JP4724008B2 - エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの燃焼室に連なる二つの吸気ポートを共通のインパルスバルブで開閉して過給効果を発揮させるエンジンの吸気制御装置に関する。
エンジンの吸気通路に配置したフラップバルブよりなるインパルスバルブを吸気バルブの開閉に同期して所定のタイミングで開閉することにより、エンジンの低回転高負荷領域においても吸気通路に吸気脈動を発生させて過給効果を得るものが、下記特許文献1により公知である。
また、かかるインパルスバルブをボールバルブで構成し、その回転軸をロータリソレノイドや電動モータよりなるアクチュエータで往復回転させて吸気通路を開閉するものが、下記特許文献2により公知である。
特開2000−248946号公報 特開2005−344803号公報
ところで、エンジンの低回転部分負荷領域において、燃焼室にスワールを発生させるために1バルブ休止機構で2個の吸気バルブの一方を休止させる手法が知られているが、エンジンの低回転高負荷領域においても、スワールやタンブルを発生させて燃焼室内の吸気の流動性を高めることで混合気の燃焼速度を改善し、リーンバーンによる燃料消費量の低減効果やEGRによるエミッションの低減効果を一層効果的に行うことが望まれる。しかしながら、スワールを発生させるために構造が複雑な1バルブ休止機構を設けるとコストの問題があり、またスワールやタンブルを発生させるために燃焼室に固定ポートを設けると、燃焼音が増加したり有効開口面積の減少により高回転領域での出力が低下したりする問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、吸気の充填効率を高めるためのインパルスバルブを利用して燃焼室における吸気の流動性を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンの燃焼室に連なる二つの吸気ポートを共通のインパルスバルブで開閉して過給効果を発揮させるエンジンの吸気制御装置であって、前記インパルスバルブは、その作動に伴って前記二つの吸気ポートを時間差をもって開閉するように配置されることを特徴とするエンジンの吸気制御装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記インパルスバルブはボールバルブで構成されることを特徴とするエンジンの吸気制御装置が提案される
また請求項に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記二つの吸気ポートは前記燃焼室の周方向に離間して配置されることを特徴とするエンジンの吸気制御装置が提案される。
尚、実施の形態の第1、第2吸気ポート16A,16Bは本発明の吸気ポートに対応する。
請求項1の構成によれば、エンジンの低回転高負荷領域で燃焼室に連なる二つの吸気ポートを共通のインパルスバルブで開閉して過給効果を発揮させることができるだけでなく、前記低回転部分負荷領域でインパルスバルブの作動に伴って二つの吸気ポートを時間差をもって開閉することで、1バルブ休止機構のような特別の手段を設けることなく、二つの吸気ポートを流れる混合気の流速や流量を異ならせることができる。これにより、燃焼室内における吸気の流動性を高めて燃焼速度を改善することができ、リーンバーンによる燃料消費量の低減や、EGRによるエミッションの低減を一層効果的に行うことが可能になる。
また請求項2の構成によれば、インパルスバルブをボールバルブで構成したので、そのバルブボディを回転させるだけで二つの吸気ポートの一方を開放して他方を閉塞することができる。
また請求項の構成によれば、二つの吸気ポートを燃焼室の周方向に離間して配置したので、燃焼室に供給される吸気にスワールを発生させて流動性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図15は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1はエンジンのシリンダヘッド部およびインパルスバルブの断面図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図1の要部拡大図(インパルスバルブの開弁状態)、図5は図4の5方向矢視図、図6はバルブボディの斜視図、図7は前記図4に対応するインパルスバルブの閉弁状態を示す図、図8は前記図2に対応するインパルスバルブの閉弁状態を示す図、図9は前記図4に対応するインパルスバルブの中間開弁状態を示す図、図10は前記図2に対応するインパルスバルブの中間開弁状態を示す図、図11は図4の要部拡大図、図12は油圧緩衝機構の作用説明図、図13はインパルスバルブを作動させるエンジンの運転領域を示すグラフ、図14はエンジン回転数および吸気管長とインパルスバルブの開閉時期との関係を示すグラフ、図15はクランクアングルとインパルスバルブの開閉時期との関係を示すグラフである。
図1および図2に示すように、エンジンEのシリンダブロック11に設けたシリンダスリーブ12にピストン13が摺動自在に嵌合しており、シリンダブロック11のデッキ面に結合されたシリンダヘッド14とピストン13の頂面との間に燃焼室15が区画される。シリンダヘッド14には燃焼室15に連なる第1、第2吸気ポート16A,16Bおよび第1、第2排気ポート17A,17Bが形成されており、第1、第2吸気ポート16A,16Bが燃焼室15に開口する吸気バルブ孔が一対の吸気バルブ18,18により開閉され、第1、第2排気ポート17A,17Bが燃焼室15に開口する排気バルブ孔が一対の排気バルブ19,19により開閉される。吸気バルブ18,18および一対の排気バルブ19,19はそれぞれバルブスプリング20,21で閉弁方向に付勢される。
シリンダヘッド14の上面に結合されたヘッドカバー22の内部に吸気カムシャフト23および吸気ロッカーアームシャフト24が設けられており、吸気カムシャフト23に設けた吸気カム25により、吸気ロッカーアームシャフト24に枢支した吸気ロッカーアーム26を介して吸気バルブ18,18が開閉駆動される。またヘッドカバー22の内部に排気カムシャフト27および排気ロッカーアームシャフト28が設けられており、排気カムシャフト27に設けた排気カム29により、排気ロッカーアームシャフト28に枢支した排気ロッカーアーム30を介して排気バルブ19,19が開閉駆動される。
シリンダヘッド14には吸気ポート16,16に連なる吸気通路部材31と、ボールバルブよりなるインパルスバルブ32と、吸気管33とが接続されており、吸気管33の上流に図示せぬサージタンクおよびスロットルバルブが配置される。吸気通路部材31には吸気ポート16に燃料を噴射する燃料噴射バルブ34が設けられる。
次に、図3〜図6に基づいてインパルスバルブ32の構造を説明する。
インパルスバルブ32は吸気通路部材31および吸気管33に挟まれたバルブハウジング41を備えており、吸気管33に形成された吸気通路33aと、バルブハウジング41に形成された吸気通路41aと、吸気通路部材31に形成された第1、第2吸気ポート16A,16Bとが直列に接続される。吸気通路部材31の第1吸気ポート16Aはシリンダヘッド14の第1吸気ポート16Aに直列に接続され、吸気通路部材31の第2吸気ポート16Bはシリンダヘッド14の第2吸気ポート16Bに直列に接続される。
バルブハウジング41の内部に収納されるバルブボディ42は、短い円筒状の円筒部43と、円筒部43から相互に離反する方向に延びる一対の回転軸44,45と、円筒部43に一体に設けられた薄い円板状の円板部46とを備える。円筒部43には円形断面の開口43aが貫通しており、また円板部46の外周には球面の一部を構成する環状の第1シール面46aが形成される。
一対の回転軸44,45は吸気通路41aの軸線L1に直交する軸線L2上に配置されており、一方の回転軸44はバルブハウジング41にボールベアリング47を介して回転自在に支持され、また他方の回転軸45はバルブハウジング41にボールベアリング48およびシール部材49を介して回転自在に支持されるとともに、バルブハウジング41に固定した電磁アクチュエータ50に接続される。
吸気通路部材31に結合されるバルブハウジング41の下流端に形成した段部41bに、環状のシートリング51が装着される。シートリング51は、バルブボディ42の第1シール面46aが摺動および着座可能な部分球面状の第2シール面51aと、その第2シール面51aを貫通する一対の開口51b,51cとを備える。一方の開口51bは第1吸気ポート16Aに連通し、他方の開口51cは第2吸気ポート16Bに連通する。またバルブハウジング41にはシートリング51の上流側の端面に当接可能な環状の規制部材41cが一体に形成される。シートリング51の開口51bは第1吸気ポート16Aに連通し、シートリング51の開口51cは第2吸気ポート16Bに連通する。
吸気通路部材31の上流端に第1、第2吸気ポート16A,16Bを囲むように形成された環状溝にOリング52が装着されており、このOリング52の付勢力でシートリング51がバルブボディ42に向けて付勢される。またシートリング51の外周に形成した環状溝にOリング53が装着されており、シートリング51はOリング53を介してバルブハウジング41の段部41bに摺動自在に当接する。
シール部材49を貫通してバルブハウジング41の外部に突出する回転軸45の先端にクランク軸54が固定されており、バルブハウジング41に設けたベアリング55に摺動自在に支持された連結ロッド56の左端と前記クランク軸54の先端とがリンク57で連結される。
電磁アクチュエータ50は、積層された第1ハウジング61、第2ハウジング62、第3ハウジング63および第4ハウジング64を備えており、第1ハウジング61がバルブハウジング41に固定される。第2ハウジング62の両端に第1、第2電磁石65,66が収納されており、第1、第2電磁石65,66の中央に設けたベアリング67,68に駆動ロッド69が摺動自在に嵌合する。駆動ロッド69の中央に固定したアーマチュア70が第1、第2電磁石65,66に間に形成した空間に配置されており、アーマチュア70が第1電磁石65に吸着されると駆動ロッド69は左動し、アーマチュア70が第2電磁石66に吸着されると駆動ロッド69は右動する。
連結ロッド56の右端側に設けたスプリングシート71とバルブハウジング41との間に第1スプリング72が配置されており、この第1スプリング72の弾発力で連結ロッド56は右方向に付勢される。また駆動ロッド69の右端側に設けたスプリングシート73と第4ハウジング64の開口部を閉塞するキャップ74との間に第2スプリング75が配置されており、この第2スプリング75の弾発力で駆動ロッド69は左方向に付勢される。
連結ロッド56および駆動ロッド69が第1ハウジング61の内部で同軸に対向しており、そこに油圧緩衝機構76が配置される。図11に拡大して示すように、油圧緩衝機構76は、第1ハウジング61に形成したシリンダ77と、このシリンダ77に摺動自在に嵌合するピストン78とを備えており、このピストン78に形成した左側の凹部78aに連結ロッド56の右端が嵌合し、右側の凹部78bに駆動ロッド69の左端がシム79を介して嵌合する。このとき、連結ロッド56および駆動ロッド69は第1、第2スプリング72,75により相互に接近する方向に付勢されており、よって連結ロッド56、駆動ロッド69およびピストン78の位置関係は常に一定に維持される。
第1ハウジング61に駆動ロッド69の外周を囲むように形成された圧力室80が、図示せぬ油圧ポンプに第1供給油路81、チェックバルブ82および第2供給油路83を介して連通するとともに、図示せぬオイルパンに排出通路84を介して連通する。ピストン78が右動して排出通路84を閉塞したとき、ピストン78に形成したオリフィス78cを介して圧力室80および排出通路84が僅かに連通する。
次に、上記構成を備えた第1の実施の形態の作用について説明する。
図13はエンジン回転数およびエンジン負荷(正味有効平均圧力BMEP)をパラメータとするエンジンEの運転領域を示すもので、斜線を施した低回転高負荷領域Aがインパルスバルブ32の作動領域となる。この低回転高負荷領域Aでは、インパルスバルブ32がエンジン回転数およびスロットル開度から決定した開弁時期および閉弁時期で制御される。
図14は、インパルスバルブ32の開弁時期(開き始め)および閉弁時期(閉じ終わり)が、吸気管長(インパルスバルブ32からその上流のサージタンクまでの距離)、エンジン回転数および開/閉時間によってどのように変化するかを示すものである。インパルスバルブ32の開時間とは、開き始めから開き終わりまでの時間であり、閉時間とは閉じ始めから閉じ終わりまでの時間であって、電磁アクチュエータ50の作動速度によって決定される。図中の実線は吸気管長が615mmで開/閉時間が3.3msに対応し、破線は吸気管長が315mmで開/閉時間が3.3msに対応し、鎖線は吸気管長が315mmで開/閉時間が0msに対応する。
同図から明らかなように、インパルスバルブ32は吸気の充填効率が最大となるように、吸気行程の中期に開弁し、圧縮行程の初期に閉弁するように制御される。エンジン回転数の増加に応じて、開弁時期が次第に進角し、閉弁時期が次第に遅角する。この間、インパルスバルブ32の開弁時期および閉弁時期は吸気管長や、インパルスバルブ32の開閉動作に要する時間によっても左右される。
即ち、インパルスバルブ32の開角は圧力波が吸気管内を往復するのに要する時間であるから、吸気管を長くすると開角が大きくなり、吸気管を短くすると開角が小さくなる。従って、吸気管を短くすると開時期を遅らせることができ、より高回転まで過給効果が得られる反面、より短時間で開閉可能なインパルスバルブ32が必要になる。
尚、インパルスバルブ32の開弁時期および閉弁時期を変化させる際に、開弁時期の進角側の限界は吸気負圧に応じて決定され、閉弁時期の遅角側の限界は吸気バルブ18,18の開弁時期に応じて決定される。
図15に示すように、吸気行程の前半において、吸気バルブ18,18が開弁した状態でピストン13が下降することで、閉弁したインパルスバルブ32の下流の第1、第2吸気ポート16A,16Bおよび燃焼室15に大きな負圧が発生する。吸気行程の中期にインパルスバルブ32が開弁すると、それに続く吸気行程の後半で、前記負圧によりインパルスバルブ32よりも上流の吸気通路33a,41aから燃焼室15に向かって高速で吸気が流入する。
その際に発生する負圧波が吸気通路33a,41aの上流側に伝達されてサージタンクに反射され、その反射波が燃焼室15に伝達されて発生する正圧のピークにおいてインパルスバルブ32を閉弁することで、吸気の充填効率を大幅に高めることができる。そして吸気バルブ18,18が閉弁すると、その吸気バルブ18,18と閉弁したインパルスバルブ32との間に区画される第1、第2吸気ポート16A,16Bに正圧が閉じ込められる。従って、次の排気バルブ19,19の開弁期間の末期と吸気バルブ18,18の開弁期間の初期とが重なるバルブオーバーラップ期間に、第1、第2吸気ポート16A,16Bに閉じ込められた正圧で燃焼室15を掃気することができる。
図4および図5に示すように、電磁アクチュエータ50のアーマチュア70が第1電磁石65に吸着されると、第1スプリング72を収縮させて第2スプリング75を伸長させながら駆動ロッド69、ピストン78および連結ロッド56が左動し、リンク57を介してクランク軸54を押圧する。その結果、インパルスバルブ32のバルブボディ42が回転軸44,45と共に一方向に回転し、吸気通路41aの軸線L1に対して円板部46の軸線L3が直交し、円筒部43の軸線L4が一致することで、インパルスバルブ32が開弁する。
図7および図8に示すように、電磁アクチュエータ50のアーマチュア70が第2電磁石66に吸着されると、第2スプリング75を収縮させて第1スプリング72を伸長させながら駆動ロッド69、ピストン78および連結ロッド56が右動し、リンク57を介してクランク軸54を牽引する。その結果、インパルスバルブ32のバルブボディ42が回転軸44,45と共に逆方向に回転し、吸気通路41aの軸線L1に対して円板部46の軸線L3が一致し、円筒部43の軸線L4が直交することで、インパルスバルブ32が閉弁する。
インパルスバルブ32が開弁状態にあるとき、図12(A)に示すように、連結ロッド56および駆動ロッド69は左動位置にあり、油圧緩衝機構76のピストン78は排出油路84を開放しており、第1供給油路81から供給された作動油はチェックバルブ82を通過し、そこから第2供給油路83および圧力室80を経て排出油路84に排出される。
インパルスバルブ32を閉弁すべく第2電磁石66を励磁すると、アーマチュア70が第2電磁石66に吸着されて駆動ロッド69が第2スプリング75の弾発力に抗して右動し、また連結ロッド56は第1スプリング72の弾発力でピストン78を駆動ロッド69に追従させるように右動する。その結果、図12(B)に示すように、右動するピストン78が排出通路84を次第に閉塞することで圧力室80の圧力が増加し、チェックバルブ82の開度が減少するとともにピストン78の右動に対する制動力が発生し、連結ロッド56および駆動ロッド69の右動速度、つまりインパルスバルブ32の閉弁速度が減速する。
そしてインパルスバルブ32が完全に閉弁する寸前になると、図12(C)に示すように、ピストン78が排出通路84を完全に閉塞することで圧力室80と排出通路84とがピストン78のオリフィス78cだけで連通して圧力室80の圧力が急激に増加し、同時にチェックバルブ32が閉弁することでピストン78の右動に対する強い制動力が発生し、インパルスバルブ32は閉弁位置にゆっくりと着座する。これにより、インパルスバルブ32の着座時の衝撃を防止して騒音の発生や耐久性の低下を防止することができる。
このようにしてアーマチュア70が第2電磁石66に吸着されたとき、インパルスバルブ32のバルブボディ42の第1シール面46aがシートリング51の第2シール面51aに正しく着座するように、ピストン78および駆動ロッド69間に配置されたシム79の厚さが調整される。シム79はピストン78と一体化することが可能である。
尚、インパルスバルブ32の開弁時には、ピストン78が左動して圧力室80の容積が拡大するが、チェックバルブ82が開弁しているために圧力室80に作動油が自由に流入し、ピストン78の左動に制動力が発生することはない。
さて、図13において、エンジンEの低回転高負荷領域Aでインパルスバルブ32が開閉制御されるとき、バルブボディ42が図8の閉弁状態から図2の開弁状態に移行する途中で、バルブボディ42が図9および図10に示す中間開度を通過する。バルブボディ42が中間開度にあるとき、シートリング51の開口51bが開かれて第1吸気ポート16Aが開放し、シートリング51の開口51cが閉じられて第2吸気ポート16Bが閉塞するため、第1吸気ポート16Aだけに吸気が導入されて燃焼室15にスワールが形成される(図10の矢印S参照)。これにより、燃焼室15内における吸気の流動性を高めて燃焼速度を改善することができ、リーンバーンによる燃料消費量の低減や、EGRによるエミッションの低減を一層効果的に行うことが可能になる。
以上のように、本実施の形態によれば、低回転高負荷領域Aで吸気の充填効率を高めるためのインパルスバルブ32を作動させることで、同時に燃焼室15にスワールを発生させることが可能になるので、1バルブ休止機構のような特別の手段を設けてスワールを発生させる必要がなくなって構造の簡素化およびコストダウンが達成される。
しかもボールバルブよりなるインパルスバルブ32を採用したことにより、そのバルブボディ42が開閉する過程で自動的に第1吸気ポート16Aを開放して第2吸気ポート16Bを閉塞することができるので、更なる構造の簡素化が可能になる。またインパルスバルブとして、ボールバルブ32の代わりにフラップバルブを採用しても同じ機能を発揮させることが可能であるが、フラップバルブは板状のバルブボディを揺動自在に支持する支軸まわりに大きなモーメントが作用する問題があるだけでなく、バルブボディの外周のシールが難しいという問題があるが、本実施の形態ではボールバルブよりなるインパルスバルブ32を採用したことにより、上記問題を解決することができる。
尚、図13のエンジンEの低回転高負荷領域A以外の領域では、インパルスバルブ32は図2および図4に示す開弁状態に保持される。
次に、図16に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
上述した第1の実施の形態では、エンジンEの第1、第2吸気ポート16A,16Bを燃焼室15の周方向に離間させて吸気にスワールを発生させているが、第2の実施の形態では、第1、第2吸気ポート16A,16Bを燃焼室15の径方向に離間させて吸気にタンブル(矢印T参照)を発生させるものである。この場合、インパルスバルブ32の回転軸44,45の方向は、第1の実施の形態のインパルスバルブ32の回転軸44,45の方向に対して90°ずれることになる。
以上のように、この第2の実施の形態によっても、上述した第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができる。
次に、図17に基づいて参考例の形態を説明する。
上述した第1、第2の実施の形態では、エンジンEの第1、第2吸気ポート16A,16Bを共通のインパルスバルブ32で開閉しているが、参考例の形態では、エンジンEの第1、第2吸気ポート16A,16Bが第1、第2インパルスバルブ32A,32Bでそれぞれを開閉される。参考例の形態の第1、第2インパルスバルブ32A,32Bの構造は、第1の実施の形態のインパルスバルブ32の構造と実質的に同じであるため、その重複する説明は省略する。
この参考例の形態では、吸気の過給効果を発揮させる低回転高負荷領域Aで第1、第2インパルスバルブ32A,32Bを作動させる際に、第1、第2インパルスバルブ32A,32Aの開弁タイミングに差を持たせることで、第1、第2吸気ポート16A,16Bに異なる時間差をもって吸気を導入し、燃焼室15にスワールを発生させることが可能になる。
以上のように、この参考例の形態によっても、エンジンEに過給効果を発揮させるために設けられた第1、第2インパルスバルブ32A,32Bを用いて吸気にスワールを発生させることができるので、1バルブ休止機構のような複雑で高価な手段が不要になる。しかも第1、第2インパルスバルブ32A,32Bを別個に開閉制御するので、第1、第2インパルスバルブ32A,32Bで過給効果を発揮させる運転領域を含む全ての運転領域において、吸気にスワールを発生させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
第1の実施の形態に係るエンジンのシリンダヘッド部およびインパルスバルブの断面図 図1の2−2線拡大断面図 図2の3−3線断面図 図1の要部拡大図(インパルスバルブの開弁状態) 図4の5方向矢視図 バルブボディの斜視図 前記図4に対応するインパルスバルブの閉弁状態を示す図 前記図2に対応するインパルスバルブの閉弁状態を示す図 前記図4に対応するインパルスバルブの中間開弁状態を示す図 前記図2に対応するインパルスバルブの中間開弁状態を示す図 図4の要部拡大図 油圧緩衝機構の作用説明図 インパルスバルブを作動させるエンジンの運転領域を示すグラフ エンジン回転数および吸気管長とインパルスバルブの開閉時期との関係を示すグラフ クランクアングルとインパルスバルブの開閉時期との関係を示すグラフ 第2の実施の形態に係る、前記図1に対応する図 参考例の形態に係る、図2に対応する図
E エンジン
15 燃焼室
16A 第1吸気ポート(吸気ポート)
16B 第2吸気ポート(吸気ポート)
32 インパルスバル

Claims (3)

  1. エンジン(E)の燃焼室(15)に連なる二つの吸気ポート(16A,16B)を共通のインパルスバルブ(32)で開閉して過給効果を発揮させるエンジンの吸気制御装置であって、
    前記インパルスバルブ(32)は、その作動に伴って前記二つの吸気ポート(16A,16B)を時間差をもって開閉するように配置されることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  2. 前記インパルスバルブ(32)はボールバルブで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のエンジンの吸気制御装置。
  3. 前記二つの吸気ポート(16A,16B)は前記燃焼室(15)の周方向に離間して配置されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のエンジンの吸気制御装置。
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