JP4256667B2 - 多彩模様塗料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な多彩模様塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一回の塗装により多彩模様が表出可能な塗料組成物が種々提案されている。このような塗料の構成についての着想は、P.BUSCHの特許に始まり、J.C.ZOLAによって、米国特許第2591904号、日本特許第231698号として実用化された水中油型の多彩模様塗料に代表される。その後、国内外の塗料技術者によって、各種の多彩模様塗料が開発されてきたが、これらは▲1▼水中油型(O/W型)、▲2▼油中水型(W/O型)、▲3▼油中油型(O/O型)、▲4▼水中水型(W/W型)に分類することができる。このうち、水中水型の多彩模様塗料は、環境対応形の塗料として好ましいものである。
【0003】
水中水型の多彩模様塗料としては、例えば、特開平1−16879号公報(特許文献1)、特開平9−208862号公報(特許文献2)等が提案されている。従来技術1は、水溶性高分子化合物のゲル化膜でカプセル化された粒子径10〜500μmのエナメル粒子を含有する塗料組成物である。従来技術2は、ジュランガム、エマルション、着色顔料を繊維状及び/またはリン片状にゲル化させた着色ゲル粒子を、エマルション中に分散させた多彩模様塗料である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、着色ゲル粒子を形成させるために、特許文献1ではホウ酸塩等のゲル化剤を用い、特許文献2では塩化カルシウムや塩化マグネシウムをゲル化剤として用いている。このようなゲル化剤を用いて形成されたゲル粒子は、十分な耐水性を有するものではない。このため、ゲル粒子を含有する塗膜が水に接した場合には、塗膜の白化を引き起こす等、塗膜の意匠性に悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0005】
特公昭60−42264号公報(特許文献3)には、カチオン性水性樹脂をバインダーとする着色水性被覆組成物を、アニオン性水性樹脂をバインダーとする水性被覆組成物に混合して得られる多彩模様塗料が記載されている。特許文献3の塗料では、特許文献1、2に記載されているようなゲル化剤を使用しないため、形成塗膜の耐水性については改善が期待できる。
しかしながら、特許文献3の多彩模様塗料では、着色粒子の形成過程において、カチオン性物質とアニオン性物質との反応を制御することが難しい。そのため、形成される着色粒子は硬く、柔軟性に欠くものとなりやすい。したがって、塗装の際、塗膜表面に凹凸が現れやすくなり、平滑性の高い塗膜を形成することは困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開平1−16879号公報
【特許文献2】
特開平9−208862号公報
【特許文献3】
特公昭60−42264号公報
【0007】
本発明は、このような点に鑑みされたものであり、平滑性が高く、耐水性、耐候性等に優れた塗膜が形成可能な多彩模様塗料組成物を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するため本発明者は鋭意検討を行い、特定のカチオン性合成樹脂エマルションを含む着色水性塗料を、アニオン性合成樹脂エマルションと混合してゲル化させることが有効であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明の多彩模様塗料組成物は下記の特徴を有するものである。
1.カチオン性合成樹脂エマルション及び着色顔料を含む着色水性塗料(I)を、アニオン性合成樹脂エマルションを含有する水性媒体(II)に分散して得られる着色ゲル粒子を含む多彩模様塗料組成物であって、
前記カチオン性合成樹脂エマルションが、
ポリビニルアルコール、セルロース、デンプンから選ばれる親水性樹脂(p)がアクリル樹脂(q)に化学結合された骨格を有し、親水性樹脂(p)とアクリル樹脂(q)のいずれか一方または両方がカチオン性官能基を有するものであることを特徴とする多彩模様塗料組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
【0011】
[着色水性塗料(I)]
本発明の多彩模様塗料組成物における着色水性塗料(I)は、(a)カチオン性合成樹脂エマルション及び(b)着色顔料を含むものである。
【0012】
着色水性塗料(I)におけるカチオン性合成樹脂エマルション(以下「(a)成分」という)は、ポリビニルアルコール、セルロース、デンプンから選ばれる親水性樹脂(以下「(p)成分」という)がアクリル樹脂(以下「(q)成分」という)に化学結合された骨格を有するものである。
本発明組成物では、着色水性塗料(I)のバインダーとして、親水性鎖を有する合成樹脂エマルションを採用することにより、含水率の高い着色ゲル粒子を得ることができる。このような着色ゲル粒子は、適度な柔軟性を有するものであるため、本発明では平滑な塗膜が形成可能となる。また、(a)成分では、親水性樹脂が樹脂骨格に組み込まれているため、形成塗膜の耐水性、耐候性等を高めることができる。
【0013】
(p)成分としては、ポリビニルアルコール、セルロース、デンプンから選ばれる1種以上が使用可能である。これら(p)成分は、エポキシ基、アルコキシシリル基、チオール基、カルボニル基、カルボキシル基等が導入されたものであってもよい。
このうち、本発明における(p)成分としては、ポリビニルアルコールが好適である。ポリビニルアルコールとしては、通常、重量平均分子量10000〜200000程度、ケン化度80〜100程度であるものが使用される。
【0014】
ポリビニルアルコールとしては、特にカチオン性ポリビニルアルコールが好適である。カチオン性ポリビニルアルコールとは、カチオン性官能基を主鎖あるいは側鎖に有するポリビニルアルコールのことである。このようなカチオン性ポリビニルアルコールを得る方法としては、第一にはポリビニルアルコール重合体を後変性する方法、第二にはカチオン性単量体を共重合する方法等が挙げられる。
具体的に第一の方法としては、例えば、特公昭30−5563号公報に記載のアミノアセタール化によるアミノ基の導入、特公昭57−34842号公報に記載のグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドをアルカリ触媒の存在下にポリビニルアルコールと反応させ、第4級アンモニウム塩を含むカチオン性ポリビニルアルコールを製造する方法等が挙げられる。第二の方法としては、例えば、特開昭59−135202号公報に記載のN−(3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミン、N−(3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ジメチルアミン、N−(4−アリルオキシ−3−ヒドロキシブチル)ジメチルアミンやそれらの第4級アンモニウム塩等のカチオン性単量体とアルキルビニルエステルとの共重合体を部分的または完全にけん化する方法や、特開昭56−14504号公報、特開昭56−884113号公報、特開昭56−118997号公報に記載の方法等が挙げられる。
【0015】
(q)成分は、少なくともアクリル系単量体を含む単量体混合物を共重合することによって得ることができる。アクリル系単量体としては、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチル,N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジフェニルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等の第3級アミノ基含有アクリル系単量体;
上記第3級アミン塩基含有単量体を酸や塩で第3級アミン塩化して得られる第3級アミン塩基含有アクリル系単量体;
(メタ)アクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジエチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリルアミドプロピルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムサルフェート等の第4級アンモニウム塩基含有アクリル系単量体;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等、あるいはこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩等のカルボキシル基含有アクリル系単量体;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有アクリル系単量体;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有アクリル系単量体;
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有アクリル系単量体;
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有アクリル系単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有アクリル系単量体;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基含有アクリル系単量体;
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有アクリル系単量体;
等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
【0016】
また、上記アクリル系単量体の他に、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系単量体;ビニルピリジン等のピリジン系単量体;スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族単量体;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系単量体;その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等を使用することもできる。
【0017】
(q)成分は、このような単量体成分の共重合によって製造可能であるが、以下に示す方法によれば(q)成分中にカチオン性官能基を導入することができる。
▲1▼第3級アミノ基含有アクリル系単量体を必須成分として共重合した後、第3級アミノ基含有アクリル系単量体の第3級アミノ基を第3級アミン塩化及び/または第4級アンモニウム塩化する方法。
▲2▼第3級アミン塩基含有アクリル系単量体及び/または第4級アンモニウム塩基含有アクリル系単量体を必須成分として共重合する方法。
【0018】
上記方法▲1▼における第3級アミン塩化は、第3級アミノ基に酸または塩を作用させることにより行われる。この際使用される酸としては、例えば、塩酸、硫酸、蟻酸、酢酸、燐酸、硝酸、次亜燐酸、過塩素酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、プロビオン酸、乳酸、クエン酸、アジピン酸等が挙げられる。塩としては、硫酸水素ナトリウム、燐酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩化は、第3級アミノ基に4級化剤を作用させることにより行われる。4級化剤としては、例えば、ベンジルクロライド、塩化メチル、塩化エチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、硫酸ジエチル、硫酸ジメチル、トルエンスルホン酸メチル、トルエンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル等が挙げられる。
【0019】
本発明における(a)成分は、このような(p)成分と(q)成分とが化学結合された骨格を有するものである。このため、(p)成分、(q)成分としては、相互に反応可能な官能基を有するものを使用する。このような官能基の組合せとしては、例えば、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、アルコキシル基どうし等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
また、(a)成分においては、(p)成分と(q)成分とをカップリング剤または架橋剤を介して化学結合させることも可能である。この際使用するカップリング剤または架橋剤は、(p)成分における官能基と(q)成分における官能基のそれぞれに反応可能な官能基を併有するものであればよい。カップリング剤または架橋剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、チオール化合物、シラン化合物、酸無水物、アミノ樹脂、メラミン、アミン化合物、アジリジン化合物等が挙げられる。
(p)成分と(q)成分とを化学結合させるタイミングは、(q)成分の重合時・重合後のいずれであってもよい。
【0020】
本発明における(a)成分としては、(p)成分と(q)成分のいずれか一方または両方がカチオン性官能基を有するものを使用する。本発明では特に、(p)成分と(q)成分の両方がカチオン性官能基を有するものが好適である。このような(a)成分を使用すれば、着色ゲル粒子の強度を向上させることができる。
【0021】
(a)成分のガラス転移温度(以下「Tg」という)は、通常−50〜80℃、好ましくは−30〜50℃に設定する。なお、本発明におけるTgは、Foxの計算式により求められる値である。
(a)成分のpHは通常7未満、好ましくは2〜6である。また、(a)成分の平均粒子径は、通常0.05〜0.2μm程度である。
【0022】
着色水性塗料(I)における着色顔料(以下「(b)成分」という)としては、一般的に塗料に配合可能なものであれば特に限定されず使用することができる。(b)成分としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット、アルミニウム顔料、パール顔料等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
(b)成分の混合比率は、着色ゲル粒子の色相等によっても様々であるが、通常、(a)成分の固形分100重量部に対し5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部である。
【0023】
(b)成分の分散剤としては、着色ゲル粒子の色安定性、特に高温での貯蔵時における色安定性を向上させることができる点で、高分子分散剤が好適である。このような高分子分散剤の分子量は、通常2000〜100000、好ましくは5000〜50000である。具体的には、ノニオン性高分子分散剤、カチオン性高分子分散剤、両性高分子分散剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。このうち、本発明では特にカチオン性高分子分散剤が好適である。
高分子分散剤のHLBは3〜15であることが望ましく、さらには5〜10であることがより望ましい。このようなHLBを有する高分子分散剤を使用すれば、着色粒子の色安定性をいっそう高めることができる。なお、HLBとは、親水性−親油性バランスの略称で、両親媒性物質の親水性と親油性の強度比を数値化して表したものである。
【0024】
着色水性塗料(I)においては、上述の成分以外に、通常塗料に使用可能な添加剤、例えば、体質顔料、骨材、染料、繊維、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、消泡剤、香料、光安定剤、光触媒、架橋剤、難燃剤、溶剤、水等を本発明の効果を阻害しない範囲で混合することもできる。
【0025】
[水性媒体(II)]
本発明組成物における水性媒体(II)は、(c)アニオン性合成樹脂エマルション(以下「(c)成分」という)を含むものである。この(c)成分は、上述の(a)成分をゲル化させる役割と、生成した着色ゲル粒子を被塗面に固定化する役割を担う成分である。(c)成分としては、例えば、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、酢酸ビニル樹脂エマルション、シリコン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション、アクリル・酢酸ビニル樹脂エマルション、アクリル・ウレタン樹脂エマルション、アクリル・シリコン樹脂エマルション等の合成樹脂エマルションが好適である。
(c)成分の混合比率は、(a)成分の固形分100重量部に対し、通常30〜300重量部、好ましくは50〜200重量部(固形分)である。
【0026】
本発明における(c)成分としては、特にカルボキシル基含有合成樹脂エマルションが好適である。このような合成樹脂エマルションは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等、あるいはこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩等のカルボキシル基含有単量体を、その他の重合性単量体と共重合することによって得ることができる。カルボキシル基含有単量体の重量比率は、(c)成分を構成する全単量体量に対し、通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0027】
(c)成分のpHは通常7以上、好ましくは7.5〜9である。pHをこのような範囲内に調整する際には、例えば、アンモニア、アミン化合物、水酸化ナトリウム等の塩基性物質を使用すればよい。
(c)成分のTgは、通常−20〜80℃、好ましくは0〜50℃である。Tgが80℃より高い場合は、塗膜に割れが発生する場合がある。Tgが−20℃より低い場合は、塗膜に汚染物質が付着しやすくなる。
【0028】
水性媒体(II)においては、上述の成分以外に、通常塗料に使用可能な添加剤、例えば、顔料、骨材、染料、繊維、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、消泡剤、香料、光安定剤、光触媒、架橋剤、難燃剤、溶剤、水等を本発明の効果を阻害しない範囲で混合することもできる。
【0029】
[多彩模様塗料の製造方法]
本発明の多彩模様塗料組成物は、上述の着色水性塗料(I)を水性媒体(II)に分散することによって得られる着色ゲル粒子を含むものである。具体的には、(c)成分を含有する水性媒体(II)に対し、着色水性塗料(I)を徐々に添加し分散させる方法によって製造することができる。本発明の製造方法によれば、従来技術のように水溶性化合物やゲル化剤(金属塩等)を使用する必要がないため、形成塗膜の耐水性、耐候性等を高めることができる。また、塗料の高固形分化を図ることができる。このような高固形分化により、塗料の粘性調整が容易となり、塗膜の乾燥時間を短縮することも可能となる。
【0030】
着色ゲル粒子の形状は特に限定されないが、偏平状であることが望ましい。着色ゲル粒子の形状が偏平状であれば、平滑性に優れた塗膜が形成可能となる。なお、ここに言う「偏平状」とは、厚さに対する短径の比が1より大きい状態を意味するものである。粒子形状が偏平状である場合の短径及び長径は、特に限定されないが、通常0.01〜10mm、好ましくは0.1〜5mm、さらに好ましくは0.7〜2mmである。
着色ゲル粒子の形状を偏平状にするには、攪拌羽根の形状、攪拌槽に対する攪拌羽根の大きさや位置、攪拌羽根の回転速度、着色水性塗料(I)の粘性や添加方法、水性媒体(II)の粘性、(c)成分の濃度等を適宜選択・調整すればよい。着色ゲル粒子の粒子径も同様の方法によって調整することができる。
【0031】
本発明組成物は、少なくとも1種の着色ゲル粒子を含むものであるが、多彩な模様面を表出するためには、色相の異なる2種以上の着色ゲル粒子が含まれることが望ましい。着色ゲル粒子の色相は、所望の模様に応じ適宜設定することができる。着色ゲル粒子として、透明性を有する粒子を含むこともできる。
色相が異なる2種以上の着色粒子を含む多彩模様塗料組成物を得るためには、例えば、
単色の着色ゲル粒子が分散した分散液をそれぞれ製造した後、これらを混合する方法;あるいは、
色相が異なる2種以上の着色水性塗料を、同時または順に水性媒体に添加し分散させる方法;
等の方法を採用すればよい。
【0032】
[多彩模様塗料組成物の塗装方法]
本発明組成物は、例えば、建築用、建材用、土木用、木工用、プラスチック製品用、金属製品用、非鉄金属製品用等の種々の用途に適用することができる。具体的には、例えば、コンクリート、モルタル、サイディングボード、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、プラスチック板、金属板、ガラス、磁器タイル等の各種基材の表面化粧材として用いることが可能である。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー等)が施されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
【0033】
塗装時には、スプレー、ローラー、刷毛等の各種塗装器具を使用することができる。本発明では特に、ローラー塗装または刷毛塗装が好適である。
塗装の際には、水を用いて希釈することも可能である。水の混合量は、塗装器具の種類、塗装下地の状態、塗装時の温度等を勘案して適宜設定すればよい。
本発明組成物の塗付量は、通常0.2〜1.6kg/m2、好ましくは0.3〜1.2kg/m2である。また、本発明組成物を塗装した後の乾燥は通常、常温で行えばよいが、加熱することも可能である。乾燥時間は、通常、常温で1〜5時間である。
【0034】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0035】
(製造例1)
容器内に合成樹脂エマルションC38重量部を仕込み、攪拌羽根の回転速度を1800rpmとして攪拌を行いながら、水9.7重量部と、造膜助剤2重量部と、消泡剤0.3重量部とを均一に混合することにより、水性媒体Aを製造した。
これとは別の容器に合成樹脂エマルションA25重量部を仕込み、攪拌羽根の回転速度を1800rpmとして攪拌を行いながら、黒色顔料液6重量部と、水16.7重量部と、造膜助剤2重量部と、消泡剤0.3重量部とを均一に混合することにより、着色水性塗料A(黒色)を製造した。
次いで、上述の水性媒体A50重量部を回転速度200rpmで攪拌しながら、この容器内に着色水性塗料A50重量部を徐々に混合・分散することにより、長径0.8〜1.3mmの扁平状黒色粒子が分散した塗料(塗料組成物A)を得ることができた。
【0036】
なお、塗料の製造においては以下の原料を使用した。
・合成樹脂エマルションA:カチオン性合成樹脂エマルション(メチルメタクリレート−スチレン−ブチルアクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体とカチオン性ポリビニルアルコール(ケン化度88)との反応物(重量比率=100:3、架橋剤:イソシアネート化合物)、ガラス転移温度32℃、pH4.5、固形分40重量%)
・合成樹脂エマルションB:カチオン性合成樹脂エマルション(メチルメタクリレート−スチレン−ブチルアクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体、ガラス転移温度32℃、pH4.2、固形分40重量%)
・合成樹脂エマルションC:アニオン性合成樹脂エマルション(メチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート−アクリル酸共重合体(アクリル酸5重量%)、ガラス転移温度30℃、pH8.2、固形分50重量%)
・黒色顔料液:黒色酸化鉄45重量%分散液(分散剤:カチオン性高分子分散剤(アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加体、分子量15000、HLB8))
・白色顔料液:酸化チタン65重量%分散液(分散剤:カチオン性高分子分散剤(アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加体、分子量15000、HLB8))
・水溶性樹脂A:ポリビニルアルコール水溶液(ケン化度88、固形分7重量%)
・造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
【0037】
【表1】
【0038】
(製造例2)
表1に示す混合比率にて各原料を使用した以外は、塗料組成物Aと同様の方法にて塗料を製造し、長径0.6〜1.3mmの扁平状白色粒子が分散した塗料組成物Bを得た。
【0039】
(製造例3)
表1に示す混合比率にて各原料を使用した以外は、塗料組成物Aと同様の方法にて塗料を製造し、長径0.5〜1.2mmの扁平状黒色粒子が分散した塗料組成物Cを得た。た。
【0040】
(製造例4)
表1に示す混合比率にて各原料を使用した以外は、塗料組成物Aと同様の方法にて塗料を製造し、長径0.6〜1.2mmの扁平状白色粒子が分散した塗料組成物Dを得た。
【0041】
(製造例5)
表1に示す混合比率にて各原料を使用した以外は、塗料組成物Aと同様の方法にて塗料を製造し、長径0.6〜1.3mmの扁平状黒色粒子が分散した塗料組成物Eを得た。た。
【0042】
(製造例6)
表1に示す混合比率にて各原料を使用した以外は、塗料組成物Aと同様の方法にて塗料を製造し、長径0.7〜1.2mmの扁平状白色粒子が分散した塗料組成物Fを得た。
【0043】
(実施例1)
製造例1で得られた塗料組成物Aと、製造例2で得られた塗料組成物Bとを、70:30の重量比率で混合することにより、多彩模様塗料を製造した。
この多彩模様塗料を、予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、砂骨ローラーを用いて塗付量0.6kg/m2で塗装し、常温にて24時間乾燥させた。形成された塗膜は、白色と黒色が混在する平滑な多彩模様塗膜となった。
次いで、上記方法によって得られた試験板を150×70mmに切り出し、耐水性試験に供した。耐水性試験は、試験板を50℃の温水に3時間浸漬することによって行ったが、塗膜外観に異常は認められなかった。
【0044】
(比較例1)
製造例3で得られた塗料組成物Cと、製造例4で得られた塗料組成物Dとを、70:30の重量比率で混合することにより、多彩模様塗料を製造した。
この多彩模様塗料を実施例1と同様にして塗装したが、形成された塗膜は表面凹凸が著しく、また不均一なむらが生じてしまった。
【0045】
(比較例2)
製造例5で得られた塗料組成物Eと、製造例6で得られた塗料組成物Fとを、70:30の重量比率で混合することにより、多彩模様塗料を製造した。
この多彩模様塗料を実施例1と同様にして塗装したところ、白色と黒色が混在する平滑な多彩模様塗膜が得られた。しかし、耐水性試験において塗膜が白化してしまった。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、平滑性が高く、耐水性、耐候性等に優れた塗膜が形成可能な多彩模様塗料組成物を得ることができる。
Claims (1)
- カチオン性合成樹脂エマルション及び着色顔料を含む着色水性塗料(I)を、アニオン性合成樹脂エマルションを含有する水性媒体(II)に分散して得られる着色ゲル粒子を含む多彩模様塗料組成物であって、
前記カチオン性合成樹脂エマルションが、
ポリビニルアルコール、セルロース、デンプンから選ばれる親水性樹脂(p)がアクリル樹脂(q)に化学結合された骨格を有し、親水性樹脂(p)とアクリル樹脂(q)のいずれか一方または両方がカチオン性官能基を有するものであることを特徴とする多彩模様塗料組成物。
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