JP2006283570A - 多気筒エンジンの制御装置 - Google Patents

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光夫 人見
Noriyuki Iwata
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Hiroshi Inatomi
洋 稲富
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潤三 佐々木
Kazutoyo Watanabe
一豊 渡邉
Mitsunori Hayata
光則 早田
Keiji Araki
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Abstract

【課題】 パルス発生装置による圧力波の生成条件を幅広く変更すること。
【解決手段】 各吸気管の上流端開口が所定の組み合わせで同一円周上に間隔を隔てて接続される集合部を設ける。この集合部内にてクランクシャフトと同期回転することにより、内周側の吸気通路と前記吸気管の上流端開口とを順次連通する中空状のロータリバルブを設ける。ロータリバルブには、吸気管の上流端開口を順次開く開口を形成する。このロータリバルブが吸気管の上流端開口を開弁する開始タイミングに先立って各吸気管を連通可能な連通路を設けている。
【選択図】 図7

Description

本発明は多気筒エンジンの制御装置に関し、特に、インパルス(気筒内に導入される高圧の圧力波)を生成するパルス発生装置を備えた多気筒エンジンの制御装置に関する。
従来より、インテークマニホールドのサージタンクと、サージタンクから分岐して各気筒の吸気ポートに接続された分岐管が設けられた多気筒エンジンの制御装置において、体積効率を高める技術が種々開発されている。
例えば、特許文献1には、吸気ポート毎に通路長の異なる複数の吸気通路を設け、これら吸気通路を切替弁によって択一的にサージタンクと連通する技術が開示されている。
他方、非特許文献1には、インパルスによる低運転領域のトルクアップを図る技術が開示されている。その構成では、インテークマニホールドの分岐管途中に、当該分岐管の経路方向にストロークする電磁弁を設け、吸気行程の途中までは、電磁弁を閉じて負圧を形成し、吸気行程の下死点近傍にて電磁弁を開放することによって、急激に気筒内に空気を供給する構成が開示されている。
また、特許文献2、非特許文献2には、インパルスを生成する装置として、フラップ弁を用いてパルスを発生させる装置が開示されている。
特開2003−41939号公報 特開2000−248946号公報 Impulse charging boosts torque at low speed , Findlay Publications社 「European Automotive Design」2004年2月号掲載 Development of an Actuator for a Fast Moving Flap for impulse Charging , Findlay Publications社 「European Automotive Design」2003年1月号掲載
ところで、パルス発生装置によるインパルスの生成条件は、運転状態に応じて時々刻々と変化するものであることから、運転状態に応じて充分な充填効率の確保と燃費の向上とをバランスさせるために、パルス発生装置の開弁タイミングを幅広く変更可能に構成することが実用上要請される。しかしながら、パルス発生装置の開弁タイミングを機構的な構成によって変化させるのは、吸気装置に要求される種々の設計要因のために、制約が大きく、実用に至らなかった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、パルス発生装置による圧力波の生成条件を幅広く変更することのできる多気筒エンジンの制御装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、複数の気筒の各吸気ポートを開閉する吸気弁と、各吸気ポートに空気を供給する吸気管と、各気筒の吸気行程に対応して、吸気ポートの開弁期間内の吸気行程途中で開弁して、気筒内に圧力波を生成するパルス発生装置とを備えた多気筒エンジンの制御装置において、前記パルス発生装置は、各吸気管の上流端開口が所定の組み合わせで同一円周上に間隔を隔てて接続される集合部と、この集合部内にてクランクシャフトと同期回転することにより、内周側の吸気通路と前記吸気管の上流端開口とを順次連通する中空状のロータリバルブと、このロータリバルブが吸気管の上流端開口を開弁する開始タイミングに先立って各吸気管を連通可能な連通路とを備えていることを特徴とする多気筒エンジンの制御装置である。この態様では、パルス発生装置として、クランクシャフトと同期して回転するロータリバルブを設け、このロータリバルブが所定の組み合わせで同一円周上に間隔を隔てて配設された複数の吸気管の上流端開口を順次開くことにより、各気筒の吸気行程に対応して、吸気ポートの開弁期間内の吸気行程途中で開弁して、気筒内に圧力波を生成することが可能になる。他方、前記開口の開弁開始タイミングに先立って各吸気管を連通可能な連通路を設けているので、この連通路の連通時には、ロータリバルブによって生成された圧力波を減衰し、実質的にロータリバルブを進角させることになる。この結果、可変バルブタイミング機構を装備しない場合であっても、体積効率が不足する運転領域において連通路を連通させることにより、体積効率を確保することが可能になる。
好ましい態様において、ロータリバルブの開弁タイミングを所定の範囲内で変更可能な可変バルブタイミング機構と、前記連通路の開閉機構と、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態検出手段の検出に基づいて前記可変バルブタイミング機構と前記開閉機構とを制御する制御手段とを設け、前記制御手段は、可変バルブタイミング機構によって進角できる進角量を超えた領域での進角要求時に前記連通路を連通するように開閉機構を制御するものである。この態様では、制御手段で連通路を開閉制御することにより、可変バルブタイミング機構のみでは、進角不能な領域においても、実質的な進角を実現することが可能になる。このため、ロータリバルブに接続される吸気管に係る設計の自由度が高まる。
好ましい態様において、前記エンジンは、4気筒4サイクルエンジンであり、前記所定の組み合わせで同一円周上に間隔を隔てて配設された複数の吸気管は、それぞれ気筒の配列方向および燃焼順序が隣り合う気筒同士を組にして接続されるものであり、各組の吸気管は、燃焼順序が離れているもの同士が同一位相となってロータリバルブの回転方向上流側から下流側へ燃焼順序が並ぶ位相差で配列されている。この態様では、各吸気管の長さを可及的に短くできるとともに、等長化が容易になり、体積効率のばらつきをなくすことが可能になる。
好ましい態様において、各吸気管は、上流端開口から吸気ポートまでの吸気通路長が概ね等しくなるように、当該上流端開口が近接した状態で集合部に接続されている。この態様では、何れの気筒においても、同一条件で同じ体積効率を得ることができ、気筒毎にトルクのばらつきが生じなくなる。
好ましい態様において、各気筒の単一の行程容積に対する吸気ポートの下流端からロータリバルブの前記開口までの単一の独立吸気通路容積の割合が70パーセントから130パーセントまでの範囲に設定されている。この態様では、脈動の発生を抑制することができ、静音でパルスを発生させることができるとともに、定常時のトルクはもちろん、加速時の過渡的な状態でのトルクも効率よく高めることが可能になる。従って、低中高速回転領域での同期をも確実にとることができ、低速回転領域でも静音で体積効率を高めることができる。
以上説明したように本発明によれば、連通路によって実質的な進角量を拡張することができるので、ロータリバルブの開弁タイミングの制御のみでは、体積効率が不足する運転領域において連通路を連通させることにより、体積効率を確保することが可能になる。従って、パルス発生装置による圧力波の生成条件を幅広く変更することができるという顕著な効果を奏する。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の一形態に係る4サイクル火花点火式多気筒エンジン10の正面図であり、図2は同エンジン10の左側面図、図3は同エンジン10の断面図である。
各図を参照して、このエンジン10は、シリンダブロック11およびこのシリンダブロック11の上部に一体化されたシリンダヘッド12とを一体に有している。エンジン10には、第1〜第4気筒12A〜12Dが設けられるとともに、各気筒12A〜12Dの内部には、クランクシャフト3に連結されたピストン4が嵌挿されることにより、その上方に燃焼室15が形成されている。
シリンダヘッド12には、前記各気筒12A〜12Dの燃焼室15毎に点火プラグ16が固定されている。各点火プラグ16は、その先端が対応する燃焼室15の内部に頂部から臨むように設置されている。
また、シリンダヘッド12には、前記気筒12A〜12D毎に燃焼室15に向かって開口する吸気ポート17、排気ポート18がそれぞれ形成されているとともに、これらのポート17、18には、吸気弁19および排気弁20がそれぞれ装備されている。
各吸気ポート17には燃料噴射弁21が設けられている。この燃料噴射弁21は、ニードル弁およびソレノイドを内蔵している。
吸気弁19および排気弁20は、エンジン10に支承された吸気弁用および排気弁用のカムシャフト22、23によって、所定位相差で同期して吸気ポート17、排気ポート18を開閉するように構成されている。各カムシャフト22、23は、詳しくは後述する可変バルブタイミング機構によって、それぞれ位相を変位可能に構成されている。
本実施形態に係る吸気装置40は、エンジン10の側部に固定されるインテークマニホールド41と、このインテークマニホールド41に内蔵されるパルス発生装置またはPGV(Pulse Generating Valve)としてのロータリバルブ50とを有している。
インテークマニホールド41は、図略の支持部材を介してエンジン10に固定されており、エンジン10の前後方向(各気筒12A〜12Dが並んでいる方向)に水平に延びる集合部としてのサージタンク42と、このサージタンク42に接続され、それぞれが分離した吸気通路PH1〜PH4を形成する吸気管としての第1〜第4分岐吸気管43A〜43Dとを一体に有している。サージタンク42の後端部には、スロットルボディ44が固定されており、このスロットルボディ44の内部には、図略のスロットルバルブが内蔵されている。
サージタンク42は、略円筒形部材であり、分岐吸気管43A〜43Dと連通することによって、各分岐吸気管43A〜43Dの差圧を吸収し、異音やセンサの誤作動を防止する機能を果たすものである。本実施形態において、このサージタンク42の気筒列方向の長さSLは、次に説明する各分岐吸気管43A〜43Dの気筒列方向における下流端側の間隔DLよりも短くなるように設定されている(図2参照)。
各分岐吸気管43A〜43Dは、気筒12A〜12D毎に設けられ、正面視略L字形に湾曲した状態で、それぞれ対応する気筒12A〜12Dをサージタンク42と連通させている。図示の実施形態において、各分岐吸気管43A〜43Dは、その吸気通路PH1〜PH4の通路長(本実施形態においては、吸気ポート17からサージタンク42内のロータリバルブ50の周面51までの長さ)が同じ長さに設定されている。各吸気通路PH1〜PH4の通路長は、500mm以内に設定されており、これによって、後述するロータリバルブ50によるトルクへのレスポンスの向上を図っている。さらに、「吸気通路/行程容積率」(各気筒の単一の行程容積に対する吸気ポート17の下流端からロータリバルブ50の開口52、53までの単一の吸気通路容積の割合)は、70パーセント以上130パーセント以下(吸気通路の通路長が500mm以下)の範囲に設定されている。この容積は、エンジン10の中速運転領域(3500rpm以上)R2において、吸気が同調共鳴する固有振動数に対応するように決定される。この結果、比較的中速領域で固有振動数が同調共鳴することになるので、その領域では、吸気弁19の開弁時間を確保することができ、エンジン10の中速運転領域R2で通路長設定による慣性過給効果を発揮させ、体積効率を高めることが可能なる。
ロータリバルブ50は、円筒形部材であり、その外周面51がサージタンク42の内周面に摺接した状態で、回転自在に配置されており、クランクシャフト3に対して1/2の回転速度で回転するようになっている。
図示のエンジン10は、直列4気筒エンジンであって、エンジン10の前方から順に各気筒を第1〜第4気筒12A〜12Dとするとき、吸気行程を迎える順番は、第1気筒12A、第3気筒12C、第4気筒12D、第2気筒12Bとなるように設定されている。この結果、第1気筒12Aが吸気行程を迎える時点を起点とすると、各気筒と行程の関係は、表1の通りとなる。
Figure 2006283570
そこで、本実施形態では、ロータリバルブ50の開口52に対して、第1分岐吸気管43Aを回転方向下流側、第2分岐吸気管43Bを回転方向上流側に位相をずらせて対向可能に配置するとともに、開口53に対して第3分岐吸気管43Cを回転方向上流側、第4分岐吸気管43Dを回転方向下流側に位相をずらせて対向可能に配置している。
より詳細に説明すると、第2気筒12Bに接続される第2分岐吸気管43Bと第1気筒12Aに接続される第1分岐吸気管43Aとが、前方の開口52に対向可能な位置に、上流側から順に90°位相をずらした状態でサージタンク42に固定されているとともに、第3気筒12Cに接続される第3分岐吸気管43Cと第4気筒12Dに接続される第4分岐吸気管43Dとが、後方の開口53に対向可能な位置に、上流側から順に90°位相をずらした状態でサージタンク42に固定されている。さらに、第1分岐吸気管43Aと第4分岐吸気管43D(従って、第2分岐吸気管43Bと第3分岐吸気管43C)がサージタンク42の周方向において同一位相に配置されている。従って、この構成では、エンジン10の回転速度に拘わらず、所定のタイミングで分岐吸気管43A〜43Dを開閉することが可能になっているとともに、各分岐吸気管43A〜43Dの等長化並びにコンパクト化に寄与することになる。この結果、吸気通路PH1〜PH4を可及的に短縮化し、トルク向上に対するレスポンスの高い吸気構造を構成することが可能になる。また、上述したように、サージタンク42の気筒列方向の長さSLは、次に説明する各分岐吸気管43A〜43Dの気筒列方向における下流端側の間隔DLよりも短くなるように設定されている(図2参照)ことと相俟って、各分岐吸気管43A〜43Dの上流端は、下流端に比べて気筒列方向に集束している。このため、本実施形態においては、極めてトルク向上に対するレスポンスが高くなる構造になっている。
図4は図3の要部を拡大した断面図である。
同図を参照して、ロータリバルブ50の直径Dは、各分岐吸気管43A〜43Dの断面幅よりも大きく設定されている。このロータリバルブ50をクランクシャフト3と同期させて回転させることにより、各開口52、53が対応する分岐吸気管43A〜43Dを開く時間も短くなる。またロータリバルブ50が回転によって、周面に形成された開口52、53によって、当該周面に臨む分岐吸気管43A〜43Dに空気を供給するものであるので、空気の脈動を抑制することができ、異音の発生も少なくなる。
さらに、ロータリバルブ50に形成された各開口52、53間の閉弁角度θは、例えば120°に設定されており、開弁開始タイミングを吸気行程の前半部分とすることにより、吸気弁19が吸気ポート17を開いてもロータリバルブ50がサージタンク42を遮蔽した状態になるので、ロータリバルブ50が開くまでの間、吸気行程によって、対応する分岐吸気管43A(〜43D)内に負圧が生じることになる。
図5は図2の要部を拡大して示す部分拡大図である。
図4および図5を参照して、各分岐吸気管43A〜43Dには、連通機構60が設けられている。
連通機構60は、一対の連通管61と、各連通管61を接続する接続管62と、各連通管61毎に設けられ、対応する連通管61を開閉する連通管バルブ63とを有している。
一方の連通管61は、第1気筒(#1)に係る分岐吸気管43Aと第2気筒(#2)に係る分岐吸気管43Bとを連通するものであり、他方の連通管61は、第3気筒(#3)に係る分岐吸気管43Cと第4気筒(#4)に係る第4吸気管43Dとを連通するものである。
接続管62は、連通管バルブ63の開閉動作に関わりなく、常時連通管61、61を連通している。これにより、接続管62は、連通管61とともに本実施形態における連通路を構成している。
各連通管バルブ63は、同一の駆動軸64に連結されており、駆動軸64を駆動する連通管バルブアクチュエータ65によって、一斉に開閉駆動されるように構成されている。
図3を参照して、エンジン10には、一対のエンジンクランク角度センサ66が設けられている。各エンジンクランク角度センサ66は、所定の位相差をもってクランクシャフト3の周囲に配置されており、一方のエンジンクランク角度センサ66から出力される検出信号に基づいてエンジン10の回転速度が検出されるとともに、両エンジンクランク角度センサ66から出力される検出信号に基づいてクランクシャフト3の回転方向および回転角度が検出されるようになっている。さらに、エンジン10の運転状態を検出するために、エンジン10の冷却水の温度を検出するエンジン水温センサ67、アクセル開度センサ68、および排気ポート18から排出された排気ガスの酸素量を検出するOセンサ69(図6参照)が設けられている。
また、図2に示すように、排気ポート18に排出された既燃ガスの一部を吸気ポート17に還流するためのEGRシステム70が設けられている。
次に、図1を参照して、吸気弁19のカムシャフト22、排気弁20のカムシャフト23、並びにロータリバルブ50を回転駆動するための駆動機構について説明する。
まず、エンジン10の前面には、クランクシャフト3に固定された出力プーリ80が固定されているとともに、吸気弁19のカムシャフト22、並びに排気弁20のカムシャフト23には、無端のカムチェーン81によって連結される可変バルブタイミング機構120A、120Bが取り付けられている。カムチェーン81には、エンジン10のシリンダブロック11に取り付けられたテンションガイド84と、オートテンショナ85とによって、周知の構成と同様に互いに左右にテンションが付与されている。さらに、エンジン10のシリンダヘッド12には、チェーンケース102が付設され、このチェーンケース102には、駆動軸86がクランクシャフト3と平行に軸支されている。この駆動軸86には、ロータリバルブ50に動力を伝達する可変バルブタイミング機構120Cが取り付けられており、駆動軸86の背後に設けられた動力伝達機構を介して、ロータリバルブ50が開弁タイミングを変更可能に回転駆動されるようになっている。この可変バルブタイミング機構120Cは、カムチェーン88を介して吸気弁19の可変バルブタイミング機構120Aと同期駆動されるように連結されている。図示の例では、一対のアイドラ89およびオートテンショナ90を設け、カムチェーン88に適度な張力を付与している。さらに、図2に示すように、ロータリバルブ50の位相を検出するために、チェーンケース102には、PGV角度センサ103が付設されている。
具体的には図示していないが、吸気弁19、排気弁20、およびロータリバルブ50にそれぞれ設けられた可変バルブタイミング機構120A〜120Cには、OCV(Oil Control Valve)システム140A〜140Cが設けられており、このOCVシステム140A〜140Cを制御することにより、所望のタイミングで吸気弁19、排気弁20、およびロータリバルブ50を個別に進角あるいは遅角させることが可能になっている。なお、可変バルブタイミング機構120A〜120CやOCVシステム140A〜140Cの具体的な構成については、本件出願人が先に出願している特開2002−242617号公報に開示の構成と原理的には同一であるので、その詳細については説明を省略する。
各可変バルブタイミング機構120A〜120Cは、下記コントロールユニット(ECU200)によって制御されていない状態において、吸気弁19の開弁タイミングが最遅角し、排気弁20およびロータリバルブ50が最進角するように設定されている。ここで、ロータリバルブ50が変更可能な開弁タイミングの範囲は、クランク角度CAでATDC115°からATDC65°(吸気上死点後115°から吸気上死点後65°)の範囲になっている。
図6は本実施形態に係るブロック図である。
同図を参照して、エンジン10を駆動制御するためのECU200は、マイクロプロセッサ、メモリ、入力部および出力部を有しているユニットである。このECU200の入力部には、ロータリバルブ50の位相を検出するPGV角度センサ103、エンジンクランク角度センサ66、エンジン水温センサ67、アクセル開度センサ68、Oセンサ69が入力要素として接続されている。これら入力要素は、何れも本実施形態において、運転状態検出手段の一例である。また、ECU200の出力部には、燃料噴射弁21、連通管バルブアクチュエータ65、並びにOCVシステム140A〜140Cが出力要素として接続されている。
図7はコントロールユニット(ECU200)が連通機構60を開弁するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。図7中、INは吸気ポート17の開弁特性、RVはロータリバルブ50の開弁特性を示している。
同図並びに図4を参照して、本実施形態では、上述した可変バルブタイミング機構120Cによってロータリバルブ50が変更可能な開弁タイミングの範囲は、クランク角度CAでATDC115°からATDC65°(吸気上死点後115°から吸気上死点後65°)の範囲になっているため、例えば4000rpmで走行している時に、吸気弁19の開弁タイミングが5°BTDCに遅角した場合であっても、必要とされる進角量(吸気ポート19の開弁開始タイミングから当該ロータリバルブが圧力波生成時に開弁するときの開弁開始タイミングまでのクランク角度、例えば、クランク角度CAで約70°)よりも小さくなっている。そこで、物理進角量よりも進角側でECU200が連通管バルブアクチュエータ65を駆動し、実質進角量を確保することにより、ECU200が、ロータリバルブ50の可変バルブタイミング機構120Cによる物理的な進角量を超えた領域での進角要求時に連通管61を開くように設定されている。
以上の構成では、パルス発生装置として、クランクシャフト3と同期して回転するロータリバルブ50を設け、このロータリバルブ50に形成された開口52、53によって、所定の組み合わせで同一円周上に間隔を隔てて配設された複数の分岐吸気管43A〜43Dの上流端開口を順次開くことにより、各気筒12A〜12Dの吸気行程に対応して、図7に示すように、吸気ポート17の開弁期間内の吸気行程途中で開弁して、気筒内にインパルスを生成することが可能になる。他方、本実施形態では、開口52、53の開弁開始タイミングに先立って各分岐吸気管43A〜43Dを連通可能な連通機構60の連通管62を設けているので、この連通管62の連通時には、ロータリバルブ50によって生成されたインパルスを減衰し、実質的にロータリバルブ50を進角させることになる。この結果、可変バルブタイミング機構120A、120Cを作動させない場合であっても、体積効率が不足する運転領域において連通管62を開くことにより、体積効率を確保することが可能になる。
また本実施形態では、ロータリバルブ50の開弁タイミングを所定の範囲内で変更可能な可変バルブタイミング機構120Cと、連通管62の開閉機構としての駆動軸64、連通管バルブアクチュエータ65と、エンジン10の運転状態を検出する運転状態検出手段としてのPGV角度センサ103、エンジンクランク角度センサ66、エンジン水温センサ67、アクセル開度センサ68、およびOセンサ69と、これらPGV角度センサ103、エンジンクランク角度センサ66、エンジン水温センサ67、アクセル開度センサ68、およびOセンサ69の検出に基づいて可変バルブタイミング機構120Cや連通管バルブアクチュエータ65を制御するECU200とを設け、ECU200は、可変バルブタイミング機構120Cの物理的な進角量を超えた領域での進角要求時に連通管62を連通するように連通管バルブアクチュエータ65を制御するものである。このため本実施形態では、ECU200で連通管62を開閉制御することにより、可変バルブタイミング機構120Cのみでは進角不能な領域においても、実質的な進角を実現することが可能になる。従って、ロータリバルブ50に接続される分岐吸気管43A〜43Dに係る設計の自由度が高まる。
また本実施形態では、各分岐吸気管43A〜43Dは、それぞれ気筒の配列方向および燃焼順序が隣り合う気筒同士(すなわち、第1気筒(#1)と第2気筒(#2)、第3気筒(#3)と第4気筒(#4))を組にして接続されるものであり、各組の分岐吸気管(43A、43B)、(43C、43D)は、燃焼順序が離れているもの同士(すなわち、第1気筒(#1)と第4気筒(#4)、第2気筒(#2)と第3気筒(#3))が同一位相となってロータリバルブ50の回転方向上流側から下流側へ燃焼順序が並ぶ位相差で配列されている。この態様では、各分岐吸気管43A〜43Dの長さを可及的に短くできるとともに、等長化が容易になり、体積効率のばらつきをなくすことが可能になる。
また本実施形態では、各分岐吸気管43A〜43Dは、上流端開口から吸気ポート17までの吸気通路長PH1〜PH4が概ね等しくなるように、当該上流端開口が近接した状態で集合部としてのサージタンク42に接続されている。このため本実施形態では、何れの気筒12A〜12Dにおいても、同一条件で同じ体積効率を得ることができ、気筒12A〜12D毎にトルクのばらつきが生じなくなる。
また本実施形態では、各気筒12A〜12Dの単一の行程容積に対する吸気ポート17の下流端からロータリバルブ50の開口52、53までの単一の独立吸気通路容積の割合が70パーセントから130パーセントまでの範囲に設定されている。このため本実施形態では、脈動の発生を抑制することができ、静音でパルスを発生させることができるとともに、定常時のトルクはもちろん、加速時の過渡的な状態でのトルクも効率よく高めることが可能になる。従って、低中高速回転領域での同期をも確実にとることができ、低速回転領域でも静音で体積効率を高めることができる。
この点に関し、行程容積と吸気通路容積との関係について説明する。
本件発明者は、上述した実施形態の吸気装置40を構成するに当たり、表2の仕様のシリンダで当該シリンダの行程容積と分岐管の容積との関係についてシミュレーションを行った。
Figure 2006283570
表2において、吸気通路長は、吸気ポート17と分岐管(分岐吸気管43A〜43D)の通路長さの和であり、具体的には、吸気ポート17の燃焼室5に対する開口端(下流端)からロータリバルブ50の開口52(53)までの長さである(図2参照)。行程容積Vhは、シリンダ14のピストン上死点からピストン下死点までの容積であり、吸気通路容積Vは、シリンダヘッド12に形成された吸気ポート17の容積と分岐管(分岐吸気管43A〜43D)の容積の和である。
図8は、本仕様で体積効率ηvと回転数Nの関係を示したグラフである。
図8の測定結果は、吸気通路長が250mmの場合(T3の場合)をベースとして、ロータリバルブ50をATDC115°で開いたときの吸気弁19の開閉範囲がBTDC50°/ABDC30°からATDC10°/ABDC70°のときの最高値を示したものである。
同図に示すように、吸気通路/行程容積率が低い場合、吸気通路/行程容積率が70パーセントを下回ると、図のT1で示すように、全体的に体積効率ηvが低くなり、特に3500rpmの体積効率ηvが大きく落ち込んでしまう。これは、吸気通路容積Vが小さすぎるため、ロータリバルブによるパルス発生作用によっても充分な空気量を確保することができないこと、並びにパルス発生時に低速運転領域(2500rpmの範囲)R1と高速運転領域(4500rpm〜5500rpm)R3がピーキーになり、3500rpmのところで谷ができてしまうことによるものと考えられる。他方、吸気通路長がベース長さよりも長い場合(吸気通路/行程容積率が96パーセント以上の場合)には、高速運転領域R3でのピークが緩和される結果、低速運転領域R1での体積効率ηvが高くなっても、3500rpmの谷が小さくなる傾向となることがわかった。尤も、吸気通路長が長くなると、吸気のレスポンスも悪くなる結果、加速時の過渡的なトルクが小さくなる恐れがある。これらの観点から、吸気通路/行程容積率が70パーセント以上130パーセント以下(吸気通路長さが500mm以下)である場合には、定常時、過渡時の双方において高トルクを得ることができ、しかも、レスポンスも向上することがわかった。
以上説明したように本実施形態によれば、連通管61、接続管62によって、実質的な進角量を確保することができるので、ロータリバルブ50の開弁タイミングの制御のみでは、体積効率が不足する運転領域において連通管62を連通させることにより、体積効率を確保することが可能になる。従って、ロータリバルブ50によるインパルスの生成条件を幅広く変更することができるという顕著な効果を奏する。
なお、連通路を構成するに当たり、本実施形態のように、進角不足量が比較的小さい場合には、接続管62は必須ではなく、連通管61のみであってもよい。
上述した実施形態は本発明の好ましい具体例に過ぎず、本発明は上述した実施形態に限定されない。
例えば、本発明は、V型6気筒エンジンにも適用可能である。
図9は本発明の別の実施形態に係るV型6気筒エンジン300の平面略図であり、図10は図9のエンジン300の正面略図、図11は図9のエンジンの断面略図である。
これらの図を参照して、エンジン300は、左右1対のバンク301、302を形成するシリンダヘッド303およびこのシリンダヘッド303と一体化されたシリンダブロック304とを有している。一方のバンク301には、第1、第3、第5気筒310A、310C、310Eが設けられているとともに、他方のバンク302には、第2、第4、第6気筒310B、310D、310Fが設けられるとともに、各気筒310A〜310Fの内部には、クランクシャフト311に連結されたピストン312が嵌挿されることにより、その上方に燃焼室314が形成されている。
シリンダヘッド303には、前記各気筒310A〜310Fの燃焼室314毎に図略の点火プラグが固定されている。
また、シリンダヘッド303には、前記気筒310A〜310F毎に燃焼室314に向かって開口する吸気ポート315、排気ポート316がそれぞれ形成されているとともに、これらのポート315、316には、図略の吸気弁および排気弁がそれぞれ装備されている。
各吸気ポート315には図略の燃料噴射弁が設けられている。この燃料噴射弁は、ニードル弁およびソレノイドを内蔵している。
吸気弁および排気弁は、エンジン300に支承された吸気弁用および排気弁用のカムシャフト317、318によって、所定位相差で同期して吸気ポート315、排気ポート316を開閉するように構成されている。各カムシャフト317、318は、可変バルブタイミング機構320A、320Bによって、それぞれ位相を変位可能に構成されている。
本実施形態に係る吸気装置330は、両バンク301、302間に配置されたインテークマニホールド331と、このインテークマニホールド331に内蔵されるパルス発生装置またはPGV(Pulse Generating Valve)としてのロータリバルブ332とを有している。
インテークマニホールド331は、エンジン300の前後方向(各気筒310A〜310Fが並んでいる方向)に水平に延びる集合部としてのサージタンク340と、このサージタンク340に接続され、それぞれが分離した吸気通路PH1〜PH6を形成する吸気管としての第1〜第6分岐吸気管341A〜341Fとを一体に有している。サージタンク340の後端部には、図略のスロットルバルブを内蔵したスロットルボディ342が設けられている。
サージタンク340は、ほぼ円筒形部材であり、分岐吸気管341A〜341Fと連通することによって、各分岐吸気管341A〜341Fの差圧を吸収し、異音やセンサの誤作動を防止する機能を果たすものである。本実施形態において、このサージタンク340の気筒列方向の長さSLもまた、各分岐吸気管341A〜341Fの気筒列方向における下流端側の間隔DLよりも短くなるように設定されている(図9参照)。
各分岐吸気管341A〜341Fは、気筒310A〜310F毎に設けられ、それぞれ対応する気筒310A〜310Fをサージタンク340と連通させている。図示の実施形態において、各分岐吸気管341A〜341Fは、その吸気通路PH1〜PH6の通路長(本実施形態においては、吸気ポート315からサージタンク340内のロータリバルブ332の外周面333までの長さ)が同じ長さに設定されている(図13参照)。
ロータリバルブ332は、円筒形部材であり、その外周面333がサージタンク340の内周面に摺接した状態で、回転自在に配置されている。
図示のエンジン300における燃焼順序は、第1気筒310A、第2気筒310B、第3気筒310C、第4気筒310D、第5気筒310E、第6気筒310Fとなるように設定されている。この結果、第1気筒310Aが吸気行程を迎える時点を起点とすると、各気筒と行程の関係は、図9の実施形態に係るエンジン300の燃焼順序を示すタイミングチャートである図12の通りとなる。図12中、INは吸気ポート315の開弁特性、RVはロータリバルブ332の開弁特性を示している。
この燃焼順序に対応してインパルスを生成するために、本実施形態では、サージタンク340に対し、第1、第3、第5分岐吸気管341A、341C、341Eを回転方向上流側、第2、第4、第6分岐吸気管341B、341D、341Fを回転方向下流側に位相をずらせた状態で接続し、奇数の分岐吸気管341A、341C、341E同士と、偶数の分岐吸気管341B、341D、341F同士が、それぞれサージタンク340の周方向において、同一位相で長手方向に配設されている。従って、この構成においても、エンジン300の回転速度に拘わらず、所定のタイミングで分岐吸気管341A〜341Fを開閉することが可能になっているとともに、各分岐吸気管341A〜341Fの等長化並びにコンパクト化に寄与することになる。この結果、吸気通路PH1〜PH6を可及的に短縮化し、トルク向上に対するレスポンスの高い吸気構造を構成することが可能になる。また、上述したように、サージタンク340の気筒列方向の長さSLは、各分岐吸気管341A〜341Fの気筒列方向における下流端側の間隔DLよりも短くなるように設定されている(図9参照)ことと相俟って、各分岐吸気管341A〜341Fの上流端は、下流端に比べて気筒列方向に集束している。このため、本実施形態においては、極めてトルク向上に対するレスポンスが高くなる構造になっている。
図13は、図11の要部を拡大した断面図である。
図13を参照して、第1分岐吸気管341Aと第2分岐吸気管341B(第3分岐吸気管341Cと第4分岐吸気管341D、第5分岐吸気管341Eと第6分岐吸気管341Fも同様)とは、サージタンク340内に収容されたロータリバルブ332の回転軸を中心として、燃焼順序が早い方から回転方向上流側に配置され、その位相差が60°(クランク角度CAで120°)になるように設定されている。そして、ロータリバルブ332の閉弁角度θは、例えば、120°に設定されている。
さらに、第1分岐吸気管341Aと第2分岐吸気管341B、第3分岐吸気管341Cと第4分岐吸気管341D、並び第5分岐吸気管341Eと第6分岐吸気管341Fは、それぞれが同一の円周L1〜L3(図14参照)上に沿って並ぶように、各分岐吸気管341A〜310Fをレイアウトしている。
各組の分岐吸気管341A〜341Fを所定のタイミングで開口するために、ロータリバルブ332の外周面333には、各組毎に3つの開口334〜336が形成されている。
図14は図9のエンジン300に係るロータリバルブ332の展開図である。
図14を参照して、各円周L1〜L3には、それぞれ開口334〜335が一つずつ形成されている。ここで、第1、第2分岐吸気管341A、341Bを開く円周L1上の開口334を基準とすると、第3、第4分岐吸気管341C、341Dを開く円周L2上の開口335は、開口334から回転方向下流側に120°の位相差を有しているとともに、第5、第6分岐吸気管341E、341Fを開く円周L3上の開口336は、開口334から回転方向下流側に240°の位相差を有している。すなわち、クランク角度CAで240°、480°の位相差を有している。
図13を参照して、ロータリバルブ332の直径Dは、各分岐吸気管341A〜341Fの断面幅よりも大きく設定されている。このロータリバルブ332をクランクシャフト311と同期させて1/2の回転速度で回転させることにより、各開口334〜336が対応する分岐吸気管341A〜341Fを開く時間も短くなる。またロータリバルブ332が回転によって、周面に形成された開口334〜336によって、当該周面に臨む分岐吸気管341A〜341Fに空気を供給するものであるので、空気の脈動を抑制することができ、異音の発生も少なくなる。
図9および図13を参照して、各分岐吸気管341A〜341Fには、連通機構360が設けられている。
連通機構360は、サージタンク340のケース内に各バンク301、302毎に形成されて、対応する分岐吸気管341A〜341Fを連通する一対の連通管361、362と、各連通管361内に配置されたロータリバルブ363、364と、一方のロータリバルブ363を駆動する連通管バルブアクチュエータ365と、この一方のロータリバルブ363の回転駆動力を他方のロータリバルブ364に伝達する動力伝達機構366とを有している。
各連通管361、362は、それぞれ対応するバンク301、302に接続された分岐吸気管(連通管361においては第1、第3、第5分岐吸気管341A、341C、341E、連通管362においては第2、第4、第6分岐吸気管341B、341D、341F)を連通する連通路を構成している。
各ロータリバルブ363、364は、何れも対応する分岐吸気管341A〜341Fを連通する同一位相の開口363a、364aを有している。
連通管バルブアクチュエータ365は、後述するECU400に制御されることにより、ロータリバルブ363を回転駆動して、連通管361を開閉するものである。連通管361が開くと、第1、第3、第5分岐吸気管341A、341C、341Eが連通するため、何れかの吸気管で形成されたインパルスが減衰する。
動力伝達機構366は、駆動側のロータリバルブ363に取り付けられた出力スプロケット366aと、従動側のロータリバルブ364に取り付けられた入力スプロケット366bと、両スプロケット366a、366bを連結するチェーン366cで構成されている。この動力伝達機構366は、駆動側のロータリバルブ363の回転力を同一速度で従動側のロータリバルブ364に伝達する。そのため、駆動側のロータリバルブ363が対応する第1、第3、第5分岐吸気管341A、341C、341Eを連通すると、従動側のロータリバルブ364も第2、第4、第6分岐吸気管341B、341D、341Fを連通するように構成されている。
次に図10を参照して、クランクシャフト311には、吸気弁および排気弁の各カムシャフト317、318に動力を伝達する出力プーリ370が設けられており、この出力プーリ370に連結されたチェーン371によって、動力が伝達されている。チェーン371は、エンジン300に設けられたアイドラ372a〜372cによって、張力が維持されている。
一方のバンク302に設けられた吸気弁の可変バルブタイミング機構320Aには、動力伝達機構373を介して、パルス発生装置を構成するロータリバルブ332に取り付けられた可変バルブタイミング機構320Cに動力を伝達するようになっている。この結果、ロータリバルブ332は、吸気弁のカムシャフト317と同期して、クランクシャフト311と同一回転方向に、クランクシャフト311の1/2の回転速度で回転するので、上述した図14の設定と相俟って、ロータリバルブ332は、各分岐吸気管341A〜341Fをその気筒番号(第1気筒〜第6気筒)の順に開弁可能になっているとともに、この可変バルブタイミング機構320Cにより、開弁タイミングを進角または遅角させることが可能になっている。さらに、ロータリバルブ332の位相を検出するために、PGV角度センサ338が付設されている。
図9を参照して、各可変バルブタイミング機構320A〜320Cには、下記コントロールユニット(ECU400)によって、駆動制御されるOCV(Oil Control Valve)システム370A〜370Cが設けられており、このOCVシステム370A〜370Cを制御することにより、所望のタイミングで吸気弁、排気弁、およびロータリバルブ332を個別に進角あるいは遅角させることが可能になっている。なお、可変バルブタイミング機構320A〜320CやOCVシステム370A〜370Cの具体的な構成については、本件出願人が先に出願している特開2002−242617号公報に開示の構成と原理的には同一であるので、その詳細については説明を省略する。
エンジン300を駆動制御するためのECU400は、マイクロプロセッサ、メモリ、入力部および出力部を有しているユニットである。このECU400の入力部には、ロータリバルブ332の位相を検出するPGV角度センサ338、エンジンクランク角度センサ66、エンジン水温センサ67、アクセル開度センサ68、Oセンサ69(運転状態検出手段の一例)が入力要素として接続されている。また、ECU400の出力部には、連通管バルブアクチュエータ365、並びにOCVシステム370A〜370Cが出力要素として接続されている。
図15は図9の実施形態に係るコントロールユニット(ECU400)が連通機構360を開弁するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
同図並びに図13を参照して、本実施形態においても可変バルブタイミング機構120Cによって進角可能な物理進角量は、必要とされる必要進角量よりも小さくなっている。そこで、物理進角量よりも進角側でECU400が連通管バルブアクチュエータ365を駆動し、実質進角量を確保することにより、ECU400が、ロータリバルブ332の可変バルブタイミング機構120Cによる物理的な進角量を超えた領域での進角要求時に前記連通管を連通するように設定されている。
上述した実施形態においても、ロータリバルブ332の開口334〜336の開弁開始タイミングに先立って各分岐吸気管341A〜341Fを連通可能な連通機構360の連通管361、362を設けているので、この連通管361、362の連通時には、ロータリバルブ332によって生成されたインパルスを減衰し、実質的にロータリバルブ332を進角させることになる。この結果、ロータリバルブ332の開弁タイミングでは、体積効率が不足する運転領域において連通管361、362を連通させることにより、体積効率を確保することが可能になる。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施の一形態に係る4サイクル火花点火式多気筒エンジンの正面図である。 同エンジンの左側面図である。 同エンジンの断面図である。 図3の要部を拡大した断面図である。 図2の要部を拡大して示す部分拡大図である。 本実施形態に係るブロック図である。 コントロールユニット(ECU)が連通機構を開弁するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 本仕様で体積効率と回転数の関係を示したグラフである。 本発明の別の実施形態に係るV型6気筒エンジンの平面略図である。 図9のエンジンの正面略図である。 図9のエンジンの断面略図である。 図9の実施形態に係るエンジンの燃焼順序を示すタイミングチャートである。 図11の要部を拡大した断面図である。 図9のエンジンに係るロータリバルブの展開図である。 図9の実施形態に係るコントロールユニット(ECU)が連通機構を開弁するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
3 クランクシャフト
4 ピストン
5 燃焼室
10 4気筒4サイクル火花点火式エンジン
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
12A〜12D 気筒
17 吸気ポート
19 吸気弁
22 カムシャフト
40 吸気装置
42 サージタンク(集合部の一例)
43A〜43D 分岐吸気管
50 ロータリバルブ(パルス発生装置の要部を示す一例)
52、53 開口
60 連通機構
61 連通管(連通路の一例)
62 接続管(連通路の一例)
63 連通管バルブ(開閉機構の要部を示す一例)
64 駆動軸(開閉機構の要部を示す一例)
65 連通管バルブアクチュエータ(開閉機構の要部を示す一例)
66 エンジンクランク角度センサ(運転状態検出手段の一例)
67 エンジン水温センサ(運転状態検出手段の一例)
68 アクセル開度センサ(運転状態検出手段の一例)
69 Oセンサ(運転状態検出手段の一例)
103 角度センサ(運転状態検出手段の一例)
120A〜120C 可変バルブタイミング機構
140A〜140C OCVシステム
200 コントロールユニット(ECU)
300 V型6気筒4サイクル火花点火式エンジン
310A〜310F 気筒
311 クランクシャフト
315 吸気ポート
317 カムシャフト
320A〜320C 可変バルブタイミング機構
330 吸気装置
332 ロータリバルブ(パルス発生装置の要部を示す一例)
333 外周面
334〜336 開口
338 角度センサ(運転状態検出手段の一例)
340 サージタンク(集合部の一例)
341A〜341F 分岐吸気管
360 連通機構
361、362 連通管
363、364 ロータリバルブ(開閉機構の要部を示す一例)
365 連通管バルブアクチュエータ(開閉機構の要部を示す一例)
370A OCVシステム
D 直径
400 コントロールユニット(ECU)

Claims (5)

  1. 複数の気筒の各吸気ポートを開閉する吸気弁と、
    各吸気ポートに空気を供給する吸気管と、
    各気筒の吸気行程に対応して、吸気ポートの開弁期間内の吸気行程途中で開弁して、気筒内に圧力波を生成するパルス発生装置と
    を備えた多気筒エンジンの制御装置において、
    前記パルス発生装置は、
    各吸気管の上流端開口が所定の組み合わせで同一円周上に間隔を隔てて接続される集合部と、
    この集合部内にてクランクシャフトと同期回転することにより、内周側の吸気通路と前記吸気管の上流端開口とを順次連通する中空状のロータリバルブと、
    このロータリバルブが吸気管の上流端開口を開弁する開始タイミングに先立って各吸気管を連通可能な連通路と
    を備えていることを特徴とする多気筒エンジンの制御装置。
  2. 請求項1記載の多気筒エンジンの制御装置において、
    ロータリバルブの開弁タイミングを所定の範囲内で変更可能な可変バルブタイミング機構と、前記連通管の開閉機構と、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態検出手段の検出に基づいて前記可変バルブタイミング機構と前記開閉機構とを制御する制御手段とを設け、前記制御手段は、可変バルブタイミング機構によって進角できる進角量を超えた領域での進角要求時に前記連通管を連通するように開閉機構を制御するものであることを特徴とする多気筒エンジンの制御装置。
  3. 請求項1または2記載の多気筒エンジンの制御装置において、
    前記エンジンは、4気筒4サイクルエンジンであり、
    前記所定の組み合わせで同一円周上に間隔を隔てて配設された複数の吸気管は、それぞれ気筒の配列方向および燃焼順序が隣り合う気筒同士を組にして接続されるものであり、各組の吸気管は、燃焼順序が離れているもの同士が同一位相となってロータリバルブの回転方向上流側から下流側へ燃焼順序が並ぶ位相差で配列されていることを特徴とする多気筒エンジンの制御装置。
  4. 請求項3記載の多気筒エンジンの制御装置において、
    各吸気管は、上流端開口から吸気ポートまでの吸気通路長が概ね等しくなるように、当該上流端開口が近接した状態で集合部に接続されていることを特徴とする多気筒エンジンの制御装置。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の多気筒エンジンの制御装置において、
    各気筒の単一の行程容積に対する吸気ポートの下流端からロータリバルブの前記開口までの単一の独立吸気通路容積の割合が70パーセントから130パーセントまでの範囲に設定されていることを特徴とする多気筒エンジンの制御装置。
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