JP4257178B2 - 燃料直接噴射型内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料を混合した混合気を燃焼室内に直接噴射供給する混合気噴射手段を備えて構成される燃料直接噴射型内燃機関に関する。
燃料を混合した混合気をシリンダ燃焼室内に直接噴射供給する構成の燃料直接噴射型内燃機関は公知であり、その混合気供給装置には、高圧ポンプにより加圧した燃料を燃料インジェクタより燃焼室内に噴射供給するものや、エアインジェクタより噴射される圧縮空気(エア)内に燃料を噴射(注入)して生成した混合気を燃焼室内に噴射供給する構成のもの等が知られている。後者の構成はいわゆるエアアシスト式の混合気噴射装置であり、エアインジェクタから噴射された圧縮空気の通路に燃料を噴射する構成のものや、エアインジェクタの有する混合室内に燃料インジェクタより燃料を噴射して混合気とした後、その混合気をエアインジェクタより燃焼室内に噴射する構成のもの等がある。
このようなエアアシスト式の混合気噴射装置を備えた内燃機関では始動時間を短くする目的から、燃料インジェクタを介して圧縮行程にある燃焼室と高圧の燃料供給源(加圧装置)とを連通させて燃焼室内の圧力を高めるようにした構成のものが知られている(下の特許文献参照)。
特許第2602940号公報
ところで、内燃機関の始動時やアイドリング時などはクランクシャフトの回転数は小さく、その回転エネルギーは小さいが、このような内燃機関の低回転時にスロットル開度を急激に増大させた場合には、燃焼室内の圧力がクランクシャフトの回転慣性力を上回り、シリンダ内のピストンは上死点を乗り越えられずに停止してしまうおそれがある。このような事態を防止するためには、フライホイール・マスを増大させてクランクシャフトの回転慣性力を大きくする方法や、アイドル回転数を増大させる方法などが有効であるが、これらの方法は重量の増大や燃費の面からは必ずしも好ましいとはいえない。また、このような方法のほかに、燃焼室内の高圧を逃がして減圧(デコンプ)する方法が考えられる。上記特許文献に示す構成では、混合気の圧縮行程において、燃料インジェクタを介して燃焼室と燃料供給源とを繋げる構成であり、結果的に燃焼室内の容積が広げられる構成となっているが、燃料供給源は燃焼室よりも高圧であるため、燃焼室内の圧力を減圧することはできない(上記特許文献記載の構成では、燃焼室内の圧力を高めようとするのであるから当然ではある)。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、内燃機関の始動時やアイドリング時などクランクシャフトの回転数が低い状態においてスロットル開度を急激に増大した場合であってもエンジン停止を起こすことのない構成の燃料直接噴射型内燃機関を提供することを目的としている。
本発明に係る燃料直接噴射型内燃機関は、燃料を混合した混合気を燃焼室内に直接噴射供給する構成の燃料直接噴射型内燃機関(例えば、実施形態におけるエンジンE)であって、加圧された空気と燃料の混合気を有した混合室内から前記混合気をエア噴射バルブの開閉作動により燃焼室内に噴射する混合気噴射手段(例えば、実施形態における混合気噴射インジェクタ100)と、内燃機関のスロットル開度および回転数を検出する運転状態検出手段(例えば、実施形態におけるスロットル開度センサ182及び回転数センサ184)と、運用状態検出手段により検出された内燃機関のスロットル開度および回転数に応じデコンプ時間を設定し、混合気噴射手段による混合気の噴射制御を行う制御手段(例えば、実施形態における制御装置180)とを備え、制御手段は、運転状態検出手段により検出された内燃機関のスロットル開度および回転数に応じ、エア噴射バルブを開放して混合室内から燃焼室内への混合気噴射制御を行わせるとともにこの混合気噴射制御終了後にデコンプ時間にわたりエア噴射バルブを開放して、燃焼室内の圧力を混合気噴射制御を終了して低圧となった混合室側に逃がす制御を行う。
また、上記本発明に係る燃料直接噴射型内燃機関において、上記混合気噴射手段は、加圧された圧縮空気が供給された状態の混合室内に燃料室内の燃料を燃料噴射バルブの開閉作動に応じて噴射する燃料インジェクタと、燃料インジェクタからの燃料噴射を受けて混合室内に作られた高圧の混合気をエア噴射バルブの開閉作動により燃焼室内に噴射するエアインジェクタとを有してなり、制御手段は、エア噴射バルブを開いてエアインジェクタにより燃焼室内への混合気の噴射を開始する前に、燃料インジェクタによる混合室内への燃料の噴射を完了させて燃料噴射バルブを閉じる制御を行う構成であることが好ましい。
また、内燃機関のクランクシャフトの回転に同期して駆動されて外部空気を吸入して混合室内に圧縮空気を送り込む圧縮機を備え、エア噴射バルブを開放して混合室内の圧縮混合気を燃焼室内へ噴射させる制御を終了した後において所定時間にわたりエア噴射バルブを開放するときに圧縮機は空気の吸入行程となる構成であることが好ましい。
更に、上記制御手段は、エア噴射バルブを開放して混合室内の圧縮混合気を燃焼室内へ噴射させる制御を終了した後において、エア噴射バルブを閉じることなくクランク角が上死点に至るまでの所定時間が経過するまでエア噴射バルブの開放を継続する制御を行うことが好ましい。
本発明に係る燃料直接噴射型内燃機関では、運転状態検出手段により検出される内燃機関のスロットル開度および回転数に応じ、混合気噴射手段による燃焼室内への混合気噴射終了後の所定時間、混合気噴射手段におけるエア噴射バルブが開放される。これにより、燃焼室内の圧力は混合気噴射手段のエア噴射バルブを介して混合気噴射制御を終了して低圧となった混合室側に逃がされるので、燃焼室内の圧力は減圧(デコンプ)される。このため、クランクシャフトの回転数が低回転(アイドル回転数)であり、かつ内燃機関のスロットル開度が急激に増大されたような場合など、燃焼室内の圧力がクランクシャフトの回転慣性力の大きさに比して過大となったときであっても、エンジン停止(シリンダ内のピストンが上死点を乗り越えられずに内燃機関が停止してしまう状態)の発生を防止することができる。また、このような構成は、燃料直接噴射型内燃機関に必須の構成品である混合気噴射手段を利用したものであり、燃焼室内の圧力を減圧するための空間及び弁を別途設けるものではないので、内燃機関内に燃焼室の容積増大のための特別なスペースを確保する必要がなく、製造コストの大幅なアップもない。
ここで、上記混合気噴射手段が、燃料インジェクタおよびエアインジェクタを有してなり、制御手段が、上記エア噴射バルブを開いて混合気の噴射を開始する前に、燃料インジェクタによる混合室内への燃料の噴射を完了させて燃料噴射バルブを閉じる制御を行う構成であれば、燃焼室内の高圧の混合気が燃料供給源に逆流するおそれを完全になくすことが可能である。また、上記デコンプ期間における混合室内の圧力は燃焼室内と同圧かそれよりも低い圧力である必要があるが、混合気を圧縮して混合気噴射手段に供給する圧縮機が、内燃機関のクランクシャフトの回転に同期して駆動されて外部空気を吸入して混合室内に圧縮空気を送り込む構成であり、かつ混合気噴射手段による燃焼室内への混合気の噴射後における上記エア噴射バルブの開放期間が空気の吸入を行う行程となる構成となっているのであれば、簡単な構成で上記条件(デコンプ期間における圧縮機内の圧力が燃焼室内よりも同圧かそれよりも低圧となる条件)を常に満たすようにすることができる。また、上記制御手段が、エア噴射バルブを開放して混合室内の圧縮混合気を燃焼室内へ噴射させる制御を終了した後において、エア噴射バルブを閉じることなくクランク角が上死点に至るまでの所定時間が経過するまでエア噴射バルブの開放を継続する制御を行うのであれば、混合気噴射手段による混合気の噴射終了後、一旦バルブを閉じてから再びこのバルブを開くよりもバルブ制御を簡単にすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1〜図7は本発明に係る燃料直接噴射型内燃機関が適用された二輪車の駆動装置を示しており、先ずこの駆動装置の構成について説明する。この駆動装置は単気筒のエンジン(内燃機関)Eと図示しない変速機とを備え、エンジンEのクランクシャフト16の回転駆動力を変速機により変速して図示しない二輪車の後輪を駆動するように構成されている。
エンジンEは、円筒状のシリンダ内周面10aを有したエンジンシリンダボディ10と、エンジンシリンダボディ10の上面を覆って取り付けられたエンジンシリンダヘッド12と、シリンダ内周面10aに軸方向に摺動移動可能に嵌合してエンジンシリンダボディ10内に設けられたピストン13と、エンジンシリンダボディ10を支持するハウジングHSG内にシリンダ軸と直交する方向に延びるとともにベアリング17a,17b等により回転自在に支持されたクランクシャフト16と、先端部14aがピストンピン13aを介してピストン13に枢結されるとともに基端部14bがクランクピン15を介してクランクシャフト16のクランク部16aに枢結されたコネクティングロッド(コンロッド)14とを有して構成される。
エンジンシリンダヘッド12には、点火プラグ21及び混合気噴射インジェクタ100が取り付けられており、エンジンシリンダボディ10内においてエンジンシリンダヘッド12とピストン13とに囲まれた燃焼室11内に混合気噴射インジェクタ100より圧縮空気と燃料との混合気を噴射して点火プラグ21により点火燃焼させるようになっている。エンジンシリンダヘッド12には吸気バルブ23及び排気バルブ24が図2に示すようにバルブスプリング23a,24aにより閉止方向に付勢されて取り付けられており、吸気バルブ23はエンジンシリンダヘッド12に形成された吸気通路12aを開閉し、排気バルブ24は排気通路12bを開閉する。なお、吸気通路12aには吸気マニホールド25が繋がり、排気通路12bの出口端12cには排気マニホールド(図示せず)が繋がる。
エンジンEは4ストロークタイプエンジンからなり、ピストン13が2往復する間に吸気、圧縮、燃焼、排気行程が行われ、これに合わせて吸排気バルブ23,24が開閉作動される。この吸排気バルブ23,24の開閉作動のため、クランクシャフト16の端部に第1スプロケット31が結合して設けられ、エンジンシリンダボディ10の側部に回転自在に設けられたカムシャフト34に第2スプロケット33が設けられ、第1及び第2スプロケット31,33に第1チェーン32が掛け回されている。第1及び第2スプロケット31,33の歯数は1:2に設定されており、クランクシャフト16の1/2の回転速度でカムシャフト34が回転駆動される。カムシャフト34には吸気用カム部34aと排気用カム部34bとが形成されており、それぞれ連結ピン35a,36aによりエンジンシリンダボディ10に枢結されたカムフォロア35,36のローラ35b,36bが各カム部34a,34bに当接している(図3参照)。
一方、エンジンシリンダヘッド12の上面には吸排気バルブ23,24作動用のロッカーアーム39,40が枢結ピン39a,40aにより枢結されて揺動自在に取り付けられており、これらロッカーアーム39,40の一端と上記カムフォロア35,36を繋いでプッシュロッド37,38が図示のように配設されている。ロッカーアーム39,40の他端は上記吸排気バルブ23,24の先端に当接しており、ロッカーアーム39,40の揺動により吸排気バルブ23,24をバルブスプリング23a,24aの付勢に抗して押し下げてこれを開放させることができるようになっている。
上記構成の機構においては、クランクシャフト16の1/2の回転速度でカムシャフト34が回転駆動され、これに応じてカムフォロア35,36がカムシャフト34の一回転ごとに一回(すなわち、クランクシャフト16の二回転ごとに一回)上下二揺動される。この揺動に応じてプッシュロッド37,38が上下に往復動されてロッカーアーム39,40が枢結ピン39a,40aを介して揺動され、吸排気バルブ23,24がバルブスプリング23a,24aの付勢に抗して押し下げられて開放され、吸気及び排気通路12a,12bを燃焼室11と連通させる。なお、吸気バルブ23は吸気行程において開放され、排気バルブ24は排気行程において開放されるようにカム部34a,34bが設定されている。
また、所定のタイミングで混合気噴射インジェクタ100から燃焼室11内に圧縮空気と燃料との混合気が噴射され(いわゆるエアアシスト式の燃料噴射)、点火プラグ21によりこの混合気を点火燃焼させて燃焼行程が行われる。このとき、混合気噴射インジェクタ100からは点火プラグ21の先端点火部21aの周囲に高濃度の混合気が噴射されて効率の良い燃焼を行わせるとともに、全体として希薄燃焼を行わせて燃費向上を図るとともに排気ガスの清浄化を図ることができるようになっている。
上記混合気噴射インジェクタ100は、図8及び図9に示すように、加圧された混合室134(図8参照)内の圧縮空気(以下、エアと称する)をエア噴射バルブ116の開閉作動により燃焼室11内に噴射するエアインジェクタ110と、燃料ポンプP(図9参照)から燃料供給管路27(図5も参照)を経て燃料室166内に供給される燃料を燃料噴射バルブ146の開閉作動により上記混合室134内に噴射する燃料インジェクタ140とを有して構成される。
図8に示すように、エアインジェクタ110は、ヘッドカバー26(図1等参照)に固定されて上下方向に延びるハウジング112と、ハウジング112の内部に上下方向に延びて形成された管路114と、管路114内を上下方向に摺動移動自在なエア噴射バルブ116と、エア噴射バルブ116の上部に固定されたコア118と、コア118を常時図8の上方へ付勢するスプリング120と、コア118の外周部に樹脂122に囲まれて設けられたコイル124とを主な構成要素として構成されている。コイル124には電線126を介して制御装置180より通電することができ、通電を受けたコイル124は励磁されて電磁石となる。エア噴射バルブ116の下端部にはプラグ部材128が設けられており、コイル124が通電を受けておらず非励磁であるときには、コア118が(すなわちエア噴射バルブ116が)スプリング120により上方に付勢されてプラグ部材128は管路114の下端部に形成された混合気噴射口115を閉塞する(図8に示す状態)。ハウジング112の内部上方には上方に開口した燃料インジェクタ装着空間130が形成されており、この燃料インジェクタ装着空間130の底部には燃料インジェクタ140のノズル部144(後述)を上方から嵌入させてこれを保持するノズル保持部材132が設けられている。このノズル保持部材32の内部空間は燃料インジェクタ140から噴射された燃料と圧縮空気とが混合される混合室134となっており、この混合室134は下方に延びる混合気通路136を経て管路114に(エア噴射バルブ116の内部空間に)連通している。
燃料インジェクタ140は、図9に示すように、エアインジェクタ110のハウジング112に形成された上記燃料インジェクタ装着空間130内に装着されるハウジング142と、ハウジング142の下端部に設けられたノズル部144と、このノズル部144の上壁部144aを上下に貫通するように延びて設けられた燃料噴射バルブ146と、燃料噴射バルブ146を構成するプランジャ146aの外周部に固定して設けられたコア148と、プランジャ146aを常時下方に付勢するスプリング150と、コア148の外周部に樹脂152に囲まれて設けられたコイル154とを主な構成要素として構成されている。コイル154には端子156を介して上記制御装置180より通電することができ、通電を受けたコイル154は励磁されて電磁石となる。プランジャ146aの下端部にはボール部材146bが取り付けられており、コイル154が通電を受けておらず非励磁であるときには、コア148が(すなわちプランジャ146aが)スプリング150により下方に付勢されてボール部材146bはノズル部144の下壁部144bを上下に貫通して延びたノズル口160の弁座162に上方から当接してノズル口160を閉塞する(図9に示す状態)。燃料ポンプPから供給された高圧の燃料はハウジング142の側部に設けられた燃料供給口164からハウジング142内に導入され、油路164a,164b,164cを経てノズル部144内の燃料室166に送られる。
このようにエアアシスト式の燃料噴射を行うため、混合気噴射インジェクタ100はエアインジェクタ110と燃料噴射インジェクタ140とを備えているが、そのほか、上記混合室134内に圧縮空気を供給する圧縮機50を有している。混合室134内においては、燃料インジェクタ140から噴射供給される燃料と圧縮機50から供給される圧縮空気とが混合されて高濃度の混合気が作られ、この混合気がそれ自体の内部圧力を利用して混合気噴射インジェクタ100から(エアインジェクタ110から)所定のタイミングで燃焼室11内に噴射される(混合気噴射インジェクタ100の詳細な動作は後述)。
圧縮機50は、エンジンシリンダボディ10と一体に繋がって構成され、円筒状のシリンダ内周面51aを有した圧縮機シリンダボディ51と、圧縮機シリンダボディ51の上面を覆って取り付けられた圧縮機シリンダヘッド52と、シリンダ内周面51aに軸方向に摺動移動自在に嵌合して圧縮機シリンダボディ51内に設けられた圧縮機ピストン53と、圧縮機ピストン53をシリンダ内周面51aに嵌合した状態で摺接往復動させるためのスコッチヨーク機構SYとを有して構成される。スコッチヨーク機構SYは、圧縮機ピストン53と一体に繋がった平板状のピストンロッド54の先端に形成された摺動孔54a内に嵌合してシリンダ軸と直角方向に摺動自在に設けられたスライダ55と、エンジンシリンダボディ10の側部に設けられた圧縮機駆動シャフト56の先端に偏芯して形成された偏芯シャフト57とを有して構成され、偏芯シャフト57がスライダ55に回転自在に嵌合連結されている。なお、圧縮機駆動シャフト56はベアリング58a,58bを介してシリンダボディ10により回転自在に支持されている。
このような構成において、圧縮機駆動シャフト56を回転駆動すると、スコッチヨークSYの作用により圧縮機ピストン53をシリンダ内周面51aに摺接させながら往復運動させることができる。この圧縮機駆動シャフト56を回転駆動するため、カムシャフト34に結合して設けられた第2スプロケット33と一体に第3スプロケット60が設けられ、圧縮機駆動シャフト56には第4スプロケット61が結合して設けられ、第3及び第4スプロケット60,61に第2チェーン62が掛け回されている。第3及び第4スプロケット60,61は同一歯数であり、両者は第2スプロケット33と同一の回転速度で回転する。このため、第4スプロケット61はクランクシャフト16の1/2の回転速度で回転され、圧縮機駆動シャフト56もこれと同一回転速度で回転され、圧縮機ピストン53はクランクシャフト16が二回転すると一往復する。このようにして圧縮機ピストン53が往復動されるのに応じて、シリンダ内周面51a内における圧縮機シリンダヘッド52と圧縮機ピストン53とに囲まれたシリンダ空間50a(図7参照)内に空気を吸入して圧縮する。
圧縮機シリンダボディ51と圧縮機シリンダヘッド52との間には薄い金属板からなるバルブプレート63が挟持されてガスケットとしての機能を果たしている(図7参照)。このバルブプレート63には2つの吸気リード弁64が舌片状に打ち抜き加工して形成されており、圧縮機ピストン53が下方に移動するときに、シリンダ空間50a内に発生する負圧を受けて図7の二点鎖線で示すように弾性変形して撓むことにより、吸気孔52aからの外部空気の導入を許容する。なお、上記バルブプレート63には、圧縮機ピストン53に形成された凸部53aが嵌入し得る円形孔65内が形成されている。
バルブプレート63の上方には排気ポペット弁70が設けられている。この排気ポペット弁70は、図7に示すように、圧縮機シリンダヘッド52に形成された圧縮空気通過空間52d内における着座面52cに着座するように設けられた円盤状の弁体71と、この弁体71を着座面52cに着座する方向に付勢する圧縮ばね74とから構成される。圧縮空気通過空間52dにおける着座面52cからシリンダ空間50a内に連通して空気連通孔52dが形成されており、弁体71が着座面52cに着座した状態で空気通過孔52bが弁体71により覆われて閉止される。このような構成の排気ポペット弁71は、図7に矢印Aで示すように圧縮機ピストン53が下方に移動されるときに、シリンダ空間50a内に発生する負圧を受けて弁体71が着座面52cに着座した状態で保持されて空気通過孔52bを閉塞し、圧縮空気通過空間52d内の圧縮空気がシリンダ空間50a内に逆流するのを防止する。
以上の説明から分かるように、クランクシャフト16が回転されると、この回転が第1及び第2チェーン32,62を介して伝達されて圧縮機駆動シャフト56がクランクシャフト16の1/2の回転速度で回転駆動され、圧縮機ピストン53が圧縮機駆動シャフト56の回転に対応して往復動される。その結果、クランクシャフト16の2回転ごとに圧縮機ピストン53が一回往復動される。このように圧縮機ピストン53が往復動されるときに、圧縮機ピストン53の下動行程(図7中の矢印A方向に移動する行程)では吸気リード弁64が開放されて吸気孔52aからシリンダ空間50a内に外部空気を吸入し、上動行程(図7中に矢印B方向に移動する行程)では排気ポペット弁70が開放されて、圧縮機ピストン53の上動に応じて圧縮されたシリンダ空間50a内の圧縮空気が圧縮空気通過空間52d内に押し出される。なお、このように圧縮空気を押し出すタイミングは、上述のようにクランクシャフト16の回転に同期しており、混合気噴射インジェクタ100による燃料噴射に合わせて行われる。
圧縮機ピストン53が上死点近傍まで上動したときには、圧縮機ピストン53に形成された前述の凸部53aはバルブプレート63に形成された円形孔65から圧縮機シリンダヘッド52に形成された空気通過孔52b内に嵌入する。これにより、空気通過孔52bの内部空間の空気が凸部53aにより圧縮されて圧縮空気通過空間52d内に押し出されることになるので、圧縮デッドスペースが小さくなって圧縮効率が高められる。
上記のように圧縮空気が供給される圧縮空気通過空間52dには圧縮空気供給管75が接続されている。この圧縮空気供給管75は、図5に示すように、エンジンシリンダヘッド12に形成された圧縮空気供給路76と繋がっており、この圧縮空気供給路76は更に、前述の混合室134に開口している。また、圧縮機50から混合室134内に供給される圧縮空気の圧力を調整する調圧装置78が上記圧縮空気供給路76に繋がって設けられている(図3参照)。
一方、図6に示すように、圧縮機駆動シャフト56における偏芯シャフト57が形成された側と反対側端部に繋がってマグネットカップリング方式ウォーターポンプWPが設けられている。このウォーターポンプWPは、圧縮機駆動シャフト56に連結部材80を介して連結されたアウターマグネット81と、アウターマグネット81の内部に隔離部材84を介して対向設置されたインナーマグネット82と、インナーマグネット82と結合されたポンプシャフト83と、ポンプシャフト83の先端に取り付けられたポンプ羽根85とから構成される。隔離部材84は、圧縮機駆動シャフト56が設けられた作動油が流れる空間と、ポンプ羽根85が設けられた冷却水が流れる空間とを隔離する。アウターマグネット81とインナーマグネット82とは非接触型のカップリング機構を構成し、隔離部材84を挟んで離れているが、両者間の磁力の作用により一方の回転に他方が追従して回転する。
このウォーターポンプWPにおいて、前述のようにクランクシャフト16の回転により圧縮機駆動シャフト56が回転されてこれと一緒にアウターマグネット81が回転駆動されると、磁力カップリング作用によりインナーマグネット82がこれに連れて回り、ポンプシャフト83を介してポンプ羽根85が回転駆動される。これにより、エンジン冷却水が水タンクから吸入され、吐出口87から吐出される。なお、吐出口87には冷却水供給パイプ(図示せず)が繋がり、この冷却水供給パイプは図3に示す冷却水入口部88に繋がり、ここからエンジンシリンダボディ10及びエンジンシリンダヘッド12内に形成された冷却水通路に冷却水が供給される。この冷却水通路を循環してエンジンシリンダボディ10及びエンジンシリンダヘッド12の冷却を行った冷却水は冷却水出口部89(図1参照)から図示しないパイプを介してラジエータに送られる。なお、ウォーターポンプWPにおいて、ポンプ羽根85から吐出口に至る冷却水を通過させる部分にサーモスタット86が設けられている(図6参照)。
以上の構成のエンジンEを始動させるためのスタータモータ1が図3に示すようにハウジングHSGに取り付けられている。このスタータモータ1の駆動軸にはスタータピニオン(図示せず)が取り付けられており、このスタータピニオンはクランクシャフトの端部にワンウェイクラッチ(図示せず)を介して取り付けられたスタータギヤ2(図1参照)と噛合している。なお、クランクシャフト16の端部には発電機Gが取り付けられており、クランクシャフト16により駆動されて発電を行うが、この発電機G内に上記ワンウェイクラッチが位置している。
エンジンEを始動するためスタータモータ1が駆動されると、スタータピニオンを介してスタータギヤ2が回転駆動され、クランクシャフト16が駆動される。これにより、上述したように圧縮機50が駆動されて圧縮空気がエアインジェクタ110内の混合室134に供給される。このとき同時にクランクシャフト16の回転により燃料ポンプPが駆動され、高圧の燃料が燃料インジェクタ140の燃料室166内に供給される。燃料インジェクタ140は前述のように、コイル154が通電を受けておらず非励磁であるときには、コア148が(すなわちプランジャ146aが)スプリング150により下方に付勢されてボール部材146bがノズル口160を閉塞しているが、コイル154が通電を受けて励磁され、電磁石になっているときには、コア148がコイル154に吸引されてプランジャ146aが上動するので、ボール部材146bは弁座162から離間してノズル口160が開放される。これにより燃料室166内において加圧されていた高圧の燃料はノズル口160より噴射され、混合室134内において圧縮空気と混合されて高圧濃度の混合気が生成される。
一方、エアインジェクタ110では、前述のように、コイル124が通電を受けておらず非励磁であるときには、コア118が(すなわちエア噴射バルブ116が)スプリング120により上方に付勢されてプラグ部材128は管路114の下端部の混合気噴射口115を閉塞しているが、コイル124が通電を受けて励磁され、電磁石になっているときには、コア118がコイル124に吸引されてエア噴射バルブ116が下動するので、プラグ部材128は混合気噴射口115から離間して混合気通路(エア噴射バルブ116の内部空間及び混合気通路136)が開放される。これにより混合室134内において加圧されていた高圧の混合気は混合気噴射口115より燃焼室11内に噴射される。そして、ピストン13の圧縮行程の後、点火プラグ21により混合気に点火がなされて燃焼し、燃料・膨張行程を経てエンジンEが始動する。
図10は、上述の混合気噴射インジェクタ100を構成するエアインジェクタ110及び燃料インジェクタ140の噴射制御を行う制御装置180と、エンジンEの図示しないスロットルバルブの開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ182、エンジン回転数(エンジンEのクランクシャフト16の回転数)を検出する回転数センサ184及びクランクシャフト16の回転角(クランク角)を検出するクランク角センサ186との関係を示したものである。制御装置180は、スロットル開度センサ182により検出されたスロットル開度Thと、回転数センサ184により検出されたエンジン回転数NEとの情報に基づいて、自身が備えるメモリ180aに記憶されたマップから必要な情報を読み出して所定のパラメータを設定するとともに、そのパラメータと、クランク角センサ186により検出されたクランク角との関係に基づいて、エアインジェクタ110及び燃料インジェクタ140の噴射制御、すなわち燃焼室11への燃料の噴射制御を行うようになっている。
図11は上記制御装置180が行う燃料の噴射制御の一例を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートに示す角度は、点火時期の近傍における上死点に至る前のクランク角を示したものである(点火時期の近傍における上死点のクランク角は0度)。このタイミングチャートに従う場合、制御装置180は、クランク角センサ186により検出されたクランク角が上死点前330度に至ったときに燃料噴射バルブ146の開弁信号を出力し(これにより燃料インジェクタ140による燃料の噴射が開始される)、クランク角が上死点前210度に至ったときに燃料噴射バルブ146の閉弁信号を出力する(これにより燃料インジェクタ140による燃料の噴射が終了する)。また、クランク角センサ186により検出されたクランク角が上死点前120度に至ったときにエア噴射バルブ116の開弁信号を出力し(これによりエアインジェクタ110によるエアの噴射が開始される)、クランク角が上死点前30度に至ったときにエア噴射バルブ116の閉弁信号を出力する(これによりエアインジェクタ110によるエアの噴射が終了する)。更に、エア噴射バルブ116の閉弁信号を出力した直後に再びエア噴射バルブ116の開弁信号を出力し(これにより燃焼室11のデコンプが開始される)、クランク角が上死点に(上死点前0度に)至ったときにエア噴射バルブ116の閉弁信号を出力する(これにより燃焼室11のデコンプが終了する)。なお、上記上死点前クランク角は一例であり、実際にはスロットル開度182及び回転数センサ184により検出されるエンジンEの運転状態に応じて設定される。
ここで、上記エンジンEが備える圧縮機50は、前述のように、クランクシャフト16の回転に同期して空気の吸入と吐出とを行う構成を有しているが、エアインジェクタ110による燃焼室11内への混合気の噴射中は空気の吐出が行われ、その後におけるデコンプ期間(デコンプのためのエア噴射バルブ116の開放期間)は空気の吸入行程内となるように構成される。すなわち、デコンプのためのエア噴射バルブ116の開放期間では、圧縮機50内は負圧になる。
また、制御装置180は、エア噴射バルブ116を開いて混合気の噴射を開始する前に、燃料噴射バルブ146を閉じる制御を行う構成であることが好ましい。このような構成であれば、燃焼室11内の高圧の混合気が燃料供給源に逆流するおそれを完全になくすことができる。また、上記制御装置180は、エアインジェクタ110から燃焼室11内に混合気を噴射させた後、エア噴射バルブ116を閉じることなく、デコンプに要する所定時間が経過するまでの間、エア噴射バルブ116の開放を継続する構成とすることも可能である。このような構成であれば、混合気噴射インジェクタ100による混合気の噴射終了後、一旦バルブ(エアインジェクタ110のエア噴射バルブ116)を閉じてから再びこのバルブを開くよりもバルブ制御を簡単にすることができる。
図12は、上記タイミングチャートに従ってエンジンEを作動させたときにおける、上死点前クランク角[deg]に対する燃焼室11内の圧力の変化を示したものである。この図に示すように、エア噴射バルブ116による燃焼室11へのエアの(混合気の)噴射期間(BTDC120°〜BTDC30°)終了後におけるエア噴射バルブ116の開弁(BTDC30°〜BTDC0°)により燃焼室11がエア噴射バルブ116の内部空間を介してエア供給源である圧縮機50と繋がり、燃焼室11内の高圧の混合気が燃焼室11外に逃がされることになるので、燃焼室11内の圧力は減圧(デコンプ)される。なお、このデコンプ期間における圧縮機50内の圧力は燃焼室11内と同圧かそれよりも低い圧力である必要があるが、上記のように圧縮機50はエンジンEのクランクシャフト16の回転に同期して空気の吸入と吐出とを行う構成となっており、しかもエアインジェクタ110による燃焼室11内への混合気の噴射後におけるエア噴射バルブ116の開放期間が空気の吸入を行う行程内となっているので、上記条件(デコンプ期間における圧縮機50内の圧力が燃焼室11内と同圧かそれよりも低圧となる条件)を常に満たすようにすることができる。
このように、上記エンジンEでは、エンジンEのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ182及びクランクシャフト16の回転数を検出する回転数センサ184からなる運転状態検出手段により検出されるエンジンEの運転状態に応じ、混合気噴射インジェクタ100による燃焼室11内への燃料噴射終了後の所定時間(上記例では、上死点前クランク角30度〜0度に対応する時間)、エアインジェクタ110のエア噴射バルブ116が開放され、燃焼室11内の高圧の混合気はエアインジェクタ110のエア噴射バルブ116を介して低圧の空間に逃がされることになるので、燃焼室11内の圧力は減圧(デコンプ)される。このため、クランクシャフト16の回転数(エンジン回転数)が低回転(アイドル回転数)であり、かつエンジンEのスロットル開度が急激に増大されたような場合など、燃焼室11内の圧力がクランクシャフト16の回転慣性力の大きさに比して過大となったときであっても、エンジン停止の発生を防止することができる。また、このような構成は、上記エンジンEに必須の構成品である混合気噴射インジェクタ100を利用したものであり、燃焼室11内の圧力を減圧するための空間及び弁を別途設けるものではないので、エンジンE内に燃焼室11の容積増大のための特別なスペースを確保する必要がなく、製造コストの大幅なアップもない。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示したものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、圧縮機50はクランクシャフト16の回転に同期して空気の吸入と吐出とを行う構成であったが、このような構成を採らずに、例えば電動モータによりクランクシャフト16の回転とは無関係に圧縮機50を駆動するようにしてもよい。但しこの場合であっても、エアインジェクタ110による燃焼室11内への混合気の噴射中は空気の吐出が行われ、その後におけるデコンプのためのエア噴射バルブ116の開放期間では減圧(少なくとも空気の加圧の停止)が行われるように構成される必要がある。また、上述の実施形態では、本発明に係る内燃機関の燃料噴射装置が適用される対象は二輪車の駆動装置に備えられる単気筒のエンジンであったが、これは一例に過ぎず、多気筒のエンジンであってもよい。また、二輪車用のエンジンに限られず、自動車をはじめ、他の動力装置のエンジンに適用してもよい。
本発明に係る燃料直接噴射型内燃機関を有した二輪車の駆動装置のエンジン部を、クランクシャフト及びシリンダの軸芯を通る平面において切断して示す断面図である。 上記駆動装置のエンジン部をシリンダ軸及び吸排気バルブの中心を通る面において切断して示す正面断面図である。 上記エンジン部の正面前面側を示す部分断面図である。 上記エンジン部に設けられる圧縮機の構成を示す正面断面図である。 上記圧縮機の構成を示す側面断面図である。 上記圧縮機及びウォーターポンプの構成を示す平面断面図である。 上記圧縮機のシリンダヘッド部を拡大して示す正面断面図である。 エアインジェクタの構成を示す断面図である。 燃料インジェクタの構成を示す断面図である。 燃料噴射インジェクタを構成するエアインジェクタ及び燃料インジェクタと、制御装置と、各センサ類との関係を示すブロック図である。 上記制御装置が行う燃料の噴射制御の一例を示すタイミングチャートである。 上記タイミングチャートに従ってエンジンを作動させたときにおける、上死点前クランク角に対する燃焼室内の圧力の変化を示すグラフである。
符号の説明
11 燃焼室
16 クランクシャフト
50 圧縮機
100 混合気噴射インジェクタ(混合気噴射手段)
110 エアインジェクタ
116 エア噴射バルブ(バルブ)
140 燃料インジェクタ
146 燃料噴射バルブ
180 制御装置(制御手段)
182 スロットル開度センサ(運転状態検出手段)
184 回転数センサ(運転状態検出手段)
E エンジン(燃料直接噴射型内燃機関)

Claims (4)

  1. 燃料を混合した混合気を燃焼室内に直接噴射供給する構成の燃料直接噴射型内燃機関であって、
    加圧された空気と燃料の混合気を有した混合室内から前記混合気をエア噴射バルブの開閉作動により前記燃焼室内に噴射する混合気噴射手段と、
    前記内燃機関のスロットル開度および回転数を検出する運転状態検出手段と、
    前記運転状態検出手段により検出された前記内燃機関のスロットル開度および回転数に応じデコンプ時間を設定し、前記混合気噴射手段による混合気の噴射制御を行う制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記運転状態検出手段により検出された前記内燃機関のスロットル開度および回転数に応じ、前記エア噴射バルブを開放して前記混合室内から前記燃焼室内への混合気噴射制御を行わせるとともにこの混合気噴射制御終了後に前記デコンプ時間にわたり前記エア噴射バルブを開放して、前記燃焼室内の圧力を前記混合気噴射制御を終了して低圧となった前記混合室側に逃がす制御を行うことを特徴とする燃料直接噴射型内燃機関。
  2. 前記混合気噴射手段は、加圧された圧縮空気が供給された状態の前記混合室内に燃料室内の燃料を燃料噴射バルブの開閉作動に応じて噴射する燃料インジェクタと、前記燃料インジェクタからの燃料噴射を受けて前記混合室内に作られた高圧の混合気を前記エア噴射バルブの開閉作動により前記燃焼室内に噴射するエアインジェクタとを有してなり、
    前記制御手段は、前記エア噴射バルブを開いて前記エアインジェクタにより前記燃焼室内への混合気の噴射を開始する前に、前記燃料インジェクタによる前記混合室内への燃料の噴射を完了させて前記燃料噴射バルブを閉じる制御を行うことを特徴とする請求項1記載の燃料直接噴射型内燃機関。
  3. 前記内燃機関のクランクシャフトの回転に同期して駆動されて外部空気を吸入して前記混合室内に圧縮空気を送り込む圧縮機を備え、
    前記エア噴射バルブを開放して前記混合室内の圧縮混合気を前記燃焼室内へ噴射させる制御を終了した後において前記所定時間にわたり前記エア噴射バルブを開放するときに前記圧縮機は空気の吸入行程となる構成であることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料直接噴射型内燃機関。
  4. 前記制御手段は、前記エア噴射バルブを開放して前記混合室内の圧縮混合気を前記燃焼室内へ噴射させる制御を終了した後において、前記エア噴射バルブを閉じることなく前記内燃機関のクランク角が上死点に至るまでの所定時間が経過するまで前記エア噴射バルブの開放を継続する制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料直接噴射型内燃機関。
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