JP4253553B2 - 荷電粒子線を用いた成膜方法と選択エッチング方法および荷電粒子線装置 - Google Patents

荷電粒子線を用いた成膜方法と選択エッチング方法および荷電粒子線装置 Download PDF

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Description

本発明は、堆積ガスによる成膜又はエッチングガスによる選択エッチングの方法および荷電粒子線装置、ならびにLSIの製造方法およびLSI製造装置技術に関し、特に、集束イオンビーム(以下、FIBと略記する)を用いた堆積ガスによる成膜又はエッチングガスによる選択エッチングの方法に適用して有効な技術に関するものである。
FIB装置はFIBを試料表面で走査し,試料表面から発生する二次電子や二次イオンを検出し,その分布から試料表面の微細領域観察をすることができる。また,FIBを基板表面で走査して基板表面をスパッタエッチング加工することもできる。さらに,薄膜の原料となるガスを試料室に導入して試料表面に吹き付け,同時にFIBを基板表面で走査すると,この原料ガスを分解させてFIB走査領域の基板表面に金属膜などをデポジション形成することができる。この成膜方法は,FIBアシストデポジション法(以下,FIBAD法と略記する)と呼ばれる。さらに,スパッタエッチング加工をする際に,エッチングガスを基板に吹き付けると,基板構成物質ごとのエッチング速度を加減速することができる。このエッチング加工方法は,選択エッチング法と呼ばれる。FIBAD法と選択エッチング法は幅広く利用されている。
図1は,FIBAD法と選択エッチング法で用いるFIB走査とガスの導入方法を示す図である。ノズル12から,基板21へ局所的にガスを導入する。ノズル12をFIB照射位置に近づけると,基板8のガス吸着量を増大することができる。FIBAD法と選択エッチング法は,原料となるガス(堆積ガス又はエッチングガス)をノズル12から吹き付けて所望の走査領域18でFIB走査する。
図2はFIB11の走査方法を示す。基板8の表面でFIB11は,有限のプローブサイズ14を有する。基板8の表面には,ノズル12から導入された堆積ガス15が吸着する。FIB11は,走査格子点16に一定時間滞在し,走査間隔17離れた隣の走査格子点16に移動する。一般に,走査間隔17は,FIBのプローブサイズ14に合わせて10nm〜1000nmに設定する。上述の手法で走査領域18を繰り返し走査すると,FIBの照射密度を一様にし,同時にFIBAD法ではデポジション形成する膜厚、選択エッチング法ではエッチング加工深さの一様性を実現する。
FIBAD法により、形成する膜の膜厚を均一化する技術としては、以下の先行技術がある。
公知例1(特開平8−298243)には、膜を堆積させる試料表面に傾斜や孔がある場合に、FIBの照射量を,FIBが照射される実効面積に応じて変えることにより、試料に対する全体的なFIB照射量を実効的に均一にするFIBAD法が開示されている。
公知例2(特開平3−289133)には,FIBのビーム条件(加速電圧とビーム電流)応じてビームの走査条件(ビーム走査速度と走査ピッチと走査パターン)を制御し、堆積する膜厚を均一化する技術が開示されている。
また、FIBにより選択エッチングを行なう場合に、エッチングレートを均一化する技術としては、以下の先行技術がある。
公知例3(特開平9−120153)には、FIBの照射スポットを隣接照射スポットに移動する際に、隣接照射スポットに十分なエッチングガスが供給されるまでビームスポットを走査領域外に移動して所定時間遅延する技術が開示されている。この間、FIBはブランキングされ、ビームスポットの移動位置へはFIBは照射されない。そのため、照射スポットと、重なり位置でのエッチングレートが均一化される。
公知例4(特開2000−29201)には、加工部位の種類(面積、位置、形状)に応じて予めエッチングレートを求めておき、加工部位に応じてFIB照射回数を決定する技術が開示されている。
特開平8−298243号公報
特開平3−289133号公報 特開平9−120153号公報 特開2000−29201号公報
従来のFIB装置により成膜または選択エッチングを行なう場合,オペレータが、FIBを走査する領域を設定した後,最適なビーム電流と走査方法を経験により選んでいた。また、一般的に、加工時の原料ガスの供給量とFIBの走査速度は固定であった。そのため,オペレータの設定が不適切な場合,成膜時に膜が基板表面に形成されないという問題や、選択エッチング時にFIBの照射領域内で基板表面のエッチング差が小さいといった問題が生じていた。
公知例1に開示された技術は、照射位置に応じてFIB照射量を変える技術であるが、FIB照射量を変えただけでは堆積する膜を均一化することはできず、従って成膜速度と均一な膜を生成することを両立することはできない。
公知例2には、ビーム条件に応じてビーム走査速度と走査ピッチと走査パターンを自動設定する技術が開示されているが、所望の走査領域に対して光学系の設定をどのように最適化すればよいのかという点について、全く開示がない。
公知例3に開示された技術では、選択比の大きな選択エッチングを行なうことが可能であるが、エッチングガスが供給されるまでビームスポットの移動が遅延する、結局、加工時間が増大する。
公知例4には、予め求めたエッチングレートを考慮して、加工部位に応じてFIB照射回数を決定する技術が開示されているが、面積、位置、形状に応じてFIBの照射量を変えるだけでは、加工速度を向上する上では不十分である。加工条件を最適化しようとすれば、FIBの照射量だけではなく、FIBのビーム条件も加工部位に応じて変える必要があり、ビーム条件を変えればエッチングレートが変わるからである。
本発明の1つの目的は、集束した荷電粒子線の走査による成膜技術において,所望の走査領域に対して膜を従来よりも効率的に作成できる荷電粒子装置、ないし集束した荷電粒子線の走査による選択エッチング技術において,所望の走査領域に対して従来よりも効率的に選択エッチングが可能な荷電粒子装置を提供することにある。
FIBを用いた加工(例えば、成膜、選択エッチング等)においては、多数のパラメータを最適化する作業が必要となる。本発明の発明者らは、FIBの加工パラメータにおいて、成膜時の膜成長速度やエッチングレートが、FIBの走査周期に対する最適値が存在することを発見した。ここで、走査周期とは、荷電粒子線は、所望領域内で走査開始位置から走査終了位置に移動して、更に走査開始に戻ってくるまでの所要時間をいう。
従来、膜成長速度またはエッチングレートは、走査周期に対して単調減少するのみで、最大値ないし極大値を取りうるとは全く考えられていなかった。走査領域の面積を一定とし、加工ガスの供給量を一定にするならば、走査周期を大きくすることは、ビームの走査速度を遅くすることと同義であり、ビームの走査速度が遅くなれば、加工面積全体での加工速度が低下するのは当然だからである。
本発明では、加工速度の走査周期依存性を考慮して各FIBの加工パラメータを最適化することにより前述の課題を解決する。
上記設定にもとづく走査方法と照射密度により成膜することにより、高速に所望の膜を作成できると同じに、判断結果の表示により、操作者は成膜設定を所望の膜質などの目的に合わせて変更することもできる。その結果、荷電粒子線の走査による成膜技術において、膜を効率的に作成する技術を提供することができる。
以下、実施例について具体的に記載する。
図3には、走査領域内で、荷電粒子線のビームスポットがどのように動くかを模式的に示した。1つの円が1つのビームスポットに対応し、ビームスポットは、矢印の方向に沿って走査される。ここで、「ビームスポット」とは、入射した荷電粒子線が試料表面で占める領域の大きさをいう。ビームスポットの中心を「走査格子点」と称し、図3では、引出し番号16で示される。18は走査領域を示し、図3は、走査領域内で、走査格子点を3角格子に配列した例を示している。
図4は成膜速度の走査間隔依存性を示す。ここで、「走査間隔」とは、ある走査格子点と、当該走査格子点に対して最隣接する走査格子点との距離をいう。「成膜速度」とは、単位時間当たりの膜厚の成長速度である。一つのビームスポットに入射荷電粒子線が滞在するビーム滞在時間と、走査周期は固定した。成膜速度は、走査間隔が増大するに伴い、走査間隔がd点まで増大し、d点で最大値を取った後、走査間隔の増大に伴い減少する。図中の引出番号14は、d点を意味する。d点の大きさは、プローブサイズの大きさに等しい。走査間隔がd点より小さい領域では、走査間隔がビームスポットサイズより小さいことを意味する。この領域では、隣接スポットにビームが移動した際に、移動前のスポットと重なる位置が生じ、供給される堆積ガス分子が消費しつくされて成膜速度が減少する。そのため、走査間隔が小さくなるに従って、重なり位置の面積が増大し、成膜速度は減少する。走査間隔がd点より大きい領域では、接するビームスポット間に隙間ができる。隙間にはビームが照射されないため、走査領域内で膜が形成されない領域が生じ、結果的に走査領域全体で平均した成膜速度が減少する。このため、走査間隔が増大するに伴って成膜速度が減少する。走査間隔がプローブサイズに等しい状態は、ちょうど隣接しあうビームスポット間の距離がゼロである状態に等しい。
図5は成膜速度のビーム滞在時間依存性を示す。ここで、「ビーム滞在時間」とは、ビームスポットがある位置に滞在する時間のことである。走査間隔はプローブサイズに合わせ、隣接ビームスポットとの間に隙間が生じないようにしてある。走査周期およびガス供給量は固定した。成膜速度は、ビーム滞在時間が増大するに従って増大し、最適ビーム滞在時間Tdで最大値を取る。最適ビーム滞在時間を過ぎると、ビーム滞在時間の増大に伴って減少する。これは、被加工領域への加工ガスの供給量と被加工領域におけるビームの滞在時間が最適値を取るときに加工速度が最大となることを意味している。
図6は成膜速度の走査周期依存性を示す。点線は、従来考えられていた成膜速度の走査周期依存性であり、実線が、本実施例における成膜速度の走査周期依存性を示す。走査間隔をプローブサイズdに合わせて,ビーム滞在時間を最適ビーム滞在時間Tdに固定した。点線においては、成膜速度は、走査周期の増加に伴って単調減少するだけであるが、実線では、走査周期がPdのところで成膜速度が最大値を取り,Pdから離れると減少している。
図4と図5と図6より,成膜速度は,走査間隔をプローブサイズdに設定し,かつビーム滞在時間を最適ビーム滞在時間Tdに設定し、更に走査周期の大きさをPdに設定すると,成膜速度が最大になることがわかる。従って、成膜速度が最大にするには、3つのパラメータ、走査間隔、ビーム滞在時間および走査周期を最適な値に設定する必要がある。走査間隔の最適値であるプローブサイズdと、ビーム滞在時間の最適値である最適ビーム滞在時間Tdは,光学系の設定、特に荷電粒子線のビーム電流密度に強く依存する。ここで、プローブサイズdは、ビーム電流密度に比例して増大する傾向がある。従って、最適ビーム滞在時間は、ビーム電流密度に反比例する。すなわち,各光学系の設定に対して成膜速度が最大になる走査面積をSとすると、Sは、おおよそS=Pd×d÷Tdという式で表現することができる。
次に、成膜材料としてタングステンを用いた場合を例にして、成膜速度が最大になる走査面積と各光学系の設定の関係の求め方を示す。
図7は、タングステンデポのデポレートの走査周期依存性を示す。走査周期が1msec以下でデポレートが減少する理由は,FIBにより消費されたガス分子が再度吸着して十分な量になるまでに1msec程度の時間を必要とするためである。一方,ビーム滞在時間はμsecオーダーの値であり,十分な量のガス分子を基板に吸着するには,ビーム滞在時間に比べて長い時間を必要としている。
図7で示したデポレートの走査周期依存性は,デポレートをYとすると以下の実験式
Figure 0004253553
でフィッティングすることが可能である。ここで,Yはデポ係数,Pは走査周期23,τは緩和時間,YSPはスパッタ係数である。物理的には、式1の前半は形成される膜厚のレート、YSPがスパッタによりエッチングされる膜厚のレートを式1によるフィッティングのパラメータを求めるためには,A点34とB点35とC点36の3点程度のデポレートの実測値を求めればよい。式1より成膜速度Wは
Figure 0004253553
である。ここでIpはビーム電流,Tdは最適ビーム滞在時間,Pは走査周期,dはプローブサイズである。Wの走査周期に対する最大値は、P=PdにおけるWの微分係数で示され、以下の式3で表される。
Figure 0004253553
ここで,Pdはガス走査周期である。図8は式3より求めたPd/τのYSP/Y依存性である。Pdはτに反比例し,YSP/Yに対して増加している。このように,Pdはデポレートの走査周期依存性から決定することができる。
図9は,採用したFIB装置の光学系における走査面積と最速の成膜速度を得るビーム電流の関係を示す図である。縦軸はビーム電流,横軸は各光学系の設定で成膜速度が最大になる走査面積である。成膜速度が最大になる走査面積は、式S=Pd×d÷Tdから求めた。式S中のパラメータPdは、図7のフィッティングカーブよりY,τ,YSPを求めて、図8の実線に代入することにより計算することができる。式S中のパラメータTdは、図5の実線がピーク値になるビーム滞在時間である。さらに、式S中のパラメータdは、図4の実線がピーク値になる走査間隔である。この走査間隔はビーム電流依存して変化するプローブサイズと一致している。式Sのパラメータdに各ビーム電流のプローブサイズを代入して比較することにより,始めて各走査面積に対して最速の成膜速度を得るビーム電流の決定が可能となる。
以上説明した成膜パラメータの決定方法をまとめると以下の通りとなる。
試料表面へ堆積ガスを吹き付け,さらに荷電粒子線照射光学系により集束した荷電粒子線を走査して試料表面に成膜する方法において,デポレートの走査周期の依存性情報から成膜速度を推定し,荷電粒子線の走査間隔とビーム滞在時間を一定に保ち走査を行う成膜方法とする。さらにこの成膜方法において,
a.各光学系の設定に対するビーム電流とプローブサイズと最適ビーム滞在時間を記憶する。
b.各光学系の設定に対するデポレートの走査周期依存性をテーブル又は式1にして記憶する。
c.任意の走査領域に対する成膜速度を式2などにより求める。
d.成膜速度が最大値となる光学系の設定を図9などにより選択する。
e.選択した光学系の設定とプローブサイズによる走査間隔と最適ビーム滞在時間を用いて成膜をする。
の手段により成膜することを特徴とする成膜方法とする。
上に述べた手順を、成膜装置のシーケンサに組み込む、あるいは成膜装置の制御装置にソフトウェアとして組み込むことにより、目的の走査面積に対して成膜速度を最速にして加工を行なうことが可能な成膜装置を提供することができる。走査面積は、成膜装置のユーザインタフェースを介して入力される。なお,堆積ガスによる成膜と同様に、エッチングガスによる選択エッチングにも適用することができる。
図10は,本実施例で説明した成膜方法を実現する荷電粒子線装置の構成例を示す。図10の荷電粒子線装置は、イオン源1から引き出し電極2によりイオンビームを引き出し、コンデンサレンズ3によりイオンビームを集束した後、ビーム制限アパーチャー4によりイオンビームを絞り、対物レンズ6により基板8の表面にイオンビームを集束する荷電粒子線装置と、試料を載置する可動の試料台7と、2次粒子検出器9と偏向器5と制御装置10と堆積性ガスノズル12などにより構成される。
図11は,図10に示した成膜装置の制御用ユーザインタフェースである制御画面である。図11では、制御画面に走査領域の設定用画面が表示されている。オペレータは走査イオン顕微鏡像(SIM像)30を参考に、成膜するための走査領域31を設定する。走査領域31の設定は、図10の制御装置10に示されたキーボードなどの入力手段を介して設定される。成膜装置の制御手段10は、入力された走査領域31の設定値より走査面積19を求めた後,走査面積19に対して最速の成膜速度を得るビーム電流32を求めて制御画面に表示する。この走査領域設定画面には,入力された走査領域31に対する成膜パラメータの最適値(ビーム電流,ビーム滞在時間,走査間隔など)が表示される。
図12は,制御画面に表示される光学系設定の選択画面の一例である。成膜装置の制御装置10は、ユーザインタフェースを介して設定された走査領域の値に対し,複数のビーム電流値に対する成膜速度を求め、光学系設定の選択画面に表示する。表示する成膜速度は、その都度計算しても良いし、制御装置内あるいは外付けの記憶手段に格納された値を読み出して表示しても良い。装置オペレータは、ユーザインタフェースを介して所望の成膜速度のビーム電流値を選択し、成膜装置は、入力されたビーム電流値に応じて最適な条件で成膜を実行する。光学系設定の選択画面は成膜速度の表示を成膜時間に置き換えることもできる。なお、ビーム電流値以外にビームモードを選択肢として光学系設定の選択画面に表示することも可能である。
実施例1では、図7〜9に示したフィッティングカーブから決まるパラメータを用いることにより、成膜パラメータPd、Td、dの最適値を求めた。図7〜9に示したフィッティングカーブは、基本的に一度決めてしまえば、永年使用が可能なカーブである。しかしながら、出荷時の機差、成膜条件の変化などにより、フィッティングカーブ自体を構成しなければならない場合もある。そこで、本実施例では、フィッティングカーブ及び当該カーブから定まる成膜パラメータの較正方法について説明する。
図13には、成膜装置に付随した制御装置10のユーザインタフェース画面に表示される成膜速度の較正画面を示す。工程および物質37とビーム電流39はそれぞれ選択することができる。ここで、工程とは加工の種類のことであり、本実施例では、成膜(デポ)、選択エッチングの2種類から選択する。図13(a)では,工程としてデポ,成膜物質としてタングステン,ビーム電流39として1.00nAを選択した。走査間隔40としてプローブサイズd,ビーム滞在時間41は最適ビーム滞在時間26,A点34とB点35とC点36は各走査周期を変えて測定した膜厚の実測値を入力する。入力された膜厚の実測値に応じて、フィッティングカーブのフィッティングパラメータであるPd/τ、YSP/Y等が再計算され、制御装置10内の記憶手段に格納される。制御画面には、構成画面を複数表示しても良く、図13(b)は、光学系39の選択値を変更してフィッティングパラメータの較正を行なう場合の較正用画面を示す。工程・物質37,光学系の設定39の選択値を変更するたびに,走査間隔40はプローブサイズ14,ビーム滞在時間41は最適ビーム滞在時間26,A点34とB点35とC点36は各走査周期で測定した膜厚を入力する。
図13では、フィッティングパラメータを成膜装置の制御装置に計算させたが、オペレータがフィッティングパラメータを直接入力しても良い。図14には、成膜速度を較正するための画面を示す。各工程・物質37,光学系の設定値39に対して走査間隔40はプローブサイズd,ビーム滞在時間41には最適ビーム滞在時間Td,Yにはデポレートの走査周期依存性から求めたデポ係数,τには緩和時間,YSPにはスパッタ係数を入力する。較正した成膜速度は成膜装置に付随した制御装置10に格納して、図11または図12に示した光学系設定の選択画面の表示に用いる。
図15は本発明の実施例の1つである成膜方法を示すフローチャートである。図13又は図14で示した成膜速度の較正手段により、複数のビーム電流値に対して、プローブサイズ(d)、最適ビーム滞在時間(Td)、デポ係数Y、緩和時間τ、スパッタ係数YSP、最適走査周期Pdを設定し、制御装置10内の記憶手段に格納する。この際、デポ係数Y、緩和時間τ、スパッタ係数YSP、最適走査周期Pdなどに変えて、各ビーム電流値に対して走査面積と成膜速度などをテーブルにして記憶する方法を用いてもよい。各光学系の設定で、最速成膜速度が実現する走査面積Sは
Figure 0004253553
である。制御装置10は、ユーザインタフェースを介して設定された走査面積の設定値に近い走査面積Sを持つ光学系の設定を選択し、これにより,ビーム電流・ビーム滞在時間・走査間隔といった各成膜パラメータが自動的に設定される。なお、成膜速度に対しては、プローブサイズdが影響を与えるため,成膜前にオートフォーカスを実施して、被加工物である試料表面にビームの焦点が合うようにプローブサイズdを設定してもよい。
さらに,従来法に比べて成膜時間を短縮することもできる。
図16は本発明の実施例の1つである成膜速度を較正する画面を示す。前述の成膜速度を較正する手段に,選択したビーム電流値における成膜パラメータの設定値から、異なるビーム電流値における成膜パラメータの値を推測する自動較正機能45が追加されている。
図17は自動較正機能が付加された場合のフローチャートである。1つの光学系の設定でのデポレートの測定値を用いて緩和時間とデポ係数を求め,その変化量よりその他の光学系の設定に対する緩和時間とデポ係数を導出する。
FIBで成膜を行なう場合、デポした領域の下部に窪みが形成される場合がある。窪みといっても何もない空洞ではなく、デポする膜と同じ材料組成の物質ないしデポする膜の材料と被加工領域を形成している物質との反応生成物によって、形成される窪みは埋められている。これは、FIBにより膜が堆積する以前に、スパッタ効果により被加工領域が削られて、その上に膜が堆積するためである。図18には、その様子を示した。基板8とデポ膜13の接合面に,FIBにより基板表面に窪みが形成される。30kVのGaイオンで成膜すると,膜基板間スパッタ深さ61は200nmになることもある。
図19は膜基板間スパッタ深さのビーム滞在時間依存性である。ビーム滞在時間は、0からTdまでは、ほぼ一定値を取るが,ビーム滞在時間が最適ビーム滞在時間Tdを超えると,膜基板間スパッタ深さは増加する。成膜パラメータのうち、ビーム滞在時間を最適ビーム滞在時間Tdに設定して成膜を行なうと,従来技術を用いて成膜を行なった場合に比べて膜基板間スパッタ深さを浅くすることが出来る。
図20は本発明の実施例の1つである膜質の選択を可能とする1組の成膜制御画面である。図12の光学系設定の選択画面に,新たに膜基板間スパッタ深さとプローブサイズdが表示される。オペレータは膜質を膜基板間スパッタ深さとプローブサイズから選ぶことができる。登録画面は図13に膜基板間スパッタ深さを追加したものである。
図21は膜質の選択を可能とする成膜方法のフローチャートである。図15の成膜速度を較正する手段に新たに膜基板間スパッタ深さ(δW)46の登録を追加した。光学系の設定を決定から光学系の設定候補の表示に変更して,オペレータが膜質を考慮して選択できるようにした。図21に示したフローチャートは、成膜装置の制御装置内にソフトウェアとして組み込まれ、成膜装置をフローチャートに示した手順通りに動作させる。
図22には,本実施例の荷電粒子線装置の構成例を示す。図22の荷電粒子線装置は、イオン源1から引き出し電極2によりイオンビームを引き出し、コンデンサレンズ3によりイオンビーム11を集束した後、ビーム制限アパーチャー4によりイオンビームを絞り、対物レンズ6により試料8の表面にイオンビーム11を集束する荷電粒子線装置と、試料を載置する可動の試料台7と、2次粒子検出器9と偏向器5と制御装置10と堆積性ガスノズル12とメカニカルプローブ13等により構成される。
図23には,FIB装置を用いた試料作製方法の1例を示す。本手法では、試料基板51の表面に対しイオンビーム52が直角に照射するように基板51の姿勢を保ち、観察領域50近傍にイオンビーム52を矩形に走査させ、試料表面に所要の深さの角穴54を形成する(図23−a)。次に、イオンビーム52を矩形に走査させ、試料表面に溝55を形成する(図23−b)。次に、基板51の表面に対するイオンビーム52の軸が、約30°傾斜するように基板51を傾斜させ、斜め溝56を形成する。基板51の傾斜角の姿勢変更は、試料台によって行われる(図23−c)。メカニカルプローブ53の先端を、基板51の試料となる部分に接触させる(図23−d)。堆積性ガスノズル20から堆積性ガスを供給し、イオンビーム52をメカニカルプローブ53の先端部を含む領域に局所的に照射し、保護膜57のデポ膜を形成する。接触状態にある基板51の分離部分である試料片58とメカニカルプローブ53の先端は、プローブ固定57のデポ膜で接続される(図23−e)。集束イオンビームで残りの部分を切り欠き加工し、基板51から分離試料片58を切り出す。切り出された分離試料片58は、接続されたメカニカルプローブ53で支持された状態になる(図23−f)。分離試料片58を所要の箇所、ここではTEM用ホルダ59に移動させる(図23−g)。分離試料片58とTEM用ホルダ59を含む領域に試料固定60のデポ膜を形成する(図23―h)。この分離試料片58の中の観察領域50を、イオンビーム52を用いて厚さ約100nmの薄膜61にする(図23―i)。薄膜61に電子線を透過させてTEM観察する。
図24は,本実施例で使用する1組の成膜制御画面の例である。オペレータは選択画面から所望の成膜工程を選択し,設定画面に表示された走査領域を成膜位置に設定する。さらに,図13の登録画面に新たに走査面積を追加する。
図25はエッチング速度とエッチング速度差の走査周期依存性である。エッチング速度とは単位時間当たりのエッチング深さであり,エッチング速度差とは、被加工領域が複数の物質で構成されている場合における、当該複数の物質間のエッチング速度の差である。ビーム電流の設定値に対するプローブサイズdと最適ビーム滞在時間Tdを、走査間隔とビーム滞在時間として成膜方法と同様に選択エッチングにも使用した。エッチング速度は走査周期に依存して単調に減少しているのに対して、エッチング速度差は3msecで最大値となる。この走査周期に設定した時、当該複数の物質間のエッチングの差を最も拡大することができる。
図26は本実施例で使用する1組の選択エッチング制御画面である。オペレータは設定画面に表示された走査領域を選択エッチング位置を設定して、選択画面から所望のエッチング速度とエッチング速度差を表示している光学系の設定を選択する。さらに,図13の登録画面のビーム滞在時間72に複数の選択肢を追加する。
図27は本発明の実施例の1つである選択エッチング方法を示すフローチャートである。
エッチング速度の較正手段にはエッチングレートの走査周期依存性を用いる。エッチングレート(Y)は,
Figure 0004253553
とほぼ一致する。ここで、Yはアシスト係数、Pは走査周期、τは緩和時間、Yはスパッタ係数である。エッチングレートの測定値に対する式5のフィッティングにより、これらの変数を求める。エッチング速度とエッチング速度差の算出に用いる。
図26で示したエッチング速度を較正する手段により、各光学系の設定(ビーム電流値)とビーム滞在時間Tdに対して、プローブサイズd、アシスト係数Y、緩和時間τ、スパッタ係数Yを記録する。この際、Y、τ、Yなどに変えて、各光学系の設定に対して走査面積とエッチング速度などをテーブルにして記憶する方法を用いてもよい。各光学系の設定で、所望のエッチング速度が実現する走査面積Sは
Figure 0004253553
である。ここで、Paは所望のエッチング速度差をもつ走査周期である。オペレータの設定した走査面積より所望のエッチング速度差を持つ光学系の設定を選択する。これにより,従来法ではオペレータが設定したビーム電流・ビーム滞在時間・走査間隔を自動的に設定できる。なお,FIB11のプローブサイズ14がエッチング速度に影響を与えるため,光学系の設定を選び成膜を始める前に,オートフォーカスを実施することもある。
従来技術におけるFIB走査とガスの導入方法を示す図。 従来技術におけるFIB11の走査方法。 走査領域への走査格子点の配置例。 成膜速度の走査間隔依存性。 成膜速度のビーム滞在時間依存性。 成膜速度の走査周期依存性。 タングステンデポのデポレートの走査周期依存性。 最速の成膜速度を得るガス走査周期PdのYSP/Y依存性。 ある光学系における走査面積に対して最速の成膜速度を得るビーム電流を示す図。 本発明の実施形態の1例である荷電粒子線装置の基本構成。 本発明の実施例の1つである走査領域設定画面。 本発明の実施例の1つである光学系設定の選択画面。 本発明の実施例の1つである成膜速度を較正する画面。 本発明の実施例の1つである成膜速度を較正する画面。 成膜方法を示すフローチャート。 本発明の実施例の1つである成膜速度を較正する画面。 自動構成機能のフローチャート。 デポ膜の断面を示す図。 膜基板間スパッタ深さのビーム滞在時間依存性。 本発明の実施例の1つである膜質の選択を可能とする1組の成膜制御画面。 膜質の選択を可能とする成膜方法のフローチャート。 本発明の実施形態の1例である荷電粒子線装置の基本構成。 FIB装置を用いた試料作製方法。 本実施例で使用する1組の成膜制御画面の例。 エッチング速度とエッチング速度差の走査周期依存性。 本実施例で使用する1組の選択エッチング制御画面。 本発明の実施例の1つである選択エッチング方法を示すフローチャート。
符号の説明
1…イオン源、2…引き出し電極、3…コンデンサレンズ、4…ビーム制限絞り、5…偏向器、6…対物レンズ、7…試料位置制御装置、8…基板、9…2次粒子検出器、10…制御装置、11…FIB、12…ノズル、13…メカニカルプローブ、14…プローブサイズ、15…ガス分子、16…走査格子点、17…走査間隔、18…走査領域、19…走査面積、23…走査周期、24…ビーム滞在時間、25…成膜速度、26…最適ビーム滞在時間、27…ガス走査周期、28…ビーム電流、30…走査イオン顕微鏡像、31…走査領域、32…ビーム電流、33…デポレート、34…A点、35…B点、36…C点、37…工程・物質、39…光学系の設定、40…走査間隔、41…ビーム滞在時間、42…デポ係数、43…緩和時間、44…スパッタ係数/デポ係数、45…自動較正、46…膜基板間スパッタ深さ、50…観察領域、51…基板、52…イオンビーム、53…プローブ、54…角穴、55…溝、56…IBAD膜、57…IBAD膜、58…分離試料片、59…TEM用ホルダ、60…IBAD膜、61…薄膜、70…エッチング速度、71…エッチング速度差、72…ビーム滞在時間。

Claims (5)

  1. 試料に荷電粒子線を照射し走査する照射光学系と、
    前記荷電粒子線の照射により前記試料より発生する二次荷電粒子を検出する検出器と、
    前記検出器で検出された二次荷電粒子像を表示する表示手段と、
    前記試料にガスを吹き付ける手段と、
    前記荷電粒子線の走査領域を指定できる入力手段と、
    前記照射光学系を少なくとも制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記入力された前記荷電粒子線の走査領域を基に前記荷電粒子線のビーム電流値、及び前記ガスの吹き付けによる成膜速度または成膜時間を算出し、
    デポレートの走査周期の依存性情報から、任意の走査領域に対する成膜速度を求め、成膜速度が最大となる荷電粒子線のビーム電流値を表示することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 試料に荷電粒子線を照射し走査する照射光学系と、
    前記荷電粒子線の照射により前記試料より発生する二次荷電粒子を検出する検出器と、
    前記検出器で検出された二次荷電粒子像を表示する表示手段と、
    前記試料にガスを吹き付ける手段と、
    前記荷電粒子線の走査領域を指定できる入力手段と、
    前記照射光学系を少なくとも制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記入力された前記荷電粒子線の走査領域を基に前記荷電粒子線のビーム電流値、及び前記ガスの吹き付けによるエッチング速度またはエッチング時間を算出し、
    デポレートの走査周期の依存性情報から、任意の走査領域に対する成膜速度を求め、成膜速度が最大となる荷電粒子線のビーム電流値を表示することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 集束された荷電粒子を所定の走査周期で試料上に走査する荷電粒子線照射光学系と、
    該荷電粒子線の走査像を表示する表示装置と、
    前記荷電粒子線照射光学系を制御する制御手段と、
    前記試料を載置する試料ステージと、
    前記試料に堆積ガスを吹き付ける手段と、
    デポレートの走査周期依存性情報が格納された記憶手段と、
    前記デポレートの走査周期の依存性情報から、任意の走査領域に対する成膜速度を求め、成膜速度が最大となる荷電粒子線のビーム電流値を表示する手段とを備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 試料表面へ堆積ガスを吹き付け,さらに荷電粒子線照射光学系により集束した荷電粒子線を走査して試料表面に成膜する方法において,デポレートの走査周期の依存性情報から、任意の走査領域に対する成膜速度を求め、成膜速度が最大となる荷電粒子線のビーム電流値の設定を行い、荷電粒子線の走査間隔とビーム滞在時間を最適ビーム滞在時間に保ち走査を行う成膜方法。
  5. 荷電粒子照射光学系により荷電粒子線を集束して試料に照射し、かつ前記試料に堆積ガスを吹き付けることにより成膜を行う荷電粒子成膜装置と、該荷電粒子成膜装置の制御装置とを備えた荷電粒子線装置であって、
    前記制御装置が前記成膜装置に対して、
    前記試料表面に堆積ガスを吹き付ける動作と、
    当該堆積ガスのデポレートの走査周期の依存性情報から、任意の走査領域に対する成膜速度を求め、成膜速度が最大となる荷電粒子線のビーム電流値の設定を行い、
    前記試料に照射される前記荷電粒子線の走査間隔とビーム滞在時間とを最適ビーム滞在時間に保ちつつ当該試料上に前記荷電粒子線を走査する動作とを実行させることを特徴とする荷電粒子線装置。
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