本発明の実施の一形態を図に基づいて以下に説明する。
本実施形態に係る写真撮影プリント装置は、利用者の写真を撮影する機能(撮影機能)、撮影した画像に対して落書きなどの編集を利用者に行わせる機能(編集機能)、および編集された画像をプリント紙上に印刷する機能(プリント機能)を備えているものである。なお、これらの機能は全て必須であるものではなく、編集機能、プリント機能が省かれた構成とすることも可能である。
(写真撮影プリント装置の外観的構成)
まず、写真撮影プリント装置の外観的構成について説明する。図3(a),図3(b)は、写真撮影プリント装置1の斜視図である。
図3(a)に示すように、写真撮影プリント装置(写真撮影装置)1には、筐体2および背景シート3が互いに対向配置されている。この写真撮影プリント装置1においては、筐体2と背景シート3との間に、利用者の写真を撮影するスペースである撮影空間R1が配されている。また、図3(b)に示すように、筐体2を挟んで撮影空間R1と対向する位置に、撮影された画像に対する編集を利用者に行わせるためのスペースである編集空間R2が配されている。
なお、撮影空間R1の外周には、遮光性を有するビニールシートなどから構成される周囲幕(不図示)が設けられていてもよい。この周囲幕によって、外部からの光が撮影空間R1に入ってくることを防止することが可能となり、より良好な撮影を行うことが可能となる。また、この周囲幕によって、撮影処理中に照明や音声による演出が効果的になるとともに、外部からののぞき見等を防いでプライバシーを保護することが可能となる。
つぎに、筐体2の構成について詳細に説明する。図3(a)に示すように、筐体2には、撮影空間R1側において、カメラユニット4、撮影用タッチパネル5、拡散板6・6、コイン投入口7、コイン返却口8、リモートコントローラ14、シャッターボタン15が設けられている。また、同図に示すように、筐体2の側面には、プリント排出口9が設けられている。さらに、図3(b)に示すように、筐体2には、編集空間R2側において、編集用タッチパネル10、タッチペン11a・11bが設けられている。
カメラユニット(撮影手段)4は、内部に例えばレンズ群、絞り、CCD撮像素子などを備えたデジタルカメラ30を搭載しているものであり、利用者(被写体)を撮影するものである。また、カメラユニット4には、全身撮影やアップ撮影等の複数の撮影方法に対応できるように、ズーム、絞り、フィルタ等を切り替え可能に構成してもよい。なお、カメラユニット4に搭載されるデジタルカメラ30は、CCD(charge coupled device)撮像素子から構成されているが、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)センサから構成されてもよい。
さらに、このカメラユニット4には、図4(b)に示すように、デジタルカメラ30の他、小型モニタ31、取っ手32・32が備えられている。小型モニタ31は、デジタルカメラ30が撮影している画像をリアルタイムで表示するためのものである。これにより、カメラユニット4に対向する位置で撮影ポーズをとる利用者は、自身の姿を確認しながら写真撮影を行うことができる。取っ手32・32は、利用者が手でカメラユニットを掴むと共に、手でカメラユニット4を移動させるためのものである。
ここで、カメラユニット4は、往復移動可能な構成である。なお、本実施の形態においては、カメラユニット4は、鉛直方向(図3、図4においてAB方向)に沿って往復移動可能である。また、A方向とは、鉛直方向上において写真撮影プリント装置1の天井側の方向をいい、B方向とは、鉛直方向上において写真撮影プリント装置1の床側の方向をいう。
なお、本実施の形態の写真撮影プリント装置1では、カメラユニット4の移動モードとして、(1)カメラユニット駆動部(図4参照)12から伝達される駆動力によってカメラユニット4を往復移動させると共に、カメラユニット4をリモートコントロールするリモコンモード(第一移動モード)、(2)利用者が手でカメラユニット4を往復移動させる手動モード(第二移動モード)、が用意されている。
リモートコントローラ14は、上述したリモコンモードにおいて、カメラユニット4の移動方向および移動量を利用者が入力するためのボタンである。つまり、利用者は、リモートコントローラ14を用いて上述した移動方向および移動量を入力すると、カメラユニット4は、この移動方向および移動量に応じて、カメラユニット駆動部12から伝達される駆動力によって駆動する。具体的に、利用者が上ボタン14a(下ボタン14b)を押すとカメラユニット4はA方向(B方向)に移動し、利用者が上ボタン14aから手を離すとカメラユニット4は停止する。
シャッターボタン15は、利用者が写真撮影のタイミングを指定するためのボタンである。つまり、利用者が、所望のタイミングでシャッターボタン15を押すと、このタイミングで、カメラユニット4が撮影している動画から静止画像が取得される。
図3(a)、図3(b)に示すように、両タッチパネル5・10は、例えば液晶表示素子などのフラットパネルディスプレイやCRT(Cathode Lay Tube)等の表示面にタッチセンサを備えて構成されるものである。撮影用タッチパネル5は、撮影空間R1における撮影処理についての各種メッセージや画像などを表示するパネルであり、編集用タッチパネル10は、編集空間R2における編集処理についての各種メッセージや画像などを表示するパネルである。
なお、編集用タッチパネル10の近傍には、夫々、タッチペン11a・11bが備えられている。利用者は、編集用タッチパネル10に対し、これらタッチペン11a、11bを接触させることによって、落書きなどの画像描画、画像加工を行ったりすることが可能となる。
拡散板6・6は、筐体2の内部に設けられているストロボ光源、蛍光管からの光を、撮影空間R1に拡散するためのものである。つまり、拡散板6・6の裏側には、ストロボ光源、蛍光管が設けられている。なお、上記ストロボ光源は、写真撮影の瞬間に強い光を発するための撮影時発光手段に相当するものであり、ストロボ管が発光することによって光を発するようになっている。また、上記蛍光管は、定常的に発光するための定常発光手段に相当するものである。
コイン投入口7は、利用者がプレイ料金として所定金額のコインを投入するための投入口である。また、コイン返却口8は、釣り銭が生じた場合や、コインが投入された後でリセットされた場合に、コインを利用者に対して返却するための返却口である。また、筐体2の内部には、利用者から徴収したコイン、およびつり銭のためのコインを蓄積するコイン容器(図示せず)が設けられている。
プリント排出口9は、撮影処理および編集処理を終えた後に、プリントされたプリント紙が排出される箇所である。
なお、図示しないが、筐体2には、利用者に対して,各種操作上のガイダンス音声、効果音、BGM(back ground music)などを出力するためのスピーカが設けられている。
つぎに、背景シート3について説明する。背景シート3は、撮影の背景を演出するものである。なお、背景シート3は、切り替え可能に構成されていてもよい。つまり、撮影処理時において、撮影における背景を利用者の好みに応じて演出できるよう、背景シート3を切り替えることができるようになっていてもよい。その場合、例えば様々な色、あるいは様々な絵柄や模様の背景シート3を複数枚背景となる位置に構成し、これら背景シート3を切り替えることによって、利用者の好みに応じた背景を演出することを可能とする。この背景シート3は、モータによる機械制御によって切り替え可能な構成であってもよいし、利用者がめくったりスライドさせたりすることによって切り替え可能な構成であってもよい。
(カメラユニット駆動部12の構成)
ここで、上記リモコンモードにおいて、カメラユニット4を駆動するカメラユニット駆動部(移動手段)12について具体的に説明する。図4(a)は、カメラユニット駆動部12の正面図、図4(c)は、カメラユニット駆動部12の側面図である。
図4(a)、図4(c)に示すように、カメラユニット駆動部12は、モータ(第一駆動源)20、回転軸21、クラッチ22、回転軸23、プーリ24a・24b、保持部材25、レール26、歯付きベルト27、ダミー部材28、位置センサ29より構成される。
図4(c)に示すように、カメラユニット4は、保持部材25に保持され、AB方向に往復移動可能である。また、カメラユニット4は、その下端(B方向側端部)が位置aよりA方向側に位置する場合、上記のリモコンモードで往復移動するように構成されている。これに対し、カメラユニット4は、その下端が位置aよりB方向側に位置する場合、上記の手動モードで往復移動するように構成されている。なお、手動モードの場合、利用者は、取っ手32を掴んでカメラユニット4を動かすことができる。
保持部材25は、歯付きベルト27に取り付けられている。そして、レール26は、AB方向を長手方向とする棒状部材であり、保持部材25に備えられている貫通孔(不図示)を貫通している。つまり、保持部材25は、カメラユニット4を保持しつつ、レール26の長手方向に沿って摺動可能な状態に支持されている。
歯付きベルト27は、プーリ24a・24bに巻回して設けられ、プーリ24aの回転方向に従って回転する。そして、歯付きベルト27に取り付けられている保持部材25は、レール26の長手方向に沿って、歯付きベルト27の回転方向に応じてA方向またはB方向に移動する。
さらに、歯付きベルト27には、保持部材25と反対側に、ダミー部材28が取り付けられている。このダミー部材28は遮光板からなるものである。このダミー部材28は、歯付きベルト27の回転に伴い、保持部材25の移動方向とは逆方向に移動する。
また、位置センサ29は、センサ29aおよび29bから構成される。センサ29aは、カメラユニット4の下端が位置aに到達すると、ダミー部材28の下端(B方向側端部)を検知する位置に配置されている。センサ29bは、ダミー部材28の上端(A方向側端部)がセンサ29aに到達すると、ダミー部材28の下端を検知する位置に配置されている。つまり、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置する場合、少なくともセンサ29aまたは29bのいずれかがダミー部材28を検知していることになる。
また、図4(a)に示すように、回転軸21はモータ20の駆動軸を構成するものであり、回転軸23はプーリ24aに取り付けられていると共にその回転軸を構成するものである。また、回転軸21と23とは、クラッチ22の接続/切断に連動して、互いに接続/切断するものである。
したがって、クラッチ22を接続すると共にモータ20を駆動すると、回転軸21および23が回転し、これに伴ってプーリ24aも回転する。これにより、保持部材25に保持されているカメラユニット4は、モータ20からの駆動力によってA方向またはB方向に駆動する。なお、クラッチ22が切断された状態では、モータ20からの駆動力がカメラユニット4に伝達されず、利用者が手でカメラユニット4を動かさなければ、カメラユニット4は移動しない。
つまり、クラッチ22が接続されている状態では、カメラユニット4は上記のリモコンモードで移動し、クラッチ22が切断されている状態では、カメラユニット4は上記の手動モードで移動することになる。
また、上記のリモコンモードと手動モードとの切り替えは、後述する制御装置41(図1参照)によって行われる。本実施の形態では、制御装置41は、カメラユニット4の位置に応じて、上記のリモコンモードと手動モードとを切り替えている。
具体的に、制御装置41は、ダミー部材28がセンサ29aまたは29bのいずれかに検知されている状態では、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置すると判断し、クラッチ22を接続する。また、制御装置41は、ダミー部材28がセンサ29aおよび29bのいずれにも検知されていない状態では、カメラユニット4の下端が位置aよりもB方向側に位置すると判断し、クラッチ22を切断する。
つまり、本実施の形態では、カメラユニット4の下端が位置aよりA方向側に位置するとき、カメラユニット4の移動モードはリモコンモードに切り替えられ、カメラユニット4の下端が位置aよりB方向側に位置するとき、カメラユニット4の移動モードは手動モードに切り替えられている。なお、このカメラユニット4の移動モードを切り替える制御装置41の具体的機能については、後に詳述する。
(写真撮影プリント装置1における機能的説明)
つぎに、写真撮影プリント装置1の機能的な構成について、図2に示すブロック図を参照しながら説明する。同図に示すように、写真撮影プリント装置1は、先に説明した背景シート3、両タッチパネル5・10、カメラユニット4、カメラユニット駆動部12、リモートコントローラ14に加えて、制御装置41、記憶装置42、電源装置43、課金処理部44、照明装置45、IDタグリーダ/ライタ46、プリンタ(画像出力手段)47を備えている。
制御装置41は、写真撮影プリント装置1内における上述した各種構成の動作を統括的に制御するものである。この制御装置41は、例えばPC(personal computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばCD−ROM(compact disc read only memory)などのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御装置41がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。
記憶装置42は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。この記憶装置42に記憶される内容としては、上記した制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、およびその他各種プログラムが挙げられる。
電源装置43は、写真撮影プリント装置1内における上述した各種構成に対して電力供給を行うためのものである。
課金処理部44は、コイン投入口7からのコイン投入、およびコイン返却口8におけるコイン返却処理などを制御するものであり、利用者から徴収する課金に関する処理を行うブロックである。課金処理部44による課金状況に応じて、制御装置41が該当利用者に対する動作を制御する。
照明装置45は、前記したストロボ光源、蛍光管などに相当するものであり、撮影時にフラッシュとして機能したり、通常時の照明としても機能したりするものである。制御装置41は、照明装置45に対して、写真撮影の瞬間にフラッシュ照明を行わせるなどの制御を行う。
IDタグリーダ/ライタ46およびプリンタ47は、プリンタユニットを構成しており、このプリンタユニットに対して、写真プリントの出力媒体となるプリント紙(プリント媒体)48およびIDタグ(識別媒体)49がプリント紙ユニット(プリント媒体ユニット)としてセットで納入されるようになっている。
なお、プリント紙48としては、通常の紙状媒体である紙状シートであってもよいし、粘着シートおよび該粘着シールの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートであってもよい。
プリンタ47は、印刷すべき画像のデータが制御装置41から送られてくると、そのデータに基づいてプリント紙(プリント媒体)48に印刷を行うものである。このプリンタ47としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、プリント紙48およびIDタグ49に加えて、昇華型用インクフィルムがセットになって納入されることになる。
IDタグリーダ/ライタ46は、IDタグ49に記録されている各種識別情報を読み出して制御装置41に出力する。IDタグ49は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成されるものである。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
制御装置41は、IDタグリーダ/ライタ46で読みとった識別情報に基づいて、装着されたプリント紙48およびインクフィルムが、当該写真撮影プリント装置1において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ47を動作可能とする。すなわち、写真撮影プリント装置1において指定されているプリント紙48およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
また、IDタグ49に記録されている用紙枚数情報に基づいて、プリント紙を使用するごとに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、利用者の利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ49に記録されている用紙枚数情報も書き換えるようにする。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ49に記録されている用紙枚数情報も零となり、このIDタグ49を無効にすることが可能となる。
また、IDタグ49に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、その用紙やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
IDタグ49としては、無線によりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ46としては、これらのどちらか一方あるいは両方に対応したものとなる。
なお、上記の例では、IDタグを利用して利用可能なプリント紙であるか否かを確認するようになっているが、これに限定するものではなく、例えば、プリント紙およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用して確認するような構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
(制御装置41の機能的説明)
つぎに、制御装置41の機能について詳細に説明する。制御装置41は、図1に示すように、位置判断部50、モード切り替え部51、表示制御部53、クラッチ制御部54、モータ制御部55を含んでいる。
位置判断部(位置検知手段)50は、位置センサ29からの出力に基づいて、カメラユニット4の位置を判断するブロックである。
具体的に、位置判断部50は、センサ29aまたは29bの少なくともいずれか一方がダミー部材28を検知している場合、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置すると判断し(真と判断)、この判断結果を示す位置信号(真を示す位置信号)をモード切り替え部51に入力する。また、位置判断部50は、センサ29aおよび29bの両方がダミー部材28を検知していない場合、カメラユニット4の下端が位置aよりもB方向側に位置すると判断し(偽と判断)、この判定結果を示す位置信号(偽を示す位置信号)をモード切り替え部51に入力する。
モード切り替え部(モード切り替え手段)51は、位置判断部50からの位置信号に応じて、カメラユニット4の移動モードを切り替えるブロックである。
具体的に、モード切り替え部51は、上記位置信号が真を示す場合、カメラユニット駆動部12から伝達される駆動力によってカメラユニット4を往復移動させるリモコンモードに切り替え、リモコンモードを示す信号をクラッチ制御部54,表示制御部53へ送信する。また、モード切り替え部51は、上記位置信号が偽を示す場合、利用者が手でカメラユニット4を往復移動させる手動モードに切り替え、この手動モードを示す信号をクラッチ制御部54,表示制御部53へ送信する。
クラッチ制御部54は、クラッチ22の接続および切断を制御するブロックである。具体的に、クラッチ制御部54は、モード切り替え部51からリモコンモードを示す信号を入力した場合、クラッチ22を接続し、モード切り替え部51から手動モードを示す信号を入力した場合、クラッチ22を切断する。
表示制御部53は、デジタルカメラ30から画像データを入力すると共に、この画像データに基づいた動画を撮影用タッチパネル5に表示する制御を行うブロックである。これにより、カメラユニット4によって撮影されている利用者は、リアルタイムで自身の姿を撮影用タッチパネル5によって確認することができる。なお、この動画を図4(b)に示す小型モニタ31に表示してもよい。
また、表示制御部(モード通知手段)53は、上記のリモコンモードであること、または上記の手動モードであることを示す画像を撮影用タッチパネル5に表示する。具体的に、表示制御部53は、モード切り替え部51からリモコンモードを示す信号を入力した場合、例えば図5(a)に示すように、リモートコントロールによってカメラユニット4を移動させる事を示すインストラクト画像を撮影用タッチパネル5に表示する。また、表示制御部53は、モード切り替え部51から手動モードを示す信号を入力した場合、例えば図5(b)に示すように、カメラユニット4を手で動かすことを促すインストラクト画像を撮影用タッチパネル5に表示する。
なお、リモコンモードの場合、利用者はリモートコントローラ14を用いてカメラユニット4を移動させるが、図5(a)に示すように、撮影用タッチパネル5にコントロールボタンを表示させ、利用者がこのコントロールボタンをタッチするによってカメラユニット4を移動させることもできる。
モータ制御部55は、リモートコントローラ14または撮影用タッチパネル5から、カメラユニット4の移動方向および移動量を示すデータを入力し、このデータに従ってモータ20を駆動制御するブロックである。
(全体処理の流れ)
つぎに、写真撮影プリント装置1における全体処理の流れについて、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、ステップ1(以降、S1のように称する)において、課金処理部44によってコイン投入口7からコインの投入の有無が判定される(課金処理)。コインの投入が確認されると(S1においてYES)、S2へ移行する。コインの投入が確認されない場合(S1においてNO)、S1の処理が繰り返される。なお、S1の処理が繰り返されている間、撮影用タッチパネル5にはデモ画面が表示される。
コインの投入が確認されると、S2において撮影処理が開始される。この撮影処理では、実際の撮影処理が行われるが、この撮影処理が行われる前に背景画像の選択、背景画像の位置調整およびサイズ調整などが行われてもよい。なお、この撮影処理に関する詳細については後述する。
そして、S3において撮影処理が終了したか否かが判定され、終了していない場合には(S3においてNO)、S3における撮影処理が繰り返し行われる。撮影処理の終了は、撮影処理時間がオーバーした場合(例えばコイン投入から2分経過した場合)となる。なお、利用者によって撮影処理の終了指示が出されるか、写真撮影の回数が所定数になれば撮影処理を終了するようにしてもよい。
撮影処理の終了が確認されると(S3においてYES)、利用者は撮影空間R1から編集空間R2に移動し、編集用タッチパネル10を用いた編集処理が開始される(S4)。
図10に、編集画面の例を示す。同図に示す編集画面例では、表示画面上における左上隅に編集処理を行うことが可能な制限時間の残り時間が表示される。また、表示画面上における中央には、編集対象となる画像、すなわち撮影処理によって生成された合成画像が表示され、この画像に対してタッチペン11a・11bを用いて落書きなどの編集処理が行われることになる。この画像の左には、編集処理を行うためのツール類の選択領域が表示される。ツール類としては、例えば複数の種類からなるペンおよびその色、消しゴム、および複数のスタンプなどが挙げられる。
また、編集対象となる画像の右には、編集対象となる画像を選択するための選択画像、すなわち、上記の画像の選択処理において選択された画像が表示される。利用者は、タッチペン11a・11bによって選択画像をタッチすることによって、中央に編集対象として表示される画像を切り替えることが可能となっている。なお、この選択画像は、上記の撮影処理において、複数回の撮影が行われた場合の各撮影時における画像に相当するものである。
そして、S5において編集処理が終了したか否かが判定され、終了していない場合には(S5においてNO)、S4に戻って編集処理が継続される。編集処理は、利用者によって「落書きおわり」ボタンが押された場合、あるいは編集処理に割り当てられた残り時間がなくなった場合(例えば撮影処理終了から2分経過した場合)に終了することになる。
編集処理の終了が確認されると(S5においてYES)、編集が施された画像データがプリンタ47に伝送され、この画像データに基づいてプリンタ47がプリント紙48に対して画像出力し、これがプリント排出口9から排出される(S6)。以上のシーケンスによって、ある利用者による撮影から編集、出力に至るプレイ動作が終了する。
(撮影処理の流れ)
つぎに、S2における撮影処理の詳細について、図7に基づいて以下説明する。まず、S11において、撮影空間R1に入場した利用者は、カメラユニット4の高さ調整を行う(カメラユニット移動処理)。このカメラユニット移動処理については後に詳述する。
また、S12において、利用者によってシャッターボタン15が押されたか否か判断され、シャッターボタン15が押された場合(S12,YES)、このシャッターボタン15が押されたタイミングで写真撮影処理が行われる(S13)。なお、シャッターボタン15が押されない場合、S14へ移行する。
なお、ここでは、筐体2に設けられるシャッターボタン15によって写真撮影が行われているが、図5(a)図5(b)に示すように、シャッターボタンを撮影用タッチパネル5に表示し、利用者がこのシャッターボタンにタッチすることで写真撮影を行ってもよい。
そして、S14において、撮影処理時間がオーバーしているか否かが判定され、撮影処理時間がオーバーしている場合、撮影処理が終了する(S14,YES)。なお、撮影処理時間がオーバーしていない場合、S11へ戻り、カメラユニットの移動処理および写真撮影処理を繰り返し実行することができる(S14,NO)。
なお、以上のフローでは、S14において、撮影時間がオーバーしている場合、撮影処理を終了することにしているが、ここで一度も撮影されていない場合は一度だけ撮影を自動的に行ってから撮影処理を終了することにしてもよい。
(カメラユニット移動処理の流れ)
つぎに、S11におけるカメラユニット移動処理の詳細について、図8に基づいて以下説明する。
まず、S21において、位置判断部50は、位置センサ29からの出力に基づいて、カメラユニット4の位置を判断し、この判断結果を示す位置信号を出力し、モード切り替え部51へ送信する。
具体的に、位置判断部50は、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置する場合、真を示す位置信号をモード切り替え部51へ入力し、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置する場合、偽を示す位置信号をモード切り替え部51へ入力する。
つぎに、S22において、モード切り替え部51は、位置判断部50からの位置信号に応じて、カメラユニット4の移動モードを選択する処理を行う。ここで、モード切り替え部51は、真を示す位置信号を入力すると、カメラユニット4の移動モードを上記のリモコンモードに切り替え、S23〜S28へ処理を移行する。また、モード切り替え部51は、偽を示す位置信号を入力すると、カメラユニット4の移動モードを上記の手動モードに切り替え、S29〜S34へ処理を移行する。具体的には、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置する場合、リモコンモードに切り替わり、カメラユニット4の下端が位置aよりもB方向側に位置する場合、手動モードに切り替わる。
S22において、カメラユニット4の移動モードがリモコンモードに切り替えられると、クラッチ制御部54は、クラッチ22を接続する(S23)。これにより、カメラユニット駆動部12におけるモータ20の駆動力を、カメラユニット4に伝達することができる。また、表示制御部53は、図5(a)に示すように、リモートコントロール(ボタン操作)によってカメラユニット4を移動させる事を促すインストラクト画像を撮影用タッチパネル5に表示する(S24)。
そして、利用者は、撮影用タッチパネル5に表示されているインストラクト画像に従い、リモートコントローラ14または撮影用タッチパネル5に表示されているコントロールボタンを用いて、モータ20からの駆動力によりカメラユニット4を移動させる(S25)。
例えば、利用者が図3(a)に示す上ボタン14aを押すと、カメラユニット4がA方向へ移動するようにモータ20は駆動する。同様に、利用者が下ボタン14bを押すと、カメラユニット4がB方向へ移動するようにモータ20は駆動する。
ここで、利用者が上ボタン14aまたは下ボタン14bから手を離すと、モータ20は停止し、カメラユニット4の移動処理が終了する(S26においてYES)。
また、カメラユニット4が移動している間(S26においてNO)、位置判断部50は、位置センサ29からの出力に基づいて、カメラユニット4の位置を判断し(S27)、モード切り替え部51は、位置判断部50からの位置信号に応じて、カメラユニット4の移動モードを選択する処理を行う(S28)。ここで、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置する場合、リモコンモードが維持されるが(S28においてYES)、カメラユニット4の下端が位置aよりもB方向側に位置する場合、手動モードに切り替わり、S29へ移行する(S28においてNO)。
つぎに、S22またはS28において、カメラユニット4の移動モードが手動モードに切り替えられた場合について説明する。この場合、クラッチ制御部54は、クラッチ22を切断する(S29)。これにより、カメラユニット駆動部12とカメラユニット4は切断され、利用者はカメラユニット4を手で動かせるようになる。また、表示制御部53は、図5(b)に示すように、カメラユニット4を手で動かすことを促すインストラクト画像を撮影用タッチパネル5に表示する(S30)。
そして、利用者は、撮影用タッチパネル5に表示されているインストラクト画像に従い、カメラユニット4を手で動かして移動させる(S31)。ここで、利用者がカメラユニット4から手を離すと、カメラユニット4は停止し、カメラユニット4の移動処理が終了する(S32においてYES)。
また、カメラユニット4が移動している間(S32においてNO)、位置判断部50は、位置センサ29からの出力に基づいて、カメラユニット4の位置を判断し(S33)、モード切り替え部51は、位置判断部50からの位置信号に応じて、カメラユニット4の移動モードの選択処理が行われる(S34)。ここで、カメラユニット4の下端が位置aよりもB方向側に位置する場合、手動モードが維持されるが(S34においてYES)、カメラユニット4の下端が位置aよりもA方向側に位置する場合、リモコンモードに切り替えられ、S23へ移行する(S34においてNO)。
このようにして、利用者は、撮影用タッチパネル5に表示されているインストラクト画像に従い、上記のリモコンモードにおいてはカメラユニット4をモータ20からの駆動力で移動させ、上記の手動モードにおいてはカメラユニット4を手で移動させている。
ここで、上記構成によれば、モード切り替え部51は、カメラユニット4の下端が位置aよりA方向側に位置する場合に上記リモコンモードに切り替え、カメラユニット4の下端が位置aよりB方向側に位置する場合に上記手動モードに切り替えている。また、上述したように、A方向とは、鉛直方向上において写真撮影プリント装置1の天井側の方向をいい、B方向とは、鉛直方向上において写真撮影プリント装置1の床側の方向をいう。
したがって、カメラユニット4が予め定められた位置aより低い箇所にある場合、利用者はカメラユニット4の位置を手動で調整することができる。そして、カメラユニット4が予め定められた位置aより高い箇所にある場合、カメラユニット4の位置をリモートコントロールで操作できる。よって、利用者にとって、カメラユニット4が比較的低い位置にある場合は手で位置調整を行えるため、微妙な調整が可能となる。また、カメラユニット4が比較的高い位置にある場合はリモートコントロールで位置調整できるため、利用者にとって手が届きにくい位置にもカメラユニット4を移動させることが可能になる。つまり、モード切り替え部51の移動モード切り替えによって、カメラユニット4の位置の微妙な高さ調整を行うことができると共に、手が届きにくい位置にもカメラユニット4を移動させることが可能になる。
例えば、上述した位置aを写真撮影プリント装置1の床から150cm程度の高さに設定すれば、女子中学生や女子高校生にとって、手の届きやすい位置についてはカメラユニット4を手動で移動させることができ、手の届きにくい位置についてはカメラユニット4をリモートコントロールで移動させることができる。
また、図8の処理において、カメラユニット移動処理開始前のカメラユニット4の位置は、前回の撮影処理終了時の位置を継続しているものとするが、撮影処理が終了する毎にカメラユニット4を予め定められた位置(ホームポジション)に戻すように制御してもよい。このようにすると、S22を省略することができ、常にリモコンモードまたは手動モードでカメラユニット移動処理が開始される。
また、手動モードにおいて、利用者自身が手でカメラユニット4を移動させる場合、利用者によってはカメラユニット4を重く感じて、移動させる事が困難な場合もあり得る。このような場合、カメラユニット4に対して補助的な駆動力を伝達すれば、腕力のない利用者にとっても、カメラユニット4を手で移動させることが簡単になる。
例えば、図9に示すように、制御装置41aに補助力付加部52,外力判断部58,移動方向判断部59を構成し、カメラユニット駆動部12aに移動方向センサ57を構成し、カメラユニット4aの内部に外力センサ56を構成する。以下では、図9に示す制御装置41aの詳細について説明する。
外力センサ56は、カメラユニット4aに与えられる外力を検出するセンサである。つまり、利用者がカメラユニット4aを手で動かす場合、カメラユニット4aに対して利用者が与えている力の量が検出される。
移動方向センサ57は、カメラユニット4aの移動方向(A方向またはB方向)を検知するためのセンサである。例えば、プーリ24aの回転方向を検知することにより、カメラユニット4の移動方向を検知することができる。
外力判断部(外力検知手段)58は、外力センサ56からの出力に基づいて、カメラユニット4aに与えられる外力を検知し、カメラユニット4aに与えられている外力が所定値以下であるか否かを判定し、所定値以下であると判定した場合、補助力付加を指示する指示信号を補助力付加部52へ入力するブロックである。
移動方向判断部59は、移動方向センサ57の出力に基づいて、カメラユニット4aの移動方向を判定する。そして、移動方向判断部59は、カメラユニット4aが移動している場合に限り、カメラユニット4aの移動方向を示す移動方向信号を補助力付加部52へ入力する。
補助力付加部(移動補助手段)52は、上述した指示信号および移動方向信号を入力すると、クラッチ接続の指示を示す接続指示信号をクラッチ制御部54へ入力し、モータ20の駆動量および回転方向を示す駆動指示信号をモータ制御部55へ入力する。ここで、駆動指示信号に示される回転方向は、カメラユニット4が上記移動方向に示される移動方向で移動できるような回転方向である。また、駆動指示信号に示される駆動量は、モータ20のみの駆動力ではカメラユニット4aを移動させることができない程度の微小な駆動量である。
この図9の構成によれば、補助力付加部52は、手動モードにおいてカメラユニット4aが移動している場合であって、利用者からカメラユニット4aに与えられる外力が所定値以下になると、モータ(第二駆動源)20からカメラユニット4aへ駆動力を伝達するように制御することとなる(パワーアシスト処理)。つまり、利用者が手動によってカメラユニット4aを動かしているとき、利用者からカメラユニット4aに与えられる力が少なくなれば、モータ20からの駆動力がカメラユニット4aに補助的に与えられる。これにより、腕力のない利用者によるカメラユニット4aの位置調整を、モータ20からの駆動力によりアシストできる。また、かろうじて手の届く位置へカメラユニット4aを移動させたい利用者によるカメラユニットの位置調整を、モータ20からの駆動力によってアシストできる。
なお、利用者がカメラユニット4aから手を離すと、モータ20のみの駆動力ではカメラユニット4aは移動しないため、カメラユニット4aは停止する。そして、カメラユニット4aが停止すると、移動方向判断部59は、補助力付加部52への移動方向信号の入力を中止するため、補助力付加部52によるパワーアシスト処理も終了することとなる。
また、図9の構成によれば、利用者からカメラユニット4aに与えられる外力が所定値以下になった場合に、補助力付加部52によるパワーアシスト処理を行っているが、手動モードに切り替えられている場合であれば、カメラユニット4aに与えられる外力に依らずにパワーアシスト処理を実現してもよい。また、カメラユニット4aに与えられる外力の大きさに応じてモータ20の駆動力を調整する処理を行ってもよい。
また、筐体2にパワーアシストスイッチを設け、補助力付加部52は、このスイッチからの入力信号に応じて、パワーアシスト処理を実現してもよい。これにより、補助力付加部52は、利用者からの要求に応じて、パワーアシスト処理を実現することになる。
さらに、図9の構成によれば、補助力付加部52は、カメラユニット駆動部12aにおけるモータ20からの駆動力によって、パワーアシスト処理を実現しているが、カメラユニット駆動部12aとは別の駆動源(第二駆動源)を構成し、この駆動源からの駆動力によってパワーアシスト処理を実現してもよい。
また、以上示した本実施の形態のカメラユニット4は位置調整が可能な構成であるが、図4(c)に示すように、カメラユニット4のアングルを調整可能な構成としてもよい(同図に示すCD方向に調整可能)。また、このアングル調整は、利用者が手でカメラユニット4を動かすことによって実現してもよいし、電動で実現してもよい。
さらに、S2の撮影処理において、カメラユニット4の位置(高さ)およびアングルに応じて、背景シート3を変更する処理を実現してもよい。例えば、制御装置41がカメラユニット駆動部12からカメラユニット4の位置およびアングルを検知し、この位置およびアングルに合った背景シート3に切り替える処理を行う。この背景シート3の具体例を図11に示す。例えば、カメラユニット4のアングルを水平にして利用者を撮影する場合、図11(a)に示す背景シート3が用いられる。また、利用者の足元と対向する位置にカメラユニット4を配し、アングルを上向きにして撮影する場合、図11(b)に示す背景シート3が用いられる。また、利用者の顔面より高い位置にカメラユニット4を配し、アングルを下向きにして撮影する場合、図11(c)に示す背景シート3が用いられる。
また、本実施の形態の写真撮影プリント装置1では、写真撮影時のストロボ光源は、筐体2内部(拡散板6の裏側)に備えられているが、カメラユニット4に備えてもよい。これにより、カメラユニット4の位置、アングルに拘わらず、利用者に適量のストロボ光をあてることができる。
さらに、本実施の形態によれば、モード切り替え部51は、カメラユニット4の位置に応じて、手動モード/リモコンモードを切り替えているが、例えば、撮影用タッチパネル(入力部)5にモード切り替えボタンを表示すると共に、このモード切り替えボタンからの入力信号に応じて、手動モード/リモコンモードを切り替えるようにしてもよい(図1参照)。これにより、利用者は、好みに応じて、手動モード/リモコンモードを切り替えることができる。また、モード切り替えボタンを撮影用タッチパネルに表示するのではなく、筐体2にモード切り替えスイッチ(入力部)を構成しても構わない。
また、本実施の形態によれば、図5(a)図5(b)に示すインストラクト画像を撮影用タッチパネルに表示させることにより、リモコンモードまたは手動モードであることを利用者に通知しているが、利用者に通知する手段としては、表示手段にインストラクト画像を表示する方法に限定されるものではなく、その他、スピーカを介して音声により通知する手段も考えられる。
以上のように、本実施の形態によれば、モード切り替え部51がリモコンモードに切り替えると、カメラユニット駆動部12が、モータ20からの駆動力によってカメラユニット4を移動させることになる。また、モード切り替え部51が手動モードに切り替えると、モータ20からカメラユニット4への駆動力は解除され、利用者は、カメラユニット4を手で動かすことによって移動させることが可能となる。
つまり、モード切り替え部51の移動モード切り替えによって、カメラユニット4をモータ20からの駆動力で移動させることができ、かつ、利用者の手作業によってもカメラユニット4を移動させることが可能となる。
また、モード切り替え部51は、カメラユニット4の位置に応じて、上記リモコンモードと手動モードとを切り替えている。したがって、利用者にとって手の届きにくい位置でカメラユニット4を移動させる場合、モータ20からの駆動力によってカメラユニット4を移動させ、かつ、利用者にとって手の届きやすい位置でカメラユニット4を移動させる場合、利用者の手作業によってカメラユニット4を移動させることが可能となる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、以上の実施形態において開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。