JP4264651B2 - 再生装置、再生方法 - Google Patents
再生装置、再生方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4264651B2 JP4264651B2 JP2004118816A JP2004118816A JP4264651B2 JP 4264651 B2 JP4264651 B2 JP 4264651B2 JP 2004118816 A JP2004118816 A JP 2004118816A JP 2004118816 A JP2004118816 A JP 2004118816A JP 4264651 B2 JP4264651 B2 JP 4264651B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- level
- audio signal
- gain
- recording
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
Description
特にMDの場合は、一般にユーザが任意に楽曲等を録音し、それを再生して楽しむという使用形態が多い。
そのようなことから、異なるソースからの楽曲をあつめたMDを再生すると、トラック(楽曲)毎に再生されるオーディオ信号のレベルが大きく変動してしまうため、ユーザーはこまめなボリューム調整をしなければならなず、不便を感じることがある。
即ち、録音された曲(トラック)毎のレベル差によって再生時に不便を感じる。
例えば夜間に音量をあまり上げずに静かに音楽を楽しみたいときにボリュームを絞ると、微小なレベルの部分が聞き取れなくなってしまう。
また電車や街中などで周囲の雑音に微小な音をかき消されないようにボリュームを上げると、全体として音量が大きくなりすぎてしまう。
これらのように、状況に応じて曲の途中などでもこまめにボリューム調整を行わないといけない場合も発生し、非常に面倒且つ不便であると共に、それによって音楽を楽しめないということにもなってしまう。
即ち、楽曲内のレベル変動、即ち楽曲が曲として本来有しているレベル変動が、状況によっては、その曲を楽しめなくしてしまうような場合がある。
ところが、当然ながら、録音時にそのようなレベル調整が行われなければなければならず、そのような調整機能を備えた録音装置又はユーザー操作が求められることはいうまでもない。
また、録音時のレベル調整によっては、元々のオーディオ信号のダイナミックレンジを狭くしてしまうことが生ずることもある。つまり音質的に低下させた録音となることがある。
しかしながら、これはもちろんオーディオ信号のダイナミックレンジを犠牲にし、音質を低下させて録音することになり、録音する際の処理として適切とは言えない。
また、<2>の問題は、時間や場所など、聴取する状況によるものであり、環境的に通常に音楽を楽しめる場合(例えばリスニングルームで聴取する場合など)は問題にならない。そしてこのように聴取状況が適切な状況では、もしダイナミックレンジを圧縮して録音してしまっていると、それによる音質低下がめだってしまうことになる。
そして上記レベル処理手段は、オーディオ信号に対する可変ゲイン部と、オーディオ信号のレベルに応じて上記可変ゲイン部のゲインを変化させるゲイン制御部とを備え、上記ゲイン制御部は、入力されるオーディオ信号のレベルがリミットレベルを越えることに応じて、出力されるオーディオ信号のレベルが上記リミットレベルを越えなくなるように上記可変ゲイン部のゲイン制御を行う。この場合、上記再生手段でデコードされるオーディオ信号における楽曲が切り替わった楽曲切替わりタイミングを検出する検出手段をさらに備え、上記ゲイン制御部は、上記楽曲切替わりタイミングで、上記可変ゲイン部のゲインを初期化する。
上記レベル処理ステップでは、入力されるオーディオ信号のレベルがリミットレベルを越えることに応じて、出力されるオーディオ信号のレベルが上記リミットレベルを越えなくなるように、オーディオ信号に与えるゲインの可変制御を行う。この場合上記レベル処理ステップでは、再生ステップでデコードされるオーディオ信号における楽曲が切り替わった楽曲切替わりタイミングで、オーディオ信号に与えるゲインを初期化する。
レベル変換処理モードをオンとする場合は、レベル変換処理でダイナミックレンジをリニアに圧縮するコンプレッサ的な動作を行う。
或いはゲインコントロール処理で曲自体のダイナミックレンジ圧縮はあまり行わずに曲ごとのレベル差を少なくする。この場合は簡易的なノーマライザともいえ、再生する複数の楽曲全体としてみればダイナミックレンジ圧縮を行うといえる。
また、曲内の小音量部と大音量部のレベル差が縮まり、夜間や電車内などでボリュームを上げずに小さい音まで楽しめるようになる。
さらに、録音時にはダイナミックレンジ調整などが不要であり、換言すれば、音質を犠牲にしないオーディオ録音ができる。そして再生時のレベル変換処理モードのオン/オフは、ユーザーが操作により設定するものであるため、ユーザーは状況に応じて、レベル変換処理モードをオンにして、上記<1><2>の問題を改善した音楽再生を楽しみ、また聴取環境が適切な場合や、楽曲毎のレベル差がさほど無い場合などは、レベル変換処理モードをオフとした高音質な音楽再生を楽しむことができる。つまり、録音されたオーディオ信号は高音質の状態を保てるため、ユーザーは状況に応じてレベル変換処理モードをオン/オフして、望ましい再生状態を得ることができる。
説明は次の順序で行う。
1.記録再生装置の構成及びディスク
2.第1の再生コンプレッサ動作例
3.第2の再生コンプレッサ動作例
4.第3の再生コンプレッサ動作例
5.変形例
図1は、実施の形態としての記録再生装置1の内部構成例について示したブロック図である。
この実施の形態としての記録再生装置1は、一例として、磁界変調方式でデータ記録が行われる光磁気ディスクであるミニディスク(MD)方式のディスクに対する記録再生装置とする。但し、既に普及している音楽用途のミニディスクのみではなく、より高密度記録を可能とし、コンピュータユースの各種データのストレージに利用できる高密度ディスク(次世代ディスクとも言う)についても対応可能な記録再生装置である。
例えば記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ50とUSBケーブル等の伝送路51で接続されることで、パーソナルコンピュータ50に対する外部ストレージ機器として機能できる。また、パーソナルコンピュータ50を介したり、或いは直接ネットワークと接続できる機能を備えるなどしてネットワーク接続されることで、音楽や各種データをダウンロードし、記録再生装置1においてストレージ部2に装填されたディスクに保存できるものともなる。
即ち本例の記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ50等に接続されることで汎用的なデータストレージ機器として利用でき、かつ単体ではオーディオ記録再生機器としても利用できる装置である。
先ず、このような次世代ディスクとしては、現行のパーソナルコンピュータとの親和性が図れるように、ファイル管理システムとしてFAT(File Allocation Table)システムを使って、オーディオデータのようなコンテンツデータを記録再生するものである。
また、現行のMDシステムに対して、エラー訂正方式や変調方式等の改善を行うことで、データの記録容量の増大を図るとともにデータの信頼性を高めているものである。
第1の次世代MDは、現行のMDシステムで用いられているディスクと全く同様のディスクを用いるようにした仕様であり、第2の次世代MDは、現行のMDシステムで用いられているディスクと外形は同様であるが、磁気超解像(MSR)技術を使うことにより、線記録方向の記録密度を上げて、記録容量をより増大した仕様である。
第1,第2の次世代MDの仕様でも、これらディスクの形状やカートリッジの形状は、全て同じである。リードイン領域の開始位置についても、第1,第2の次世代MDのディスクも、半径位置29mmから始まり、現行のMDシステムで使用されているディスクと同様である。
つまり、従来のMDシステムとの外形上での互換性が確保されているものである。
具体的に、第2の次世代MD仕様のディスクでは、透明基板上に、少なくとも情報を記録する記録層となる磁性層と、切断層と、情報再生用の磁性層とが積層される。切断層は、交換結合力調整用層となる。所定の温度になると、切断層が磁気的にニュートラルな状態になり、記録層に転写されていた磁壁が再生用の磁性層に転写される。これにより、微少なマークがビームスポットの中に見えるようになる。なお、記録時には、レーザパルス磁界変調技術を使うことで、微少なマークを生成することができる。
光学的仕様については、第1の次世代MDの仕様では、レーザ波長λが780nmとされ、光学ヘッドの対物レンズの開口率NAが0.45とされている。第2の次世代MDの仕様も同様に、レーザ波長λが780nmとされ、光学ヘッドの開口率NAが0.45とされている。
また、記録方式としては、第1,第2の次世代MDとも、グルーブ記録方式が採用されている。つまり、グルーブ(ディスクの盤面上の溝)をトラックとして記録再生に用いるようにしている。
ブロック完結型のエラー訂正符号を採用することにより、リンキングセクタが不要になる。LDCとBISとを組み合わせたエラー訂正方式では、バーストエラーが発生したときに、BISによりエラーロケーションが検出できる。このエラーロケーションを使って、LDCコードにより、イレージャ訂正を行うことができる。
ADIPの仕様については、現行のMDシステムと同様であるが、現行のMDシステムでは、2352バイトからなるセクターを記録再生のアクセス単位としているのに対して、第1,第2の次世代MDの仕様では、64Kバイトを記録再生のアクセス単位(レコーディングブロック)としている。
また、現行のMDシステムでは、エラー訂正符号としてACIRCと呼ばれる畳み込み符号が用いられているのに対して、第1,第2の次世代MDの仕様では、LDCとBISとを組み合わせたブロック完結型の符号が用いられている。
そこで、現行のMDシステムのディスクを流用する第1の次世代MDの仕様では、ADIP信号の扱いを、現行のMDシステムのときとは異なるようにしている。また、第2の次世代MDでは、第2の次世代MDの仕様により合致するように、ADIP信号の仕様に変更を加えている。
また、エラー訂正方式として、ACIRC方式からBISとLDCを組み合わせたものとしたことで、データ効率が上がり、この点で、1.48倍の高密度化が実現できる。総合的には、全く同様のディスクを使って、現行のMDシステムに比べて、約2倍のデータ容量が実現されたことになる。
これに対し磁気超解像を利用した第2の次世代MDの仕様のディスクでは、更に線密度方向の高密度化が図られ、データ総記録容量は、約1Gバイトになる。
なお、データレートは第1の次世代MDでは4.4Mビット/秒であり、第2の次世代MDでは、9.8Mビット/秒である。
第1の次世代MDのディスクは、現行のMDシステムのディスクをそのまま流用したものである。すなわち、透明のポリカーボネート基板上に、誘電体膜と、磁性膜と、誘電体膜と、反射膜とを積層して構成される。更に、その上に保護膜が積層される。
第1の次世代MDのディスクでは、この図2(a)に示すようにディスクの内周のリードイン領域に、P−TOC(プリマスタードTOC(Table Of Contents))領域が設けられる。ここは、物理的な構造としてはプリマスタード領域となり、エンボスピットによりコントロール情報等がP−TOC情報として記録されていることになる。
この場合のU−TOCは、現行のMDシステムでディスクの管理情報を記録するために用いられているU−TOCと同様の構成のものである。確認のために述べておくと、U−TOCは、現行のMDシステムにおいては、トラック(オーディオトラック/データトラック)の曲順、記録、消去などに応じて書き換えられる管理情報であり、各トラック(トラックを構成するパーツ)について、開始位置、終了位置や、モードを管理するものである。
この図2(b)に示されるように、レコーダブル領域の先頭(内周側)には、U−TOCおよびアラートトラックが設けられる。U−TOCおよびアラートトラックが含まれる領域は、現行のMDシステムのプレーヤでも再生できるように、EFMでデータが変調されて記録される。
そして、このEFM変調でデータが変調されて記録される領域の外周には、次世代MD1方式の1−7pp変調によりデータが変調されて記録される領域が設けられる。EFM変調によりデータが変調されて記録される領域と、1−7pp変調によりデータが変調されて記録される領域との間は所定の距離の間だけ離間されており、ガードバンドが設けられている。
このようなガードバンドが設けられるため、現行のMDプレーヤに第1の次世代MDの仕様のディスクが装着されて、不具合が発生されることが防止される。
DDT領域には、さらに、ユニークID(UID)が記録される。UIDは、記録媒体毎に固有の識別コードであって、例えば所定に発生された乱数に基づく。
セキュアトラックは、コンテンツの保護を図るための情報が格納される。
FATシステムは、汎用のパーソナルコンピュータで使用されているFATシステムに準拠したデータ管理を行うものである。FATシステムは、ルートにあるファイルやディレクトリのエントリポイントを示すディレクトリと、FATクラスタの連結情報が記述されたFATテーブルとを用いて、FATチェーンによりファイル管理を行うものである。
このような第1の次世代MDの仕様のディスクにおいて、上記したU−TOC領域には、アラートトラックの開始位置の情報と、1−7pp変調でデータが変調されて記録される領域の開始位置の情報が記録されるものとなる。
この警告音から、このディスクが現行のMDシステムのプレーヤでは使用できないことが通知される。
なお、この場合の警告音としては、「このプレーヤでは使用できません」というような言語による警告とすることができる。勿論、ブザー音とするようにしても良い。
この場合もディスクは、透明のポリカーボネート基板上に誘電体膜、磁性膜、誘電体膜、反射膜、さらにその上層に保護膜を積層して成る。
そして、第2の次世代MDのディスクの場合では、図示するようにディスクの内周のリードイン領域には、ADIP信号により、コントロール情報が記録されるものとなる。
第2の次世代MDのディスクには、リードイン領域にはエンボスピットによるP−TOCは設けられておらず、その代わりに、ADIP信号によるコントロール情報が用いられる。リードイン領域の外周からレコーダブル領域が開始され、記録トラックの案内溝としてグルーブが形成された記録再生可能領域となっている。このレコーダブル領域には、1−7pp変調方式によりデータが変調されて記録される。
すなわち、リードインにエンボスピットによるP−TOCが検出されれば、現行のMDまたは第1の次世代MDのディスクであると判断できる。リードインにADIP信号によるコントロール情報が検出され、エンボスピットによるP−TOCが検出されなければ、第2の次世代MDであると判断できる。
なお、第1、第2の次世代MDの判別は、このような方法に限定されるものではない。オントラックのときとオフトラックのときとのトラッキングエラー信号の位相から判別することも可能である。勿論、カートリッジ等にディスク識別用の検出孔等を設けるようにしても良い。
この場合も上記DDT領域には、物理的に欠陥のあるセクタ(レコーディングブロック)に対する交替セクタ処理を行うための領域とされる。またDDT領域には、上述したUIDが記録される。さらにセキュアトラックには、この場合もコンテンツの保護を図るための情報が格納される。
また、1−7pp変調でデータが変調されて記録される領域には、FAT領域が設けられる。FAT領域は、FATシステムでデータを管理するための領域である。FATシステムは、汎用のパーソナルコンピュータで使用されているFATシステムに準拠したデータ管理を行うものである。
次世代MDに準拠したプレーヤでは、第2の次世代MDのディスクが装着されると、所定の位置にあるDDT、セキュアトラック、FAT領域が読み取られ、FATシステムを使ってデータの管理が行われることになる。
図4において、このストレージ部2では、装填されたディスク40をスピンドルモータ29によってCLV方式で回転駆動させる。そして、このディスク40に対しては記録/再生時に光学ヘッド19によってレーザ光が照射される。
なお、この場合、ディスク40としては、現行のMD仕様のディスクと、第1の次世代MDの仕様のディスクと、第2の次世代MDの仕様のディスクとが装着される可能性があることから、これらのディスクにより線速度が異なるものとなる。
このため、スピンドルモータ29は、装填されたディスク40の別に応じた異なる線速度に対応して回転されることになる。
また、図示しないが光学ヘッド19全体及び磁気ヘッド18をディスク半径方向に移動させためスレッドモータ及びスレッド機構が備えられている。
再生処理系では、現行のMDシステムのディスクの再生時に、EFMの復調とACIRCによるエラー訂正処理と、第1,第2の次世代MDシステムのディスクの再生時に、パーシャルレスポンスおよびビタビ復号を用いたデータ検出に基づく1−7pp復調と、BISとLDCによるエラー訂正処理とを行う部位が設けられる。
また、現行のMDシステムや第1の次世代MDのADIP信号よるアドレスをデコードする部位と、第2の次世代MDのADIP信号をデコードする部位とが設けられる。
RFアンプ21では入力された検出情報に対して電流−電圧変換、増幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(ディスク40にトラックのウォブリングにより記録されているADIP情報)等を抽出する。
すなわち再生RF信号は、EFM復調部24で2値化されてEFM信号列とされた後、EFM復調され、更にACIRCデコーダ25で誤り訂正およびデインターリーブ処理される。つまりこの時点でATRAC圧縮データの状態となる。
そして現行のMDシステムのディスクの再生時には、セレクタ26はB接点側が選択されており、その復調されたATRAC圧縮データがディスク40からの再生データとして出力される。
そして、第1,第2の次世代MDのディスクの再生時には、セレクタ26はA接点側が選択されており、その復調されたデータがディスク40からの再生データとして出力される。
ADIP復調部30は、グルーブ情報に対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行ってADIP信号を復調する。
そして、このように復調された、ディスク上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、図1に示されるシステムコントローラ8に供給される。システムコントローラ8ではADIPアドレスに基づいて所要の制御処理を実行する。
またグルーブ情報はスピンドルサーボ制御のためにサーボ回路27に供給される。
またサーボ回路27は、スピンドルエラー信号や、RFアンプ21から供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、あるいはシステムコントローラ8からのトラックジャンプ指令、アクセス指令等に基づいて各種サーボ制御信号(トラッキング制御信号、フォーカス制御信号、スレッド制御信号、スピンドル制御信号等)を生成し、モータドライバ28に対して出力する。すなわち上記サーボエラー信号や指令に対して位相補償処理、ゲイン処理、目標値設定処理等の必要処理を行って各種サーボ制御信号を生成する。
このようなサーボドライブ信号により、ディスク40に対するフォーカス制御、トラッキング制御、およびスピンドルモータ29に対するCLV制御が行われることになる。
この場合、記録データとして図1に示されるキャッシュメモリ3から供給される圧縮データは、ACIRCエンコーダ14でインターリーブおよびエラー訂正コード付加が行われた後、EFM変調部15でEFM変調が行われる。
そして、EFM変調データがセレクタ16を介して磁気ヘッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がディスク40に対してEFM変調データに基づいた磁界印加を行うことでオーディオトラックの記録が行われる。
そして、RLL(1−7)符号列としての記録データがセレクタ16を介して磁気ヘッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がディスク40に対して変調データに基づいた磁界印加を行うことでデータトラックの記録が行われる。
つまり、図示していないが、光学ヘッド19内にはレーザパワーモニタ用のディテクタが設けられ、そのモニタ信号がレーザドライバ/APC20にフィードバックされる。レーザドライバ/APC20は、モニタ信号として得られる現在のレーザパワーを、設定されているレーザパワーと比較して、その誤差分をレーザ駆動信号に反映させることで、レーザダイオードから出力されるレーザパワーが、設定値で安定するように制御している。
なお、レーザパワーとしては、再生レーザパワー、記録レーザパワーとしての値がシステムコントローラ8によって、レーザドライバ/APC20内部のレジスタにセットされる。
図1において、キャッシュメモリ3は、上記構成によるストレージ部2によりディスク40に記録するデータ、或いはストレージ部2によってディスク40から読み出されたデータについてのバッファリングを行うキャッシュメモリであり、例えばD−RAMより構成される。
キャッシュメモリ3へのデータの書込/読出は、システムコントローラ(CPU)8において起動されるタスクによって制御される。
この入出力処理部5は、例えば入力系として、ライン入力回路/マイクロホン入力回路等のアナログ音声信号入力部、A/D変換器や、デジタルオーディオデータ入力部を備える。またATRAC圧縮エンコーダ/デコーダを備える。ATRAC圧縮エンコーダ/デコーダは、ATRAC方式によるオーディオデータの圧縮/伸長処理を実行するための回路である。なお、もちろんのこと、本実施の形態の記録再生装置としては、例えばMP3などの他のフォーマットによる圧縮オーディオデータが記録再生可能な構成を採ってもよく、この場合には、これらの圧縮オーディオデータのフォーマットに対応したエンコーダ/デコーダを備えればよい。
また、本実施の形態としては、ビデオデータに関しては特に記録再生可能なフォーマットの限定は行わないが、例えばMPEG4などが考えられる。そして、入出力処理部5としては、このようなフォーマットに対応したエンコーダ/デコーダを備えればよいこととなる。
さらに入出力処理部5は、出力系として、デジタルオーディオデータ出力部や、D/A変換器及びライン出力回路/ヘッドホン出力回路等のアナログ音声信号出力部を備える。
なお、入力TINとは、光ケーブルによるデジタルオーディオデータ入力、ライン入力としてのアナログオーディオ信号入力、接続された外部マイクロホンによるアナログオーディオ信号入力等の各種入力をまとめて示したものである。また図示していないが、例えば記録再生装置1内にマイクロホンが内蔵され、その内蔵マイクロホンによって得られるアナログオーディオ信号が入力TINとされてもよい。
なお、スピーカが記録再生装置1に内蔵されるものとすれば、出力TOUTは記録再生装置1内のスピーカ部への出力となる。
図示するROM8aには、システムコントローラ8の動作プログラムや固定パラメータ等が記憶される。
またRAM8bは、システムコントローラ8によるワーク領域として用いられ、また各種必要な情報の格納領域とされる。
例えばストレージ部2によってディスク40から読み出された各種管理情報や特殊情報、例えば上述したP−TOCデータ、U−TOCデータ、FATデータ等、楽曲トラックの管理情報については、キャッシュメモリ3に取り込まれるが、システムコントローラ8は、それらの管理情報の内、必要な情報をRAM8bに取り込んで処理することが行われる。
キャッシュ管理メモリ9は、例えばS−RAMで構成され、キャッシュメモリ3の状態を管理する情報が格納される。システムコントローラ8はキャッシュ管理メモリ9を参照しながらデータキャッシュ処理の制御を行う。
また、本例において、例えばディスク40が次世代ディスクである場合には、このディスク40に対し楽曲データに対応づけて画像データが記憶されていることが想定されているが、表示部6は、ディスク40のロード時や再生時等においてシステムコントローラ8の制御に基づき、このように対応づけられた画像データの表示を行うようにすることも考えられる。
なお本例においては、後述する再生時のコンプレッサモード(レベル変換処理モード)の選択操作のための操作子や、再生時のボリューム調整のための操作子が、操作部7に設けられている。
また、パーソナルコンピュータ50との接続はUSBでなく、IEEE1394等の他の外部インタフェースが用いられても良い。
また、操作部7としては、リモートコントローラ上に先に例示したものと同様の操作子を備えるようにすることも可能である。
キャッシュ管理タスクは、キャッシュメモリ3の書込/読出動作制御、書込/読出のアドレス設定、記憶状況管理等を行う機能である。
ディスクアクセスタスクは、ストレージ部2に対する各種制御、即ち、ディスク40に対するデータ書込、データ読出、起動、停止、アクセス、サーボ等、キャッシュメモリ3との間のデータ転送等の動作を制御する機能である。
オーディオ入出力タスクは、入出力処理部5の動作、即ち入力データのエンコード、暗号化、出力データのデコード、復号、キャッシュメモリ3との間のデータ転送等の動作を制御する機能である。
USBタスクは、USBインターフェース4を介しての、パーソナルコンピュータ或いはネットワーク等との各種通信を実行したりデータ転送を制御する機能である。
電源管理タスクは、記録再生装置の電源管理を行う機能である。
ユーザーインターフェースタスクは、操作部7によるユーザー操作入力の検知や、表示部6の表示制御を行う機能である。
例えば以上のように各種タスクの機能が実行されることで、記録再生動作、表示動作、通信動作などが実行される。
以上の構成の記録再生装置1においては、入出力処理部5における再生出力系において、再生出力するオーディオ信号のレベル変換処理(コンプレッサ処理)を行う出力回路系が設けられている。
以下、オーディオ信号の出力回路系についての各例を説明していく。
また、楽曲内のレベル変動は、楽曲として本来もつものであり、またダイナミックレンジを広くして録音することが、高音質化に適切であるが、夜間であったり電車や街中などで聞く場合など、状況によってはボリューム調整が難しくなり、ユーザに不便を感じさせることがある。
そこで本実施の形態では、ユーザーがコンプレッサ処理モードのオン/オフを選択できるようにし、コンプレッサ処理モードがオンとされた場合は、再生オーディオ信号についてダイナミックレンジを圧縮するようにする。
図6は記録再生装置1におけるキャッシュメモリ3、入出力処理部5、システムコントローラ8、操作部7を示し、特にこれらにおいて入出力処理部5のオーディオ再生出力系及びその制御系のみを示したものである。
ディスク40からのオーディオコンテンツの再生時には、図1,図4で説明したストレージ部2でオーディオデータが読み出され、キャッシュメモリ3に転送される。そしてシステムコントローラ8のキャッシュタスク、オーディオ入出力タスクの管理の元、キャッシュメモリ3からオーディオデータが入出力処理部5に転送されてくる。
デコーダ51は、キャッシュメモリ3から転送されてくる圧縮オーディオデータに対して圧縮を解除するデコード処理を行い、リニアPCMデータとしてのオーディオデータを得る。なお、オーディオデータが暗号化されてディスク40に記録されている場合は、デコーダ51において暗号化に対する復号処理も行う。
レベル演算部52は、リニアPCMオーディオデータに対してレベル変換処理を行う。つまり入力データのレベルを逐次変換して出力レベルとし、ダイナミックレンジの圧縮されたオーディオデータを出力する。但し、このレベル変換処理は、コンプレッサ処理モードがオンとされている場合であり、コンプレッサ処理モードがオフの場合は、ダイナミックレンジが圧縮されるようなレベル変換は行わない。
ボリューム調整部53は、ユーザーのボリューム操作に応じてオーディオデータのレベル調整を行う。
また操作部7には、再生音量を調整するボリューム操作子7bも設けられている。
モード操作子7aにおいてコンプレッサ処理モードのオンが選択された場合は、システムコントローラ8はレベル演算部52に対して、ダイナミックレンジ圧縮のためのレベル変換処理を実行させるように指示を出す。コンプレッサ処理モードのオフが選択された場合は、システムコントローラ8はレベル演算部52にダイナミックレンジ圧縮のためのレベル変換処理を実行させない。
また、システムコントローラ8は、ボリューム操作子7bの操作値に応じてボリューム調整部53を制御し、ユーザーのボリューム操作に応じたレベル調整を実行させる。
図7はレベル演算部52の入出力レベルの特性を示している。
コンプレッサ処理モードがオフとされた通常再生時は、破線で示すように入力レベルと出力レベルの増減の比は1:1である。つまりダイナミックレンジの圧縮は行われない。
一方、コンプレッサ処理モードがオンとされる場合は、実線で示すように、入力レベルの変化幅1に対し、出力レベルの変化幅を1未満に抑え、かつフルビット時のレベルは通常再生時と同じとされる。フルビットとはD/A変換器54の変換レンジ上限に相当するレベルである。つまりオーディオデータの最大レベルである。
この実線の特性で表されるように、コンプレッサ処理モードがオンの場合は、レベル演算部52で、入力レベルと出力レベルの関係においてレベル最大値は同一であり、かつ入力レベルの変化幅に対して出力レベルの変化幅が小さくなる入出力特性となるように、信号レベル変換が行われる。
レベル演算部52は、順次入力されてくるオーディオデータのレベルを逐次、実線の特性となるようにレベル変換して出力する。これによりダイナミックレンジが圧縮されたオーディオデータが出力されることになる。
図8は、ディスク40から再生される3つのトラック(楽曲)におけるオーディオ信号波形を模式的に示している。破線は通常再生時、実線はコンプレッサ処理モードがオンとされた場合である。
なお再生される3つのトラック(Track1〜Track3)には、録音レベル差が比較的大きいものであるとする。
ここでコンプレッサ処理モードがオンとされ、図7のようなレベル変換が行われると、各トラックのオーディオ信号波形は実線のようになる。
一方、コンプレッサ処理モードがオンとされた場合において、Track2の平均レベルをCtk2-2、Track3の平均レベルをCtk3-2とすると、そのレベル差はd2となる。
レベル差d1、d2を比較してわかるように、コンプレッサ処理モードがオンとされ図7の特性のレベル変換が行われることで、トラック毎のレベル差が小さくなる。
つまり本例によれば、コンプレッションモードをオンとすることで、ディスク40に録音された曲ごとのレベル差が緩和され、再生される音量として曲毎に大きく変動することが無くなるため、ユーザーが曲が変わるごとにボリューム操作子7bでボリューム調整するというわずらわしさが緩和されることになる。
レベル差w1、w2を比較してわかるように、コンプレッサ処理モードがオンとされ図7の特性のレベル変換が行われることで、トラック内のレベル差(レベル変動幅)が小さくなる。
つまり本例によれば、コンプレッションモードをオンとすることで、ディスク40から再生される曲内の小音量部と大音量部のレベル差が縮まる。これによれば、ダイナミックレンジは小さくなるものの、ユーザーは、夜間や電車内などの状況下で、ボリュームを上げずに小さい音まで楽しめるようになる。
また、再生時にコンプレッションモードを選択できることは、録音時にはダイナミックレンジ調整して録音することが不要であり、換言すれば、音質を犠牲にしないオーディオ録音ができる。
そして再生時のコンプレッションモードのオン/オフは、ユーザーが操作により選択するものであるため、ユーザーは状況に応じて、コンプレッションモードをオンにして、上記<1><2>の問題を改善した音楽再生を楽しみ、また聴取環境が適切な場合や、楽曲毎のレベル差がさほど無い場合などは、コンプレッションモードをオフとした高音質な音楽再生を楽しむことができる。
上記第1の再生コンプレッサ動作の変形例として第2の再生コンプレッサ動作例を説明する。この場合も、構成は図6と同様であり、レベル演算部52ではダイナミックレンジをリニアに圧縮する動作を行う。
図9はレベル演算部52の入出力レベルの特性を示している。
コンプレッサ処理モードがオフとされた通常再生時は、破線で示すように入力レベルと出力レベルの増減の比は1:1である。つまりダイナミックレンジの圧縮は行われない。
一方、コンプレッサ処理モードがオンとされる場合は、実線で示すように、入力レベルの変化幅1に対し、出力レベルの変化幅を1未満に抑え、かつフルビット時のレベルは通常再生時より低いレベルとされる。
つまり実線の特性で表されるように、コンプレッションモードがオンの場合は、レベル演算部52で、入力レベルと出力レベルの関係において、出力レベル最大値が入力レベル最大値より低く、かつ入力レベルの変化幅に対して出力レベルの変化幅が小さくなる入出力特性となるように、信号レベル変換が行われる。
レベル変換処理におけるアタックタイムとリカバリータイムは0とされ、レベル演算部52は、順次入力されてくるオーディオデータのレベルを逐次、実線の特性となるようにレベル変換して出力する。これによりダイナミックレンジが圧縮されたオーディオデータが出力されることになる。
ここでコンプレッサ処理モードがオンとされ、図9のようなレベル変換が行われると、各トラックのオーディオ信号波形は実線のようになる。
この場合も、Track2とTrack3の2つのトラックを例として曲毎のレベル差を考えると、通常再生時におけるTrack2の平均レベルCtk2-1とTrack3の平均レベルCtk3-1とのレベル差d1に対して、コンプレッサ処理モードがオンとされた場合のTrack2の平均レベルCtk2-2とTrack3の平均レベルCtk3-2とのレベル差d2は小さいものとなる。
また、Track1の波形を例として曲内のレベル変動を考えると、通常再生時におけるTrack1のピークレベルからボトムレベルの差w1に対して、コンプレッサ処理モードがオンとされた場合のピークレベルからボトムレベルの差w2は小さくなる。
第3の再生コンプレッサ動作例として、曲自体のダイナミックレンジ圧縮はあまり行わずに、曲ごとのレベル差を少なくするコンプレッサ処理モードの動作について説明する。
この場合、入出力処理部5の構成は図11に示すようになる。即ち、図6において逐次レベル変換を行うレベル演算部52に代えて、ゲイン制御部56とゲイン可変部57が設けられる。
デコーダ51から出力されるオーディオデータは、ゲイン制御部56とゲイン可変部57に供給される。
ゲイン可変部57は、プログラマブルゲインアンプなどによる可変ゲイン部とされ、ゲイン制御部56により可変設定されるゲインにより、入力されたオーディオデータにゲインを与える。
ゲイン制御部56は、入力されるオーディオデータのレベルを監視し、オーディオデータのレベルが所定のリミットレベルを越えたら、所定のアタックタイムをもって、ゲイン可変部57のゲインを下げる。また、ゲインを下げた後は、所定のリカバリタイムをもって、ゲイン可変部57のゲインを初期値に向かって復帰させていく。
アタックタイム(入力オーディオデータがリミットレベルを超えた場合にゲインを下げる時間)は0か、もしくは極力短くする。一方、リカバリータイム(入力オーディオデータがリミットレベルを下回った場合に、初期ゲインに戻る時間)については長めにする。例えば数十秒程度とする。
なお「入力されるオーディオデータのレベルが低い場合」とは、或る時間範囲で入力されるオーディオデータのレベル平均値をとり、その平均値が所定レベルより低い場合としても良いし、所定レベルより低いレベル状態が、或る時間継続した場合などとしても良い。
モード操作子7aにおいてコンプレッサ処理モードのオンが選択された場合は、システムコントローラ8はゲイン制御部56、ダイナミックレンジ圧縮のためのゲイン可変処理を実行させるように指示を出す。その場合に、ゲイン可変部57は、上記のようにオーディオデータのレベルがリミットレベルを越えることに応じたゲイン可変制御を行う。
またコンプレッサ処理モードのオフが選択された場合は、システムコントローラ8はゲイン制御部56にゲイン可変処理を実行させない。その場合ゲイン制御部56は、ゲイン可変部57におけるゲインを固定する。例えばゲイン=1で固定する。
その場合ゲイン制御部56は、ゲイン可変部57におけるゲインを初期ゲイン値に戻すように制御する。
コンプレッサ処理モードがオフとされた通常再生時は、破線で示すように入力レベルと出力レベルの増減の比は1:1である。つまりダイナミックレンジの圧縮は行われない。
その状態でゲイン制御部56は、オーディオデータのレベルがリミットレベルを越えるか否か、また所定以下のレベルとなるか否かを監視している。
ある時点でオーディオデータのレベルがリミットレベルを越えたら、ゲイン可変部57のゲインを、例えば破線G4で示す入出力特性となるゲインに変化させる。そして比較的長いリカバリタイムをもって、矢印Rとして示すように、ゲインをG4→G3→初期ゲインG2という方向に復帰させていく。もちろん、その復帰過程において、オーディオデータのレベルがリミットレベルを越えたら、再びゲイン可変部57のゲインを、破線G4のゲインに変化させ、その後、徐々に復帰させていく。
また、ゲイン制御部56は、トラックの切れ目に応じたシステムコントローラ8からの初期化指示に応じて、ゲイン可変部57のゲインを初期ゲインG2に設定する。
また、リカバリタイムを長くとることで、リミッタレベルを超えない範囲ではゲインの変動は緩慢なものとなり、短い時間内でみれば入力と出力のレベル変動比は1:1となる。つまり、聴感上、入力のダイナミックレンジがほぼ維持される。
また、トラック(曲)情報を元に、曲が変わった場合にそのときのゲインが初期化されるため、前の曲のレベル変化が次の曲のゲイン設定に全く影響しない。
図13は、上記図8、図10と同様に、ディスク40から再生される3つのトラック(楽曲)におけるオーディオ信号波形を模式的に示している。破線は通常再生時、実線はコンプレッサ処理モードがオンとされた場合である。
ここでコンプレッサ処理モードがオンとされ、図12のようなゲイン可変処理が行われると、各トラックのオーディオ信号波形は実線のようになる。なお、矢印で示すように、ゲイン初期化はそれぞれトラックの切り替わりのタイミングで行われる。
一方、コンプレッサ処理モードがオンとされた場合において、Track2の平均レベルをCtk2-2、Track3の平均レベルをCtk3-2とすると、そのレベル差はd2となる。
レベル差d1、d2を比較してわかるように、コンプレッサ処理モードがオンとされ図12の特性となるゲイン可変処理が行われることで、トラック毎のレベル差が小さくなる。
特に、上記図8,図10と比較してわかるように、トラック毎のレベル差が小さくなる度合いは本例の方がはるかに大きい。
つまり本例によれば、コンプレッションモードをオンとすることで、ディスク40に録音された曲ごとの再生時のレベル差がほとんどなくなり、ユーザーが曲が変わるごとにボリューム操作子7bでボリューム調整するというわずらわしさは、ほとんど解消される。
レベル差w1、w2を比較してわかるように、コンプレッサ処理モードがオンとされ図12の入出力特性を得るゲイン可変処理が行われることで、トラック内のレベル差(レベル変動幅)が多少、小さくなる。
本例の場合、ディスク40から再生される曲内の小音量部と大音量部のレベル差を小さくするという点では、上記図8,図10の場合ほどとはならない。
但し、曲ごとのダイナミックレンジは入力ソースとほぼ同等に維持されるため、オリジナルに近いダイナミックレンジで音楽が楽しめる。
もちろん本例の場合も、聴取環境が適切な場合や、楽曲毎のレベル差がさほど無い場合などは、コンプレッションモードをオフとした高音質な音楽再生を楽しむことができる。
なお、本例ではトラックの切り替わりタイミングでゲイン設定を初期化するものとしたが、初期化を行わない例も考えられる。
以上、実施の形態を説明してきたが、本発明としては多様な変形例が考えられる。
上記例では、MDに対応する記録再生装置を例に挙げて本発明の再生装置、再生方法を説明したが、本発明は多様な機器において適用可能である。
例えばMD以外のディスクメディアとして、CD(Compact Disc)方式、DVD(Digital Versatile Disc)方式、ブルーレイディスク(Blu-Ray)方式のディスクが知られ、それらの方式のディスクからオーディオ信号を再生できるシステムも知られているが、それらのシステムとしての再生装置、再生方法として本発明を適用できる。
また、ハードディスクを用いたオーディオ再生機器、磁気テープ等を用いた再生機器、さらには半導体メモリカード或いは内蔵の固体メモリを記録メディアとしてオーディオ信号の再生を行う再生機器などにも、本発明を適用できる。
また例えば磁気テープやディスク等を記録メディアとして録画を行う映像撮像機器(ビデオカメラ)におけるオーディオ再生系において本発明を採用することも好適である。
Claims (2)
- 記録媒体に記録された複数の楽曲からなるオーディオ信号を読み出してデコードする再生手段と、
ユーザー操作としてレベル変換処理モードのオン/オフ選択操作を行うための選択操作手段と、
オーディオ信号に対する可変ゲイン部と、オーディオ信号のレベルに応じて上記可変ゲイン部のゲインを変化させるゲイン制御部とを備えて、上記選択操作手段でレベル変換処理モードがオンとされた場合に、上記再生手段でデコードされたオーディオ信号に対してダイナミックレンジを圧縮するように信号レベルを変化させる処理を行うレベル処理手段と、
上記レベル処理手段を介したオーディオ信号を出力するための出力処理手段と、
上記再生手段でデコードされるオーディオ信号における楽曲が切り替わった楽曲切替わりタイミングを検出する検出手段と、
を備え、
上記ゲイン制御部は、入力されるオーディオ信号のレベルがリミットレベルを越えることに応じて、出力されるオーディオ信号のレベルが上記リミットレベルを越えなくなるように上記可変ゲイン部のゲイン制御を行うとともに、上記検出手段によって検出された上記楽曲切替わりタイミングで、上記可変ゲイン部のゲインを初期化する
ことを特徴とする再生装置。 - 記録媒体に記録された複数の楽曲からなるオーディオ信号を読み出してデコードする再生ステップと、
ユーザー操作によりレベル変換処理モードがオンとされた場合に、デコードされたオーディオ信号に対してダイナミックレンジを圧縮するように信号レベルを変化させる処理を行うレベル処理ステップと、
上記レベル処理ステップを介したオーディオ信号を出力するための処理を行う出力処理ステップと、
を備え、
上記レベル処理ステップでは、入力されるオーディオ信号のレベルがリミットレベルを越えることに応じて、出力されるオーディオ信号のレベルが上記リミットレベルを越えなくなるように、オーディオ信号に与えるゲインの可変制御を行うとともに、再生ステップでデコードされるオーディオ信号における楽曲が切り替わった楽曲切替わりタイミングで、オーディオ信号に与えるゲインを初期化する
ことを特徴とする再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004118816A JP4264651B2 (ja) | 2004-04-14 | 2004-04-14 | 再生装置、再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004118816A JP4264651B2 (ja) | 2004-04-14 | 2004-04-14 | 再生装置、再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005302186A JP2005302186A (ja) | 2005-10-27 |
JP4264651B2 true JP4264651B2 (ja) | 2009-05-20 |
Family
ID=35333487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004118816A Expired - Fee Related JP4264651B2 (ja) | 2004-04-14 | 2004-04-14 | 再生装置、再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4264651B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5664265B2 (ja) | 2011-01-19 | 2015-02-04 | ヤマハ株式会社 | ダイナミックレンジ圧縮回路 |
-
2004
- 2004-04-14 JP JP2004118816A patent/JP4264651B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005302186A (ja) | 2005-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20070208916A1 (en) | Data-recording method, data-recording apparatus, and data-recording system | |
US20060127054A1 (en) | Image browsing apparatus and image browsing method | |
JP2005210180A (ja) | 入力信号処理装置、録音装置、録音方法 | |
JP4265527B2 (ja) | 再生装置及び再生方法、並びにコンテンツ記録方法 | |
JPWO2003088228A1 (ja) | 光ディスク判別装置、光ディスク判別方法、及び光ディスク記録装置、並びに光ディスク再生装置 | |
JP4264651B2 (ja) | 再生装置、再生方法 | |
KR20050083549A (ko) | 데이터 편집 방법 및 데이터 편집 장치 | |
JP2005252945A (ja) | オーディオ機器 | |
JP4292988B2 (ja) | 記録装置及び方法 | |
JP2005203017A (ja) | 再生装置、再生方法 | |
JP2006040408A (ja) | 情報処理装置及びその設定方法 | |
JP4403784B2 (ja) | 記録再生装置と記録再生方法 | |
JP2005327336A (ja) | 入力信号処理装置、録音装置、録音方法 | |
JP4269841B2 (ja) | 記録装置および方法 | |
JP2005182970A (ja) | 記録再生装置、バッファメモリ管理方法 | |
JP4315052B2 (ja) | ディスク状記録媒体再生装置 | |
JP4345475B2 (ja) | ディスク再生装置及び方法 | |
JP2005302072A (ja) | 記録再生装置、管理情報読出方法 | |
JP4158699B2 (ja) | 記録再生装置及び方法 | |
JP2005228380A (ja) | 再生装置 | |
JP2005190516A (ja) | 記録装置 | |
JP2005182858A (ja) | 記録再生装置、再生方法 | |
JP2005190617A (ja) | 記録再生装置、記録再生方法 | |
JP2005316835A (ja) | 記録装置及び方法 | |
JP2005190569A (ja) | ディスク再生装置及び方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070301 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080515 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080527 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080728 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090120 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090202 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |