JP2001007079A - イオンビームを用いた加工方法 - Google Patents

イオンビームを用いた加工方法

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JP2001007079A
JP2001007079A JP11177338A JP17733899A JP2001007079A JP 2001007079 A JP2001007079 A JP 2001007079A JP 11177338 A JP11177338 A JP 11177338A JP 17733899 A JP17733899 A JP 17733899A JP 2001007079 A JP2001007079 A JP 2001007079A
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ion beam
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thin film
processing method
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Osamu Takaoka
修 高岡
Kazuo Aida
和男 相田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料のエッチング予定領域の面積に広狭があ
っても、実用的なエッチング時間、精度を確保する。 【解決手段】 試料27のエッチング予定領域27aに
エッチング補助ガスを供給しかつこの予定領域をイオン
ビーム29で走査する。ただし、予定領域の面積の広狭
に応じて、エッチング補助ガスを、組成の異なるガスに
変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、集束イオンビー
ム(FIB)装置を用いて試料をエッチングまたは試料
上に薄膜を堆積させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】FIB装置は、走査イオン顕微鏡の機能
と、マスクレスで試料の所望部分をエッチング出来る機
能と、マスクレスで試料の所望部分上に所望の薄膜を堆
積できる機能とを有している(例えば文献1:工業調査
会発行「電子材料、1995年12月別冊」、pp.1
61−162)。
【0003】上記機能のうち、マスクレスエッチング
は、試料のエッチング予定領域をイオンビームで走査し
て物理的なスパッタリング効果で除去することや、増速
効果のあるガスまたは下地との選択比を大きくできるエ
ッチング補助ガスを吹き付けながらエッチング予定領域
をイオンビームで走査してエッチングを行うガスアシス
トイオンビームエッチングにより達成される(文献
1)。薄膜堆積は、試料の薄膜堆積予定領域に薄膜形成
用ガスを供給しながら(詳細には、薄膜堆積予定領域に
当該ガスを吹き付けながら)、該予定領域をイオンビー
ムで走査することで達成される(文献1)。
【0004】FIB装置は、上記の各機能を持つため、
種々の分野で利用されている。近年、フォトマスクの欠
陥修正にも利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、試料をエッ
チングしたり、試料上に薄膜を堆積する場合、エッチン
グ予定領域や薄膜堆積予定領域の面積は種々であること
が多い。従来は、材料が同じならば、エッチング予定領
域や薄膜堆積予定領域の面積が広いか狭いかに関わら
ず、同じ補助ガスもしくは堆積形成用ガスを使用してエ
ッチングもしくは薄膜堆積を行っていた。近年、デザイ
ンルールの微細化に伴い、狭い面積を高精度に高品質に
加工できることが求められている。一方、広い面積で精
度や加工品質が厳しくないものに対しては高スループッ
ト化の要求が高い。同じ装置で両方の条件を見たすこと
が求められている。
【0006】これらの条件を満たすために、エッチング
補助ガスもしくは堆積形成用ガスはそのままで、イオン
ビームの照射条件、特に照射強度、照射時間、ガスの吸
着待ち時間、照射点の間隔を適正化することで対処して
きた。広い面積でも高スループットが加工が可能なガス
では、前記照射条件を工夫しても、高精度もしくは高品
質に加工することは難しかった。例えば、フォトマスク
の黒欠陥修正(エッチング)の場合、どうしても加工領域
の外周部はガラス基板に打ち込まれたGaイオン(Gaステ
イン)やイオンビームによる損傷によりガラス基板の透
過率を低下させてしまい、高品質な加工ができなかっ
た。同じくフォトマスクの白欠陥修正(薄膜堆積)の場
合、ハローと呼ばれるビーム照射領域のまわりにできる
ビームのテール成分もしくは薄膜のエッジ部分の小角散
乱によって生ずる薄い膜のために高精度な加工ができな
かった。逆に、高精度に高品質に加工できるガスとビー
ム照射条件の組み合わせでは、狭い面積はよいが、精度
や加工品質が厳しくないものでも、広い面積になると加
工時間が長くなり、スループットが低下してしまうとい
う問題があった。
【0007】本発明では、高精度に高品質に加工が求め
られるものが、微細化に対応した狭い面積のものが多
く、広い面積を加工する場合には、高スループット化が
重視され、精度や加工品質があまり厳しく問われないこ
とに着目して、加工面積の広狭に応じて、ガスもしくは
ガスとビーム照射条件をセットで変えて、高精度で高品
質な加工とスループットの高い加工という両方の要求に
答える方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この出願の第1の発明によれば、試料のエッチング
予定領域にエッチング補助ガスを供給しかつ予定領域を
イオンビームで走査して、予定領域をエッチングする、
加工方法において、予定領域の面積の広狭に応じて、エ
ッチング補助ガスを、組成の異なるガスに変更すること
を特徴とする。
【0009】なお、ここでいうガスを変更するとは、エ
ッチング予定領域の面積が広い場合エッチング時のエッ
チングレートを早めることができるガスに、狭い場合に
はエッチングレートが遅くなっても低損傷でイオンビー
ムの下地基板への打ち込みの少ない加工品質の良いガス
に変更することである。また、エッチング予定領域の面
積が広いか、狭いかは、任意好適な方法で判断して良
い。例えば、予め定めた第1の面積との大小関係に基づ
いて判断することができる。ただし、この第1発明は、
エッチング予定領域の面積の広狭を3段階以上に分類し
て、それぞれの面積毎にエッチング補助ガスを変更する
実施形態も勿論含む。
【0010】また、この出願の第2の発明によれば、試
料の薄膜堆積予定領域に薄膜形成用ガスを供給しかつ予
定領域をイオンビームで走査して、予定領域に薄膜を堆
積させる、加工方法において、予定領域の面積の広狭に
応じて、薄膜堆積用ガスを、組成の異なるガスに変更す
ることを特徴とする。なお、ここでいうガスを変更する
とは、薄膜堆積予定領域の面積が広い場合、薄膜堆積レ
ートを早めることができ、狭い場合、薄膜堆積レートは
遅いがハローの少ない高精度な加工のできるガスに変更
することである。
【0011】また、薄膜堆積予定領域の面積が広いか、
狭いかは、任意好適な方法で判断して良い。例えば、予
め定めた第1の面積との大小関係に基づいて判断するこ
とができる。ただし、この第2発明は、薄膜堆積予定領
域の面積の広狭を3段階以上に分類して、それぞれの面
積毎に薄膜堆積用ガスを変更する実施形態も勿論含む。
【0012】これら第1および第2の発明それぞれを実
施するに当たり、好ましくは、予定領域の面積の広狭に
応じて、イオンビームの走査条件をガスとセットで切り
替えるのが良い。こうすれば、一層、加工条件の適正化
が図り易い。また、この出願では、エッチング予定領域
の縁部をエッチングする場合と、縁部以外の部分をエッ
チングする場合とで、エッチング補助ガスを、組成の異
なるガスに変更する方法も主張する。
【0013】イオンビームによる損傷やイオンの打ち込
みの影響が大きいのは縁部であり、縁部より少し引っ込
んだ内側の領域はスループットが高くなるガスで加工し
ても加工品質に悪い影響を与えない。そこで、まずエッ
チング予定領域を縁部とその内側に分割し、先に内側を
広い面積に対して適用するエッチレートの高いガスでエ
ッチングを行い、引き続いて残った縁部を狭い面積用の
低損傷でイオンビームの下地基板への打ち込みの少ない
加工品質の良いガスに切り替えてエッチングを行えば、
大きな面積であっても高いスループットで高品質な加工
ができる。
【0014】さらに、この出願では、薄膜堆積予定領域
の縁部に薄膜を堆積させる場合と、縁部以外の部分に薄
膜を堆積させる場合とで、薄膜形成用ガスを、組成の異
なるガスに変更する方法も主張する。縁部だけハローを
少ない薄膜を堆積すれば、縁部からハローの分だけ引っ
込んだ内側の領域ではスループットが高くなる堆積用ガ
スで加工しても精度にに悪い影響を与えない。そこで、
まず薄膜堆積予定領域を縁部とその内側に分割し、先に
内側を広い面積に対して適用するデポレートの高いガス
で薄膜堆積を行い、引き続いて残った縁部を狭い面積用
のハローの少ないガスに切り替えて薄膜堆積を行えば、
大きな面積であっても高いスループットで高精度な加工
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してイオンビー
ムを用いた加工方法の発明の実施の形態について説明す
る。なお、以下の説明に用いる各図はこれら発明を理解
出来る程度に各構成成分を概略的に示してあるにすぎな
い。また、各図において同様な構成成分については同一
の符号を付すと共にその重複する説明を省略することも
ある。
【0016】1.装置構成の説明 図1は、この発明の実施に好適な集束イオンビーム(F
IB)装置10を説明するための、装置の概略的な構成
図である。このFIB装置10は、処理室11、イオン
ビーム供給部13、排気部15、ガス供給部17、試料
ステージ19、2次荷電粒子検出器21、画像形成装置
23および制御部25を具える。
【0017】なお、図1では、試料ステージ19上に試
料27、すなわちエッチングおよびまたは薄膜堆積をし
たい試料27を置いた状態を示してある。処理室11
は、その内部に真空雰囲気を形成できると共に、イオン
ビーム29が走行でき、然も、試料27を出し入れでき
る室である。この実施の形態の場合の処理室11は、試
料ステージ19等を収容する第1室部分11aと、イオ
ンビーム供給部13等を収容していて筒状の形状を持つ
第2室部分11bとで構成してある。
【0018】イオンビーム供給部13は、試料27に対
し、イオンビーム29を、所望のビーム径をもつ集束イ
オンビームの状態で供給する。然も、試料27の任意の
位置にイオンビーム29を照射でき、かつ、試料27の
任意の領域に対しイオンビーム29を走査できる。その
ため、この構成例のイオンビーム供給部13は、イオン
源13a、引き出し電極13b、ブランキング電極13
c、走査電極13dおよび対物レンズ13eを具えてい
て、周知の通り、この順で第2室部分11b内に配置さ
れている。
【0019】イオン源13aは、試料27に照射するた
めのイオンを発生する。このイオン源13aは、処理室
11の第2室部分11bの頂部付近に設けてある。この
イオン源13aは、1種類のイオンを発生するイオン源
でも良く、2種類以上のイオンを発生してそれらのうち
の任意の1種を選択的に取り出すことができるイオン源
でも良い。ガリウムイオン源は、ガリウム自体が融点が
低い等の理由からイオン源を設計し易いため、イオン源
として特に好ましい。また、シリコンイオン源も好まし
い。なぜなら、シリコンイオンは、シリコン半導体に対
して不純物となりにくいからである。
【0020】引き出し電極13bは、イオン源13aで
発生されたイオンを試料27の側に引き出す。ブランキ
ング電極13cは、試料27へのイオンビーム29の照
射を停止したいときに使用される電極である。具体的に
は、試料27に向かうイオンビーム29を試料27に向
かう方向とは異なる方向に向けることができ、これによ
り、試料27へのイオンビーム29の照射を停止する。
【0021】走査電極13dは、イオンビーム29を、
試料27上を、走査させる。対物レンズ13eは、イオ
ンビーム29を集束させる。また、排気部15は、処理
室11内を所望の真空度の真空状態にするもので、任意
好適な真空ポンプで構成してある。図1に示す構成例で
はこの排気部15を第1室部分11aに接続してある。
【0022】ガス供給部17は、この実施の形態の場
合、第1〜第4のガス供給手段17a〜17dと、ガス
銃17eと、流量コントローラ17fとを具える。第1
および第2のガス供給手段17a、17bは、試料をエ
ッチングする場合に使用するものであり、第3および第
4のガス供給手段17c、17dは、試料に薄膜を堆積
させる場合に使用するものである。
【0023】そして、第1のガス供給手段17aは、試
料27のエッチング予定領域が比較的狭い場合に第1の
エッチング補助ガスを、処理室11に供給するものであ
る。第2のガス供給手段17bは、試料27のエッチン
グ予定領域が比較的広い場合に第2のエッチング補助ガ
スを、処理室11に供給するものである。なお、第2の
エッチング補助ガスは、第1のエッチング補助ガスより
試料を早い速度でエッチングできるガスとする。
【0024】また、第3のガス供給手段17cは、試料
27の薄膜堆積予定領域が比較的狭い場合に第1の薄膜
形成用ガスを、処理室11に供給するものである。第4
のガス供給手段17dは、試料27の薄膜堆積予定領域
が比較的広い場合に第2の薄膜形成用ガスを、処理室1
1に供給するものである。なお、第2の薄膜形成用ガス
は、第1の薄膜形成用ガスより試料上に薄膜を早い速度
で堆積させることができるガスとする。
【0025】ガス銃17eは、第1〜第4のガス供給手
段からのガスを、試料27の所定の限られた領域(エッ
チング予定領域または薄膜堆積予定領域を含む所定領
域)に供給する(吹き付ける)ためのものである。図1
の構成例では、ガス銃17eは、第1室部分11aに設
けられていて、試料27に向けて設置されている。ただ
し、図1の構成例ではガス銃が1つの例を示している
が、この例に限られない。例えば、第1〜第4のガス供
給手段毎にガス銃を設けても良い。
【0026】流量コントローラ17fは、第1〜第4の
ガス供給手段の出力側にそれぞれ設置され、各ガス流量
を調整するためのものである。これら第1〜第4のガス
供給手段17a〜17d自体は、用いるガスの種類に応
じた任意好適な構成とする。すなわち、用いるガスのガ
ス源がそもそも気体であるなら、ガス供給手段は、例え
ば、図示は省略するが、ガスを充填したボンベ、流量を
制御するコントロールバルブ、真空ゲージ、バッファな
どを具えた構成とすることができる。また、用いるガス
のガス源がそもそも液体または固体であって然もこのガ
ス源を加熱する必要がある場合は、ガス供給手段は、ガ
ス源を加熱する手段や、流量をコントロールする手段な
どを具えた構成(図示せず)とすることができる。
【0027】なお、第1〜第4のガス供給手段17a〜
17dそれぞれで用いるガスについては、後述する。試
料ステージ19は、試料27を載せると共に、試料27
をx、yおよびzの三方向上の任意の位置に移動するこ
とができるステージである。ここで、z方向とはイオン
源13aと試料ステージ19とを結ぶ線分に沿う方向で
あり、x、y方向とは、このz方向に垂直な平面を構成
する互いに直交する方向である。このxy平面が試料2
7の搭載面となっている。
【0028】2次荷電粒子検出器21は、試料27にイ
オンビーム29を照射したとき、試料27から出る2次
電子または2次イオンを受けて、その強度を電流の強弱
に変換して画像形成装置(例えば走査型イオン顕微鏡
(SIM))23に出力する。この2次荷電粒子検出器
21は、第1室部分11a内の、かつ、2次荷電粒子を
受けるのに最適な位置に、設けてある。
【0029】画像形成装置23は、試料27のイオンビ
ームが照射された各点での2次荷電粒子放出能に応じた
像を形成して表示部23aに表示する。従って、このF
IB装置10をSIMとして利用できる。これら2次荷
電粒子検出器21および画像形成装置23は、試料27
のエッチング予定領域や薄膜堆積予定領域の面積の広狭
を判断する手段として使用することができる。
【0030】なお、これら2次荷電粒子検出器21およ
び画像形成装置23自体の構造は周知であるので、ここ
ではその詳細な説明を省略する。制御部25は、処理室
11、イオンビーム供給部13、排気部15、ガス供給
部17、試料ステージ19、2次荷電粒子検出器21お
よび画像形成装置23それぞれが、所定の動作をするよ
うに、これらを制御する。この制御部25は、例えばコ
ンピュータと適正位置に設けたセンサと電子回路とを含
む装置で構成することができる。特に、この場合の制御
部25は、試料をエッチングする場合、エッチング予定
領域の広狭に応じて、処理室11に供給するガスを、第
1のガス供給手段17aからのガスまたは第2のガス供
給手段17bからのガスに交換して、当該エッチングを
実行し、また、試料に薄膜を堆積させる場合、薄膜堆積
予定領域の広狭に応じて、処理室11に供給するガス
を、第3のガス供給手段17cからのガスまたは第4の
ガス供給手段17dからのガスに交換して、当該薄膜堆
積を実行するように、処理室11、イオンビーム供給部
13、排気部15およびガス供給部17を制御する。さ
らに、この制御部25は、好ましくは、エッチング予定
領域や薄膜堆積予定領域の面積の広狭に応じて、イオン
ビーム29の走査条件を変更するよう、イオンビーム供
給部13を制御する。このような制御は、例えば、真空
度、イオンビーム走査条件、第1〜第4のガス供給手段
のガス流量などの適正範囲を予め例えば実験的に調べて
おいて、制御部25がこれらパラメータを真空計や流量
計等で監視し、かつ、予め定めた手順に従う動作を制御
することで実現できる。
【0031】2.加工方法の説明 次に、この発明のイオンビームを用いた加工方法の実施
の形態を説明する。はじめに、試料の所定部分をエッチ
ングする例について説明する。この説明を図1および図
2を参照して行う。なお、図2は、面積が比較的狭い第
1のエッチング予定領域27aと、面積が比較的広い第
2のエッチング予定領域27bとを有した試料27の、
各エッチング予定領域27a、27bをそれぞれエッチ
ングする手順を説明する斜視図である。ただし、FIB
装置10の試料ステージ27、ガス銃17e付近に着目
して示した斜視図によって示してある。
【0032】先ず、試料ステージ19上に、上記試料2
7を置く(図2(A))。そして、第1または第2のエ
ッチング予定領域がガス銃17eに対向するように試料
ステージ19を移動する。図2(A)では、第1のエッ
チング予定領域27aがガス銃17eに対向した状態を
示してある。また、処理室11内を所定の真空度になる
ように排気部15により排気する。これに限られない
が、好ましくは、10ー5Torr以上の高真空状態に
なるよう排気する。
【0033】なお、エッチング予定領域が比較的狭いも
のか比較的広いものかは、これに限られないが、例えば
既に説明した様に、該予定領域が予め定めた第1の面積
以下かそれより広いかにより決めることができる。ま
た、予定領域の面積がどの程度かは、例えば既に説明し
た様に、2次荷電粒子検出器21および画像形成装置2
3を利用することで行える。
【0034】図2(A)の例の場合、第1のエッチング
予定領域27aは比較的面積が狭いものなので、処理室
11に、第1のガス供給手段17aから第1のエッチン
グ補助ガスを、ガス銃17eを介して供給する(予定領
域27a付近にに吹き付ける)。この第1のエッチング
補助ガス自体は、第2のエッチング補助ガスに比べて試
料27をエッチングするレートが遅くても、試料の損傷
やイオンの打ち込みを少なくできるように加工に必要な
イオンドーズ量を少なくできるガスであれば任意好適な
ガスで良い。このようなガスは、エッチング対象物の材
質等を考慮して決める。例えばフォトマスクの黒欠陥修
正の場合、第1のエッチング補助ガスを、ハロゲンガス
(例えばヨウ素ガス)を使用し、ビーム照射条件を最適化
すれば、加工に必要なイオンドーズ量を少なくすること
ができる。また、このガスの流量は、例えば、エッチン
グレートなどを考慮して実験的または理論的に決めるの
が良い。
【0035】上述の様に試料のエッチング予定領域27
aに第1のエッチング補助ガスを供給した状態で、第1
のエッチング予定領域27aにイオンビーム29を走査
する(図2(B))。この処理において、第1のエッチ
ング予定領域27aはイオンビームによりエッチングさ
れるので、エッチング部27a1が生じる(図2
(B))。然も、このエッチング条件であると、試料を
損傷の少ない、イオンの基板への打ち込み少ない条件で
エッチングすることができるので、第1のエッチング予
定領域27aに対して高品質な加工ができる。
【0036】一方、比較的面積が広い第2のエッチング
予定領域27bをエッチングする場合、この領域27b
がガス銃17eと対向するように、試料ステージ19を
駆動する(図示せず)。次に、処理室11に、第2のガ
ス供給手段17bから第2のエッチング補助ガスを、ガ
ス銃17eを介して供給する(予定領域27b付近に吹
き付ける)。
【0037】この第2のエッチング補助ガス自体は、第
1のエッチング補助ガスに比べて試料27を短時間でエ
ッチングできるガスであれば任意好適なガスで良い。こ
のようなガスは、エッチング対象物の材質等を考慮して
決める。例えば、フォトマスクの白欠陥修正の場合、水
蒸気を含んだハロゲンガス(例えば水蒸気を含んだヨウ
素ガス)を使用し、ビーム照射条件を最適化すれば、あ
る程度の加工品質を維持したまま短時間でエッチングで
きる。もちろん、第1のエッチング補助ガスとしてハロ
ゲンガスを用い、第2のエッチング補助ガスを水蒸気に
して広い面積を加工するときには第1のエッチング補助
ガスと第2のエッチング補助ガスとを混合して流すこと
も可能である。このガスの流量や水蒸気の含有量は、例
えば、エッチングレートなどを考慮して実験的または理
論的に決めるのが良い。
【0038】上述の様に試料のエッチング予定領域27
bに第2のエッチング補助ガスを供給した状態で、第2
のエッチング予定領域27bにイオンビーム29を走査
する(図示せず)。この処理において、第2のエッチン
グ予定領域27bはイオンビームによりエッチングされ
る。然も、このエッチング条件であると、試料を短時間
でエッチングすることができるので、第2のエッチング
予定領域27bを実用的なエッチング時間でエッチング
することができる。
【0039】次に、図3を参照して、エッチング予定領
域をエッチングする場合のより好ましい方法、特に比較
的面積が広いエッチング予定領域27cをエッチングす
る場合のより好ましい方法について説明する。この好ま
しい方法とは、エッチング予定領域27cを縁部27c
2と縁部の内側部分27c1に分割し、先に縁部の内側
部分を加工品質の良い第2のエッチング補助ガスで加工
を行い、残った縁部を短時間で加工できる第1のエッチ
ング補助ガスで加工を行って、広い面積でも短時間で加
工品質の良い加工を行おうとするものである。
【0040】すなわち、予定領域27cの、縁部の内側
部分27c1(図3(A)中の斜線を付した部分)をエ
ッチングするときは、該予定領域27c付近に、第2の
エッチング補助ガスを供給した状態でイオンビーム29
により該部分27c1を走査する(図3(A))。ま
た、予定領域27cの、縁部27c2(図3(B)中の
斜線を付した部分)をエッチングするときは、該予定領
域27c付近に、第1のエッチング補助ガスを供給した
状態でイオンビーム29により該部分27c2を走査す
る(図3(B))。
【0041】次に、試料の所定部分に薄膜を堆積させる
例について説明する。この説明を図1および図4を参照
して行う。なお、図4は、面積が比較的狭い第1の薄膜
堆積予定領域27xと、面積が比較的広い第2の薄膜堆
積予定領域27yとを有した試料27の、各予定領域2
7x、27yに薄膜をそれぞれエッチングする手順を説
明する斜視図である。ただし、FIB装置10の試料ス
テージ27、ガス銃17e付近に着目して示した斜視図
によって示してある。
【0042】先ず、試料ステージ19上に、上記試料2
7を置く(図4(A))。そして、第1または第2の薄
膜堆積予定領域がガス銃17eと対向するように試料ス
テージ19を移動する。図4(A)では、第1の薄膜堆
積予定領域27xがガス銃17eに対向した状態を示し
てある。また、処理室11内を所定の真空度になるよう
に排気部15により排気する。これに限られないが、好
ましくは、10ー5Torr以上の高真空状態になるよ
う排気する。
【0043】なお、薄膜堆積予定領域が比較的狭いもの
か比較的広いものかは、これに限られないが、例えば既
に説明した様に、該予定領域が予め定めた第1の面積以
下かそれより広いかにより決めることができる。また、
予定領域の面積がどの程度かは、例えば既に説明した様
に、2次荷電粒子検出器21および画像形成装置23を
利用することで行える。
【0044】図4(A)の例の場合、第1の薄膜堆積予
定領域27xは比較的面積が狭いものなので、処理室1
1に、第3のガス供給手段17cから第1の薄膜形成用
ガスを、ガス銃17eを介して供給する(予定領域27
xに吹き付ける)。この第1の薄膜形成用ガス自体は、
第2の薄膜形成用ガスに比べて薄膜堆積レートが遅くて
もハローが小さく高精度化できるガスであれば任意好適
なガスで良い。このようなガスは、形成したい薄膜の材
質等を考慮して決める。例えば、フォトマスクの白欠陥
修正の場合、フェナントレンやアントラセンやナフタレ
ンなどの芳香族分子を使用し、ビーム照射条件を最適化
すればハローの小さい遮蔽膜を形成できる。ガス流量
は、例えば、薄膜堆積レートなどを考慮して実験的また
は理論的に決めるのが良い。
【0045】上述の様に試料の薄膜予定領域に27xに
第1の薄膜形成用ガスを供給した状態で、該予定領域2
7xにイオンビーム29を走査する(図4(B))。こ
の処理において、第1の薄膜形成予定領域27x上に薄
膜27x1が堆積される。この薄膜堆積条件であると、
試料上にハローの少ない薄膜が堆積されるので、精度が
要求される薄膜堆積予定領域が狭い場合でも、高精度な
加工を行うことができる。
【0046】一方、比較的面積が広い第2の薄膜堆積予
定領域27y上に薄膜を堆積させる場合、この領域27
yがガス銃17eと対向するように、試料ステージ19
を駆動する。次に、処理室11に、第4のガス供給手段
17dから第2の薄膜形成用ガスを、ガス銃17eを介
して供給する(予定領域27yに吹き付ける)。
【0047】この第2の薄膜形成用ガス自体は、第1の
薄膜形成用ガスに比べて薄膜堆積レートが速いガスであ
れば任意好適なガスで良い。このようなガスは、形成し
たい薄膜の材質等を考慮して決める。上述したフォトマ
スクの白欠陥修正の場合であれば、第2の薄膜形成用ガ
スとして、ピレンを用いることができる。このガス流量
は、薄膜堆積レートなどを考慮して実験的または理論的
に決めるのが良い。
【0048】上述の様に第2の薄膜堆積予定領域27y
に第2の薄膜形成用ガスを供給した状態で、該予定領域
27yをイオンビーム29で走査する。この処理におい
て、第2の薄膜堆積予定領域27y上に薄膜が堆積され
る(図示せず)。然も、この薄膜堆積条件であると、試
料上に短時間で所望の厚さの薄膜が堆積できるので、第
2の薄膜堆積予定領域27y上に実用的な時間で、薄膜
を堆積させることができる。
【0049】なお、薄膜堆積予定領域に薄膜を堆積させ
る場合も、図3を参照して説明したと思想に準じた思想
を適用することができる。すなわち、薄膜堆積予定領域
の縁部上に薄膜を堆積させる場合と、縁部の内側部分に
薄膜を堆積させる場合とで、異なる組成の薄膜形成用ガ
スを用いることができる。具体的には、まず薄膜堆積予
定領域を縁部とその内側に分割し、縁部の内側をハロー
は大きいが短時間で薄膜を堆積できる第2の薄膜形成用
ガスを該予定領域付近に供給した状態でイオンビームに
より該部分を走査し、その後縁部をハローの少ない第1
の薄膜形成用ガスに切り替えて該予定領域付近に供給し
た状態で、イオンビームにより該部分を走査する。
【0050】この好適例によれば、精度が必要とされる
縁部にハローの少ない薄膜を堆積し、精度に直接影響し
ない縁部の内側は短時間で薄膜を堆積できるので、広い
面積を短い加工時間で高精度に加工することができる。
3.イオンビームの照射条件の説明次に、イオンビーム
の照射条件について説明する。この出願の発明では、試
料に供給するガスを、試料のエッチング予定領域や薄膜
堆積予定領域の面積の広狭に応じて変更するが、それぞ
れのガス種の効果を助長するイオンビームの照射条件と
セットで変更すれば更に好ましい効果を得ることができ
る。一般的にガス種により最適な照射条件は異なる。
【0051】エッチングや薄膜堆積に影響を及ぼすイオ
ンビームの照射条件の重要な因子として、照射強度、照
射時間、ガスの吸着待ち時間、照射点の間隔がある。照
射強度はイオンビームの電流量により制御でき、照射時
間、ガスの吸着待ち時間、照射点の間隔はイオンビーム
に走査条件で制御できる。以下第1のガスとして、ガス
吸着待ち時間が長いが、単位ドーズ量あたりのエッチン
グの効果の大きいもの(エッチング)もしくは単位膜厚あ
たりのハローの小さいもの(薄膜堆積)を、第2のガスと
してガス吸着待ち時間が短いが、イオンビームの単位ド
ーズ量あたりのエッチングの効果の小さいもの(エッチ
ング)もしくは単位膜厚あたりのハローの大きいもの(薄
膜堆積)を例にとって説明する。
【0052】エッチング予定領域の面積が比較的狭い場
合、または、エッチング予定領域の縁部をエッチングす
る場合、イオンビームの走査条件を、走査点が非連続と
なる走査(図5(B)に走査点数が64の例を示してあ
る。1〜64が走査順序である。)、すなわち、非線順
次走査とすれば、充分第1のガスが吸着するようにガス
の吸着待ち時間を長くした方が、加工に必要なイオンド
ーズ量を少なくでき、加工品質を向上できる。
【0053】また、薄膜堆積予定領域の面積が比較的狭
い場合、または、薄膜形成予定領域の縁部に薄膜を堆積
させる場合にも、イオンビームの走査条件を、走査点が
非連続となる走査、すなわち、非線順次走査とすれば、
充分第1のガスが吸着するようにガスの吸着待ち時間を
長くした方が、ハローの小さい膜が形成できるので、高
精度の加工ができる。
【0054】エッチング予定領域の面積が比較的広い場
合、または、エッチング予定領域の縁部の内側をエッチ
ングする場合、イオンビームの走査条件を、走査点が連
続となる走査(図5(A)に走査点数が64の例を示し
てある。1〜64が走査順序である。)、すなわち、線
順次走査とする。第2のガスはすぐに供給されるので、
線順次走査でもガスの吸着は充分であり、走査回数(ド
ーズ量)は増えるが加工時間は余分な待ち時間がないた
め短縮できる。
【0055】同様に、薄膜堆積予定領域の面積が比較的
狭い場合、または、薄膜形成予定領域の縁部に薄膜を堆
積させる場合にも、イオンビームの走査条件を、走査点
が連続となる走査、すなわち、線順次走査とする。第2
のガスはすぐに供給されるので、線順次走査でもガスの
吸着は充分であり、ハローは大きくなるが加工時間は余
分な待ち時間がないため短縮できる。
【0056】上述のように試料のエッチング予定領域や
薄膜堆積予定領域の面積の広狭に応じて変更するガス
と、それぞれのガス種の効果を助長するイオンビームの
照射条件とをセットで変更すれば高品質・高精度と高ス
ループットの両立に対して更に好ましい効果を得ること
ができる。また、上述においては、第1のガスとして、
ガス吸着待ち時間が長いが、単位ドーズ量あたりのエッ
チングの効果の大きいもや単位膜厚あたりのハローの小
さいものを、第2のガスとしてガス吸着待ち時間が短い
が、イオンビームの単位ドーズ量あたりのエッチングの
効果の小さいものや単位膜厚あたりのハローの大きいも
のを例にとって、この発明の実施の形態について説明し
たが、この発明は上述した実施の形態に何ら限定されず
多くの変形又は変更を加えることができる。
【0057】例えば、FIB装置の各構成成分の配置は
図1の例に限られない。また、各部11,13,17な
どの構成は上述の例に限られない。この発明の加工方法
は、フォトマスク(位相シフトマスクも含む)の欠陥修
正に用いて好適であるが、試料の一部を選択的にエッチ
ングしたり、試料の一部に選択的に薄膜を堆積させたい
場合に広く適用することができる。
【0058】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明によれば、試料のエッチング予定領域の面積の広狭
に応じて、面積が狭い場合には高品質な加工ができるエ
ッチング補助ガスを使用し、面積が広い場合には短時間
で加工できるエッチング補助ガスに切り替えることで、
同じ装置で高品質と高スループットの両方を実現するこ
とができる。また、試料の薄膜堆積予定領域の面積の広
狭に応じて、面積が狭い場合には高精度な加工ができる
薄膜堆積用ガスを使用し、面積が広い場合には短時間で
加工できる薄膜堆積用ガスに切り替えることで、同じ装
置で高精度と高スループットの両方を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のFIB装置を説明する図である。
【図2】本発明の方法で試料のエッチング予定領域をエ
ッチングする手順を説明する図である。
【図3】本発明の方法で試料のエッチング予定領域をエ
ッチングするより好ましい手順を説明する図である。
【図4】本発明の方法で試料に薄膜を堆積させる手順を
説明する図である。
【図5】本発明で用いて好適なイオンビーム走査条件を
説明する図である。
【符号の説明】
10:実施の形態のFIB装置 11:処理室 13:イオンビーム供給部 15:排気部 17:ガス供給部 17a:第1のガス供給手段 17b:第2のガス供給手段 17c:第3のガス供給手段 17d:第4のガス供給手段 17e:ガス銃 17f:流量コントローラ 19:試料ステージ 21:2次荷電粒子検出器 23:画像形成装置 25:制御部 27:試料 27a:第1のエッチング予定領域(比較的面積が狭い
領域) 27a1:エッチング部 27b:第2のエッチング予定領域(比較的面積が広い
領域) 27c:エッチング予定領域 27c1:縁部以外の部分 27c2:縁部 27x:第1の薄膜堆積予定領域(比較的面積が狭い領
域) 27y:第2の薄膜堆積予定領域(比較的面積が広い領
域) 27x1:薄膜 29:イオンビーム

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料のエッチング予定領域にエッチング
    補助ガスを供給しかつ該予定領域をイオンビームで走査
    して、該予定領域をエッチングする、加工方法におい
    て、 前記予定領域の面積の広狭に応じて、前記エッチング補
    助ガスを、組成の異なるガスに変更することを特徴とす
    るイオンビームを用いた加工方法。
  2. 【請求項2】 試料のエッチング予定領域にエッチング
    補助ガスを供給しかつ該予定領域にイオンビームを走査
    して、該予定領域をエッチングする、加工方法におい
    て、 前記予定領域の縁部をエッチングする場合と、縁部以外
    の部分をエッチングする場合とで、前記エッチング補助
    ガスを、組成の異なるガスに変更することを特徴とする
    イオンビームを用いた加工方法。
  3. 【請求項3】 試料のエッチング予定領域にエッチング
    補助ガスを供給しかつ該予定領域にイオンビームを走査
    して、該予定領域をエッチングする、加工方法におい
    て、 前記予定領域の面積の広狭に応じて、前記エッチング補
    助ガスを、組成の異なるガスに変更し、然も、 前記予定領域の面積が広いと判定された場合、該予定領
    域の縁部をエッチングする場合と、縁部以外の部分をエ
    ッチングする場合とで、前記エッチング補助ガスを、組
    成の異なるガスに変更することを特徴とするイオンビー
    ムを用いた加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または3に記載のイオンビーム
    を用いた加工方法において、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場
    合、前記エッチング補助ガスとして、第1の元素を含む
    第1のガスを用い、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を超える場合、前
    記エッチング補助ガスとして、前記第1のガスより多く
    の水蒸気を含む第2のガスを用いる処理を含むことを特
    徴とするイオンビームを用いた加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または3に記載のイオンビーム
    を用いた加工方法において、 前記縁部をエッチングする場合に用いる前記エッチング
    補助ガスとして、第1の元素を含む第1のガスを用い、 前記縁部以外の部分をエッチングする場合に用いる前記
    エッチング補助ガスとして、前記第1のガスより多くの
    水蒸気を含む第2のガスを用いる処理を含むことを特徴
    とするイオンビームを用いた加工方法。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載のイオンビームを用いた
    加工方法において、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場合
    および前記縁部をエッチングする場合それぞれで、前記
    エッチング補助ガスとして、第1の元素を含む第1のガ
    スを用い、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を越える場合およ
    び前記縁部以外の部分をエッチングする場合それぞれ
    で、前記エッチング補助ガスとして、前記第1のガスよ
    り多くの水蒸気を含む第2のガスを用いる処理を含むこ
    とを特徴とするイオンビームを用いた加工方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または3に記載のイオンビーム
    を用いた加工方法において、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場
    合、前記エッチング補助ガスとして、第1の元素を含む
    第1のガスを用い、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を超える場合、前
    記エッチング補助ガスとして、前記第1のガスと水蒸気
    を含む第2のガスを混合して用いる処理を含むことを特
    徴とするイオンビームを用いた加工方法。
  8. 【請求項8】 請求項2または3に記載のイオンビーム
    を用いた加工方法において、 前記縁部をエッチングする場合に用いる前記エッチング
    補助ガスとして、第1の元素を含む第1のガスを用い、 前記縁部以外の部分をエッチングする場合に用いる前記
    エッチング補助ガスとして、前記第1のガスと水蒸気を
    含む第2のガスを混合して用いる処理を含むことを特徴
    とするイオンビームを用いた加工方法。
  9. 【請求項9】 請求項3に記載のイオンビームを用いた
    加工方法において、前記予定領域の面積が予め定めた第
    1の面積以下の場合および前記縁部をエッチングする場
    合それぞれで、前記エッチング補助ガスとして、第1の
    元素を含む第1のガスを用い、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を越える場合およ
    び前記縁部以外の部分をエッチングする場合それぞれ
    で、前記エッチング補助ガスとして、前記第1のガスと
    水蒸気を含む第2のガスを混合して用いる処理を含むこ
    とを特徴とするイオンビームを用いた加工方法。
  10. 【請求項10】 請求項4〜9のいずれか1項に記載の
    イオンビームを用いた加工方法において、 前記第1の元素をハロゲンとすることを特徴とするイオ
    ンビームを用いた加工方法。
  11. 【請求項11】 請求項4〜9のいずれか1項に記載の
    イオンビームを用いた加工方法において、 前記第1の元素をヨウ素とすることを特徴とするイオン
    ビームを用いた加工方法。
  12. 【請求項12】 請求項1または3に記載のイオンビー
    ムを用いた加工方法において、さらに、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場
    合、前記イオンビームの走査条件を第1の走査条件と
    し、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を超える場合、前
    記イオンビームの走査条件を第2の走査条件とする処理
    を含むことを特徴とするイオンビームを用いた加工方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項2または3に記載のイオンビー
    ムを用いた加工方法において、さらに、 前記縁部をエッチングする場合、前記イオンビームの走
    査条件を第1の走査条件とし、 前記縁部以外の部分をエッチングする場合、前記イオン
    ビームの走査条件を第2の走査条件とする処理を含むこ
    とを特徴とするイオンビームを用いた加工方法。
  14. 【請求項14】 請求項3に記載のイオンビームの加工
    方法において、さらに、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場合
    および前記縁部をエッチングする場合それぞれで、前記
    イオンビームの走査条件を第1の走査条件とし、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を超える場合およ
    び前記縁部以外の部分をエッチングする場合それぞれ
    で、前記イオンビームの走査条件を第2の走査条件とす
    る処理を含むことを特徴とするイオンビームを用いた加
    工方法。
  15. 【請求項15】 請求項12〜14のいずれか1項に記
    載のイオンビームの加工方法において、 前記第1の走査条件を、走査点が非連続となる走査であ
    る、非線順次走査とすることを特徴とするイオンビーム
    を用いた加工方法。
  16. 【請求項16】 試料の薄膜堆積予定領域に薄膜形成用
    ガスを供給しかつ該予定領域をイオンビームで走査し
    て、該予定領域に薄膜を堆積させる、加工方法におい
    て、 前記予定領域の面積の広狭に応じて、前記薄膜堆積用ガ
    スを、組成の異なるガスに変更することを特徴とするイ
    オンビームを用いた加工方法。
  17. 【請求項17】 試料の薄膜堆積予定領域に薄膜形成用
    ガスを供給しかつ該予定領域をイオンビームで走査し
    て、該予定領域に薄膜を堆積させる、加工方法におい
    て、 前記予定領域の縁部に薄膜を堆積させる場合と、縁部以
    外の部分に薄膜を堆積させる場合とで、前記薄膜堆積用
    ガスを、組成の異なるガスに変更することを特徴とする
    イオンビームを用いた加工方法。
  18. 【請求項18】 試料の薄膜堆積予定領域に薄膜形成用
    ガスを供給しかつ該予定領域をイオンビームで走査し
    て、該予定領域に薄膜を堆積させる、加工方法におい
    て、 前記予定領域の面積の広狭に応じて、前記薄膜堆積用ガ
    スを、組成の異なるガスに変更し、然も、 前記予定領域の面積が広いと判定された場合、該予定領
    域の縁部に薄膜を堆積させる場合と、縁部以外の部分に
    薄膜を堆積させる場合とで、前記薄膜堆積用ガスを、組
    成の異なるガスに変更することを特徴とするイオンビー
    ムを用いた加工方法。
  19. 【請求項19】 請求項16または17に記載のイオン
    ビームを用いた加工方法において、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場
    合、前記薄膜形成用ガスとして、第1の有機化合物のガ
    スを用い、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を超える場合、前
    記薄膜形成用ガスとして、第2の有機化合物のガスを用
    いる処理を含むことを特徴とするイオンビームを用いた
    加工方法。
  20. 【請求項20】 請求項17または18に記載のイオン
    ビームを用いた加工方法において、 前記縁部に薄膜を堆積させる場合、前記薄膜形成用ガス
    として、第1の有機化合物のガスを用い、 前記縁部以外の部分に薄膜を堆積させる場合、前記薄膜
    形成用ガスとして、第2の有機化合物のガスを用いる処
    理を含むことを特徴とするイオンビームを用いた加工方
    法。
  21. 【請求項21】 請求項18に記載のイオンビームを用
    いた加工方法において、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場合
    および前記縁部に薄膜を堆積させる場合それぞれで、前
    記薄膜形成用ガスとして、第1の有機化合物のガスを用
    い、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を越える場合およ
    び前記縁部以外の部分に薄膜を堆積させる場合それぞれ
    で、前記薄膜形成用ガスとして、第2の有機化合物のガ
    スを用いる処理を含むことを特徴とするイオンビームを
    用いた加工方法。
  22. 【請求項22】 請求項19〜21のいずれか1項に記
    載のイオンビームを用いた加工方法において、 前記第1の有機化合物をナフタレンまたはフェナントレ
    ンとすることを特徴とするイオンビームを用いた加工方
    法。
  23. 【請求項23】 請求項19〜21のいずれか1項に記
    載のイオンビームを用いた加工方法において、 前記第2の有機化合物をピレンとすることを特徴とする
    イオンビームを用いた加工方法。
  24. 【請求項24】 請求項16または18に記載のイオン
    ビームを用いた加工方法において、さらに、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場
    合、前記イオンビームの走査条件を第1の走査条件と
    し、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を超える場合、前
    記イオンビームの走査条件を第2の走査条件とする処理
    を含むことを特徴とするイオンビームを用いた加工方
    法。
  25. 【請求項25】 請求項17または18に記載のイオン
    ビームを用いた加工方法において、さらに、 前記縁部に薄膜を堆積させる場合、前記イオンビームの
    走査条件を第1の走査条件とし、 前記縁部以外の部分に薄膜を堆積させる場合、前記イオ
    ンビームの走査条件を第2の走査条件とする処理を含む
    ことを特徴とするイオンビームを用いた加工方法。
  26. 【請求項26】 請求項18に記載のイオンビームの加
    工方法において、さらに、 前記予定領域の面積が予め定めた第1の面積以下の場合
    および前記縁部に薄膜を堆積させる場合それぞれで、前
    記イオンビームの走査条件を第1の走査条件とし、 前記予定領域の面積が前記第1の面積を超える場合およ
    び前記縁部以外の部分に薄膜を堆積させる場合それぞれ
    で、前記イオンビームの走査条件を第2の走査条件とす
    る処理を含むことを特徴とするイオンビームを用いた加
    工方法。
  27. 【請求項27】 請求項24〜26のいずれか1項に記
    載のイオンビームの加工方法において、 前記第1の走査条件を、走査点が非連続となる走査であ
    る、非線順次走査とすることを特徴とするイオンビーム
    を用いた加工方法。
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