JP4252496B2 - 多角形球状の形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤のキャリヤーや研磨剤などとして有用な表面に特殊な微細構造を有する合成炭酸カルシウムの凝集結合体に関する。
更に詳しくは、本発明は薬剤のキャリヤーや研磨剤などとして有用な立方状形状及び/又は四角板状形状の炭酸カルシウムが階段状または多角形状にかつ全体が球状に凝集あるいは結合させることにより調製した表面に特殊な微細構造を有する合成炭酸カルシウム凝集結合体(以下、多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体ということがある。)に関するものである。
本発明において、前記した「多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体」という用語の意味は、後述する実施例で参照されるSEM写真(例えば図1〜3参照)の内容をも考慮して理解されるべきものである。
前記SEM写真に示されるように、本発明の多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体は、各粒子(粒子一個)に注目すると、
(1). 各粒子の全体的な外観形状は球状であり、
(2). その球状体の表面構造は、立方状形状及び/又は四角板状形状の合成炭酸カルシウムが階段状または多角形状かつ球状に凝集または結合して形成された粒子において、当該粒子が持っている表面構造を持っている、
という特徴がある。
また、前記「凝集結合体」の用語の意味は、本発明の合成炭酸カルシウム凝集結合体は、前記したように立方状形状及び/又は四角板形状の合成炭酸カルシウムが段階状または多角形状かつ球状に凝集または結合して形成された粒子である、と説明したが、これとの関連において理解されるべきである。
即ち、本発明の凝集結合体(二次粒子)は、その構成単位である立方状形状及び/又は四角板形状の合成炭酸カルシウム(一次粒子)が、
(a)相互に凝集した状態にあるもの(これは、所定の剪断力を加えると各一次粒子が弱い凝集力で凝集しているため個々にバラバラに一次粒子に還元される状態にあるものをいう。)、及び、
(b)相互に結合した状態にあるもの(これは、所定の剪断力を加えても、各一次粒子が相互に結合しているため各一次粒子に還元されない状態にあるものをいう。)、
という二つの状態のいずれかまたはこれら二つの状態のもとにあるものと理解されるべきである。
なお、本発明において、合成炭酸カルシウムのうちカルサイト及びバテライトの結晶構造について、
(1). カルサイト(calcite)の結晶構造は六方晶系であるが、これを立方状形状(立方状結晶)といい、
(2). バテライト(vaterite)の結晶構造は(擬)六方晶系であるが、これを球状形状(球状結晶)といい、
両者の結晶構造を前記した用語により区分している。
従来より、微細粒径の合成炭酸カルシウムを凝集させて平均粒径の大きな凝集体を製造する方法は公知である。例えば次のような方法が示されている。
(1). 合成炭酸カルシウム粒子をバインダーとして水、無機物または有機物などを利用し、造粒機やスプレードライヤーなどで造粒、乾燥する方法がある(例えば特開2002−160918、特開平1−299211号、同4−24381号参照)。
この方法により得られる合成炭酸カルシウム凝集体は、表面の微細構造が発達しておらず、前記した医薬品のキャリヤーや研磨剤などの用途には不向きである。
(2). 針状炭酸カルシウムをリン酸又は縮合リン酸あるいはそれらの水溶性化合物又はアミノカルボン酸及びオキシカルボン酸又はその水溶性塩により凝集させる方法がある(例えば特公昭57−30815号、特公昭57−31530号、特公昭63−8048号参照)。
この方法で得られる凝集体は、表面がいがぐり状であり、例えば前記した医薬品のキャリヤーに使用した場合、針状の先端部が鼻腔内の粘膜に刺激を与えるという欠点がある。
また、当業界において、所定の結晶構造を有する炭酸カルシウムを加熱処理して結晶構造を変える(例えばバテライト結晶のカルサイト結晶への転移)技術も公知である。例えば、バテライト(球状結晶)をカルサイト(立方状結晶)へ転移させる方法として次のような方法が知られている。
(1). バテライトを600℃で加熱する乾式過熱方法。例えば600℃で加熱処理すると、そのままの形状(バテライト結晶の形態)のもとでカルサイトに転移する〔例えば、日本セラミック協会誌、Vol.100,1145(1992)参照〕。
この方法で得られる粒子は、その表面構造は単純な立方状であり、本発明のものとは全く相違するものである。
(2). バテライト乳液を加熱する湿式過熱方法。例えばバテライト乳液を90℃で加熱処理すると、カルサイト(立方状)あるいはアラゴナイト(針状)に結晶転移させることができる〔例えば昭和61年度大分県工業試験場業務年報、87(1986)参照〕。
この方法で得られる粒子は、前記したことから明らかのように表面に針状構造を持つため、前記した医薬品用のキャリヤーとしての用途には不向きである。
本発明の表面に特殊な微細構造を有する合成炭酸カルシウムの凝集結合体の製造方法については詳しくは後述するが、ここで、従来から提案されている合成炭酸カルシウムの製造方法、特に溶液反応に基づく合成炭酸カルシウムの製造方法(なお、本発明の合成炭酸カルシウムの製造方法も溶液反応に属することはいうまでもない。)について概観しておく。これは、本発明の特殊な製造方法の理解に資するための配慮である。
今日まで提案されて来ている溶液反応を利用した合成炭酸カルシウムの製造方法は、次の二つのものに集約することができる。
(1).球状炭酸カルシウムの製造を目的として、例えば特公昭45−32532号に示されるように不安定な粒径10μm以下のバテライト系粒子(球状粒子)を生成させるもの。
(2).立方状炭酸カルシウムの製造を目的として、例えば特開平10−53412号に示されるように分散性の良好な球状結晶系のバテライトを生成後、密閉容器中で100〜250℃で加熱することにより粒径0.1〜1μmのカルサイト系粒子(立方状粒子)を生成させるもの。
前記した従来から知られている溶液反応を利用した合成炭酸カルシウムの製造方法は、詳しくは後述するが、本発明の基本的な合成法、即ち、溶液反応により第1段階でカルサイト(立方状)とバテライト(球状)の複合系炭酸カルシウムを生成し、次いで第2段階で加熱処理してバテライト(球状)をカルサイト(立方状)に結晶転移させ、前記した表面に特殊な微細構造を有する多角形球状形態をした合成炭酸カルシウムを生成する、という本発明の基本的な合成法とは全く異なるものである。
なお、本発明においては、前記した第1段階〜第2段階からなる基本的な合成法に代えて、詳しくは後述するが、第1段階での溶液反応系に有機酸や無機酸などの凝集助剤または結合助剤を共存させることにより第2段階での加熱処理を省略した合成法を採用することができる。
鼻腔内に噴霧等により鼻腔内の粘膜に付着させ、粘膜から薬効成分を徐々に吸収させるために各種の医薬品(蛋白質やペプタイトなど)を担持する単体(キャリヤー)が使用されている。
本発明は、前記したキャリヤーや研磨剤などとして有用な粒子表面に特殊な微細構造を有する新規な合成炭酸カルシウム粒子を提供しようとするものである。
前記した、キャリヤーとしての合成炭酸カルシウムの用途においては、キャリヤーの表面に各種の医薬品を吸着あるいは固着させて粉末状または顆粒状の製剤として使用されるため、合成炭酸カルシウム粒子の表面構造は薬剤の吸着能、除放能はもとより、製剤中の崩壊や貯蔵中の崩壊に対する耐久性などに優れていなければならない。
本発明は、これらニーズに対応することができる粒子表面に特殊な微細構造を有する新規な多角形球状形態をした合成炭酸カルシウムの凝集結合体を提供しようとするものである。
本発明を概説すれば、本発明は、
・ 立方状形状の炭酸カルシウム及び/又は四角板形状の炭酸カルシウムを階段状あるいは多角形状かつ球状に凝集あるいは結合させてなる多角形球状の形態をもつ合成炭酸カルシウム凝集結合体、更に詳しくは、
・ 3〜20μmの立方状形状の炭酸カルシウム及び/又は四角板状形状の炭酸カルシウムを段階状あるいは多角形状かつ球状に凝集あるいは結合させてなる平均粒径20〜90μmの多角形状球状の形態をもつ合成炭酸カルシウム凝集結合体に関する。
特に、本発明は、前記多角形球状形態をした合成炭酸カルシウムの凝集結合体の製造方法に関するものであり、水溶性カルシウム塩溶液に水溶性炭酸塩溶液を滴下させるか、あるいは水溶性炭酸塩溶液に水溶性カルシウム塩溶液を滴下させてバテライト系及びカルサイト系の粒子径1μm〜20μmの混合系の合成炭酸カルシウムを生成させ、次に、80℃〜100℃で加熱処理して結晶転移させて粒子径3μm以上のカルサイト系立方状形状及び/又は四角板状形状の炭酸カルシウムを階段状あるいは多角形状かつ球状に凝集あるいは結合させてなる平均粒径20〜90μmの多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体を生成させる、ことを特徴とする多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体の製造方法に関する。
本発明により、従来技術では知られていない表面に特殊な微細構造を有する多角形球状形態をした合成炭酸カルシウムの凝集結合体が提供される。
本発明の前記した新規の合成炭酸カルシウムの凝集結合体は、医薬品のキャリヤーあるいは研磨剤として有用なものである。
なお、本発明の前記多角形形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体は、鼻腔内粘膜用の医薬品のキャリヤーとして用いた場合、医薬品を放出したあとの合成炭酸カルシウムは鼻腔内から体内に取り込まれアパタイトになり骨化するという効果が期待される。
以下、本発明の技術的構成について更に詳しく説明する。
前記した医薬品のキャリヤーとして種々のものが使用されているが、キャリヤーが持つべき特性として次のことが知られている。
(1). キャリヤーの粒子径が20μm未満の場合、鼻腔内に噴霧したとき、キャリヤーは鼻腔内に留まらずに気管支や肺にまで到達し、鼻腔内粘膜での薬効成分の吸収が少なくなる。
(2). キャリヤーの粒子径が20〜90μmの場合、鼻腔内に噴霧したとき、キャリヤーは鼻腔内に良好に留まり、薬効を十分に発揮させることができる。
(3). キャリヤーの粒子径が90μmを超える場合、一般に採用されている噴霧条件のもとで全量が噴霧されないという欠点がある。
前記したことから、本発明の多角形球状形態をした合成炭酸カルシウムの粒子径は、20〜90μmが目標値となる。
合成炭酸カルシウムの前記した医薬品のキャリヤーの用途において、本発明者は好ましい合成炭酸カルシウムの粒子形状を、次の点を考慮して決定した。
(1). 表面の微細構造が発達していない球状粒子は、薬剤の吸着力及び/又は固着力が悪い。
(2). 表面が花弁状の多孔質球状粒子は、製剤中に花弁の一部が破壊し、小さな粒子となるため、歩留りが悪くなる。
(3). 表面がイガグリ状(針状)の針をもつイガグリ状粒子は、針の先が鼻の粘膜に刺激を与えるためキャリヤーとして使用することができない。
前記したことから、本発明者は、立方状粒子または四角板状粒子が凝集あるいは結合し、全体として球状になった粒子、いわゆる本発明でいう多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体は、その粒子表面に一次粒子である各立方状(四角板状)粒子による凹凸が多くみられ、かつこの凹凸は壊れ難いため、薬剤の吸収能に優れるとともに製剤中の崩壊を防ぐことができると考えた。
従って、本発明の合成炭酸カルシウムの粒子形状は、前記した多角形球状形態をしたものが目標となる。
本発明者は、前記した多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体の製造方法について、鋭意検討した。
その結果、本発明者は、前記した粒径(20〜90μm)と表面に特殊な微細構造(多角形球状)を有する合成炭酸カルシウムを製造するためには、第1段階反応として、溶液反応によりカルサイト(立方状)とバテライト(球状)の混晶系合成炭酸カルシウムを製造し、次いで第2段階反応として、この混晶系を加熱処理して、特にバテライト(球状)をカルサイト系へ結晶転移させ、全体として球状のものにする、という反応経路が有効であるという着想をもった。
本発明の多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体は、前記した第1段階反応〜第2段階反応という反応経路の着想から生まれたものである。
更に、本発明者は、前記した第1〜第2段階の反応経路の着想のもとに研究した結果、第1段階の溶液反応系に生成炭酸カルシウムの凝集性や結合性を高めるための所望の凝集助剤や結合助剤を共存させた場合、第2段階の加熱処理(結晶転移)を省略することができることを見い出した。
本発明の多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体は、前記した第1段階反応において溶液反応に凝集助剤あるいは結合助剤を共存させるという着想からも生まれたものである。
以下、本発明の多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体の製造方法について詳しく説明する。
まず、第1段階反応の溶液反応によるカルサイト(立方状)とバテライト(球状)の混晶系合成炭酸カルシウム(混合物乳液)の製造方法について説明する。
この第1段階反応工程は、水溶性カルシウム塩溶液に水溶性炭酸塩溶液を滴下するか、または、水溶性炭酸塩溶液に水溶性カルシウム塩溶液を滴下して、混晶系合成炭酸カルシウム乳液を製造するものである。
この反応において留意すべき点は、(1).溶液濃度、(2).滴下速度、(3).反応温度である。
(1).溶液濃度について:
水溶性カルシウム塩溶液及び水溶性炭酸塩溶液のそれぞれの溶質の濃度は、0.01モル/l(リットル)以上が好ましい。一般的には濃度は0.1モル/l 〜10.0モル/lを採用すればよい。一般に、濃度が低いと一次粒子が大きくなり、凝集粒子(二次粒子)の表面の凹凸が少なくなる。また、濃度が高いと一次粒子が小さくなり、かつ二次粒子も小さくなる。
本発明の第1段階反応の溶液反応において、カルサイト(立方状)とバテライト(球状)の割合が(100〜20):(0〜80)の混合物乳液を製造することが好ましい。
本発明の第1段階反応の溶液反応においては、前記したようにカルサイト(立方状)を100%形成するようにしてもよいものである。このような反応方法は、後述する参考例2において乳液反応によりカルサイト(立方状)を100%形成したケースでは目的とする凝集結合体が得られないことから、本発明の大きな特徴点となっている。
なお、本発明に係る溶液反応とは、水溶性カルシウム塩の溶液と水溶性炭酸塩の溶液との均一反応系である。一方、前記した乳液反応は、石灰乳に炭酸ガスを導入して炭酸カルシウムを生成させるものである。この石灰乳反応においては、石灰乳、即ち、水酸化カルシウム(消石灰)(固体)を水に懸濁した液を用いるが、消石灰の溶解度が低いため乳液状となる。
前記したように、本発明の第1段階の溶液反応において、前記したようにカルサイト(立方状)が100%の乳液を製造してもよいが、一般にバテライト(球状)の含有量が多くなると、次工程での結晶転移の時間が長くなるので、バテライトの含有量を70%以下、好ましくは30%以下に設定することが好ましい。
一般に、濃度が0.1モル/l未満のとき、生成物の粒子径は1μm未満となり、かつバテライト(球状)含有量が70%を超える。このものを第2段階反応の過熱処理によって結晶転移させても、基本粒子(一次粒子)の粒径が3μm以下、凝集粒子(二次粒子)の粒径も20μm以下のものになり、本発明の目的を達成することができない。
本発明において前記水溶性カルシウム塩としては、従来公知の塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウムなどを使用すればよい。また、前記水溶性炭酸塩としては、従来公知の炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムなどを使用すればよい。
本発明の前記第1段反応において、例えば、混晶系合成炭酸カルシウムの凝集性を良くしたり、凝集力(結合力)を高めたり、バテライトの生成を抑制したり、更には後述する第2段階反応の加熱処理を省略するために、下記の化合物を添加してもよいものである。
(a).酢酸、クエン酸、リンゴ酸、修酸などの有機酸またはこれらのアルカリ金属塩。これらは、凝集助剤または結合助剤として使用する。これら化合物の使用濃度は0.01〜1モル%、使用pH条件は3〜9である。
(b).塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸。これらは、凝集助剤または結合助剤として使用する。これら化合物の使用濃度は0.01〜1モル%、使用pH条件は1.0〜6.5である。
(c).水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの水酸化物。これらは、凝集助剤または結合助剤として使用する。これら化合物の使用濃度は0.01〜1モル%、pH7.5〜12である。
(d).過酸化水素水は、バテライト(球状)の生成を抑制する効果がある。なお、第2段階反応の過熱処理時に過酸化水素水を添加すると、バテライト(球状)のカルサイト(立方状)への結晶転移が遅くなるので留意すべきである。
(2). 滴下速度について:
前記第1段反応において、水溶性カルシウム塩溶液または水溶性炭酸塩溶液の滴下速度は、第2段階反応の過熱処理において本発明の粒径20〜90μmの合成炭酸カルシウム凝集結合体を得る観点から、10分以上かけて滴下することが好ましい。
滴下速度が10分未満のとき、一次粒子径は変わらないが第2段階反応での凝集粒子系(二次粒子径)は小さくなる。
また、一度(一気)に添加すると2μm以下の球状粒子となり、本発明の目的とする凝集体が得られない。このため、本発明の第1段階反応において、最適滴下速度は0.5〜3時間が好ましく、それ以上の長時間だと生産性が悪くなる。
本発明において、一般に水溶性カルシウム塩溶液に水溶性炭酸塩溶液を滴下すると、生成物の結晶系はバテライト(球状)含有量が20%未満となる。また、一般に、水溶性炭酸塩溶液に水溶性カルシウム塩溶液を滴下すると、生成物の結晶系はバテライト(球状)含有量が80%を超える。
本発明において、バテライト(球状)含有量が多いと、第2段階反応での加熱処理による結晶転移に長時間を要するため、前者の水溶性カルシウム塩溶液に水溶性炭酸塩溶液を滴下する方が好ましい。
(3). 反応温度について:
前記第1段階反応において、反応温度は70℃未満が好ましい。反応温度が70℃を超えると、第2段階反応で得られる凝集体粒子の形状が多角形(多面体形状)から外れるとともに、針状のアラゴナイト結晶が混在してくるので好ましくない。
また、反応温度が10℃未満の場合、一次粒子の形態が立方状でなくなり、薄い四角の板状体が幾重にも重なった凝集体となり、本発明の目的とする多角形球状形態をした凝集結合体(二次粒子)が得られなくなるため好ましくない。
前記したことから、本発明の前記第1段階反応の最適反応温度は10〜70℃である。
次に、本発明の第2段階反応について説明する。
この第2段階反応は、前記第1段階反応により製造されたカルサイト(立方状)とバテライト(球状)の混晶系合成炭酸カルシウム(乳液)を加熱処理し、特にバテライト(球状)をカルサイト(立方状)へ結晶転移させ、目的とする粒径20〜90μmの多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体を製造する工程である。
前記第1段階反応によって製造される混晶系合成炭酸カルシウム(乳液)は、一般に、カルサイト(立方状)の粒径は3〜20μm、バテライト(球状)の粒径は1〜10μmである。また、両者の含有量比は、前記したように好ましくは例えば(90〜30):(10〜70)である。
当業界において、結晶の転移法については、次のことが知られている。
(1). バテライト(球状)結晶からカルサイト(立方状)結晶への結晶転移において、450℃以上の加熱による転移の場合、粒子径は変わらずに結晶系のみがカルサイトに転移する。
(2). バテライト乳液(バテライト100%)からの結晶転移において、90℃以上での転移の場合、バテライト粒子と同様の粒子径を持つカルサイト粒子が得られる。
これに対して、本発明の第2段階反応における加熱処理による結晶転移は、例えばバテライトとカルサイトの混合物乳液を100℃で転移させる場合、バテライト結晶が消失し、カルサイトの立方状形態となり、かつ、粒子径が増大するという大きな特徴がある。
本発明において、第2段階反応の加熱処理の温度条件は、一般に80℃〜100℃を採用すればよい。
本発明において、第2段階反応の過熱処理による結晶転移において、例えば、バテライト(球状)結晶のカルサイト(立方状)結晶への転移速度を速めるために、例えばカルシウムイオンと反応しない水溶性無機塩、具体的には塩化ナトリウムなどの化合物を添加してもよい。
本発明の前記した第1段階反応〜第2段階反応から成る粒径20〜90μmの多角球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体を製造する方法において、前記したようにクエン酸などの凝集助剤あるいは結合助剤を第1段階反応に共存させたとき、第2段階反応の加熱処理(結晶転移)を省略して、目的の凝集結合体を得ることもできるという特徴がある。この製造方法の有効性は、後述する実施例4に示される。
前記した凝集助剤あるいは結合助剤の使用態様について、以下、クエン酸を使用するケースについて説明する。
(1).クエン酸の添加量が低い場合、例えば0.1%以下の場合、バテライト(球状)の含有量が20%以上となる。また添加量が0.5%を超える場合、カルサイト(立方状)の含有量が100%となる。
(2).クエン酸の添加量が低い場合、カルサイト(立方状)とバテライト(球状)の混合凝集体が得られ、熱処理による結晶転移により100%カルサイト(立方状)の凝集体となり、かつ、凝集粒子の粒径が大きくなる。
(3).クエン酸の添加量が高い場合、100%カルサイト(立方状)の凝集体、より具体的には粒子径5〜20μmの立方状炭酸カルシウムが凝集あるいは結合し、粒子径20〜90μmの多角形球状形態をした立方状炭酸カルシウムが得られる。このものを加熱処理しても、形態や粒子径に変化はみられない。
以下、本発明と実施例/参考例により更に詳しく説明する。
なお、本発明は実施例のものに限定されないことはいうまでもないことである。
硝酸カルシウム4水和物11.8gを溶解した水溶液100mlを20℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム5.3を溶解した水溶液100mlを1.2ml/分で滴下した。滴下終了後一部を濾過乾燥した粉体をX線回折したところ、カルサイト60%、バテライト40%であり、SEM観察したところ3〜5μmの立方状と1μmの球状粒子であった。この反応終了した乳液を攪拌しながら90℃で1時間30分加熱すると10〜15μmの立方状炭酸カルシウムまたは四角板状炭酸カルシウムが階段状あるいは多角形状かつ球状に凝集あるいは結合した(以下、単に立方状または四角板状炭酸カルシウムが球状凝集したという)。この生成物は、X線回折の結果全てカルサイトで粒度分布の測定結果、平均粒子径は41μmであった。前記生成物、即ち、本発明の立方状炭酸カルシウムが球状凝集した生成物のEMS(走査型電子顕微鏡)写真を図1〜図3に示す。
硝酸カルシウムの代わりに塩化カルシウム5.59g、炭酸ナトリウムの代わりに炭酸アンモニウム4.84gで反応温度30℃反応させると、カルサイト45%、バテライト55%で3〜5μmの立方状と1μmの球状粒子が生成した。この反応液を攪拌しながら80℃に過熱し、2.5時間保ったものは全てカルサイトで6〜12μmの立方状炭酸カルシウムが球状凝集したものであり、その平均粒子径は38μmであった。この中のEMS写真を図4に示す。
硝酸カルシウム4水和物28.6gを溶解し、クエン酸0.02gを溶解した水溶液200mlを20℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム10.6gを溶解した水溶液200mlを2.5ml/分で滴下した。滴下終了後一部を濾過乾燥した粉体をX線回折したところ、カルサイト80%、バテライト20%であり、SEM観察したところ5〜15μmの立方状あるいは四角板状の凝集体と3μmの球状粒子であった。この反応終了した乳液を攪拌しながら90℃で1時間30分過熱すると3〜15μmの立方状あるいは四角板状炭酸カルシウムが球状凝集した。この生成物は、X線回折の結果全てカルサイトで粒度分布の測定結果、平均粒子径は35μmであった。このもののEMS写真を図5に示す。
硝酸カルシウム4水和物23.6gを溶解し、クエン酸0.11gを溶解した水溶性200mlを20℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム10.6gを溶解した水溶性100mlを2.5ml/分で滴下した。滴下終了後、生成物の一部を濾過乾燥した粉体をX線回折したところ、このものはカルサイト92%、バテライト8%であり、SEM観察したところ3〜5μmの立方状あるいは四角板状の炭酸カルシウムと7〜20μmの球状粒子であった。
この反応終了した乳液を攪拌しながら90℃で1時間加熱すると3〜5μmの立方状あるいは四角板状の炭酸カルシウムが球状凝集した。この生成物は、X線回折の結果、カルサイト100%であり、粒度分布は平均粒子径20μmであった。
硝酸カルシウム4水和物23.6gを溶解し、1N塩酸溶液1mlを添加した水溶液200mlを20℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム10.6を溶解した水溶液200mlを2.5ml/分で滴下した。滴下終了後一部を濾過乾燥した粉体をX線回折したところ、カルサイト35%、バテライト65%であり、SEM観察したところ5〜20μmの立方状あるいは四角板状の凝集体と5〜10μmの球状粒子であった。この反応終了した乳液を攪拌しながら90℃で2時間加熱すると5〜20μmの立方状あるいは四角板状炭酸カルシウムが球状凝集した。この生成物は、X線回折の結果全てカルサイトで粒度分布の測定結果、平均粒子径は43μmであった。
硝酸カルシウム4水和物23.6gを溶解し、1N水酸化カリウム溶液1mlを添加した水溶液200mlを20℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム10.6gを溶解した水溶液200mlを2.5ml/分で滴下した。滴下終了後一部を濾過乾燥した粉体をX線回折したところ、カルサイト45%、バテライト55%であり、SEM観察したところ5〜20μmの立方状あるいは四角板状の凝集体と5〜15μmの球状粒子であった。この反応終了した乳液を攪拌しながら90℃で3時間加熱すると5〜15μmの立方状あるいは四角板状炭酸カルシウムが球状凝集した。この生成物は、X線回折の結果全てカルサイトで粒度分布の測定結果、平均粒子径は30μmであった。
塩化カルシウム11.0gを溶解し、過酸化水素水5.65gを溶解した水溶液200mlを23℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウム10.6gを溶解した水溶液200mlを2.5ml/分で滴下した。滴下終了後一部を濾過乾燥した粉体をX線回折したところ、カルサイト80%、バテライト20%であり、SEM観察したところ10〜20μmの立方状あるいは四角板状の凝集体と5〜10μmの球状粒子であった。この反応終了した乳液を攪拌しながら90℃で3時間加熱すると10〜20μmの立方状あるいは四角板状炭酸カルシウムが球状凝集した。この生成物は、X線回折の結果全てカルサイトで粒度分布の測定結果、平均粒子径は40μmであった。
参考例1
実施例1と同じ濃度の10℃の硝酸カルシウム水溶液を攪拌しながら、10℃の炭酸ナトリウム水溶液を一度(一気)に添加した。X線回折の結果、バテライト98%とカルサイト2%であり、SEM観察したところ1μmの球状粒子であった。このもののEMS写真を図6に示す。
参考例2
6重量%の石灰乳250mlに30重量%過酸化水素水23.0gを添加し、石灰乳温度を40℃に保持し、攪拌しながら25容量%の炭酸ガス濃度の炭酸ガスを600ml/分で導入し、炭酸化を行なった(乳液反応)。X線回折の結果、カルサイトのみで他の結晶構造は認められなかった。SEM観察したところ3〜5μの立方状粒子であった。このもののEMS写真を図7に示す。
本発明の実施例1で製造した多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体のEMS(走査型電子顕微鏡)写真(倍率100倍)である。 本発明の実施例1で製造した多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体のEMS(走査型電子顕微鏡)写真(倍率500倍)である。 本発明の実施例1で製造した多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体のEMS(走査型電子顕微鏡)写真(倍率1,500倍)である。 本発明の実施例2で製造した多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体のEMS(走査型電子顕微鏡)写真(倍率2,500培)である。 本発明の実施例3製造した多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体のEMS(走査型電子顕微鏡)写真(倍率2,500培)である。 参考例1で製造したバテライト(球状)のEMS(走査型電子顕微鏡)写真(倍率5,000倍)である。 参考例2で製造したカルサイト(立方状)のEMS(走査型電子顕微鏡)写真(倍率2,500倍)である。

Claims (2)

  1. 水溶性カルシウム塩溶液に水溶性炭酸塩溶液を滴下させるか、あるいは水溶性炭酸塩溶液に水溶性カルシウム塩溶液を滴下させてバテライト系及びカルサイト系の混合系の粒子径1μm〜20μmの合成炭酸カルシウムを生成させ、次に、80℃〜100℃で加熱処理して結晶転移させて粒子径3μm以上のカルサイト系立方状形状及び/又は四角板状形状の炭酸カルシウムを階段状あるいは多角形状かつ球状に凝集あるいは結合させて平均粒径20〜90μmの多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体を生成させることを特徴とする多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体の製造方法。
  2. 水溶性カルシウム塩溶液及び/又は水溶性炭酸塩溶液が、凝集助剤または結合助剤を含有したものである請求項に記載の多角形球状形態をした合成炭酸カルシウム凝集結合体の製造方法。
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