JP3260356B2 - 集束イオンビーム加工方法 - Google Patents

集束イオンビーム加工方法

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JP3260356B2 JP07688190A JP7688190A JP3260356B2 JP 3260356 B2 JP3260356 B2 JP 3260356B2 JP 07688190 A JP07688190 A JP 07688190A JP 7688190 A JP7688190 A JP 7688190A JP 3260356 B2 JP3260356 B2 JP 3260356B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集束イオンビームを用いた微細試料の加工
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術の一例が特開平1−109655号公報に記載され
ている。この従来例のレーザ型アトムプローブは、針状
に加工した試料に高電界を印加しながらパルスレーザー
を照射し、試料先端部表面の原子を電界蒸発させて分析
するものであり、試料はその先端部に十分電界が集中す
る程度に尖鋭である必要がある。
【0002】 第5図は上記従来例に記載されている試料作成用のエ
ッチング装置の構成図である。真空内において液体金属
イオン源200から放出されたイオンビームはアインツェ
ルレンズ201により集束され、偏向器202により試料203
の側面に照射される。試料ステージ204を回転させ、集
束イオンビーム1の入射角を変えることにより、試料先
端はレーザ型アトムプローブで分析可能な程度に鋭くな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術は集束イオンビームと試料との相対的
角度を変えながら加工することにより試料の3次元的な
加工が可能であることを示唆している。しかし、当該従
来技術ではイオンビームを回転軸に対し僅かにずらした
方向からイオンビームを照射しているので、針状体の試
料を形成することしかできず、加工できる形状が限られ
ていた。
【0004】 本発明は、上記課題を解決するものであり、イオンビ
ームによる種々の加工を可能とすると共に、当該加工を
高精度に実現し得る集束イオンビーム加工方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明では、集束イオンビ
ームを走査して被加工材料を加工する集束イオンビーム
加工方法において、前記加工材料を回転可能な保持部材
の先端に保持し、当該保持した状態で前記保持部材を回
転する第1のステップと、当該回転の停止後、前記集束
イオンビーム、或いは前記集束イオンビームの照射方向
に延長した直線が、前記被加工材料の回転軸に対し直交
する方向であり且つ当該回転軸から外れた状態で、前記
被加工材料の一部を含む領域を前記集束イオンビームで
二次元走査し、当該走査領域の少なくとも一辺に当たる
前記被加工材料の一部を面状に形成する貫通加工を行う
第2のステップを有し、前記第1のステップと第2のス
テップを複数回実施することで、前記被加工材料から所
望の形状の試料を削り出すことを特徴とする集束イオン
ビーム加工方法を提供する。
【0006】 上記本発明によれば、回転軸に対し直交する方向であ
り且つ当該回転軸から外れた状態で、前記被加工材料の
一部を含む領域を前記集束イオンビームで二次元走査
し、当該走査領域の少なくとも一辺に当たる前記被加工
材料の一部を面状に形成する貫通加工を行っているた
め、回転軸を外れた領域について種々の形状の削り出し
加工が可能であり、且つ2次元走査によって被加工部材
を徐々にスパッタできるため加工壁面を平坦化すること
が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図を用いて説明する。第2図
は本発明の実施例で用いた集束イオンビームの構成図で
ある。液体金属イオン源100から放出したイオンビーム
はコンデンサーレンズ101と対物レンズ106により試料15
0上に集束する。レンズ側には、アパーチャー102、アラ
イナー・スティグマ103、ブランカー104、デフレクタ10
5が配されている。ガス源110から発生したガスはガスノ
ズル108によりFIB照射部近傍に導かれる。FIB照射によ
り試料から発生した二次電子は、二次電子検出器107に
より検出され、偏向制御と同期させることによりコンピ
ュータのCRT上にSIM像として表示される。ビーム偏向、
信号検出、マニュピュレータ、ステージ、ガス等の制御
はシステム・バスを介しコンピュータにより制御され
る。第1図はビーム照射部近傍に設けられた試料保持機
構の斜視図である。回転軸駆動部4はモータと減速ギア
により構成されており、チャック3を介して針状試料2
が保持される。この機構により、FIB1に対し、該90゜方
向に回転軸を有する回転運動が可能となる。回転角は回
転軸にロータリエンコーダを装着するか、パルスモータ
を使用してパルス数と回転角を対応付けるかして指定出
来る。
【0008】 第3図は該装置を用いて行った角柱の切り出しと角穴
加工の手順を示す斜視図である。直径0.5mmの銅の棒材
を電界エッチングにより針状に加工し、被加工材料とし
た。このように、最終的に得られる加工形状より多少大
きめの形状に予め材料を加工しておくと、集束ビームで
の加工に要する体積が少なくてすむため、加工スループ
ットが向上する。また、本実施例で用いた針状部材のよ
うに、長手方向に異なる直径を有した材料は、加工した
い形状に最適な直径部分を後で選択できるため、汎用の
同軸材料部材として好適である。
【0009】 以下、手順の詳細を図にしたがって述べる。
【0010】 (a)試料の手前側面を走査して垂直方向に平坦な面を
形成する。 (b)試料の後側面を走査して垂直方向に平坦な面を形
成する。 (c)モータを駆動して試料部材を90゜回転し、手前側
壁面を走査して垂直面を形成する。 (d)試料の後側面を同様に走査し平坦な垂直面を形成
する。この状態で針状の同軸部材から角柱が形成でき
た。 (e)FIBを方形に偏向走査し、角柱の上面に角穴を加
工する。 (f)試料部材を再び90゜回転し、(e)と同様の方法
で角穴を形成する。
【0011】 上記実施例においては絞り駆動機構を活用して、初期
のおおまかな加工には大口径絞りを選択した大電流ビー
ムを用い、平面を仕上げる際には小口径絞りを選択した
微細ビームを用いた。
【0012】 FIB偏向走査の位置決め方法としては、加工前に一度F
IBをラスタ走査し、ビーム照射点から発生する二次電子
の強度を二次元画像の輝度信号として画像メモリに入力
し、その画像を元に偏向のエリアを指定するようにして
いる。なお、画像を取り込む際のビーム強度は良好な画
質が得られる最低限の値に設定して(最小絞りを選択し
て)、試料の損傷を最小限に押えている。また、試料の
偏心回転によって生じる焦点ずれはレンズ電圧を再調整
して、中心軸の位置ずれは偏向の基準軸を再設定するこ
とにより補正した。
【0013】 なお、上記(a)〜(d)の手順によれば、微細かつ
精密な表面構造を持つ立体構造体の削り出し加工を実現
できる。また、削り出される立体構造体の表面は、イオ
ンビームの側部が沿うように形成されるため、スパッタ
粒子等が除去され、清浄な表面を持つ立体構造体を形成
することができる。
【0014】 更に被加工材料の周囲の二次元領域を削り落とす如き
加工を行うため、チャージアップの蓄積を抑制すること
ができる。
【0015】 第4図に、上記の手順により加工した材料部材の走査
型電子顕微鏡写真の模写図を示す。このように、微細な
3次元加工が実現できた。上記実施例での加工部を詳細
に観察すると、角柱と元の材料部材との境界部に小さな
段差gができていることがわかる。これは、材料部材の
偏心回転によりFIBの材料部材への縦方向の入射角度が
変化したことに起因するものである。このずれは、試料
回転機構をビーム照射部を該回転中心として上下左右方
向に微動可能とし、補正することで除去できる。本実施
例のように、集束ビームを試料に接触、貫通させ、その
接触部を移動させることで試料を所望形状に加工する手
法と、試料を貫通させずにビーム照射量をビーム偏向位
置に応じて制御し、試料表面に所望の凹凸形状を形成す
る手法を併用すると、複雑な形状を容易に実現できる。
また、ビームとしてイオンを用いた場合、イオン注入効
果により試料部材を局所的に改質することが可能であ
る。
【0016】 第2図に示す装置には、ガス導入機構が装着されてお
り塩素Cl等のエッチング・ガスを導入するとFIBによる
加工速度を向上することができる。また、W(CO)
の堆積可能な元素成分を含んだガスを導入するとFIB照
射部に選択的に堆積膜が形成できる。上記実施例の要領
で試料を回転させつつ堆積を行うと、ビーム誘起の堆積
物により3次元形状が形成できる。
【0017】 電流検出装置は試料に流入する電流もしくは試料を貫
通してステージに流入する電流を計測するもので、試料
を貫通したかどうかを電流値の急激な変化により判断す
ることができる。加工の終点は二次粒子の強度によって
も検出できる。二次電子を用いる場合は画像取り込みの
ハードウェアをそのまま利用できるため、システムが簡
略化できる利点がある。二次イオンを用いる場合は質量
分析器が新たに必要となるが、材料部材の構成物質を見
分けることにより、正確な終点検出が可能となる。
【0018】 本実施例では、集束ビームとしてイオンを用いたが、
レーザ及び電子を利用しても類似の加工が可能であるこ
とは自明である。但し、微細な部品を加工したい場合、
熱を利用した溶断現象を利用せず、反応性ガスを併用す
るアシストエッチングを利用する方が望ましい。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、集束イオンビームと試料の相対角度
を順次変化させながら、試料を3次元的な種々の任意の
立体形状に加工でき、しかも微細部品等の削り出し加工
を高精度に実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の加工部近傍の装置斜視図。
【図2】本発明の実施例で用いた集束イオンビーム装置
の構成図。
【図3】本発明の一実施例のプロセスの説明図。
【図4】加工した試料部材の電子顕微鏡写真の模写図。
【図5】従来装置の構成図。
【符号の説明】
1……集束イオンビーム、2……針状材料部材、3……
チャック、4……回転駆動部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−72736(JP,A) 特開 昭53−57767(JP,A) 特開 昭60−95845(JP,A) 特開 昭49−7700(JP,A) 特開 平1−109655(JP,A) 特開 平1−315937(JP,A) 特開 平1−259830(JP,A) 特開 昭47−25604(JP,A) 特公 昭40−15399(JP,B1) 特公 昭43−17240(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/30 B23K 15/00 508

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集束イオンビームを走査して被加工材料を
    加工する集束イオンビーム加工方法において、 前記加工材料を回転可能な保持部材の先端に保持し、当
    該保持した状態で前記保持部材を回転する第1のステッ
    プと、 当該回転の停止後、前記集束イオンビーム、或いは前記
    集束イオンビームの照射方向に延長した直線が、前記被
    加工材料の回転軸に対し直交する方向であり且つ当該回
    転軸から外れた状態で、前記被加工材料の一部を含む領
    域を前記集束イオンビームで二次元走査し、当該走査領
    域の少なくとも一辺に当たる前記被加工材料の一部を面
    状に形成する貫通加工を行う第2のステップを有し、 前記第1のステップと第2のステップを複数回実施する
    ことで、前記被加工材料から所望の形状の試料を削り出
    すことを特徴とする集束イオンビーム加工方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記第1のステップの前に、電界エッチングによって前
    記被加工材料を針状に形成するステップを含むことを特
    徴とする集束イオンビーム加工方法。
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CN110961756B (zh) * 2019-12-23 2021-06-15 深圳市迈威测控技术有限公司 用于焊锡机的焊咀旋转偏差或更换误差校正方法及装置

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