各図に適宜示すZ軸方向は、鉛直方向である。X軸方向およびY軸方向は、Z軸方向と直交する水平方向であり、互いに直交する方向である。本実施形態においてX軸方向は、本実施形態の無人搬送車10の前後方向である。本実施形態においてY軸方向は、本実施形態の無人搬送車10の左右方向である。
以下の説明においては、Z軸方向と平行な方向を「鉛直方向Z」と呼び、鉛直方向Zのうち正の側を「上側」と呼び、鉛直方向Zのうち負の側を「下側」と呼ぶ。X軸方向と平行な方向を「前後方向X」と呼び、前後方向Xのうち正の側を「前側」と呼び、前後方向Xのうち負の側を「後側」と呼ぶ。Y軸方向と平行な方向を「左右方向Y」と呼ぶ。
また、各図に適宜示す中心軸Jは、鉛直方向Zに延びる仮想線である。以下の説明においては、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
本実施形態において、鉛直方向Zは、第1方向に相当し、左右方向Yは、第2方向に相当する。また、下側は、第1方向一方側に相当し、上側は、第1方向他方側に相当する。なお、鉛直方向、水平方向、前後方向、左右方向、上側、下側、前側および後側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
図1および図2に示す本実施形態の無人搬送車10は、例えば、屋外で使用される無人搬送車である。図1に示すように、本実施形態の無人搬送車10は、物体としてのトレーラTを移動させる。トレーラTは、トレーラ本体Bと、複数の車輪Hと、連結バーCと、を有する。トレーラ本体Bは、鉛直方向Zに沿って視て、矩形状である。トレーラ本体Bの上側の面は、鉛直方向Zと直交する平坦面である。トレーラ本体Bの上側の面には、トレーラTによって運搬される荷物が載せられる。複数の車輪Hは、トレーラ本体Bの下側に取り付けられる。
連結バーCは、トレーラ本体Bから前側に延びる細長の四角柱状である。連結バーCは、第1部材C1と、第2部材C2と、を有する。第1部材C1は、トレーラ本体Bの前側の端部に固定される。第2部材C2は、左右方向Yと平行な軸回りに回転可能に、第1部材C1の前側の端部に連結される。図2に示すように、第2部材C2の前側の端部は、連結孔C3aを有する環状の被連結部C3である。すなわち、トレーラTは、被連結部C3を有する。
無人搬送車10は、車体11と、駆動車輪12と、連結機構20と、を備える。車体11は、前後方向Xに長い略直方体状である。駆動車輪12は、車体11の下側に取り付けられる。駆動車輪12は、複数設けられる。
本実施形態において連結機構20は、車体11の後側の端部に取り付けられる。連結機構20は、被連結部C3を介してトレーラTに連結される。図3から図5に示すように、連結機構20は、基部21と、カバー22と、駆動部30と、連結部70と、支持部40と、ヒンジ部50と、可動部60と、弾性部材80と、を有する。
基部21は、土台部23と、ガイド部24と、を有する。土台部23は、板面が鉛直方向Zを向く略矩形板状である。図5に示すように、土台部23は、土台部23を鉛直方向Zに貫通する貫通部23aを有する。ガイド部24は、土台部23に取り付けられる。ガイド部24は、筒状部24aと、フランジ部24bと、を有する。
筒状部24aは、中心軸Jを中心として鉛直方向Zに延びる円筒状である。筒状部24aは、鉛直方向両側に開口する。筒状部24aの上側の端部は、貫通部23aに下側から嵌め合わされて固定される。筒状部24aの上側の端面と土台部23の上側の面とは、鉛直方向Zと直交する同一平面状に位置し、基部21の上側の面を構成する。筒状部24aの内側は、基部21の上側の面から下側に窪む穴部24cである。すなわち、基部21は、下側に窪む穴部24cを有する。
フランジ部24bは、筒状部24aの外周面から径方向外側に突出する。フランジ部24bは、板面が鉛直方向Zを向く板状である。図示は省略するが、フランジ部24bは、中心軸Jを中心とする円環板状である。フランジ部24bの上側の面は、土台部23の下側の面に接触して固定される。
図3に示すように、カバー22は、土台部23に固定される。カバー22は、土台部23の左右方向両側の縁部から下側に延びる板状の部分と、土台部23の後側の縁部から下側に延びる板状の部分と、を有する。カバー22は、駆動部30の左右方向両側および後側を覆う。
駆動部30は、基部21の下側に位置する。図5に示すように、駆動部30は、本体部31と、駆動シャフト32と、を有する。本体部31は、中心軸Jを中心として鉛直方向Zに延びる円筒状である。駆動シャフト32は、中心軸Jを中心として鉛直方向Zに延びる円柱状である。駆動シャフト32の下側の部分は、本体部31の径方向内側に嵌め合わされる。駆動シャフト32の上側の端部は、本体部31よりも上側に突出する。
図5および図6に示すように、駆動部30への電力供給により、駆動シャフト32は、鉛直方向Zに移動する。本実施形態において駆動部30は、例えば、ボールネジを用いた機構により駆動シャフト32を鉛直方向Zに移動させる。駆動部30への電力供給は、例えば、車体11内部に設けられた図示しない無人搬送車10の電源から行われる。
連結部70は、鉛直方向Zに延びる。図3に示すように、本実施形態において連結部70は、中心軸Jを中心とする円柱状である。図5に示すように、連結部70は、駆動シャフト32の上側の端部に固定される。連結部70は、連結部70を鉛直方向Zに貫通する固定孔部71を有する。本実施形態において連結部70は、固定孔部71に上側から通されるネジが駆動シャフト32の上側の端面に締め込まれることで、駆動シャフト32に固定される。
連結部70は、少なくとも一部が穴部24c内に配置される。図5では、連結部70の下側の部分が、穴部24c内に配置される。図6では、連結部70の上側の部分が、穴部24c内に配置される。連結部70は、穴部24cの内周面によって、鉛直方向Zに移動可能に支持される。連結部70は、駆動シャフト32の鉛直方向Zの移動に伴って、鉛直方向Zに移動する。すなわち、駆動部30は、連結部70を鉛直方向Zに移動させる。
より詳細には、駆動部30は、第1状態S1と、第2状態S2とに、連結部70の状態を切り換え可能である。第1状態S1は、図5に示される連結部70の状態である。第1状態S1は、連結部70の上側の端部が穴部24cから上側に突出する状態である。第2状態S2は、図6に示される連結部70の状態である。第2状態S2は、連結部70の上側の端部が第1状態S1よりも下側に位置する状態である。本実施形態においては、例えば、連結機構20とトレーラTとの連結を解除する場合を除いて、連結部70の状態は、第1状態S1である。
図6に示すように、本実施形態の第2状態S2においては、連結部70の上側の端部は、基部21の上側の面と同じ位置に位置する。これにより、第2状態S2において、連結部70の全体は、穴部24c内に収容される。第2状態S2において、連結部70の上側の端面と基部21の上側の面とは、鉛直方向Zと直交する同一平面上に位置する。連結部70が第2状態S2である場合において、連結部70と可動部60とは鉛直方向Zに離れて配置される。
支持部40は、基部21のうち穴部24cと異なる位置から上側に突出する。本実施形態において支持部40は、土台部23の上側の面のうち穴部24cよりも前側の部分に固定される。図3に示すように、支持部40は、支持部本体41と、複数の支持板部42と、スペーサ部材43と、を有する。支持部本体41は、左右方向Yに沿って視て、前側に開口するU字形状に折り曲げられた板状の部材である。支持部本体41は、第1板部41aと、第2板部41bと、第3板部41cと、を有する。
第1板部41aは、板面が鉛直方向Zを向き、左右方向Yに長い略矩形板状である。第1板部41aは、例えば、ネジ等により土台部23の上側の面に固定される。第2板部41bは、第1板部41aの後側の端部から上側に延びる。第2板部41bは、板面が前後方向Xを向き、左右方向Yに長い略矩形板状である。第3板部41cは、第2板部41bの上側の端部から前側に延びる。第3板部41cは、板面が鉛直方向Zを向き、左右方向Yに長い略矩形板状である。
複数の支持板部42は、板面が左右方向Yを向く矩形板状である。複数の支持板部42は、第1板部41aと第3板部41cとの鉛直方向Zの間に位置する。支持板部42の鉛直方向両側の端部は、第1板部41aと第3板部41cとに接触して固定される。支持板部42の後側の端部は、第2板部41bと接触して固定される。複数の支持板部42は、左右方向Yに間隔を空けて配置される。スペーサ部材43は、板面が鉛直方向Zを向き、左右方向Yに長い矩形板状である。スペーサ部材43は、第3板部41cの上側の面のうち前側の部分に固定される。
ヒンジ部50は、支持部40の上側に固定される。図4に示すように、ヒンジ部50は、回転軸51と、固定プレート52と、可動プレート53と、を有する。回転軸51は、鉛直方向Zと直交する左右方向Yに延びる。固定プレート52と可動プレート53とは、回転軸51を介して連結される。固定プレート52は、板面が鉛直方向Zを向き、左右方向Yに長い矩形板状である。図5に示すように、固定プレート52は、スペーサ部材43の上側の面にネジによって固定される。固定プレート52を固定するネジは、固定プレート52およびスペーサ部材43を鉛直方向Zに貫通して第3板部41cに締め込まれる。これにより、固定プレート52とスペーサ部材43とが共に支持部本体41に固定される。
図4に示すように、可動プレート53は、左右方向Yに長い矩形板状である。可動プレート53は、固定プレート52に対して、回転軸51回りに回転可能である。図5に示すように、可動プレート53は、可動部60にネジで固定される。
可動部60は、板面が左右方向Yに沿った板状の部材である。可動部60の板厚は、例えば、スペーサ部材43の板厚と同じである。本実施形態において可動部60は、ヒンジ部50を介して支持部40に取り付けられる。これにより、可動部60は、支持部40に対して回転軸51回りの回転方向に移動可能に取り付けられる。本実施形態において回転軸51回りの回転方向は、所定方向に相当する。
図3に示すように、可動部60は、可動部本体61と、屈曲部62と、を有する。可動部本体61は、ヒンジ部50から後側に延びる。図5に示すように、可動部本体61の前側の端部における上側の面には、可動プレート53がネジで固定される。これにより、可動部60は、ヒンジ部50と固定される。
可動部本体61は、可動部60を鉛直方向Zに貫通する貫通孔63を有する。すなわち、可動部60は、貫通孔63を有する。図4に示すように、貫通孔63は、前後方向Xに長い長円形状である。
屈曲部62は、可動部本体61の後側の端部に繋がる。図5に示すように、屈曲部62は、上側に屈曲する部分である。屈曲部62は、可動部60の後側の端部である。すなわち、可動部60における支持部40と逆側の端部は、上側に屈曲する屈曲部62である。図5に示す姿勢において、屈曲部62は、可動部本体61から後側に向かうに従って上側に位置する向きに斜めに延びる。
本実施形態において可動部60は、第1位置P1と、第1位置P1と異なる第2位置P2と、の間で移動可能である。第1位置P1は、図1から図6において示される可動部60の位置である。第2位置P2は、図7において示される可動部60の位置である。
図3から図6に示すように、第1位置P1は、可動部本体61の板面が鉛直方向Zと直交し、可動部本体61が支持部40から後側に直線状に延びた姿勢となる可動部60の位置である。第1位置P1において、可動部本体61の前側の端部は、第3板部41cの上側の面と接触する。第1位置P1において、可動部本体61の後側の端部は、連結部70よりも後側に位置する。第1位置P1において、貫通孔63は、鉛直方向Zに沿って視て、連結部70と重なる。
図5に示すように、連結部70が第1状態S1であり、かつ、可動部60が第1位置P1に位置する場合において、連結部70の上側の端部は、可動部60を鉛直方向Zに貫通し可動部60の下側の面よりも上側に突出する。本実施形態においては、連結部70が第1状態S1であり、かつ、可動部60が第1位置P1に位置する場合において、連結部70の上側の端部は、貫通孔63を介して可動部60よりも上側に突出する。
図7に示すように、第2位置P2は、第1位置P1から可動部60が回転軸51回りに回転した位置である。より詳細には、第2位置P2は、第1位置P1に対して、左右方向Yの正の側から視て反時計回りの向きに、可動部60が回転軸51回りに回転した位置である。第2位置P2において、可動部60は、第1位置P1よりも上側かつ前側に位置する。第2位置P2において、可動部本体61における前側の端部は、第3板部41cから上側に離れる。第2位置P2において、可動部60は、連結部70よりも前側に位置する。第2位置P2において、可動部60は、連結部70から回転軸51回りの回転方向に離れた位置に位置する。すなわち、連結部70が第1状態S1であり、かつ、可動部60が第2位置P2に位置する場合において、可動部60は、連結部70から回転軸51回りの回転方向に離れた位置に位置する。
弾性部材80は、ヒンジ部50に取り付けられる。図4に示すように、本実施形態において弾性部材80は、左右方向Yに延びる巻きバネである。弾性部材80は、回転軸51に取り付けられる。弾性部材80は、可動プレート53および可動部本体61を支持部本体41の上側の面に押し付ける向きに、回転軸51回りの弾性力を加える。これにより、弾性部材80は、可動部60に対して回転軸51の回転方向における第2位置P2から第1位置P1に向かう向きに弾性力を加える。したがって、可動部60に外力が加えられない状態において可動部60の位置は、第1位置P1に維持される。すなわち、可動部60には、可動部60の位置を第1位置P1に維持させる向きに力が加えられている。
図7に示すように、無人搬送車10にトレーラTを連結する作業者は、まず、手動で可動部60を回転軸51回りに回転させて、可動部60を第1位置P1から第2位置P2へと移動させる。このとき、連結部70の状態は、第1状態S1である。
次に、作業者は、トレーラTの連結バーCを連結部70の上側から近づけて、図5に示すように、被連結部C3の連結孔C3aに連結部70を通す。その後、作業者は、可動部60の位置を第2位置P2から第1位置P1に戻す。このとき、可動部60には弾性部材80から弾性力が加えられているため、作業者が可動部60から手を離すことで、可動部60は、自動的に第2位置P2から第1位置P1へと戻る。
以上により、連結機構20は、連結部70が被連結部C3の内側に通されることでトレーラTと連結される。連結状態において、被連結部C3は、基部21と可動部60との鉛直方向Zの間に位置する。本実施形態において、被連結部C3の厚さは、可動部60と基部21との間の鉛直方向距離とほぼ同じである。
無人搬送車10は、トレーラTが連結された後、登録された目的地まで移動する。トレーラTは、被連結部C3が連結部70に引っ掛かることで、無人搬送車10に牽引されて移動する。このとき、連結状態においては、連結部70の上側の端部が可動部60を鉛直方向Zに貫通し可動部60の下側の面よりも上側に突出する。そのため、被連結部C3が連結部70から抜けることを抑制できる。したがって、目的地までの移動途中に無人搬送車10とトレーラTとの連結状態が解除されることを抑制できる。
また、本実施形態では、連結部70が第1状態S1であり、かつ、可動部60が第1位置P1に位置する場合において、連結部70の上側の端部は、貫通孔63を介して可動部60よりも上側に突出する。そのため、連結状態において、被連結部C3が連結部70から抜けることをより抑制できる。したがって、目的地までの移動途中に無人搬送車10とトレーラTとの連結状態が解除されることをより抑制できる。
また、可動部60には、可動部60の位置を第1位置P1に維持させる向きに力が加えられている。そのため、無人搬送車10の移動中に、可動部60が第2位置P2となることが抑制される。これにより、被連結部C3が連結部70から外れることをより抑制できる。本実施形態では、弾性部材80が設けられることで、可動部60に対して第2位置P2から第1位置P1に向かう向きに弾性力が加えられる。これにより、可動部60を好適に第1位置P1に維持させることができる。したがって、被連結部C3が連結部70から外れることをより抑制できる。
図6に示すように、登録された目的地に到着すると無人搬送車10は、連結部70の状態を第1状態S1から第2状態S2に切り換える。これにより、連結部70が連結孔C3aから抜けた状態となり、連結機構20とトレーラTとの連結状態が解除される。この状態で無人搬送車10が前側に移動すると、連結バーCが可動部60と基部21との間から後側に抜け、トレーラTはその場に残される。これにより、無人搬送車10は、登録された目的地にトレーラTを移動させることができる。その後、無人搬送車10は、連結部70の状態を第2状態S2から第1状態S1へと戻し、作業者の元に戻る。
上述したように、本実施形態によれば、可動部60は、第1位置P1と第2位置P2との間で移動可能である。そのため、作業者は、可動部60を第2位置P2へと手動で移動させ、連結部70に被連結部C3を引っ掛けることで、トレーラTを無人搬送車10に連結させることができる。これにより、作業者は、無人搬送車10に連結機構20の状態を切り換える命令を送ることなく、容易に無人搬送車10にトレーラTを連結させることができる。一方、無人搬送車10にトレーラTが連結された後においては、無人搬送車10が自動で目的地まで移動して、トレーラTとの連結を解除する。そのため、無人搬送車10によって、自動でトレーラTを目的地まで移動させることができる。以上により、本実施形態によれば、作業者が手動でトレーラTを容易に連結可能であり、かつ、無人搬送車10は、自動でトレーラTの移動およびトレーラTとの連結解除を行うことが可能である。
また、本実施形態によれば、可動部60における支持部40と逆側の端部は、上側に屈曲する屈曲部62である。そのため、作業者は、屈曲部62と摘むことで、容易に可動部60を回転させることができる。また、図5に示すように、連結状態において、被連結部C3の厚さが可動部60と基部21との間の鉛直方向距離とほぼ同じである場合であっても、屈曲部62と被連結部C3との鉛直方向Zの間に、隙間を空けることができる。これにより、トレーラTが連結された状態であっても、屈曲部62を介して可動部60を摘みやすく、可動部60を第2位置P2へと容易に移動できる。したがって、一度連結させたトレーラTを、手動で無人搬送車10から取り外すことも容易である。
また、本実施形態によれば、第2状態S2において、連結部70の全体は、穴部24c内に収容される。そのため、目的地で無人搬送車10がトレーラTとの連結を解除した後、無人搬送車10が前側に移動した際に、被連結部C3が連結部70に引っ掛かりにくい。これにより、無人搬送車10によって、トレーラTを好適に目的地に置いてくることができる。
また、本実施形態によれば、可動部60が移動可能な所定方向は、回転軸51回りの回転方向である。そのため、可動部60を回転軸51回りに回転させることで、第1位置P1から第2位置P2へと移動させることができ、簡便である。
また、無人搬送車10が目的地に到着した際、無人搬送車10の姿勢およびトレーラTの姿勢によっては、連結部70に被連結部C3から後側向きに力が加えられた状態となる場合がある。この場合、トレーラTの質量およびトレーラTに積載された荷物の質量が比較的大きいと、連結部70に比較的大きな力が加えられる。そのため、駆動部30によって連結部70を鉛直方向Zに移動させにくい場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、駆動部30は、ボールネジを用いた機構により駆動シャフト32を移動させる。そのため、駆動部30の出力を比較的大きくできる。これにより、連結部70に比較的大きな力が加えられる場合であっても、連結部70を容易に移動させることができ、トレーラTとの連結を容易に解除できる。
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。上述した実施形態では、連結部が第1状態S1であり、かつ、可動部が第1位置P1に位置する場合において、連結部の上側の端部が可動部を貫通する場合について説明したが、これに限られない。連結部が第1状態S1であり、かつ、可動部が第1位置P1に位置する場合において、連結部の上側の端部は、可動部の下側の面に接触してもよい。この場合、可動部は貫通孔を有しなくてもよい。
連結部が可動部を貫通する場合においては、連結部の上側の端部は、可動部の下側の面よりも上側に位置すればよく、可動部よりも上側に突出しなくてもよい。この場合、連結部の上側の端部は、可動部の貫通孔の内部に位置する。連結部が第2状態S2である場合において、連結部は第1状態S1よりも下側で、かつ、可動部と鉛直方向Zに離れて配置されればよく、連結部の一部が穴部から突出していてもよい。穴部は、底部を有する穴であってもよい。
可動部が移動可能な所定方向は、特に限定されない。所定方向は、鉛直方向Zと直交する方向であってもよいし、鉛直方向Zと平行な方向であってもよい。可動部が鉛直方向Zに移動可能な場合には、第1位置P1が第2位置P2よりも下側としてもよい。この場合、重力を利用して、可動部に、可動部の位置を第1位置P1に維持させる向きに力を加えることができる。可動部は、屈曲部を有しなくてもよい。
上述した実施形態の無人搬送車が移動させる物体は、環状の被連結部を有するならば、特に限定されない。物体は、車輪を有しない物体でもよい。無人搬送車は、屋内で使用されてもよい。
上記の各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。