JP3102211B2 - データ受信装置 - Google Patents

データ受信装置

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JP3102211B2
JP3102211B2 JP05191095A JP19109593A JP3102211B2 JP 3102211 B2 JP3102211 B2 JP 3102211B2 JP 05191095 A JP05191095 A JP 05191095A JP 19109593 A JP19109593 A JP 19109593A JP 3102211 B2 JP3102211 B2 JP 3102211B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル通信用受信
機などに使用し、受信信号の全シンボル長及び位相に影
響されないパワー情報を用いて識別点の位置を検出する
データ受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来のデータ受信装置の構成を示
すブロック図であり、図3は従来のデータの構成を示す
図である。また、図4は16QAM(16値直交振幅変
調)方式における信号点の配置を示す図である。
【0003】図3に示す例では、シンボルレートに対す
るA/D変換器のサンプル比(オーバーサンプル比)を
N、フレームを識別する既知のシンボル列(UW:ユニ
ークワード)のシンボル数をM、さらに、フレーム長を
Lとしている。また、図4に示す例では黒点で示す16
値がI信号及びQ信号に直交して振幅が変調される。図
2、図3、図4において、送信機1の送信アンテナ2か
らのデータを受信アンテナ3を通じて受信機4で受信す
る。
【0004】受信機4からの受信データをA/D変換器
5で シンボルクロックの整数倍でサンプル(以下、N
倍オーバーサンプルと記載する)したI信号Saを求め
る。また、A/D変換器6でN倍オーバーサンプルした
Q信号Sbを得る。このI信号Sa及びQ信号Sbをメ
モリ6に格納する。同時にI信号Sa及びQ信号Sbか
ら位相計算回路7で受信位相を求めて、誤差計算回路8
に出力する。この誤差計算回路8でM個分の受信位相列
に対して以下の処理を行う。
【0005】まず、M個の受信位相列とメモリ10に格
納してあるユニークワードの位相列との差から最小二乗
法により周波数オフセットを求めて、M個の受信位相列
に対して周波数オフセットの補正を行う。周波数オフセ
ット補正を行った受信位相列とユニークワードの位相列
の差の自乗和を得る。
【0006】これを自乗誤差Seとして識別点検出回路
9に送出する。この識別点検出回路9で自乗誤差の最小
となる点を求めて、そのときのメモリ6上でのアドレス
から受信データの格納されている先頭アドレスSfを得
る。先頭アドレスSfに基づいてメモリ6から識別点位
置でのI信号Sg,Q信号Shをデータ復号回路12に
出力する。データ復号回路12では16QAM信号の復
号を行った復号データを出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来のデータ復調装置では、識別点を検出するために受信
位相を用いているためにノイズ、周波数オフセット、フ
ェージング等で位相情報が劣化した場合に識別点の検出
を誤ってしまい正常な復号できなくなる。さらに、ユニ
ークワードが短いためにフェージングなどでユニークワ
ードの区間だけ受信レベルが低下して、識別点が検出で
きなくなるという欠点がある。
【0008】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、ノイズ、周波数オフセット、フェージン
グを有する場合にも、受信信号の識別点を精度良く決定
でき、さらに、識別点を粗推定したサンプルのみパワー
の同期加算し、その処理量の増加を抑えることが出来る
優れたデータ受信装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のデータ受信装置は、フレームを識別する既
知のシンボル列とデータで構成されるフレーム構造の送
信信号をシンボルクロックの整数倍でサンプルしたディ
ジタル化受信データを得るA/D変換手段と、得られた
受信データの位相情報からシンボル列を検出してフレー
ム位置を推定し、識別点位置を粗推定するシンボル列検
出手段と、粗推定された範囲で受信データのパワー同期
加算を行い、この加算した最大値から識別点の位置を検
出する識別点検出手段とを備える構成としている。
【0010】
【作用】このような構成により、本発明のデータ受信装
置では、シンボルクロックの整数倍でA/D変換してデ
ータを取り込み、受信データの位相情報からシンボル列
を検出してフレーム位置を推定して識別点位置を粗推定
し、データの粗推定された識別点位置のパワーを求め
て、A/D変換と同数のサンプル数(Nサンプル)ごと
に受信信号のパワーを同期加算し、その最大値から、識
別点の位置を得ている。すなわち、受信信号の全てのシ
ンボル長を用い、また、位相に影響されないパワー情報
を用いている。したがって、ノイズ、周波数オフセッ
ト、フェージングを有する場合でも受信信号の識別点が
精度良く決定され、さらに、UW検出手段で識別点を粗
推定したサンプルのみパワーの同期加算されて、処理量
の増加が抑えられる。
【0011】
【実施例】以下、本発明のデータ受信装置の実施例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0012】図1は本発明のデータ受信装置の実施例に
おける構成を示すブロック図である。図1において、こ
のデータ受信装置は、送信データを直交変調して送信す
る送信機11と、送信アンテナ12と、受信アンテナ1
3と、この受信アンテナ13からの受信信号を直交検波
して同相成分であるI信号S15と直交成分であるQ信
号S16に分離する受信機14とを有している。
【0013】さらに、このデータ受信装置はI信号S1
5,Q信号S16をシンボルクロックの整数倍でサンプ
ルしてディジタル化されたI信号S19,Q信号S20
を出力するA/D変換器17,18と、I信号S19,
Q信号S20を格納し、シンボル抽出されたI信号S2
2,Q信号S23を出力するメモリ21と、I信号S2
2,Q信号S23のそれぞれを、しきい値によってデー
タを復号し、その復号データS25を出力するデータ復
号回路24とを有している。
【0014】さらに、このデータ受信装置は、I信号S
19,Q信号S20の受信位相S27を得る位相計算回
路26と、M個分の受信位相列からメモリ29に格納さ
れているユニークワードの位相列から誤差の自乗和を得
る誤差計算回路28と、ユニークワードの位相列S30
を格納するメモリ29とを有している。
【0015】また、このデータ受信装置は、誤差の自乗
和S31の最小値からUW位置S33の識別点の位置S
34の粗推定を行うUW検出回路32と、I信号S35
及びQ信号S36からパワーを求めて、Nサンプルごと
に同期加算S38を行う同期加算回路37と、同期加算
結果の最大点とUWの推定値から、その時点のメモリ2
1に格納されている受信データの先頭アドレスS40を
検出する識別点検出回路39とを有している。
【0016】次に、この実施例の構成における動作につ
いて説明する。この動作では、UW検出と識別点粗推定
処理及び識別点検出処理並びにデータ復号処理を行う。
ここではシンボルレートに対するA/D変換器17,1
8のサンプル比(オーバーサンプル比)をN、フレーム
長Lとしている。
【0017】まず、UW検出及び識別点粗推定処理を説
明する。A/D変換器17でN倍オーバーサンプルされ
たI信号S19とA/D変換器18でN倍オーバーサン
プルされたQ信号S20をメモリ21に格納する。同時
にI信号S19,Q信号S20から位相計算回路26で
受信位相を求めて、誤差計算回路28に出力する。誤差
計算回路28でM個分の受信位相列に対して以下の処理
を行う。
【0018】まず、M個の受信位相列とメモリ29に格
納してあるユニークワードの位相列との差から最小二乗
法により周波数オフセットを得る。そして、M個の受信
位相列に対して周波数オフセットの補正を行う。周波数
オフセット補正を行った受信位相列とユニークワードの
位相列の差の自乗和を求める。
【0019】この自乗和を自乗誤差S31としてUW検
出回路32に出力する。UW検出回路32で自乗誤差の
最小点を求めて、その最小点の値から識別点位置の粗推
定値S33とUWアドレスS34を得る。ここでは、識
別点の粗推定により3サンプルの中から識別点を得るこ
とにする。
【0020】次に、識別点検出処理について説明する。
メモリ21に格納されているI信号S35とQ信号S3
6からパワーを求めて、Nサンプルごとに次式(数1)
に示すように順次加える。
【0021】
【数1】
【0022】1フレーム分のデータに対して同期加算を
行った結果から識別点検出回路39で同期加算結果の最
大値を取るSUMのアドレスとUW検出回路32で検出
したUW検出値からメモリ21での先頭アドレスS40
(以降、ADDRと記載する)を求める。そして、メモ
リ21に格納されているデータから次式(数2)でシン
ボル抽出を行う。
【0023】
【数2】
【0024】さらに、データ復号処理について説明す
る。シンボル抽出したシンボルI信号S22とQ信号S
23に対して,それぞれ図3に示すようにしきい値と比
較し16QAM信号の復号を行い復号データ列S25を
出力する。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のデータ受信装置は、受信信号の全てのシンボル長を用
い、また、位相に影響されないパワー情報を用いるた
め、ノイズ、周波数オフセット、フェージングを有する
場合でも受信信号の識別点が精度良く決定され、さら
に、UW検出手段で識別点を粗推定したサンプルのみパ
ワーの同期加算されて、処理量の増加が抑えることが出
来るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ受信装置の実施例における構成
を示すブロック図
【図2】従来のデータ受信装置の構成を示すブロック図
【図3】従来のデータの構成を示す説明図
【図4】従来例の16QAM方式における信号点の配置
状態を示す説明図
【符号の説明】
14 受信機 17,18 A/D変換器 21,29 メモリ 24 データ復号回路 26 位相計算回路 28 誤差計算回路 32 UW検出回路 37 同期加算回路 39 識別点検出回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−291797(JP,A) 特開 平6−261030(JP,A) 特開 平5−122214(JP,A) “16QAM/TDMA方式のシンボル タイミング再生方式”,電子情報通信学 会技術研究報告,1993年1月20日,Vo l.92,No.411,p.43−48,RC S92−106 “16QAMの装置化とその特性”,通 信総合研究所季報,1991年2月28日,V ol.37,No.1,p.99−107 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 - 27/38 H04L 7/00 - 7/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームを識別する既知のシンボル列と
    データで構成されるフレーム構造の送信信号をシンボル
    クロックの整数倍でサンプルしたディジタル化受信デー
    タを得るA/D変換手段と、得られた受信データの位相
    情報からシンボル列を検出してフレーム位置を推定し、
    識別点位置を粗推定するシンボル列検出手段と、粗推定
    された範囲で受信データのパワー同期加算を行い、この
    加算した最大値から識別点の位置を検出する識別点検出
    手段とを備えるデータ受信装置。
JP05191095A 1993-08-02 1993-08-02 データ受信装置 Expired - Fee Related JP3102211B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"16QAM/TDMA方式のシンボルタイミング再生方式",電子情報通信学会技術研究報告,1993年1月20日,Vol.92,No.411,p.43−48,RCS92−106
"16QAMの装置化とその特性",通信総合研究所季報,1991年2月28日,Vol.37,No.1,p.99−107

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