JP6904190B2 - 車両用熱交換装置 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載される車両用熱交換装置に関するものである。
従来、車両のエンジンルーム内に搭載される熱交換器として、パワートレイン用の冷却水回路を循環する冷却水の熱を外気に放熱させるラジエータ、および、空調用の冷凍サイクルを循環する冷媒の熱を外気に放熱させるコンデンサなどが知られている。
特許文献1に記載の車両用熱交換装置は、ラジエータとコンデンサとを一体に構成し、車両への組み付け性を向上するものである。
特開平10−306993号公報
ところで、近年、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの電動車両では、モータジェネレータまたはインバータなどから生じる熱を外気に放熱するための熱交換器の数が増加し、エンジンルーム内に各機器を搭載するためのスペースが小さくなっている。
このような現状の中で、発明者は、特許文献1に記載されているような車両用熱交換装置に関する詳細な検討の結果、次のような課題を見出した。すなわち、ラジエータおよびコンデンサなどの車両用熱交換装置は、車両走行時にラジエータおよびコンデンサを通過する走行風の風量が増加するので、車両走行時の冷却能力が停車時の冷却能力より増加する。これに対し、電動車両では、車両走行時は車両走行用モータの駆動によりパワートレインの発熱量が大きくなり、停車時は車両走行用モータが停止するのでパワートレインの発熱量が殆ど無い。一方、空調用の冷凍サイクルの発熱量は、車両走行時と停車時で略一定である。そのため、ラジエータには、車両走行時に停車時よりも大きな冷却能力が要求され、コンデンサには、車両走行時と停車時に一定の冷却能力が要求される。このように、ラジエータとコンデンサにそれぞれ要求される冷却能力は、車両走行時と停車時で異なるものとなる。しかしながら、ラジエータとコンデンサはいずれも最大要求性能に合わせてサイズ等が設計されている。そのため、車両走行時にはコンデンサの冷却能力に余剰が生じており、停車時にはラジエータの冷却能力が殆ど利用されていない。したがって、車両用熱交換装置には、さらなる体格の小型化および軽量化による車両搭載性の向上が求められる。
本発明は上記点に鑑みて、車両搭載性を向上することの可能な車両用熱交換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、パワートレイン用の冷却液回路(100)、および、空調用の冷凍サイクル(200)と共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置であって、熱交換器本体(2)、第1熱交換部(10)および第2熱交換部(20)を備える。熱交換器本体は、液相の作動流体を貯留する貯液部(3)、および、その貯液部で蒸発した作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部(4)を有する。第1熱交換部は、貯液部に貯留される液相の作動流体と、パワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成されている。第2熱交換部は、貯液部に貯留される液相の作動流体と、空調用の冷凍サイクルを循環する冷媒とが熱交換可能に構成されている。
これによれば、第1熱交換部を流れる冷却水回路の冷却液と、第2熱交換部を流れる冷凍サイクルの冷媒はいずれも、貯液部に貯留される液相の作動流体に放熱する。貯液部で蒸発した作動流体は、凝縮部に移動し、走行風または外気との熱交換により凝縮する。ここで、熱交換器本体の凝縮部は、車両走行時に凝縮部を通過する走行風の風量が増加するので、車両走行時の凝縮能力が車両停止時の凝縮能力より増加する。これに対し、パワートレインの発熱量は、車両走行時に大きく、停車時は殆ど無いか又は小さい。一方、空調用の冷凍サイクルの発熱量は、車両走行時と停車時で略一定である。そのため、この車両用熱交換装置は、車両走行時に凝縮能力が増加した分をパワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液の冷却に利用することが可能である。また、この車両用熱交換装置は、車両走行時の凝縮能力の一部と、車両停止時の凝縮能力の大部分を空調用の冷凍サイクルを循環する冷媒の冷却に利用することが可能である。したがって、車両用熱交換装置は、車両走行時と停車時でパワートレイン用の冷却液回路と空調用の冷凍サイクルにそれぞれ要求される冷却能力の変動(すなわち負荷変動)を、車両走行時と停車時で生じる凝縮部の冷却能力の変動により吸収することができる。
また、車両用熱交換装置は、車両走行時と停車時における冷却要求能力の変動に対応して、車両走行時と停車時で凝縮部の冷却能力が変動するので、体格を大型化することなく、凝縮部の冷却能力を効率良く利用することができる。
さらに、熱交換器本体は、冷却液回路を循環する冷却液の熱と、冷凍サイクルを循環する冷媒の熱を、共通の凝縮部から外気に放熱することで、従来のパワートレイン用の熱交換器と空調用の熱交換器とを一体化することが可能である。これにより、車両用熱交換装置は、従来のパワートレイン用の熱交換器と空調用の熱交換器とがそれぞれ別部材で構成されているものと比べて、体格を小型化し、軽量化することが可能である。その結果、車両用熱交換装置は、車両への搭載性を向上することができる。
請求項3に係る発明は、パワートレイン用の冷却液回路(100)、および、空調用の冷凍サイクル(200)と共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置であって、熱交換器本体(2)、第1貯液部(31)、第2貯液部(32)、第1配管(11、12)、第2配管(21、22)、第1熱交換部(10)および第2熱交換部(20)を備える。熱交換器本体は、気相の作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部(4)を有する。第1貯液部は、熱交換器本体から離れた位置に設けられ、凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される。第2貯液部は、熱交換器本体から離れた位置に設けられ、凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される。第1配管は、熱交換器本体と第1貯液部とを接続する。第2配管は、熱交換器本体と第2貯液部とを接続する。第1熱交換部は、第1貯液部に貯留される液相の作動流体とパワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成されている。第2熱交換部は、第2貯液部に貯留される液相の作動流体と空調用の冷凍サイクルを循環する高圧冷媒とが熱交換可能に構成されている。
これによれば、車両用熱交換装置は、熱交換器本体と第1貯液部と第2貯液部を、車両の搭載スペースに適合するように、それぞれ別の場所に配置することが可能である。したがって、車両用熱交換装置は、設計の自由度が高くなり、車両への搭載性を向上することができる。
なお、上記各構成に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載する具体的構成との対応関係の一例を示したものである。
第1実施形態に係る車両用熱交換装置の断面構成を示す図である。 第2実施形態に係る車両用熱交換装置の断面構成を示す図である。 第3実施形態に係る車両用熱交換装置の断面構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1を参照して説明する。本実施形態の車両用熱交換装置1は、電気自動車、プラグインハイブリッド車またはハイブリッド車などの電動車両のエンジンルーム内に搭載されるものである。電動車両には、車両走行用モータから駆動輪へ動力を伝達するためのパワートレインを構成する各装置類を冷却するための冷却液回路100が設けられている。また、電動車両には、車室内の空調を行う空調装置に使用される冷凍サイクル200が設けられている。
図1に示すように、本実施形態の車両用熱交換装置1は、熱交換器本体2、第1熱交換部10および第2熱交換部20を備えている。熱交換器本体2は、サーモサイフォン型の熱交換器であり、その内部が真空排気された状態で、所定量の作動流体が封入されている。作動流体として、例えば、HFO−1234yfまたはHFC−134aなどのフロン系冷媒、プロパン、二酸化炭素、水または水溶液などが用いられる。作動流体の封入量は、熱交換器本体2の高さ方向の途中に作動流体の液面FLが位置するように調整されている。図面では、作動流体の液面FLの高さの一例を、一点鎖線で示している。なお、図面の両矢印で示す上、下は、車両用熱交換装置1が車両に搭載された状態における重力方向の上側と下側を示している。
熱交換器本体2は、貯液部3、および、凝縮部4を有している。貯液部3は、熱交換器本体2のうち、重力方向下側に設けられる部位である。貯液部3は、液相の作動流体を貯留する。
凝縮部4は、熱交換器本体2のうち、貯液部3より重力方向上側に設けられる部位である。凝縮部4は、貯液部3で蒸発した作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる。凝縮部4は、貯液部3から上方に延びる複数のチューブ41と、複数のチューブ41同士の間に設けられるフィン42を有する。なお、複数のチューブ41の上部は、ヘッダタンク43により連通している。複数のチューブ41とフィン42は、伝熱面積を増やすことにより、作動流体と外気との熱伝達率を大きくしている。
第1熱交換部10と第2熱交換部20は、熱交換器本体2の内側に設けられている。詳細には、第1熱交換部10と第2熱交換部20は、貯液部3に貯留される液相の作動流体に浸漬する位置に設けられている。すなわち、作動流体の液面FLは、車両が水平状態のとき、第1熱交換部10と第2熱交換部20よりも上方に位置している。
第1熱交換部10を構成する流路部材の内側を、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液が流れる。なお、冷却液として、水、冷却水またはオイルなどが採用される。第1熱交換部10は、貯液部3に貯留される液相の作動流体と、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液とが熱交換するように構成されている。
第2熱交換部20を構成する流路部材の内側を、空調装置に使用される冷凍サイクル200を循環する冷媒が流れる。第2熱交換部20は、貯液部3に貯留される液相の作動流体と、冷凍サイクル200を循環する冷媒とが熱交換するように構成されている。なお、第1熱交換部10および第2熱交換部20は、例えば、シェルアンドチューブ型熱交換器、または、積層型熱交換器などである。なお、第1熱交換部10を流れる冷却液の向き、第2熱交換部20を流れる冷媒の向きに限定はない。
次に、本実施形態の車両用熱交換装置1の作動について説明する。
<車両走行時>
車両走行時は、車両走行用モータの駆動によりパワートレインを構成する各装置類からの発熱量が大きくなる。そのため、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液は、パワートレインを構成する各装置類の発熱により加熱された状態で第1熱交換部10に流入する。その冷却液は、第1熱交換部10を流れる際、貯液部3に貯留される液相の作動流体に放熱することで、冷却される。貯液部3に貯留される液相の作動流体は、冷却液回路100を循環する冷却液から吸熱して蒸発する。一方、冷凍サイクル200を循環する冷媒は、その冷凍サイクル200を構成する圧縮機により圧縮された高温高圧の状態で第2熱交換部20に流入する。その冷媒は、第2熱交換部20を流れる際、貯液部3に貯留される液相の作動流体に放熱することで、冷却される。貯液部3に貯留される液相の作動流体は、冷凍サイクル200を循環する冷媒から吸熱して蒸発する。
貯液部3で蒸発した作動流体は、凝縮部4の複数のチューブ41に移動し、走行風との熱交換により凝縮する。凝縮部4で凝縮した作動流体は複数のチューブ41から貯液部3に流下する。ここで、車両走行時の凝縮部4の凝縮能力は、凝縮部4のチューブ41同士の隙間を通過する走行風の風量の増加により、車両停止時の凝縮能力よりも増加している。凝縮部4は、車両走行時において、冷却液回路100を循環する冷却液と、冷凍サイクル200を循環する冷媒の両方を冷却する能力を有するように体格等が設計されている。したがって、車両走行時において、車両用熱交換装置1は、冷却液回路100を循環する冷却液と、冷凍サイクル200を循環する冷媒の両方を冷却することが可能である。
<停車時>
それに対し停車時は、車両走行用モータが停止しているのでパワートレインを構成する各装置類からの発熱量が殆ど無いか又は小さい。そのため、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液は、パワートレインを構成する各装置類により殆ど加熱されることなく第1熱交換部10に流入する。そのため、第1熱交換部10を流れる冷却液から液相の作動流体への放熱量は、車両走行時より小さいものとなる。一方、停車時に車室内の空調が行われている場合、冷凍サイクル200を循環する冷媒は、車両走行時と同じく、その冷凍サイクル200を構成する圧縮機により圧縮された高温高圧の状態で第2熱交換部20に流入する。そのため、第2熱交換部20を流れる冷媒から液相の作動流体への放熱量は、車両走行時と略同じものとなる。
貯液部3で蒸発した作動流体は、凝縮部4の複数のチューブ41に移動し、外気との熱交換により凝縮する。凝縮部4で凝縮した作動流体は複数のチューブ41から貯液部3に流下する。ここで、凝縮部4は、停車時において、図示していない送風ファンの送風により、冷凍サイクル200を循環する冷媒を冷却する能力を有するように体格等が設計されている。したがって、停車時において、車両用熱交換装置1は、冷凍サイクル200を循環する冷媒を冷却することが可能である。
以上説明した本実施形態の車両用熱交換装置1は、次の作用効果を奏するものである。
(1)本実施形態の車両用熱交換装置1は、車両走行時に凝縮能力が増加した分をパワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液の冷却に利用することが可能である。また、車両用熱交換装置1は、車両走行時の凝縮能力の一部と、車両停止時の凝縮能力の大部分を空調用の冷凍サイクル200を循環する冷媒の冷却に利用することが可能である。したがって、車両用熱交換装置1は、車両走行時と停車時でパワートレイン用の冷却液回路100と空調用の冷凍サイクル200にそれぞれ要求される冷却能力の変動を、車両走行時と停車時で生じる凝縮部4の冷却能力の変動により吸収することができる。
(2)また、車両用熱交換装置1は、車両走行時と停車時における冷却要求能力の変動に対応して、車両走行時と停車時で凝縮部4の冷却能力が変わるので、体格を大型化することなく、凝縮部4の冷却能力を効率良く利用することができる。
(3)さらに、熱交換器本体2は、冷却液回路100を循環する冷却液の熱と、冷凍サイクル200を循環する冷媒の熱を、共通の凝縮部4から外気に放熱することで、従来のパワートレイン用の熱交換器と空調用の熱交換器とを一体化することが可能である。これにより、車両用熱交換装置1は、従来のパワートレイン用の熱交換器と空調用の熱交換器とがそれぞれ別部材で構成されているものと比べて、体格を小型化し、軽量化することが可能である。その結果、車両用熱交換装置1は、車両への搭載性を向上することができる。
(4)本実施形態では、第1熱交換部10と第2熱交換部20は、貯液部3に貯留される液相の作動流体に浸漬する位置に設けられている。これによれば、第1熱交換部10が液相の作動流体に接する面積が増えるので、第1熱交換部10を流れる冷却水回路の冷却液と、液相の作動流体との熱交換を効率よく行うことが可能である。また、第2熱交換部20が液相の作動流体に接する面積も増えるので、第2熱交換部20を流れる冷凍サイクル200の冷媒と、液相の作動流体との熱交換を効率よく行うことが可能である。
(5)本実施形態では、熱交換器本体2が有する凝縮部4は、複数のチューブ41とフィン42とを有している。これによれば、車両用熱交換装置1は、凝縮部4による作動流体と外気との熱交換効率を高めることで、体格を小型化することが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態について、図2を参照して説明する。第2実施形態の車両用熱交換装置1は、熱交換器本体2、第1貯液部31、第2貯液部32、第1液相配管11、第1気相配管12、第2液相配管21および第2気相配管22を有し、サーモサイフォン回路を構成している。第2実施形態の熱交換器本体2も、第1実施形態と同様に、貯液部3と凝縮部4を含むものである。作動流体の封入量は、熱交換器本体2の高さ方向の途中に作動流体の液面FLが位置するように調整されている。
第1貯液部31と第2貯液部32は、熱交換器本体2から離れた位置に設けられている。第1貯液部31と第2貯液部32は、作動流体の液面FLより重力方向下側に設けられている。そのため、第1貯液部31と第2貯液部32は、液相の作動流体に満たされている。
第1貯液部31には、第1熱交換部10が設けられている。第1熱交換部10は、第1貯液部31に貯留される液相の作動流体と、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液とを熱交換させることが可能である。熱交換器本体2と第1貯液部31とは、第1液相配管11と第1気相配管12によって接続されている。なお、第1液相配管11と第1気相配管12は、特許請求の範囲に記載の第1配管の一例に相当する。第1液相配管11は、第1貯液部31の下方の部位と熱交換器本体2の貯液部3とを接続している。第1気相配管12は、第1貯液部31の上方の部位と熱交換器本体2の凝縮部4とを接続している。これにより、第1貯液部31で蒸発した作動流体は、第1気相配管12を通り、熱交換器本体2の凝縮部4に流れる。その凝縮部4で凝縮した作動流体は貯液部3に流下し、貯液部3から第1液相配管11を通り、第1貯液部31に流れる。このような作動流体の循環により、熱交換器本体2は、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液の熱を外気に放熱することが可能である。
第2貯液部32には、第2熱交換部20が設けられている。第2熱交換部20は、第2貯液部32に貯留される液相の作動流体と、冷凍サイクル200を循環する冷媒とを熱交換させることが可能である。熱交換器本体2と第2貯液部32とは、第2液相配管21と第2気相配管22によって接続されている。第2液相配管21は、第2貯液部32の下方の部位と熱交換器本体2の貯液部3とを接続している。なお、第2液相配管21と第2気相配管22は、特許請求の範囲に記載の第2配管の一例に相当する。第2気相配管22は、第2貯液部32の上方の部位と熱交換器本体2の凝縮部4とを接続している。これにより、第2貯液部32で蒸発した作動流体は、第2気相配管22を通り、熱交換器本体2の凝縮部4に流れる。その凝縮部4で凝縮した作動流体は貯液部3に流下し、貯液部3から第2液相配管21を通り、第2貯液部32に流れる。このような作動流体の循環により、熱交換器本体2は、冷凍サイクル200を循環する冷媒の熱を外気に放熱することが可能である。
以上説明した第2実施形態では、熱交換器本体2を構成する熱交換器本体2と第1貯液部31と第2貯液部32が、それぞれ離れた位置に設けられている。これにより、車両用熱交換装置1は、熱交換器本体2と第1貯液部31と第2貯液部32を、車両の搭載スペースに適合するように、それぞれ別の場所に配置することが可能である。したがって、車両用熱交換装置1は、設計の自由度が高くなり、車両への搭載性を向上することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について、図3を参照して説明する。第3実施形態では、熱交換器本体2は、貯液部3を有しておらず、凝縮部4により構成されている。すなわち、作動流体の封入量は、熱交換器本体2よりも下側に作動流体の液面FLが位置するように調整されている。
第1貯液部31と第2貯液部32は、熱交換器本体2から離れた位置に設けられている。第1貯液部31と第2貯液部32は、作動流体の液面FLより重力方向下側に設けられている。そのため、第1貯液部31と第2貯液部32は、液相の作動流体に満たされている。第1貯液部31には第1熱交換部10が設けられ、第2貯液部32には、第2熱交換部20が設けられている。なお、第3実施形態では、第1気相配管12と第2気相配管22は凝縮部4のうちヘッダタンク43に接続されている。
第3実施形態の構成においても、熱交換器本体2は、作動流体の循環により、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液の熱を外気に放熱すると共に、冷凍サイクル200を循環する冷媒の熱を外気に放熱することが可能である。したがって、第3実施形態も、第1および第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上記各実施形態では、車両用熱交換装置1は、第1、第2熱交換部10、20といった2つの熱交換部を備えるものとした。これに対し、他の実施形態では、車両用熱交換装置1は、3つ以上の熱交換部を備えるものとしてもよい。
(2)上記実施形態では、車両用熱交換装置1は、電動車両に搭載されるものとして説明した。これに対し、他の実施形態では、車両用熱交換装置1は、エンジンを走行用動力源とした車両に搭載されるものであってもよい。その場合、パワートレイン用の冷却液回路100には、エンジンなどの冷却に用いられる冷却液が循環する。したがって、第1熱交換部10には、エンジンなどの冷却に用いられる冷却液が流れる。
(3)上記実施形態では、第1、第2熱交換部10、20としてシェルアンドチューブ型熱交換器、または、積層型熱交換器などを例示した。これに対し、他の実施形態では、第1、第2熱交換部10、20は、熱交換器本体2の貯液部3の外側に配置され、その貯液部3の外壁に熱接触する構成としてもよい。
(4)上記第2、第3実施形態では、第1貯液部31と第2貯液部32は、液相の作動流体に満たされているものとした。これに対し、他の実施形態では、第1貯液部31と第2貯液部32の上部に気相の作動流体が含まれていてもよい。すなわち、作動流体の液面FLは、第1貯液部31と第2貯液部32の途中にあってもよい。
(5)上記第2、第3実施形態では、熱交換器本体2と第1貯液部31との間を、第1液相配管11と第1気相配管12によって接続した。また、熱交換器本体2と第2貯液部32との間を、第2液相配管21と第2気相配管22によって接続した。これに対し、他の実施形態では、第1液相配管11と第1気相配管12は、液相と気相の作動流体が対向して流れるような内径を有する1本の配管により構成してもよい。その場合、その1本の配管が特許請求の範囲に記載の第1配管の一例に相当する。また、第2液相配管21と第2気相配管22も、液相と気相の作動流体が対向して流れるような内径を有する1本の配管により構成してもよい。その場合、その1本の配管が特許請求の範囲に記載の第2配管の一例に相当する。
(6)上記第2、第3実施形態では、第1貯液部31と第2貯液部32とを別部材としで構成した。これに対し、他の実施形態では、第1貯液部31と第2貯液部32は、一体に構成してもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、パワートレイン用の冷却液回路、および、空調用の冷凍サイクルと共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置は、熱交換器本体、第1熱交換部および第2熱交換部を備える。熱交換器本体は、液相の作動流体を貯留する貯液部、および、その貯液部で蒸発した作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部を有する。第1熱交換部は、貯液部に貯留される液相の作動流体と、パワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成されている。第2熱交換部は、貯液部に貯留される液相の作動流体と、空調用の冷凍サイクルを循環する冷媒とが熱交換可能に構成されている。
第2の観点によれば、第1熱交換部と第2熱交換部は、貯液部に貯留される液相の作動流体に浸漬する位置に設けられる。これによれば、第1熱交換部が液相の作動流体に接する面積が増えるので、第1熱交換部を流れる冷却水回路の冷却液と、液相の作動流体との熱交換を効率よく行うことが可能である。また、第2熱交換部が液相の作動流体に接する面積も増えるので、第2熱交換部を流れる冷凍サイクルの冷媒と、液相の作動流体との熱交換を効率よく行うことが可能である。
第3の観点によれば、パワートレイン用の冷却液回路、および、空調用の冷凍サイクルと共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置は、熱交換器本体、第1貯液部、第2貯液部、第1配管、第2配管、第1熱交換部および第2熱交換部を備える。熱交換器本体は、気相の作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部を有する。第1貯液部は、熱交換器本体から離れた位置に設けられ、凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される。第2貯液部は、熱交換器本体から離れた位置に設けられ、凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される。第1配管は、熱交換器本体と第1貯液部とを接続する。第2配管は、熱交換器本体と第2貯液部とを接続する。第1熱交換部は、第1貯液部に貯留される液相の作動流体とパワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成されている。第2熱交換部は、第2貯液部に貯留される液相の作動流体と空調用の冷凍サイクルを循環する高圧冷媒とが熱交換可能に構成されている。これによれば、車両用熱交換装置は、熱交換器本体と第1貯液部と第2貯液部を、車両の搭載スペースに適合するように、それぞれ別の場所に配置することが可能である。したがって、車両用熱交換装置は、設計の自由度が高くなり、車両への搭載性を向上することができる。
1 車両用熱交換装置
2 熱交換器本体
3 貯液部
4 凝縮部
10 第1熱交換部
20 第2熱交換部
100 冷却液回路
200 冷凍サイクル

Claims (3)

  1. パワートレイン用の冷却液回路(100)、および、空調用の冷凍サイクル(200)と共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置であって、
    液相の作動流体を貯留する貯液部(3)、および、前記貯液部で蒸発した作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部(4)を有する熱交換器本体(2)と、
    前記貯液部に貯留される液相の作動流体と前記パワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成された第1熱交換部(10)と、
    前記貯液部に貯留される液相の作動流体と前記空調用の冷凍サイクルを循環する高圧冷媒とが熱交換可能に構成された第2熱交換部(20)と、を備える車両用熱交換装置。
  2. 前記第1熱交換部と前記第2熱交換部は、前記貯液部に貯留される液相の作動流体に浸漬する位置に設けられる、請求項1に記載の車両用熱交換装置。
  3. パワートレイン用の冷却液回路(100)、および、空調用の冷凍サイクル(200)と共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置であって、
    気相の作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部(4)を有する熱交換器本体(2)と、
    前記熱交換器本体から離れた位置に設けられ、前記凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される第1貯液部(31)と、
    前記熱交換器本体から離れた位置に設けられ、前記凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される第2貯液部(32)と、
    前記熱交換器本体と前記第1貯液部とを接続する第1配管(11、12)と、
    前記熱交換器本体と前記第2貯液部とを接続する第2配管(21、22)と、
    前記第1貯液部に貯留される液相の作動流体と前記パワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成された第1熱交換部(10)と、
    前記第2貯液部に貯留される液相の作動流体と前記空調用の冷凍サイクルを循環する高圧冷媒とが熱交換可能に構成された第2熱交換部(20)と、を備える車両用熱交換装置。
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