JP2007010175A - 吸着式冷凍機用吸着器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型で高性能の吸着性能が得られることのできる吸着式冷凍機用吸着器を実現する。
【解決手段】 吸着剤223を保持するとともに、その吸着剤223との熱交換を促進するための伝熱面を有する第1内部フィン部材221を備え、吸着剤223が形成する充填層に溝状の蒸気通路220cが形成されている。これにより、小型で高性能の吸着性能が得られる。
【選択図】 図4
【解決手段】 吸着剤223を保持するとともに、その吸着剤223との熱交換を促進するための伝熱面を有する第1内部フィン部材221を備え、吸着剤223が形成する充填層に溝状の蒸気通路220cが形成されている。これにより、小型で高性能の吸着性能が得られる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、吸着式冷凍機用吸着器に関するものであり、特に、空調装置に適用して有効である。
従来、この種の吸着式冷凍機用吸着器として、フィン材とこのフィン材間に充填された吸着剤とよりなる吸着/脱着層と、フィン材のみからなる凝縮/蒸発面層を繊維マット状の断熱層を介して対向積層した吸着器を有する吸着式冷凍機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−107003号公報
しかしながら、上記特許文献1によれば、吸着剤が気相冷媒を吸着する吸着作用のときに、凝縮/蒸発面層から蒸発する気相冷媒が吸着層の下方端面のみから流入するように構成している。これにより、気相冷媒の移動距離がフィン材の高さ、つまり、吸着剤の充填厚さにより吸着速度が制限されることになる。
すなわち、充填厚さが大きいときは水蒸気の移動距離が大となることで吸着速度が低下する。これにより、吸着器の吸着性能が低下する。また、充填厚さを小さくして吸着速度を増加させると吸着性能が向上する。しかし、吸着剤の充填効率が低下することで吸着器の設置面積が増大する問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、小型で高性能の吸着性能が得られることのできる吸着式冷凍機用吸着器を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項6に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、吸着剤(223)を保持するとともに、吸着剤(223)との熱交換を促進するための伝熱面を有する第1内部フィン部材(221)を備え、吸着剤(223)が形成する充填層に溝状の蒸気通路(220c)が形成されていることを特徴としている。
この発明によれば、蒸気通路(220c)が形成されることで充填層と水蒸気との接触面積が拡大されるため吸着速度が増加する。これにより、吸着器の吸着性能の向上が図れる。
請求項2に記載の発明では、第1内部フィン部材(221)は、コルゲート状に形成された複数の部材(221c〜221g)を有し、その複数の部材(221c〜221g)の間に蒸気通路(220c)が区画されていることを特徴としている。
この発明によれば、具体的には、従来が充填厚さ(h)の下端側のみから水蒸気を流入させて充填層の内部に移動させたが、これにより、充填厚さ(h)に影響されることなく充填層と水蒸気との接触が容易にできる。つまり、容易に吸着速度の向上が図れる。
請求項3に記載の発明では、第1内部フィン部材(221)は、コルゲート状に形成された一枚の部材(221)を有し、第1内部フィン部材(221)に複数列の切り欠き部(221b)が形成され、切り欠き部(221b)が蒸気通路(220c)を形成することを特徴としている。
この発明によれば、上記請求項2では、複数の部材(221c〜221g)の間に蒸気通路(220c)を形成したが、コルゲート状の一枚の部材(221)の一部に切り欠き部(221b)を形成することで、容易に蒸気通路(220c)が形成できる。これにより、一枚からなるコルゲート状の第1内部フィン部材(221)であっても良い。
請求項4に記載の発明では、蒸気通路(220c)は、吸着剤(223)の吸着作用における吸着効率、吸着速度、もしくは吸着剤(223)の充填効率に基づいて求められる吸着剤(223)の充填層厚さ(h)および第1内部フィン部材(221)のフィンピッチ(P)に応じて最適な通路幅(W1)となるように形成していることを特徴としている。
この発明によれば、蒸気通路(220c)を形成することで吸着器(200)の床面積が増加するが、蒸気通路(220c)の最適な通路幅(W1)を吸着効率、吸着速度、充填効率に基づいて求めることが可能となった。これにより、充填層厚さ(h)と第1内部フィン部材(221)のフィンピッチ(P)とで必要吸着性能に応じた最適形状を形成できることで吸着器(200)の小型化が図れる。
請求項5に記載の発明では、蒸気通路(220c)は、その通路幅(W1)が約0.4mm以上、約2.5mm未満であることを特徴としている。
この発明によれば、充填層厚さ(h)は必要吸着剤量と吸着器(200)の設置面積とのバランスにより適正範囲が存在し、フィンピッチ(P)は吸着剤(223)の吸着性能および充填効率とのバランスにより適正範囲が存在する。
従って、蒸気通路(220c)は充填層厚さ(h)およびフィンピッチ(P)が上記適正範囲内であれば、小型の吸着器(200)を提供することができる。
請求項6に記載の発明では、吸着剤(223)の充填層幅(W2)と充填層厚さ(h)との比であるアスペスト比が約0.5以上、約2.0未満であることを特徴としている。
この発明によれば、蒸気通路(220c)を設けることで水蒸気が充填層厚さ(h)と充填層幅(W2)とから流入する。これにより、充填層厚さ(h)と充填層幅(W2)との一方の水蒸気抵抗の小さい方側に吸着速度が寄与してくる。
従って、このアスペスト比で第1内部フィン部材(221)の最適形状、蒸気通路(220c)の最適な通路幅(W1)を求めることができる。これにより、吸着器(200)の小型化が図れる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態における吸着式冷凍機用吸着器を図1ないし図10に基づいて説明する。図1は本発明の吸着式冷凍機用吸着器(以下、吸着器と称する)を車両用空調装置用吸着式冷凍機に適用したものであり、その吸着式冷凍機の全体構成を示す模式図である。図2は吸着器200の全体構成を示す模式図である。図3は吸着器200の全体構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明の第1実施形態における吸着式冷凍機用吸着器を図1ないし図10に基づいて説明する。図1は本発明の吸着式冷凍機用吸着器(以下、吸着器と称する)を車両用空調装置用吸着式冷凍機に適用したものであり、その吸着式冷凍機の全体構成を示す模式図である。図2は吸着器200の全体構成を示す模式図である。図3は吸着器200の全体構成を示す分解斜視図である。
また、図4は本発明の要部である第1内部フィン部材の最適形状を示すモデル図である。図5は図4に示すA矢視図である。本実施形態の吸着式冷凍機は、図1に示すように、100は車両走行用の水冷エンジン(水冷式内燃機関)である。200は本実施形態による吸着器であって、同じものが2個設けられており、一方が吸着作用を行うときに他方が脱離作用を行う。
そして、吸着作用が終了したときに、一方が脱離作用を行い他方が吸着作用を行うようになっている。400は、室内に吹き出す空気の通路を構成する空調ケースである。この空調ケース400の空気流れ上流側には、空調ケース400内に空気を流通させる遠心式送風機(以下、送風機と称する。)410が設けられている。
420は空調ケース400内を流通する空気を冷却する室内熱交換器である。この室内熱交換器は、熱媒体を介して吸着器200から冷凍能力を得ている。なお、本実施形態では、熱媒体として水にエチレングリコール系の不凍液を混合した流体(エンジン100の冷却水と同じもの)を採用している。
500は吸着器200から流出する熱媒体と室外空気とを熱交換し、熱媒体を冷却する室外熱交換器である。510、520は熱媒体の循環経路を切り換える切換弁である。これら切換弁510、520、熱媒体を循環させるポンプ(図示せず。)、および送風機410は、電子制御装置(図示せず)によりその作動が制御されている。
ここで、吸着器200は、図1ないし図3に示すように、第1熱交換部材220、第2熱交換部材230、区画部材240、断熱強度部材245、第1循環水筐体250および
第2循環水筐体260とから構成される。
第2循環水筐体260とから構成される。
第1熱交換部材220は、内部に吸着剤223を充填させて吸着/脱着層を形成している。そして、第1筐体220a、第1内部フィン部材221、第1外部フィン部材222および吸着剤223から構成している。第1筐体220aは箱状からなり後述する第2筐体230aと対向接合して気密構造を形成する筐体である。
第1内部フィン部材221は、吸着剤223の吸着/脱着作用で生ずる熱の熱交換を促進するための伝熱面からなるフィンである。具体的には、図4および図5に示すように、ルーバ付きのコルゲート状に形成し、その波状からなる隣り合う伝熱面との間に吸着剤223を保持させている。
そして、伝熱面の折り返し面の一端側(ここでは上端側)を第1筐体220aの内側に接合させて、吸着剤223の吸着/脱着作用で生ずる熱が第1筐体220aに伝熱するように構成している。なお、本実施形態では、複数の部材221c〜221gで形成して、その複数の部材221c〜221gとの間に蒸気通路である水蒸気通路220cで区画するように第1筐体220aに並列に配設されている。
また、水蒸気通路220cは、隣り合う部材221c〜221g相互間に形成された空間であって溝状になっている。つまり、隣り合う伝熱面との間に充填された吸着剤223の充填層厚さ方向に水蒸気が流入することができる。なお、水蒸気通路220cの最適な通路幅W1、および第1内部フィン部材221の最適形状については後述する。
図中に示す符号221aはルーバであって平面を切り起こして形成している。このルーバ221aは、ルーバ221aの切れ長さがフィン高さの70%以上あって、さらに、切り起こし角度を、吸着剤223の最大粒径よりも大きく開口するように形成している。
これによれば、第1筐体220aに第1内部フィン部材221を接合した後の第1内部フィン部材221に所定量の吸着剤(例えば、シリカゲル)223を充填するときに、閉空間となる伝熱面側に吸着剤223を充填できる。また、図中に示すW2は充填層幅であって、第1内部フィン部材221のフィン幅である。
また、第1外部フィン部材222は、第1筐体220aに伝熱された熱と、第1筐体220aの外部を流通する熱媒体との熱交換を促進するための伝熱面からなるフィンである。具体的には、コルゲート状に形成し、その波状からなる伝熱面に熱媒体を流通させる。そして、伝熱面の折り返し面の一端側(ここでは下端側)を第2筐体230aの外側に接合させて、吸着剤223の吸着・脱着作用で生ずる熱が熱媒体に熱交換されるように構成している。
次に、第2熱交換部材230は、内部に冷媒を封入させて凝縮/蒸発面層を形成している。そして、第2筐体230a、第2内部フィン部材231および第2外部フィン部材232から構成している。第2筐体220aは箱状からなり上述した第1筐体220aと対向接合して気密構造を形成する筐体である。
第2内部フィン部材231は、冷媒の凝縮/蒸発作用で生ずる熱の熱交換を促進するための伝熱面からなるフィンである。具体的には、ルーバ付きのコルゲート状に形成し、その波状からなる伝熱面に冷媒を接触させている。そして、伝熱面の折り返し面の一端側(ここでは下端側)を第1筐体220aの内側に接合させて、冷媒の凝縮/蒸発作用で生ずる熱が第2筐体230aに伝熱するように構成している。
なお、図3に示す符号231aはルーバであって平面を切り起こして形成している。これは、第2筐体230aに第2内部フィン部材231を接合した後に、所定量の冷媒を封入するときに、閉空間となる伝熱面側に冷媒を封入するためのものである。
また、第2外部フィン部材232は、第2筐体230aに伝熱された熱と、第2筐体230aの外部を流通する熱媒体との熱交換を促進するための伝熱面からなるフィンである。具体的には、コルゲート状に形成し、その波状からなる伝熱面に熱媒体を流通させ、伝熱面の折り返し面の一端側(ここでは上端側)を第2筐体230aの外側に接合させて、冷媒の凝縮/蒸発作用で生ずる熱が熱媒体に熱交換されるように構成している。
ところで、第1、第2筐体220aの外周には、平坦状の外周縁(図示しない)がそれぞれ形成され、第1、第2筐体220aを互いに対向するように外周縁を重ね合わせて、第1、第2筐体220aの内部が略真空状態を保つように結合するようにしている。
次に、区画部材240は、第1熱交換部材220と第2熱交換部材230との間に設けている。この区画部材240は、熱伝導率の小さい金属材料(本実施形態では、ステンレス材料)からなるメッシュ状に形成された仕切り板である。そして、第2熱交換部材230の内部に封入される冷媒が蒸発作用のときに発する水飛びを、上方の吸着剤223に直接当たることのないようにしたものである。
また、区画部材240の上方に配設する断熱強度部材245は、熱伝導率の小さい無機質のセラミックス材もしくはガラス材からなる。そして、その厚さ方向に水蒸気が流通する穴もしくは空隙が形成した強度保持部材である。第1熱交換部材220と第2熱交換部材230とが対向配置されて接合されることで、内部での熱移動の遮断および真空状態となる気密構造部の変形の防止を兼ねている。
そして、第1循環水筐体250と第2循環水筐体260は、それぞれが第1熱交換部材220もしくは第2熱交換部材230の外部を覆うように形成されたウォータジャケットである。第1循環水筐体250が第1熱交換部材220側の外部を覆い、第2循環水筐体260が第2熱交換部材220側の外部を覆うように形成している。
しかも、第1循環水筐体250の内部に熱媒体Aが循環する循環水流路を形成し、第2循環水筐体250の内部に熱媒体Bが循環する循環水流路を形成している。これにより、第1外部フィン部材222の伝熱面に熱媒体Aが流通され、第2外部フィン部材232の伝熱面に熱媒体Bが流通される。
なお、本実施形態では、第1、第2外部フィン部材222、232をコルゲート状に形成したが、第1、第2内部フィン部材221、231と同じようにルーバ付きのコルゲート状に形成しても良い。
そして、上述した第1、第2筐体220a、230a、第1、第2内部フィン部材221、231、第1、第2外部フィン部材222、232および第1、第2循環水筐体250、260は、熱伝導率の大きい金属材料(例えば、銅材もしくは銅を含む合金材料、またはアルミニウムもしくはアルミニウムを含む合金材料)から形成している。
ただし、アルミニウム系の材料は、封入された冷媒が、例えば、水とアルミニウムとの反応で水素ガスを発生してしまうため、これを防止するための特殊な表面処理(例えば、ガラス皮膜)が必要である。
ところで、以上の構成による吸着器200は、内部に充填される吸着剤223の吸着性能が効率的に発揮するようにしている。つまり、吸着剤223の吸着/脱着作用で生ずる熱の熱交換を促進するための複数の部材221c〜221gからなる第1内部フィン部材221と、その複数の部材221c〜221gとの間に形成される水蒸気通路220cと、吸着剤223の吸着/脱着作用で生ずる熱と熱媒体Aとの熱交換を促進するための第1外部フィン部材222とで吸着性能を向上させることで吸着器200の小型化を図るようにしている。
より具体的には、吸着剤223および第1内部フィン部材221で形成される吸着/脱着層は、第1内部フィン部材221および水蒸気通路220cとが最適形状となるように形成している。
言い換えると、吸着/脱着層を形成する第1内部フィン部材221の形状、水蒸気通路220cの通路幅W1は吸着剤223の吸着性能に基づいて、最適形状とするように形成している。具体的には、充填層厚さh、フィンピッチP、通路幅W1を求めている。
ここで、充填層厚さhは、図4および図5に示すように、伝熱面の山部と谷部との高低差(フィン高さとも称する)を称し、フィンピッチPは、隣り合う伝熱面の山部(または、谷部)間との距離を称している。また、図中に示すフィン間隔Lは、隣り合う伝熱面との空間を称し、上記フィンピッチPの約1/2程度である。
ここで、これらの最適形状は、発明者らの研究によって見出したので、以下図4ないし図9に基づいて説明する。図6は吸着性能とフィンピッチP、フィン間隔Lとの関係を示す特性図である。図7は通路幅W1と吸着速度との関係を示す特性図である。図8は通路幅W1と吸着器体格速度との関係を示す特性図である。図9はアスペクト比と吸着速度との関係を示す特性図である。
まず、コルゲート状の第1内部フィン221では、図6に示すように、フィンピッチPを小さくするほど吸着剤223との熱交換が促進するため吸着性能を向上できて小型化が図れる。ただし、フィンピッチPを小さくしすぎると、フィンの占める容積が拡大し吸着剤223の充填効率が低下するため吸着性能が急激に低下するので最適範囲が存在する。
従って、吸着剤粒径が0.1〜0.2mm、切替時間(後述する)が170秒程度の条件では、フィンピッチPを吸着器の床面積(設置面積)の増大の20%までを許容値として、約1mm以上、約4mm未満で設定することが望ましい。なお、このときのフィン間隔Lは約0.5mm以上〜約2.0mm未満が望ましい。
次に、充填層厚さhは、その厚さhを低くするほど伝熱面での熱抵抗が減少することで、吸着剤層内へ吸着(脱着)される冷媒の水蒸気抵抗が減少するため吸着性能が向上する。また、吸着性能は吸着効率に比例し切替時間に反比例の関係となるので、上記充填層厚さhが厚くなると切替時間も長くなるが、充填層厚さhが厚くなっても通路幅W1を形成したことで吸着速度が向上し切替時間も短縮されて吸着能力が向上することとなる。
ここで、切替時間は、吸着剤223の吸着速度を示すものであって、例えば、吸着速度が速くなれば切替時間が短縮されることになる。ただし、充填層厚さhを低くすぎると、必要吸着剤量を充填するための床面積(吸着器の設置面積)が急激に増加するので最適範囲が存在する。
因みに、本実施形態では、充填層厚さhを約2mm以上〜約10mm未満に設定することが望ましい。以上の最適形状によれば、吸着効率、吸着速度、充填効率が最良となるため吸着性能の向上が図れることで小型化できるとともに、吸着剤223の必要充填量の低減も図れる。
次に、通路幅W1は、充填層厚さhを約5mm、フィンピッチPを約2mm、充填層幅W2を約5mmの条件において、図7に示すように、ある一定値(例えば、約0.1mm)以上の通路幅W1を形成する。これにより、充填層内への水蒸気の流通通路として作用することで、水蒸気の抵抗が減少するので吸着速度が増加して吸着性能が向上する。従って、単位能力あたりの必要吸着剤量は減少できる。
しかし、一定値(例えば、約0.4mm)以上の通路幅W1を形成すると、吸着速度が停滞し、通路を形成した分だけ必要吸着剤量を充填するための床面積(吸着器の設置面積)の増大を招くので最適範囲が存在する。
従って、本実施形態では、図8に示すように、通路幅W1の最適範囲を、吸着器200の床面積(設置面積)の増大の20%までを許容値として、約0.4mm以上、約2.5mm未満で設定することが望ましい。これにより、床面積(吸着器の設置面積)をできるだけ小さくすることができる。
ところで、充填層に水蒸気通路220cを形成すると、水蒸気が流入する側となる充填層厚さh、充填層幅W2のどちらか一方の水蒸気抵抗の小さい側に吸着速度として寄与度が高くなる。つまり、吸着速度は、充填層幅W2と充填層厚さhとの比であるアスペスト比により、その最適範囲を求めることができる。
図9は、フィンピッチPを約2mm、通路幅W1を約1mmの条件で充填層厚さ約5mm、約10mmのパラメータにより吸着速度とアスペスト比との関係を求めている。図9に示すように、アスペスト比が約0.5以下になると、フィンを成形する際に捻じれが生じやすくなる。
また、アスペスト比が約2.0以上になると、水蒸気通路220cを形成しない状態とほぼ同等の吸着速度となる。これにより、本発明では、アスペスト比の最適範囲として、約0.5以上、約2.0未満で設定することが望ましい。これにより、アスペスト比で第1内部フィン部材221の最適形状、水蒸気通路220cの最適な通路幅W1を求めることができる。
一方、第2熱交換部材230側の内部に封入される冷媒の凝縮性能が効率的に発揮するために第2筐体230aの内部に第2内部フィン部材231と、第2筐体230aの外部に第2外部フィン部材232とを配設して、その第2外部フィン部材232に熱媒体Bを循環するように第2循環水筐体260を形成している。
その第2内部フィン部材231の形状は、内部に封入される冷媒の蒸発作用、凝縮作用における熱交換効率に基づいて伝熱面積を求めている。そして、その伝熱面積は、第2内部フィン部材231が第2筐体230aに接する投影面積(床面積)の少なくとも約5倍程度に表面積が拡大されていることが必要である。なお、第2内部フィン部材231が第2筐体230aの床面積の5倍以上の伝熱面積を有しておれば、第1内部フィン部材221と同一形状であっても良い。
ところで、以上の構成による第1熱交換部材220と第2熱交換部材230とは、それぞれ積層構造によるモジュール化を図って構成しているので、次に本発明の吸着器200の組み付け方法について図10に基づいて説明する。
図10は第1熱交換部材220と第2熱交換部材230との組み付け形態を示す説明図である。まず、第1熱交換部材220は、図10に示すように、第1筐体220aの内側および外側に接合材料からなる接着シート220bをプレコートする。そして、第1筐体220aの内側に水蒸気通路220cを介して複数の第1内部フィン部材221を仮配置し、第1筐体220aの外側に第1外部フィン部材222、第1循環水筐体250を仮配置した状態で高温炉に入れて一体接合する。
一方、第2熱交換部材230は、第2筐体230aの内側および外側に接着材料からなる接着シート230bをプレコートする。そして、第2筐体230aの内側に第2内部フィン部材231を仮配置し、第2筐体230aの外側に第2外部フィン部材232および第2循環水筐体260を仮配置した状態で高温炉に入れて一体接合する。
そして、第1熱交換部材220側の第1内部フィン部材221の伝熱面に所定量の吸着剤223を充填する。なお、吸着剤223を充填する前に、水蒸気通路220cには中子などを入れておく。また、吸着剤223を充填するときには、伝熱面の片面が閉塞空間となっているが、ルーバ221aからその閉塞空間に吸着剤223を充填することができる。
そして、第1筐体220aと第2筐体230aとの間に区画部材240および断熱強度部材245を挟み込んで、第1、第2筐体220a、230aの内部が略真空状態を保つように、第1、第2筐体220a、230aの外周縁を、例えば、超音波接合などの接合部が高温とならない低温金属接合で接合する。
これにより、第1、第2筐体220a、230aを箱状の簡素な形状で形成したことにより、第1、第2筐体220a、230aの形成作業が簡素な成形型で対応ができる。
なお、吸着剤223は、第1、第2筐体220a、230aが接合する前に第1内部フィン部材221の伝熱面との空間に充填させたが、第2熱交換部材230内に封入する冷媒は、第1熱交換部材220と第2熱交換部材230とが結合した後に、図示しない注入口より所定量封入するようにしている。
また、ここでは、第1、第2筐体220a、230aの両面に接合材料からなる接着シート220bをプレコートして第1、第2内部フィン部材221、231および第1、第2外部フィン部材222、232を接合させたが、これに限らず、第1、第2筐体220a、230aの両面に母材よりも融点の低いロー材などの接合材料をクラッド(圧延などで)するように構成しても良い。
これによれば、接着シート220bよりも接合部の伝熱性能が向上する。また、本実施形態では、第1、第2外部フィン部材222、232を第1、第2筐体220a、230aの外側に接合するように構成したが、これに限らず、第1、第2循環水筐体250、260の内側に接合するように構成しても良い。これによれば、ウォータジャケットの耐圧強度剛性を高めることができる。
次に、以上の構成による吸着式冷凍機の作動について説明する。まず、図1に示すように、ポンプ(図示せず)および送風機410を作動させて熱媒体および空気を流通させるとともに、切換弁510、520を作動させて、第1吸着器200(以下、左側の吸着器を称する)側の第1循環水筐体250と室外熱交換器500の間、第2吸着器200(以下、右側の吸着器を称する)側の第2循環水筐体260と室外熱交換器500との間、エンジン100と第2吸着器200側の第1循環水筐体250との間、並びに第1吸着器200側の第2循環水筐体260と室内熱交換器420との間で熱媒体を循環させる。以下、このような状態を第1状態と呼ぶ。
このとき、第1吸着器200側の第2循環水筐体260には、室内に吹き出す空気により加熱された熱媒体が循環するので、第2熱交換部材230内の液相冷媒を蒸発させるとともに、この液相冷媒の蒸発時の蒸発潜熱により第2熱交換部材230にて冷却された熱媒体により室内に吹き出す空気が冷却される。
これと同時に、第1吸着器200側の第1熱交換部材220では、蒸発した気相冷媒を吸着して蒸発を促進する。なお、吸着剤223は、気相冷媒を吸着する際に熱(凝縮熱)を発生するとともに、吸着剤223の温度が上昇すると、水分の吸着能力が低下するため、室外熱交換器500と第1循環水筐体250との間で熱媒体を循環させて吸着剤223の温度上昇を抑制する。なお、以下、このような状態にある第1吸着器200のことを、蒸発・吸着状態にある吸着器と呼ぶ。
一方、第2吸着器200側の第1循環水筐体250には、エンジン100の冷却水が流入するため、第1熱交換部材220に接着された吸着剤223が加熱され、吸着していた水分を放出(脱離)する。
このとき、第2吸着器200側の第2循環水筐体260には、室外熱交換器500にて冷却された熱媒体が流通しているので、脱離した気相冷媒(水蒸気)は、第2熱交換部材230にて冷却されて凝縮する。なお、以下、このような状態にある第2吸着器200のことを、凝縮・脱離状態にある吸着器と呼ぶ。
このように、第1状態では、第1吸着器200側においては、冷媒の蒸発及びその蒸発した気相冷媒の吸着が行われ、一方、第2吸着器200側においては、吸着していた水分の脱離、及びその蒸発した気相冷媒の冷却凝縮が行われる。
従って、第1吸着器200側の第2熱交換部材230は液相冷媒を蒸発させる蒸発器として機能し、第2吸着器300側の第2熱交換部材230は気相冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。
次に、第1状態での運転が所定時間経過したときには、図11に示すように、切換弁510、520を作動させて第2吸着器200側の第1循環水筐体250と室外熱交換器500の間、第1吸着器200側の第2循環水筐体260と室外熱交換器500との間、エンジン100と第1吸着器200側の第1循環水筐体250との間、並びに第2吸着器200側の第2循環水筐体260と室内熱交換器420との間で熱媒体を循環させる。以下、このような状態を第2状態と呼ぶ。
このとき、第2吸着器200側の第2循環水筐体260には、室内に吹き出す空気により加熱された熱媒体が循環するので、第2熱交換部材230内の液相冷媒を蒸発させるとともに、この液相冷媒の蒸発時の蒸発潜熱により第2熱交換部材230にて冷却された熱媒体により室内に吹き出す空気が冷却される。
これと同時に、第2吸着器200側の第1熱交換部材220では、蒸発した気相冷媒を吸着して第1熱交換部材220内の圧力が上昇することを抑制するとともに、室外熱交換器500と第1循環水筐体250との間で熱媒体を循環させて吸着剤223の温度上昇を抑制する。
一方、第1吸着器200側の第1循環水筐体250には、エンジン100の冷却水が流入するため、第1状態にて第1熱交換部材220に接着された吸着剤223が加熱され、吸着していた水分を放出(脱離)する。このとき、第1吸着器200側の第2循環水筐体260には、室外熱交換器500にて冷却された熱媒体が流通しているので、脱離した気相冷媒(水蒸気)は、第2熱交換部材230にて冷却されて凝縮する。
このように、第2状態において、第2吸着器200側では、冷媒の蒸発及びその蒸発した気相冷媒の吸着が行われる。一方、第1吸着器200側では、吸着していた水分の脱離、及びその蒸発した気相冷媒の冷却凝縮が行われる。
従って、第2吸着器200側の第2熱交換部材230は液相冷媒を蒸発させる蒸発器として機能し、第1吸着器200側の第2熱交換部材230は気相冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。
そして、所定時間が経過したときは、再び第1状態とする。このように、第1状態と第2状態とを所定時間毎に繰り返しながら、吸着式冷凍機を連続的に稼働させる。なお、上記所定時間は、第1熱交換部材220の吸着剤223の水分吸着性能に基づいて選定されるものである。
以上の第1実施形態における吸着式冷凍機用吸着器によれば、吸着剤223を保持するとともに、この吸着剤223との熱交換を促進するための伝熱面を有する第1内部フィン部材221を備え、吸着剤223が形成する充填層に溝状の水蒸気通路220cが形成されている。従って、水蒸気通路220cが形成されることで充填層と水蒸気との接触面積が拡大されるため吸着速度が増加する。これにより、吸着器200の吸着性能の向上が図れる。
また、第1内部フィン部材221は、コルゲート状に形成された複数の部材221c〜221gを有し、その複数の部材221c〜221gの間に水蒸気通路220cが区画されていることにより、従来が充填厚さhの下端側から水蒸気を流入させて充填層の内部に移動させたが、充填厚さhに影響されることなく充填層と水蒸気との接触が容易にできる。つまり、容易に吸着速度の向上が図れる。
また、水蒸気通路220cは、吸着剤223の吸着作用における吸着効率、吸着速度、もしくは吸着剤223の充填効率に基づいて求められる吸着剤223の充填層厚さhおよび第1内部フィン部材221のフィンピッチ(P)に応じて最適な通路幅W1となるように形成している。
これによれば、水蒸気通路220cを形成することで吸着器200の床面積が増加するが、水蒸気通路220cの最適な通路幅W1を吸着効率、吸着速度、充填効率に基づいて求めることが可能となった。これにより、充填層厚さhと第1内部フィン部材221のフィンピッチPとで必要吸着性能に応じた最適形状を形成できることで吸着器200の小型化が図れる。
また、水蒸気通路220cは、その通路幅W1が約0.4mm以上、約2.5mm未満であることにより、充填層厚さhは必要吸着剤量と吸着器200の設置面積とのバランスにより適正範囲が存在し、フィンピッチPは吸着剤223の吸着性能および充填効率とのバランスにより適正範囲が存在する。従って、水蒸気通路220cは充填層厚さhおよびフィンピッチPが上記適正範囲内であれば、小型の吸着器200を提供することができる。
また、吸着剤223の充填層幅W2と充填層厚さhとの比であるアスペスト比が約0.5以上、約2.0未満であることにより、水蒸気通路220cを設けることで水蒸気が充填層厚さhと充填層幅W2とから流入する。
これにより、充填層厚さhと充填層幅W2との一方の水蒸気抵抗の小さい方側に吸着速度が寄与してくる。従って、このアスペスト比で第1内部フィン部材221の最適形状、蒸気通路220cの最適な通路幅W1を求めることができる。これにより、吸着器200の小型化が図れる。
(第2実施形態)
以上の第1実施形態では、第1筐体220aの内部に水蒸気通路220cを介して区画するように複数の部材221c〜221gからなる第1内部フィン部材221を並列に配設させて水蒸気通路220cを形成するように構成したが、これに限らず、具体的には、図12に示すように、一枚からなる第1内部フィン部材221に複数列の切り欠き部221bを形成し、この切り欠き部221bで水蒸気通路220cを形成するようにしても良い。
以上の第1実施形態では、第1筐体220aの内部に水蒸気通路220cを介して区画するように複数の部材221c〜221gからなる第1内部フィン部材221を並列に配設させて水蒸気通路220cを形成するように構成したが、これに限らず、具体的には、図12に示すように、一枚からなる第1内部フィン部材221に複数列の切り欠き部221bを形成し、この切り欠き部221bで水蒸気通路220cを形成するようにしても良い。
(第3実施形態)
以上の実施形態では、第1内部フィン部材221を伝熱面の折り返し面の一端側を第1筐体220の内側に接合するように配設したが、これに限らず、具体的には、図13(a)および図13(b)に示すように、伝熱面の一端面が第1筐体220aの内側に接合するように配設している。
以上の実施形態では、第1内部フィン部材221を伝熱面の折り返し面の一端側を第1筐体220の内側に接合するように配設したが、これに限らず、具体的には、図13(a)および図13(b)に示すように、伝熱面の一端面が第1筐体220aの内側に接合するように配設している。
つまり、フィンの両面側に吸着剤223が充填できるように形成している。そして、第1内部フィン部材221を複数の部材221c〜221gで形成し、水蒸気通路220cで区画するように並列に配設する。
これによれば、以上の実施形態のように、伝熱面の折り返し面の一端側が接合することで閉塞空間が形成されない利点がある。つまり、閉塞空間に充填された吸着剤223の吸着速度が低下することを防止することができる。また、吸着剤223をルーバ221a側から伝熱面の片面側に充填することがなくなるためルーバ221aの切り起こし角度を吸着剤223の最大粒径よりも大きく形成する必要はない。
(第4実施形態)
また、具体的には、図14(a)および図14(b)に示すように、一枚のコルゲート状の第1内部フィン部材221を形成し、その第1内部フィン部材221に複数列の切り欠き部221bを形成して、伝熱面の一端面が第1筐体220aの内側に接合するように配設させて、その切り欠き部221bが水蒸気通路220cを形成するようにしても良い。
また、具体的には、図14(a)および図14(b)に示すように、一枚のコルゲート状の第1内部フィン部材221を形成し、その第1内部フィン部材221に複数列の切り欠き部221bを形成して、伝熱面の一端面が第1筐体220aの内側に接合するように配設させて、その切り欠き部221bが水蒸気通路220cを形成するようにしても良い。
(第5実施形態)
以上の実施形態では、第1内部フィン部材221をコルゲート状に形成したが、これに限らず、図15に示すように、断面が略L型状、もしくは略U字状の板材で形成し、その根元部を第1筐体220の内側に接合するように複数の部材221c〜221gを配設し、複数の部材221c〜221gとの間に充填層を形成するとともに、その充填層に水蒸気通路220cを形成するように構成しても良い。
以上の実施形態では、第1内部フィン部材221をコルゲート状に形成したが、これに限らず、図15に示すように、断面が略L型状、もしくは略U字状の板材で形成し、その根元部を第1筐体220の内側に接合するように複数の部材221c〜221gを配設し、複数の部材221c〜221gとの間に充填層を形成するとともに、その充填層に水蒸気通路220cを形成するように構成しても良い。
(他の実施形態)
以上の実施形態では、吸着器200を単数で構成したが、これに限らず、二つ以上の複数個を積層させて吸着器200構成しても良い。ただし、吸着器200を積層するときには、第1、第2循環水筐体250、260を以上の実施形態のように金属材料で形成していると重ねあう部分で熱損失を生ずるので、重ねあわせ部に図示しない断熱部材もしくは熱伝導率の小さい樹脂板などを設けると良い。
以上の実施形態では、吸着器200を単数で構成したが、これに限らず、二つ以上の複数個を積層させて吸着器200構成しても良い。ただし、吸着器200を積層するときには、第1、第2循環水筐体250、260を以上の実施形態のように金属材料で形成していると重ねあう部分で熱損失を生ずるので、重ねあわせ部に図示しない断熱部材もしくは熱伝導率の小さい樹脂板などを設けると良い。
また、以上の実施形態では、第1、第2循環水筐体250、260を金属材料で形成したが、これに限らず、第1、第2循環水筐体250、260を熱伝導率の小さい樹脂材料で形成しても良い。これによれば、上述した図示しない断熱部材もしくは熱伝導率の小さい樹脂板は不要である。
なお、第1、第2循環水筐体250、260を樹脂材料で形成して、第1、第2熱交換部材220、230とを一体構成するときに、接合材料のクラッドによる接合を避けた方が望ましい。
また、第1、第2循環水筐体250、260と第1、第2熱交換部材220、230とをモジュール化せず各々を組み付けても良い。その場合、第1、第2循環水筐体250、260と第1、第2熱交換部材220、230との間には図示しないOリングやパッキンなどのシール部材を挟み、かしめなどによって気密しても良い。
また、以上の実施形態では、第1、第2筐体220a、230aとの間に配設する断熱強度部材245を熱伝導率の小さい無機質のセラミックス材もしくはガラス材からなり、厚さ方向に水蒸気が流通する穴もしくは空隙を形成するようにしたが、これに限らず、図14に示すように、セラミックス材からなる支柱を整列させて形成しても良い。
また、以上の実施形態では、本発明を車両用空調装置用吸着式冷凍機に適用したが、これに限定せず、家庭用や業務用の吸着式冷凍機に適用させても良い。
220c…水蒸気通路(蒸気通路)
221…第1内部フィン部材
221b…切り欠き部
223…吸着剤
h…充填層厚さ
P…フィンピッチ
W1…通路幅
W2…充填層幅
221…第1内部フィン部材
221b…切り欠き部
223…吸着剤
h…充填層厚さ
P…フィンピッチ
W1…通路幅
W2…充填層幅
Claims (6)
- 吸着剤(223)を保持するとともに、前記吸着剤(223)との熱交換を促進するための伝熱面を有する第1内部フィン部材(221)を備え、
前記吸着剤(223)が形成する充填層に溝状の蒸気通路(220c)が形成されていることを特徴とする吸着式冷凍機用吸着器。 - 前記第1内部フィン部材(221)は、コルゲート状に形成された複数の部材(221c〜221g)を有し、その複数の部材(221c〜221g)の間に前記蒸気通路(220c)が区画されていることを特徴とする請求項1に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
- 前記第1内部フィン部材(221)は、コルゲート状に形成された一枚の部材(221)を有し、前記第1内部フィン部材(221)に複数列の切り欠き部(221b)が形成され、前記切り欠き部(221b)が前記蒸気通路(220c)を形成することを特徴とする請求項1に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
- 前記蒸気通路(220c)は、前記吸着剤(223)の吸着作用における吸着効率、吸着速度、もしくは前記吸着剤(223)の充填効率に基づいて求められる前記吸着剤(223)の充填層厚さ(h)および前記第1内部フィン部材(221)のフィンピッチ(P)に応じて最適な通路幅(W1)となるように形成していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
- 前記蒸気通路(220c)は、その通路幅(W1)が約0.4mm以上、約2.5mm未満であることを特徴とする請求項4に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
- 前記吸着剤(223)の充填層幅(W2)と充填層厚さ(h)との比であるアスペスト比が約0.5以上、約2.0未満であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の吸着式冷凍機用吸着器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005188516A JP2007010175A (ja) | 2005-06-28 | 2005-06-28 | 吸着式冷凍機用吸着器 |
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JP (1) | JP2007010175A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014184350A (ja) * | 2013-03-21 | 2014-10-02 | Toyota Central R&D Labs Inc | 吸着器 |
JP2017125649A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | 株式会社あい・あいエナジーアソシエイツ | 熱交換ユニット及び吸着式冷凍機 |
WO2019069598A1 (ja) * | 2017-10-06 | 2019-04-11 | 株式会社デンソー | 吸着器および吸着式冷凍機 |
JP2019070509A (ja) * | 2017-10-06 | 2019-05-09 | 株式会社デンソー | 吸着器および吸着式冷凍機 |
-
2005
- 2005-06-28 JP JP2005188516A patent/JP2007010175A/ja active Pending
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