JP4251976B2 - 無線受信装置、同期位置推定方法および同期位置推定プログラム - Google Patents

無線受信装置、同期位置推定方法および同期位置推定プログラム Download PDF

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この発明は、無線受信装置、同期位置推定方法および同期位置推定プログラムに関し、より特定的には、相関同期の手法を用いて受信信号の同期位置を検出するための、無線受信装置、同期位置推定方法および同期位置推定プログラムに関する。
一般に、無線通信においては、移動体通信システムにおいては、受信側で、送信側とのフレーム同期を確立する必要がある。すなわち、受信側で受信信号の同期位置を見出すことによって受信信号の先頭を特定し、受信信号全体の受信処理(復調)が可能となる。
例えば、近年、急速に加速しつつある移動体通信システム(例えば、Personal Handyphone System:以下、PHS)では、基地局(Cell Station:以下、CS)において移動端末装置(Personal Station:以下、PS)から受信した信号の同期位置を見つける方法として、いわゆる相関法(または相関同期法)を用いた同期位置推定方法が従来から知られている。
以下に、従来から知られている相関法を用いた同期位置推定方法について、その概略を説明する。
一般にCSがPSから時分割多重で信号を受信した場合、受信信号のうちの最初の不要部分を除いて絶対時間軸上のどの位置から信号の情報部分が始まるか(PHSではスタートシンボル:以下、SS)を特定しなければ、CSは受信信号をデータに復調することができない。このように情報の開始位置を特定すること(PHSではSSの時間位置を特定すること)を一般に同期位置の推定と称する。
このような同期位置の推定方法の1つである相関法では、まず、PSからの受信信号がすべてのユーザに対して共通の既知の参照信号を含むことに鑑み、この参照信号を予めCSのメモリに記憶させておく。
なお、参照信号としては、例えばPHSでは、プリアンブルとユニークワードとの組合せが用いられ、プリアンブルは”1001”の繰り返しのビット列で構成され、ユニークワードはPS側からの送信とCS側からの送信とで異なる所定のビット列で構成される。
そして、CSにおいて、受信信号列のうち、参照信号長に相当する受信信号をずらしながら切出して、メモリに予め記憶されている参照信号との相関値を計算する。計算された相関値がピークとなる時間位置が同期位置として特定される。
この同期位置の特定の経過を、図7のタイミング図を参照して説明する。図7(a)は、CSのメモリに記憶されている参照信号r(i)(i=0〜P−1)の区間(ここでは、Pは参照信号の区間シンボル数)を表わしている。これに対して、図7(b)は、CSがPSから連続して受信した受信信号X(i)を表わしている。
ここで、受信信号X(i)の開始からmシンボルの時間差のタイミングで切出した受信信号X(i+m)と、参照信号r(i)との参照信号区間長pシンボルに相当する期間にわたる相関値q(m)は、次式で与えられる。
Figure 0004251976
このように、受信信号X(i)から参照信号r(i)の信号区間長pと等しい時間長だけ信号をずらしながら切出し、その切出した受信信号を参照信号と対比した結果、両者が一致すれば双方の信号の相関値が高くなり、一致しなければ低くなる。受信信号X(i)の時間軸上の信号と参照信号r(i)の固定信号との一致が実現した時間位置において、両者の相関値は鋭くピーク値をとることになる。このときの時間位置を検出することにより、時間軸上の同期位置を特定することが可能になる。
西村寿彦,田邊康彦,大鐘武雄,小川恭孝,土井義晴,"PHS/SDMA方式を想定した参照信号の同期に関する研究",信学技報,Vol. RCS99-35,pp.61-66,Jun,1999.
以上の相関法による同期位置の推定方法では、受信側(CS)の動作タイミングは、送信側(PS)と同じ周波数であることを前提としている。しかしながら、実際には、CSの動作タイミングは、装置内部で生成されるクロック信号に基づくため、その精度は個々の装置に固有であり、常に送信側のPSと同一の周波数であることは保証されない。
このため、PSとCSとの間で周波数偏差(以下、周波数オフセット)が生じると、位相回転のためCS側の受信信号が歪み、相関値ピーク波形がきれいに立たず、なまってしまい、同期位置を特定できなくなる。
図8は、かかる周波数オフセットが生じた状態を模式的に説明するための信号配置図である。
図8を参照して、IQ座標平面には、番号(1)〜(5)の複数の信号点が同心円上に示される。各信号点に付された番号(1)〜(5)は、受信信号の時間的な到来順序を示すものである。それぞれの番号において、白丸で表示された信号点は、本来受信されるべき基準信号の信号点を示す。一方、黒丸で表示された信号点は、周波数オフセットが生じたときに、受信側でサンプリングされる受信信号の信号点である。
図8から明らかなように、周波数オフセットが発生することによって、基準信号と受信信号との位相にずれが生じる。このずれは、番号が大きくなるにつれて大きくなる。このような結果から、サンプリングする信号点の数を増やせば、位相のずれは、後の信号点ほど積み重なって増大することは明らかである。この位相ずれによって、受信信号には歪みが生じることとなり、従来の同期位置推定方法では、正確な同期位置の推定が困難とされてきた。
それゆえに、この発明の目的は、所望信号の真の同期位置を推定して受信信号を正確に復調することができる、無線受信装置、同期位置推定方法、および同期位置推定プログラムを提供することである。
この発明のある局面によれば、既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する無線受信装置であって、信号長が互いに異なる複数の信号区間を設定する信号区間設定手段と、各複数の信号区間において、受信した信号と既知の参照信号との相関値を算出する相関値算出手段と、相関値算出手段によって算出された相関値の最高のピーク値を検出し、ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定する同期位置仮定手段とを備える。同期位置仮定手段は、複数の信号区間のそれぞれについて、ピーク値と、ピーク値に対応する仮定された同期位置とを検出する。無線受信装置は、検出された複数のピーク値の各々を、対応する信号区間の信号長で除して、規格化ピーク値を算出する規格化ピーク値算出手段と、複数の信号区間にそれぞれ対応して算出された複数の規格化ピーク値から最大値を検出する最大値検出手段と、規格化ピーク値の最大値が得られた信号区間における仮定された同期位置を真の同期位置と推定する同期位置推定手段とをさらに備える。
この発明の他の局面によれば、既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する無線受信装置であって、信号長が互いに異なる複数の信号区間を順次設定する信号区間設定手段と、設定された信号区間において、受信信号と既知の参照信号との相関値を算出する相関値算出手段と、相関値算出手段によって算出された相関値の最高のピーク値を検出し、ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定する同期位置仮定手段と、仮定された同期位置について受信信号の受信処理を行なう受信処理手段と、受信処理手段による受信処理が成功したか否かを判定する受信判定手段とを備える。信号区間設定手段は、第1の信号区間における受信処理が成功しなかった場合、第1の信号区間とは異なる信号長の第2の信号区間を再設定する。無線受信装置は、受信処理に成功したと判定された受信信号に対応する仮定された同期位置を真の同期位置と推定する同期位置推定手段をさらに備える。
好ましくは、受信処理手段は、受信信号の復調処理を行ない、受信判定手段は、受信処理手段で復調された受信信号のエラーの有無によって復調が成功したか否かを判定する。
好ましくは、受信判定手段は、受信処理手段で復調された受信信号と既知の参照信号との比較によりエラーの有無を判定する。
好ましくは、信号区間設定手段は、受信判定手段においてエラー有りと判定された場合、信号区間を再設定する。
この発明の他の局面によれば、既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定方法であって、信号長が互いに異なる複数の信号区間を設定するステップと、各複数の信号区間において、受信した信号と既知の参照信号との相関値を算出するステップと、算出された相関値の最高のピーク値を検出し、ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップとを備える。同期位置を仮定するステップは、複数の信号区間のそれぞれについて、ピーク値と、ピーク値に対応する仮定された同期位置とを検出するステップを含む。同期位置推定方法は、検出された複数のピーク値の各々を、対応する信号区間の信号長で除して、規格化ピーク値を算出するステップと、複数の信号区間にそれぞれ対応して算出された複数の規格化ピーク値から最大値を検出するステップと、規格化ピーク値の最大値が得られた信号区間における仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップとをさらに備える。
この発明の他の局面によれば、既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定方法であって、信号長が互いに異なる複数の信号区間を順次設定するステップと、設定された信号区間において、受信信号と既知の参照信号との相関値を算出するステップと、算出された相関値の最高のピーク値を検出し、ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップと、仮定された同期位置について受信信号の受信処理を行なうステップと、受信処理が成功したか否かを判定するステップとを備える。信号区間を順次設定するステップは、第1の信号区間における受信処理が成功しなかった場合、第1の信号区間とは異なる信号長の第2の信号区間を再設定するステップを含む。同期位置推定方法は、受信処理に成功したと判定された受信信号に対応する仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップをさらに備える。
好ましくは、受信処理を行なうステップは、受信信号の復調処理を行なうステップを含み、受信処理が成功したか否かを判定するステップは、復調された受信信号のエラーの有無によって復調が成功したか否かを判定するステップを含む。
好ましくは、受信処理が成功したか否かを判定するステップは、復調された受信信号と既知の参照信号との比較によりエラーの有無を判定するステップを含む。
好ましくは、信号区間を順次設定するステップは、受信処理が成功したか否かを判定するステップにおいてエラー有りと判定された場合、信号区間を再設定するステップを含む。
この発明の他の局面によれば、既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定プログラムであって、コンピュータに、信号長が互いに異なる複数の信号区間を設定するステップと、各複数の信号区間において、受信した信号と既知の参照信号との相関値を算出するステップと、算出された相関値の最高のピーク値を検出し、ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップとを実行させる。同期位置を仮定するステップは、複数の信号区間のそれぞれについて、ピーク値と、ピーク値に対応する仮定された同期位置とを検出するステップを含む。同期位置推定プログラムは、検出された複数のピーク値の各々を、対応する信号区間の信号長で除して、規格化ピーク値を算出するステップと、複数の信号区間にそれぞれ対応して算出された複数の規格化ピーク値から最大値を検出するステップと、規格化ピーク値の最大値が得られた信号区間における仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップとをさらにコンピュータに実行させる。
この発明の他の局面によれば、既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定プログラムであって、コンピュータに、信号長が互いに異なる複数の信号区間を順次設定するステップと、設定された信号区間において、受信信号と既知の参照信号との相関値を算出するステップと、算出された相関値の最高のピーク値を検出し、ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップと、仮定された同期位置について受信信号の受信処理を行なうステップと、受信処理が成功したか否かを判定するステップとを実行させる。信号区間を順次設定するステップは、第1の信号区間における受信処理が成功しなかった場合、第1の信号区間とは異なる信号長の第2の信号区間を再設定するステップを含む。同期位置推定プログラムは、受信処理に成功したと判定された受信信号に対応する仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップをさらにコンピュータに実行させる。
好ましくは、受信処理を行なうステップは、受信信号の復調処理を行なうステップを含み、受信処理が成功したか否かを判定するステップは、復調された受信信号のエラーの有無によって復調が成功したか否かを判定するステップを含む。
好ましくは、受信処理が成功したか否かを判定するステップは、復調された受信信号と既知の参照信号との比較によりエラーの有無を判定するステップを含む。
好ましくは、信号区間を順次設定するステップは、受信処理が成功したか否かを判定するステップにおいてエラー有りと判定された場合、信号区間を再設定するステップを含む。
以上のように、この発明によれば、相関同期の手法を用いる無線受信装置において、受信状態に応じて同期推定区間を適応的に変化させることにより、同期位置の推定精度を保持することができ、正確な受信信号の復調が可能になる。
また、この発明によれば、複数の同期推定区間の各々における相関値ピークを求め、これらを相対的に比較することにより、最適な同期推定区間において真の同期位置を推定することができる。
さらに、この発明によれば、受信処理にエラーが無くなるまで、同期推定区間の信号長を変えては同期推定処理および受信処理を繰り返すことにより、正確な同期位置の推定が可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
最初に、この発明の実施の形態1に従う同期位置推定方法の原理について説明する。以下に示す同期位置推定方法は、従来の相関法を基本的に採用する。
図1は、本実施の形態に従う同期位置推定方法における、参照信号r(i)と受信信号X(i)との関係を模式的に示すタイミング図である。
通常、受信信号X(i)は、精度良く取込むために、シンボルの周波数(以下、シンボルレート)よりも高い周波数でサンプリングするオーバーサンプリングが施される。例えば、図1では、シンボル−シンボル間に8個のサンプル数が含まれる8倍オーバーサンプリングとする。
これに対して、参照信号r(i)は、シンボル点(図中の斜線部分に相当)にのみ情報を有し、受信信号X(i)との関係は図1のようになる。さらに、参照信号r(i)は、プリアンブルの24ビット(12シンボル)を最大信号区間長とすることから、同期推定区間、すなわち参照信号区間の信号長pは、従来では12シンボルに固定されていた。
ここで、前述のように、従来の相関法による同期位置推定方法においては、CSとPSとの間の周波数オフセットによって、推定誤りが発生するという問題が生じる。これには、同期推定区間が短いほど周波数オフセットの影響が抑えられることから、できるだけ同期推定区間を短縮することが有効であると思われる。
図2は、従来の相関法による同期位置推定方法での推定精度と周波数オフセットとの相関の計算結果である。
図2に示す相関は、周波数オフセットを0kHzから2kHzずつ増加させたときの同期位置推定結果の良否をシミュレーションにより求めたものである。図中の○は、推定結果が良、すなわち正しく推定できたことを示す。一方、図中の×は、推定結果が不良、すなわち推定を誤ったことを示す。
ここで、周波数オフセットが0kHzのときには、受信信号が基準信号に完全に一致していることに相当する。さらに、周波数オフセットが大きくなるほど、図9に示したように両信号の位相ずれは増大する。なお、今回のシミュレーションには、簡単のため、干渉信号やノイズの影響は含まれていない。
図2を参照して、例えば、同期推定区間の信号長pが12シンボルのときにおいては、周波数オフセットが8kHz以上となると、同期位置推定に誤りが生じる。同期推定区間の信号長pが10シンボルおよび8シンボルのときも同様に、周波数オフセットが大きいほど、推定を誤り易いことが分かる。
ここで、図2から明らかなように、同期推定区間の信号長pを12シンボルから10,8,6シンボルと減少させるに従って、周波数オフセットが大きいときの推定誤りが改善されるという結果を得た。この結果は、周波数オフセットによって生じる、基準信号点と受信信号点との位相ずれは、絶対時間軸上において後のシンボルほど大きくなることから、同期推定区間を短縮することによって、受信信号の歪みが抑えられて推定誤りが回避されたものと判断される。
しかしながら、今回のシミュレーションはあくまで干渉信号やノイズを無視して行なったものであり、実測においては、同期推定区間を単純に短くすることによっても、推定精度は必ずしも改善されないという知見を得ている。以下にその理由を説明する。
例えば、他のセル内でそのセルのCSと接続している他のPSの電波が不要な干渉電波となって、所望のPSからの同一周波数を有しかつ同一既知信号を含む信号と重なり合ってCSで受信されることがある。このような場合に、上述の相関法による同期位置推定方法では、所望信号だけではなく干渉信号に対しても相関値ピークが現れる。所望信号と干渉信号とが重なって受信された場合、相関値の波形は、双方の信号の受信タイミングの差、受信信号電力の差などによって、全体として相関値ピークの波形がなまったり、所望信号の同期位置(真の同期位置)とは異なる位置に相関値ピークが現れたり、2つのピーク値は現れずにその代わりに本来2つのピーク値が現れるべき2つの同期位置の中間に1つのピーク値だけが現れるような状態が生じうる。
このような場合に、同期推定区間が短ければ、相関値ピークの波形が所望信号を特定できるに足る十分な長さを有しないことから、誤った同期位置を推定する確率が高くなる。
以上の検討の結果から、受信側においては、受信状態によって適応的に同期推定区間を調整すれば、その受信状態に関わらず、高い推定精度の保持が可能になることが予想される。本実施の形態では、信号長が互いに異なる複数の同期推定区間の下で得られた複数の相関値ピークに基づいて最適な同期推定区間を判定し、この同期推定区間において同期位置を推定する方法について提案する。以下において、この方法をピーク判定法による同期位置推定方法とも称する。
ピーク判定法による同期位置推定方法の基本原理を説明にするにあたり、再び、従来の相関法による同期位置推定方法における相関値q(m)を参照する。
Figure 0004251976
式(2)において、pは同期推定区間の信号長(単位シンボル)を表わし、*は複素共役を表わす。また、受信信号X(8×i+m)において、係数”8”は、受信信号がシンボルレートの8倍の周波数でオーバーサンプリングされることを示し、mは参照信号との時間差(単位サンプル)を示す。
信号長pシンボルの同期推定区間に渡っての相関値の評価式Q(m)は、相関値q(m)の2乗をとって、
Figure 0004251976
となる。ここで、相関値評価式Q(m)が最大となるときの時間差mを、信号長pシンボルの同期推定区間において推定された同期位置M(p)とする。今、参照信号r(i)の大きさを1とすると、同期位置が正確に推定されたときの相関値評価式Q(m)の最大値Qp_max(m)は、受信信号の大きさと同期推定区間の信号長pシンボルとの積で与えられることとなる。したがって、相関値評価式Q(m)の最大値Qp_max(m)を信号長pシンボルで除算すれば、1シンボル当りの相関値ピークの大きさV(p)が導出される。
Figure 0004251976
以上に示す相関値評価式Q(m)の算出を、互いに信号長pが異なる複数の同期推定区間のそれぞれについて実行する。さらに、得られた相関値評価式Q(m)の最大値Qp_max(m)を対応する同期推定区間の信号長pで除して、1シンボル当りの相関値ピークの大きさV(p)を求める。これにより、各同期推定区間での相関値ピークは、1シンボル当りの相関値ピークV(p)に規格化されることから、複数の同期推定区間のあいだで相関値ピークの相対的な評価が可能になる。なお、以下において、1シンボル当りの相関値ピークV(p)を規格化ピーク値V(p)とも称する。
図3は、以上の手順に従い、互いに信号長pの異なる複数の同期推定区間においてそれぞれ算出した相関値評価式Q(m)、同期位置M(p)および規格化ピーク値V(p)の計算結果である。
図3を参照して、同期推定区間の信号長pが12,10,8,6シンボルのそれぞれについて求めた相関値評価式Q(m)の最大値Qp_max(m)は、受信信号の大きさ×信号長で表わされることから、信号長が長いほど大きい。また、最大値Qp_max(m)を与えるmの値である同期位置M(p)は、それぞれ、40,41,41,38となり、同期推定区間の信号長pによってばらつくことが分かる。
ここで、同期位置M(p)は、同期推定区間の長短に依らず、本来一定値が得られることが理想とされる。これに対して、実際には、同期推定区間が長いときには周波数オフセットの影響を受け、同期推定区間が短いときには干渉信号やノイズの影響を受けることから、必ずしも一致しない。
そこで、複数の同期推定区間のあいだで同期位置の推定精度を相対的に評価するため、それぞれの相関値評価式Q(m)の最大値Qp_max(m)を対応する同期推定区間の信号長pシンボルで除して、1シンボル当りの相関値ピークV(p)に規格化する。評価の結果は、図3から明らかなように、同期推定区間の信号長pが10シンボルにおいて、規格化ピーク値V(p)の最大値1.2を得た。
以上の結果、図3の受信状態においては、同期推定区間は、信号長pが10シンボルのとき、最も推定精度が高く、最適な信号長であると判断される。したがって、受信信号X(i)の真の同期位置としては、信号長pを10シンボルとしたときの同期位置M(p)=41が採用される。
図4は、本実施の形態の基本原理を実現する無線受信装置(例えばCS)を示す機能ブロック図である。
図4を参照して、図示しない他の無線装置(例えば所望のPS)からの送信信号は、アンテナ1によって受信され、アナログ信号処理部のRF受信回路10で増幅、周波数変換など必要なアナログ処理が施される。受信信号は、その後A/D変換器20によってディジタルのサンプリングデータに変換され、ディジタル信号処理部の同期処理部30に与えられる。
同期処理部30は、信号長が異なる複数の同期推定区間のそれぞれについて、相関法により相関値ピークを求め、そのピーク位置に関する情報を保持する。さらに、前述のピーク判定法により、規格化した相関値ピークが最大となる同期推定区間長における同期位置を真の同期位置と推定する。同期位置に関する情報および受信信号のディジタルデータは、復調・検波処理部40に渡される。
復調・検波処理部40では、得られた同期位置を基準に、同期推定区間長の受信信号を復調し、その結果をエラー判定部50に与える。
エラー判定部50では、復調された同期推定区間長の受信信号と、予め中央制御部60内に保持されている参照信号とを対比し、一致しているか否か、すなわちエラーが有るか否かを判定し、その結果を中央制御部60に知らせる。
エラー判定部50の判定の結果、両信号が一致し、エラーが無いと判定されると、復調・検波処理部40は、同期位置を真の同期位置とみなして当該同期位置を基準に受信信号全体(1スロット分のデータ)の復調を行ない、その復調出力がエラー判定部50を介してビット出力として出力される。
図5は、図4の機能ブロック図で示される無線受信装置(CS)においてソフトウェアで実行される、本実施の形態による同期位置推定方法を示すフロー図である。
図5を参照して、最初に、従来の相関法に基づいて受信信号と所定の参照信号との相関値ピークが計算される。計算の初期条件として、時間差m、同期推定区間長p、変数(tmp,tmp2)はそれぞれ、M_START,p_start,(0,0)に設定される(ステップS01)。
次に、相関法による相関値q(m)と、相関値評価式Q(m)とを前述の式(1),(2)を用いて導出する(ステップS02)。
ここで、得られた相関値評価式Q(m)と変数tmpとの大小が比較される(ステップS03)。相関評価式Q(m)の方が大きいときには、変数tmpを当該相関評価式Qp(m)に再設定する。また、このときの時間差mを同期位置M(p)とする(ステップS04)。
次に、時間差mが予め設定した所定の値M_ENDより大きいか否かが判定される(ステップS05)。ここで、時間差mが所定値M_ENDよりも小さければ、さらに、時間差mをm+1にインクリメントして、ステップS02〜S04に示す計算を実行する。以上のように、ステップS02〜S05に示す一連の動作を繰り返すことによって、受信信号Xを所定の範囲(M_START<m<M_END)で1サンプルずつずらしながら切出し、同期位置の推定が実行される。最終的に、ステップS04において、相関評価式Qp(m)の最大値が変数tmpとされる。また、最大値が得られたときの時間差mがピーク位置として、同期位置M(p)とされる。
続いて、以上の相関法にて得られた相関評価式Q(m)の最大値、すなわち変数tmpを、新たにQp_max(m)と定義する。このQp_max(m)を対応する同期推定区間の信号長pシンボルで除算することにより、規格化ピーク値V(p)を算出する(ステップS07)。
ここで、得られた規格化ピーク値V(p)と変数tmp2との大小を比較する(ステップS08)。
ステップS08において、規格化ピーク値V(p)が変数tmp2よりも大きいときには、変数tmp2を該規格化ピーク値V(p)に再設定する。また、対応する同期位置M(p)を真の同期位置Sync_timmingと仮定する(ステップS09)。
以上のステップS02〜S09に説明した一連の動作は、ある信号長pシンボルにおいて、同期位置M(p)を推定するとともに、規格化ピーク値V(p)を求めるものである。本動作は、さらに、同期推定区間の信号長pを変えながら、信号長pが所定値p_endに至るまで繰り返される。詳細には、同期推定区間の信号長pにおける同期位置推定動作が終わると、さらに信号長pをp_stepを加算した値p+p_stepに更新し、かつ変数tmpを0に初期化して、ステップS02から再度動作を実行する(ステップS11)。
予め設定した同期推定区間の信号長pの範囲(p_start<p<p_end)において、以上の動作が終了すると、最終的には、ステップS09に示される変数tmp2は、複数の同期推定区間のそれぞれに対応する複数の規格化ピーク値V(p)の最大値に設定される。同時に、真の同期位置Sync_timminngは、該最大値を与える信号長pの同期推定区間において得られた同期位置M(p)に設定されることになる。結果として、このSync_timmingを、最適な同期推定区間において得られた真の同期位置と推定することができる(ステップS12)。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、受信状態に応じて最適な同期推定区間に適応的に変化させることにより、高い推定精度を保持することができ、受信信号全体の正確な復調が可能になる。
また、この発明によれば、複数の同期推定区間の各々における相関値ピークを求め、これらを相対的に比較することにより、受信信号に周波数オフセットや干渉成分が含まれる場合においても、最適な同期推定区間において真の同期位置を推定することができる。
[実施の形態2]
前述の実施の形態1では、ピーク判定法による同期位置推定方法について説明した。本実施の形態では、さらに第2の推定方法として、受信信号を複数回処理することによって、正しい同期位置を導き出す方法について提案する。
通常、無線受信装置の処理能力に余裕があれば、受信信号を複数回処理することが可能である。そこで、本実施の形態では、大小様々な信号長を有する複数の同期推定区間を予め用意しておき、それぞれの同期推定区間についての同期位置推定を行なう。このとき、各同期推定区間において得られた同期位置に基づいた受信処理を同時に行なう。受信処理は、同期推定区間に対応して複数回行なわれ、結果として、受信エラーがないときの同期位置を真の同期位置と判定する。
なお、本実施の形態に係る同期位置推定方法を実現する無線受信装置(例えばCS)は、実施の形態1で示した図4の機能ブロック図と同一の構成を有する。よって、本実施の形態に係る無線受信装置の動作については、図4を援用して説明する。
図4を参照して、図示しない他の無線装置(例えば所望のPS)からの送信信号は、アンテナ1によって受信され、アナログ信号処理部のRF受信回路10で増幅、周波数変換など必要なアナログ処理が施される。受信信号は、その後A/D変換器20によってディジタルのサンプリングデータに変換され、ディジタル信号処理部の同期処理部30に与えられる。
同期処理部30は、相関同期の手法により、相関値ピークを求め、そのピーク位置に関する情報を中央制御部60に与える。また、受信信号のディジタルデータは、そのまま復調・検波処理部40に渡される。
中央制御部60は、ピーク位置に対応する受信信号点を仮の同期位置と仮定して、同期推定区間内の各サンプル点を順次、復調・検波処理部40に知らせる。
復調・検波処理部40では、中央制御部60から知らされた仮の同期位置を基準に、同期推定区間長の受信信号を復調し、その結果をエラー判定部50に与える。
エラー判定部50では、復調された同期推定区間長の受信信号と、予め中央制御部60内に保持されている参照信号とを対比し、一致しているか否か、すなわちエラーが有るか否かを判定し、その結果を中央制御部60に知らせる。
エラー判定部50の判定の結果、両信号が一致し、エラーが無いと判定されると、復調・検波処理部40は、中央制御部60の指示により、上記仮の同期位置を真の同期位置とみなして当該同期位置を基準に受信信号全体(1スロット分のデータ)の復調を行ない、その復調出力がエラー判定部50を介してビット出力として出力される。
一方、エラー判定部50の判定の結果、両信号が一致せず、エラー有りと判定されると、中央制御部60は、先の同期推定区間とは信号長が異なる同期推定区間を再設定して、同期処理部30に与える。
このようにして、無線受信装置は、所定の信号長の同期推定区間において、同期位置の推定と受信処理とを実行してその結果を判定し、エラー判定部50の判定結果がエラー無しとなるまで、同期推定区間の信号長を順次変えながら、上述の同期位置推定、復調およびエラー判定の処理を繰り返す。
図6は、上述の無線受信装置(CS)においてソフトウェアで実行される、本実施の形態による同期位置推定方法を示すフロー図である。
図6を参照して、最初に、従来の相関法に基づいて受信信号と所定の参照信号との相関値ピークが計算される。計算の初期条件として、時間差m、同期推定区間長p、変数(tmp,tmp2)はそれぞれ、M_START,p_start,(0,0)に設定される(ステップS20)。
次に、相関法による相関値q(m)と、相関値評価式Qp(m)とを前述の式(1),(2)を用いて導出する(ステップS21)。
ここで、得られた相関値評価式Q(m)と変数tmpとの大小が比較される(ステップS22)。相関評価式Q(m)の方が大きいときには、変数tmpを当該相関評価式Q(m)に再設定する。また、このときの時間差mを同期位置M(p)とする(ステップS23)。
次に、時間差mが予め設定した所定の値M_ENDより大きいか否かが判定される(ステップS24)。ここで、時間差mが所定値M_ENDよりも小さければ、さらに、時間差mをm+1にインクリメントして(ステップS25)、ステップS21〜S24に示す計算を再実行する。
以上のように、ステップS21〜S24に示す一連の動作を繰り返すことによって、受信信号Xを所定の範囲(M_START<m<M_END)で1サンプルずつずらしながら切出し、同期位置の推定が実行される。最終的に、ステップS23において、相関評価式Qp(m)の最大値が変数tmpとされる。また、最大値が得られたときの時間差mがピーク位置として、同期推定区間の信号長pシンボルにおける同期位置M(p)とされる。
次に、以上の相関法によって得られた同期位置M(p)を用いて、図に示す復調・検波処理部で当該同期推定区間長の受信信号の復調処理を行なう(ステップS26)。
ステップS26における復調処理の結果がエラー判定部50に与えられ、復調された同期推定区間長の受信信号と、予め中央制御部60内に保持されている参照信号とを対比し、一致しているか否か、すなわちエラーが有るか否かが判定される(ステップS27)。
ここで、エラー判定部50の判定の結果、両信号が一致し、エラーが無いと判定されると、復調・検波処理部40は、中央制御部60の指示により、上記仮の同期位置M(p)を真の同期位置とみなして当該同期位置を基準に受信信号全体(1スロット分のデータ)の復調を行なう(ステップS29)。
一方、ステップS27において、エラー有りと判定されたときには、同期推定区間の信号長pシンボルをさらにp_stepだけ増加した信号長p+p_stepに更新して(ステップS28)、再びステップS21〜S24の同期位置推定と、新たに得られた同期位置M(p)を用いた復調処理(ステップS26)とを実行する。
さらに、新たな同期位置での復調処理についてエラーの有無を判定し、エラーが無ければ、当該同期位置M(p)を真の同期位置とみなされる。上記の一連の動作は、エラー無しと判定されるまで、同期推定区間の信号長pを変化させて繰り返し実行される。
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、同期位置推定および復調処理をエラーが無くなるまで複数回行なうことにより、同期位置を正確に推定することができ、受信信号全体の正確な復調が可能になる。
なお、上述の実施の形態1,2は、無線受信装置として基地局(CS)にこの発明を適用した場合について説明したが、この発明は、CSに限らず、相関法により同期位置を推定するすべての無線受信装置に適用される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に従う同期位置推定法における、参照信号r(i)と受信信号X(i)との関係を模式的に示す図である。 従来の相関法による同期位置推定方法での推定精度と周波数オフセットとの相関の計算結果である。 互いに信号長pの異なる複数の同期推定区間においてそれぞれ算出した相関値評価式Qp(m)、同期位置M(p)および1シンボル当りの相関値ピークV(p)の計算結果である。 本実施の形態の基本原理を実現する無線受信装置(例えばCS)を示す機能ブロック図である。 図4の機能ブロック図で示される無線受信装置(CS)においてソフトウェアで実行される、本実施の形態による同期位置推定方法を示すフロー図である。 無線受信装置(CS)において、ソフトウェアで実行される、本実施の形態による同期位置推定方法を示すフロー図である。 同期位置の特定の経過を説明するためのタイミング図である。 周波数オフセットが生じた状態を模式的に説明するための信号配置図である。
符号の説明
1 アンテナ、10 RF受信回路、20 A/D変換器、30 同期処理部、40 復調・検波処理部、50 エラー判定部、60 中央制御部。

Claims (15)

  1. 既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する無線受信装置であって、
    信号長が互いに異なる複数の信号区間を設定する信号区間設定手段と、
    各前記複数の信号区間において、前記受信した信号と前記既知の参照信号との相関値を算出する相関値算出手段と、
    前記相関値算出手段によって算出された相関値の最高のピーク値を検出し、前記ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定する同期位置仮定手段とを備え、
    前記同期位置仮定手段は、前記複数の信号区間のそれぞれについて、前記ピーク値と、前記ピーク値に対応する仮定された同期位置とを検出し、
    検出された複数の前記ピーク値の各々を、対応する前記信号区間の信号長で除して、規格化ピーク値を算出する規格化ピーク値算出手段と、
    前記複数の信号区間にそれぞれ対応して算出された複数の前記規格化ピーク値から最大値を検出する最大値検出手段と、
    前記規格化ピーク値の最大値が得られた前記信号区間における前記仮定された同期位置を真の同期位置と推定する同期位置推定手段とをさらに備える、無線受信装置。
  2. 既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する無線受信装置であって、
    信号長が互いに異なる複数の信号区間を順次設定する信号区間設定手段と、
    設定された信号区間において、前記受信信号と前記既知の参照信号との相関値を算出する相関値算出手段と、
    前記相関値算出手段によって算出された相関値の最高のピーク値を検出し、前記ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定する同期位置仮定手段と、
    仮定された同期位置について前記受信信号の受信処理を行なう受信処理手段と、
    前記受信処理手段による受信処理が成功したか否かを判定する受信判定手段とを備え、
    前記信号区間設定手段は、第1の信号区間における受信処理が成功しなかった場合、前記第1の信号区間とは異なる信号長の第2の信号区間を再設定し、
    前記受信処理に成功したと判定された前記受信信号に対応する前記仮定された同期位置を真の同期位置と推定する同期位置推定手段をさらに備える、無線受信装置。
  3. 前記受信処理手段は、前記受信信号の復調処理を行ない、
    前記受信判定手段は、前記受信処理手段で復調された前記受信信号のエラーの有無によって復調が成功したか否かを判定する、請求項2に記載の無線受信装置。
  4. 前記受信判定手段は、前記受信処理手段で復調された前記受信信号と前記既知の参照信号との比較によりエラーの有無を判定する、請求項3に記載の無線受信装置。
  5. 前記信号区間設定手段は、前記受信判定手段においてエラー有りと判定された場合、前記信号区間を再設定する、請求項4に記載の無線受信装置。
  6. 既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定方法であって、
    信号長が互いに異なる複数の信号区間を設定するステップと、
    各前記複数の信号区間において、前記受信した信号と前記既知の参照信号との相関値を算出するステップと、
    前記算出された相関値の最高のピーク値を検出し、前記ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップとを備え、
    前記同期位置を仮定するステップは、前記複数の信号区間のそれぞれについて、前記ピーク値と、前記ピーク値に対応する仮定された同期位置とを検出するステップを含み、
    検出された複数の前記ピーク値の各々を、対応する前記信号区間の信号長で除して、規格化ピーク値を算出するステップと、
    前記複数の信号区間にそれぞれ対応して算出された複数の前記規格化ピーク値から最大値を検出するステップと、
    前記規格化ピーク値の最大値が得られた前記信号区間における前記仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップとをさらに備える、同期位置推定方法。
  7. 既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定方法であって、
    信号長が互いに異なる複数の信号区間を順次設定するステップと、
    設定された信号区間において、前記受信信号と前記既知の参照信号との相関値を算出するステップと、
    前記算出された相関値の最高のピーク値を検出し、前記ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップと、
    仮定された同期位置について前記受信信号の受信処理を行なうステップと、
    前記受信処理が成功したか否かを判定するステップとを備え、
    前記信号区間を順次設定するステップは、第1の信号区間における受信処理が成功しなかった場合、前記第1の信号区間とは異なる信号長の第2の信号区間を再設定するステップを含み、
    前記受信処理に成功したと判定された前記受信信号に対応する前記仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップをさらに備える、同期位置推定方法。
  8. 前記受信処理を行なうステップは、前記受信信号の復調処理を行なうステップを含み、
    前記受信処理が成功したか否かを判定するステップは、復調された前記受信信号のエラーの有無によって復調が成功したか否かを判定するステップを含む、請求項7に記載の同期位置推定方法。
  9. 前記受信処理が成功したか否かを判定するステップは、前記復調された前記受信信号と前記既知の参照信号との比較によりエラーの有無を判定するステップを含む、請求項8に記載の同期位置推定方法。
  10. 前記信号区間を順次設定するステップは、前記受信処理が成功したか否かを判定するステップにおいてエラー有りと判定された場合、前記信号区間を再設定するステップを含む、請求項9に記載の同期位置推定方法。
  11. 既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定プログラムであって、コンピュータに、
    信号長が互いに異なる複数の信号区間を設定するステップと、
    各前記複数の信号区間において、前記受信した信号と前記既知の参照信号との相関値を算出するステップと、
    前記算出された相関値の最高のピーク値を検出し、前記ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップとを実行させ、
    前記同期位置を仮定するステップは、前記複数の信号区間のそれぞれについて、前記ピーク値と、前記ピーク値に対応する仮定された同期位置とを検出するステップを含み、
    検出された複数の前記ピーク値の各々を、対応する前記信号区間の信号長で除して、規格化ピーク値を算出するステップと、
    前記複数の信号区間にそれぞれ対応して算出された複数の前記規格化ピーク値から最大値を検出するステップと、
    前記規格化ピーク値の最大値が得られた前記信号区間における前記仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップとをさらにコンピュータに実行させる、同期位置推定プログラム。
  12. 既知の参照信号を含む信号を受信して同期位置を推定する同期位置推定プログラムであって、コンピュータに、
    信号長が互いに異なる複数の信号区間を順次設定するステップと、
    設定された信号区間において、前記受信信号と前記既知の参照信号との相関値を算出するステップと、
    前記算出された相関値の最高のピーク値を検出し、前記ピーク値に対応する受信信号点を同期位置と仮定するステップと、
    仮定された同期位置について前記受信信号の受信処理を行なうステップと、
    前記受信処理が成功したか否かを判定するステップとを実行させ、
    前記信号区間を順次設定するステップは、第1の信号区間における受信処理が成功しなかった場合、前記第1の信号区間とは異なる信号長の第2の信号区間を再設定するステップを含み、
    前記受信処理に成功したと判定された前記受信信号に対応する前記仮定された同期位置を真の同期位置と推定するステップをさらにコンピュータに実行させる、同期位置推定プログラム。
  13. 前記受信処理を行なうステップは、前記受信信号の復調処理を行なうステップを含み、
    前記受信処理が成功したか否かを判定するステップは、復調された前記受信信号のエラーの有無によって復調が成功したか否かを判定するステップを含む、請求項12に記載の同期位置推定プログラム。
  14. 前記受信処理が成功したか否かを判定するステップは、前記復調された前記受信信号と前記既知の参照信号との比較によりエラーの有無を判定するステップを含む、請求項13に記載の同期位置推定プログラム。
  15. 前記信号区間を順次設定するステップは、前記受信処理が成功したか否かを判定するステップにおいてエラー有りと判定された場合、前記信号区間を再設定するステップを含む、請求項14に記載の同期位置推定プログラム。
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