JP4261817B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変異アルカリセルラーゼを含有する液体洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
襟袖等の皮脂汚れ及び下着の黄ばみ等の親油的な汚れ、食べこぼし汚れのひどい場合は、通常の洗濯では充分に汚れが取れなかったり、染みのまま残ったりする。このため、従来から洗剤組成物の通常使用濃度よりも高濃度な水溶液に衣料を浸漬することや、液体洗浄剤を直接塗布する、或いは温水による洗濯が行われている。
【0003】
特に、顕著な汚れに対して行われる、通常使用濃度より高濃度な温水への浸漬洗浄においては、被洗浄物から離脱した汚れの一部が再び被洗浄物に沈着して洗浄効率を下げるという問題がある。この再沈着を防止するために、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系の再汚染防止剤や、ポリエチレングリコール等のノニオン性高分子再汚染防止剤の配合検討が行われているが、十分な効果が得られず、液体洗浄剤に配合すると系の粘度上昇が見られるといった問題点がある。
【0004】
また、特開平7−216084号公報にはアミノ酸ポリマー、特開平6−330084号公報にはα−スルホ脂肪酸誘導体、特表平10−505874号公報にはエチレン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタメチレンリン酸のようなアミノ酢酸の誘導体やアクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー等が再汚染防止剤として開示されているが、十分な効果が得られていない。
【0005】
一方、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ等の酵素を洗浄補助剤として洗浄剤に配合することは古くから実施されており、中でもセルラーゼは、木綿単繊維の非晶質領域に作用し、単繊維内の皮脂汚れを効果的に除去し、洗浄力を向上させることが見いだされている。しかしながら、衣料用洗剤液中で作用できるアルカリセルラーゼであっても、従来知られているもののほとんどは耐熱性が低く、衣料用洗剤に安定的に配合するには適しないものであった。
【0006】
従って、襟・袖口等の皮脂由来の汚れ、染み汚れに対して優れた洗浄力を持つ洗浄剤組成物、より具体的には高濃度な浸漬洗浄や、温水による洗濯に適した液体洗浄剤組成物が望まれていた。
【0007】
本発明は、再汚染防止効果に優れ、洗浄効率の高い液体洗浄剤組成物、特に顕著な汚れに対して行われる、通常使用濃度より高濃度な洗浄、温水洗浄、浸漬洗浄、或いはこれらの組み合わせ洗浄に適する液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、酵素を配合した洗浄剤組成物について検討した結果、特定の変異セルラーゼが高温で安定であると共に高活性であり、これを配合した組成物が、再汚染防止効果に優れ、高濃度な洗浄や温水洗浄等に適した液体洗浄剤組成物となり得ることを見出した。
【0009】
すなわち本発明は、(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するセルラーゼについて、配列番号1の242位又はこれに相当する位置のグルタミン残基を他のアミノ酸残基に置換した変異アルカリセルラーゼを含有する液体洗浄剤組成物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(a)成分の変異アルカリセルラーゼは、配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するセルラーゼを変異の対象となるセルラーゼ(以下、「親アルカリセルラーゼ」ともいう)とし、当該配列番号1の242位又はこれに相当する位置のグルタミン残基を他のアミノ酸残基に置換してなるものであり、これらは野生型の変異体或いは人為的に変異を施した変異体であってもよい。
【0011】
親アルカリセルラーゼである「配列番号1で示されるアミノ酸配列を有するアルカリセルラーゼ」としてはEgl−237[バチルス エスピーKSM−S237(FERM BP−7875)由来、Hakamadaら,Biosci. Biotechnol. Biochem., 64, 2281-2289, 2000]が挙げられる。また、「配列番号1に示すアミノ酸配列と90%以上の相同性を示すアルカリセルラーゼ」としては、配列番号1に示すアミノ酸配列と好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上の相同性を示すアルカリセルラーゼが挙げられ、例えば、バチルス エスピー 1139株由来のアルカリセルラーゼ(Egl−1139)(Fukumori ら,J. Gen, Microbiol, 132, 2329-2335)(相同性91.4%)、バチルス エスピー KSM−64株由来のアルカリセルラーゼ(Egl−64)(Sumitomo ら,Biosci. Biotechnol. Biochem., 56, 872-877, 1992)(相同性91.9%)、バチルス エスピー KSM−N131株由来のセルラーゼ(Egl−N131b)(特願2000−47237号)(相同性95.0%)が挙げられる。
尚、アミノ酸配列の相同性はGENETYX−WINのマキシマムマッチングやサーチホモロジー等のプログラム(ソフトウェア開発)を用いて計算することができる。
【0012】
そして、本発明の変異アルカリセルラーゼは、配列番号1で示されるアミノ酸配列を有するセルラーゼを親アルカリセルラーゼとする場合には、242位のグルタミン残基を他のアミノ酸に置換したものであり、配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するセルラーゼ(配列番号1で示されるアルカリセルラーゼを除く)を親アルカリセルラーゼとする場合には、配列番号1の242位に相当する位置のグルタミン残基を他のアミノ酸に置換したものである。 斯かる他のアミノ酸残基としては、セリン残基が好ましい。
【0013】
また、「相当する位置のアミノ酸残基」を特定する方法としては、例えばリップマン−パーソン法等の公知のアルゴリズムを用いてアミノ酸配列を比較し、各アルカリセルラーゼのアミノ酸配列中に存在する保存アミノ酸残基に最大の相同性を与えることにより行うことができる。セルラーゼのアミノ酸配列をこのような方法で整列させることにより、アミノ酸配列中にある挿入、欠失にかかわらず、相同アミノ酸残基の各セルラーゼにおける配列中の位置を決めることが可能である(図1)。相同位置は、三次元構造中で同位置に存在すると考えられ、対象のセルラーゼの特異的機能に関して類似した効果を有することが推定できる。
【0014】
配列番号1に示すアルカリセルラーゼ(Egl−237)の242位に相当する位置を、前述したEgl−1139、Egl−64、Egl−N131bについて示せば、Egl−1139では242位、Egl−64では242位、Egl−N131bでは228位である。
【0015】
また、本発明の変異アルカリセルラーゼは、その酵素活性及び酵素特性が変化しない限り、配列番号1の242位又はこれに相当する位置のグルタミン残基以外に、例えば配列番号1の10位のロイシン、16位のイソロイシン、22位のセリン、33位のアスパラギン、39位のフェニルアラニン、76位のイソロイシン、109位のメチオニン、263位のフェニルアラニン、308位のスレオニン、462位のアスパラギン、466位のリジン、468位のバリン、552位のイソロイシン、564位のイソロイシン、608位のセリン等が他のアミノ酸残基に同時に置換していてもよい。
【0016】
配列番号1に示すアルカリセルラーゼにおいて、2個所以上の変異が同時になされた場合の好ましい具体例を以下に示す。尚、以下の表記ではアミノ酸を3文字表記とし、「+」は一ヶ所の置換に対し付加された置換を表し、「/」については表記したいずれのアミノ酸を使用しても良いことを示している。
例えば、2重置換体の例としては、Leu10(Gln/Ala/Pro/Met)+Gln242Ser、Gln242Ser+Phe263(Ile/Leu/Pro/Val)、Gln242Ser+Ser608(Ile/Arg)等が好ましく、Ser22Pro+Gln242Serが特に好ましい。
【0017】
3重置換体の例としては、Leu10(Gln/Ala/Pro/Met)+Ser22Pro+Gln242Ser、Ile16(Asn/Arg)+Ser22Pro+Gln242Ser、Ile76(His/Met/Val/Thr/Ala)+Gln242Ser+Lys466(Leu/Ala/Ser)等が好ましく、Leu10Gln+Ser22Pro+Gln242Ser、Ile16Asn+Ser22Pro+Gln242Serが特に好ましい。
【0018】
4重置換体の例としては、Ile16(Asn/Arg)+Met109(Ile/Leu/Ser/Val)+Gln242Ser+Ile564(Val/Thr/Leu)等が好ましく、Leu10Gln+Ile16Asn+Ile76His+Gln242Serが特に好ましい。
【0019】
5重置換体の例としては、Ile16(Asn/Arg)+Gln242Ser+Thr308(Ala/Ser/Gly/Val)+Ile552Met+Ser608(Ile/Arg)等が好ましく、Leu10Gln+Ile16Asn+Ile76His+Gln242Ser+Lys466Leuが特に好ましい。
また、更にそれ以上の多重置換、例えば6〜17置換体でもよい。
【0020】
本発明の変異アルカリセルラーゼは、例えば以下の方法により得ることができる。
すなわち、クローニングされた親アルカリセルラーゼ(例えば配列番号1で示されるアミノ酸配列を有するアルカリセルラーゼ)をコードする遺伝子に対して置換(以下、「変異」ともいう)を施し、得られた変異遺伝子を用いて適当な宿主を形質転換し、当該組換え宿主を培養し、培養物から採取することにより得られる。
【0021】
親アルカリセルラーゼをコードする遺伝子のクローニングは、一般的な遺伝子組換え技術を用いればよく、例えばバチルス エスピーKSM−S237の染色体より、ショットガン法やPCR法により取得できる。
【0022】
親アルカリセルラーゼをコードする遺伝子の変異手段としては、一般的に行われているランダム変異や部異特異的変異の方法がいずれも採用できる。より具体的には、例えばのSite-Directed Mutagenesis System Mutan-Super Express Kmキット(Takara製)等を用いて行うことができる。また、リコンビナントPCR(polymerase chain reaction)法(PCR protocols, Academic press, New York, 1990)を用いることによって、遺伝子の任意の配列を他の遺伝子の該任意の配列に相当する配列と置換することが可能である。
【0023】
得られた変異遺伝子を用いた本発明変異アルカリセルラーゼの生産は、宿主菌体内で複製維持が可能であり、該酵素を安定に発現させることができ、該遺伝子を安定に保持できるベクターに当該遺伝子を組込み、得られた組換えベクターを用いて宿主菌を形質転換することにより行えばよい。
【0024】
斯かるベクターとしては大腸菌を宿主とする場合、pUC18、pBR322、pHY300PLK(ヤクルト本社)等が挙げられ、枯草菌を宿主にする場合、pUB110、pHSP64(Sumitomoら、Biosci. Biotechnol,Biocem., 59, 2172-2175, 1995)あるいはpHY300PLK等が挙げられる。
【0025】
宿主菌を形質転換するにはプロトプラスト法、コンピテントセル法、エレクトロポレーション法等を用いて行うことができる。宿主菌としては特に制限されないがバチルス属(枯草菌)等のグラム陽性菌、大腸菌等のグラム陰性菌、ストレプトマイセス属等の放線菌、サッカロマイセス属等の酵母あるいはアスペルギルス属等のカビが挙げられる。
【0026】
得られた形質転換体は、資化しうる炭素源、窒素源、金属塩、ビタミン等を含む培地を用いて適当な条件下で培養すればよい。かくして得られた培養液から、一般的な方法によって酵素の分取や精製を行い、限外ろ過濃縮、凍結乾燥、噴霧乾燥、結晶化等により必要な酵素形態を得ることができる。
【0027】
斯くして得られた本発明の変異アルカリセルラーゼは、優れた耐熱性を有するとともに、洗浄力にも優れ、更に高い比活性を有する。
【0028】
(a)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.0001〜5質量%であるのが好ましく、0.0005〜2.5質量%がより好ましく、0.001〜2.0質量%が更に好ましい。そして、(a)成分は、作業性の点で予め液体に混合して用いるのが好ましく、斯かる観点から、更に0.1〜20質量%、更に0.5〜10質量%、特に1〜8質量%含有するのが好ましい。
【0029】
本発明の液体洗浄剤組成物には、上記成分(a)に加えて、更に(b)界面活性剤、(c)ビルダー及び(d)可溶化剤を含有するのが好ましい。
(b)界面活性剤としては、従来から液体洗浄剤組成物に配合することが知られている界面活性剤を使用することができる。
洗浄性を高める上で界面活性剤として、再汚染防止性の点から陰イオン界面活性剤、皮脂汚れ洗浄性の点から非イオン界面活性剤を主界面活性剤として使用するのが好ましい。
【0030】
陰イオン界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルキル鎖を持つ直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル、アルファスルホ脂肪酸アルキル(例えばメチル)エステル、炭素数8〜20の脂肪酸等のアルカリ金属塩が好ましい。
陰イオン界面活性剤の対イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属以外に、マグネシウム等のアルカリ土類金属及び/又はモノ、ジ、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等を使用するが、特にアルカノールアミンを用いることで液安定性が向上することから好適である。その場合、組成物中の陰イオン界面活性剤の含有量は好ましくは5〜50質量%、特に10〜50質量%とするのが好ましい
【0031】
非イオン界面活性剤としては、下記(1)〜(4)のようなものが使用できる。
(1)平均炭素数が8〜20の直鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコール由来のアルキル基又は分岐アルコール由来のアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキサイド(以下、EOと表記する)を平均で1〜20モルを付加したポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル。
【0032】
(2)平均炭素数が8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有し、EOを平均で1〜15モル及びプロピレンオキサイド(以下、POと表記する)を平均で1〜5モル付加したポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル。この場合、EO及びPOはランダム付加でもブロック付加でもいずれでもよい。
特に襟・袖口汚れに対する高洗浄力を得ることができる点から、次式(A)のものが好ましい。
1−O(EO)p(PO)q(EO)rH (A)
〔式中、R1は炭素数8〜20の直鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはオキシエチレン基を示し、POはオキシプロピレン基を示し、p、q及びrは平均付加モル数を示し、p>0、q=1〜4、r>0、p+q+r=6〜14、p+r=5〜12であり、好ましくはp+q+r=7〜14、p+r=6〜12、q=1〜2である。〕
【0033】
(3)次の一般式(B)で表されるアルキル多糖界面活性剤。
2−(OR3ef (B)
〔式中、R2は直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基、又はアルキルフェニル基を示し、R3は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基を示し、eは平均値0〜6の数、fは平均値1〜10の数を示す。〕
【0034】
(4)脂肪酸アルカノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド。
【0035】
特に、油性汚れに対する洗浄力の点から、(1)及び/又は(2)のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含有するのが好ましく、(2)を含有するのがより好ましい。また、組成物中の非イオン界面活性剤の含有量は好ましくは5〜50質量%、特に10〜50質量%であるのが好ましい。
また、酵素安定化の点から、非イオン界面活性剤/陰イオン界面活性剤の質量比は100/0〜100/10であるのが好ましく、100/1〜100/10がより好ましく、100/1〜100/5が更に好ましい。
【0036】
更に被洗浄物などの柔軟性を向上させるためには、モノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤を、好ましくは組成物中0.5〜10質量%、特に1〜5質量%含有するのが好ましい。
また、柔軟性向上効果の点から、長鎖アルキル基は、炭素数12〜22、特に14〜20のアルキル基である長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。
【0037】
陽イオン界面活性剤の対イオンとしては、ハロゲンイオン、CH3SO4−、C25SO4−、CH3COO−又はHCOO−が好ましい。更に柔軟性を高めるため、陽イオン界面活性剤を陰イオン界面活性剤に対して、陽イオン界面活性剤/陰イオン界面活性剤=3/1〜1/2、更に2/1〜1/2、特に1.2/1〜1/1.2のモル比で配合するのが好ましい。
【0038】
その他界面活性剤としては、液の安定性及び泥汚れ洗浄性の点から、両性界面活性剤を配合してもよい。
斯かる両性界面活性剤としては、アルキルカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン及びアルキルイミダゾリン型ベタインなどが好適である。
両性界面活性剤は、組成物中1〜20質量%含有するのが好ましい。
【0039】
(c)成分のビルダーは、そのもの自身では洗浄力がないか、又はあってもそれ程著しくないが、洗浄剤組成物に配合されると著しく洗剤性能を向上させ、特に洗浄剤の主要成分である界面活性剤の洗浄能力を向上させるものであり、多価金属陽イオンの捕捉作用、汚れ分散作用及びアルカリ緩衝作用の少なくとも1つの作用を有するものである。斯かるビルダーとしては、水溶性無機化合物、水不溶性無機化合物、有機化合物等が挙げられる。
【0040】
水溶性無機化合物としては、リン酸塩(トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、メタリン酸塩、リン酸三ナトリウム等)、ケイ酸塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられ、中でも上記3つの作用を全て有する点でリン酸塩が好ましい。
【0041】
水不溶性無機化合物としては、アルミノケイ酸塩(A型ゼオライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト、非晶質アルミノケイ酸塩等)、結晶性ケイ酸塩等が挙げられる。中でも粒子径3μm以下(より好ましくは1μm以下)のA型ゼオライトが好ましい。
【0042】
有機化合物としては、カルボン酸塩(アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、シクロカルボン酸塩、マレイン酸誘導体、シュウ酸塩等)、有機カルボン酸(塩)ポリマー(アクリル酸重合体及び共重合体、多価カルボン酸重合体及び共重合体、グリオキシル酸重合体、多糖類及びこれらの塩等)等が挙げられる。中でも有機カルボン酸(塩)ポリマーが好ましい。
【0043】
前記ビルダーの塩において、対イオンとしては、アルカリ金属塩、アミン類が好ましく、特にナトリウム及び/又はカリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンが好ましい。
本発明において、これらのビルダーは、単独で又は2種以上を併用することができるが、特に前記水溶性無機化合物を含有することが好ましく、水溶性無機化合物及び有機化合物を併用することがより好ましく、水溶性無機化合物、有機化合物及び水不溶性無機化合物を併用することが更に好ましい。
【0044】
洗浄性能の点から、ビルダーの合計量は液体洗浄剤組成物中20〜80質量%であるのが好ましく、30〜70質量%がより好ましく、35〜60質量%が更に好ましい。
ここで、水溶性無機化合物ビルダーは、液体洗浄剤組成物中10〜50質量%であるのが好ましく、15〜45質量%がより好ましく、20〜40質量%が更に好ましい。
水不溶性無機化合物ビルダーは、液体洗浄剤組成物中5〜50質量%であるのが好ましく、10〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%が更に好ましい。
有機化合物ビルダーは、液体洗浄剤組成物中0.1〜20質量%であるのが好ましく、0.3〜15質量%がより好ましく、0.5〜10質量%が更に好ましい。
【0045】
本発明の衣料用洗濯前処理剤組成物は、低温安定性、塗布性の点から、(d)可溶化剤を1〜30質量%含有するのが好ましく、2〜15質量%がより好ましく、3〜10質量%が更に好ましい。
(d)成分としては、エタノール、メタノール、プロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数1〜4の低級アルコール、トルエンスルホン酸(塩)、キシレンスルホン酸(塩)、下記一般式(C)で示される化合物等が挙げられる。
X−(Ph)−O(CH2CH2O)h(CH2CHR4O)iY (C)
〔式中、Xは水素原子、C1〜C4のアルキル基又はアルケニル基、水酸基又はハロゲン原子を示し、Yは水素原子、メチル基又はエチル基を示し、Phはフェニル基又はフェニレン基を示し、R4は水素原子、メチル基又はエチル基を示し、hは1〜6、好ましくは1〜3、iは0〜4、好ましくは0〜2、h+iは1〜10、好ましくは1〜6の数を示す。〕
このうち、炭素数2〜3の低級アルコール、p−トルエンスルホン酸(塩)がより好ましい。
【0046】
本発明の液体洗浄剤組成物は、貯蔵安定性の点から、水を3〜50質量%、特に5〜40質量%含有するのが好ましい。
更に本発明の洗浄剤組成物には、従来より洗剤に配合することが知られている成分を配合することができる。このような成分として、二価金属イオン捕捉能を有する多価カルボン酸塩としてニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、イミノ二酢酸塩、ジエチレントリアミン五酢酸塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩及びトリエチレンテトラミン六酢酸塩等のアミノポリ酢酸塩、マロン酸、コハク酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等の塩;ポリアクリル酸塩、ポリマレイン酸塩、カルボキシメチルセルロース、平均分子量5000以上のポリエチレングリコール、アクリル酸−マレイン酸共重合体若しくはその塩、無水マレイン酸−ジイソブチレン共重合体若しくはその塩、無水マレイン酸−メチルビニルエーテル共重合体若しくはその塩、無水マレイン酸−イソブチレン共重合体若しくはその塩、無水マレイン酸―酢酸ビニル共重合体若しくはその塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、及び特開昭59−62614号公報の請求項1〜21(1頁3欄5行〜3頁4欄14行)記載のポリマー等の再汚染防止剤又は分散剤0.01〜10質量%;ポリビニルピロリドン等の色移り防止剤0.01〜10質量%;ポリオキシアルキレンベンジルエーテル、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル等の相調整剤又は洗浄力向上剤0.01〜10質量%;アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、その他のセルラーゼ等の酵素0.001〜10質量%;塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)等の酵素安定化剤0.005〜10質量%;過炭酸ナトリウム又は過硼酸ナトリウム等の漂白剤0.01〜10質量%;テトラアセチルエチレンジアミン、特開平6−316700号公報において一般式(I−2)〜(I−7)で示される化合物等の漂白活性化剤0.01〜10質量%;チノパールCBS(チバスペシャリティケミカルス社製)やホワイテックスSA(住友化学社製)等の蛍光染料0.001〜1質量%;特開平10−60480号公報の請求項1記載のシリコーン等の柔軟基剤を0.1〜2質量%;ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤0.01〜2質量%;シリコーン、シリカ等の調泡剤0.01〜2質量%;水溶性色素;香料;抗菌防腐剤等を配合することができる。
【0047】
斯くして得られる本発明の液体洗浄剤組成物は、20℃で流動性をもつことが好ましい。ここで流動性は、内径30mm、高さ5cmで上部が開口している円筒形ガラス容器を用意し、低部から3cmの高さまで組成物を入れ上部を密閉し、20℃、鉛直状態で24時間静置する。その後、上部を開放し、容器を90度傾けた時、1分以内に内容物が流動してガラス容器の開口部に達する場合、組成物は流動性を持つと判断する。
【0048】
本発明の液体洗浄剤組成物の20℃における粘度は、取り扱いの容易さの点で10〜400mPa・sであるのが好ましく、30〜300mPa・sがより好ましく、50〜200mPa・sが更に好ましく、粘度調整剤によりこのような範囲になるように調製することが好ましい。
なお、これらの粘度は、B型粘度計((株)東京計器製、VISCOMETER MODEL DVM−B)を用い、ローター3又は4、回転数60r/min、測定時間60秒の条件で測定されたものである。
粘度調製剤としては、、減粘剤として(d)成分の可溶化剤を用いることができ、増粘剤としては水溶性高分子、無機電解質を用いることができる。水溶性高分子としては、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共重合物、ポリプロピレングリコール(分子量100〜1000)等が挙げられる。無機電解質としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
【0049】
本発明の液体洗浄剤組成物が衣料用洗浄剤の場合、20℃の0.1質量%水溶液のpHが6〜11であることが洗浄性能の点で好ましく、pH7〜11がより好ましく、pH7.5〜11が更に好ましく、特にpH10〜11が特に好ましい。また、20℃の液体洗浄剤組成物のpH(JIS K 3362:1998に従って測定)が、6〜11であることが保存性の点で好ましく、更にpH7〜11、更にpH7.5〜11が好ましく、特にpH10〜11が特に好ましい。
【0050】
pHの調整に用いられるpH調整剤は、上記pHの範囲になるように添加すればよいが、洗浄性能や安定性の点で0.5〜30質量%、好ましくは1〜25質量%、より好ましくは3〜20質量%含有するのが好ましい。
斯かるpH調整剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属珪酸塩、等が挙げられる。中でも、モノエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる1種以上が好ましい。
【0051】
【実施例】
製造例1
(1)アルカリセルラーゼ遺伝子の変異体作製
鋳型DNAとして大腸菌−枯草菌のシャトルベクターpHY300PLK中に組換えられたBacillus sp.KSM−S237株由来のアルカリセルラーゼ遺伝子を用いた。
【0052】
部位特異的変位Leu10Gln、Ile16Asn、Ser22Pro、Ile76His、Gln242Ser、Lys466Leuを導入するための変異導入用プライマーLeu10Gln(配列番号2)、Ile16Asn(配列番号3)、Ser22Pro(配列番号4)、Ile76His(配列番号5)、Gln242Ser(配列番号6)、Lys466Leu(配列番号7)を用い、アルカリセルラーゼ遺伝子内に存在する適当な対向プライマーを構築して鋳型DNAと共に変異導入を行った。
【0053】
即ち、鋳型DNAプラスミド0.5μL(10ng)、変異導入用プライマー20μL(1μM)、対向プライマー20μL(1μM)、10倍濃度のPCR用緩衝液10μL、10mMデオキシヌクレオチド3リン酸(dNTP)混液8μL、PyrobestDNAポリメラーゼ0.5μL(2.5units、タカラ製)及び脱イオン水39.5μLを混合した後、gene amp PCR system9700(アマシャムファルマシア製)でPCRを行った。反応条件は、94℃2分間の熱変性後、94℃1分間、56℃1分間、72℃30秒間(30サイクル)及び72℃1分間で行った。得られたPCR産物をGFX PCR DNA and gel band purification kit(アマシャムファルマシア製)で精製後(43.5μL)、5.5μLの10倍濃度のリン酸化用緩衝液及びポリヌクレオチドキナーゼ1μL(10units)を加え、37℃で1時間リン酸化反応を行ない精製(50μL)した。リン酸化されたPCR産物25μLに、鋳型プラスミドを2μL(20ng)、10倍濃度のPCR用緩衝液10μL、10 mM dNTP混液8μL、PyrobestDNAポリメラー1μL (5units)及び脱イオン水54μLを混合した後、PCRを行った。反応条件は、94℃、2分間の熱変性後、94℃1分間、60℃1分間、72℃6分間(30サイクル)及び72℃12分間で行った。
得られたPCR産物を精製後(43.5μL)、5.5μLの10倍濃度のリン酸化用緩衝液及びポリヌクレオチドキナーゼ1μL (10units)を加え、37℃で1時間リン酸化反応を行った後、エタノール沈澱(10μL)した。回収された10μLのDNA溶液をligation kit ver.2(タカラ製)を用いて16℃、18時間ライゲーション反応を行い、自己閉環した後、再度エタノール沈殿して、DNA混液を回収した。
【0054】
(2)形質転換法
(1)で得られたDNA混液5μLを用いてChangらの方法(Chang and Cohen,Mol.Gen.Gent.,168,111-115,1979)によりBacillus subtilisISW1214株に導入して形質転換体を取得した。即ち、宿主菌B. subtilis ISW1214株を50 mLのLB培地中で37℃で、約2時間振とう培養後 (600nmにおける吸光度が0.4)、室温で遠心分離 (7000min-1、15分間)により菌体を集め、5mLのSMMP[0.5M シュークロース、20mM マレイン酸二ナトリウム、20mM 塩化マグネシウム6水塩、35%(w/v)antibiotic medium3(ディフコ製)]に懸濁後、SMMP溶液に溶解した500μLのリゾチーム溶液 (30mg/mL)を加え、37℃で1時間保温した。保温終了後、室温で遠心分離 (2800min-1、15分間)によりプロトプラストを集め、5mLのSMMPに懸濁しプロトプラスト溶液を調製した。0.5mLのプロトプラスト溶液に10μLのプラスミド溶液と1.5mLの40%(w/v)ポリエチレングリコール(PEG8000、シグマ製)を加え、緩やかに攪拌後、室温で2分間放置した後、直ちに5mLのSMMP溶液を混和し、室温で遠心分離 (2800min-1、15分間)によりプロトプラストを集め、1mLのSMMP溶液に再懸濁した。プロトプラスト懸濁液を37℃で90分間振盪 (120min-1)した後、テトラサイクリン(15μg/mL、シグマ製)を含むDM3再生寒天培地[0.8%(w/v) 寒天(和光純薬製)、0.5%コハク酸2ナトリウム6水塩、0.5%カザミノ酸テクニカル(ディフコ製)、0.5%酵母エキス、0.35%リン酸1カリウム、0.155%リン酸2カリウム、0.5%グルコース、0.4%塩化マグネシウム6水塩、0.01%牛血清アルブミン(シグマ製)、0.5%カルボキメチルセルロース、0.005%トリパンブルー(メルク製)及びアミノ酸混液(ロイシン、メチオニン10μg/mL)]上に塗布し、30℃で72時間培養して形質転換体を得た。DM3再生寒天平板培地上で、ハローを形成した形質転換体をテトラサイクリン(15μg/mL)を含んだポリペプトン培地で、30℃で15時間振とう培養を行い、集菌後、micro prep plasmid purification kit(アマシャムファルマシア製)によりプラスミドを回収、精製した。
【0055】
(3)塩基配列の決定
(2)で取得したプラスミド中に挿入されたセルラーゼ遺伝子の塩基配列の確認は、377DNAシークエンサー(アプライド バイオシステム製)を用いて行なった。
【0056】
実施例1〜11
表1に示す液体洗浄剤組成物を調製した。比較例として、実施例に対応する、(a)成分を同活性量のケアザイム1000Lに置き換えた組成物を調製した。
【0057】
【表1】
Figure 0004261817
【0058】
a−1:配列番号1に示すアルカリセルラーゼの242位のグルタミンをセリンに置換した変異アルカリセルラーゼ
a−2:配列番号1に示すアルカリセルラーゼの22位のセリンをプロリンに、242位のグルタミンをセリンに置換した変異アルカリセルラーゼ
a−3:配列番号1に示すアルカリセルラーゼの10位のロイシンをグルタミンに、22位のセリンをプロリンに、242位のグルタミンをセリンに置換した変異アルカリセルラーゼ
a−4:配列番号1に示すアルカリセルラーゼの10位のロイシンをグルタミンに、16位のイソロイシンをアスパラギンに、76位のイソロイシンをヒスチジンに、242位のグルタミンをセリンに、466位のリシンをロイシンに置換した変異アルカリセルラーゼ
ソフタノール50:炭素数12〜14の2級アルコール由来のポリオキシエチレン(平均5モル付加)アルキルエーテル(日本触媒化学工業製)
ソフタノール70:炭素数12〜14の2級アルコール由来のポリオキシエチレン(平均7モル付加)アルキルエーテル(日本触媒化学工業製)
ソフタノール120:炭素数12〜14の2級アルコール由来のポリオキシエチレン(平均12モル付加)アルキルエーテル(日本触媒化学工業製)
C12−14、EO7:炭素数12〜14の1級アルコール由来のポリオキシエチレン(平均7モル付加)アルキルエーテル
C10−14、EO5PO2EO3:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
C10−14、EO8、PO2:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均8モル、POを平均2モルランダム付加させたもの
ES:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(炭素数12/14の直鎖アルキル、エチレンオキシド平均付加モル数3、ナトリウム塩)
LAS:炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
石鹸:ヤシ油脂肪酸塩
酵素:エバラーゼ16.0L−EX(プロテアーゼ、ノボザイムズ社製)
蛍光染料:チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルス社製)
【0059】
得られた組成物を用いて以下の評価を行った。
(1)洗浄力評価
まず、表2に示した成分からなる油脂/カーボン汚れを木綿金布に染着させ、人工汚染布を調製した(6×6cm)。
【0060】
【表2】
Figure 0004261817
【0061】
次いで、40℃の使用水(CaCl2:55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)167mLを1L容ビーカー(内径105mm)に入れ、洗浄剤組成物0.67gを溶解させ、この中に前記人工汚染布5枚を入れ、40℃で1時間漬け置きした。次いで40℃の使用水(同上)833mLを加え、全量をかき混ぜ式洗浄力試験機(ターゴトメーター)の試料カップに移し、回転速度100min-1にて10分間攪拌した後、人工汚染布を流水下で濯いだ。
実施例とそれに対応する比較例との一対比較を行ったところ、実施例1〜11は何れも比較例よりも明らかに勝っていた。
【0062】
(2)洗浄剤組成物の再汚染防止性
得られた液体洗浄剤0.67gを、40℃の使用水(CaCl2:55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに溶解させる。次にこれに日本油化学協会選定のカーボンブラック(旭カーボン(株)製、旭洗浄用カーボンブラックが好適)0.25gを添加し、26±1.5KHzの超音波を5分間照射してカーボンブラックを均一に分散させる。次にこれを40℃にてかき混ぜ式洗浄力試験機(ターゴトメータ:Terg−O−Tometer)の試料カップに移し、6cm×6cmの木綿の白布(日本油化学協会選定の標準品、洗濯科学協会が販売する#2023布)5枚を入れて回転速度100±5min-1で10分間撹拌する。次に木綿の白布を取り出し、含水率が200質量%以下になるように軽く手で絞ってから、40℃の使用水(CaCl2:55.42mg/L、MgCl2・6H2O:43.51mg/L)1000mLに入れ、かき混ぜ式洗浄力試験機(回転速度100±5min-1)を用いて3分間濯ぎ、この濯ぎ操作を計2回行なう。風乾後、アイロン仕上げを行って、実施例とそれに対応する比較例との一対比較を行ったところ、実施例1〜11は何れも比較例よりも明らかに勝っていた。
【0063】
【発明の効果】
本発明の液体洗浄剤組成物は、再汚染防止効果に優れ、高濃度な浸漬洗浄や、温水による洗濯にも適し、襟・袖口等の皮脂由来の汚れ、染み汚れに対しても優れた洗浄力を発揮する。
【0064】
【配列表】
Figure 0004261817
Figure 0004261817
Figure 0004261817
Figure 0004261817
Figure 0004261817
Figure 0004261817

【図面の簡単な説明】
【図1】配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するセルラーゼのアミノ酸配列を整列させた図である。

Claims (5)

  1. (a)配列番号1で示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するセルラーゼについて、配列番号1の242位又はこれに相当する位置のグルタミン残基をセリン残基に置換した変異アルカリセルラーゼを含有する液体洗浄剤組成物。
  2. 更に、配列番号1の10位のロイシン、16位のイソロイシン、22位のセリン、33位のアスパラギン、39位のフェニルアラニン、76位のイソロイシン、109位のメチオニン、263位のフェニルアラニン、308位のスレオニン、462位のアスパラギン、466位のリジン、468位のバリン、552位のイソロイシン、564位のイソロイシン、及び608位のセリンからなる群から選ばれる少なくとも一つを他のアミノ酸残基に置換した変異アルカリセルラーゼである請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 変異アルカリセルラーゼが、Leu10(Gln/Ala/Pro/Met)+Gln242Ser、Gln242Ser+Phe263(Ile/Leu/Pro/Val)、Gln242Ser+Ser608(Ile/Arg)、及びSer22Pro+Gln242Serからなる群から選ばれる2重置換体である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
  4. 更に、(b)界面活性剤及び(c)ビルダーを含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の液体洗浄剤組成物。
  5. 非イオン界面活性剤を5〜50質量%含有する請求項記載の液体洗浄剤組成物。
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