走車は、積載型AGVに比べて台車駆動車の駆動輪に過大な荷重が掛かるのを防止することができ、車体の小型化も可能となるため、重量部品搬送用途では現在では主力となっている。
自走車を旋回可能に走行させるために、その車輪配置方式として種々の方式が公知となっている。
車体の前後方向中央部に設けられた駆動輪(ドライブホィール)と、その前後に個別に設けられた走行方向可変の従動輪(ガイドホィール)である第1自在輪及び第2自在輪ともつ自走車(以下、簡単化のために前後自在輪型自走車とも呼称するものとする)が下記の特許文献1〜4等に開示されている。
特開平8−058501号公報 特開平5−092813号公報 特開平6−261424号公報 特許第2767709号公報 しかしながら、これらの前後自在輪型自走車は、みかけ上一輪車であるが積載型であるために自在輪が抵抗となり、走行安定性が劣るという欠点を内包するため、近年においては前部の自在輪、中央部の駆動輪及び後部の固定輪をもつ後部固定輪型の牽引型自走車が主流となってきている。
しかし、この方式においても駆動輪を逆転させて後退しようとすると従動輪が駆動輪の進行方向後部に位置するようになって上記した前後自在輪型自走車と同じく方向安定性が失われるために、進行方向を逆転する場合には通常の自動車のように大きく旋回するか、あるいは前部の自在輪と中央部の駆動輪と後部の固定輪からなる車輪セットを車体に2セット配置して車両の前後進にかかわらず自在輪が常に進行方向最前方に位置する方式を採用していた。
既述したように、特許文献1〜4の前後自在輪型台車駆動車は、車輪構造が簡素であり駆動輪数を低減できるが、垂直軸周りに回動自在な車輪である自在輪を車体の進行方向後部にもつため走行方向安定性が悪いという欠点があった。また、上記した後部固定輪型自走車は車輪セットを1セット用いる場合には図12に示すように進行方向逆転のために大きな旋回必要スペースを必要とするという欠点があり、2セット用いる場合には車輪構造が非常に複雑化してしまうという欠点があった。
特に、車輪セットを1セット用いて台車を牽引する後部固定輪型自走車(以下、簡単化のために後部固定輪型台車牽引車とも呼称する)では、走行安定性及び構造の簡素化は確保できるものの、上記台車牽引車の旋回は、連結された台車とともになされるため、広い旋回必要スペースをたとえば建屋内に確保しなければならないという欠点があった。この問題を改善するために、台車牽引車を台車の下方空間に配置して台車牽引車と台車とのセットの前後長を縮小する方式(潜り込み方式)の採用が有益であるが、それでも旋回必要スペースの縮小効果には限界があり、更なる改善が強く要望されていた。
本発明は台車牽引車における上記問題点に鑑みなされたものであり、構造の複雑化の回避、車両の重量体格の増大の抑止、走行安定性の確保及び進行方向反転のための必要スペースの増大の回避を実現することにより実用性に優れた台車牽引車を提供することをその目的としている。
本発明の台車牽引車は、車体下部の前後方向中央部に設けられてモータにより駆動される駆動輪と前記車体下部の前記駆動輪の前側に位置して垂直軸周りに回動自在に設けられた左右一対の自在輪と前記車体下部の前記駆動輪の後側に位置して水平面内にて回動不能に設けられた左右一対の固定輪と、前記台車牽引車の進行方向変更に際して前記駆動輪を垂直軸周りに回動させる駆動輪回動機構と、上方へ突設された台車連結用の連結ピンと、前記モータ及び前記駆動輪回動機構の駆動輪回動モータを制御する制御装置とを有し、前記連結ピンに水平回動自在に連結された台車を牽引する台車牽引車において、
前記制御装置は、進行方向反転に際して前記駆動輪の回転速度を所定値以下に減速乃至停止した後で前記駆動輪を垂直軸周りに所定角度以上水平回動させ、その後、前記駆動輪の水平回動を停止させ、その後、前記駆動輪を回転させることにより前記台車牽引車及び前記台車牽引車に連結された前記台車を前記台車牽引車の駆動輪よりも後方に位置する回動中心点を中心として旋回させ、その後、前記駆動輪を垂直軸周りに元の状態まで水平回動させることを特徴としている。
なお、駆動輪は、左右方向中央部に一輪だけ設けたりあるいは左右一対設けられて一輪ごとに異なるモータにより独立駆動することができる他、共通モータにより共通駆動されてもよい。駆動輪前部の自在輪及び駆動輪後部の固定輪は左右一対設けることが好適である。
すなわち、この発明では、駆動輪の前部に自在輪を、駆動輪の後部に固定輪をもつ台車牽引車により台車を牽引するに際して、駆動輪を水平回動させる駆動輪回動機構を設け、進行方向を反転するなど大きく変更する場合に、まず駆動輪の回転を停止乃至低速とし、駆動輪を垂直軸周りに必要角度だけ回動させる。この必要角度は直進状態を基準として最低45度以上、好ましくは90度とされるが、更にそれ以上とされてもよい。この駆動輪の垂直軸周りの回動が終了したら、駆動輪を回転させて台車牽引車を、台車牽引車の前後方向において駆動輪よりも後方に設定され回動中心点を中心として台車牽引車を旋回させ、この旋回により台車を旋回させる。
この発明では、台車牽引車が駆動輪の後方に固定輪を有しているため、この固定輪が台車牽引車の旋回に対する大きな抵抗を生む。これにより、旋回時の回動中心点は固定輪近傍に形成され、台車牽引車の後方に存在する台車は、小さい旋回半径で旋回することができる。もちろん、それ以外の方法で回動中心点を後方に移動させてもよい。その結果、台車牽引車とこれにより牽引される台車とのセットの水平回動すなわち進行方向に必要なスペースを縮小することができる。つまり、台車の前後方向中心位置が台車牽引車の固定輪近傍又はそれよりも後方に位置するため、台車牽引車の固定輪近傍又はそれよりも後方に台車牽引車の回動中心点を設定すれば、台車牽引車と台車とのセットで水平回動に必要なスペースが縮小できるわけである。
好適な態様において、前記制御装置は、前記駆動輪の垂直軸周りの回動に際して、前記駆動輪を略90度すなわち、75〜105度の範囲に設定される。これにより、駆動輪の回転により台車牽引車に与えられる台車牽引車旋回力は台車牽引車の幅方向となるので、台車牽引車のスピンターンを良好に行うことができる。
好適な態様において、前記回動中心点は、車体前後方向における固定輪位置近傍に設定されることを特徴としている。ここで言う固定輪近傍とは、台車牽引車の前後長の20%の長さだけ固定輪近傍からずれることを許容することを意味する。これにより、台車牽引車とそれが牽引する台車とのセットを小さい旋回半径にて水平回動させることができる。
好適な態様において、前記台車牽引車は、前記台車の下部に配置され、前記回動中心点は、前記台車の前後方向略中央に設定される。ここで言う台車の前後方向略中央とは、台車の前後長の20%の長さだけ台車の前後方向中央からずれることを許容することを意味する。これにより、台車牽引車とそれが牽引する台車とのセットを更に小さい旋回半径にて水平回動させることができる。
なお、台車牽引車の固定輪が台車の前後方向中央よりも前方に位置する場合には、回動中心点を台車の前後方向中央近傍に後退させるための機構を追加することも可能である。
たとえば図11に示すように台車牽引車の後端から後方へアームを突き出しておき、このアームの後端部に昇降可能なアンカピンと、このアンカピンを小型モータなどにより昇降させる機構を設ける。このようにすれば、台車牽引車の旋回時にこのアームの後端から下方へアンカピンを床面まで下ろして床面を押圧し、旋回が終了すればアンカピンを上昇させて床面から引き離せばよい。これにより、台車牽引車の旋回に対するこのアンカピンと床面との摩擦は旋回への抵抗力となるために、回動中心点を後方へ移動させることができる。また、アンカーピンを台車の中心位置に設けると台車をその場で旋回させることが可能となる。もちろん、このアンカピンを台車の方に設けてもよい。
本発明の好適な実施例としての台車牽引車を以下の実施例を参照して説明する。もちろん、本発明は下記の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を公知の技術又はそれと同等機能を奏する技術を組み合わせて実現してもよい。
(全体構成)
この実施例の台車牽引車の模式側面図を図1に示す。この台車牽引車100は、車体1の下部の前後方向中央部に駆動輪2を、図1中左側(車体前部)に自在輪3を、図1中右側(車体後部)に固定輪4を有している。これら駆動輪2、自在輪3及び固定輪4は車体1の幅方向左右に配置された一対の車輪により構成されている。ただし、駆動輪2を車体の幅方向中央部に一個だけ設ける構成を採用することも可能である。駆動輪2を構成する左右一対の車輪はそれぞれ異なる走行モータ5により回転駆動されるが、両車輪を共通の走行モータにより駆動してもよい。駆動輪2を構成する左右一対の車輪は共通の走行モータ5により回転駆動される場合、デフギヤを設けることが好適である。
駆動輪2は、車体1に固定された駆動輪回動モータ6により垂直回動軸7の周りに水平回動されるようになっている。垂直回動軸7は、駆動輪2を構成する左右一対の車輪の軸方向中央部に垂直に配置され、車体1に回動自在に保持されている。駆動輪回動モータ6の図示しない回転軸とこの垂直回動軸7とは、これらと噛合して駆動輪回動モータ6のトルクを垂直回動軸7に伝達する減速ギヤ機構(図示せず)により連結されている。駆動輪回動モータ6とこの減速ギヤ機構とは、駆動輪回動機構を構成している。この種の駆動輪回動機構の構成自体は周知となっており、かつ、駆動輪2を垂直回動軸7の周りに回動させるためのその他の種々の機構の採用もまた当然可能であり、駆動輪2の垂直回動軸7の周りの回動自体が本発明の要旨ではないので、駆動輪回動機構自体についてのこれ以上の説明は省略する。自在輪3は本質的に垂直軸7周りに回動自在な通常のキャスターであり、固定輪4の軸心は車体の左右方向(幅方向)に水平回動不能に延設されている。この台車牽引車は、通常においては常に図1中左方に進行する。
8は、後述する台車と連結するために車体1の上面から上方へ昇降可能に突出する連結ピンであり、この連結ピン8はその下方にて車体1に主要された連結ピン昇降機構により駆動されて昇降する。
9は、制御装置であり、外部からたとえば床面に敷設された磁気テープなどを通じて入力される動作指令又はあらかじめ記憶するプラグラムに基づいて走行モータ5や駆動輪回動モータ6や上記連結ピン昇降機構などを制御する。台車牽引車100の所定経路に沿っての誘導、上記連結ピン昇降機構などについてはもはや種々公知となっているし、この実施例の要旨でもないため説明を省略する。
台車牽引車100が台車200を牽引している状態を、図2に示す模式側面図を参照して説明する。この台車200は、車体10の下部の前後にそれぞれ従動輪11、12を有している。これら従動輪11、12は車体10の幅方向左右に配置された一対の車輪により構成されている。
車体10は2層式荷台構造を有しており、上層の荷台13は車体10の主の載荷板を有し、下層の荷台14は車体10の高さ方向略中央部に形成されてた副の載荷板をもつ。下層の荷台14にはその略中央部に位置して下方に開口するピン受け用の開口15が形成されており、台車牽引車100から上方に突出する連結ピン8がこの開口15に下方から挿入されている。したがって、この実施例では、連結ピン8が上昇した状態において、台車牽引車100は、台車200の下部の進行方向前部にて台車200に対して相対水平回動可能に連結されていることになる。
台車牽引車100が自走すると、台車200は連結ピン8と開口15との結合を通じて台車牽引車100から水平方向の駆動力を得て走行することができる。台車200から台車牽引車100を離脱させるには、まず連結ピン8を降下させた後、下層の荷台14の下に存在する台車牽引車100の台車牽引車走行空間s内を台車牽引車100が図2中左方向へ台車200の外部に達するまで直進走行してなされる。
(進行方向反転制御)
以下、この実施例の特徴をなす台車200を牽引する台車牽引車100の進行方向反転の制御について具体的に説明する。なお、ここで言う進行方向反転とは、進行方向を180度変更する場合の他、90度以上変更する場合も含んでもよいこととする。
まず、参考のために、後部固定輪型自走車である従来の台車牽引車の進行方向反転時の台車牽引車と台車とのセット(以下、車両セットともいう)の軌跡について説明する。ただし、この台車牽引車は、駆動輪2、自在輪3及び固定輪4を、図1に示したこの実施例の台車牽引車100と同位置にもつものとする。この従来の旋回方式(図12参照)では、前進走行しながら旋回を行うために走行安定性の確保上、操舵角すなわち駆動輪2の回転軸の垂直軸7周りの水平回動角を台車牽引車の前後方向に対して大きく設定することが困難であり、その結果、車両セットは旋回開始時点における台車牽引車100よりも斜め前方に位置する回動中心点を中心として緩やかに水平回動(旋回)することになる。この場合、牽引走行の安定性確保の観点から台車牽引車100は台車200の前部に配置されるのが通常であるため、車両セットの旋回において台車200の後尾が大きく振れることになる。したがって、直線状の走行経路の任意位置で車両セットの進行方向反転を行うためには、この走行経路の幅を車両セットの前後長の2倍程度確保する必要が生じる。旋回自体は、駆動輪2がそれぞれの走行モータにより独立回転する左右一対の車輪をもつ場合にはこれら左右一対の車輪の回転数を変更しておこなえばよい。また、駆動輪回動モータ6を含む駆動輪回動機構をもつ場合には、駆動輪回動モータ6により駆動輪2の回転軸を進行方向に対して必要な操舵角範囲にて回動させればよい。
次に、この実施例の進行方向反転制御について車両セットの模式平面図である図3、図4を参照して説明する。図3は台車牽引車100と台車200とからなる車両セットが前進走行する場合のその姿勢を示し、駆動輪2の回転軸は台車牽引車100の幅方向(左右方向)に延在している。図4は車両セットを旋回させるために駆動輪2の回転軸を旋回開始時点の台車牽引車100の前後方向まで90度回動させた状態を示す。図3、図4において、P1は台車牽引車100の自在輪3の前後方向位置、P2は台車牽引車100の駆動輪2の前後方向位置、P3は台車牽引車100の固定輪4の前後方向位置、P4〜P7は台車200の自在輪の位置を模式的に示す。
この実施例では、進行方向反転を行う場合、まず車両セットを停止状態(あるいは走行安定性を損なわない低速前進状態)とし、その後、駆動輪回動モータ6を駆動して駆動輪2の回転軸を点P2を中心として台車牽引車100の幅方向に対して90度だけ水平回動させ、その後、この駆動輪2の回転軸の水平回動を停止し、次に駆動輪2を前進方向(正転方向)又は後進方向(逆転方向)へ回転させて、車両セットをその回動中心点を中心として必要角度だけ水平回動(以下、駆動輪2の水平回動と分別するために旋回とも言うものとする)させ、その後、駆動輪回動モータ6を再度駆動させて駆動輪2の回転軸を元の状態(直進状態)に戻す。駆動輪2の回転軸の水平回動は、この回転軸の延在方向が、台車牽引車100の旋回後の直進方向と直角となるまで行うことが好ましい。
駆動輪2の水平回動後の台車牽引車100の旋回における回動中心点は、少なくとも駆動輪2の前後方向位置(台車牽引車100の前後方向における)よりも後方、好ましくは固定輪位置近傍、更に好ましくは台車200の前後方向略中央位置に設定される。すなわち、この実施例は、車両セットの旋回の回動中心点を従来の旋回に比べて大幅に後方へずらせる点をその特徴としている。これにより、この旋回に必要な走行経路の必要幅を大幅に縮小することができる。
車両セットの旋回時の回動中心点のこの後方への設定により、旋回時の必要スペースの縮小が実現する。上記したように、この実施例では、予め駆動輪回動モータ6の駆動により駆動輪2の回転軸の水平回動動作を、その後の車両セットの旋回動作の前に予め実行しておくため、このような後方の回動中心点を中心とする台車牽引車100の旋回にもかかわらず、その旋回時の走行安定性が損なわれるのが防止される。
この実施例では、駆動輪回動モータ6は、旋回開始直前の駆動輪2の回転軸の延在方向を、最初の幅(左右)方向(直進状態の場合)から好適には45〜135度、好ましくは90度、水平回動する。これにより、この駆動輪2の回転軸の延在方向が接線方向となる旋回円の中心である回動中心点を駆動輪2の旋回開始直前の前後方向位置よりも後方に保持しつつ、車両セットは自転的に旋回するためこの旋回に必要な走行経路幅を大幅に縮小できるわけである。
旋回における回動中心点Mは、駆動輪2の左右の車輪がそれぞれ発生する2つの旋回力と、固定輪4の左右の車輪がそれぞれ発生する2つの旋回摩擦抵抗力とにより決定され、実際には旋回直前の台車牽引車100の前後方向において固定輪4の前後方向位置P3に近い位置となる。
回動中心点が台車牽引車100の固定輪4の近傍にある場合において車両セットの進行方向を反転した場合の軌跡を図5に示す。この時の制御装置による走行モータ5や駆動輪回動モータ6の制御自体は容易に理解されるためにフローチャート図示は省略する。
台車牽引車100は位置Aから前進しつつ駆動輪2を垂直軸周りに回動して位置Bに達し、停止又は極低速とする。次に、駆動輪回動モータ6を駆動して駆動輪2の回転軸を90度回転させ、その後、駆動輪2を回転させて台車牽引車100を回動中心点Mを中心として約90度旋回させる。これにより車両セットは位置Cに達する。次に、駆動輪回動モータ6を駆動して駆動輪2の回転軸を上記と逆に約90度合回転させて駆動輪2の回転軸を元の位置又はこれからの台車牽引車100の走行にに適した角度まで復帰させ、その後、駆動輪2を回転させて台車牽引車100をいままでと反対方向に走行させる。これにより車両セットは位置Dに達する。このようにすれば、走路幅が小さくても進行方向を反転することができる。なお、台車200は台車200の連結ピン8から受ける力により台車牽引車100に牽引されて台車牽引車100に随従する運動を行う。
(変形態様)
駆動輪2の回転軸を、台車牽引車100の旋回開始直前の前後方向(前進方向)に対して上記した90度を越えてたとえば135度まで水平回動してもよい。この状態を図6に模式的に図示する。駆動輪2の回転軸を反時計方向(左)に135度回動させることは、実質的に駆動輪2の回転軸を時計方向(右)に45度回動させるのに等しい。ただし、右に45度回動する場合には、その後の旋回時の駆動輪2の回転方向をいままでの駆動輪2の前進時の回転方向と反対方向に逆転する必要がある。この場合における諸力の関係を図7を参照して説明する。駆動輪2を旋回方向に回転して台車牽引車100に旋回力Fdを与えると、この力Fdは旋回力Fd1と後退スラストFd2とに分解できる。台車200の自在輪と台車牽引車100の自在輪3との旋回抵抗力を無視すれば、結局、車両セットは後退しつつ旋回する。
(変形態様)
固定輪4をその垂直軸周りの回動を拘束したり、この拘束を解除したりする回動規制機構付きの自在輪とし、上記旋回において、この回動規制機構による固定輪4の垂直軸周りの回動拘束を解除して固定輪4の垂直軸周りの回動を自在とすることもできる。このようにすれば、固定輪4が旋回時に大きな旋回摩擦抵抗力を発生することもなく、従来の積載型AGVに比べて従動輪に荷重がかからないため抵抗力を更に小さくすることができる。
上記回動規制機構の一例を図8を参照して説明する。図8は、通常では固定輪4として機能する左右一対の車輪体Wを示している。この車輪体Wはいわゆるキャスター構造を有しており、車輪体Wの車体取り付け板部150は車体1の底板部160に図示しない複数のボルトにより締結されている。kはボルト締結位置を示す。Mは車輪体Wの垂直軸心であり、車輪体Wはこの垂直軸心Mの周りを回動自在に車体1を担持している。170は車輪体Wの車輪W1の回転軸、180は車体取り付け板部150の下部に突設された軸受け部、190は軸受け部180から垂下して回転軸170の両端部に達する一対の支持板部、20は軸受け部180から車体1の直進方向に突出しているロックピンである。車体1の底板部160には電磁ソレノイド210が固定されており、ロックピン20は電磁ソレノイド210の先端部が下降した状態では、軸受け部180に押し当てられて軸受け部180の水平回動を禁止する。これにより、一対の軸受け部180に回転自在に支承される車輪W1の水平回動が禁止され、車輪体Wは固定輪となる。電磁ソレノイド210に通電して電磁ソレノイド210の先端部を上昇させるとロックピン20も引き抜かれ、ロックピン20による軸受け部180の拘束が解除され、車輪体Wは水平回動自在な自在輪となる。これにより、固定輪4は上記した旋回動作時にのみ自在輪として作動することができる。
上記回動規制機構の他例を図9を参照して説明する。30は車体1の図示しない底板部に固定されたモータであり、モータ30は回動軸31を軸心Mを中心として回す。回動軸31にはカム32が取り付けてあり、回動軸31を回すとカム32によりガイド33に案内されて、U字状板34が上方又は下方へ移動する。
U字状板34のU字溝35には支持板部190がはまりこんでいる。つまり、U字状板34のU字溝35の両側に突出する一対のバー36、37が支持板部190の左右両側に存在し、これにより自在輪Wの水平回動が規制されている。更に、モータ30が回動軸31を回動させると、U字状板34が図示下方に移動し、自在輪Wへの規制力が消失し、自在輪Wは水平回動可能となる。これにより、固定輪4は上記した旋回動作時にのみ自在輪として作動することができる。
(変形態様)
この変形態様は、図10、図11に示すように、台車牽引車100の後端から後方へアーム300を突き出しておき、このアーム300の後端部に昇降可能なアンカピン301と、アンカピン301を小型モータなどにより昇降させる機構302とを設けたものである。もちろん、アーム300を前後方向に伸縮させてもよい。台車牽引車100の旋回の前にアーム300の後端から下方へアンカピン301を床面まで下ろして床面を押圧し、旋回が終了すればこのアンカピンを上昇させて床面から引き離す。このようにすれば、台車牽引車100の旋回に対するアンカピン301と床面との摩擦が旋回への抵抗力となるために、回動中心点を後方へ移動させることができる。これにより、台車牽引車100とそれが牽引する台車200とからなる車両セットを小さい旋回半径にて水平回動させることができる。
(変形態様)
この態様では、図2に示すように連結ピン8が上昇してはめ込まれる台車200の開口15を後方に長く開口するか、もしくは連結ピンガイド15をもう1セット用意する。このようにすれば、駆動輪2の回転により台車牽引車100を回動中心点の周りに旋回させる前に、台車牽引車100を後方へ移動させて旋回中心が台車200の前後方向中央部になる位置に連結ピン8を移動することにより、台車200からみて台車牽引車100を相対的に後方に移動させることができる。結局、通常では台車牽引車100の固定輪4近傍にできる回動中心点を、台車200の前後方向位置略中央にシフトさせたことになる。
実施例の台車牽引車を示す模式側面図である。 図1による台車牽引車を台車に係合した状態を示す模式側面図である。 車両セットが前進走行する場合の姿勢を示す模式平面図である。 車両セットを旋回させるために駆動輪2の回転軸を90度水平回動させた状態を示す模式平面図である。 回動中心点が台車牽引車の固定輪の位置にある場合において車両セットの進行方向を反転した場合の軌跡を示す図である。 駆動輪の回転軸を台車牽引車の旋回開始直前の前後方向(前進方向)に対して135度まで水平回動した状態を示す図である。 駆動輪を135度水平回動した後の車両セットの旋回時の力の関係を示す説明図である。 必要に応じて固定輪として機能可能な自在輪の一例を示す模式側面図である。 必要に応じて固定輪として機能可能な自在輪の他例を示す模式平面図である。 台車中心に旋回させる場合の変形例を示す模式平面図である。 図10の模式側面図である。 従来の台車牽引における旋回必要スペースを示す軌跡図である。
符号の説明
1 車体
2 駆動輪
3 自在輪
4 固定輪
5 走行モータ
6 駆動輪回動モータ
7 垂直回動軸
8 連結ピン
9 制御装置

Claims (1)

  1. 車体下部の前後方向中央部に設けられてモータにより駆動される駆動輪と
    前記車体下部の前記駆動輪の前側に位置して垂直軸周りに回動自在に設けられた左右一対の自在輪と
    前記車体下部の前記駆動輪の後側に位置して水平面内にて回動不能に設けられた左右一対の固定輪と
    前記台車牽引車の進行方向変更に際して前記駆動輪を垂直軸周りに回動させる駆動輪回動機構と、
    上方へ突設された台車連結用の連結ピンと、
    前記モータ及び前記駆動輪回動機構の駆動輪回動モータを制御する制御装置と、
    を有し、
    前記連結ピンに水平回動自在に連結された台車を牽引する台車牽引車において、
    前記制御装置は、
    進行方向反転に際して、前記駆動輪の回転速度を所定値以下に減速乃至停止した後で前記駆動輪を垂直軸周りに所定角度以上水平回動させ
    その後、前記駆動輪の水平回動を停止させ、
    その後、前記駆動輪を回転させることにより前記台車牽引車及び前記台車牽引車に連結された前記台車を前記台車牽引車の駆動輪よりも後方に位置する回動中心点を中心として旋回させ
    その後、前記駆動輪を垂直軸周りに元の状態まで水平回動させることを特徴とする台車牽引車。
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