JP4261946B2 - 接触気相酸化反応用の触媒の製造方法 - Google Patents

接触気相酸化反応用の触媒の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接触気相酸化反応用の触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粒塊状の担体に触媒成分を担持させた形態の触媒(以下、単に「担持触媒」と言うことがある。)は、反応対象となる液状やガス状の物質に対して効率的に接触させることができたり、触媒の取り扱いが行い易かったりすることから、各種化学品の製造用触媒として広く利用されている。
触媒成分を担体に担持させる方法として、触媒成分の供給源となる触媒前駆体の溶液や粉末と粒塊状をなす担体とを処理容器に収容し撹拌混合する方法が知られている。撹拌混合処理によって、担体の外表面や担体の細孔内部に、触媒前駆体が付着したり含浸したりすることで、担体に触媒成分が担持される。撹拌混合と同時あるいは後で、加熱処理を行うことによって、触媒活性を発現させたり、触媒前駆体に含まれる液体成分や塩類を除去したり、担体に対する触媒成分の結合力を増強したりすることも行われている。
【0003】
従来、各種の方式の担持処理装置を使用して触媒成分を担体に担持させる方法が知られている。例えば、皿状の処理容器を、回転軸を中心に回転させることで、処理容器内で担体を転動させる回転皿型の装置を用いる方法(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)や、円筒状の処理容器を、回転軸を中心に回転させることで担体を転動させる回転円筒型の装置を用いる方法(例えば、特許文献3および特許文献4参照。)などもある。また、ガス流で流動化させた担体に、液状の触媒成分を噴霧する流動層造粒装置を用いる方法(例えば、特許文献5および特許文献6参照。)もある。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−315147号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平8−299797号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平6−279030号公報
【0007】
【特許文献4】
特公昭58−15176号公報
【0008】
【特許文献5】
特開昭58−930号公報
【0009】
【特許文献6】
特開平6−31171号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
化学品(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エチレンオキシド、無水フタル酸、無水マレイン酸などの製品)の製造用触媒としては、当然、触媒性能(原料物質に対する活性および目的生成物への選択性)が優先されるが、工業的に使用するには、機械強度、触媒製造コスト(歩留まり、運転費用)の全ての条件を満足することが理想である。
前記した従来における撹拌混合による触媒成分の担体への担持方法は、担持率が低い、目的とする触媒の製造歩留まりが低い、担体に対する触媒の機械強度が低いなどの問題がある。
【0011】
例えば、前記した回転皿型装置や回転円筒型装置など単に処理容器の回転により撹拌混合する装置では、担体と触媒前駆体との撹拌効率があまり良くないため、担体に対する触媒前駆体の付着ムラが生じ、担持処理によって得られる触媒の粒度にバラツキが出る。特に、従来、最も一般的に使用されている回転皿型装置の場合、面積の広い皿型の処理容器で処理を行うため、担体に担持されずに処理容器の内面に付着したままになる触媒前駆体が大量に発生する。その結果、触媒の製造歩留まりが低く、触媒の機械強度も低いという問題がある。
流動層造粒装置については、ガス流によって、得られた触媒(粒状触媒)どうしが激しく衝突するため、触媒成分の剥がれが生じ易い。
【0012】
触媒の製造においては、通常、担体と触媒前駆体とを強く撹拌しても、担体に対する触媒成分の担持が良くなるわけではない。前記流動層造粒装置などのように撹拌が強過ぎると、却って触媒成分の担持がうまくいかないのである。逆に、撹拌が弱過ぎても、触媒前駆体が担体に局所的に担持されたり処理容器に付着したりするなど、均一性や歩留まりが低下する。
本発明の課題は、前記した触媒の製造方法において、担体に対する触媒成分の担持を効率的に行え、機械強度に優れた触媒が得られるようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った。その結果、触媒成分を含む触媒前駆体および担体を収容した処理容器を回転させるとともに揺動させることによってこれらを混合するようにすれば、上記課題を一挙に解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明にかかる接触気相酸化反応用の触媒の製造方法は、粒塊状をなす担体に触媒成分が担持されてなる接触気相酸化反応用の触媒の製造方法であって、前記触媒成分を含む触媒前駆体と前記担体とが収容された処理容器を回転させるとともに揺動させることにより、前記担体に前記触媒成分を担持させる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる触媒の製造方法について、項目に分けて詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
〔担体〕
担持触媒に一般に利用されている担体と同様の材料、形態、寸法などが適用できる。触媒の種類、使用目的、用途、要求性能などによって、適切な担体が選択される。
【0015】
担体材料としては、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、チタニア、マグネシア、シリカ・マグネシア、シリカ・マグネシア・アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、ゼオライトなどが挙げられる。表面に凹凸や細孔を有する担体が、触媒成分の担持に適している。触媒成分の担持処理やその後の触媒製造処理で壊れ難い強度や耐久性を有するものが好ましい。
担体の形状は、球状、円柱状、リング状、不定形状などが挙げられる。球状や円柱状のものが、処理容器内での担体の流動が良好で触媒成分を担体に均一に担持できる。特に、球状が好ましい。
【0016】
担体の粒径は、平均粒径1〜20mmに設定できる。平均粒径2〜15mmが好ましく、平均粒径3〜10mmがより好ましい。
複数種類の材料、形状あるいは粒径範囲の担体を組み合わせて使用することもできる。
〔触媒成分〕
従来、公知の触媒に用いられている成分(元素)が用いられる。触媒の種類、使用目的、用途、要求性能などによって、適切な触媒成分が選択される。
触媒成分として、モリブデン、ビスマス、鉄、バナジウム、リンおよびチタンなどが挙げられる。複数の触媒成分を組み合わせて担体に担持させることもできる。
【0017】
〔触媒前駆体〕
担体に担持させる触媒成分を供給する供給源となる。通常の触媒製造において、触媒成分の供給源として利用されている触媒前駆体が使用できる。
触媒前駆体は、触媒成分そのものであってもよいし、触媒成分と溶媒その他の成分との混合物であってもよいし、担体への担持処理段階において既に触媒活性を発現していたり、あるいは、その後の処理(たとえば、焼成処理等)によって触媒活性が発現したりする材料であってもよい。より具体的には、触媒成分を含む粉体、触媒成分を含む溶液、触媒成分を含む懸濁液が挙げられる。粉体には、粉砕物、成形物、造粒物などがある。
【0018】
触媒前駆体が粉体である場合、その粒径は800μm未満に設定でき、好ましくは600μm未満、より好ましくは400μm未満である。粒径が大き過ぎる粉体を用いた場合、触媒成分の付着ムラが顕著になったり、触媒の表面が粗面になって触媒の機械強度が低くなったりする場合がある。
粉体状の触媒前駆体としては、予め調製された触媒成分を含む溶液や懸濁液を加熱処理して、固形物である触媒前駆体を得、これをそのまま用いるか、必要に応じ粉砕して用いる。この際の加熱手段として、ドラムドライヤー、スプレードライヤー、箱型加熱装置およびトンネル型加熱装置などが使用できる。また、真空乾燥で固形物である触媒前駆体を得ることもできる。このようにして得られた粉体状の触媒前駆体を、さらに溶媒中に分散させ懸濁液として使用することもできる。
【0019】
触媒前駆体である上記材料としては、具体的には、前記した触媒成分のアンモニウム塩、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、水酸化物、有機酸塩および酸化物、さらにはこれらの材料の混合物を含むものが挙げられる。
〔バインダー〕
担持処理には、担体に触媒成分が担持されるのを促進したり担持を強固にしたりするバインダー(例えば、液状バインダー等)を用いることができる。液状バインダーとしては、水のほか、エチレングリコール、グリセリン、プロピオン酸、マレイン酸、ベンジルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ポリビニルアルコールおよびフェノールなどの有機化合物が使用できる。その他のバインダーとしては、硝酸、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、セルロース、メチルセルロース、でんぷんおよびシリカゾルなども使用できる。複数のバインダーを混合して使用することもできる。通常は、水が好適に用いられる。
【0020】
バインダーは、触媒成分を含む触媒前駆体に予め配合されてあってもよいし、触媒成分を含む触媒前駆体とは別にして、担持処理の際に、担持処理装置の処理容器に供給することもできる。
バインダーの使用量は、担体と触媒前駆体との組み合わせや要求される触媒性能に合わせて、適宜設定できる。担持処理の進行状況に合わせて、バインダーの供給量を適宜調整することもできる。
〔補強材〕
触媒の強度向上を果たす機能を有する。触媒の充填時に、反応管への落下充填距離が非常に長かったり、担体からの触媒成分の剥離や脱落を確実に抑制する必要があったりする場合に有効である。
【0021】
補強材として、ガラス繊維、炭化珪素ウィスカー、窒化珪素ウィスカーおよびシリカゾルなどが使用できる。
補強材は、触媒前駆体の調製工程の途中で添加しておいてもよいし、調製された触媒前駆体に配合してもよいし、担持処理の際に、担体や他の触媒前駆体とは別に、担持処理装置の処理容器に供給することもできる。
〔処理容器〕
触媒前駆体と担体とを収容して混合することができれば、通常の混合装置や造粒装置における処理容器と同様の容器が採用できる。
【0022】
処理容器のうち、担体や触媒前駆体と接触する内面には、担体や触媒前駆体に対して悪影響を及ぼし難い材料が用いられていることが好ましい。具体的には、ステンレス、ガラスおよびセラミックや、耐薬品性の合成樹脂などが使用できる。処理容器の内面は、通常、平滑面にして収容物の移動を容易にしておく。ただし、粒径の大きな担体や触媒前駆体を効率的に混合するには、収容物の混合を促進させるため、内面に凹凸や突起、邪魔板などを適宜設けることが有効である。
処理容器の形状としては、円筒状、円錐状、球状、多面体状および多角筒状などが採用でき、特に限定はされない。これらの形状を組み合わせた形状も採用できる。例えば、円筒状の両端に円錐形部分を有するものや、軸方向の中間にくびれを有するものなどが挙げられる。
【0023】
処理容器を、その中心軸の周りに回転させ、中心軸を揺動させるようにすれば、効率的な担持処理が可能である。円筒状の処理容器の場合、直径に対して1〜3倍の長さを有するものが好ましい。より好ましくは、長さと直径との比(長さ/直径)が1.3〜2.7であり、さらに好ましくは1.5〜2.5である。長さ/直径が適切な範囲であれば、担持処理効率が高く、担持処理装置もコンパクトにできるので経済的である。長さ/直径が適切な範囲を外れると、担持処理効率が低く、装置が大きくなるなど経済的でない。
処理容器の容量が同じ場合、長さ/直径が小さ過ぎると、相対的に容器の直径が大きくなるので、収容物の厚みが増し、混合効率が低くなるおそれがある。混合効率を高めるためには処理容器の回転数を必要以上に高くしなければならず、回転のために大きな動力を要することとなる。長さ/直径が大き過ぎると、揺動による回転軸方向へ収容物の移動距離が長くなるので、揺動数を少なくする必要があり、結果的に処理時間が長くなるおそれがあり、また、装置も大きくなるおそれがある。また、何れの場合も、回転数および揺動数の最適条件設定が難しくなるおそれがある。
【0024】
ここで、上記「直径」とは、処理容器の中心軸に対して垂直方向の断面における容器内径を意味し、上記「長さ」とは、処理容器の中心軸方向に沿う容器内部の両端間の距離を意味するものとする。
処理容器の容量は、要求される処理能力に合わせて設定される。工業用触媒の製造には、通常、数10dm3〜数m3の容量の処理容器が使用される。
処理容器には、担体および触媒前駆体等を投入したり、処理済みの触媒を取り出したりする開口を備えておく。開口には、開閉自在な蓋を設けておくことができる。触媒前駆体やバインダーを供給する配管を接続しておくこともできる。排気および減圧装置と接続できるようにしておいてもよい。
【0025】
処理容器には、収容物を加熱するヒータや加熱ジャケットなどの加熱手段あるいは冷却手段を備えておくことができる。
〔担持処理〕
処理容器には、触媒成分を含む触媒前駆体と担体とが収容される。前述したバインダーや補強材等をも必要とする場合であって、触媒前駆体に予めこれらを配合していないときは、これらも処理容器に収容される。処理開始前に、触媒前駆体および担体の全量を収容しておいてもよいし、処理の進行に伴って触媒前駆体を段階的または連続的に追加することもできる。必要に応じて、バインダー液や補強材を収容しておいたり、追加供給したりすることもできる。
【0026】
担体は、処理容器の容量に対して10〜60%収容される。好ましくは20〜50%、さらに好ましくは25〜45%を収容する。収容量が多過ぎると、担体と触媒前駆体の混合が十分に行われ難く、個々の担体で触媒成分の担持量にばらつきが生じ、触媒成分が担体に均一に担持され難くなるおそれがある。収容量が少な過ぎると、相対的に触媒前駆体の処理容器内壁への付着量が増え、担体への触媒成分の担持量が減り、担持処理の歩留まりが低下するおそれがあり、また、同時に処理できる担体の量が少なくなるため不経済となるおそれもある。
処理容器は、回転させるとともに揺動させる。この回転および揺動を一定時間続けることで、担体に触媒成分が担持される。
【0027】
筒状の処理容器の場合、その中心軸を水平方向に配置して、中心軸周りに回転させ、中心軸を上下方向で傾きを変えるように揺動させることができる。
回転数は、処理容器の容量や担持処理の要求性能などによっても異なるが、通常、5〜60rpmに設定でき、好ましくは10〜50rpm、より好ましくは15〜45rpmに設定される。回転数が少な過ぎると、撹拌の効率が低くなるおそれがあり、回転数が多過ぎると、担体が激しく衝突を繰り返して担体に付着した触媒前駆体または触媒成分が脱落したり、担体が損傷したり担体が粉砕されて微紛化したりする問題が発生するおそれがある。
【0028】
担持処理の全期間で回転数すなわち回転速度は一定であってもよいし、担持処理の途中で回転速度を変化させることもできる。
揺動角度を5〜90°に設定できる。揺動角度は、処理容器の回転軸が傾く角度の最大幅で規定することができる。揺動角度が小さ過ぎたり大き過ぎたりすると揺動による担持処理の向上効果が十分に達成できないおそれがある。
揺動数を、1〜12spm、好ましくは1〜10spm、より好ましくは1〜8spmに設定できる。単位spmは、揺動の動作が1往復するのを1回として、1分当たりにおける揺動の繰り返し数で表す。揺動数が少な過ぎると、揺動させる効果がほとんどなく、従来の回転円筒型担持処理装置と混合効率がほとんど変わらないことがある。揺動数が多過ぎると、収容物が回転軸方向に十分に移動しないうちに処理容器が逆方向に傾くので、結果的に収容物の軸方向への移動は少なく、これも混合効率が上がらないことがある。
【0029】
揺動数すなわち揺動速度は、担持処理の全期間で同じであってもよいし、途中で変化させることもできる。
処理容器の回転数および揺動数としては、それぞれ前記したように、5〜60rpm、1〜12spmの範囲が好ましいが、より好ましい形態としては、回転数および揺動数をそれぞれ上記範囲内にし、かつ、揺動数と回転数との比(揺動数(spm)/回転数(rpm))が0.8以下になるように設定すると、触媒成分の担持を効率的に実施でき、歩留まりや触媒強度を高め、粒度のバラツキを少なくできる。好ましくは、揺動数/回転数が0.5以下であり、より好ましくは0.4以下である。
【0030】
担持処理を、処理条件を変えて複数段階に分けて行ったり、触媒前駆体などの供給を複数段階の担持処理毎に行ったりすることができる。例えば、第1段階で、担体とバインダーとを供給し、第2段階で、触媒前駆体の粉体を供給することができる。
担持処理において、回転および揺動と同時に加熱を行い、触媒前駆体およびバインダーに含まれる水などの液体を除去することができる。処理容器を排気減圧し液体の沸点を下げて液体の除去速度を高めることもできる。加熱は、処理容器の全体を外部加熱してもよいし、処理容器に加熱ガスを供給して内部で加熱することもできる。担持処理中、常に加熱してもよいし、特定の段階だけで加熱を行うこともできる。例えば、担体と液状の触媒前駆体やバインダーの撹拌混合が十分になってから、加熱することで液体成分を除去することができる。
【0031】
〔担持処理装置〕
前記した処理容器を備え、前記した担持処理が実行できれば、各種製品製造に利用され得る公知の撹拌混合装置あるいは造粒装置が使用できる。
前記した回転および揺動が可能な担持処理装置としては、一般的に回転揺動方式の混合装置として公知の装置(回転揺動型混合装置)を使用することができる。この回転揺動型混合装置としては、具体的には、例えば、特公昭57−3415号公報に記載の発明にかかる撹拌装置、特公平5−42295号公報に記載の発明にかかる加熱装置付混合機、および、特開平10−192675号公報に記載の発明にかかる混合装置などが挙げられ、より具体的には、着脱自在のカプセル状の処理容器を装着するロッキングミキサー(商品名、愛知電機社製)等が挙げられる。
【0032】
担持処理装置としては、前記した処理容器が着脱自在なものであれば、製造された触媒を処理容器に入れたままで搬送できるなど、取り扱い性が向上する。処理容器または処理容器内を加熱する加熱装置を備えていれば、担持処理と同時に加熱処理を行うことができる。処理容器に触媒前駆体やバインダー液を供給する液体や粉体の供給装置を備えていれば、触媒前駆体やバインダー液の供給が行い易く、担持処理中の追加供給も行い易い。処理容器内を排気あるいは減圧する装置を備えておくこともできる。処理容器の回転数や揺動数および揺動角度などを調整できる担持処理装置が望ましい。
【0033】
図1では、担持処理に用いる担持処理装置の模式的概略構造を例示している。
担持処理装置10は、回転揺動型混合装置であり、ステンレス製の処理容器20を回転および揺動させることができる。
処理容器20は、概略円筒状の密閉容器であり、一端面が開閉自在な蓋22になっている。処理容器20の他端面には、ロータリージョイントで回転可能になった外部配管の接続部24を有し、接続部24には処理容器20の内部でスプレーノズル(図示せず)が接続されている。
処理容器20は、その中心軸Cが水平に配置された状態で、駆動装置に着脱自在に装着される。
【0034】
駆動装置には、処理容器20を装着する載置部32を有する。載置部32には、処理容器20の外周に当接して処理容器20を回転駆動する駆動ローラ34を有する。載置部32は、支持台部36に支持されている。図1(a)に示すように、載置部32は、処理容器20の軸方向の中央位置に対して真下になる位置である支持台部36への取付位置を中心にして、支持台部36に対して一定の角度範囲で旋回しながら左右に往復する動作を繰り返すように取り付けられている。処理容器20も、載置部32とともに同様の往復旋回運動を行う。その結果、処理容器20の中心軸すなわち回転軸Cは、その一端が他端よりも高くなったり低くなったりする上下方向の揺動を行うことになる。
【0035】
このような構造を有する担持処理装置10において、処理容器20を回転および揺動させると、処理容器20内の収容物は、回転によって処理容器20の内面に沿って周方向に、揺動によって処理容器20の中心軸方向に、高いほうから低いほうへと、滑り落ちたり転がり落ちたりする。処理容器20の内部で収容物は、回転に伴う周方向と、揺動に伴う軸方向との落下滑り、転がり運動とが組み合わされた三次元的な複合運動を行う。その結果、収容物の全体が効率的に均等に撹拌混合されることになる。
例えば、処理容器20を従来の方法のように回転させるだけの場合、収容物は処理容器20の同じ断面内で周方向に運動して混ざり合うだけで、軸方向にはほとんど混ざり合うことがないが、上述の担持処理装置10では、収容物が同じ断面内だけでなく断面と直交する軸方向にも大きく移動するので、処理容器20内の収容物が全体として均等に効率的に混合されることになる。
【0036】
しかも、担体および触媒前駆体は、高速回転する撹拌羽根に衝突したり、高速のガス流中で互いに衝突したりするような過激な衝撃力を受けることがない。特に、揺動は、担体や触媒前駆体が自らの重量によって滑り落ちたり転がり落ちたりする運動を与えるだけであるから、担体が損壊したり担持された触媒成分が剥離したりすることが防止できる。回転および揺動の速度を適切に設定すれば、担体および触媒前駆体に過大な外力を加えることなく、均等に撹拌混合して、担体に触媒成分を効率良く担持させることができる。
担持処理に供する担体および触媒前駆体は、所定量の全量を処理容器20に収容した状態で処理容器20の回転および揺動による担持処理を行ってもよいし、担持処理の途中で、触媒前駆体の一部を追加することもできる。外部配管の接続部24を利用すれば、液状の触媒前駆体や担持用のバインダー液などを、担持処理中に連続的あるいは断続的に追加供給することができる。接続部24は、処理容器20内を排気減圧したり加熱ガスを送り込んだりするためにも利用できる。
【0037】
〔担持処理で得られる触媒〕
担持処理を終えれば、粒塊状をなす担体に触媒成分が担持された粒状物が得られる。
触媒の用途や目的によって、担持率を設定することができる。具体的には、担持処理における担体および触媒前駆体の供給量によって、担持率を変えることができる。但し、触媒前駆体に含まれる触媒成分の全量が担体に担持されない場合があり、目的の担持率を達成するには、担持処理の歩留まりを考慮して触媒前駆体の供給量を設定する。
【0038】
通常、下式で表す担持率が、5〜98質量%のものが触媒としてよく利用され、好ましくは10〜95質量%のものである。
担持率(質量%)=〔(触媒の質量(g)−担体の質量(g))/触媒の質量(g)〕×100
処理容器から取り出した触媒は、そのままあるいは加熱処理を加えたあと、各種触媒反応に利用することができる。
加熱処理としては、例えば、触媒を乾燥させる工程、触媒を焼成する工程がある。
【0039】
焼成工程では、触媒活性を発現させたり、不要な成分を除去したり、触媒成分を担体に強固に担持させたりする。
焼成温度や焼成時間などの焼成条件は、通常の触媒製造における焼成条件の範囲で適宜に設定できる。焼成雰囲気を、空気雰囲気、窒素雰囲気、還元性ガス雰囲気などに設定することができる。
既に焼成されている粉末状の触媒前駆体を用いた場合は、バインダーや溶媒などの液体を除去するだけで焼成は行わなくてもよいことがある。この場合の熱処理温度は、通常、焼成温度と同じかそれよりも低い温度に設定される。
【0040】
本発明の製造方法は、触媒成分が担体に担持されてなる形態を有する各種触媒の製造に適用できる。
例えば、触媒成分として銀を含み、エチレンを気相で酸化させて酸化エチレンを製造する触媒、モリブデン、ビスマスおよび鉄を含み、プロピレン、イソブチレン、ターシャリブチルアルコールあるいはメチルターシャリブチルアルコールを気相で酸化して、(メタ)アクロレインおよび(メタ)アクリル酸を製造する触媒、モリブデンおよびバナジウムを含み、アクロレインを気相で酸化してアクリル酸を製造する触媒、モリブデンおよびリンを含み、メタクロレインを気相で酸化してメタクリル酸を製造する触媒、バナジウムおよびチタンを含み、オルト−キシレンやナフタレンを気相で酸化して無水フタル酸を製造する触媒、モリブデンを含み、ベンゼンを気相で酸化して無水マレイン酸を製造する触媒、リンおよびバナジウムを含み、n−ブタンを気相で酸化して無水マレイン酸を製造する触媒、モリブデンを含み、プロパンを気相で酸化してアクロレインおよび/またはアクリル酸を製造するための触媒、バナジウムを含み、デュレンを気相で酸化して無水ピロメリット酸を製造する触媒などに利用できる。その他の接触気相酸化反応に用いられる触媒、アンモ酸化反応用の触媒、水素化反応や脱水素反応などの各種接触反応用の触媒にも適用できる。
【0041】
製造する触媒の種類に合わせて、担体および触媒前駆体の種類や、担持処理の処理条件などを適切に設定することが望ましい。前記した処理容器の回転および揺動の動作条件についても、適切な条件を選択する。
以下に、本発明の製造方法により、モリブデンおよびバナジウムを含み、アクロレインを気相で酸化してアクリル酸を製造する触媒(以下、単に「アクリル酸製造用触媒」と称することがある。)を製造する場合と、モリブデン、ビスマスおよび鉄を含み、プロピレンを気相で酸化してアクロレインおよび/またはアクリル酸を製造するための触媒(以下、単に「アクロレイン/アクリル酸製造用触媒」と称することがある。)を製造する場合とについて説明する。
【0042】
アクリル酸製造用触媒は、例えば、▲1▼モリブデンおよびバナジウムを必須成分とする出発原料混合液(水溶液または水性スラリーの状態である)から触媒前駆体を得る工程、▲2▼この触媒前駆体を液状バインダーを用いて本発明でいう担持処理により担体に担持させる工程、▲3▼得られた担持体を加熱処理する工程、を経て得ることができる。
このアクリル酸製造用触媒としては、モリブデンおよびバナジウムを必須とする酸化物および/または複合酸化物を含有してなる触媒であって、アクロレインを接触気相酸化反応によりアクリル酸となし得るものであれば、何れであっても良いが、モリブデンおよびバナジウムを必須とする酸化物および/または複合酸化物が、下記一般式(1):
Moab1 c1 d1 ex (1)
(ここで、Moはモリブデン、Vはバナジウム、A1はニオブおよび/またはタングステン、B1はクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛およびビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素、C1はスズ、アンチモンおよびテルルからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素、ならびに、Oは酸素であり、a、b、c、d、eおよびxはそれぞれMo、V、A1、B1、C1およびOの原子比を表し、a=12のとき、1≦b≦14、0<c≦12、0<d≦10、0≦e≦10であり、xは各元素の酸化状態により定まる数値である。)
で表される金属元素組成の酸化物および/または複合酸化物であることが好ましい。
【0043】
上記酸化物および/または複合酸化物の出発原料としては特段の制限はなく、一般にこの種の触媒に使用される金属元素のアンモニウム塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化物、硫酸塩、水酸化物、有機酸塩および酸化物またはこれらの混合物を、複数組み合わせて用いればよいが、アンモニウム塩および硝酸塩が好適に用いられる。
上記出発原料の混合液(出発原料混合液)は、この種の触媒の製造に一般に用いられている方法により調製すればよく、例えば、上記出発原料を順次水に混合して水溶液あるいは水性スラリーとなるようにするが、出発原料の種類に応じて複数の水溶液または水性スラリーを調製した場合はこれらを順次混合すればよい。上記混合の条件(混合順序、温度、圧力、pH等)については特に制限はない。
【0044】
得られた出発原料混合液を、各種方法により乾燥させて触媒前駆体として用いるようにする。例えば、加熱により乾燥させる方法や、減圧により乾燥させる方法が挙げられる。なかでも、触媒前駆体を得るための加熱方法および触媒前駆体の形態については、例えば、スプレードライヤー、ドラムドライヤー等を用いて粉末状の触媒前駆体を得るようにしてもよいし、箱型乾燥機、トンネル型乾燥機等を用いて気流中で加熱してブロック状またはフレーク状の触媒前駆体を得るようにしてもよい。
触媒前駆体を得る際の、加熱温度や加熱時間などの加熱条件は、加熱装置(乾燥機等)の種類やそれら加熱装置の特性によって適宜選択されるべきであって一概に特定できないが、例えば、加熱温度としては230℃以下が好ましい。
【0045】
一方、減圧により乾燥させる方法および触媒前駆体の形態については、例えば、真空乾燥機を用いて、ブロック状または粉末状の触媒前駆体を得るようにしてもよい。
得られる触媒前駆体は、出発原料混合液がそのまま乾燥されただけのもの(加えて過剰加熱すれば各種塩等の除去により減量を伴うもの)であってもよいし、その少なくとも一部が高温で加熱処理されたもの(各種塩の分解等による揮発分が含まれていないもの)であってもよく、特に限定はされない。
得られた触媒前駆体は、必要に応じて適当な粒度の粉体を得るための粉砕工程や分級工程を経て、続く担持工程(担持処理)に送られる。得られた触媒前駆体は、焼成工程を経たのちに、担持工程に送られるようにしてもよい。なお、上記触媒前駆体の粉体の粒度は、特に限定はされないが、500μm以下が好ましい。
【0046】
担持処理においては、触媒前駆体を担体へ担持させるにあたり液状バインダー等を用いることができる。具体的には、得られた触媒前駆体に対して液状バインダーを添加し混合しておいて所望の担体に担持させる方法、あるいは、該担体を液状バインダーで湿らせておいてこれに触媒前駆体を添加して担持させる方法などが採用できる。
なお、上記触媒を得るにあたっては、前述した製法のほかに、出発原料混合液を乾燥させずに液のまま用い、所望の担体に該液を吸収させたり、塗布したり、付着させたりしておいて、焼成する方法も採用できる。
【0047】
該液状バインダーとしては、その種類は特に限定はされず、例えば、通常触媒成分を担体に担持させるのに用いることが可能な前述の液状バインダーを用いることもできるが、水性または水溶液状のものを用いることが好ましく、水を用いることがより好ましい。
なかでも、液状バインダーとして水性または水溶液状のバインダーを用いる場合、その使用量は、該触媒前駆体の100質量部に対して水として2〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは3〜17質量部、さらに好ましくは4〜14質量部である。上記使用量が20質量部を超えると、触媒前駆体の粘性が必要以上に増加するため、得られた触媒(粒状触媒)どうしが付着したり、得られた触媒(粒状触媒)が担持の処理容器の内壁に付着・固着してしまうおそれがある。一方、上記使用量が2量部未満であると、触媒前駆体と担体との結合力、あるいは触媒前駆体どうしの結合力が弱くなり、担持処理後において、触媒に弱い外力がかかるだけで、担持された触媒前駆体が粉化したり、担体から剥がれたりするおそれがある。
【0048】
上記液状バインダーは、各種物質の水溶液や各種物質を添加、混合した形態でも使用することができる。該各種物質としては、触媒の強度を向上させる補強剤やバインダー、触媒に細孔を形成させる気孔形成剤として一般に用いられる物質などが挙げられる。これら物質としては、添加によって触媒性能(活性、目的生成物の選択性)に悪影響を及ぼさないものが好ましい。つまり、▲1▼焼成後に触媒中に残存しない物質や、▲2▼焼成後に触媒中に残存するとしても触媒性能に対して悪影響を及ぼさない物質などである。
上記▲1▼の具体例としては、前述したバインダーなどが挙げられる。
【0049】
上記▲2▼の具体例としては、前述の、補強剤として一般に知られているものが挙げられる。
これら各種物質は、添加量が過剰な場合、触媒の機械的強度が著しく低下するので、工業触媒として実用不可能な程度まで触媒の機械的強度が低下しない程度の量を添加することが好ましい。
担体としては、前述した担体を用いることができる。
担体の形状としては、処理容器内における流動が良好であるため、球状であることが特に好ましい。
【0050】
担体の粒径は、平均粒径が2〜15mmであることが好ましく、3〜10mmがより好ましい。
担持処理は、前述の処理容器を用い、前述の担持処理と同様にして、触媒成分が担体に担持されるようにする。処理容器の容量に対する担体の収容量、処理容器の回転数、振動数、回転数/振動数などは、上述した範囲内で適宜設定すればよい。
アクリル酸製造用触媒における担持率は、酸化反応の条件、触媒の活性および強度等を勘案して適宜決定されるが、10〜70質量%であることが好ましく、15〜50質量%であることがさらに好ましい。
【0051】
アクリル酸製造用触媒を、触媒前駆体を液状バインダーなどを用いて担体に担持させてなる担持体の焼成により得る場合、焼成温度は350℃〜450℃が好ましく、より好ましくは380℃〜420℃であり、焼成時間は1〜10時間程度が好ましい。上記担持体の焼成の前に、焼成温度よりも低い温度で加熱処理しておいてもよい。
予め触媒前駆体を焼成しておいて得られた粉末状の焼成物を担体に担持させた場合は、その後、バインダーや溶媒などの液体を除去するだけで焼成は行わなくてもよいことがある。この場合の加熱処理の温度は、通常、焼成温度と同じかそれよりも低い温度に設定される。この点は、後述するアクロレイン/アクリル酸製造用触媒を得る場合においても同様である。
【0052】
アクロレイン/アクリル酸製造用触媒は、例えば、▲1▼モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分とする出発原料混合液(水溶液または水性スラリーの状態である)から触媒前駆体を得る工程、▲2▼この触媒前駆体に液状バインダーを用いて本発明でいう担持処理により担持させる工程、▲3▼得られた担持体を加熱処理する工程、を経て得ることができる。
このアクロレイン/アクリル酸製造用触媒としては、モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須とする酸化物および/または複合酸化物を含有してなる触媒であって、プロピレンを接触気相酸化反応によりアクロレインおよび/またはアクリル酸を製造し得るものであれば、いずれであっても良いが、モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須とする酸化物および/または複合酸化物が、下記一般式(2):
MofgBihFei2 j2 k2 l2 m2 ny (2)
(ここで、Moはモリブデン、Wはタングステン、Biはビスマス、Feは鉄、A2はコバルトおよびニッケルから選ばれる少なくとも一種の元素、B2はナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムから選ばれる少なくとも一種の元素、C2はホウ素、リン、クロム、マンガン、亜鉛、ヒ素、ニオブ、スズ、アンチモン、テルル、セリウムおよび鉛から選ばれる少なくとも一種の元素、D2はシリコン、アルミニウム、チタニウムおよびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素、E2はアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であり、f、g、h、i、j、k、l、m、nおよびyはそれぞれMo、W、Bi、Fe、A2、B2、C2、D2、E2およびOの原子比を表し、f=12の時、0≦g≦5、0.1≦h≦10、0.1≦i≦20、1≦j≦20、0.001≦k≦5、0≦l≦10、0≦m≦30、0≦n≦5であり、yはそれぞれの元素の酸化状態によって定まる数値である。)
で表される金属元素組成の酸化物および/または複合酸化物であることが好ましい。
【0053】
アクロレイン/アクリル酸製造用触媒の調製に関しては、出発原料混合物中の必須成分をモリブデン、ビスマスおよび鉄とし、担持率および焼成温度を以下に示すようにする以外は、前述のアクリル酸製造用触媒での調製方法および条件等をすべて同様に適用できる。
アクロレイン/アクリル酸製造用触媒における担持率は、酸化反応の条件、触媒の活性および強度等を勘案して適宜決定されるが、5〜95質量%であることが好ましく、20〜90質量%であることがさらに好ましい。
アクロレイン/アクリル酸製造用触媒を、触媒前駆体を液状バインダーなどを用いて担体に担持してなる担持体の焼成により得る場合、焼成温度は350℃〜600℃が好ましく、より好ましくは400℃〜550℃である。
【0054】
【実施例】
本発明の実施例および比較例となる具体的技術を実施し、その性能を評価した。以下の説明において、「部」は質量部を意味する。
触媒の具体例として、アクロレインを気相酸化してアクリル酸を製造する際に用いられる触媒と、プロピレンを気相酸化してアクロレインおよびアクリル酸を製造する際に用いられる触媒とを取り上げる。但し、本発明が、上記特定の触媒の製造に限定される技術ではないことは言うまでもない。
〔性能評価項目〕
<担持率および歩留まり>
担持率(質量%)=〔(X−Y)/X〕×100
歩留まり(質量%)=〔(X−Y)/(Z−Y)〕×100
X:出来上がった触媒の質量
Y:処理容器に供給された担体の質量
Z:処理容器に供給された触媒前駆体が全て担体に担持された
と仮定したときの出来上がり触媒の質量
<触媒強度>
触媒反応に用いられる反応管に触媒を充填する作業において、触媒の損壊され難さを評価する。
【0055】
内径25mm、長さ5000mmのステンレス製反応管を鉛直方向に設置する。反応管の下端を、厚さ1mmのステンレス製受け板で塞ぐ。試験に供する触媒約50gを、反応管の上端から反応管内に落下供給したあと、反応管下端の受け板を取り外して、触媒を反応管の下端から静かに抜き出す。抜き出した触媒を、目開き4mmの篩にとおし、篩上に残った触媒の質量を測定する。測定結果をもとに、以下の算出式で触媒強度を求める。
触媒強度(質量%)=(A/B)×100
A:篩上に残った触媒の質量
B:反応管上端から落下供給した触媒の質量
触媒強度が高い値を示すほど、反応管への供給時に、触媒の損壊が少ないことを意味する。反応管への充填作業に限らず、外力が加わる触媒の取り扱いにおいても、損壊し難いことになる。
【0056】
<粒径の標準偏差>
触媒を30粒ランダムに選び、それぞれの粒径を測定する。測定結果をもとに、粒径の標準偏差σを算出する。
〔実施例1〕
<担体>
粒径4.5〜5.0mmの球状をなすシリカ・アルミナ担体。
<触媒前駆体>
純水20000部を加熱撹拌しながら、モリブデン酸アンモニウム3000部、メタバナジン酸アンモニウム663部、パラタングステン酸アンモニウム459部を溶解させた。別に、純水2000部を加熱撹拌しながら、硝酸銅三水和物855部を溶解させた。得られた2つの水溶液を混合して、懸濁液からなる触媒前駆体を得た。
【0057】
<担持処理装置>
愛知電機株式会社製のロッキングミキサー(型式RM−30)。
外部加熱装置付き。処理容器は、直径285mm、長さ540mmの概略円筒状で容量は約30dm3
処理容器を水平状態で装着し、中心軸周りに回転させるとともに、上下方向に揺動させる。
<担持処理>
担持処理装置の処理容器に、担体9dm3を収容した。処理容器にはロータリージョイントを介して外部とつながる配管が接続されている。処理容器内には、スプレーノズルが設置されている。外部の配管からスプレーノズルに供給された液体が、処理容器の内部に噴射される。また、処理容器内で発生する蒸気などのガスを、外部に排気することができるようになっている。
【0058】
処理容器を、回転数30rpmで回転させながら揺動角度40°(水平方向を基準にして上下に20°ずつ)、5spmで揺動させるとともに、外部加熱装置を作動させて、処理容器を加熱した。処理容器外表面の温度は140〜150℃の範囲であった。 回転および揺動させながら、加熱によって発生したガスを、排気用の配管を通じて処理容器の外部に排出した。同時に、触媒前駆体の懸濁液をスプレーノズルから断続的に担体に噴霧した。所定量の懸濁液を噴霧し終えるまで300分を要した。
担持処理を終えた担体は、処理容器から取り出した。
【0059】
担持処理後の担体を、空気雰囲気下400℃で6時間かけて焼成し、担体に触媒成分が担持された触媒Aを得た。
触媒Aの、酸素を除く金属元素組成(原子比)は、Mo1241.2Cu2.5であった。
〔比較例1〕
実施例1において、担持処理における処理容器の揺動を止めて回転だけを行った以外は、実施例1と同じ工程を経て、触媒Bを得た。但し、処理容器の回転軸を、水平面に対して20°傾斜させた状態で回転を行った。
【0060】
〔実施例2〕
実施例1において、処理容器につながる排気用配管に真空ポンプを接続して、処理容器の内部を100hPaに減圧した状態で担持処理を行った以外は、実施例1と同様にして、触媒Cを得た。所定量の懸濁液を全て噴霧し終わるまで220分を要した。排気用配管と真空ポンプとの間には、処理容器から排出された水蒸気などが真空ポンプに流入するのを防ぐトラップを設けておいた。
〔実施例3〕
<担体>
粒径4.5〜5.0mmの球状をなすシリカ・アルミナ担体。
【0061】
<触媒前駆体>
実施例1の触媒前駆体と同じ工程で得られた懸濁液を、ドラムドライヤーで乾燥した後、空気雰囲気下400℃で6時間かけて焼成した。焼成物を500μm以下に粉砕して、粉末状の触媒前駆体を得た。
<担持処理>
実施例1と同じ担持処理装置の処理容器に、担体6dm3を収容した。
処理容器を、回転数15rpmで回転させながら揺動角度40°、5spmで揺動させた。回転および揺動を続けながら、スプレーノズルから処理容器内に、バインダーとなる純水を噴霧した。10分の処理後、一旦、処理容器の回転および揺動を止めた。触媒前駆体を処理容器に速やかに供給した後、再び、同じ条件で処理容器の回転および揺動を10分間行った。次いで、処理容器から内容物を取り出し、空気雰囲気下120℃で2時間かけて加熱処理を行い、触媒成分が担持された触媒Dを得た。
【0062】
〔比較例2〕
実施例3において、担持処理における処理容器の揺動を止めて回転だけを行った以外は、実施例3と同じ工程を経て、触媒Eを得た。但し、処理容器の回転軸を、水平面に対して20°傾斜させた状態で回転を行った。
得られた触媒Eには、触媒成分が担持されていない担体が、全体の5.1質量%存在することが確認された。
〔比較例3〕
実施例3において、担持処理における処理容器の回転を止めて揺動だけを行った以外は、実施例3と同じ工程を行った。しかし、粉末状の触媒前駆体は担体にほとんど混合されず、担持処理はできなかった。そこで、揺動数を、12spmに高めて同様の処理を行ったが、担持状態はほとんど変わらなかったので、担持処理を断念した。
【0063】
〔比較例4〕
実施例3と同様に担体および触媒前駆体を使用し、回転皿型の転動造粒機(回転皿の直径1m)で担持処理を行った。
<担持処理>
転動造粒機の回転皿に、粒径4.5〜5.0mmの球状シリカ・アルミナ担体6dm3を収容した。
回転皿を、水平面に対して20°傾斜させた状態で、回転数15rpmで回転させながら、バインダーとなる純水を担体に噴霧した。10分の処理後、実施例3と同じ触媒前駆体の粉末を投入して、担体に触媒前駆体を担持させた。処理時間は28分であった。次いで、処理容器の内容物を取り出し、空気雰囲気下120℃で2時間かけて加熱処理を行い、触媒Fを得た。
【0064】
〔実施例4〕
実施例3において、担持処理における処理容器の回転数および揺動数をそれぞれ13rpmおよび10spmに変えた以外は実施例3と同じ工程を経て、触媒Gを得た。
〔実施例5〕
<担体>
粒径4.5〜5.0mmの球状をなすシリカ・アルミナ担体。
<触媒前駆体>
純水20000部を加熱撹拌しながら、モリブデン酸アンモニウム3000部、パラタングステン酸アンモニウム191部を溶解させ、さらに20質量%シリカゾル851部を加えて混合液を得た。この混合液に、硝酸コバルト2060部、硝酸ニッケル1235部、硝酸鉄458部、硝酸カリウム11.5部を純水2000部に溶解させた液を激しく撹拌しながら滴下した。続いて、純水1000部に濃硝酸500部を加えた水溶液に硝酸ビスマス893部を溶解させた液を激しく撹拌しながら滴下して、懸濁液を得た。得られた懸濁液を、ドラムドライヤーで乾燥した後、空気雰囲気下470℃で5時間焼成した。焼成物を500μm以下に粉砕して、粉末状の触媒前駆体を得た。
【0065】
<担持処理>
実施例1と同じ担持処理装置の処理容器に、担体6dm3を収容した。
処理容器を、回転数15rpmで回転させながら揺動角度40°、5spmで揺動させた。回転および揺動を続けながら、スプレーノズルから処理容器内に、バインダーとなる純水を噴霧した。10分の処理後、一旦、処理容器の回転および揺動を止めた。触媒前駆体を処理容器に速やかに供給した後、再び、同じ条件で処理容器の回転および揺動を10分間行った。次いで、処理容器から内容物を取り出し、空気雰囲気下120℃で2時間かけて加熱処理を行い、触媒成分が担持された触媒Hを得た。触媒Hの、酸素を除く金属元素組成(原子比)は、Mo120.5 Co5 Ni3 Bi1.3 Fe0.8 Si20.08 であった。
【0066】
〔比較例5〕
実施例5と同様に担体および触媒前駆体を使用し、比較例4と同じ回転皿型の転動造粒機で担持処理を行った。
<担持処理>
転動造粒機の回転皿に、粒径4.5〜5.0mmの球状シリカ・アルミナ担体6dm3を収容した。
回転皿を、水平面に対して20°傾斜させた状態で、回転数15rpmで回転させながら、バインダーとなる純水を担体に噴霧した。10分の処理後、実施例5と同じ触媒前駆体の粉末を投入して、担体に触媒前駆体を担持させた。処理時間は24分であった。次いで、処理容器の内容物を取り出し、空気雰囲気下120℃で2時間かけて加熱処理を行い、触媒成分が担持された触媒Iを得た。
【0067】
〔性能評価〕
【0068】
【表1】
Figure 0004261946
【0069】
<評 価>
(1)担体および触媒前駆体が同じ実施例1と比較例1、実施例3と比較例2、あるいは、実施例5と比較例5とを対比すると、担持処理において揺動を行った実施例1、3、5では、歩留まりが高く、触媒強度も高く、粒径のバラツキも少なくなっており、品質性能に優れた触媒が得られることが実証された。
(2)比較例4、5の、従来一般的に使用されていた回転皿型転動造粒機による担持処理に比べても、実施例1〜3および5では、明らかに優れた性能が達成されている。
【0070】
(3)比較例3のように揺動させるだけでは、満足のいく担持処理ができない。
【0071】
【発明の効果】
本発明にかかる触媒の製造方法は、触媒前駆体と担体とが収容された処理容器を回転させるとともに揺動させることによって、担体に対する触媒成分の担持を効率的かつ均一に行え、歩留まりや触媒強度を高め、粒度のバラツキを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の実施に使用できる担持処理装置の概略構造図。
【符号の説明】
10 担持処理装置
20 処理容器
22 蓋
24 接続部
30 駆動部
32 載置部
34 駆動ローラー
36 支持台部
C 処理容器の中心軸

Claims (3)

  1. 粒塊状をなす担体に触媒成分が担持されてなる接触気相酸化反応用の触媒の製造方法であって、
    前記触媒成分を含む触媒前駆体と前記担体とが収容された処理容器を、回転させるとともに揺動させることにより、前記担体に前記触媒成分を担持させる、
    ことを特徴とする、接触気相酸化反応用の触媒の製造方法。
  2. 前記触媒前駆体が、前記触媒成分を含む粉体、前記触媒成分を含む溶液、および、前記触媒成分を含む懸濁液からなる群より選ばれる何れか1種の形態をなす、
    請求項1に記載の接触気相酸化反応用の触媒の製造方法。
  3. 前記処理容器が、直径に対して1〜3倍の長さを有する円筒状をなし、その中心軸が水平方向に配置され、
    前記担体が、前記処理容器の容量に対して10〜60%収容され、
    前記回転が、前記中心軸回りに5〜60rpmで回転させ、
    前記揺動が、前記中心軸を上下方向の揺動角度5〜90°で1〜12spmで揺動させる、
    請求項1または2に記載の接触気相酸化反応用の触媒の製造方法。
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