JP4561445B2 - 多気筒エンジンの吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は多気筒エンジンの吸気装置に関し、特に、インパルス(気筒内に導入される高圧の圧力波)を生成するパルス発生装置を備えた多気筒エンジンの吸気装置に関する。
従来より、インテークマニホールドのサージタンクと、このサージタンクから分岐して各気筒の吸気ポートに接続された分岐管とが設けられた多気筒エンジンの吸気装置において、体積効率を高める技術が種々開発されている。
例えば、非特許文献1には、インパルスによる低回転領域のトルクアップを図る技術が開示されている。その構成では、インテークマニホールドの分岐管途中に、当該分岐管の経路方向にストロークする電磁弁を設け、吸気行程の途中までは、電磁弁を閉じて負圧を形成し、吸気行程の下死点近傍にて電磁弁を開放することによって、急激に気筒内に空気を供給する構成が開示されている。
また、特許文献1、非特許文献2には、インパルスを生成する装置として、フラップ弁を用いてパルスを発生させる装置が開示されている。
特開2000−248946号公報 Impulse charging boosts torque at low speed , Findlay Publications社 「European Automotive Design」2004年2月号掲載 Development of an Actuator for a Fast Moving Flap for impulse Charging , Findlay Publications社 「European Automotive Design」2003年1月号掲載
このようにパルス発生装置を設ける場合に、吸気行程途中での圧力波の立ち上がりが急速であるほど体積効率の向上に有利であるため、圧力波生成のための弁の開弁速度はできるだけ速くすることが望ましく、また、パルス発生装置を構成する部材による吸気抵抗は小さくすることが要求される。
ところが、非特許文献1の構成では、電磁弁が吸気通路の経路方向に移動するものであるため、吸気の流れを阻害し、吸気抵抗が非常に大きくなることになる。そのため、体積効率が低下するばかりでなく、低回転領域で負圧を生成した後、瞬間的に開弁する動作を行わせると、甚大な脈動が生じ、大きな異音が発生するため、実用化は困難であった。
他方、特許文献1や非特許文献2の構成では、フラップ弁を開閉する構成であるため、吸気管を通過する空気の抵抗を受けやすい。また低中速回転領域といえども、吸気弁の開閉タイミングに同期させて開閉制御を実現することは極めて困難であった。
また、これらの従来の装置では、特に多気筒エンジンに適用する場合に、吸気装置全体をコンパクトに構成することが難しかった。
本発明は上記の事情に鑑み、多気筒エンジンの吸気装置にパルス発生装置をコンパクトに組み込むことができるとともに、パルス発生装置を構成する部材による吸気抵抗を小さくし、かつ、パルス発生装置における弁の動作速度が過度に高くならないようにしつつ、開弁速度を速くし、効果的に圧力波を生じさせて、体積効率を高めることができる多気筒エンジンの吸気装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために本発明は、複数の気筒の各吸気ポートに空気を供給する吸気管と、各吸気管の上流端がそれぞれ開口する集合部とを有し、各気筒の吸気行程に対応して、吸気ポートの開弁期間内の吸気行程途中で開弁して、気筒内に高圧波を生成するパルス発生装置を備えた多気筒エンジンの吸気装置であって、上記パルス発生装置は、上記集合部に内蔵されるロータリバルブと、このロータリバルブを回転させる駆動手段とを備え、上記集合部の内壁がクランクシャフトと平行に軸心をもつ中空円筒状に形成されて、上記ロータリバルブがこの集合部内壁に周接する状態で集合部内に回転自在に配置され、上記集合部において、燃焼順序が隣り合う2つの気筒の各吸気管上流端の開口位置が、両気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角の1/2である所定回転角だけ集合部内壁の周方向に互いに位相をずらせた配置とされるとともに、この所定回転角を成す両開口間に存在する集合部内壁の周方向範囲が1つの吸気管の開口の周方向範囲よりも大きくなるように上記各開口の周方向範囲が設定され、上記ロータリバルブは、上記駆動手段により、上記両気筒のうちで吸気行程が先行する一方の気筒の吸気管上流端開口位置から上記所定回転角を成す開口間を通って他方の気筒の吸気管上流端開口位置へ向かう回転方向に、クランクシャフトの1/2回転で回転するように駆動され、このロータリバルブには周方向に1つの開口が形成され、この1つの開口で上記2つの吸気管上流端開口を開閉するように構成されていることを特徴とするものである。
この構成によると、上記集合部に内蔵された1つのロータリバルブにより各気筒に対して高圧波が生成され、さらに、燃焼順序が隣り合う2つの気筒の吸気管上流端開口がロータリバルブの1つの開口で開閉されるようになっているため、集合部及びロータリバルブがコンパクト化される。
しかも、ロータリバルブがクランクシャフトの回転の1/2で回転し、上記2つの気筒の吸気管上流端の開口位置が両気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角の1/2の回転角だけ周方向にずれるという制約のもとで、開口間に存在する集合部内壁の周方向範囲が吸気管上流端開口の周方向範囲よりも大きくなるように、吸気管上流端開口の周方向範囲を小さくしているため、ロータリバルブの開弁速度が速められる。これにより、高圧波生成作用が高められ、体積効率が高められる。
上記ロータリバルブにおいて、周方向における開口の区間が閉塞部分の区間よりも大きく形成されていることが好ましい。このようにすると、吸気弁が閉じた後も比較的長い期間、吸気管上流端開口に対してロータリバルブが開いた状態となるため、吸気弁閉弁直後に吸気管中に生じる脈動を集合部で吸収する作用が確保される。
また、本発明の吸気装置において、燃焼順序が隣り合わない気筒同士の吸気管の上流端が上記集合部に個別に開口し、これら吸気管上流端の開口が、集合部内壁の周方向において同一で、軸方向に相違する位置に配置され、上記ロータリバルブには、燃焼順序が隣り合わない気筒同士の吸気管の開口にそれぞれ対応する軸方向の位置で、かつ、これらの気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角の1/2の回転角だけ位相をずらせた複数の位置に開口が設けられていることが好ましい。
このようにすると、燃焼順序が隣り合わない気筒同士が存在する多気筒エンジンにおいても、集合部及びロータリバルブをコンパクトに構成することができる。
また、エンジンは燃焼順序が隣り合う気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角が180°の4サイクルエンジンである場合、燃焼順序が隣り合う2つの気筒に接続された2つの吸気管の上記集合部に対する開口位置が、集合部内壁の周方向において90°だけ位相をずらせた配置とされ、この両開口間の集合部内壁の周方向範囲が、この両開口の周方向範囲を合わせた長さよりも大きく設定されている構成とする。
これにより、燃焼順序が隣り合う気筒の吸気行程の位相差が180°の4サイクルエンジン、例えば4気筒4サイクルエンジンにおいて、集合部及びロータリバルブをコンパクト化することができるとともに、ロータリバルブの開弁速度を速めて、体積効率を効果的に高めることができる。
上記の燃焼順序が隣り合う気筒は、気筒列方向に隣り合うように配置されていることが好ましい。このようにすると、集合部の軸方向長さが短縮されることと関連して、各気筒の吸気管の等長化が可能となる。
また、各気筒の行程容積に対する吸気ポート下流端から吸気管上流端の開口までの独立通路容積の割合が70%〜130%の範囲に設定されていることが好ましい。このようにすると、各気筒の吸気管の等長化が図られつつ、各気筒の行程容積と上記独立通路容積との割合が適正に設定され、より効果的に体積効率が高められる。
また、本発明は、各列毎にそれぞれ複数の気筒が配設された複数の気筒列を備えた多気筒エンジンに適用することもでき、この場合、各気筒列に対してそれぞれ吸気集合部が設けられるとともに、各気筒列毎にそれぞれ、上記のような構成の吸気装置が設けられるようにすればよい。
以上説明したように、本発明によれば、パルス発生装置及びこれが組み込まれる吸気系をコンパクトに構成することができ、しかも、高圧波生成作用を高め、体積効率を充分に高めることができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の一形態に係る4サイクル火花点火式多気筒エンジン10の正面図、図2は同エンジン10の左側面図、図3は同エンジン10の断面図である。
各図を参照して、このエンジン10は、シリンダブロック11およびこのシリンダブロック11の上部に一体化されたシリンダヘッド12を一体に有し、これらに複数の気筒が設けられている。図示のエンジン10は直列4気筒エンジンであって、4つの気筒12A〜12Dが1列に並んで設けられている。以下、これらの気筒をエンジン10の前方から順に第1〜第4気筒12A〜12Dと呼ぶ。
各気筒12A〜12Dの内部には、クランクシャフト3に連結されたピストン4が嵌挿されることにより、その上方に燃焼室15が形成されている。
シリンダヘッド12には、前記各気筒12A〜12Dの燃焼室15毎に点火プラグ16が固定されている。各点火プラグ16は、その先端が対応する燃焼室15の内部に頂部から臨むように設置されている。
また、シリンダヘッド12には、前記気筒12A〜12D毎に燃焼室15に向かって開口する吸気ポート17、排気ポート18がそれぞれ形成されているとともに、これらのポート17、18には、吸気弁19および排気弁20がそれぞれ装備されている。
各吸気ポート17には燃料噴射弁21が設けられている。この燃料噴射弁21は、ニードル弁およびソレノイドを内蔵している。
吸気弁19および排気弁20は、エンジン10に支承された吸気弁用および排気弁用のカムシャフト22、23によって、所定位相差で同期して吸気ポート17、排気ポート18を開閉するように構成されている。各カムシャフト22、23は、図略の可変バルブタイミング機構によって、それぞれ位相を変位可能に構成されている。
当実施形態に係る吸気装置40は、エンジン10の側部に固定されるインテークマニホールド41と、吸気行程途中で気筒内に高圧波を生成するパルス発生装置50とを備えている。
インテークマニホールド41は、図略の支持部材を介してエンジン10に固定されており、エンジン10の前後方向(各気筒12A〜12Dが並んでいる方向)に水平に延びる集合部としてのサージタンク42と、このサージタンク42に接続され、各気筒12A〜12Dの吸気ポート17に空気を供給する気筒別の吸気管43A〜43Dとを一体に有している。図示の4気筒エンジンでは、第1〜第4気筒12A〜12Dにそれぞれ対応する第1〜第4吸気管43A〜43Dを有している。
サージタンク42の後端部には、スロットルボディ47が固定されており、このスロットルボディ47の内部には、図略のスロットルバルブが内蔵されている。
サージタンク42は、吸気管43A〜43Dと連通することによって、各吸気管43A〜43Dの差圧を吸収し、異音やセンサの誤作動を防止する機能を果たすものである。当実施形態において、このサージタンク42の気筒列方向の長さSLは、各吸気管43A〜43Dの気筒列方向における下流端側の間隔DLよりも短くなるように設定されている(図2参照)。
各吸気管43A〜43Dは、気筒12A〜12D毎に設けられ、正面視略L字形に湾曲した状態で、それぞれ対応する気筒12A〜12Dをサージタンク42と連通させている。図示の実施形態において、各吸気管43A〜43Dは、その吸気通路PH1〜PH4の通路長(当実施形態においては、吸気ポート17からサージタンク42までの長さ)がほぼ同じ長さに設定されている。各吸気通路PH1〜PH4の通路長は、500mm以内に設定されており、これによって、後述するロータリバルブ51によるトルクへのレスポンスの向上を図っている。さらに、「吸気通路/行程容積率」(各気筒の単一の行程容積に対する吸気ポート17の下流端から後記ロータリバルブ51の開口52、53までの単一の吸気通路容積の割合)は、70パーセント以上130パーセント以下の範囲に設定されている。この容積は、エンジンの中速運転領域において、吸気が同調共鳴する固有振動数に対応するように決定される。この結果、エンジンの中速運転領域で通路長設定による慣性過給効果を発揮させ、体積効率を高めることが可能なる。
また、上記パルス発生装置50は、サージタンク42に内蔵されるロータリバルブ51と、このロータリバルブ51を回転させる駆動手段とを備えている。
ここで、図1を参照して、吸気弁19のカムシャフト22、排気弁20のカムシャフト23、並びにパルス発生装置50のロータリバルブ51を回転駆動するための駆動手段を説明する。
まず、エンジン10の前面には、クランクシャフト3に固定された出力プーリ80が配置されているとともに、吸気弁19のカムシャフト22、並びに排気弁20のカムシャフト23には、無端のカムチェーン81によって出力プーリ80と連結される可変バルブタイミング機構120A、120Bが取り付けられている。さらに、エンジン10のシリンダヘッド12には、チェーンケース102が付設され、このチェーンケース102には、ロータリバルブ51を駆動するための駆動軸86がクランクシャフト3と平行に軸支されている。この駆動軸86には可変バルブタイミング機構120Cが取り付けられており、駆動軸86の背後に設けられた動力伝達機構を介して、ロータリバルブ51が開弁タイミングを変更可能に回転駆動されるようになっている。この可変バルブタイミング機構120Cは、カムチェーン88を介して吸気弁19の可変バルブタイミング機構120Aと同期駆動されるように連結されている。
上記各可変バルブタイミング機構120A〜120Cには、それぞれ、これらの作動油を制御するOCV(Oil Control Valve)システムが設けられている。これら、可変バルブタイミング機構120A〜120C並びにOCVシステムの詳細な構成については、本件出願人が先に提案している特開2002−242617号に開示されているので、その詳細については省略する。
なお、上記各可変バルブタイミング機構120A〜120Cは、図外のコントロールユニットによって制御され、これにより、吸排気弁の開閉タイミング及びロータリバルブ51の開閉タイミングがエンジンの運転状態に応じて変更されるようになっている。
次に、図2及び図3と、パルス発生装置50の要部の概略斜視図である図4とを参照しつつ、パルス発生装置50及びこれを組み込んだサージタンク42の具体的構成を説明する。
サージタンク42の内壁は中空円筒状に形成され、ロータリバルブ51は、円筒形部材であって、その外周面がサージタンク42の内壁に摺接した状態で、回転自在に配置されている。そして、ロータリバルブ51は、内周側の吸気通路を各吸気管43A〜43Dの吸気通路PH1〜PH4と所定のタイミングで連通する機能を奏するものである。
上記サージタンク42において、燃焼順序が隣り合う2つの気筒の各吸気管上流端の開口位置が、両気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角の1/2である所定回転角だけサージタンク内壁(集合部内壁)の周方向に互いに位相をずらせた配置とされる。また、燃焼順序が隣り合わない気筒同士の吸気管の上流端がサージタンクに個別に開口し、これら吸気管上流端の開口が、サージタンク内壁の周方向において同一で、軸方向に相違する位置に配置されている。これに対し、ロータリバルブ51には、燃焼順序が隣り合わない気筒同士の吸気管上流端の開口にそれぞれ対応する軸方向位置に1つずつ開口が形成され、この1つずつの開口で、燃焼順序が隣り合う2つずつの気筒に対応する吸気管上流端開口を開閉するように構成されている。
このような吸気管上流端開口及びロータリバルブ51の開口の配置を、図示の直列4気筒エンジンについて具体的に説明する。
この直列4気筒エンジンでは、吸気行程を迎える順番は、第1気筒12A、第3気筒12C、第4気筒12D、第2気筒12Bとなるように設定されている。この結果、第1気筒12Aが吸気行程を迎える時点を起点とすると、各気筒と行程の関係は、表1の通りとなる。
Figure 0004561445
これらの気筒のうちで第2気筒12Bと第1気筒12Aは燃焼順序が隣リ合うとともに配置が気筒列方向に隣り合っており、また、第3気筒12Cと第4気筒12Dも燃焼順序が隣リ合うとともに配置が気筒列方向に隣り合っている。
そこで、当実施形態では、サージタンク42の所定軸方向位置(前方寄りの位置)において、第2吸気管43Bの開口44Bに対して第1吸気管43Aの開口44Aが、一定の周方向(ロータリバルブ回転方向)に90°位相がずれて配置されるとともに、これらとは軸方向に相違する位置(後方寄りの位置)において、第3吸気管43Cの開口44Cに対して第4気筒12Dの開口44Dが、一定の周方向(ロータリバルブ回転方向)に90°位相がずれて配置されている。さらに、第1吸気管43Aの開口44Aと第4吸気管43Dの開口44Dとが周方向において同一位相になるとともに、第2吸気管43Bの開口44Bと第3吸気管43Cの開口44Cとが同一位相になるように配置されている(図4参照)。
一方、ロータリバルブ51には、第2吸気管43B及び第1吸気管43Aの両開口に対応する軸方向位置と、第3吸気管43C及び第4吸気管43Dの両開口に対応する軸方向位置とに、それぞれ開口52,53が設けられており、開口52で第2吸気管43B及び第1吸気管43Aの両開口44B,44Aが開閉されるとともに、開口53で第3吸気管43C及び第4吸気管43Dの両開口44C,44Dが開閉されるようになっている。
ロータリバルブ51の開口52と開口53とは、180°の位相差をもつように配置されている。
図5は図3の要部を拡大した断面図であり、この図を参照しつつ、サージタンク42及びロータリバルブ51の構成を、さらに具体的に説明する。なお、図5は、第2吸気管43B及び第1吸気管43Aの開口44B,44Aが位置する部分でのサージタンク42及びロータリバルブ51の断面を示している。
サージタンク42において、吸気管43B,43Aの開口44B,44Aの周方向範囲(図では回転角θで表す)と、位相差(図では回転角βで表す)が90°を成す両開口44B,44Aの間に存在するサージタンク内壁45の周方向範囲(図では回転角αで表す)との関係としては、サージタンク内壁45の周方向範囲αが1つの開口の周方向範囲θより大きくなるように設定されている。
すなわち、上記開口44B,44Aをサージタンク42の周方向には短く、これと直交する方向に長い楕円形もしくは長円形に形成することにより、吸気流通抵抗を小さくすべく開口面積を確保し、かつ、両開口44B,44Aの位相差βが90°という条件を満足しながら、各開口44B,44Aの周方向範囲θと両開口間のサージタンク内壁45の周方向範囲αの関係がθ<αとなる程度に、各開口44B,44Aの周方向範囲θが狭くされている。当実施形態の直列4気筒エンジンにおいて特に好ましくは、上記サージタンク内壁45の周方向範囲αが両開口44B,44Aの周方向範囲θを合わせた長さより大きくなるように(つまり2θ<αとなるように)設定される。
一方、ロータリバルブ51は、駆動手段により駆動されて回転するが、その回転方向及び回転速度として、図5に矢印で示すように第2吸気管43Bの開口44Bから第1吸気管43Aの開口44Aへ(第3吸気管43Cの開口43Cから第4吸気管43Dの開口44Dへ)向かう回転方向に、クランクシャフトの1/2回転で回転するように設定されている。
そして、ロータリバルブ51においては、周方向における閉塞部分55の区間(γ)より開口52の区間(360°−γ)の方が大きく形成されている。
なお、図5ではサージタンク42のおける開口44B,44Aとロータリバルブ51における開口52とが設けられている部分について示したが、サージタンク42のおける開口44C,44Dとロータリバルブ51における開口53とが設けられている部分についても、同様に構成されている。
また、ロータリバルブ50の直径は、断面積が各吸気管43A〜43Dの断面積よりも大きくなるように設定されている。これにより、吸気流通抵抗が低減されるとともに、空気の脈動を抑制することができ、異音の発生も少なくなる。
図6は、各気筒12A〜12Dにおける吸排気弁19,20の開閉タイミング及び各気筒12A〜12Dの吸気管上流端開口44A〜44Dに対するロータリバルブ51の開閉タイミングを示しており、IVは吸気弁19の開閉タイミング、EVは排気弁20の開閉タイミング、RVはロータリバルブ51の開閉タイミングである。また、図7はロータリバルブ51の動作状態を示しており、同図(a)は第2気筒12Bの開口44Bに対する開弁開始時点(図6中の時点t1)での状態、同図(b)は上記開口44Bに対する全開時点(図6中の時点t2)での状態、同図(c)は第1気筒12Aの開口44Aに対する開弁開始時点(図6中の時点t3)での状態、同図(d)は上記開口44Aに対する全開時点(図6中の時点t4)での状態である。
これらの図に示すように、ロータリバルブ51は、吸気弁開弁後の吸気行程途中で開かれる。そして、ロータリバルブ51が開いてから吸気弁19が閉じるまでの期間に吸気が気筒に導入される。ロータリバルブ51は、図に実線で示す遅角状態から破線で示す最進角状態までにわたって開閉タイミングが変更可能となっており、運転状態に応じて開閉タイミングが変えられる。
吸入の終期は吸気弁19の閉弁時期によって規定される。従ってロータリバルブ51の閉弁時期は、吸気弁19の閉弁時期よりも遅ければよく、ロータリバルブ51の開弁期間を長くして閉弁時期を吸気弁19の閉弁時期より大きく遅らせても差し支えない。
ロータリバルブ51の開き始め(t1時点:図7(a))から全開時点(t2時点:図7(b))までの開弁動作期間は、開口44A〜44Dの周方向範囲θに対応するものであり、開口44A〜44Dの周方向範囲θが小さいほど、上記開弁動作期間が短くなる。
以上のような当実施形態の多気筒エンジンによると、出力が要求されるような運転状態ではロータリバルブが図6に実線で示すようなバルブタイミングとされ、各気筒12A〜12Dに対して吸気行程の途中で開くことにより、高圧波を生成し、これを気筒12A〜12Dに供給することで体積効率を高めることができる。
そして、この高圧波生成を行うロータリバルブ51がサージタンク42に内蔵されており、このサージタンク42において、各気筒12A〜12Dの吸気管上流端開口44A〜44Dが、2気筒ずつ、軸方向同一位置で周方向に位相をずらせて配置され、ロータリバルブ51の1つの開口52(53)で2気筒ずつの吸気管上流端開口44A〜44Dを開閉するように構成されているので、サージタンク42及びロータリバルブ51の軸方向寸法を短くし、コンパクト化することができる。
また、ロータリバルブ51がクランクシャフトの回転の1/2で回転することとの関係で、サージタンク42において同一軸方向位置に配置された2つの開口44A,44B(44C,44D)は、燃焼順序が隣り合う気筒の位相差(4気筒エンジンの場合は180°)の1/2の回転角(90°)だけ周方向にずれて配置されるが、このような制約のもとで、開口44A〜44Dの周方向範囲θと両開口部間のサージタンク内壁45の周方向範囲αとの関係がθ<α(好ましくは2θ<α)となる程度に開口44A〜44Dの周方向範囲θを小さくしているため、ロータリバルブ51の開き初めから全開までの開弁動作期間を短くすることができる。これにより、ロータリバルブ51の開弁に伴って生成される高圧波の圧力を高め、効果的に体積効率を増大し、エンジン出力を高めることができる。
また、ロータリバルブ51においては、閉塞部分55の区間より開口52の区間の方が大きいため、吸気弁19が閉じた後も比較的長い期間、吸気管上流端開口に対してロータリバルブ51が開いた状態となるため、吸気弁閉弁直後に吸気管中に生じる脈動をサージタンク42で吸収する作用が確保される。
なお、上記実施形態では直列4気筒エンジンに適用したが、複数の気筒列を備え、かつ、各気筒列毎に吸気集合部を備えた多気筒4サイクルエンジン(例えばV型8気筒エンジン、V型12気筒エンジン)等にも本発明を適用することができる。この場合、各気筒列毎に上記実施形態と同様のパルス発生装置を設けておけばよい。
本発明の実施の一形態に係る4サイクル火花点火式多気筒エンジンの正面図である。 同エンジンの左側面図である。 図2のA−A線に沿った断面図である。 パルス発生装置の要部の概略斜視図である。 図3の要部を拡大して示す部分拡大断面図である。 エンジンの各気筒の行程と、吸排気弁及びロータリバルブの開閉タイミングを示す説明図である。 (a)〜(d)はロータリバルブの動作状態を示す断面図である。
符号の説明
3 クランクシャフト
12A〜12D 気筒
15 燃焼室
17 吸気ポート
18 排気ポート
19 吸気弁
20 排気弁
40 吸気装置
42 サージタンク(集合部)
45 サージタンク内壁(集合部内壁)
43A〜43D 吸気管
44A〜44D 開口
50 パルス発生装置
51 ロータリバルブ
52,53 開口

Claims (7)

  1. 複数の気筒の各吸気ポートに空気を供給する吸気管と、各吸気管の上流端がそれぞれ開口する集合部とを有し、各気筒の吸気行程に対応して、吸気ポートの開弁期間内の吸気行程途中で開弁して、気筒内に高圧波を生成するパルス発生装置を備えた多気筒エンジンの吸気装置であって、
    上記パルス発生装置は、上記集合部に内蔵されるロータリバルブと、このロータリバルブを回転させる駆動手段とを備え、
    上記集合部の内壁がクランクシャフトと平行に軸心をもつ中空円筒状に形成されて、上記ロータリバルブがこのサージタンク内壁に周接する状態で集合部内に回転自在に配置され、
    上記集合部において、燃焼順序が隣り合う2つの気筒の各吸気管上流端の開口位置が、両気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角の1/2である所定回転角だけ集合部内壁の周方向に互いに位相をずらせた配置とされるとともに、この所定回転角を成す両開口間に存在する集合部内壁の周方向範囲が1つの吸気管の開口の周方向範囲よりも大きくなるように上記各開口の周方向範囲が設定され、
    上記ロータリバルブは、上記駆動手段により、上記両気筒のうちで吸気行程が先行する一方の気筒の吸気管上流端開口位置から上記所定回転角を成す開口間を通って他方の気筒の吸気管上流端開口位置へ向かう回転方向に、クランクシャフトの1/2回転で回転するように駆動され、
    このロータリバルブには周方向に1つの開口が形成され、この1つの開口で上記2つの吸気管上流端開口を開閉するように構成されていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの吸気装置において、
    上記ロータリバルブは、周方向における開口の区間が閉塞部分の区間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  3. 請求項1又は2記載のエンジンの吸気装置において、
    燃焼順序が隣り合わない気筒同士の吸気管の上流端が上記集合部に個別に開口し、これら吸気管上流端の開口が、集合部内壁の周方向において同一で、軸方向に相違する位置に配置され、
    上記ロータリバルブには、燃焼順序が隣り合わない気筒同士の吸気管の開口にそれぞれ対応する軸方向の位置で、かつ、これらの気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角の1/2の回転角だけ位相をずらせた複数の位置に開口が設けられていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエンジンの吸気装置において、
    エンジンは燃焼順序が隣り合う気筒の吸気行程の位相差分に相当するクランク角が180°の4サイクルエンジンであり、
    燃焼順序が隣り合う2つの気筒に接続された2つの吸気管の上記集合部に対する開口位置が、集合部内壁の周方向において90°だけ位相をずらせた配置とされ、この両開口間の集合部内壁の周方向範囲が、この両開口の周方向範囲を合わせた長さよりも大きく設定されていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエンジンの吸気装置において、
    燃焼順序が隣り合う気筒は、気筒列方向に隣り合うように配置されていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエンジンの吸気装置において、
    各気筒の行程容積に対する吸気ポート下流端から吸気管上流端の開口までの独立通路容積の割合が70%〜130%の範囲に設定されていることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  7. 各列毎にそれぞれ複数の気筒が配設された複数の気筒列を備えた多気筒エンジンであって、各気筒列に対してそれぞれ吸気集合部が設けられるとともに、各気筒列毎にそれぞれ、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエンジンの吸気装置が設けられていることを特徴とする多気筒エンジン。
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