JP4259306B2

JP4259306B2 - 交流入力回路

Info

Publication number: JP4259306B2
Application number: JP2003414345A
Authority: JP
Inventors: 政規福村; 順彦篠崎
Original assignee: Meidensha Corp
Current assignee: Meidensha Corp
Priority date: 2003-12-12
Filing date: 2003-12-12
Publication date: 2009-04-30
Anticipated expiration: 2023-12-12
Also published as: JP2005176002A

Description

本発明は、商用電源などの交流電源の交流入力電圧の正負極性に応じたオン・オフの２値信号に変換して入力するための交流入力回路に関する。

コンピュータを搭載・内蔵する各種の情報処理装置や制御装置は、商用電源などの交流電源から必要な直流電源を確保している。この種の装置においては、交流電源の停電／復電、投入／開放を検出したり、交流電源の交流波形を基準位相や基準周波数、時計信号に利用するため、交流電源の電圧波形をオン・オフの２値信号に変換して入力するための交流入力回路を設けている。

図３は、従来の交流入力回路を示す。ＡＣ１００Ｖが接続される入力段には、サージ電圧吸収用のバリスタＶと、突入電流抑制用抵抗Ｒ１と、電圧分圧用のコンデンサＣ１，Ｃ２の直列回路と、これらコンデンサＣ１，Ｃ２の電荷吸収用抵抗Ｒ２，Ｒ３とを設け、コンデンサＣ２に降圧した交流信号を得る。この交流信号はフォトカプラＰＣの一対の発光ダイオードの入力信号とし、フォトカプラＰＣのフォトトランジスタとプルアップ抵抗Ｒ_Pによって絶縁したオン・オフの２値出力を得る。この回路構成において、抵抗Ｒ１は、入力電圧がＡＣ１００Ｖの場合に約１０ｍＡの突入電流に抑制できるよう、その抵抗値を設計している。

他の交流入力回路には、交流入力を一旦直流電圧に変換する整流回路を設けた構成（例えば、特許文献１参照）、ＡＣ１００Ｖなどの高い交流電圧を低電圧に降圧するトランスを設けるものがあるが、これらに比して、図３の交流入力回路では、交流入力を直接に取り込むことができ、コストダウン、小型化を図ることができる。また、特許文献１に比べて、交流波形から、周波数信号や時計信号を得ることができる点で優れる。
特開平０８−１１１９７２号公報

従来の交流入力回路は、以下の回路素子を必要としており、回路の一層のコストダウン、回路面積（スペース）の縮小のためのネックとなる。

（１）降圧動作をコンデンサＣ１，Ｃ２の容量比で得るため交流入力電圧が印加されたときに突入電流が発生し、この突入電流でフォトカプラＰＣやコンデンサＣ，Ｃ２が過電流破損するのを防止するために、突入電流抑制用抵抗Ｒ１を必要とする。

（２）交流入力電圧にサージ電圧が発生した場合のフォトカプラＰＣ等の保護のため、バリスタＶを必要とする。

本発明の目的は、回路の電気的な性能を高め、しかも回路のコストダウンと回路素子数の低減、回路面積の縮小を図ることができる交流入力回路を提供することにある。

本発明は、交流電源からの交流入力段にＣＲフィルタ回路を設けることで、従来のサージ電圧に対する回路保護用のバリスタを省略可能とする。

また、ＣＲフィルタ回路の交流出力を分圧する高抵抗の分圧回路を設け、交流入力電流の大部分の電流をＣＲフィルタ回路に流すことで、後段のフォトカプラに対するサージによる過電圧入力や過電流入力および突入電流から確実に保護でき、さらに突入電流抑制用の抵抗を別途に設けることを不要にする。

以上ことから、本発明は、以下の構成を特徴とする。

（１）商用電源などの交流電源が接続され、該交流電源の交流入力電圧の正負極性に応じたオン・オフの２値信号に変換して入力するための交流入力回路であって、、
交流電源からの入力電圧が印加され、この入力電圧からサージ電圧を吸収するＣＲフィルタ回路と、
前記ＣＲフィルタ回路の後段に設けられ、交流電源からの交流入力電流の大部分の電流を該ＣＲフィルタ回路に流し、該ＣＲフィルタ回路の交流出力を分圧する高抵抗の分圧回路と、
前記分圧回路の交流出力を発光ダイオードの入力とし、絶縁したオン・オフの２値信号を得るフォトカプラとを備えたことを特徴とする。

（２）前記発光ダイオードに直列接続され、前記分圧回路の交流出力に対する前記フォトカプラの動作電圧を設定するバリスタを備えたことを特徴とする。

以上のとおり、本発明によれば、回路の電気的な性能を高め、しかも回路のコストダウンと回路素子数の低減、回路面積の縮小を図ることができる。

具体的には、入力段にＣＲフィルタ回路を設けることで、従来のサージ電圧に対する回路保護用のバリスタを省略可能とすると共に、突入電流抑制用の抵抗を別途に設けることが不要にして、回路素子数を低減できる。

また、ＣＲフィルタ回路の交流出力を分圧する高抵抗の分圧回路を設け、交流入力電流の大部分の電流をフィルタ回路に流すことで、後段のフォトカプラに対するサージによる過電圧入力や過電流入力、突入電流から確実に保護できる。

また、経年変化によるフォトカプラの劣化を少なくし、寿命を延ばすことができる。

また、フォトカプラの動作電圧を設定するバリスタを設けることで、フォトカプラの寿命を一層延ばすことが可能となるし、フォトカプラの最低オン電圧が任意設定可能となる。

（実施形態１）
図１は、本発明の実施形態を示す交流入力回路である。交流電源が接続される入力段は、抵抗Ｒ１１とコンデンサＣ１１からなるＣＲフィルタ回路を設ける。このＣＲフィルタ回路の出力端には抵抗Ｒ１２とＲ１３の直列回路からなる分圧回路を設ける。

なお、分圧回路は高抵抗の分圧回路に構成する。すなわち、抵抗Ｒ１２とＲ１３の抵抗値は抵抗Ｒ１１のそれに比べて十分に大きくする。また、抵抗Ｒ１２の抵抗値は抵抗１３のそれとは分圧比で決まるが、抵抗Ｒ１３に発生する交流電圧にはフォトカプラＰＣを適正にドライブできる電圧レベルを得るよう設計する。

フォトカプラＰＣは、入力抵抗Ｒ１３の両端交流電圧を一対の発光ダイオードの入力電圧信号とし、出力側のフォトトランジスタに絶縁したオン・オフ信号出力を得る。

本実施形態によれば、入力段には抵抗Ｒ１１とコンデンサＣ１１のフィルタ回路を設けることにより、交流入力にサージが重畳した場合にフィルタとして機能し、従来のバリスタ等のサージ電圧保護素子を省略できる。

また、抵抗Ｒ１２、Ｒ１３の抵抗値は抵抗Ｒ１１のそれに比べて十分に大きくすることで、交流入力電流の大部分の電流（例えば９０％の電流）を抵抗Ｒ１１とコンデンサＣ１１側に流し、フォトカプラＰＣ側には低い電圧印加および小電流しか流れないようにし、フォトカプラＰＣを過電圧入力や過電流入力および突入電流から確実に保護できる。

また、従来の突入電流抑制用抵抗Ｒ１を別途に設けることが不要になり、回路素子数を低減できる。

また、フォトカプラＰＣには、一定電流以下の電流しか流れなくなるため、経年変化による劣化を少なくし、寿命が延ばすことができる。

（実施形態２）
図２は、本実施形態の交流入力回路を示す。同図が図１と異なる部分は、フォトカプラＰＣに直列にバリスタＶＡを接続し、この直列回路を抵抗Ｒ１３に並列接続した点にある。このバリスタＶＡは、分圧回路の交流出力に対するフォトカプラＰＣの動作電圧をバリスタ電圧で設定する。

この構成とすることで、実施形態１の作用効果に加えて、最低入力電圧がバリスタＶＡのバリスタ電圧で制限され、抵抗Ｒ１３の電圧がバリスタ電圧以下にある期間は、フォトカプラＰＣの電流が零になり、フォトカプラＰＣの寿命を一層延ばすことが可能となる。

また、バリスタＶＡの電圧を選択することで、最低オン電圧を任意に設定可能となる。

本発明の実施形態１を示す交流入力回路図。本発明の実施形態２を示す交流入力回路図。従来の交流入力回路図。

符号の説明

Ｒ１１ＣＲフィルタ回路の抵抗
Ｃ１１ＣＲフィルタ回路のコンデンサ
Ｒ１２，Ｒ１３分圧回路の抵抗
ＰＣフォトカプラ
ＶＡバリスタ
Ｒ_P プルアップ抵抗

Claims

商用電源などの交流電源が接続され、該交流電源の交流入力電圧の正負極性に応じたオン・オフの２値信号に変換して入力するための交流入力回路であって、
交流電源からの入力電圧が印加され、この入力電圧からサージ電圧を吸収するＣＲフィルタ回路と、
前記ＣＲフィルタ回路の後段に設けられ、交流電源からの交流入力電流の大部分の電流を該ＣＲフィルタ回路に流し、該ＣＲフィルタ回路の交流出力を分圧する高抵抗の分圧回路と、
前記分圧回路の交流出力を発光ダイオードの入力とし、絶縁したオン・オフの２値信号を得るフォトカプラとを備えたことを特徴とする交流入力回路。
前記発光ダイオードに直列接続され、前記分圧回路の交流出力に対する前記フォトカプラの動作電圧を設定するバリスタを備えたことを特徴とする請求項１に記載の交流入力回路。