JP4261076B2 - カバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装置の所定部を覆うカバー、特に、所定部の使用時に開かれるカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器等各種装置には、スイッチ等の操作部やコネクタ等の所定部にカバーを設けたものがある。その場合のカバーの目的は、不使用時に閉じてスイッチ等を使用不能にするとともに、使用時には開かれてスイッチ等を使用可能にすることにある。
【0003】
例えば、接続パネルではコネクタにカバーが設けられている。このカバーは、コネクタにマイクロンホン等が接続されていない状態では、コネクタ内にゴミ等が入るのを防止することを目的としている。
【0004】
また、放送用マイクロホン装置では、非常用・緊急放送用の非常スイッチにカバーが設けられている。このカバーは、通常放送状態では、非常用スイッチが誤操作されるのを防止することを目的としている。
【0005】
ここで、カバーを設けた構造において、不使用時にカバーが簡単に開くようでは、防塵目的が達成されずあるいは誤操作の原因となるため好ましくない。また、使用時にカバーが簡単に閉じるようでは操作に支障をきたすため好ましくない。したがって、カバーは閉じている状態では所定以上の力が働くまでは開状態に移行せず、開いている状態では所定以上の力が働くまでは閉状態に移行しないように、カバーが各位置に保持されている必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の機能を実現するための従来の技術としては、例えば、カバーは、装置のベースに設けられた軸受け部に支持されて、ベースに平行な閉位置と、ベースに直立した開位置との間で回動可能となっている。カバー本体の回動を規制する規制構造としては、カバー本体の軸部分は断面が四角形状になっており、その軸部分の面部に当接する板ばねがベースから上方に延びて設けられている。すなわち、カバー本体を開位置と閉位置との間で回動させる場合には、カバーの軸部分の角部が板ばねを弾性変形させ、このときの板ばねからの反力がカバーの回動に対する抵抗力となる。このようにして、カバーは閉位置と開位置との間で回動が規制され、意図していない状態に移行しにくい。
【0007】
しかし、以上に述べた構造では、板ばね等の弾性部材をベース面に設ける必要があり、部品点数が増え、構造が複雑になる。
本発明の課題は、カバーが所定位置に保持されることが可能な構造を簡単にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のカバーは、装置に設けられた所定部を覆うためのものであり、カバー本体と回動部と規制部とを備えている。回動部は、所定部を覆う閉位置と所定部を使用可能とする開位置との間でカバー本体を回動可能とするように装置に支持されている。規制部は、回動部の近傍に配置され、装置の表面に当接してカバー本体の回動を規制するとともに、弾性変形することでカバー本体の回動を許容する。規制部は、カバー本体から延びる第1部分と、第1部分の先端から装置の表面側に延びる第2部分とを有している。規制部は、カバー本体が閉位置にあるときは第2部分が装置の表面に当接してカバー本体が開位置に回動するのを規制し、カバー本体が開位置にあるときは第1部分と第2部分の間の角部が装置の表面に当接してカバー本体が閉位置に回動するのを規制している。回動部は、カバー本体の一端側の両側部に設けられた一対の部分である。規制部は、カバー本体の一端側の一対の部分の中間に設けられており、一対の部分との間には切欠きが確保されている。
【0009】
このカバーでは、規制部によって、カバー本体は、閉位置にあるときは開位置に回動しにくく、開位置にあるときは閉位置に回動しにくい。特に、このカバーでは、カバーが自らの位置や姿勢を規制するための規制部を有しているため、部品点数が少なくなり構造が簡単になる。
規制部は装置の一部に当たって回動に対する抵抗力を発生する。
規制部は回動部から分離されて形成されているため、剛性が低くてたわみやすい。
【0014】
【発明の実施の形態】
(1)第1実施形態
構造
図1は本発明の第1実施形態が採用された放送用マイクロホン装置1を示している。放送用マイクロホン装置1は、遠隔操作によってアンプの動作を制御するための装置であり、本体2と、本体2から延びるマイク3とから構成されている。また、本体2の上面を構成するベース4は樹脂製板状部であり、各種スイッチや表示部が配置されている。この実施形態においては、スイッチ等はメンブレンスイッチであり、ベース4の上面は全体的に概ね平坦面形状となっている。
【0015】
次に、本体2のベース4上に設けられた非常用スイッチ構造5について説明する。非常用スイッチ構造5は、図2〜図4に示すように、非常用スイッチ6と、非常用スイッチ6を覆うためのスイッチカバー7と、スイッチカバー7を回動自在に支持するためのベース軸受け部8とから構成されている。
【0016】
非常用スイッチ6は、非常・緊急放送時に使用される非常起動スイッチであり、通常放送時には使用されないものである。非常用スイッチ6は、図9に示すようにベース4面上に概ね面一に形成されたメンブレンスイッチであり、1対のベース軸受け部8(後述)の間に形成されている。非常用スイッチ6の周辺部においては、放送用マイクロホン装置1の本体2の内部が外部から隔離されており、埃等が侵入することがない。なお、図3,図4及び図9に示すように、非常用スイッチ6は本体2の左右方向に長く延びている。
【0017】
ベース軸受け部8は、スイッチカバー7を回動自在に支持するための部分であり、図10及び図11に示すように、ベース4と一体成形され、ベース4の平坦な上面から上方に突出している。ベース軸受け部8は、非常用スイッチ6の両側方(図9の左右方向)に配置された1対の部分であり、各部分は非常用スイッチ6に沿って本体2の前後方向に長く延びている。ベース軸受け部8の各部分は、側方部32と、側方部32の後端部において側方部32の側方向内側(互いに対向する側)に受け部33とを有している。側方部32は、互いに対向する側の面が上下方向及び前後方向にストレートな面となっている。受け部33は側方部32と一体ではあるが、側方部32より低くなっている。
【0018】
側方部32において、受け部33が形成された部分に対応する位置には、軸支孔34が形成されている。軸支孔34はスイッチカバー7の回動軸30(後述)が挿入され支持される部分である。軸支孔34は互いに対向する側に開口する部分を有しており、さらに、側方部32内を延び、ベース4を貫通している。軸支孔34の開口部分は上部分が半円形形状を有している。この軸支孔34は、開口部において両側からの金型が当接する食い切りという構成によって、容易に成形可能である。
【0019】
スイッチカバー7は、非常用スイッチ6を覆うとともに開閉可能なカバーである。スイッチカバー7は、後述するように、閉位置及び開位置でそれぞれその状態を保持することが可能となっている。
【0020】
スイッチカバー7は、ベース4上において、非常用スイッチ6の上方でかつベース軸受け部8の1対の部分間に配置されている。スイッチカバー7は本体2の左右方向に細長く延びる矩形形状の平板状部材である。スイッチカバー7は、ABS樹脂等の樹脂材料によって全体が一体成形されており、主に、カバー本体11と、回動部12と、規制部13とから構成されている。カバー本体11は、主に、板部21と、板部21の縁部からベース4側に延びる前縁カバー部22,側縁カバー部23を有している。カバー本体11の側部つまり側縁カバー部23はベース軸受け部8の1対の部分の側方部32に近接している。また、前縁カバー部22は、側縁カバー部23に比べて短くなっており、ベース4との間に比較的大きな隙間を確保している。このため、操作者が指を隙間に入れてスイッチカバー7を開けやすい。
【0021】
回動部12は、カバー本体11の後部角に設けられた1対の部分である。各回動部12は、板部21から後方に延びる突出部29と、突出部29から側方向外側に突出する回動軸30とから構成されている。突出部29は、図8に示すように側方向から見て円形であり、受け部33上に配置され支持されている。回動軸30は軸支孔34の開口部分に挿入され支持されている。具体的には、回動軸30は軸支孔34の開口部分の上側に当接した状態を保っている。
【0022】
以上に述べた回動部12とベース軸受け部8との係合によって、カバー本体11を含むスイッチカバー7全体が回動部12を中心として回動可能となっている。なお、回動軸30は軸支孔34に対して嵌合して密閉度が高いため、ベース4内部の電気回路に対する防塵性は維持されている。
【0023】
規制部13は、カバー本体11の後部側に設けられた部分であり、カバー本体11を含むスイッチカバー7全体が開位置又は閉位置にある場合に、その動きを規制することでその位置に保持するための部分である。規制部13は、カバー本体11から延びる第1部分26と、その先端からベース4側に延びる第2部分27とから構成されている。第1部分26は、カバー本体11から平行に延びる矩形板形状部分であり、カバー本体11よりわずかに短い側方向長さと、1/3程度の前後方長さを有している。また、第2部分27は、第1部分26から延びる矩形形状部分であり、第1部分26の全体にわたって形成されている。
【0024】
以上に述べた構造において、スイッチカバー7のカバー本体11はベース4の上方に所定距離を空けて配置され、平坦なベース4に対して概ね平行に延びている。したがって、第2部分27はベース4に対して垂直に延びている。この実施形態においては、第2部分27の先端部はベース4に当接しているが、わずかに離れて配置されていてもよい。
【0025】
また、回動部12と規制部13はカバー本体11からそれぞれ独立して後方に延びているため、両者の間には切欠き14が形成されている。切欠き14は図6の平面図において前後方向に細長い隙間になっている。この結果、回動部12と規制部13はともに剛性が低くなり、バネ性が向上している。特に、回動部12は、先端側が互いに接近する方向(図6の矢印A側)にたわみやすくなっており、回動軸30を軸支孔34に嵌合する操作が容易になっている。すなわち、切欠き14によってスイッチカバー7の組み付け性が向上している。また、規制部13は、後述するようにスイッチカバー7の面上下方向(図8の矢印B側)にたわみやすくなっている。以上をまとめると、切欠き14を設けることで、規制部13のたわみと回動部12のたわみとを同時に実現している。
【0026】
開閉動作
次に、図12〜図19を用いて、スイッチカバー7の開閉動作について説明する。なお、図12〜図19は開閉動作を説明するために用いられる模式図である。
【0027】
図12は、スイッチカバー7の閉状態を示している。この状態で、カバー本体11はベース4の上面から所定距離離れた位置に平行に配置され、規制部13の第2部分27は回動軸30に対して非常用スイッチ6から離れる側に位置している。なお、スイッチカバー7は回動軸30を中心に本体2の前後方向に回動可能であり、スイッチカバー7の回動方向開側を矢印R1で示し、スイッチカバー7の回動方向閉側を矢印R2で示している。
【0028】
図12の閉状態から、スイッチカバー7をR1側に回動させる。所定角度回動すると、図13に示すように、規制部13の第2部分27がベース4に当接する。このようにベース4が規制部13に干渉するため、所定の力以下であれば、スイッチカバー7は、R1側に図13以上に開くことができず、また、力を加えることをやめると図12の状態に戻る。すなわち、基本的には、スイッチカバー7は図12の閉状態を維持している。
【0029】
スイッチカバー7に対して所定以上の力を加えると、図13の状態からさらに図14の状態に移行する。図14では、規制部13がベース4に当接することで点線の位置から実線の位置に変形又は移行する。すなわち、規制部13はベース4からの反力によってカバー本体11の外面側に弾性変形する。より具体的には、規制部13において、第2部分27は先端部がカバー本体11の内面側に近づくように曲げられ、第1部分26は先端部がカバー本体11の外面側に反り返るように曲げられる。このとき、第2部分27の先端部はベース4から摩擦抵抗を受けながらその上面を滑っていく。さらに力を加え続けると、図15に示す90度弱回動したところで、規制部13は元の状態に戻りたわみが解消される。より詳細には、規制部13のたわみ反力(復元力)がベース4からの摩擦力より大きくなることで、規制部13の第2部分27の先端部が、ベース4から外れて回動軸30に対して非常用スイッチ6側に位置する。このとき、スイッチカバー7は、図15に示すように、ベース4に対してほぼ直立した状態となる。このため、非常用スイッチ6は露出された状態になり、操作が可能となる。また、スイッチカバー7をさらにR1側に回動させると、90度強回動したところで規制部13の角部28(第1部分26と第2部分27の境界部分)がベース4に当接する。このようにベース4が規制部13に干渉するため、所定以下の力ではスイッチカバー7を図16以上にR1側に回動させることはできない。
【0030】
なお、図15及び図16の開状態において、所定以上の力をスイッチカバー7に対してR2側に加えると、規制部13の第2部分27の先端部がベース4に当接し、ベース4からの反力によって規制部13が弾性変形する。このとき第2部分27の先端はベース4から摩擦抵抗を受けながらその上面を滑っていく。一定の角度に達すると、規制部13は元の状態に戻りたわみが解消される。より詳細には、規制部13のたわみ反力(復元力)がベース4からの摩擦力より大きくなると、規制部13の第2部分27の先端部はベース4から外れ、回動部30に対して非常用スイッチ6から離れた方向に位置する。すなわち、スイッチカバー7は図12及び図13に示す閉状態に戻る。
【0031】
以上より、スイッチカバー7は図15と図16の状態の間で所定以上の力が作用するまでは開状態を維持することできる。なお、本実施形態において以上の状態が成立するためには、回動軸30からベース4までの最短距離に対して、回動軸30から第2部分27の先端部までの距離と回動軸30から規制部13の角部28までの距離とがそれぞれ長く、さらに、回動軸30から第2部分27の外側面までの最短距離が短いことが条件となっている。
【0032】
なお、図12の閉状態においては規制部13の第2部分27の先端部はベース4からわずかに離れているため、比較的開度が大きい図13の状態まで、閉状態と保とうする規制力が働かないように描かれている。しかし、図12の閉状態において規制部13の第2部分27の先端部をベース4の上面にほぼ当接させるようにしておくと、比較的スイッチカバー7の開度が少ない状態からスイッチカバー7に閉状態に保とうとする規制力が働くことになる。つまり、スイッチカバー7の閉状態での自由に回動できる角度が小さくなる。
【0033】
図15及び図16に示された開状態からさらにスイッチカバー7を開く動作について説明する。スイッチカバー7に対してR1側に所定以上の力が作用すると、図17に示すように、規制部13の角部28がベース4に当接し、さらに規制部13は点線の状態から実線の状態に変形する。すなわち、規制部13はベース4からの反力によってカバー本体11の内面側に弾性変形する。このとき、角部28はベース4からの摩擦力によってベース4の所定の位置に係止されている。さらに力を加え続けると、角部28はベース4から外れて元の状態に戻る。より詳細には、規制部13の弾性力がベース4からの摩擦力より大きくなると、規制部13の角部28はベース4に対して滑り、回動部30に対して非常用スイッチ6側に位置する。図18の状態からさらにスイッチカバー7をR1側に倒していくと、図19に示すようにスイッチカバー7のカバー本体11がベース4に対して平行に近接した状態になる。すなわち、スイッチカバー7は初期の開状態から概ね180度開いた状態になり、ベース4上方に直立した部材は存在しなくなる。なお、図19の状態からスイッチカバー7をR2側に回動させようとしても、規制部13の角部28がベース4に当接するため、所定以下の力では元に戻せない。すなわち、スイッチカバー7は図19に示す状態に保持されている。
【0034】
なお、本実施形態においてカバーがほぼ90度開いた状態とほぼ180度開いた状態との間での回動するのを規制するための構造として、第1部分26の先端に第2部分27と反対側に突出する突起を設けても良い。
【0035】
以上に述べたようにスイッチカバー7が180度回動することが可能となっているのは、従来とは異なり、板ばね等が回動部分の後部に配置されていないためである。
【0036】
効果
以上に述べたスイッチカバー7の開閉動作についてまとめて説明し、さらにスイッチカバー7の効果について説明する。
【0037】
なお、以下の説明では、図15又は図16に示すスイッチカバー7がベース4に対して直立した状態を第1開状態と呼び、図18又は図19に示すスイッチカバー7がベース4に対して近接した状態を第2開状態と呼ぶ。また、開状態という概念は、第1開状態及び第2開状態の各々に適用される概念であり、また両開状態を含んだ意味でも用いられる。
【0038】
スイッチカバー7は閉状態及び開状態において所定の力が作用するまではその状態を維持することができる。具体的には、スイッチカバー7は、閉状態にあっては他の状態である第1開状態に移行しにくく、第1開状態にあっては他の状態である閉状態や第2開状態に移行しにくく、第2開状態にあっては他の状態である第1開状態に移行しにくい。このことは、操作者がスイッチカバー7を状況に応じて好ましい状態に設定し、その状態が操作者の意図以外の理由で他の状態に移行しにくいことを意味している。このことは、電気機器の操作部や接続部等、誤操作や意図しない接触が好ましくなく、かつ、使用時には確実にカバーが開かれていることが必要なケースで必要とされる。特に、カバーが開いた状態では誤操作が生じやすいスイッチ等の操作部には有効である。
【0039】
さらに、緊急用・非常用のスイッチでは、カバーの開状態及び閉状態でそれぞれの状態が確実に維持されることの必要性が高い。装置の通常使用時にスイッチが誤操作されて緊急状態の設定になることがあると装置の信頼性が低く評価されてしまい、他方で、装置の緊急使用時にカバーが閉じられてスイッチの迅速な使用が困難となると非常時の使用という目的が達成できないからである。
【0040】
スイッチカバー7を各位置に保持するための保持力(ベース4からスイッチカバー7に作用する抵抗力)は、規制部13の成形厚みや切欠き14の大きさによって調整される。また、スイッチカバー7の保持位置や角度は、規制部13の位置や形状、回動軸30からの各部分の距離、さらにベース4の形状等によって決定される。
【0041】
本発明の特徴は、スイッチカバー7自体が、自らの回動を規制するとともに所定以上の力が作用すると弾性変形して回動を許容する規制部13を有していることにある。この構造によって、以下の有利な効果が得られる。
【0042】
▲1▼ベース4側に板ばね等を設ける必要が無くなり、部品点数が少なくなる。このため製造コストが下がる。
▲2▼ベース4側に特別な構造を設ける必要が無くなり、構造が簡単になる。特に、本実施形態ではベース4にはベース軸受け部8を設けるだけでよく、スイッチカバー7の回動の規制はベース4の平坦面を利用できる。したがって、ベース4上でスイッチカバー7が回動する位置に突起や切欠きなどの構造を設ける必要がなくなり、カバー設置の設計自由度が高くなる。具体的には、カバーを含むスイッチ構造をベース上の任意の位置に設けやすくなっている。
【0043】
さらには、構造が簡単になることによって各部分の耐久性が向上し、破損等が生じにくい。
▲3▼板ばねを設ける必要が無くなったため、スイッチカバー7のベース4に対する非常用スイッチ6やスイッチカバー7の高さを低くできる。従来であれば板ばねがベースに対して一定の高さを必要とするため、スイッチやカバーをベースに対して高く突出する位置に設ける必要があった。
【0044】
▲4▼本実施形態のようにカバーが保持される開位置を複数有している場合は、カバーの開度を複数段階で調整できる。
(2)第2実施形態
図20〜図21に示す第2実施形態では、基本的な構造は前記第1実施形態と同様であるので、異なる点のみについて説明する。
【0045】
本実施形態では、スイッチカバー7は角部28がベース4に当接しないようになっている。具体的には、回動軸30から角部28までの距離が回動軸30からベース4までの最短距離より短くなるように設定されている。
【0046】
前記第1実施形態の図15や図16に示すにような直立状態からスイッチカバー7をR1側に回動していく。すると、ベース4から規制部13に対する干渉がないため、スイッチカバー7は、スムーズに回動が進み、図20,図21,図22の各状態に順番に移行していく。つまり、スイッチカバー7は、ベース4に対して直立した状態から、R2側には所定の力が作用するまで回動することはできないが、R1側にはスムーズに回動できる。
【0047】
以上より、本実施形態においては、スイッチカバー7の「開状態」とは直立状態から図22に示すような180度開状態までを含み、スイッチカバー7が「規制部13によって開状態に保持される」とは直立状態からR2側には抵抗を受けずには回動できないことを意味する。
【0048】
本実施形態においては、前記実施形態の場合も同様であるが、スイッチカバー7が180度まで回動できるため、スイッチカバー7の回動部12やベース軸受け部8に対して大きな力が作用することがない。したがって、回動部12等が破損しにくい。
(3)他の実施形態
前記実施形態では、規制部13がベース4からの反力によって弾性変形することで回動を許容しながら、回動の規制力として働くように構成したが、弾性変形するのは、規制部13に限らず、軸支孔34に嵌合する回動軸30を含めた回動部12からカバー本体11を通じて規制部13までの何れの部分、あるいは複数の部分がベース4からの反力によって弾性変形するように構成してもよい。
【0049】
前記実施形態ではベース4は平坦面を構成していたが、本発明に係るカバーは平坦面以外の他の形状を有する装置の一部に設けることができる。
前記実施形態では規制部はカバー本体からの突起として構成されていたが、本発明はそのような形態に限定されない。
【0050】
本発明に係るカバーは、緊急・非常用スイッチ以外の他のスイッチにも採用することができる。
本発明に係るカバーはコネクタ等の接続部にも採用できる。
【0051】
本発明に係るカバーは壁等に取り付けられた装置の側壁にも採用できる。その場合カバーは重力に対しても抵抗力を発生して開位置及び閉位置でそれぞれ保持されている。
【0052】
【発明の効果】
本発明に係るカバーでは、カバーが自らの位置や姿勢を規制するための規制部を有しているため、部品点数が少なくなり構造が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用されたマイクロホン装置の斜視図。
【図2】本発明の一実施形態が採用されたカバー構造の斜視図であり、カバーが閉じられた状態を示す図。
【図3】本発明の一実施形態が採用されたカバー構造の斜視図であり、カバーがわずかに開いた状態を示す図。
【図4】本発明の一実施形態が採用されたカバー構造の斜視図であり、カバーを取り去った状態を示す図。
【図5】スイッチカバーの背面図であり、図6のV矢視図。
【図6】スイッチカバーの平面図。
【図7】スイッチカバーの正面図であり、図6のVII矢視図。
【図8】スイッチカバーの側面図であり、図6のVIII矢視図。
【図9】非常用スイッチの平面図。
【図10】図9のX-X断面図。
【図11】図9のXI-XI断面図。
【図12】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図13】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図14】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図15】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図16】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図17】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図18】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図19】第1実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図20】第2実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図21】第2実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【図22】第2実施形態においてカバー開閉動作を説明するための模式図。
【符号の説明】
1 マイクロンホン装置(装置)
4 ベース
5 非常用スイッチ構造
6 非常用スイッチ(所定部)
7 スイッチカバー(カバー)
8 ベース軸受け部
11 カバー本体
12 回動部
13 規制部

Claims (1)

  1. 装置に設けられた所定部を覆うためのカバーであって、
    カバー本体と、
    前記所定部を覆う閉位置と前記所定部を使用可能とする開位置との間で前記カバー本体を回動可能とするように前記装置に支持された回動部と、
    前記回動部の近傍に配置され、前記装置の表面に当接して前記カバー本体の回動を規制するとともに、弾性変形することで前記カバー本体の回動を許容する規制部とを備え、
    前記規制部は、カバー本体から延びる第1部分と、前記第1部分の先端から前記装置の表面側に延びる第2部分とを有しており、
    前記規制部は、前記カバー本体が前記閉位置にあるときは前記第2部分が前記装置の表面に当接して前記カバー本体が前記開位置に回動するのを規制し、前記カバー本体が前記開位置にあるときは前記第1部分と前記第2部分の間の角部が前記装置の表面に当接して前記カバー本体が前記閉位置に回動するのを規制し、
    前記回動部は前記カバー本体の一端側の両側部に設けられた一対の部分であり、
    前記規制部は、前記カバー本体の前記一端側の前記一対の部分の中間に設けられており、前記1対の部分との間には切欠きが確保されている、
    カバー。
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