JP4264611B2 - プリンタヘッドのクリーニング方法及びプリンタヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば印画するためのプリンタヘッドをクリーニングするクリーニング方法及びプリンタヘッドのクリーニングシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
用紙に印画(印字等の概念も含む)を行うためのプリンタは、たとえばサーマルヘッドと呼ばれるプリンタヘッドを有しているものがある。この種のプリンタでは、ヘッドをクリーニングする時には、印画結果を見て、たとえば印画面に白筋が出ていた時には、綿棒等でヘッド表面に付いたごみを除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにヘッド表面に付いたごみをユーザが綿棒等で除去する方式では、このヘッドにより印画してみないと印画結果が分からないために、用紙の無駄になってしまう等の問題がある。
またインクジェットタイプのヘッドを用いるプリンタでは、ヘッドのメンテナンス装置を有している。このメンテナンス装置は、インクジェット方式のヘッドのインク吐出面にキャップをはめたり、ヘッドノズル面の余分なインク等を除去するためのワイプ動作を行ったりあるいはヘッドノズル面の吸引を行う等の動作を行う。このようなメンテナンス装置をプリンタに設けると、プリンタの大型化が避けられず、コストが高くなってしまうという欠点がある。
そこで本発明は上記課題を解消し、ヘッドのクリーニングを確実に行い安価で小型化を図ることができるプリンタヘッドのクリーニング方法及びプリンタヘッドを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、印画対象物に印画を行う複数のプリンタヘッドと、上記複数のプリンタヘッドに接触することにより、上記複数のプリンタヘッドのクリーニングを行うクリーニング用のシートを、上記複数のプリンタヘッドの配列方向に搬送する搬送ベルトと、上記搬送ベルトの上記プリンタヘッドと反対側に、上記複数のプリンタヘッドに対応して設けられた複数のプラテンと、上記複数のプラテンを別個に昇降させることにより、上記搬送ベルトを上記プリンタヘッド側に押し上げるカム手段と、上記カム手段を制御する制御部とを備え、上記制御部は、上記カム手段の位相を同じくし、あるいはずらすことにより、上記搬送ベルトに搬送される上記クリーニング用のシートを上記複数のプリンタヘッドに同時に、あるいは順次接触させるプリンタである。請求項1では、制御部が、搬送ベルトを介して複数のプリンタヘッドと反対側に配設されたプラテンを昇降させるカム手段の位相を同じくし、あるいはずらすことで、搬送ベルトによって搬送されるクリーニング用のシートを複数のプリンタヘッドに同時に、あるいは順次接触させることができる。これにより、複数のプリンタヘッドの汚れをクリーニングすることができ、従来必要であったメンテナンス装置が不要となり、安価で小型化が図れる。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のプリンタにおいて、クリーニング用のシートに設けられたクリーニング指示部を検出するセンサーを備える。請求項2では、上記クリーニング用のシートに設けられたクリーニング指示部を検出することにより、複数のプリンタヘッドの汚れをクリーニングする動作を認識させる。
【0006】
請求項3の発明は、搬送ベルトによって、複数のプリンタヘッドに接触することにより上記複数のプリンタヘッドのクリーニングを行うクリーニング用のシートを上記複数のプリンタヘッドの配列方向に搬送し、制御手段によってカム手段の位相を同じくしあるいはずらすことにより、上記搬送ベルトの上記プリンタヘッドと反対側に上記複数のプリンタヘッドに対応して設けられた複数のプラテンを上記カム手段によって別個に昇降させ、上記搬送ベルトを上記プリンタヘッド側に押し上げ、上記搬送ベルトに搬送される上記クリーニング用のシートを上記複数のプリンタヘッドに同時に、あるいは順次接触させるプリンタヘッドのクリーニング方法である。請求項3では、制御部が、搬送ベルトを介して複数のプリンタヘッドと反対側に配設されたプラテンを昇降させるカム手段の位相を同じくし、あるいはずらすことで、搬送ベルトによって搬送されるクリーニング用のシートを複数のプリンタヘッドに同時に、あるいは順次接触させることができる。これにより、複数のプリンタヘッドの汚れをクリーニングすることができ、従来必要であったメンテナンス装置が不要となり、安価で小型化が図れる。
【0007】
請求項4の発明は、請求項3に記載のクリーニング方法において、上記プリンタヘッドを用いて印画対象物に印画する際には、上記搬送部は上記印画対象物を搬送する。請求項4では、プリンタヘッドを用いて印画対象物に印画する際には、搬送部は印画対象物を搬送する役目を有している。
【0008】
請求項5の発明は、請求項3に記載のクリーニング方法において、複数の上記プリンタヘッドは、シアン、イエロー、マゼンタ のインクを吐出あるいは気化させるヘッドを含む。請求項5では、プリンタヘッドはインクを吐出するかあるいは気化させる形式のものである。
【0009】
請求項6の発明は、請求項3に記載のクリーニング方法において、上記クリーニング用のシートの一部分または全部には、上記プリンタヘッドの汚れを取るための粘着部を有する。請求項6では、クリーニング用のシートの一部分または全部に、プリンタヘッドの汚れを取るための粘着部を有している。これにより、粘着部を各プリンタヘッドに密着するだけで簡単でかつ確実にプリンタヘッドの汚れをクリーニング用のシート側に移して、ヘッドのクリーニングを確実にすることができる。
【0010】
請求項7の発明は、請求項3に記載のクリーニング方法において、上記クリーニング用のシートに設けられたクリーニング指示部を検出することにより、複数の上記プリンタヘッドの汚れをクリーニングする動作を認識させる。請求項7では、クリーニング用のシートのクリーニング指示部を検出することにより、プリンタヘッドの汚れをクリーニングする動作を認識するようになっている。
【0011】
請求項8の発明は、請求項3に記載のクリーニング方法において、上記クリーニング用のシートは、上記クリーニング用のシートの収容部において上記印画対象物の所定枚数ごとに配置されている。請求項8では、印画対象物の所定枚数ごとにクリーニング用のシートが配置されている。これにより、印画対象物の所定枚数印刷するごとにクリーニング用のシートを用いてプリンタヘッドの汚れをクリーニングすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0021】
図1は、本発明のプリンタの好ましい実施の形態を示している。このプリンタ100は、概略的には印画部1000と給紙部1100を有している。
搬送部140は印画部1000に位置しており、搬送部140に対応して、たとえば3つの印画用のヘッド4,5,6が配列されている。これらのヘッド4,5,6は、放熱のためにヒートシンクHEを備えている。給紙部1100は、給紙カセット700とセンサー310及び給紙ローラ330等を有している。
【0022】
図2は、図1のプリンタ100の印画部1000のより詳しい構造例を示している。この印画部1000は、給紙カセット700から送られてくる用紙Pに対して任意の画像等を印字するための部分である。この印画部1000は、概略的にはフレーム110、ヘッド組立体120、エンドレス状の搬送ベルト1、駆動手段130、搬送ベルト操作手段ともいう搬送部140等を有している。
【0023】
図3は、図1の搬送部140のA−A線における断面構造例を示している。
フレーム110は、図2と図3に示すように、たとえばアルミニウムや鉄等の板を成形して作られており、図3において、ほぼ断面U字型形状を有しており、フレーム110は底部110A、側部110B,110Bを有している。
【0024】
搬送ベルト1は、側部110B,110Bの間で、エンドレス状に配置されており、駆動手段130が作動すると図2のX方向に回転駆動できるようになっている。この搬送ベルト1の前側には、ピンチローラ8Aが設けられているとともに、搬送ベルト1の後側にもピンチローラ8が設けられている。このピンチローラ8Aは軸8Bに固定されており、ピンチローラ8は軸8Cに固定されている。これらの軸8B,8Cは、側部110B,110Bの間に回転可能に保持されている。
用紙Pは、図2に示すようにX方向に沿ってピンチローラ8側から導入されて、ピンチローラ8Aより出るようになっている。搬送ベルト1の幅は、用紙Pの幅よりも大きく、図5に示すヘッド組立体120の3つのヘッド4,5,6の印画範囲W以上の幅を有しているのが好ましい。本発明における印画とは、文字や絵等を印刷することを含んでいる。
【0025】
図2に示すヘッド組立体120は、図5に詳しく示しており、たとえばホルダーHと3つのヘッド4,5,6を有している。ホルダーHは、図5(A)に示すようにこれらの3つのヘッド4,5,6を所定間隔dをおいて固定している。
ヘッド4は、図5(B)に示すようないわゆるラインヘッドであり、たとえばヘッド4はシアンの印画用のヘッドであり、ヘッド5はマジェンダの印画用のヘッドであり、そしてヘッド6はイエローの印画用のヘッドである。
【0026】
図6は、ヘッド4(5あるいは6)と、用紙Pの位置関係例を示している。ヘッド4(5あるいは6)は、インク収容部40を有しており、このインク収容部40の中には対応するインク42が収容されている。ヘッド4(5,6)のヘッド面44は、用紙Pに対して所定角度θ傾斜している。そして、用紙Pが、ヘッド面44の端部に接触した状態における寸法例としては、図6のe1が1mmの場合に、寸法e2は、たとえば0.1mmである。
尚、図5に示すヘッド組立体120は、図2に示すように、ネジを用いてフレーム110の取付面110Cに固定される。このヘッド組立体120の取り付け位置は、搬送部140に対応する位置である。
【0027】
次に、図4と図2を参照して、駆動手段130と搬送部140および搬送ベルト1について説明する。
フレーム110の側部110B,110Bには、一例として同様の構造の搬送部140が設けられている。搬送部140が両側の側部110B,110Bに設けられている様子は、図2に示している。
搬送ベルト1は、図2と図4に示すように駆動プーリ2とアイドラプーリ3に掛けてあり、駆動プーリ2とアイドラプーリ3は側部110B,110Bの間で、回転可能に支持されている。
駆動プーリ2は、駆動手段であるモータ200の出力軸に対して歯付きベルト(タイミングベルト)210を介して連動できるようになっている。駆動プーリ2とアイドラプーリ3に掛けてある搬送ベルト1は、通常の状態ではやや弛ませた状態である。モータ200は側部110Bの内側に固定されている。
【0028】
次に、搬送部140について説明する。
この搬送部140は、搬送ベルト1を、必要に応じて弛ませた状態から緊張状態に変更することができるようになっている。すなわち、用紙Pあるいは図8に示すようなクリーニング用のシートCSがヘッド4、ヘッド5、ヘッド6に近づいて位置決めされた時に、搬送ベルト1を緊張状態にさせることにより、結果として用紙Pあるいは図8に示すようなクリーニング用のシートCSをヘッド4、ヘッド5、ヘッド6に接触させる機能を有している。
図4の搬送部140は、概略的には駆動源であるステッピングモータ12、ギア240、ギア241、ギア242、ギア243,244,245、プラテン16A,16B,16C、カム11A,11B,11C、レバー10A,10B,10C、押さえローラ9A,9B,9C等を有している。
【0029】
図4のステッピングモータ12の出力軸に取り付けられたギア240は、ギア241を介してギア244,243にかみ合っている。またギア242はギア245,244にかみ合っている。ギア241と242の歯数は同じであり、ギア243,244,245の歯数も同じである。
ギア245とカム11Aは、軸260に取り付けられている。同様にしてギア244とカム11Bは軸261に固定されている。ギア243とカム11Cは軸262に固定されている。軸260,261,262は、フレーム110の側部110B,110Bの間で回転可能に支持されている。
【0030】
図4のレバー10A,10B,10Cは同形状のものであり、それぞれ軸270,271,272を中心にして、R方向に沿って揺動可能になっている。これらの軸270,271,272は、フレーム110の側部110B,110Bの間に回転可能に支持されている。レバー10A,10B,10Cは、それぞれ押さえローラ9A,9B,9Cを保持している。各押さえローラ9A,9B,9Cは、対応するヘッド4,5,6の付近であって下流側に位置している。
【0031】
図4のプラテン16A,16B,16Cは、レバー10A,10B,10Cにそれぞれ保持されており、しかもこれらのプラテン16A,16B,16Cは対応するヘッド4,5,6の下側に位置している。ヘッド4,5,6が搬送ベルト1の上側に位置しているのに対してプラテン16A,16B,16Cは、搬送ベルト1の内側に位置している。このプラテン16A,16B,16Cは、ヘッド4,5,6に対応する搬送ベルト1の部分を、レバー10A,10B,10Cをそれぞれ別個に押し上げることにより、近づいてヘッド4あるいはヘッド5あるいはヘッド6に位置した用紙Pやクリーニング用のシートCSをヘッド4、ヘッド5、ヘッド6に接触させる機能を有している。
図2において用紙Pやクリーニング用のシートCSが搬送される方向をXとして示しており、Xに直交する方向をYで示している。方向Yは、搬送ベルト1および用紙Pの幅方向である。
図4のモータ200とステッピングモータ12は、制御部300により制御信号を受けることにより作動する。またヘッド4,5,6は、制御部300からの指令により生じるヘッド制御部400からの制御信号により、用紙Pに印画動作を行う。
【0032】
次に、図7を参照して、給紙カセット700等について説明する。
給紙カセット700は、アイドラプーリ3とピンチローラ8の付近に配置されており、給紙カセット700の中には、多数枚の用紙Pが積層して収容されている。これらの多数枚の用紙Pの所定枚数ごとに、クリーニング用のシートCSが配置されている。このように多数枚の用紙Pの内の所定枚数ごとにクリーニング用のシートCSが配置されていることにより、プリンタ100の印画部1000が用紙Pに対して印画する所定枚数ごとに、クリーニング用のシートCSにより各ヘッド4,5,6の汚れをクリーニングすることができるというメリットがある。
【0033】
給紙ローラ330は、給紙カセット700の上部であって、ピンチローラ8の近くに配置されている。この給紙ローラ330が回転すると、給紙カセット700の一番上のクリーニング用のシートCSあるいは用紙Pが、X方向に沿ってピンチローラ8とアイドラプーリ3の間に供給される。この給紙ローラ330は、モータ320により駆動される。モータ320は制御部300の指令により作動される。
センサー310は、ピンチローラ8と給紙ローラ330の間、すなわち搬送ベルト1と給紙カセット700の間に位置している。センサー310は、用紙Pかクリーニング用のシートCSであるかどうかを判別するセンサーである。
【0034】
図8はクリーニング用のシートCSの例を示している。クリーニング用のシートCSはシート状の基材800を有しており、この基材800の一方の面には、3つの粘着部810が帯状に形成されている。これらの粘着部810の形成方向はX方向と直交する方向である。クリーニング用のシートCSの先端部820には、クリーニング用のシートCSを判別するためのクリーニング指示部830が形成されている。このクリーニング指示部830はたとえばバーコードのようなマークを採用することができる。図7のセンサー310はこのクリーニング指示部830をたとえば光学的に検知することにより、図7の制御部300に対してクリーニング用のシートの検出信号SSを供給する。これによって制御部300は、給紙カセット700から搬送ベルト1側に供給されるシートが、クリーニング用のシートCSであって、印画対象物である用紙Pでないということを判別し、制御部300は図4のモータ200とステッピングモータ12に対してクリーニング動作モードに入るように動作指示をする。
【0035】
図8のクリーニング用のシートCSの基材800は、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、紙を採用することができ、粘着部810は、素材自身が粘着性を持つ特殊ポリマーで、例えばウレタン系ゴムを採用することができる。
【0036】
次に、図8のクリーニング用のシートCSを用いて、図4のヘッド4,5,6を同時にクリーニングして、ヘッド4,5,6の汚れを確実に同時にクリーニングできるクリーニング動作について説明する。
図8のクリーニング用のシートCSが図7の給紙カセット700の一番上に位置している場合を想定する。図7の給紙ローラ330がモータ320により回転することで、クリーニング用のシートCSが給紙カセット700からピンチローラ8側にX方向に沿って供給される。この時にセンサー310は図8のクリーニング指示部830を光学的に検出することから、センサー310は制御部300に対してクリーニング用のシートCSの検出信号SSを供給する。
制御部300はこの検出信号SSに基づいて、図4のモータ200及びステッピングモータ12に対して、クリーニング動作モードで動作させることになる。
【0037】
まず図4に示す初期の状態では、搬送部140は搬送ベルト1をやや弛ませた状態になっている。押さえローラ9A,9B,9Cは搬送ベルト1の上側の内面に接触している。またヘッド4,5,6と搬送ベルト1の間には間隔が設けられている。
このような状態で、モータ200が動作すると、搬送ベルト1がX方向に移動することから、クリーニング用のシートCSがピンチローラ8とアイドラプーリ3の間を通り、徐々にX方向に搬送されていく。
そして、図9に示すようにクリーニング用のシートCSの先端部820が駆動プーリ2まで達すると、図4の制御部300はステッピングモータ12を作動して、図4のカム260,261,262を同じ位相で回転させる。プラテン16A,16B,16Cは、同時に図8に示すクリーニング用のシートCSの3つの粘着部810を対応するヘッド4,5,6側に持ち上げて、それぞれの粘着部810をヘッド4,5,6に同時に接触または密着させる。
【0038】
これによって、各粘着部810は、ヘッド4,5,6の汚れを粘着し、プラテン16A,16B,16Cが逆に下がることにより、3つの粘着部810はヘッド4,5,6から離れる。
このようにして、ヘッド4,5,6の汚れは粘着部810により確実かつ簡単に同時にクリーニングすることができる。複数のヘッド4,5,6が、一枚のクリーニング用のシートCSにより同時にクリーニングすることができるので、クリーニング時間を短縮でき、かつクリーニング動作の単純化を行える。このようにクリーニングを同時に行う場合には、図4のカム11A,11B,11Cのカム面の位相は同じに設定されている。
【0039】
次に図10〜図18を参照して、本発明のプリンタとクリーニング方法の別の実施の形態について説明する。
図10は、本発明におけるクリーニング方法の別の実施の形態を実現するためのクリーニング用のシートCSを示している。このクリーニング用のシートCSは、基材900を有しており、この基材900の一部分には粘着部810が形成されている。クリーニング用のシートCSの先端部920には、クリーニング指示部830が形成されている。
【0040】
図12は図10のクリーニング用のシートCSを用いて、クリーニングするための印画部1000を示している。図4の印画部1000と異なるのは、図12の印画部1000においては、カム11A,11B,11Cの位相がそれぞれずれていることである。これによって、プラテン16A,16B,16Cは順次時間をずらして持ち上げることができる。すなわちまずプラテン16Cが持ち上がった後プラテン16Cが下がり、次にプラテン16Bが持ち上がった後プラテン16Bが下がり、そしてプラテン16Aが持ち上がってプラテン16Aが下がるのである。
図10のクリーニング用のシートCSの粘着部810は、図12の各ヘッド4,5,6のすべての汚れを順番にクリーニングするようなっている。図12の印画部1000のその他の構造部分は、図13の構造のものとほぼ同じである。
【0041】
次に、ヘッド6,5,4が順次クリーニングされていくクリーニング動作について説明する。
図11のように、給紙ローラ3によってシートはピンチローラ8まで案内される。この時、搬送部140は、搬送ベルト1をやや弛ませた状態にある。各押さえローラ9A,9B,9Cは、搬送ベルト1の上側の内面に接触している。またヘッド4,5,6と搬送ベルト1の間には、間隔が設けられている。案内されたシートはモータ200の駆動により搬送ベルト1が移動して、このシートをX方向に搬送する。搬送ベルト1は、押さえローラ9Cによりヘッド6から搬送ベルト1が離れるように、レバー10Cによって下方に押し下げられている。このレバー10Cはカム11Cの作用によりステッピングモータ12からの駆動力を受けて搬送ベルト1と連動している。
【0042】
図11のように、クリーニング用のシートCSの粘着部が、ヘッド6の端部を通過直後、図12のように再びステッピングモータ12が回転して、それに連動して、カム11C及びレバー10Cと押さえローラ9Cとプラテン16Cにより、ヘッド6の端部はクリーニング用のシートCSの粘着部810に接触する。すると、ヘッド6の端部付近のごみ等は、粘着部810にくっつくことによりクリーニングをすることができる。この状態から、さらにステッピングモータ12を逆回転させて、レバー10C、押さえローラ9C、プラテン16Cを下げることで、ヘッド6からシートCSを離して、ごみ等をシートCSに転写させてヘッド6とシートCSを非接触状態にする。
【0043】
次に、図13のように、クリーニング用のシートCSの粘着部が、ヘッド5の端部を通過直後、図14のように再びステッピングモータ12が回転して、それに連動して、プラテン16Bにより、ヘッド5の端部はクリーニング用のシートCSの粘着部810に接触する。すると、ヘッド5の端部付近のごみ等は、粘着部810にくっつくことによりクリーニングをすることができる。この状態から、さらにステッピングモータ12を逆回転させて、プラテン16Bを下げることで、ヘッド5からシートCSを離して、ごみ等をシートCSに転写させてヘッド5とシートCSを非接触状態にする。
【0044】
次に、図15と図16のように、クリーニング用のシートCSの粘着部が、ヘッド4の端部を通過直後、図17のように再びステッピングモータ12が回転して、それに連動して、プラテン16Aにより、ヘッド4の端部はクリーニング用のシートCSの粘着部810に接触する。すると、ヘッド5の端部付近のごみ等は、粘着部810にくっつくことによりクリーニングをすることができる。この状態から、図18のようにさらにステッピングモータ12を逆回転させて、プラテン16Aを下げることで、ヘッド4からシートCSを離して、ごみ等をシートCSに転写させてヘッド4とシートCSを非接触状態にする。
【0045】
以上のようにして、ヘッド6,5,4は、順次クリーニング用のシートCSの粘着部810によりクリーニングしていくことができる。
本発明の実施の形態では、ヘッドをクリーニングする為のシートを給紙カセットの中に一定の枚数毎(例えば、カセットの中の最初の一枚)に挿入し、それを本体のセンサーで検知し自動的に給紙しシート上の粘着性を利用しヘッド接触させることによって、ごみをクリーニングさせることができる。
【0046】
プリンタのヘッドとしてはインクを吐出又は気化させるものを採用できる。
クリーニングシートは一部或は全面に粘着性を持ち、ヘッドをあるタイミングで押しつけることにより、ヘッド表面についたほこりやごみ等をシートに粘着させることにより確実にクリーニングすることができる。
【0047】
搬送ベルト1の材質としては、たとえばクロロプレンゴムのような摩擦の大きい材質を用いるのが望ましい。
図示の例では、3つのヘッドを用いているが、1つ又は2つのヘッド、あるいはシアン、マジェンダおよびイエローに加えて、さらにブラックの印画を行うためのヘッドを追加することも可能である。
【0048】
本発明のプリンタとしては、インクを吐出又は気化させることにより印画を行うラインプリンタを含み、印画用紙やクリーニング用のシートを搬送する際に用紙幅大のベルトを用い、そのベルト背面の摩擦力により用紙やクリーニング用のシートを搬送させる。しかも、ヘッドに用紙やクリーニング用のシートを案内する際にベルトの弾性力を利用して紙やクリーニング用のシートを案内させる。
用紙やクリーニング用のシートをヘッドに案内させる為に搬送ベルトを用い、その搬送ベルトで用紙をヘッドに案内させる時にベルトをたわませて、用紙をヘッドまで送った後に、ベルトのたわみをなくしてヘッドと紙を接触させる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、制御部が、搬送ベルトを介して複数のプリンタヘッドと反対側に配設されたプラテンを昇降させるカム手段の位相を同じくし、あるいはずらすことで、搬送ベルトによって搬送されるクリーニング用のシートを複数のプリンタヘッドに同時に、あるいは順次接触させ、ヘッドのクリーニングを確実に行い安価で小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタの好ましい実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1のプリンタの印画部の構造例を示す斜視図。
【図3】図2の印画部の断面構造例を示す図。
【図4】印画部の構造例を示す側面図。
【図5】ヘッド及びホルダーを示す斜視図。
【図6】ヘッド等を示す図。
【図7】給紙カセット等を示す図。
【図8】クリーニング用のシートの例を示す斜視図。
【図9】各ヘッドがクリーニング用のシートの粘着部により同時にクリーニングされている様子を示す図。
【図10】本発明のクリーニング方法の別の実施の形態に用いられるクリーニング用のシートを示す斜視図。
【図11】クリーニング用のシートが1つ目のヘッド側に導入されている様子を示す図。
【図12】クリーニング用のシートの粘着部が1つ目のヘッドに対して密着されている様子を示す図。
【図13】クリーニング用のシートが2つ目のヘッドに導入されている様子を示す図。
【図14】クリーニング用のシートの粘着部が2つ目のヘッドに密着している様子を示す図。
【図15】クリーニング用のシートが2つ目のヘッドから離れた様子を示す図。
【図16】クリーニング用のシートが3つ目のヘッドまで導入されている様子を示す図。
【図17】クリーニング用のシートの粘着部が3つ目のヘッドに密着された様子を示す図。
【図18】クリーニング用のシートが3つ目のヘッドから離れた様子を示す図。
【符号の説明】
1・・・搬送ベルト、4,5,6・・・ヘッド、100・・・プリンタ、140・・・搬送部、310・・・センサー、330・・・給紙ローラ、700・・・給紙カセット、1000・・・印画部、1100・・・給紙部、CS・・・クリーニング用のシート
Claims (8)
- 印画対象物に印画を行う複数のプリンタヘッドと、
上記複数のプリンタヘッドに接触することにより、上記複数のプリンタヘッドのクリーニングを行うクリーニング用のシートを、上記複数のプリンタヘッドの配列方向に搬送する搬送ベルトと、
上記搬送ベルトの上記プリンタヘッドと反対側に、上記複数のプリンタヘッドに対応して設けられた複数のプラテンと、
上記複数のプラテンを別個に昇降させることにより、上記搬送ベルトを上記プリンタヘッド側に押し上げるカム手段と、
上記カム手段を制御する制御部とを備え、
上記制御部は、上記カム手段の位相を同じくし、あるいはずらすことにより、上記搬送ベルトに搬送される上記クリーニング用のシートを上記複数のプリンタヘッドに同時に、あるいは順次接触させるプリンタ。 - 上記クリーニング用のシートに設けられたクリーニング指示部を検出するセンサーを備える請求項1記載のプリンタ。
- 搬送ベルトによって、複数のプリンタヘッドに接触することにより上記複数のプリンタヘッドのクリーニングを行うクリーニング用のシートを上記複数のプリンタヘッドの配列方向に搬送し、
制御手段によってカム手段の位相を同じくしあるいはずらすことにより、上記搬送ベルトの上記プリンタヘッドと反対側に上記複数のプリンタヘッドに対応して設けられた複数のプラテンを上記カム手段によって別個に昇降させ、上記搬送ベルトを上記プリンタヘッド側に押し上げ、上記搬送ベルトに搬送される上記クリーニング用のシートを上記複数のプリンタヘッドに同時に、あるいは順次接触させるプリンタヘッドのクリーニング方法。 - 上記プリンタヘッドを用いて印画対象物に印画する際には、上記搬送部は上記印画対象物を搬送する請求項3に記載のプリンタヘッドのクリーニング方法。
- 複数の上記プリンタヘッドは、シアン、イエロー、マゼンタのインクを吐出あるいは気化させるヘッドを含む請求項3に記載のプリンタヘッドのクリーニング方法。
- 上記クリーニング用のシートの一部分または全部には、上記プリンタヘッドの汚れを取るための粘着部を有する請求項3に記載のプリンタヘッドのクリーニング方法。
- 上記クリーニング用のシートに設けられたクリーニング指示部を検出することにより、複数の上記プリンタヘッドの汚れをクリーニングする動作を認識させる請求項3に記載のプリンタヘッドのクリーニング方法。
- 上記クリーニング用のシートは、上記クリーニング用のシートの収容部において上記印画対象物の所定枚数ごとに配置されている請求項3に記載のプリンタヘッドのクリーニング方法。
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