JP4257312B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機 Download PDF

Info

Publication number
JP4257312B2
JP4257312B2 JP2005135124A JP2005135124A JP4257312B2 JP 4257312 B2 JP4257312 B2 JP 4257312B2 JP 2005135124 A JP2005135124 A JP 2005135124A JP 2005135124 A JP2005135124 A JP 2005135124A JP 4257312 B2 JP4257312 B2 JP 4257312B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
unbalance
speed
drum
reference value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005135124A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006311885A (ja
JP2006311885A5 (ja
Inventor
雅弘 西尾
松本  正士
宏和 大江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005135124A priority Critical patent/JP4257312B2/ja
Publication of JP2006311885A publication Critical patent/JP2006311885A/ja
Publication of JP2006311885A5 publication Critical patent/JP2006311885A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4257312B2 publication Critical patent/JP4257312B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Description

本発明は、回転ドラム内の洗濯物の偏心荷重に基づいて回転ドラムの高速回転への移行可否を判定するドラム式洗濯機に関する。
水槽の異常振動を振動検知手段である加速度センサから加速度に比例する電圧データとして検出し、この電圧データに基づいてドラムの回転が異常振動を起こしているか否かを判定する基準値を、ドラムの回転検知手段から得られる回転数によって変更する脱水機が提案されている(特許文献1)。この脱水機においては、振動検知手段である加速度センサは水槽の略左右方向の加速度を検出可能ではあるが、水槽の略前後方向の振動、及び水槽を支えている2本のショックアブソーバを中心に発生するひねり方向の振動など複合された振動までを正確に検知することができない。
特開平3−264088号公報(第3頁上左欄第9行〜同頁下右欄第3行、図1)
また、本出願人は、投入された衣類の量を正確に検出可能とすることを図ったドラム式洗濯機を提案している(特許文献2)。このドラム式洗濯機によれば、オープンループ駆動されるDCブラシレスモータにおいては、負荷が大きくなればなるほど、正弦波状供給電圧とロータの検出位置信号との位相差とが対応していることを利用して、ドラム1回転中のこの位相差(ずれ角度量)の平均値を求めることでドラム内に投入された衣類の量を、また高速脱水前のこの位相差の変化量を求めることでドラム内に投入された衣類の片寄り量を検出することが可能である。
特開2001−300183号公報(段落[0048]〜[0049]、[0054]〜[0056],図10、図11)
ところで、脱水機能を含むドラム式洗濯機においては、特に脱水工程でドラムの回転数が低速から高速までの広い回転数の範囲に渡って運転される。この際に、回転軸に沿った前後方向に洗濯物のアンバランスが存在する場合には、回転数によっては回転ドラムに大きな振れ回りが生じて、水槽に衝突して騒音を発するなどの不具合を生じることがある。特に、回転軸に沿って前側に大きなアンバランスがあるときは、後側にアンバランスがある場合よりも振れ回りが生じやすいので、洗濯物の前後方向のアンバランス位置を知ることは洗濯・すすぎ・脱水の各工程における自動運転制御に欠かすことができないものと認識されようになってきた。
そこで、回転ドラムの異常振動を検出するために水槽に設けられる振動検知手段の出力を利用して知り得た、回転ドラムにおける洗濯物の前後方向のアンバランス位置に基づいて、回転ドラムの高速回転への移行をより的確に制御する点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、回転ドラムの異常振動を検出するために水槽に設けられる既存の振動検知手段の出力を利用して知り得た、回転ドラムにおける洗濯物の前後方向のアンバランス位置に基づいて、回転ドラムが高速回転へ移行される際における洗濯物のアンバランスに起因した振れ回りを防止して、回転ドラムのスムーズな加速を可能にするドラム式洗濯機を提供することである。
この発明によるドラム式洗濯機は、外箱に配設された水槽、当該水槽内において水平な又は水平に対して傾斜した回転軸によって回転自在に支持され且つ内部に洗濯物を収容可能な回転ドラム、水槽に取り付けられている振動検知手段、回転ドラム内の洗濯物のアンバランス量を検知するアンバランス量検知手段、及びアンバランス量検知手段の検知結果に基づいて回転ドラムの高速回転への移行可否を判定する高速回転移行判定手段を備えており、振動検知手段は水槽の複数方向の振動成分を検知可能であり、振動検知手段が出力する複数方向の振動成分の出力信号に基づいて洗濯物の回転軸に沿った前後方向のアンバランス位置を検知し、検知されたアンバランス位置をも考慮して高速回転移行判定手段における高速回転への移行可否を判定することを特徴としている。
この発明によるドラム式洗濯機によれば、内部に洗濯物を収容可能な回転ドラムを水平な又は水平に対して傾斜した回転軸によって回転自在に支持する水槽に、その水槽の振動を複数方向に分けて検知する振動検知手段が取り付けられており、振動検知手段の出力信号である複数方向の振動成分の出力信号を用いて洗濯物の前後方向のアンバランス位置を検知することができる。振動検知手段は、二次元振動センサであれば洗濯機の異常振動を検知するために用いられているものをそのまま利用することで、洗濯物のアンバランス位置を検知ができる。高速回転移行判定手段は、アンバランス量検知手段が検知した回転ドラム内の洗濯物の偏心荷重であるアンバランス量のみならず、検知されたアンバランス位置をも考慮して、回転ドラムの高速回転への移行可否を判定するので、回転ドラム内で洗濯物のアンバランスが生じている場合には、アンバランスの量と位置との双方を考慮して、回転ドラムが梗塞回転に移行してよいか否かを判定しているので、回転ドラムがアンバランスに起因した振れ回ることを可及的に回避することができる。
また、高速回転移行判定手段による高速回転への移行可否の判定をアンバランス量検知手段による検知結果と基準値との比較によって行い、当該基準値アンバランス位置に応じて設定される。高速回転移行判定手段において、アンバランス位置は、高速回転への移行可否を判定する際にアンバランス量検知手段による検知結果と比較される基準値の設定に反映される。アンバランス量検知手段によって検知されたアンバランス量は、アンバランス位置が反映された基準値と比較されるので、検知されたアンバランス量で高速回転に移行して良いか否かは、そのアンバランスが生じている位置に応じて判断され、高速回転移行についてより適切な判定を下すことが可能となる。
アンバランス位置を高速回転への移行可否を判定する際に基準値の設定に反映するに当っては、検知されたアンバランス位置が回転ドラムの回転軸に沿って前方位置又は後方位置であることに応じて、それぞれ高速回転移行判定手段の基準値判定基準値より厳しく又は緩和して設定される。検知されたアンバランス位置が回転ドラムの回転軸に沿った前方位置である場合、回転ドラムはアンバランスに起因して振れ回りを生じ易く、水槽の前方部がその首振り動作により近傍部の構造物と接触し易い。反対に、アンバランス位置が回転ドラムの回転軸に沿った前方位置である場合、回転ドラムは振れ回りを生じ難い。そこで、アンバランス位置が前方又は後方に応じて高速回転移行判定手段の基準値を判定基準値より厳しく又は緩和して設定することで、アンバランス量検知手段が検知したアンバランス量が同じであっても、回転ドラムが振れ回りを生じないように、アンバランス位置に応じて高速回転への移行可否を的確に判断することができる。また、更に、洗濯物の布量を検出する布量検出手段を備える場合において、布量検出手段が検出した布量が少量負荷で且アンバランス位置が後方であることが判定されるときには、従来、高速回転への移行が困難であったジーパンやバスマット一枚等任意の洗濯物であることが判別でき、アンバランス判定手段の基準値を緩和し、高速回転への移行を可能にすることができ、脱水移行率を向上することができる。
上記のドラム式洗濯機において、高速回転移行判定手段の判定が高速回転への移行可である場合に、回転軸の回転数を高速回転へ上昇させるタイミングの設定を振動検知手段の出力値が最小値の時とすることができる。また、回転軸の回転数を高速回転へ上昇させるタイミングの設定を振動検知手段の出力値がアンバランス量検知手段の実行中の平均値以下になった時とするとしてもよい。高速回転移行判定手段の判定が高速回転への移行可である場合に、回転軸の回転数を高速回転へ上昇させるタイミングの設定を上記のように振動検知手段の出力値が最小値の時、或いはアンバランス量検知手段の実行中の平均値以下になった時とすることにより、回転ドラムの振動が小さいと判断される時のタイミングで回転軸の回転数が高速回転へ上昇されることになり、回転ドラムの回転数の上昇中に回転ドラムの振れ回りを回避することが期待される。アンバランス検知手段による検知実行の際に、その時の回転数ではバランサ内の塩水等の洗濯水が安定せず、洗濯水のバランスが悪い状態で回転数を上げると異常振動を起こす可能性がある。振動が小さいタイミング、即ちバランサ内の洗濯水が安定している状態で回転を上昇させることにより、異常振動を起さず、スムーズに高速回転へ移行することができる。
上記のドラム式洗濯機において、高速回転移行判定手段の判定が高速回転への移行可である場合に、検知されたアンバランス位置とアンバランス量とに基づいて回転ドラムの定格回転数を設定することが好ましい。高速回転移行判定手段の判定が高速回転への移行可である場合に、回転ドラムの最高速度である定格回転数は、一律ではなく、検知されたアンバランス位置とアンバランス量とに基づいて設定される。したがって、回転ドラムの定格回転数は、洗濯物のアンバランス状態に応じて好ましいに設定され、回転ドラムは、最高速度に到るまで振れ回りを起こすことなく安定して回転し、脱水運転に際しても異常振動や騒音の少ない運転をすることができる。
上記のドラム式洗濯機において、高速回転移行判定手段による高速回転への移行可の判定に基づいて実行される回転軸の回転数の上昇中において、振動検知手段の出力に基づいて算出した水槽の変位量が変位基準値以上であることに応答して、回転ドラムの回転を停止させることができる。高速回転への移行が可と判定され、その判定に基づいて回転軸の回転数が上昇される場合に、その回転数上昇中に、水槽の異常振動である変位基準値以上の変位量を検知し、素早く回転ドラムの回転を停止するため、安全性を向上することができる。また、上記の水槽の変位量が変位基準値以上であることに応答して、回転ドラムの回転の上昇スピードを遅く設定することもできる。上昇スピードを遅く設定することで、回転加速時の近傍部の構造物への接触を防止でき、脱水移行率を向上することができる。
更に、上記ドラム式洗濯機において、高速回転移行判定手段の判定が高速回転への移行不可である場合に、検知されたアンバランス位置に応じて洗濯物について異なるバランス修正を実行することができる。例えば、アンバランス位置が前方にあると判定された場合、アンバランス位置を後方に移動させるバランス修正運転を行うことで、再アンバランス検知時にアンバランス状態が解消される確率を高めることができ、高速回転への移行率を向上させることができる。
本発明によるドラム式洗濯機は、上記のように構成されており、以下の効果が得られる。即ち、本発明によれば、アンバランス量検知手段が回転ドラム内の洗濯物のアンバランス量を検知するのみならず、回転ドラムの異常振動を検出するのに水槽に取り付けられている振動検知手段から出力される複数方向の振動成分の出力信号に基づいて、洗濯物が回転軸に沿った前後方向にアンバランスを生じているときのそのアンバランス位置をも検知することができる。洗濯物のアンバランス量についての検知結果とアンバランス位置の検知結果により、回転ドラムが高速回転に移行してよいか否かを判定するので、より精度の高いアンバランス検知が可能となり、脱水運転時の振動、騒音の低減を図れると共に脱水移行率の向上を図ることができる。また、回転ドラムが高速回転に移行してよいか否かの判定に際して、また移行可の判定に基づく回転ドラムの回転制御においても、アンバランス量や振動検知手段の検知結果等が反映され、アンバランス状態に応じて振れ回りを生じることなく回転ドラムを安定して回転させることができる。即ち、高速回転移行判定手段による高速回転への移行可否の判定は、アンバランス量検知手段による検知結果と基準値との比較によって行われ、当該基準値は、アンバランス位置が回転ドラムの回転軸に沿って前方位置又は後方位置であることに応じて、それぞれ高速回転移行判定手段の基準値を厳しく又は緩和して設定されるので、アンバランスが生じている場合にはその量のみならず前後位置を含めて移行判定の際に用いられる基準値に反映され、高速回転移行の可否を実際のアンバランスに則して判定することができる。
以下、この発明によるドラム式洗濯機の実施例を図面に基づいて説明する。本実施例によるドラム式洗濯機の基本構成は図1〜図3に示す形態を有しており、従来のドラム式洗濯機とほぼ類似した構造を備えている。以下、主要な部分及び発明にかかわる部分を中心に説明を行う。
図1及び図2は、本発明によるドラム式洗濯機を示す断面概略図である。図3は本発明によるドラム式洗濯機の外観を示す斜視図である。図3に示すように、ドラム式洗濯機は、外箱1の正面に洗濯物を出し入れするためのドア8が設けられており、外箱1の正面上部には、ドラム式洗濯機の洗濯動作に関連した表示・操作部19が設けられている。
図1及び図2に示すように、水槽2は外箱1の上からバネ5で吊り下げられ、かつ下からは防振ダンパ6で支えられており、洗い・すすぎ・脱水時に発生する振動を吸収することができる構造となっている。水槽2の内部には、ドラム3が水平軸を中心に回転するように支持されて配置されている。ドラム3の周壁には洗濯水を供給又は排出するための多数の小孔4(一部のみに符号を付す)が設けられている。洗濯物の出し入れ用のドア8と水槽2との間の隙間は、ドアパッキン9により密閉されており、洗濯水がこの隙間を通して機外に漏れない構造となっている。ドア8にはドア8の開閉を検知する検知手段を有したドアスイッチ(図示せず)が取り付けられている。
給水弁18を開くことにより、水道水が洗剤ケース21内の洗剤を溶かし、生成された洗剤液が給水口14より回転ドラム3内に供給される。回転ドラム3を回転させるため、外箱1の奥部にはモータ10が配設されている。回転ドラム3の内周面上には回転ドラム3内の洗濯物を持ち上げるバッフル17が形成されており、回転ドラム3の回転に伴ってバッフル17に係止されつつ持ち上げられた洗濯物が、自重により落下する動作(タンブリング)を繰り返すことで、洗濯物には叩き作用が及ぼされ、洗濯物の洗い、すすぎを行うことができる。洗濯物の布量は、回転ドラム3の当初回転時に、洗濯物が回転ドラム3の上位置に持ち上げられるまでの時間に基づいて計量可能である。
外箱1の底部で水槽2の外側には、洗濯液を機外に排出するための排水ポンプ11が設けられている。水槽2の下部と排水ポンプ11を接続する排水ダクト7の途中には、糸屑フィルタ13が設けられている。糸屑フィルタ13は、外箱1の全面下部から取り外しが可能である。洗濯液の水位は糸屑フィルタ13の上部に設けられたエアートラップ16内の圧力変化として検出され、その圧力変化はエアートラップ16と水位センサ12間に接続されている導圧パイプ15により水位センサ12に伝達される。水位センサ12では、伝達された圧力に応じて磁性体がコイル内で移動し、その結果生じるコイルのインダクタンス変化が発振周波数の変化として検出され、その発振周波数の変化に基づいて水位が検知される。洗い時の洗剤液や、すすぎ時の水は、給水口14を通じては回転ドラム3内に供給される。
水槽2の振動検知手段として、汎用の2軸加速度センサ104が水槽2の上部背面側(回転ドラム3が設けられる内側とは反対側)に取り付けられている。加速度センサ104は、加速度の大きさに比例した電気信号を出力する。この実施例では、基準電圧2.5Vに対し加速度1G当たり±0.2Vの電圧信号を出力するものとして説明するが、これに限定するものではない。2軸の加速度センサは、図4に示すように、加速度センサのパッケージに対し、同じ平面内で互いに直交するX方向とY方向との加速度を検出することができる。加速度センサ104については、Y方向を、回転軸が水平配置の場合にはその回転軸に平行な前後方向に一致させ、回転軸が水平に対して斜めに配置される場合にはその回転軸を含む縦平面内で前後方向に一致させて配置して取り付けるのが好ましい。この場合、X方向は水槽2の左右方向となり、加速度センサ104は水槽2の左右方向と前後方向の加速度を検知することができる。X方向及びY方向は、この発明における第1方向と第2方向に相当する。
この実施例では、水槽2の外箱1への固定形態により各方向の加速度を最も検知しやすい位置が異なるので、1軸の加速度センサを2ヶ所(例えば、水槽2の前端部と奥端部)に取付けてもよい。
脱水工程では回転ドラム3の回転速度が低速から高速まで広い範囲に渡って変動するので、回転ドラム3内の洗濯物のアンバランスの検知は、この脱水工程の低速回転での運転状態を利用して行うことが好ましい。回転ドラム3を洗濯物が周壁内面に張り付く程度の低速回転(臨界速度)で回転させながら、回転ドラム3の偏芯荷重の大きさである偏芯量を検知するアンバランス検知を行い、アンバランス量が基準値以下ならば回転ドラム3をそのまま高速回転に移行させることができる。洗濯物に含まれた洗濯液やすすぎ水は、回転ドラム3の高速回転運転時の遠心力を利用して、洗濯物を回転ドラム3の周壁内面に押し付けるような形で排出される。この時、洗濯液やすすぎ水は、回転ドラム3の小孔4から外方に飛ばされ、水槽2の内面を伝ってその下部に導かれ、排水ポンプ11により機外に排出される。一方、回転ドラム3のアンバランス検知時にアンバランスと判定された場合には、回転ドラム3の回転を停止し、再度脱水工程の先頭に戻りアンバランス検知を行う。脱水中に異常振動を検知した場合も、上記アンバランス検知時と同様に回転を停止し、再度脱水工程の先頭に戻って、アンバランス検知を行う動作を行っても良い。
図5は本実施形態に係るドラム式洗濯機の制御回路のブロック図である。制御回路20の主要な構成要素はマイクロコンピュータ22であり、マイクロコンピュータ22はCPU(中央演算処理回路)23、RAM24、ROM25、タイマ26、システムバス27及び複数のI/Oポート28から構成されている。マイクロコンピュータ22は、電源回路31から電源端子Vdd、Vssに定電圧を供給されることにより動作し、リセット回路32からRESET端子に入力される信号によってリセットで可能である。
CPU23は、制御部29と演算部30から構成されている。制御部29は、ROM25に記憶されている命令を取り出すとともにその命令を実行する。演算部30は、命令の実行段階で制御部29から与えられる制御信号に基づいて、各種入力機器やRAM24から入力されるデータに対して二進加算、論理演算、増減、比較等の演算を行う。そのため、ROM25は、各種機器を動作させるための手段、各種判断のために設定された条件、各種情報を処理するためのルール等を予め記憶している。
マイクロコンピュータ22は、複数のI/Oポート28を介して、入力キー回路33、状態検知回路34、表示装置駆動回路35、ブザー駆動回路36及び負荷駆動回路37に接続されている。入力キー回路33は各種操作ボタン(入力設定手段101)に接続されており、状態検知回路34は回転検知手段105、水位センサ12、脱水時のアンバランス状態を検知するアンバランス検知手段100及び加速度検知手段104に接続されている。また、表示装置駆動回路35は表示装置102に接続されており、表示装置102を駆動するためのものである。ブザー駆動回路36は、ブザー103に接続されており、キー入力完了時、運転終了時及び異常時にブザー103を鳴動させてユーザにその旨を伝えるためのものである。更に、負荷駆動回路37は排水ポンプ11、駆動モータ10、給水弁17に接続されており、これらの要素を駆動制御する。そして、マイクロコンピュータ22は、入力キー回路33、状態検知回路34から入力される入力信号に基づいて演算を行って、表示装置駆動回路35、ブザー駆動回路36及び負荷駆動回路37に信号を出力する。回転検知手段105としては、ホールセンサ又はタコジェネレータからの信号を元に検知する方法が一般的である。
本実施形態のドラム式洗濯機は上述のように構成されるものであり、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程が順に行われるようになっている。洗い工程は、開閉扉8を開いて洗濯物投入口より洗濯物を投入し操作パネル19のスタートスイッチをONすることにより開始される。スタートスイッチがONすると、回転ドラム3が駆動モータ10の駆動で低速回転を開始する。そして、給水弁18が開成されて給水弁18からの水が途中洗剤ケース21の洗剤を溶かして洗剤液となり給水口14より回転ドラム3内に供給される。
水槽2内が所定の水位になったことが水位センサ12によって検知されると、給水弁18が閉じられる。供給された洗剤液は回転ドラム3内で回転している洗濯物に降り注がれて該洗濯物に浸透する。洗剤液を含んだ洗濯物は、タンブリングを繰り返すことによって、洗濯物は落下時の衝撃力でタタキ洗いされる。このタンブリングは回転ドラム3を例えば55rpmで10秒間回転し、3秒間停止させることにより実行可能である。
そして、予め設定した所定の時間が経過すると、回転ドラム3が停止され、排水ポンプ11の駆動により水槽2、回転ドラム3内の洗濯液が排水ダクト7を介して排水される。この排水時に、排水液に含まれる糸屑類は排水ダクト7と排水ポンプ11との間の排水経路に配置された糸屑フィルタ13によって取り除かれる。
次に、すすぎ工程は、給水弁18及び排水ポンプ11が作動する状態で回転ドラム3が回転する注水すすぎを行うようになっている。以下に、洗い工程の後に注水すすぎ工程を行う場合を例にとって説明するが、洗い工程の後に前述の中間脱水工程や溜めすすぎ工程を行い、その後に注水すすぎ工程を行ってもよい。
また、本実施形態では、給水弁18と補助給水弁による給水能力を両給水弁の合計で10リットル/分の流量とし、他方、排水能力を排水ポンプ11の駆動時には15リットル/分に設定している。排水ポンプ11の停止時にはサイフォン現象によって排水され、排水能力は5リットル/分の流量となるように設定している。
図6は、回転軸が傾斜している回転ドラム3を有するドラム式洗濯機の一例を示す断面図である。図1〜図3に示すドラム式洗濯機と同等の構成要素には同じ符号を付すことにより、再度の説明を省略する。振動検知手段としての加速度センサ104が、やはり傾斜配置されている水槽2の上部外側に取り付けられている。
以下、本発明によるドラム式洗濯機のアンバランス位置の検出について説明する。回転ドラム3は、回転軸によって片持ち式に支持されている。回転ドラム3の前後方向に洗濯物のアンバランスが生じた場合に、水槽2の振動特性として、図7及び図8に示されているような現象が生じていることが判明した。図7は洗濯物のアンバランス位置が「前」である場合の図であり、図8は洗濯物のアンバランス位置が「後」である場合の図である。図7及び図8においては、中段(b)が回転ドラム3のアンバランス状態を示す図であり、下段(c)が回転数900rpmの場合のX(左右)方向とY(前後)方向との振動の様子を示すグラフであり、更に上段(a)が回転数110rpmの場合のX(左右)方向とY(前後)方向との振動の様子を示すグラフであり、いずれも実験的に得られた特性を示す図である。
回転ドラム3のドア8に近い前端では、洗濯物のアンバランス量が少なくても回転ドラム3の回転が不安定に成り易い。逆に、回転ドラム3の奥側、即ち、回転軸で支持されている後側に洗濯物のアンバランス量が有る場合には、アンバランス量が多少存在していても回転ドラム3の回転は安定的に回転する。図7及び図8の記載から、回転数が比較的高い(900rpm)場合において、X方向における振動とY方向における振動との間の位相差(X方向における振動がピークを付けた時刻からY方向における振動がピークを付けるまでの時間差に相当)について見れば、水槽2は、アンバランス位置が回転ドラム3の前方に偏っているときの方が、後方に偏っているときよりも大きい振動パターンで振動することが判った。図9には、回転ドラムの回転数が400rpmであり、アンバランス量が600gである場合において、アンバランス位置が(後:1、中:2、前:3)であるときのX方向における振動とY方向における振動との間の位相角の差(度)をプロットしたグラフである。位相角の差が大きいほどアンバランス位置は前方にずれている傾向を示していることが判る。
また、図7及び図8の上段のグラフ(a)から、X方向における振動がY方向における振動よりも振幅が大きいことが一般的には判るが、図10は、回転ドラムの回転数が110rpmであり、アンバランス位置が前と後であるとした場合において、アンバランス量を変化させたときの、X方向における振動成分とY方向における振動成分の最大値の比(この例では、Y方向における振動成分の最大値Yに対するX方向における振動成分の比:X/Y)をプロットしたグラフである。アンバランス位置が前方にあるときには、後方にあるときと比較して、振幅比(X/Y)の値が小さい、即ち、振動が前後と左右であまり差がなくなってきている傾向を示していることが判る。
これらの特性情報を予めマップや表、あるいは式として記憶しておき、加速度センサで検出したX方向とY方向の振動特性に基づいて、必要な場合には補完を行うなどして、現在のアンバランス位置を検出することができる。
図11には、本発明によるドラム式洗濯機の運転速度の時間経過の一例が示されている。最初に50rpm程度の極低速回転で洗濯物をほぐす工程が設けられる。その後、タンブリングを生じる臨界回転数110rpmより僅かに速い回転速度で回転ドラムを回転してアンバランス検知を行う。アンバランス量が400g以上であると判断された場合には、回転数を低下させて、再度ほぐした後、アンバランス検知をもう一度行う。アンバランス量が400g未満であると判断された場合には、洗濯物の偏りは少ないと判断して脱水回転速度を上昇させ、通常の最高回転速度(900rpm)まで上昇させる
図12〜図18に、この発明によるドラム式洗濯機において、アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの回転制御内容がフローチャートとして示されている。図12に示す回転ドラムの回転制御は、洗濯物のアンバランス位置に応じて高速回転に移行するか否かの判定のためのアンバランス量の基準値を変更するものである。基準値の変更は、アンバランス位置が前方位置であれば、基準値を厳しい値に、即ち、後方位置の場合と比較して小さい値に設定される。洗濯物のアンバランス位置に応じて、アンバランス量が基準値以下であれば回転ドラムを高速回転に移行させるが、アンバランス量が基準値を超える場合には回転ドラムの回転を停止させる。具体的には、図12に示す脱水工程において、アンバランス位置検出が実行されると(ステップ1、「S1」と略す。以下、同じ)、アンバランス位置が「前」にあるか否かが判定される(S2)。アンバランス位置が「前」方位置である場合には基準値「A」が設定され(S3)、アンバランス位置が「前」方位置でない場合には基準値「B」が設定される(S4)。基準値は、後述する高速回転移行の判定において用いられる基準となる値である。このように、アンバランス位置に応じて基準値が異なる値に設定され、一例として、アンバランス位置が「後」方位置である場合の基準値「B」の設定値はアンバランス量600gであり、アンバランス位置が「前」方位置である場合の基準値「A」の設定値はアンバランス量400gである。いずれの場合も、アンバランス検知(アンバランス量の検知)が行われ(S5)、アンバランス量が基準値以下であるか否かが判定される(S6)。アンバランス量が基準値以下であれば、振動が大きくなることはないと予測されるので、回転ドラムの運転が高速回転に移行してもよいと判定され(S7)、脱水時間が所定時間を経過したか否かを判定し(S8)、所定時間経過していなければその時間経過を待ち、所定時間経過後に次工程へ移行する(S9)。また、アンバランス量が基準値を超える場合には、回転ドラムの振れ回りが予想されるので、回転ドラムの回転を停止する(S10)。
図13には、アンバランス位置が後方位置であることの検出に応答して行う回転ドラムの回転制御内容の例がフローチャートとして示されている。図13に示す回転ドラムの回転制御は、洗濯物のアンバランス位置が後方位置であるとアンバランス量が多くても高速回転に移行したときに回転ドラムが振れ回りを生じ難いことを利用するものであって、高速回転に移行するか否かの判定のためのアンバランス量の基準値をアンバランス位置が前方位置であるときよりも緩和し、更に布量が少ない場合には基準値を更に緩和させる制御である。洗濯物のアンバランス位置に応じて、アンバランス量が基準値以下であれば回転ドラムを高速回転に移行させるが、アンバランス量が基準値を超える場合には回転ドラムの回転を停止させる。具体的には、図13に示すフローチャートでは、脱水工程における布量が検知され(S11)、次にアンバランス位置検出が実行される(S12)。アンバランス位置の検出結果に基づいて、アンバランス位置が「後」にあるか否かが判定される(S13)。アンバランス位置が「後」方位置であれば、布量が「少量」であるか否かが判定され(S14)、布量が「少量」である場合には基準値「A」が設定される(S15)。アンバランス位置が「後」方位置ではない場合、即ち、前方位置或いは中位置である場合には基準値「B」が設定される(S16)。このように、布量に応じて基準値が異なる値に設定され、一例として、基準値「B」の設定値はアンバランス量600gであり、基準値「A」の設定値はアンバランス量800gである。いずれの場合も、アンバランス検知(アンバランス量の検知)が行われ(S17)、アンバランス量が基準値以下であるか否かが判定される(S18)。アンバランスが後方に偏っている場合には、アンバランス量が基準値以下であれば、回転ドラムは高速回転しても振れ回りは小さいと予想されるので、回転ドラムの運転が高速回転に移行してもよいと判定され(S19)、脱水時間が所定時間を経過したか否かを判定し(S20)、所定時間経過していなければその時間経過を待ち、所定時間経過後に次工程へ移行する(S21)。また、アンバランス量が基準値を超える場合には、回転ドラムの振れ回りが予想されるので、回転ドラムの回転が停止され(S22)、その後、S11に戻って再実行される。
図14には、アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの高速回転移行の際の回転制御内容がフローチャートとして示されている。図14に示す回転ドラムの回転制御は、アンバランス量がアンバランス位置に応じた基準値以下であっても、水槽の振動が小さくなっている時を選んで回転ドラムの回転数を高速回転に向かって上昇させる制御である。具体的には、図14に示すフローチャートでは、先ず、脱水工程においてアンバランス位置検出が実行される(S31)。アンバランス位置の検出結果に基づいて、アンバランス位置が「前」方位置にあるか否かが判定される(S32)。アンバランス位置が「前」方位置であれば基準値「A」が設定され(S34),アンバランス位置が「前」方位置ではない場合には基準値「B」が設定される(S33)。基準値の設定値は、一例として、アンバランス検知開始から振動検知手段の出力値の最小値とすることができる。また、別の例として、基準値の設定値は、アンバランス検知開始から振動検知手段の出力値の平均値とすることができる。S33及びS34のいずれの場合も、アンバランス検知(アンバランス量の検知)が行われ(S35)、アンバランス量が基準値以下であるか否かが判定される(S36)。アンバランスが前に偏っている場合には、アンバランス量が基準値以下であれば、回転ドラムは高速回転しても振れ回りは小さいと予想されるので、振動検知手段の出力値が設定値以下であるか否かが判定され(S37)、振動検知手段の出力値が設定値以下となる場合に、回転ドラムの回転数を上昇させて(S38)、高速回転に移行し(S39)、脱水時間が所定時間を経過したか否かを判定し(S40)、所定時間経過していなければその時間経過を待ち、所定時間経過後に次工程へ移行する(S41)。また、アンバランス量が基準値を超える場合には、回転ドラムの振れ回りが予想されるので、回転ドラムの回転が停止され(S42)、再びS31に戻る。
図15には、アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの定格回転数についての制御内容がフローチャートとして示されている。図15に示す回転ドラムの回転制御は、アンバランス量がアンバランス位置に応じた基準値以下であるときに、回転ドラムの定格回転数をアンバランス位置に応じて設定する制御である。定格回転数は、アンバランス位置が前方位置であれば、前方位置以外の場合よりも低い値に設定される。具体的には、図15に示すフローチャートでは、図12に示すフローチャートと比較してアンバランス位置検知(S1)からアンバランス検知(S5)までは同じフローであるので、ステップ番号をS51〜S55に対応させて詳細な説明を省略する。アンバランス量検知(S55)の後、アンバランス量が基準値以下であるか否かが判定される(S56)。アンバランス量が基準値以下であれば、アンバランス位置が「前」方位置にあるか否かが判定される(S57)。アンバランス位置が「前」方位置であれば、回転軸の定格回転数を800rpmに設定し(S58)、アンバランス位置が「前」方位置でなければ、回転軸の定格回転数を900rpmに設定する(S59)。いずれの回転数の設定であっても、脱水時間が所定時間を経過したか否かを判定し(S60)、所定時間経過していなければその時間経過を待ち、所定時間経過後に次工程へ移行する(S61)。また、アンバランス量が基準値を超える場合には、回転ドラムの振れ回りが予想されるので、回転ドラムの回転が停止され(S62)、再びS51に戻る。
図16には、アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの回転上昇途中における回転制御内容がフローチャートとして示されている。図16に示す回転ドラムの回転制御は、アンバランス量がアンバランス位置に応じた基準値以下である場合に回転ドラムの回転数を高速回転(定格回転数)に向かって上昇させるが、その途中に水槽の変位量が変位基準値以上の過大な値になれば、回転ドラムが異常振動を生じているとして回転ドラムの回転を停止させる制御である。具体的には、図16に示すフローチャートでは、図12に示すフローチャートと比較してアンバランス位置検知(S1)からアンバランス検知(S5)までは同じフローであるので、ステップ番号をS71〜S75に対応させて詳細な説明を省略する。アンバランス量検知(S75)の後、アンバランス量が基準値以下であるか否かが判定される(S76)。アンバランスが前に偏っている場合には、アンバランス量が基準値以下であれば回転ドラムは高速回転しても振れ回りは小さいと予想されるので、回転ドラムの回転数を上昇させる(S77)。上昇途中で、水槽2の変位量が基準値(変位基準値)以下であるか否かが判定され(S78)、水槽2の変位量が基準値以下である場合には、回転ドラムの回転数が定格回転数に到達したか否かが判定される(S79)。S79の判定で回転数が定格回転数に到達していない場合にはS78に戻り、定格回転数に到達している場合には脱水時間が所定時間を経過したか否かを判定し(S80)、所定時間経過していなければその時間経過を待ち、所定時間経過後に次工程へ移行する(S81)。また、S76の判定でアンバランス量が基準値を超える場合及びS78の判定で水槽2の変位量が基準値を超える場合には、回転ドラムの回転が不安定になって振れ回りが予想されるので、回転ドラムの回転が停止され(S82)、再びS71に戻る。
図17には、アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの回転上昇途中における別の回転制御内容がフローチャートとして示されている。図17に示す回転ドラムの回転制御は、図16に示す制御と同様に回転ドラムが異常振動を生じているとしたときに、回転ドラムの回転速度の上昇スピード(上昇加速度)を遅くさせる制御である。具体的には、図17に示すフローチャートでは、図12に示すフローチャートと比較してアンバランス位置検知(S1)からアンバランス検知(S5)までは同じフローであるので、ステップ番号をS91〜S95に対応させて詳細な説明を省略する。アンバランス量検知(S95)の後、アンバランス量が基準値以下であるか否かが判定される(S96)。アンバランスが前に偏っている場合には、アンバランス量が基準値以下であれば回転ドラムは高速回転しても振れ回りは小さいと予想されるので、回転ドラムの回転数を「標準」の上昇スピードで上昇させる(S97)。上昇途中で、水槽2の変位量が基準値以下であるか否かが判定され(S98)、水槽2の変位量が基準値以下である場合には回転ドラムの回転数が定格回転数に到達したか否かが判定される(S99)。S99の判定で回転数が定格回転数に到達していない場合にはS98に戻り、定格回転数に到達している場合には脱水時間が所定時間を経過したか否かを判定し(S100)、所定時間経過していなければその時間経過を待ち、所定時間経過後に次工程へ移行する(S101)。S96の判定でアンバランス量が基準値を超える場合には、回転ドラムの振れ回りが予想されるので、回転ドラムの回転が停止され(S102)、再びS91に戻る。また、S98の判定で水槽2の変位量が基準値を超える場合には、上昇スピードを「遅い」に変更し(S103)、S98に戻る。
図18には、アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの他の回転制御内容がフローチャートとして示されている。図18に示す回転ドラムの回転制御は、アンバランス量がアンバランス位置に応じた基準値を超える場合には、回転ドラムの回転を停止させるが、その後、アンバランス位置の修正を行う制御である。具体的には、図18に示すフローチャートでは、図12に示すフローチャートと比較してアンバランス位置検知(S1)からアンバランス検知(S5)を経て次工程(S9)までは同じフローであるので、ステップ番号をS111〜S119に対応させて詳細な説明を省略する。アンバランス量検知(S115)の後、アンバランス量が基準値以下か否かが判定され(S116)、この判定においてアンバランス量が基準値を超える場合には、回転ドラムの振れ回りが予想されるので、回転ドラムの回転を停止する(S122)。回転停止の後、アンバランス位置が「前」方位置であるか否かに応じて(S123)、アンバランス位置を是正するためのバランス修正A(S124)又はバランス修正B(S125)が行われる。
本発明によるドラム式洗濯機の一実施形態を示す概略側面断面図。 図1に示すドラム式洗濯機の概略正面断面図。 図1及び図2に示すドラム式洗濯機の外観斜視図。 本発明に使用する加速度センサの概略説明図。 本発明によるドラム式洗濯機の制御回路の一例を示すブロック図。 本発明によるドラム式洗濯機の傾斜ドラムを持つ別の実施形態の概略側面断面図。 アンバランス位置が「前」である場合の振動成分の検出例を示す図。 アンバランス位置が「後」である場合の振動成分の検出例を示す図。 アンバランス位置と振動成分の位相差との関係の一例を示すグラフ。 アンバランス位置と振動成分の最大値の比との関係の一例を示すグラフ。 洗濯機の脱水工程における運転の一例を示すグラフ。 アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの回転制御内容の基本的な一例を示すフローチャート。 アンバランス位置が後方位置であることの検出に応答して行う回転ドラムの回転制御内容の別例を示すフローチャート。 アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの高速回転移行の際の回転制御内容の例を示すフローチャート。 アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの定格回転数についての制御内容の例を示すフローチャート。 アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの回転上昇途中における回転制御内容の例を示すフローチャート。 アンバランス位置の検出に応答して行う回転ドラムの回転上昇途中における回転制御内容の別の例を示すフローチャート。 アンバランス位置の検出に応答して回転ドラムを停止させたときのバランス修正の制御の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1 外箱 2 水槽
3 回転ドラム 4 小孔
5 バネ 6 防振ダンパ
7 排水ダクト 8 ドア
9 ドアパッキン 10 駆動用モータ
11 排水ポンプ 12 水位センサ
13 糸屑フィルタ 14 給水口
15 導圧パイプ 16 エアートラップ
17 バッフル 18 給水弁
19 操作・表示部 20 制御回路
21 洗剤ケース 22 マイクロコンピュータ
23 CPU 24 RAM
25 ROM 26 タイマ
27 システムバス 28 I/0ポート
29 制御部 30 演算部
31 電源回路 32 リセット回路
33 入力キー回路 34 状態検知回路
35 表示装置駆動回路 36 ブザー駆動回路
37 負荷駆動回路
100 アンバランス検知手段 101 入力設定手段
102 表示装置 103 ブザー
104 加速度検知手段 105 回転検知手段
106 アンバランス判定手段 107 バランサ

Claims (8)

  1. 外箱に配設された水槽、前記水槽内において水平な又は水平に対して傾斜した回転軸によって回転自在に支持され且つ内部に洗濯物を収容可能な回転ドラム、前記水槽に取り付けられている振動検知手段、前記回転ドラム内の前記洗濯物のアンバランス量を検知するアンバランス量検知手段、及び前記アンバランス量検知手段の検知結果に基づいて前記回転ドラムの高速回転への移行可否を判定する高速回転移行判定手段を備えるドラム式洗濯機において、前記振動検知手段は前記水槽の前後方向であるY方向と前記Y方向と直交するX方向の振動成分を検知可能であり、前記振動検知手段が出力する出力信号に基づいて前記洗濯物の前記回転軸に沿った前後方向のアンバランス位置を検知し、前記高速回転移行判定手段による前記高速回転への移行可否の判定は、前記アンバランス量検知手段による検知結果と基準値との比較によって行われ、前記基準値は、前記アンバランス位置が前記回転ドラムの前記回転軸に沿って前方位置又は後方位置であることに応じて、それぞれ前記高速回転移行判定手段の前記基準値を判定基準値より厳しく又は緩和して設定されることを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 前記洗濯物の量を検知する布量検知手段を備えており、検知された前記アンバランス位置が前記回転ドラムの前記回転軸に沿って後方位置である場合に、前記布量検知手段が検知した前記洗濯物の量が少ないと判定されことに応じて前記基準値を判定基準値より緩和して設定することを特徴とする請求項記載のドラム式洗濯機。
  3. 前記高速回転移行判定手段の判定が前記高速回転への移行可である場合に、前記回転軸の回転数を前記高速回転へ上昇させるタイミングの設定を前記振動検知手段の出力値が最小値の時とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のドラム式洗濯機。
  4. 前記高速回転移行判定手段の判定が前記高速回転への移行可である場合に、前記回転軸の回転数を前記高速回転へ上昇させるタイミングの設定を前記振動検知手段の出力値が前記アンバランス量検知手段の実行中の平均値以下になった時とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のドラム式洗濯機。
  5. 前記高速回転移行判定手段の判定が前記高速回転への移行可である場合に、検知された前記アンバランス位置と前記アンバランス量とに基づいて前記回転ドラムの定格回転数を設定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の洗濯機。
  6. 前記高速回転移行判定手段による前記高速回転への移行可の判定に基づいて実行される前記回転軸の回転数の上昇中において、前記振動検知手段の出力に基づいて算出した前記水槽の変位量が変位基準値以上であることに応答して、前記回転ドラムの回転を停止することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  7. 前記高速回転移行判定手段による前記高速回転への移行可の判定に基づいて実行される前記回転軸の回転数の上昇中において、前記振動検知手段の出力に基づいて算出した前記水槽の変位量が変位基準値以上であることに応答して、前記回転ドラムの回転の上昇スピードを遅く設定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  8. 前記高速回転移行判定手段の判定が前記高速回転への移行不可である場合に、検知された前記アンバランス位置に応じて前記洗濯物について異なるバランス修正を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載のドラム式洗濯機。
JP2005135124A 2005-05-06 2005-05-06 ドラム式洗濯機 Expired - Fee Related JP4257312B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005135124A JP4257312B2 (ja) 2005-05-06 2005-05-06 ドラム式洗濯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005135124A JP4257312B2 (ja) 2005-05-06 2005-05-06 ドラム式洗濯機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006311885A JP2006311885A (ja) 2006-11-16
JP2006311885A5 JP2006311885A5 (ja) 2007-09-13
JP4257312B2 true JP4257312B2 (ja) 2009-04-22

Family

ID=37533635

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005135124A Expired - Fee Related JP4257312B2 (ja) 2005-05-06 2005-05-06 ドラム式洗濯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4257312B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11021825B2 (en) 2018-04-11 2021-06-01 Haier Us Appliance Solutions, Inc. Washing machine appliance with location detection of imbalanced loads

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4844412B2 (ja) * 2007-01-31 2011-12-28 パナソニック株式会社 洗濯機
JP4803610B2 (ja) * 2007-07-04 2011-10-26 シャープ株式会社 ドラム式洗濯機
JP4941176B2 (ja) * 2007-08-24 2012-05-30 パナソニック株式会社 洗濯機
JP4983579B2 (ja) * 2007-12-03 2012-07-25 パナソニック株式会社 ドラム式洗濯機
JP4835673B2 (ja) * 2008-09-30 2011-12-14 パナソニック株式会社 洗濯機
JP5106358B2 (ja) * 2008-11-19 2012-12-26 株式会社東芝 ドラム式洗濯機
JP5297934B2 (ja) * 2009-08-06 2013-09-25 日立アプライアンス株式会社 洗濯機
JP5299237B2 (ja) * 2009-11-25 2013-09-25 パナソニック株式会社 洗濯機
EP2692929A4 (en) * 2011-03-28 2015-04-08 Dongbu Daewoo Electronics Corp METHOD FOR CONTROLLING DEHYDRATION IN A DRUM MACHINE
JP2012245020A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Hitachi Appliances Inc 洗濯機
JP6184672B2 (ja) * 2012-09-28 2017-08-23 東芝ライフスタイル株式会社 洗濯機
CN106012428A (zh) * 2016-06-30 2016-10-12 无锡小天鹅股份有限公司 壁挂式洗衣机的安装松动检测方法、装置及壁挂式洗衣机
JP7100839B2 (ja) * 2017-11-21 2022-07-14 青島海爾洗衣机有限公司 ドラム式洗濯機
JP7178651B2 (ja) * 2017-11-21 2022-11-28 青島海爾洗衣机有限公司 ドラム式洗濯機
TWI805809B (zh) * 2018-08-22 2023-06-21 日商松下知識產權經營股份有限公司 滾筒式洗衣機
JP2021137177A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 東芝ライフスタイル株式会社 洗濯機
JP2021186556A (ja) * 2020-06-04 2021-12-13 東芝ライフスタイル株式会社 洗濯機
CN113668188B (zh) * 2021-08-16 2024-04-19 海信冰箱有限公司 洗衣机及其振动控制方法、电子设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11021825B2 (en) 2018-04-11 2021-06-01 Haier Us Appliance Solutions, Inc. Washing machine appliance with location detection of imbalanced loads

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006311885A (ja) 2006-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4257312B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP4580813B2 (ja) ドラム式洗濯機におけるアンバランス位置検知方法及びアンバランス位置検知可能なドラム式脱水機
US8621893B2 (en) Washing machine and method of controlling the same
US9637854B2 (en) Washing machine with balancer and control method thereof
US8893341B2 (en) Washing machine and method of controlling spin-drying thereof
US9809916B2 (en) Washing machine with balancer and control method thereof
JP2006296540A (ja) 洗濯機
WO2019100696A1 (zh) 滚筒式洗衣机
US7707671B2 (en) Dehydration controlling apparatus for washing machine and method thereof
JP2006311886A (ja) 洗濯機
KR102491974B1 (ko) 세탁장치 및 세탁장치의 제어방법
JP7061755B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP4726818B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP5823070B2 (ja) 洗濯機
JP4307335B2 (ja) ドラム式洗濯機
KR101386506B1 (ko) 세탁기 및 그 제어방법
JP5072814B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP7274139B2 (ja) 洗濯機
JP2013103058A (ja) ドラム式洗濯機
JP2010119572A (ja) ドラム式洗濯機
JP2018149219A (ja) 洗濯機
JPH04250196A (ja) ドラム式洗濯機
KR101526985B1 (ko) 진동감지기능을 갖는 세탁기 및 이를 이용한 세탁기 제어방법
JPH1176688A (ja) 遠心脱水装置
JP2023170306A (ja) ドラム式洗濯機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070727

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090202

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4257312

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140206

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees