JP4254737B2 - 地磁気センサおよび地磁気センサの補正方法 - Google Patents

地磁気センサおよび地磁気センサの補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、携帯電話機に方位測定用として搭載され、ヒューズメモリに格納されたオフセット値を使用して測定値を補正する地磁気センサおよび地磁気センサの補正方法に関する。
近年、地磁気を検出する地磁気センサを備え、この地磁気センサによって検出された地磁気に基づいて方位測定を行う携帯電話機等の携帯情報端末が知られている。測定された方位は、例えば地図の表示に利用される。一例として挙げると、位置検出を行うGPS(Global Positioning System)システムによって得た現在位置情報に基づいた地図を、携帯電話機の向き(方位)に合わせて表示する機能を有する携帯電話機が登場している。
ところで、地磁気センサの特性は、チップ毎に異なっており、この特性は何らかの手段により補正されるべきものである。例えば、感度方向として水平面内の二軸(X軸、Y軸方向)の感磁方向を持つ地磁気センサを搭載した携帯電話機を一定の磁場の下、水平に保ったままゆっくりと等速度にて1周以上回転させるときの出力が描く円を方位円という。このような方位円は、理想的にはX軸、Y軸の交差する原点を中心とし、所定の半径を有するものとなる。しかし、上述したように、地磁気センサの特性はチップ毎に異なっており、また、携帯電話機内部に磁場が存在し、この特性の差および上述した磁場が存在するために、かかる方位円の中心は原点からシフトする。このシフトをオフセットといい、このシフト値をオフセット値という。このようなオフセットがあると、地磁気センサの測定値に基づいてオフセットがないことを前提として算出した方位は、実際の方位と異なってしまう。そのため、地磁気センサは測定値から該オフセットを補正している。
ここで、地磁気センサの測定値からのオフセットの補正は、該携帯電話機を回転させて得られる複数の測定値からディジタル的な演算によって求められるオフセット値を、測定値から減算することにより行われるので、該補正に用いられるオフセット値を地磁気センサに記憶しておくことが必要となる。そのため、従来における地磁気センサは、地磁気(磁場)を検出する地磁気センサ素子に、該地磁気センサ素子の測定値からオフセット値を算出する演算部および該オフセット値をA/D(Analog/Digital)変換するA/DコンバータならびにA/D変換されたオフセット値を記憶するEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)を組み合わせて1チップ上に構成される。
しかしながら、従来の地磁気センサにおいて、前述したオフセット値が記憶されているEEPROMは、記憶部にトンネル絶縁膜のような薄い酸化膜を付けたり、チップにビット線やワード線を形成するためのポリシリコン層やメタル層を何層も積層するため、該チップを製造するのに特殊なプロセスを必要とするため、チップ単価が高くなるという問題があった。また、EEPROMは、書き込みのための高電圧化回路や書き込み回路等を必要とし、そのために、チップサイズが大きくなり、地磁気センサがEEPROMを駆動するシステムが大規模になるという問題もあった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、ヒューズメモリを内蔵してオフセット値等を格納することによりチップを製造するのに特殊なプロセスを必要とすることなく、メモリ全体のシステムの小規模化を図り、もっと小型で低価格な地磁気センサおよび地磁気センサの補正方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明では、以下の手段を提案している。
本願に係る発明は、地磁気を検出する地磁気検知手段と、選択的に電気的切断もしくは接続が可能であり、その電気的切断もしくは接続の状態により所定のデータを記憶するヒューズメモリと、製造時に、前記地磁気検知手段の測定値を入力し、前記測定値に基づいて地磁気検知手段の測定値の温度特性を補正する補正値を求めて、前記補正値に応じて前記ヒューズメモリの電気的切断を行うことにより、前記補正値を前記ヒューズメモリに書き込む補正データ書込手段と、製造後の実使用時に、前記ヒューズメモリから前記補正値を読み出す補正データ読出手段と、前記実使用時に、前記地磁気検知手段の測定値を入力し、前記補正データ読み出し手段によって読み出された補正値に基づいて前記地磁気検知手段の測定値の補正を行う補正手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、地磁気センサの製造時において、補正データ書込手段が地磁気検知手段の測定値から該測定値を補正する補正値を求めて、ヒューズメモリを用いて、該補正値に応じて物理的にヒューズを切断することによって該補正値の保存性を確保しつつ書き込み、地磁気センサの実使用時において、補正データ読出手段がヒューズメモリから、補正値を読み出し、補正手段が該補正値に基づいて地磁気検知手段の測定値を補正する。
また、本願に係る発明は、上記の地磁気センサの測定値を補正する地磁気センサの補正方法であって、前記地磁気センサが温度を検知する温度測定手段をさらに備え、前記地磁気センサの製造時に、予め前記温度測定手段の感度特性を求め、前記ヒューズメモリに記憶するステップと、前記ヒューズメモリに記憶されている感度特性データにより、前記温度測定手段の感度特性を補正するステップと、前記地磁気センサの温度による磁気感度のオフセットを補正し、前記補正されたオフセットを前記ヒューズメモリに記憶するステップとを有することを特徴とする。
この発明によれば、地磁気センサに設けられ、地磁気センサの製造時に、予め温度測定手段の感度特性が求められてヒューズメモリに記憶され、該感度特性データにより、温度測定手段の感度特性が補正され、該温度によって、温度特性を有する地磁気センサの温度によるオフセットが補正されて、該オフセットがヒューズメモリに記憶される。
また、本願に係る発明は、上記の地磁気センサの測定値を補正する地磁気センサの補正方法であって、前記地磁気センサの製造時に、ゼロ磁場における測定値に基づいて、測定値の補正を行うステップを有することを特徴とする。
この発明によれば、地磁気センサの製造時に、ゼロ磁場における測定値に基づいて、測定値が補正される。
本願に係る発明によれば、ヒューズメモリによって記憶された地磁気検知手段の測定値の補正値に基づいて地磁気検知手段の測定値が補正され、地磁気検知手段の測定値を精度よく得ることができる効果がある。また、従来の地磁気センサのように、オフセット値をEEPROMに記憶するのに比して、チップを製造するのに特殊なプロセスを必要とすることなく、チップを通常のC−MOSのプロセスを用いて製造することができる効果がある。また、書き込みのための高電圧化回路や書き込み回路等を不要として、メモリの駆動のシステムの小規模化を図ることができる効果がある。また、物理的にヒューズが切断されることにより補正値が記憶されるので、該補正値の経時変化を皆無にすることができる効果がある。
本願に係る発明によれば、地磁気センサの感度特性データがヒューズメモリに記憶された温度測定手段によって、地磁気センサのオフセットが補正されて、該オフセットがヒューズメモリに記憶され、該オフセットによって地磁気センサの測定値が補正されるので、地磁気センサの測定を、温度に対しても、チップ毎に正確に行うことができる効果がある。
本願に係る発明によれば、この発明によれば、地磁気センサの製造時に、ゼロ磁場における測定値を校正して、より正確な測定をすることができる効果がある。
以下、本明細書中においては、電気的接続状態を切断状態とするいわゆるヒューズと、電気的切断状態を接続状態とするアンチヒューズとを特に区別なくヒューズと呼び、かかる構造を利用したメモリをヒューズメモリと呼ぶことにする。
尚、「物理的にヒューズが切断される」とは、ヒューズ素子の電気的切断が実行される手段が、電気的に行われるもの、レーザビームのようなエネルギービームによるもの、電子銃による電子ビームやFIB(Focused Ion Beam)のような荷電ビームによるもの等を含む物理的な手段を用いて、ヒューズ素子を形成する材料の電気的接続を切断、あるいは実質的に切断されたと判断される程度に高抵抗とすることにより、電気的導通性が阻害された状態に至らせることを指す。
以下、図面を参照し、この発明の第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態における地磁気センサ1、地磁気センサ1の制御を行うコントロールロジック回路11(補正データ書込手段)(補正データ読出手段)(補正手段)と、例えば、GMR(Giant Magnetoresistive)素子からなり、互いに直交するX軸、Y軸の各々の軸方向(感磁方向)の地磁気を検出する地磁気センサ素子およびA/D(Analog/Digital)コンバータから構成される地磁気センサ回路12(地磁気検知手段)と、ヒューズメモリ13とからなり、1チップ上に構成される。
地磁気センサ回路12は地磁気センサ素子が得たX軸方向およびY軸方向の磁場の測定値をA/DコンバータによってA/D変換し、コントロールロジック回路11に出力する。コントロールロジック回路11は、地磁気センサ1の携帯電話機への搭載時に、該携帯電話機が回転している情況において、地磁気センサ回路12から周囲磁場に対する複数の測定値を読み込み、該測定値に基づいて地磁気センサ回路12のオフセット値を求めて、該値をヒューズメモリ13に記憶させる。
また、コントロールロジック回路11は、オフセット値をヒューズメモリ13から読み出し、該値と地磁気センサ回路12からの測定値とを演算することにより、地磁気センサ回路12からの測定値をディジタル的に補正する。
尚、地磁気センサ1には図示しない物理量センサが設けられ、該物理量センサは温度センサ(温度測定手段)を含む。コントロールロジック回路11は該温度センサからの周囲温度データを読み出し、該周囲温度に対するオフセット値をヒューズメモリ13に書き込み、また、該周囲温度に対するオフセット値をヒューズメモリ13から読み出す。
ヒューズメモリ13は、図2(a)に示す記憶単位MUaを、記憶容量のビット数だけ有する。例えば、記憶容量が32ビットのヒューズメモリ13は、記憶単位MUaを32個有する。記憶単位MUaは、N−チャンネルのMOSトランジスタN1と、地磁気センサ1の電源電圧VDDに接続された端子Taと、MOSトランジスタのドレインに接続された端子Tbとの間に挿入されたヒューズFuとから構成される。ヒューズFuはポリサイド(ポリシリコン)によって形成されている。MOSトランジスタN1のゲートに書き込み電圧入力端IpWrが接続され、MOSトランジスタN1のドレインにデータ出力端OpDが接続される。尚、MOSトランジスタN1は、ゲートによってONしたときに、ヒューズFuを切断するのに必要な熱を発生する電流をドレインとソースとの間に流すことができるようなサイズにてチップ上に形成される。例えば、MOSトランジスタN1は、チャンネル長:L=0.65μm、チャンネル幅:W=140μmにて形成される。
記憶単位MUaにおいて、電源電圧VDDを印加した状態にて、書き込み電圧入力端IpWrからMOSトランジスタのゲートにMOSトランジスタN1がONする電圧(MOSトランジスタN1の閾値)以上の電圧を印加すると、MOSトランジスタN1がONして、ドレインとソースとの間に流れる電流による発熱によって、ヒューズFuが切断される。この結果、記憶単位MUaは、図2(b)に示すようにヒューズFuが削除された構成となる。以下、これを記憶単位MUbという。一方、書き込み電圧入力端IpWrからMOSトランジスタのゲートにMOSトランジスタN1の閾値以下の電圧を印加すると、MOSトランジスタN1がOFFして、ドレインとソースとの間に電流が流れず、ヒューズFuは切断されない。以上のように、書き込み電圧入力端IpWrにMOSトランジスタN1の閾値以上の電圧が入力された場合のみ、ヒューズFuが切断され、記憶単位MUbの構成をなすことになる。
次に、上述した記憶単位MUaにおいて、書き込み電圧入力端IpWrにMOSトランジスタN1の閾値以下の電圧を印加した状態にて電源電圧VDDを印加すると、MOSトランジスタN1がOFFしているため、電源電圧VDDがヒューズFuを介してデータ出力端OpDに現れる。このとき、データ出力端OpDに接続されているC−MOS(Complementary MOS)ロジック回路の入力端の入力抵抗が高いため、データ出力端OpDから流れ出る電流(吐き出し電流)は殆どなく、該電流によってヒューズFuが切断されることはない。
一方、上述した記憶単位MUbにおいて、書き込み電圧入力端IpWrにMOSトランジスタN1の閾値以下の電圧を印加した状態にて電源電圧VDDを印加しても、MOSトランジスタN1がOFFしており、且つ、ヒューズFuが切断しているために、電源電圧VDDはデータ出力端OpDに伝達されない。
以上のように、記憶単位MUaにおいて、電源電圧VDDを印加した状態にて、書き込み電圧入力端IpWrにMOSトランジスタN1の閾値以上の電圧を印加することによってヒューズFuが切断されて、記憶単位MUbをなし、記憶単位MUbにおいて、書き込み電圧入力端IpWrにMOSトランジスタN1の閾値以下の電圧を印加した状態にて電源電圧VDDを印加すると、データ出力端OpDに電圧が出力されないことになる。一方、記憶単位MUaにおいて、電源電圧VDDを印加した状態にて、書き込み電圧入力端IpWrにMOSトランジスタN1の閾値以下の電圧を印加することによってヒューズFuが切断されず、記憶単位MUaにおいて、書き込み電圧入力端IpWrにMOSトランジスタN1の閾値以下の電圧を印加した状態にて電源電圧VDDを印加すると、データ出力端OpDに電源電圧VDDが出力されることになる。
例えば、次のように各電圧値を入出力データに対応させることにより、入力データを記憶することができる。すなわち、閾値が電源電圧VDDの半分の値(VDD/2)であるMOSトランジスタN1を用いる。そして、書き込み電圧入力端IpWrに印加される電圧について、MOSトランジスタN1の閾値以下の電圧(例えばグランドレベル、以下、ローレベルという)をデータ“0”に対応させ、MOSトランジスタN1の閾値以上の電圧(例えばVDD以下、ハイレベルという)をデータ“1”に対応させる。そして、データ出力端OpDに出力される電圧について、ローレベルをデータ“1”に対応させ、ハイレベルをデータ“0”に対応させる。以上のように設定することにより、電源電圧VDDを印加した状態にて、書き込み電圧入力端IpWrに印加された電圧に対応するデータがヒューズFuの有無の形により記憶される。また、書き込み電圧入力端IpWrにローレベルを印加することによって、ヒューズFuの有無の形により記憶されているデータに対応する電圧がデータ出力端OpDに現れる。
尚、以上のことより、記憶単位MUaについて、電源電圧VDDを印加した状態にて、書き込み電圧入力端IpWrにデータに対応してハイレベルまたはローレベルを印加して該データをヒューズFuの有無により記憶する動作を「書き込み」という。
また、ヒューズFuの有無の形によりデータが記憶されている記憶単位MUaまたはMUbについて、電源電圧VDDを印加した状態にて、書き込み電圧入力端IpWrにローレベルを印加することによって、該データに対応する電圧をデータ出力端OpDから取り出す動作を「読み出し」という。
コントロールロジック回路11は、ヒューズメモリ13に電源電圧VDDを供給し、ヒューズメモリ13内の記憶単位MUaのうち、データ“1”を記憶させるべきビットに対応する記憶単位MUaの書き込み電圧入力端IpWrのみにハイレベルを与えることにより、該記憶単位MUaのヒューズFuを切断する。これにより、データ“1”を記憶させるべきビットに対応する記憶単位が記憶単位MUbのような構成となり、データが記憶される。これにより、データ“1”を記憶させるべきビットに対応してヒューズFuが切断され、データ“1”の「書き込み」が行われることになる。一方、データ“0”を記憶させるべきビットに対応するヒューズFuは切断されず、データ“0”の「書き込み」が行われることになる。
また、コントロールロジック回路11は、ヒューズメモリ13に電源電圧VDDを供給し、書き込み電圧入力端IpWrにローレベルを与えることにより、ヒューズFuの有無の形により記憶されているデータに対応する電圧が出力されることにより、データ出力端OpDからコントロールロジック回路11にデータの「読み出し」が行われることになる。
次に、本実施形態において実際に使用されるヒューズメモリ13およびデータ書き込み時、データ読み出し時のタイミングについて説明する。尚、上述したヒューズメモリ13は、詳述するように、4ビットのデータをシリアルにて出力する。
図3は、本実施形態においてヒューズメモリ13およびデータの書き込み時のタイミングを示す図である。図3において、ヒューズメモリ13は記憶セルCel0〜Cel3と、ノット(Not)ゲート(反転回路)Nt1〜2とから構成される。尚、記憶セルCel0〜Cel3は同一の構成であるので、以下、記憶セルCel0について説明する。
記憶セルCel0は図2(a)に示す記憶単位MUaと、Dフリップフロップ(Delay Flip-Flop)DFF(以下、DFFという)と、2入力のアンド(And)ゲートAdと、3入力のノア(Nor)ゲートNoraと、2入力のノアゲートNorbとから構成される。尚、前述したように、記憶セルCel0〜Cel3は同一の構成であることより、以下、上述した各構成要素の符号の末尾に該記憶セルCel0〜Cel3の添え字の末尾を追加することとする。つまり、記憶セルCel0中のDFFをDFF0とし、記憶セルCel2中のDFFはDFF2とする。これにより、記憶セルCel0の各構成要素を、記憶単位MUa0と、DフリップフロップDFF0と、アンドゲートAd0と、ノアゲートNora0、Norb0とする。
DFF0の正のデータ出力端O0がノアゲートNora0の三つのうちの一つの入力端に接続される。DFF0の負のデータ出力端ON0がノアゲートNorb0の一方の入力端に接続される。ノアゲートNora0の出力端が記憶単位MUa0の書き込み電圧入力端IpWr0に接続される。記憶単位MUa0のデータ出力端OpD0がアンドゲートAd0の一方の入力端に接続される。アンドゲートAd0の出力端がノアゲートNorb0の他方の入力端に接続される。
また、記憶セルCel0は、以下のように入力端、出力端が設けられ、各々の入力端または出力端は次のように接続される。すなわち、記憶セルCel0は、入力端IpCk0、IpNCk0、IpNWrt0、IpRed0、IpDFi0が設けられ、出力端OpNDi0が設けられる。入力端IpCk0はDFF0のクロック入力端Ck0に接続される。入力端IpNCk0およびIpNWrt0はノアゲートNora0の残りの二つの入力端にそれぞれ接続される。入力端IpRed0はアンドゲートAd0の他方の入力端に接続される。入力端IpDFi0はDFF0のデータ入力端D0に接続される。出力端OpNDi0はノアゲートNorb0の出力端に接続される。
ヒューズメモリ13は、入力端IpClk、IpNWrite、IpRead、IpNDai、出力端OpDoが設けられている。入力端IpClkは記憶セルCel0の入力端IpCk0と接続される。また、ノットゲートNt1を介して、記憶セルCel0の入力端IpNCk0と接続される。入力端IpNWriteは記憶セルCel0の入力端IpNWrt0と接続される。入力端IpReadは記憶セルCel0の入力端IpRed0と接続される。
尚、入力端IpClkは記憶セルCel1〜3の入力端IpCk1〜3とも接続される。また、ノットゲートNt1を介して、記憶セルCel1〜3の入力端IpNCk1〜3とも接続される。入力端IpNWriteは記憶セルCel1〜3の入力端IpNWrt1〜3とも接続される。入力端IpReadは記憶セルCel1〜3の入力端IpRed1〜3とも接続される。
ヒューズメモリ13の入力端IpNDaiは、記憶セルCel0の入力端IpDFi0に接続される。記憶セルCel0の出力端OpNDi0は、記憶セルCel1の入力端IpDFi1に接続される。記憶セルCel1の出力端OpNDi1は、記憶セルCel2の入力端IpDFi2に接続される。記憶セルCel2の出力端OpNDi2は、記憶セルCel3の入力端IpDFi3に接続される。記憶セルCel3の出力端OpNDi3は、ノットゲートNt2を介して、ヒューズメモリ13の出力端OpDoに接続される。
次に、ヒューズメモリ13にデータを書き込む動作について説明する。このとき、図4(タイミングチャート)に示すように、記憶セルCel0とCel2にデータDD0、DD2(“1”:ローレベル)を書き込み、記憶セルCel1とCel3にデータDD1、DD3(“0”:ハイレベル)を書き込むとする。また、該タイミングチャート上の斜線部はレベル不定、つまり、ハイレベル(=VDD)またはローレベル(=グランドレベル)のいずれかの電圧値をとることを示す。
先ず、クロックClkのクロックパルスCp1が出力される前は、信号Read、NWrite、NDaiがレベル不定であり、且つ、各記憶セルCel1〜3の出力信号NDi0〜3およびノアゲートNora0〜3の出力信号W0〜3がレベル不定であるとする。
次に、クロックパルスCp1が出力され、クロックパルスCp1の立ち上がりと同期して、信号Readをローレベル、NWrite、NDaiをハイレベルにする。これにより、DFF0のデータ入力端D0に信号NDai(ハイレベル)が取り込まれる。
また、信号NWriteがハイレベルになるため、ノアゲートNora0〜3の一つの入力端にハイレベルが入力されることになり、ノアゲートNora0〜3は、他の入力端に入力される信号、つまり、DFF0〜3のデータ出力端ODの出力信号および記憶セルCel0〜3の入力端IpNCk0〜3における入力信号のレベルに関わらず、ローレベルの出力信号W0〜3を出力する。以下、これを「ノアゲートNora0の出力信号がローレベルに固定される」という。これにより、各記憶セルCel0〜3内の各記憶単位MUa0〜3は前述した書き込み動作を行わない。尚、これ以後、信号Readをローレベルに維持する。
そして、クロックパルスCp2が出力されると、DFF0の負のデータ出力端ON0に、先にデータ入力端D0に取り込まれた信号NDai(ハイレベル)の反転結果であるローレベルの信号が出力され、ノアゲートNorb0の一方の入力端に入力される。
ここで、信号Readがローレベルを維持するので、アンドゲートAd0の出力信号がローレベルに固定される。これにより、ノアゲートNorb0の他方の入力端の信号がローレベルに固定されることになる。これにより、ノアゲートNorb0は、一方の入力端に入力される信号に対して、ノットゲートとして動作し、入力信号を反転して出力することになる。以下、これを、「ノアゲートNorb0がDFF0の負のデータ出力端ON0に対してノットゲートとして開かれる」という。そのため、記憶セルCel0の出力端OpNDi0における信号NDi0がレベル不定からハイレベルとなる。よって、クロックパルスCp1が出力されたときに記憶セルCel0の入力端IpDFi0に取り込まれた信号(ハイレベル)が、クロックパルスCp2が出力されると、記憶セルCel0の出力端OpNDi0に伝播することになる。
また、記憶セルCel0の出力端OpNDi0は、記憶セルCel1の入力端IpDFi1が接続されているので、クロックパルスCp1が出力されたときに記憶セルCel0の入力端IpDFi0に取り込まれた信号(ハイレベル)が、クロックパルスCp2が出力されると、記憶セルCel1の入力端IpDFi1に伝播することになる。このとき、該入力端に接続されたDFF1のデータ入力端D1に信号NDi0(ハイレベル)が取り込まれる。
次に、クロックパルスCp3が出力されると、前述した動作により、記憶セルCel1内において、先に入力端IpDFi1に入力された信号NDi0(ハイレベル)が出力端OpNDi1に伝播し、該出力端OpNDi1における信号NDi1がレベル不定からハイレベルになる。このとき、該出力端OpNDi1における信号NDi1が記憶セルCel2の入力端IpDFi2へ出力される。次に、クロックパルスCp4が出力されると、記憶セルCel2内において、先に入力端IpDFi2に入力された信号NDi1(ハイレベル)が出力端OpNDi2に伝播し、該出力端OpNDi2における信号NDi2がレベル不定からハイレベルになる。このとき、該出力端OpNDi2における信号NDi2が記憶セルCel3の入力端IpDFi3へ出力される。次に、クロックパルスCp5が出力されると、記憶セルCel3内において、先に入力端IpDFi3に入力された信号NDi2(ハイレベル)が出力端OpNDi3に伝播し、該出力端OpNDi3における信号NDi3がレベル不定からハイレベルになる。
そして、前述したように、記憶単位MUaのデータ出力端OpDにおいて、ハイレベルをデータ“0”、ローレベルをデータ“1”に対応させているため、信号NDi3(ハイレベル)がノットゲートNt2によって反転され、出力端OpDoから信号Do(ローレベル)が出力される。
以上のように、ヒューズメモリ13は、入力端IpNDaiから信号NDai(ハイレベル)を入力して、クロックパルスCp1〜5によって、内部の記憶セルCel0〜3の出力端OpNDi0〜3における信号NDi0〜3をレベル不定からハイレベルに変化させる。これによって、図4に示すように、内部の記憶セルCel0の入力端IpNDaiにおける信号NDaiおよび記憶セルCel0〜2の出力端OpNDi0〜2に接続されている記憶セルCel1〜3の入力端IpDFi1〜3における信号NDi0〜2をレベル不定からハイレベルに初期化したことになる。以上のことより、ヒューズメモリ13はシフトレジスタとして動作する。
一方、クロックパルスCp5〜9によって、以下に詳述するように、データの書き込み動作が行われる。
先ず、クロックパルスCp5が出力されたとき、入力端IpNDaiに入力信号NDaiとしてローレベルの信号が入力される。そして、クロックパルスCp6が出力されたとき、入力端IpNDaiに入力信号NDaiとしてハイレベルの信号が入力される。前述したように、クロックパルスCp5が出力される前は、入力信号NDaiはハイレベルに初期化されているので、クロックパルスCp5が出力されてからクロックパルスCp6が出力されるまでの間のみ、つまり、1クロックパルスが出力されている間のみ、入力信号NDaiはローレベルとなる。
そして、このローレベルの入力信号NDaiは、前述したヒューズメモリ13のシフトレジスタの動作により、以下のようにハイレベルに初期化されている記憶セルCel1〜3の入力端IpDFi1〜3に伝播し、各入力端における信号NDi0〜2を以下のように変化させる。すなわち、図4に示すように、クロックパルスCp6が出力されてからクロックパルスCp7が出力されるまでの間のみ、信号NDi0がローレベルになる。次に、クロックパルスCp7が出力されてからクロックパルスCp8が出力されるまでの間のみ、信号NDi1がローレベルになる。次に、クロックパルスCp8が出力されてからクロックパルスCp9が出力されるまでの間のみ、信号NDi2がローレベルになる。また、クロックパルスCp9が出力されてからクロックパルスCp10が出力されるまでの間のみ、記憶セルCel3の出力端OpNDi3における信号NDi3がローレベルになる。
また、信号NWriteを、書き込むデータDD0〜3に対応してクロックパルスCp6〜9に同期して順次変化させて出力する。以下、クロックパルスCp6〜9が出力されるときのヒューズメモリ13の動作を説明する。
先ず、クロックパルスCp6が出力されると、クロックパルスCp5が出力されたときの記憶セルCel0の入力端IpNDaiにおける信号Ndai(ローレベル)がDFF0の正のデータ出力端O0に伝播し、記憶セルCel0内のノアゲートNora0の三つの内の一つの入力端に出力される。一方、信号NWrtieがデータDD0(“1”)に対応するローレベルの信号がノアゲートNora0の残りの二つの内の一つの入力端に出力される。また、ノアゲートNora0の残りの入力端にクロックパルスCp6がノットゲートNt1により反転された信号が出力される。ここで、クロックパルスCp6がハイレベルとなっているタイミング(区間P0)においては、反転された出力であるローレベルの信号が出力され、クロックパルスCp6がローレベルとなっているタイミングにおいては、反転出力であるハイレベルの信号が出力される。
ここで、区間P0においては、ノアゲートNora0の残りの入力端にローレベルの信号が出力されるので、ノアゲートNora0の全ての入力端にローレベルの信号が出力されるため、ノアゲートNora0の出力信号W0はハイレベルとなり、記憶単位MUa0のデータ入力端IpWr0にハイレベルが入力され、記憶単位MUa0内のMOSトランジスタN10がオンし、図4の出力信号W0のタイミングチャートに「cut」と記載するように、ヒューズFu0が切断され、記憶単位MUa0にデータDD0(“1”:ローレベル)が記憶される。
尚、クロックパルスCp6がローレベルとなっているタイミングにおいては、ノアゲートNora0の三つの入力端の内の一つにハイレベルが入力され、ノアゲートNora0の出力信号W0がローレベルに固定され、記憶単位MUa0のデータ入力端IpWr0にローレベルが入力され、記憶単位MUa0内のヒューズFu0は切断されない。
また、記憶セルCel0の他の記憶セルCel1〜3内のノアゲートNora1〜3においては、三つの入力端の内の一つに入力信号NDi0〜2(=ハイレベル)が出力されるので、ノアゲートNora1〜3の出力信号W1〜3がローレベルに固定され、記憶単位MUa1〜3のデータ入力端IpWr1〜3にローレベルが入力され、記憶単位MUa1〜3内のヒューズFu1〜3は切断されない。
次に、クロックパルスCp7が出力されると、信号NWrtieがデータDD1(“0”)に対応するハイレベルの信号がノアゲートNora1の三つの内の一つの入力端に出力される。ノアゲートNora1の出力信号W1がローレベルに固定され、記憶単位MUa1のデータ入力端IpWr1にローレベルが入力され、記憶単位MUa1内のヒューズFu1は切断されない。
また、記憶セルCel1の他の記憶セルCel0、2〜3内のノアゲートNora0、2〜3においては、三つの入力端のいずれかにてDFF0、DFF2〜3の正の出力端O0、O2〜3の出力信号(=ハイレベル)が入力されるので、ノアゲートNora0、2〜3の出力信号W0、2〜3がローレベルに固定され、記憶単位MUa0、2〜3のデータ入力端IpWr0、2〜3にローレベルが入力され、まだ切断されていない記憶単位MUa2〜3内のヒューズFu2〜3は切断されない。
これらより、以下のことがいえる、すなわち、記憶セルCel0〜1のうち、入力端IpNDaiまたは入力端IpDFi0にて、選択的にローレベルの信号を入力したものにおいて、クロックパルスCp6〜7がハイレベルとなっているタイミングにおいて、入力された信号NWriteのデータに応じて、記憶単位MUa0〜1のヒューズFu0〜1が切断されることになる。
次に、クロックパルスCp8〜9が出力されるとき、上記のことより、次のような動作が行われる。すなわち、クロックパルスCp8が出力されると、信号NWrtieがデータDD2(“1”)に対応するローレベルの信号がノアゲートNora2の三つの内のひとつの入力端に出力される。クロックパルスCp8がハイレベルとなっているタイミング(区間P2)においては、反転出力信号であるローレベルの信号が出力される。ここで、区間P2においては、反転出力信号であるローレベルの信号が出力されるので、ノアゲートNora2の全ての入力端にローレベルの信号が出力されるため、ノアゲートNora2の出力信号W2はハイレベルとなり、記憶単位MUa2のデータ入力端IpWr2にハイレベルが入力され、図4の出力信号W2のタイミングチャートに「cut」と記載するように、記憶単位MUa2内のヒューズFu2が切断され、記憶単位MUa2にデータDD2(1:ローレベル)が記憶される。
また、クロックパルスCp9が出力されると、信号NWrtieがデータDD3(“0”)に対応するハイレベルの信号がノアゲートNora3の三つの内の一つの入力端に出力される。ノアゲートNora3の出力信号W3はローレベルとなり、記憶単位MUa3内のヒューズFu3は切断されない。
以上の動作より、ヒューズメモリ13は、記憶セルCel0〜3において、記憶単位MUa0〜3内のヒューズFu0〜3の有無の形により、順次入力したデータDD0〜3を書き込む。
次に、ヒューズメモリ13からデータを読み出す動作について、図5を参照して説明する。図5に示すように、図3に示すヒューズメモリ13の記憶セルCel0、2の記憶単位MUa0、2のヒューズFu0、2が切断されているものとする。これにより、記憶セルCel0、2に“1”(:ローレベル)なるデータDD0、2が書きこまれ、記憶セルCel1、3に“0”(:ハイレベル)なるデータDD1、3が書きこまれていることになる。また、読み出しのタイミングを、図6のタイミングチャートに示す。
先ず、クロックClkのクロックパルスCp1が出力される前は、信号Read、NWrite、NDaiがレベル不定であり、且つ、各記憶セルCel0〜3の出力信号NDi0〜3およびノアゲートNora0〜3の出力信号W0〜3がレベル不定であるとする。
次に、クロックパルスCp1が出力され、クロックパルスCp1の立ち上がりと同期して、信号Readをローレベル、NWrite、NDaiをハイレベルにする。これにより、DFF0のデータ入力端D0に信号NDai(ハイレベル)が取り込まれる。
また、信号NWriteがハイレベルになるため、ノアゲートNora0〜3の出力信号がローレベルに固定され、ローレベルの出力信号W0〜3を出力し、各記憶単位MUa0〜3は前述した書き込み動作を行わない。尚、これ以後、信号NWriteをハイレベルに維持する。
そして、クロックパルスCp2が出力されると、DFF0の負のデータ出力端ON0に、先にデータ入力端D0に取り込まれた信号NDai(ハイレベル)の反転結果であるローレベルの信号が出力され、ノアゲートNorb0の一方の入力端に入力される。ここで、信号Readがローレベルを維持するので、前述したように、ノアゲートNorb0がDFF0の負のデータ出力端ON0に対してノットゲートとして開かれ、一方の入力端に入力される信号を反転して出力する。そのため、記憶セルCel0の出力端OpNDi0における信号NDi0がレベル不定からハイレベルとなる。
そして、クロックパルスCp3〜5が出力されることにより上記の動作が行われる。これにより、信号NDaiおよびNDi0〜2がレベル不定からハイレベルに初期化される。
次に、クロックパルスCp6〜9によって、以下に詳述するように、データの読み出し動作が行われる。
先ず、クロックパルスCp6が出力されたとき、入力端IpReadに入力信号Readとしてハイレベルの信号が入力される。そして、クロックパルスCp7が出力されたとき、入力端IpReadに入力信号Readとしてローレベルの信号が入力される。前述したように、クロックパルスCp6が出力される前は、入力端IpReadに入力信号Readとしてローレベルの信号が入力されているので、クロックパルスCp6が出力されてからクロックパルスCp7が出力されるまでの間のみ、つまり、1クロックパルスが出力されている間のみ、入力信号Readはハイレベルとなる。
ここで、信号Readがハイレベルになるので、ノアゲートNorb0〜3の他方の入力端に接続されているアンドゲートAd0〜3の一方の入力端にハイレベルの信号が入力され、アンドゲートAd0〜3がバッファとして動作し、アンドゲートAd0〜3の他方の入力端に入力される信号(記憶単位MUa0〜3の出力信号)のレベルが、ノアゲートNorb0〜3の他方の入力端に伝播する。一方、信号NDaiおよびNDi0〜2が前述したようにハイレベルに初期化されているので、DFF0〜3の負のデータ出力端ON0〜3からローレベルが出力され、ノアゲートNorb0〜3の一方の入力端に入力される。そのため、ノアゲートNorb0〜3が記憶単位MUa0〜3のデータ出力端OpD0〜3に対してノットゲートとして開かれ、他方の入力端に接続されているアンドゲートAd0〜3の他方の入力端に入力される入力信号である記憶単位MUa0〜3の出力信号を反転して出力する。この動作により、クロックパルスCp6が出力されるタイミングにて、記憶単位MUa0〜3にて記憶されているデータを反転した信号が記憶セルCel0〜3の出力端に出力される。
そして、信号NDi3がノットゲートNt2によって反転されて出力端OpDOから出力される。ここで、信号NDi3は、記憶単位MUa3に記憶されたデータDD3のレベルを反転した信号なので、出力端OpDOからデータDD3が出力されることになる。
次に、クロックパルスCp7が出力された後に、Read信号がローレベルになり、前述したように、ノアゲートNorb0〜3がDFF0〜3の負のデータ出力端ON0〜3に対してノットゲートとして開かれる。そして、ヒューズメモリ13は、前述したようなシフトレジスタの動作を行い、クロックパルスCp7〜9に同期して記憶セルCel2、1、0の出力端OpNDi2、1、0における信号NDi2、1、0(データDD2、1、0の反転信号)を、ノットゲートNt2を介して、出力端OpDOから順繰りに出力する。これにより、出力端OpDOからデータDD3、2、1、0が出力されることになる。
次に、本実施形態による地磁気センサ1のウエハの作り込みの時において、オフセット値をヒューズメモリ13に設定する動作を、図7(a)に示すフローチャートを参照して説明する。
先ず、地磁気センサ1の回路が形成されたウエハが、テスタに接続され、コンタクトプローブを有するプローブ制御装置の上に置かれる。該チャックの底面には磁場付与用のコイルが取り付けられ、該コイルは該テスタによって所望の外部磁場を発生するように制御され、該ウエハに外部磁場を付与する。そして、地磁気センサ1の内部に設けられたコイルに、ウエハ上の端子を介して、テスタに接続されたプローブ制御装置のコンタクトプローブを接触させ、予め定められた電流を流し、この発熱により、地磁気センサ1を所望の温度に加熱する。さらに、テスタはプローブ制御装置を介して、コントロールロジック回路11に指示を行い、磁場付与用のコイルによって付与された外部磁場に対応する地磁気センサ1の測定値を採取する。本実施形態においては、磁場、温度条件を変化させて、複数回の測定を繰り返し行い、複数の所望の磁場および所望の温度においての測定値を得る。そして、複数の磁場および温度条件において得られた複数の測定値に対しそれぞれ演算を行い、それぞれのオフセット値を算出する(ステップSa1)。具体的には、温度を変化(もしくは磁場を変化)させながら、センサ特性測定を繰り返す。
次に、算出された磁気感度のオフセット値をヒューズメモリ13に記憶する(ステップSa2)。そして、オフセット値をヒューズメモリ13に設定する動作が終了する。これにより、地磁気センサ1の温度変化によるオフセット変化が記憶される。
次に、本実施形態による地磁気センサ1の実使用時の動作を説明する。
先ず、地磁気センサ1を搭載した携帯電話機の電源が投入され、各部の動作が開始する。以下、図7(b)に示すフローチャートを参照して、地磁気センサ1の動作を説明する。尚、地磁気センサ1内のヒューズメモリ13には、前述した地磁気センサ回路12のオフセット値が記憶されているものとする。
先ず、地磁気センサにおいて、コントロールロジック回路11はヒューズメモリ13から該温度におけるオフセット値を読み出す(ステップSb1)。次に、方位測定データの温度補償を行うために、現在の周囲温度の測定を行い(ステップSb2)、該温度データに対応する磁気感度のオフセット値を読み出す。次に、地磁気センサ回路12が方位測定を行う(ステップSb3)。次に、コントロールロジック回路11が、地磁気センサ回路12から方位測定データを読み出し、前述したオフセット値を用いて測定値の補正を行う(ステップSb4)。次に、該方位データに基づいて、携帯電話機の表示画面上に地図データが表示される。そして、ステップSb2に戻り、ステップSb2〜Sb4の処理が繰り返される。
以上のように、本実施形態によれば、地磁気センサ1が携帯電話機に組み込まれることによって発生する地磁気センサ回路12の磁気感度のオフセットを補正するためのオフセット補正値を、コントロールロジック回路11がヒューズメモリ13に設定し、地磁気センサ1の実使用時において、コントロールロジック回路11がヒューズメモリ13から、ヒューズメモリ13に設定されている地磁気センサ回路12のオフセット値を読み出して、該値により、測定値の補正を行うことが可能になる。そのため、測定値について、個体による特性のバラツキの補正をして地磁気センサの測定値の精度の向上を図ることができる。また、従来の地磁気センサのように、オフセット値をEEPROMに記憶するのに比して、チップを製造するのに、記憶部にトンネル絶縁膜のような薄い酸化膜を付けたり、チップにビット線やワード線を形成するためのポリシリコン層やメタル層を何層も積層するという、特殊なプロセスを必要とすることなく、チップを通常のC−MOSのプロセスを用いて、チップ単価を抑制しつつ、製造することができる。また、書き込みのための高電圧化回路や書き込み回路等を不要として、メモリの駆動のシステムの小規模化およびチップサイズの小型化ならびに低価格化を図ることができる。
また、チップにおいて、例えば、MOS−FET(Field Effect Transistor)のゲート電極の形成に使用されるポリサイドの層を利用することにより、ヒューズのために配線層を1層増やさずにすみ、また、メタル層によってヒューズを形成する場合のように、電源またはグランドのラインの引き回しに影響が及ぶことを回避することができる。
また、ヒューズFu0〜3をポリサイドによって形成しているので、メタルに比して抵抗率が高く、通電することにより発生する熱によって具合よく切断するヒューズを形成することができる。
また、オフセット値の格納用にヒューズメモリを用い、物理的にヒューズが切断されることにより該オフセット値が記憶されるので、該オフセット値の記憶データの経時変化を皆無にすることができる。
また、オフセット値を格納するためには32ビット程度の容量があればよいので、小容量(4〜数百ビット)のメモリを作り易いヒューズメモリは該オフセット値の格納用として好適である。
また、地磁気センサ1のオフセット値を算出するためのデータの測定は、ウエハの製造工程の中において使用されるテスタを使用するため、他のIC製品のテスト用の機材を共用することができる。また、ウエハから切り分け(ダイシング)が行われたチップを、磁場付与用のコイルが設けられた試験用治具に装着して、ウエハと同様にプローバにてデータを測定することもできる。
尚、図8に示すフローチャートのように、図7(a)に示すフローチャートに、上述したテスタによる外部磁場をゼロ磁場とするステップ(ステップSc1)を追加してもよい。この場合、ステップSc2がステップSa1に、ステップSc3がステップSa2に相当する。また、外部磁場をゼロ磁場としたときの出力値を基準値として、磁気センサの測定値から該基準値を比較することによって、磁気センサの測定値の特性を補正することもできる。テスタによって外部磁場をゼロ磁場にする具体的な方法として、内部コイルに現在存在している磁場(環境磁場)を打ち消す(キャンセルする)方向の磁場を発生させるような電流を流すことが考えられる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態による地磁気センサ1のブロック構成は図1と同じであるが、オフセット変化/温度変化の比をオフセットの温度係数としてヒューズメモリ13に記憶するところが、オフセット値そのものをヒューズメモリ13に記憶させる第1の実施形態と異なっている。このとき、該温度係数を算出する際に、前述した物理量センサ内の温度センサによって測定された温度を用いるところが、内部コイルに流す電流によって温度を規定している第1の実施形態と異なっている。
以下、図面を参照して、本実施形態を説明する。
地磁気センサ1内の温度センサは、作り込みにおいて、内部の温度センサ回路(図示しない)から周囲温度に対する特性を測定した結果を読み込み、該結果に基づいて温度センサ回路の測定値を補正する初期値を求め、また、該結果に基づいて温度センサ回路の感度特性を補正する補正値を求めて、ヒューズメモリ13に記憶する。また、上述した初期値および補正値により補正された温度に対するオフセット変化の比をオフセットの温度係数として算出し、ヒューズメモリ13に記憶する。
ここで、上述した温度センサ回路は、一般的なバンドギャップリファレンス回路と、A/Dコンバータとから構成される。バンドギャップリファレンス回路は、例えば、オペアンプ、ダイオード、抵抗からなる。A/Dコンバータは、バンドギャップリファレンス回路の出力電圧のA/D変換を行い、A/D変換の結果である出力値Doutを出力する。
尚、温度センサ回路において、周囲温度Tが25℃のときの出力値Doutが600であるとき、出力値Doutは、下記の(式1)のようになる。
Dout=−2(T−25)+600 ・・・(式1)
(式1)より、例えば、周囲温度Tが30℃のときは、出力値Doutが590となる。
また、コントロールロジック回路11は、後述する、初期値ΔDおよび補正値Δkをヒューズメモリ13から、上述したオフセットの温度係数と共に読み出し、該値を用いて温度センサ回路の測定値を補正し、該温度測定値およびオフセットの温度係数よりオフセットを算出する。
次に、本実施形態における地磁気センサ1のウエハの作り込みにおいて、上述したオフセットの温度係数と共に、内部の温度センサについての上述した初期値ΔDおよび補正値Δkを、ヒューズメモリ13に設定する動作を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
先ず、地磁気センサ1の回路が形成されたウエハがチャック(ウエハを固定する治具)の上に置かれる。該ウエハ中には加熱用のコイルが取り付けられ、該コイルは該チャックに接続されたテスタによって所望の熱を発生するように制御され、該ウエハを加熱する。次に、磁場付与用のコイルによって、テスタによる外部磁場がゼロ磁場にされ(ステップSd1)、以下の手順にてセンサの特性の測定が行われる。
すなわち、上述したコイルがテスタによって温度T1に制御される。次に、温度センサ回路の特性の測定が行われる。そして、その結果をコントロールロジック回路11が、温度T1に対する温度センサ回路の出力値Doutを出力値D1’として、プローバを介して、テスタ内のメモリに一旦、入力する(ステップSd2)。次に、コイルがテスタによって温度T2に制御され、温度センサ回路の特性の測定が行われ、その結果を、コントロールロジック回路11が、温度T2に対する温度センサ回路の出力値Doutを出力値D2’として、テスタ内のメモリに一旦、入力する(ステップSd3)。
次に、(式1)を用いて、温度T1に対する出力値Doutの理論値D1および温度T2に対する出力値Doutの理論値D2が算出される。そして、出力値D1’、D2’、理論値D1、温度T1、T2、(式1)の温度係数m(=−2)を用いて、以下のような演算にて、初期値ΔDおよび補正値Δkが算出される。
すなわち、初期値ΔDが、(式2)に示されるように、出力値D1’から理論値D1を減算することにより求められる。
ΔD=D1’−D1 ・・・(式2)
また、補正値Δkが、出力値D1’、D2’温度T1、T2、(式1)の温度係数mを用いて、(式3)に示される演算によって求められる。
Δk=(D2’−D1’)/〔(T2−T1)m 〕 ・・・(式3)
次に、初期値ΔDおよび補正値Δkが、ヒューズメモリ13に記憶される(ステップSd4)。
次に、地磁気センサ1の温度が測定され、上述した初期値ΔDおよび補正値Δkによって測定された温度が補正される(ステップSd5)。次に、ゼロ磁場に対応する地磁気センサ1の測定値が採取される(ステップSd6)。次に、地磁気センサ1の内部に設けられたコイルに、予め定められた電流が流され、この発熱により、地磁気センサ1が所望の温度に加熱され、地磁気センサ1の温度が変更される(ステップSd7)。
次に、磁場付与用のコイルによって、予め定められた外部磁場が地磁気センサ1に付与される(ステップSd8)。そして、ステップSd5に戻り、以下のステップSd5〜Sd8の処理が繰り返される。
尚、地磁気センサ1の温度補正値が、外部磁場の強度により変化する素子特性をもつ場合、このステップSd8にて、外部磁場を付与するようにし、地磁気センサ1の温度補正値が、外部磁場の強度により影響を受けない素子特性をもつ場合、ステップSd8をスキップして、ステップSd5に進むように設定することができる。
そして、ステップSd5〜Sd8の処理が、予め定められた回数行われると、ステップSd7の処理の後にステップSd8に移行せず、ステップSd9に移行する。すなわち、
地磁気センサ1の測定値からオフセット値を算出し、該オフセット値および温度センサの測定値に基づいて、オフセット値変化/温度センサ変化の比なるオフセット値の温度係数を算出し、ヒューズメモリ13に記憶する(ステップSd9)。そして、オフセット値の温度係数をヒューズメモリ13に設定する動作が終了する。これにより、地磁気センサ1のオフセット値の温度係数が記憶される。
次に、本実施形態による地磁気センサ1の実使用時の動作を、図7(b)に示すフローチャートを参照して説明する。本実施形態における地磁気センサ1の実使用時の動作は、第1の実施形態における地磁気センサ1の動作と類似しているので、相違点のみ説明する。
先ず、地磁気センサ1において、コントロールロジック回路11はヒューズメモリ13から該温度におけるオフセットの温度係数を読み出す(ステップSb1)。次に、方位測定データの温度補償を行うために、現在の周囲温度の測定を行い(ステップSb2)、温度センサの温度補正を行った後の値およびオフセットの温度係数から該温度に対応するオフセット値を算出する。
このとき、コントロールロジック回路11はヒューズメモリ13から、前述した初期値ΔDおよび補正値Δkを読み出し、それを用い、以下のような演算によって、温度センサから出力された出力値Doutを温度に変換した値である、温度出力値Toutを出力し(ステップSb3)、温度センサの補正が行われる。
すなわち、温度出力値Toutが、測定値D、理論値D1、初期値ΔD、補正値Δk、(式1)の温度係数mを用いて、(式4)に示される演算によって求められる。
Tout=〔D−(D1+ΔD)〕×〔1/(Δk×m)〕+T1(℃) ・・・(式4)
尚、初期値ΔDおよび補正値Δkをヒューズメモリ13に設定する動作が温度T1を25℃として行われた場合、(式4)におけるT1は25℃(D1=600)となる。
次に、地磁気センサ回路12が方位測定を行う(ステップSb3)。次に、コントロールロジック回路11が、地磁気センサ回路12から方位測定データを読み出し、前述した補正後の温度出力値Toutに対するオフセット値を用いて測定値の補正を行う(ステップSb4)。次に、該方位データに基づいて、携帯電話機の表示画面上に地図データが表示される。そして、ステップSb2に戻り、ステップSb2〜Sb4の処理が繰り返される。
以上のように、本実施形態によれば、地磁気センサ1内の温度センサの作り込み時において、コントロールロジック回路11が温度センサ内の温度センサ回路の初期値ΔDおよび補正値Δkをヒューズメモリ13に設定し、上述した初期値および補正値により補正された温度に対するオフセット変化の比をオフセットの温度係数として算出し、ヒューズメモリ13に記憶し、温度センサの実使用時において、コントロールロジック回路11がヒューズメモリ13から、ヒューズメモリ13に設定されている温度センサ回路の初期値ΔDおよび補正値Δkをオフセットの温度係数と共に読み出して、温度出力値Toutの出力を行い、該値により地磁気センサ1のオフセットを補正することが可能になる。そのため、記憶すべき数値の個数を減らすことができる。
尚、地磁気センサ1内の温度センサの初期値ΔDおよび補正値Δkを算出するためのデータを一時的に記憶するためのメモリは、テスタ内のメモリに限らず、地磁気センサ1のチップ上にDRAM、SRAM等のキャッシュメモリや、別のヒューズメモリが形成され、上記のデータを一時的に記憶することが可能であるなら、それらのメモリを用いてもよい。
また、地磁気センサ1内の温度センサの初期値ΔDおよび補正値Δkを算出するためのデータの測定は、ウエハの製造工程の中において使用されるテスタに装備された加熱可能なチャックを使用するため、他のLSI用のテストのための機材を共用することができる。また、ウエハから切り分け(ダイシング)が行われたチップを、加熱用のヒータが設けられた試験用治具に装着して、ウエハと同様にプローバにて出力値を測定することもできる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態による地磁気センサ1のブロック構成は図1と同じであるが、地磁気センサ1の作り込みにおいて、温度と外部磁場の両方を変化させるときに、予めウエハ上のチップ毎の温度センサの感度特性を求めておき、その上で該温度センサによって実際の温度を測定してフィードバックすることにより、高精度に温度制御を行うようにするところが、地磁気センサ1内の温度センサによって温度のモニターを行っていない第1の実施形態と異なっている。以下、図7(a)に示すフローチャートを参照して、本実施形態を説明する。尚、本実施形態における地磁気センサ1の作り込みにおける動作は、第1の実施形態における地磁気センサ1の作り込みにおける動作と類似しているので、相違点を重点的に説明する。
具体的に、ステップSa1において、予めウエハ上のチップ毎の温度センサの感度特性を求めておき、これをテスタ側のメモリに記憶しておく。このとき、チップの位置は番地化され、番地毎の温度センサ特性として、テスタ側のメモリにこの感度特性と番地情報とが記憶される。
次に、温度調節機能のあるプロープ制御装置を用いて、所望の温度になるように、第1の実施形態と同様に、地磁気センサ1内のコイルに通電して加熱する。そして、地磁気センサ1内の温度センサにより、センサチップ内の測定温度をモニタ(測定)する。ここで、テスタに記憶されている番地情報をもとに、温度センサ特性情報を読み出し、これを用いてチップ内の測定温度を補正して正確な温度を算出する。そして、この温度(実測値)と、所定の温度(理論値)とを比較して異なる場合は、プロープ制御装置の温度調節機能により温度センサの温度を調整する。
そして、上記の動作により、地磁気センサ1を所望の温度に加熱する。さらに、テスタはプローブ制御装置を介して、コントロールロジック回路11に指示を行い、磁場付与用のコイルによって付与された外部磁場に対応する地磁気センサ1の測定値を採取する。本実施形態においては、磁場、温度条件を変化させて、複数回の測定を繰り返し行い、複数の所望の磁場および所望の温度においての測定値を得る。そして、複数の磁場および温度条件において得られた複数の測定値に対しそれぞれ演算を行い、それぞれのオフセット値を算出する。
次に、ステップSa2において、ウエハ上のチップ毎の温度センサの特性情報および算出されたオフセット値をヒューズメモリ13に記憶する。そして、オフセット値をヒューズメモリ13に設定する動作が終了する。これにより、地磁気センサ1の温度変化によるオフセット変化が記憶される。
以上のように、上記実施形態によれば、温度と外部磁場の両方を変化させるときに、予めウエハ上のチップ毎の温度センサの感度特性を求めておき、その上で温度センサによって実際の温度を測定してフィードバックすることにより、高精度に温度制御を行って、温度によるオフセット値を正確に採取することができる。
この実施形態においても、温度条件と外部磁場の条件は両方変化させることができる。例えば、25℃と35℃の二点に変化させ、それぞれにおいて複数の外部磁場条件において測定し、オフセット値を算出する。
ここでは、温度を固定して磁場を変化させるのが効率的だが、磁場を固定して温度だけをさきに変化させてもよいし、ランダムに測定してもよい。
また、本実施形態の変形例として、第2の実施形態のように、オフセットの温度係数と、感度特性とをヒューズメモリ13に記憶してもよい。この場合は、一旦テスタ側のメモリに記憶した番地毎の感度特性を、当該番地に対応するチップのヒューズメモリ13に取り込む。こうすることにより、個々のチップに分離された後に、各温度センサの感度パラツキ(初期値△D)とオフセットの温度係数(△k)とから、温度センサの補正をすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での設計変更も含まれる。
例えば、ヒューズ素子への書き込みは通電による他、レーザ、FIB、電子ビーム等の外部からの照射による切断によってもよい。この他、ヒューズ素子が物理的な切断を受けなくても、抵抗値が高くなって実質的に切断されたと判断される状態にできる手段があれば何でもよい。また、アンチヒューズのように、高抵抗(もしくは絶縁状態)のものが低抵抗となって、電気的導通が良好になることを利用するメモリであってもよい。
本発明の各実施形態における地磁気センサ1の構成を示す図である。 同実施形態における記憶単位MUaおよびMUbの構成を示す図である。 同実施形態におけるデータの書き込み時のヒューズメモリ13の回路図である。 同実施形態におけるデータの書き込み時のヒューズメモリ13のタイミングを示す図である。 同実施形態におけるデータの読み出し時のヒューズメモリ13の回路図である。 同実施形態におけるデータの読み出し時のヒューズメモリ13のタイミングを示す図である。 本発明の第1〜2の実施形態における地磁気センサ1のウエハの作り込み時においてオフセット値をヒューズメモリ13に設定する動作と、および地磁気センサ1の実使用時の動作とを示すフローチャートである。 図7におけるフローチャートに、ゼロ磁場付与のステップ(ステップSc1)を追加したフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における地磁気センサ1のウエハの作り込み時においてオフセット値をヒューズメモリ13に設定する動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・地磁気センサ、11・・・コントロールロジック回路(補正データ書込手段)(補正データ読出手段)(補正手段)(制御手段)、12・・・地磁気センサ回路(地磁気検知手段)、13・・・ヒューズメモリ

Claims (3)

  1. 地磁気を検出する地磁気検知手段と、
    選択的に電気的切断もしくは接続が可能であり、その電気的切断もしくは接続の状態により所定のデータを記憶するヒューズメモリと、
    温度を検知する温度測定手段と、
    複数の温度条件において前記地磁気検知手段によって検出された地磁気を測定値として入力し、各温度条件において前記測定値を補正するためのオフセット値を求めて、前記補正値に応じて前記ヒューズメモリの電気的切断を行うことにより、前記補正値を前記ヒューズメモリに書き込む補正データ書込手段と、
    記ヒューズメモリから前記オフセット値を読み出す補正データ読出手段と、
    記地磁気検知手段の測定値を入力し、前記補正データ読み出し手段によって読み出された前記オフセット値に基づいて前記地磁気検知手段の測定値の補正を行う補正手段と、
    を備えた地磁気センサの測定値を補正する地磁気センサの補正方法であって、
    前記地磁気センサの製造時に、
    予め前記温度測定手段の測定結果を補正するための温度測定特性を求め、前記ヒューズメモリに記憶する第1のステップと、
    前記補正データ書込手段が、前記温度測定手段の測定結果が前記温度測定特性によって補正された値がそれぞれ異なる複数の温度条件における各オフセット値を、前記ヒューズメモリに書き込む第2のステップと、
    を有し、
    前記地磁気センサの製造後の実使用時に、
    前記温度測定手段の測定結果を前記温度測定特性によって補正する第3のステップと、
    前記補正データ読出手段が、前記ヒューズメモリから、前記温度測定特性によって補正された前記温度測定手段の測定結果に対応する前記オフセット値を読み出す第4のステップと、
    前記補正手段が、読み出された前記オフセット値に基づいて前記地磁気検知手段の測定値の補正を行う第5のステップと、
    を有することを特徴とする地磁気センサの補正方法
  2. 前記第2のステップにおいて、前記温度測定特性によって補正された値の変化に対する前記オフセット値の変化の比をオフセットの温度係数として算出し、前記オフセット値に代えて前記温度係数を前記ヒューズメモリに書き込み、
    前記第4のステップにおいて、前記補正データ読出手段は、前記ヒューズメモリから前記温度係数を読み出し、前記温度測定特性によって補正された前記温度測定手段の測定結果に対応する前記オフセット値を前記温度係数に基づいて算出し、
    前記第5のステップにおいて、前記補正手段は、前記補正データ読出手段によって算出されたオフセット値に基づいて前記地磁気検知手段の測定値の補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の地磁気センサの補正方法。
  3. 記地磁気センサの製造時に、ゼロ磁場における測定値に基づいて、測定値の補正を行うステップを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の地磁気センサの補正方法。
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