JP2019055608A - 車両用熱交換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の車両用熱交換装置は、ラジエータとコンデンサとを一体に構成し、車両への組み付け性を向上するものである。
第1実施形態について図1を参照して説明する。本実施形態の車両用熱交換装置1は、電気自動車、プラグインハイブリッド車またはハイブリッド車などの電動車両のエンジンルーム内に搭載されるものである。電動車両には、車両走行用モータから駆動輪へ動力を伝達するためのパワートレインを構成する各装置類を冷却するための冷却液回路100が設けられている。また、電動車両には、車室内の空調を行う空調装置に使用される冷凍サイクル200が設けられている。
<車両走行時>
車両走行時は、車両走行用モータの駆動によりパワートレインを構成する各装置類からの発熱量が大きくなる。そのため、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液は、パワートレインを構成する各装置類の発熱により加熱された状態で第1熱交換部10に流入する。その冷却液は、第1熱交換部10を流れる際、貯液部3に貯留される液相の作動流体に放熱することで、冷却される。貯液部3に貯留される液相の作動流体は、冷却液回路100を循環する冷却液から吸熱して蒸発する。一方、冷凍サイクル200を循環する冷媒は、その冷凍サイクル200を構成する圧縮機により圧縮された高温高圧の状態で第2熱交換部20に流入する。その冷媒は、第2熱交換部20を流れる際、貯液部3に貯留される液相の作動流体に放熱することで、冷却される。貯液部3に貯留される液相の作動流体は、冷凍サイクル200を循環する冷媒から吸熱して蒸発する。
それに対し停車時は、車両走行用モータが停止しているのでパワートレインを構成する各装置類からの発熱量が殆ど無いか又は小さい。そのため、パワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液は、パワートレインを構成する各装置類により殆ど加熱されることなく第1熱交換部10に流入する。そのため、第1熱交換部10を流れる冷却液から液相の作動流体への放熱量は、車両走行時より小さいものとなる。一方、停車時に車室内の空調が行われている場合、冷凍サイクル200を循環する冷媒は、車両走行時と同じく、その冷凍サイクル200を構成する圧縮機により圧縮された高温高圧の状態で第2熱交換部20に流入する。そのため、第2熱交換部20を流れる冷媒から液相の作動流体への放熱量は、車両走行時と略同じものとなる。
(1)本実施形態の車両用熱交換装置1は、車両走行時に凝縮能力が増加した分をパワートレイン用の冷却液回路100を循環する冷却液の冷却に利用することが可能である。また、車両用熱交換装置1は、車両走行時の凝縮能力の一部と、車両停止時の凝縮能力の大部分を空調用の冷凍サイクル200を循環する冷媒の冷却に利用することが可能である。したがって、車両用熱交換装置1は、車両走行時と停車時でパワートレイン用の冷却液回路100と空調用の冷凍サイクル200にそれぞれ要求される冷却能力の変動を、車両走行時と停車時で生じる凝縮部4の冷却能力の変動により吸収することができる。
第2実施形態について、図2を参照して説明する。第2実施形態の車両用熱交換装置1は、熱交換器本体2、第1貯液部31、第2貯液部32、第1液相配管11、第1気相配管12、第2液相配管21および第2気相配管22を有し、サーモサイフォン回路を構成している。第2実施形態の熱交換器本体2も、第1実施形態と同様に、貯液部3と凝縮部4を含むものである。作動流体の封入量は、熱交換器本体2の高さ方向の途中に作動流体の液面FLが位置するように調整されている。
第3実施形態について、図3を参照して説明する。第3実施形態では、熱交換器本体2は、貯液部3を有しておらず、凝縮部4により構成されている。すなわち、作動流体の封入量は、熱交換器本体2よりも下側に作動流体の液面FLが位置するように調整されている。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、パワートレイン用の冷却液回路、および、空調用の冷凍サイクルと共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置は、熱交換器本体、第1熱交換部および第2熱交換部を備える。熱交換器本体は、液相の作動流体を貯留する貯液部、および、その貯液部で蒸発した作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部を有する。第1熱交換部は、貯液部に貯留される液相の作動流体と、パワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成されている。第2熱交換部は、貯液部に貯留される液相の作動流体と、空調用の冷凍サイクルを循環する冷媒とが熱交換可能に構成されている。
2 熱交換器本体
3 貯液部
4 凝縮部
10 第1熱交換部
20 第2熱交換部
100 冷却液回路
200 冷凍サイクル
Claims (3)
- パワートレイン用の冷却液回路(100)、および、空調用の冷凍サイクル(200)と共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置であって、
液相の作動流体を貯留する貯液部(3)、および、前記貯液部で蒸発した作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部(4)を有する熱交換器本体(2)と、
前記貯液部に貯留される液相の作動流体と前記パワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成された第1熱交換部(10)と、
前記貯液部に貯留される液相の作動流体と前記空調用の冷凍サイクルを循環する高圧冷媒とが熱交換可能に構成された第2熱交換部(20)と、を備える車両用熱交換装置。 - 前記第1熱交換部と前記第2熱交換部は、前記貯液部に貯留される液相の作動流体に浸漬する位置に設けられる、請求項1に記載の車両用熱交換装置。
- パワートレイン用の冷却液回路(100)、および、空調用の冷凍サイクル(200)と共に車両に搭載されるサーモサイフォン型の車両用熱交換装置であって、
気相の作動流体を外気または走行風との熱交換により凝縮させる凝縮部(4)を有する熱交換器本体(2)と、
前記熱交換器本体から離れた位置に設けられ、前記凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される第1貯液部(31)と、
前記熱交換器本体から離れた位置に設けられ、前記凝縮部により凝縮した液相の作動流体が貯留される第2貯液部(32)と、
前記熱交換器本体と前記第1貯液部とを接続する第1配管(11、12)と、
前記熱交換器本体と前記第2貯液部とを接続する第2配管(21、22)と、
前記第1貯液部に貯留される液相の作動流体と前記パワートレイン用の冷却液回路を循環する冷却液とが熱交換可能に構成された第1熱交換部(10)と、
前記第2貯液部に貯留される液相の作動流体と前記空調用の冷凍サイクルを循環する高圧冷媒とが熱交換可能に構成された第2熱交換部(20)と、を備える車両用熱交換装置。
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2017
- 2017-09-19 JP JP2017179365A patent/JP6904190B2/ja active Active
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