JP4258917B2 - 吸着式冷凍機用吸着器とその製造方法 - Google Patents

吸着式冷凍機用吸着器とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸着式冷凍機に適用される吸着器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
吸着式冷凍機は、例えば特開平1−273968号公報に記載のごとく、シリカゲル等の吸着剤が水蒸気を吸着する作用を利用したものあり、略真空状態に保たれたケーシング内に封入された水等の液相冷媒が吸着される際の気化熱(蒸発潜熱)により液が冷却されて冷凍能力を得るものである。以下、液相冷媒の蒸発及び気相冷媒の吸着が行われている吸着器を吸着工程にある吸着器と呼ぶ。
【0003】
その後、ケーシング内の液相冷媒が全て蒸発したとき、又は吸着剤の吸着能力が飽和して(吸着剤の吸着量が限界に達して)ケーシング内の圧力が上昇し、液相冷媒の蒸発が停止したとき等には、吸着剤を加熱して吸着した気相冷媒(水蒸気)を吸着剤から脱離する(以下、この行為を吸着剤の再生と呼ぶ。)とともに、脱離した気相冷媒を冷却して凝縮(液化)させる。以下、吸着剤の再生及び気相冷媒の凝縮が行われている吸着器を脱離工程にある吸着器と呼ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、吸着器内では、前述のごとく、吸着作用による液相冷媒の冷却、吸着剤の加熱及び発生した冷凍能力の回収等の行為が行われるので、これらの行為を行うための熱交換器がケーシング内に収納されている。そして、熱交換器の材質としては、一般的にアルミニウム等の熱伝導率の大きく、加工性に優れた金属が採用されている。
【0005】
このとき、例えば冷媒を水(H2O)とし、熱交換器をアルミニウムとした場合には、アルミニウム(Al)が冷媒中の水素(H)よりイオン化傾向が大きいため、アルミニウムと水とが化学反応して水素ガス(H2)が発生してしまう。
【0006】
そして、水素ガスが発生すると、吸着剤の細孔内に凝縮しない水素ガスが溜まるので、水蒸気の吸着が阻害され、吸着剤の吸着能力が低下してしまうので、冷媒の蒸発量が減少し、冷凍能力が低下する。
【0007】
このため通常、定期的に、真空ポンプによりケーシング内の水素ガス等の凝縮しないガス(不凝縮ガス)を吸引し、ケーシング内の真空度を維持していた。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、ケーシング内で水素ガス等の不凝縮ガスが発生することを防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、吸着剤が気相冷媒を吸着する作用を利用して、冷媒を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷凍能力を発揮する吸着式冷凍機用吸着器であって、
内部が略真空に保たれた状態で冷媒が封入されたステンレス製のケーシング(110)と、
ケーシング(110)内に配設されたアルミニウム製の熱交換器(120、130)と、
熱交換器(120、130)に接続され、ケーシング(110)内外を貫通するアルミニウム製の配管(123、133)と、
ステンレス材で構成されたフランジ(114)とを有し、
熱交換器(120、130)の表面には、電気絶縁性を有する被膜(T)が形成されており、
ケーシング(110)は、2つのケーシング部材(111、112)を割面で接合することにより形成されるものであり、
2つのケーシング部材(111、112)の割面には、配管(123、133)を取り出すための半円状の切り欠き(113)が形成されており、
フランジ(114)は、ろう付け前までステンレス材の表面をアルミニウムで被覆した状態になっており、このアルミニウムで被覆した状態でフランジ(114)が配管(123、133)にろう付け接合され、
フランジ(114)のステンレス材とステンレス製のケーシング(110)とが溶接接合されることにより、熱交換器(120、130)及び配管(123、133)がフランジ(114)を介してケーシング(110)に固定されることを特徴とする。
【0010】
これにより、アルミニウムと冷媒とが化学反応して不凝縮ガスが発生することを防止できるので、吸着能力が低下することを防止でき、吸着式冷凍機の冷凍能力が低下することを防止できる。
【0011】
延いては、定期的に、真空ポンプによりケーシング(110)内の不凝縮ガスを吸引する必要がないので、吸着器のメインテナンスフリー化を図ることができる。
【0012】
また、請求項に記載の発明では、ケーシング(110)をステンレス製とすることで、ケーシング(110)の内壁に対しては、電気絶縁性を有する被膜(T)を形成する必要がない。したがって、被膜(T)を形成するための製造工数(製造時間)を削減することができるので、吸着器の製造原価低減を図ることができる
【0014】
また、ケーシング(110)を熱伝導率の小さいステンレスとしているので、ケーシング(110)外の熱がケーシング(110)内に伝導することを抑制できる(伝熱ロスを低下できる)、吸着式冷凍機の冷凍能力が低下することを防止できる。
【0015】
また、請求項に記載の発明によると、フランジ(114)をケーシング(110)と同じ材質であるステンレス材で構成し、かつ、このステンレス材の表面をアルミニウムで被覆しておき、このアルミニウムが被覆された状態でフランジ(114)をアルミニウム製の配管(123、133)にろう付け接合し、一方、ステンレス製のケーシング(110)にはフランジ(114)のステンレス材を溶接することで、配管(123、133)はフランジ(114)を介してケーシング(110)に接合できる。
【0016】
これにより、アルミニウム製の配管(123、133)とステンレス製のケーシング(110)といった異種金属間で接合することが可能となる。
【0017】
なお、被膜は、請求項に記載の発明のごとく、ケイ酸膜(SiO2)にて形成することが望ましい。
【0018】
また、請求項3に記載のごとく、450℃以上で加熱・乾燥させたときにセラミック化して無機被膜となるSiO2処理溶液により膜を形成したときは、その厚みを5μm以下とすることにより、膜のクラック欠陥を未然に防止できる。
【0019】
さらに、請求項に記載のごとく、触媒反応により常温〜200℃以下の温度でセラミック化して無機被膜となるSiO2処理溶液にて被膜を形成したときは、その厚みを10μm以下とすることが望ましい。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の吸着式冷凍機用吸着器を製造する製造方法であって、
フランジ(114)のステンレス材の表面をアルミニウムで被覆した状態にてフランジ(114)を配管(123、133)にろう付け接合し、このろう付け接合の際にステンレス材表面のアルミニウムが溶けて流れ出るようになっており、
フランジ(114)と配管(123、133)とのろう付け接合後に、フランジ(114)のステンレス材とステンレス製のケーシング(110)とを溶接するとともに、ステンレス製ケーシング(110)の2つのケーシング部材(111、112)間を溶接することを特徴とする。
【0020】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る吸着式冷凍機用吸着器を吸着式空調装置に適用したものであって、図1は吸着式空調装置の模式図である。図1(a)中、100は本実施形態に係る吸着器であり、この吸着器100は少なくとも2個設けられており、以下、紙面上側の吸着器100を第1吸着器100と表記し、紙面下側の吸着器100を第2吸着器100と表記し、第1、2吸着器を総称するときは、単に吸着器100と表記する。なお、吸着器100の詳細は、後述する。
【0022】
200は吸着器100内を循環した熱媒体(本実施形態では、水にエチレングリコール系の不凍液をした流体でエンジン冷却水と同一なもの)と室外空気とを熱交換する室外熱交換器(以下、室外器と略す。)であり、300は吸着器100にて発生した冷凍能力により冷却された熱媒体と室内に吹き出す空気(以下、この空気を空調風と呼ぶ。)とを熱交換し、空調風を冷却する室内熱交換器(以下、室内器と略す。)である。
【0023】
因みに、室内器300は、図1(b)に示すように、空調風の通路を形成する空調ケーシング310内に配設されており、この空調ケーシング310の空気流れ上流側には、例えば遠心式送風機320が配設されている。
【0024】
なお、本実施形態では、水冷式エンジン(水冷式内燃機関)の冷却水(熱媒体と同じ流体)を吸着器100(後述する第2熱交換器130)内に循環させることにより吸着剤の再生を行っており、410〜440は熱媒体の循環経路を切り換える切換弁(四方弁)である。
【0025】
次に、吸着器100について述べる。
【0026】
吸着器100は、図2に示すように、内部が略真空に保たれた状態で冷媒(本実施形態では、水)が封入されたステンレス(本実施形態では、SUS304)製のケーシング110、熱交換媒体とケーシング110内の冷媒(本実施形態では、水)との間で熱交換を行う第1熱交換器(蒸発/凝縮コア)120、及び吸着剤(本実施形態ではシリカゲル)135を冷却又は加熱する第2熱交換器(吸着コア)130から等から構成されている。
【0027】
ここで、両熱交換器120、130はケーシング110内に収納されているとともに、図3(a)(b)に示すように、アルミニウム(本実施形態では、例えばA3000系のアルミニウム材にろう材が被覆されたもの)製のチューブ121、131及びアルミニウム(本実施形態では、例えばA1000系又は3000系)製のフィン122、132からなるもので、第2熱交換器(吸着コア)130のチューブ131及びフィン132の表面には、図3(d)に示すように、吸着剤135が接着剤(本実施形態では、エポキシ樹脂)によって接着固定されている。
因みに、チューブ121、131は、熱媒体が流通する扁平状の管であり、フィン122、132は外表面積を増大させて熱交換効率を増大させる波状に形成されたものである。
【0028】
123、133は第1、2熱交換器120、130に接合されてケーシング110内外側を貫通するアルミニウム(本実施形態では、例えばA1000系又は3000系)製の配管であり、この配管123、133により熱媒体が吸着器100内(第1、2熱交換器120、130)に導かれる。
【0029】
また、ケーシング110は、図4に示すように、箱状の第1、2ケーシング部材111、112を上下方向と略90度の割面で接合することにより形成されたもので、第1、2ケーシング部材111、112の上下両端側には、第1、2熱交換器120、130に接続された配管123、133(図2、3参照)を取り出すための半円状の切り欠き113が形成されている。
【0030】
また、配管123、133には、図5、6に示すように、ケーシング110と同じ材質(SUS304)製の芯材の表裏両面にアルミニウム(本実施形態では、A3000)を被覆(メッキ)した円盤状のフランジ(取付部材)114が接合されており、両熱交換器120、130(配管123、133)は、フランジ114介してケーシング110に接合(固定)されている。
【0031】
具体的には、先ず、図5(a)〜(d)に示すように、フランジ114と配管123、133とをろう付け接合し、その後、フランジ114とケーシング110とを溶接する。なお、フランジ114と配管123、133とのろう付けは、チューブやフィンと共に炉内で一体ろう付けしてもよい。
【0032】
フランジ114の表面に被覆されたアルミニウムの多くは、ろう付け(又は炉内での一体ろう付け)の際に溶けて流れ出し、フランジ114のステンレス製の芯材とステンレス製のケーシング110とが溶接される。
【0033】
なお、フランジ114と配管123、133とのろう付け時に、フランジ114のアルミニウムが十分に溶けて流れず、フランジ114に多く残留している場合には、フランジ114のアルミニウムを削る等して削除した後、フランジ114とケーシング110とを溶接することが望ましい。
【0034】
また、両熱交換器120、130を構成するチューブ121、131及びフィン122、132等は、フランジ114と配管123、133とのろう付け時にろう付け接合を行い、第1、2ケーシング部材111、112は、フランジ114とケーシング110と溶接時に溶接を行う。
【0035】
そして、両熱交換器120、130の外表面は、図3(b)、(e)に示すように、電気絶縁性を有する皮膜(本実施形態では、SiO2皮膜)Tが形成されている。
【0036】
ここで、皮膜Tを形成するSiO2処理溶液は、▲1▼高温(450℃以上)で加熱・乾燥させたときにセラミック化(硬化)するもの、又は▲2▼触媒反応により常温(約25℃)〜低温(200℃)以下の温度でセラミック化して無機被膜となるものを使用することが望ましい。このとき、いずれのSiO2処理溶液であっても、アルコール系を溶媒としたSiO2処理溶液とすれば、熱交換器120、130表面の塗れ性が良いので、SiO2処理溶液が一様にディップ又は塗布によりアルミニウム表面に付着できる。
【0037】
なお、上記○付き数字1のSiO2処理溶液を使用して皮膜Tを形成するときは、皮膜Tの厚みを0.5μm以下とすれば、皮膜形成時にクラック欠陥が発生することを防止できる。また、上記○付き数字2のSiO2処理溶液では、処理温度が低いので、クラック欠陥が発生し難く、皮膜Tの厚みを厚くすることができるが、皮膜T過度に厚くすると、第2熱交換器130(吸着コア)においては、吸着剤133の充填効率が低下するので、○付き数字2のSiO 2 処理溶液を使用して皮膜Tを形成するときは、皮膜Tの厚みを10μm以下とすることが望ましい。
【0038】
次に、空調装置の概略作動を述べる。
【0039】
先ず、切換弁410〜440を図1の実線に示すように作動させて、第1吸着器100の第1熱交換器120と室内器300との間、第1吸着器100の第2熱交換器130と室外器200との間、並びに第2吸着器100の第1熱交換器と室外器200との間、第2吸着器100の第2熱交換器130とエンジンとの間に熱媒体を循環させる。
【0040】
これにより、第1吸着器100が吸着工程となり、第2吸着器100が脱離工程となるので、第1吸着器100で発生した冷凍能力により空調風が冷却され、第2吸着器100にて吸着剤135の再生が行われる。
【0041】
つまり、この状態(以下、第1状態と呼ぶ。)では、第1吸着器100の第1熱交換器120は液相冷媒を蒸発させて冷凍能力を発生させる蒸発器として機能し、第1吸着器100の第2熱交換器130は吸着剤135を冷却する冷却器として機能し、第2吸着器100の第1熱交換器120は吸着剤135から脱離した水蒸気を冷却する凝縮器として機能し、第2吸着器100の第2熱交換器130は吸着剤135を加熱する加熱器として機能する。
【0042】
そして、第1状態で所定時間(本実施形態では、60秒〜100秒)が経過したときに、切換弁410〜440を図1の破線に示すように作動させて、第2吸着器100の第1熱交換器120と室内器300との間、第2吸着器100の第2熱交換器130と室外器200との間、並びに第1吸着器100の第1熱交換器と室外器200との間、第1吸着器100の第2熱交換器130とエンジンとの間に熱媒体を循環させる。
【0043】
これにより、第2吸着器100が吸着工程となり、第1吸着器100が脱離工程となるので、第2吸着器100で発生した冷凍能力により空調風が冷却され、第1吸着器100にて吸着剤135の再生が行われる。
【0044】
つまり、この状態(以下、第2状態と呼ぶ。)では、第2吸着器100の第1熱交換器120は液相冷媒を蒸発させて冷凍能力を発生させる蒸発器として機能し、第2吸着器100の第2熱交換器130は吸着剤135を冷却する冷却器として機能し、第1吸着器100の第1熱交換器120は吸着剤135から脱離した水蒸気を冷却する凝縮器として機能し、第1吸着器100の第2熱交換器130は吸着剤135を加熱する加熱器として機能する。
【0045】
そして、第2状態で所定時間が経過したとき、切換弁410〜440作動させて再び第1状態とする。このように、第1状態及び第2状態を所定時間毎に交互に繰り返して、空調装置を連続的に稼働させる。
【0046】
なお、所定時間は、ケーシング110内に存在する液相冷媒の残量や吸着剤133の吸着能力等に基づいて適宜選定されるものである。
【0047】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0048】
両熱交換器120、130の外表面に電気絶縁性を有する皮膜Tが形成されているので、アルミニウムと水とが化学反応して水素ガスが発生することを防止できる。したがって、吸着剤135の吸着能力が低下することを防止できるので、空調装置(吸着式冷凍機)の冷凍能力が低下することを防止できる。
【0049】
延いては、定期的に、真空ポンプによりケーシング110内の水素ガスを吸引する必要がないので、吸着器100のメインテナンスフリー化を図ることができる。
【0050】
また、ケーシング110がアルミニウムより熱伝導率の小さいステンレスにて形成されているので、ケーシング110外の熱がケーシング110内に伝導することを抑制できる(伝熱ロスを低下できる)ので、空調装置(吸着式冷凍機)の冷凍能力が低下することを防止できる。
【0051】
因みに、発明者等は、ケーシング110をステンレス製とすると、ケーシング110をアルミニウム製とした場合に比べて、伝熱ロスを1/40とすることができることを確認している。
【0052】
また、ケーシング110はステンレス製であるので、ケーシング110の内壁に対しては、電気絶縁性を有する皮膜Tを形成する必要がない。したがって、被膜Tを形成するための製造工数(製造時間)を削減することができるので、吸着器100の製造原価低減を図ることができる。
【0053】
また、配管123、133は、ケーシング110と同じ材質(SUS304)製の芯材の表裏両面にアルミニウムが被覆された円盤状のフランジ114を介してケーシング110に接合されているので、前述のごとく、アルミニウム製の配管123、133とステンレス製のケーシング110といった異種金属間で接合することが可能となる。
【0054】
(第2実施形態)
第1実施形態では、ケーシング110は、箱状の第1、2ケーシング111、112を接合することにより形成されていたが、本実施形態は、図7(a)〜(g)に示すように、フランジ114を矩形状とするとともに、フランジ114にてケーシング110の天板(上方側の板)及び床板(下方側の板)を兼ねさせ、かつ、このフランジ114により角パイプ状のケーシング110の上下端側の開口部110a、110bを閉塞するように、フランジ114とケーシング110を接合するものである。なお、製造手順は、第1実施形態と同様である。
【0055】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、ケーシング110をステンレスとしたが、アルミニウムにてケーシング110を形成してもよい。
【0056】
これにより、吸着器100を構成する金属は、全て同種の金属となるので、配管123、133とケーシング110との接合性を向上させることができる。なお、この場合には、ケーシング110の内壁にも皮膜Tを形成する必要がある。
【0057】
また、上述の実施形態では、SiO2により電気絶縁性を有する皮膜を形成したが、その他のものにより皮膜を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は吸着式冷凍機の模式図であり、(b)は空調ケーシングの模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る吸着器の説明図である。
【図3】(a)は第1熱交換器の斜視図であり、(b)はA部拡大図であり、(c)は第1熱交換器の斜視図であり、(d)はB部拡大図であり、(e)はC部拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る吸着器のケーシングの分解斜視図である。
【図5】(a)は本発明の第1実施形態に係る第2熱交換器の上面図であり、(b)は本発明の第1実施形態に係る第2熱交換器の正面図であり、(c)は本発明の第1実施形態に係る第1熱交換器の正面図であり、(d)は本発明の第1実施形態に係る第2熱交換器の下面図であり、(e)は本発明の第1実施形態に係るフランジの側面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る吸着器の三面図である。
【図7】(a)は本発明の第2実施形態に係る吸着器の正面図であり、(b)は本発明の第2実施形態に係る第2熱交換器の上面図であり、(c)は本発明の第2実施形態に係る第2熱交換器の正面図であり、(d)は本発明の第2実施形態に係る第1熱交換器の正面図であり、(e)は本発明の第2実施形態に係る第2熱交換器の下面図であり、(f)は本発明の第2実施形態に係るフランジの側面図であり、(g)は本発明の第2実施形態に係るケーシングの斜視図である。
【符号の説明】
120…第1熱交換器(蒸発器/凝縮コア)、121…チューブ、
122…フィン、130…第2熱交換器(吸着コア)、131…チューブ、
132…フィン、T…皮膜。

Claims (5)

  1. 吸着剤が気相冷媒を吸着する作用を利用して、冷媒を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷凍能力を発揮する吸着式冷凍機用吸着器であって、
    内部が略真空に保たれた状態で冷媒が封入されたステンレス製のケーシング(110)と、
    前記ケーシング(110)内に配設されたアルミニウム製の熱交換器(120、130)と、
    前記熱交換器(120、130)に接続され、前記ケーシング(110)内外を貫通するアルミニウム製の配管(123、133)と、
    ステンレス材で構成されたフランジ(114)とを有し、
    前記熱交換器(120、130)の表面には、電気絶縁性を有する被膜(T)が形成されており、
    前記ケーシング(110)は、2つのケーシング部材(111、112)を割面で接合することにより形成されるものであり、
    前記2つのケーシング部材(111、112)の割面には、前記配管(123、133)を取り出すための半円状の切り欠き(113)が形成されており、
    前記フランジ(114)は、ろう付け前まで前記ステンレス材の表面をアルミニウムで被覆した状態になっており、このアルミニウムで被覆した状態で前記フランジ(114)が前記配管(123、133)にろう付け接合され、
    前記フランジ(114)のステンレス材と前記ステンレス製のケーシング(110)とが溶接接合されることにより、前記熱交換器(120、130)及び前記配管(123、133)が前記フランジ(114)を介して前記ケーシング(110)に固定されることを特徴とする吸着式冷凍機用吸着器。
  2. 前記被膜はケイ酸被膜(SiO2)にて形成されていることを特徴とする請求項に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
  3. 前記被膜は、450℃以上で加熱・乾燥させたときにセラミック化して無機被膜となるSiO2処理溶液にて形成されており、
    さらに、前記被膜の厚みは、0.5μm以下であることを特徴とする請求項に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
  4. 前記被膜は、常温以上、200℃以下の温度でセラミック化して無機被膜となるSiO2処理溶液にて形成されており、
    さらに、前記被膜の厚みは、10μm以下であることを特徴とする請求項に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の吸着式冷凍機用吸着器を製造する製造方法であって、
    前記フランジ(114)のステンレス材の表面を前記アルミニウムで被覆した状態にて前記フランジ(114)を前記配管(123、133)にろう付け接合し、このろう付け接合の際に前記アルミニウムが溶けて流れ出るようになっており、
    前記フランジ(114)と前記配管(123、133)とのろう付け接合後に、前記フランジ(114)のステンレス材と前記ステンレス製のケーシング(110)とを溶接するとともに、前記ステンレス製ケーシング(110)の2つのケーシング部材(111、112)間を溶接することを特徴とする吸着式冷凍機用吸着器の製造方法。
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