JP7251189B2 - 測距装置及び測距システム - Google Patents

測距装置及び測距システム Download PDF

Info

Publication number
JP7251189B2
JP7251189B2 JP2019023126A JP2019023126A JP7251189B2 JP 7251189 B2 JP7251189 B2 JP 7251189B2 JP 2019023126 A JP2019023126 A JP 2019023126A JP 2019023126 A JP2019023126 A JP 2019023126A JP 7251189 B2 JP7251189 B2 JP 7251189B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
received signal
timing
correlation function
signal
leading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019023126A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020134146A (ja
Inventor
浩伸 畑本
典恭 菊池
貴大 矢野
昭一 中林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2019023126A priority Critical patent/JP7251189B2/ja
Publication of JP2020134146A publication Critical patent/JP2020134146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7251189B2 publication Critical patent/JP7251189B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

本発明は、測距装置及び測距システムに関する。
近年、基地局が受信したパケットに関する情報により、パケットの送信元である無線端末(送信局)までの距離を推定する技術が開発されている。このような技術としては、例えば、基地局及び無線端末間におけるパケットの受信時刻に基づき、無線端末までの距離を推定する方法を挙げることができる。
特開2006-352314号公報 特開2010-147575号公報
近年、無線端末(送信局)までの距離をより精度よく推定することが求められるようになってきている。そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、送信局までの距離をより精度よく推定することが可能な、新規かつ改良された測距装置、及び測距システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、送信局から取得した受信信号と既知信号との相互相関関数である第1の相関関数に基づいて、前記受信信号の第1の先頭タイミングを推定する第1の先頭タイミング推定部と、前記第1の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、所定の時間窓を持つ前記受信信号を切り出す時間窓関数部と、切り出された前記受信信号と前記既知信号との相互相関関数である第2の相関関数に基づいて、前記受信信号の第2の先頭タイミングを推定する第2の先頭タイミング推定部と、前記第2の先頭タイミングを中心として、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第3の先頭タイミングを推定する第3の先頭タイミング推定部と、前記受信信号から得られる送信タイミング、及び、前記第3の先頭タイミングから推定される前記受信信号の受信タイミングに基づいて、前記送信局までの距離を推定する測距部と、を備える測距装置が提供される。
前記時間窓関数部は、前記受信信号からプリアンブル部を含む前記受信信号を切り出してもよい。
前記測距装置は、前記受信信号を復号することにより前記送信タイミングを取得する復号部を更に備えてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、測距装置であって、前記測距装置は、送信局から取得した受信信号と既知信号との相互相関関数である第1の相関関数に基づいて、前記受信信号の第1の先頭タイミングを推定する第1の先頭タイミング推定部と、前記第1の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、所定の時間窓を持つ前記受信信号を切り出す時間窓関数部と、切り出された前記受信信号と前記既知信号との相互相関関数である第2の相関関数に基づいて、前記受信信号の第2の先頭タイミングを推定する第2の先頭タイミング推定部と、前記第2の先頭タイミングを中心として、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第3の先頭タイミングを推定する第3の先頭タイミング推定部と、を備え、前記第1の先頭タイミング推定部は、前記受信信号と前記第3の先頭タイミングに基づき再生されたシグナル部、及び、プリアンブル部を含む拡張既知信号との相互相関関数である第3の相関関数に基づいて、前記受信信号の第4の先頭タイミングを推定し、前記時間窓関数部は、前記第4の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、前記拡張既知信号の信号長の時間窓または前記拡張既知信号の信号長より長い信号長の時間窓を持つ前記受信信号を切り出し、前記第2の先頭タイミング推定部は、切り出された前記受信信号と前記拡張既知信号との相互相関関数である第4の相関関数に基づいて、第5の先頭タイミングを推定し、前記第3の先頭タイミング推定部は、前記第5の先頭タイミングを中心として、前記第4の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第6の先頭タイミングを推定し、前記測距装置は、前記受信信号から得られる送信タイミング、及び、前記第6の先頭タイミングから推定される前記受信信号の受信タイミングに基づいて、前記送信局までの距離を推定する測距部を備える、測距装置が提供される。
前記拡張既知信号は、ペイロード部をさらに含んでもよい。
前記第3の先頭タイミング推定部は、前記第2の先頭タイミングを中心として、所定の間隔で複数のサンプル点を前記第2の相関関数から抽出し、抽出した前記複数のサンプル点に対して補間処理を行うことにより、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させてもよい。
前記第3の先頭タイミング推定部は、前記第2の先頭タイミングを中心として、所定の間隔で複数のサンプル点を前記第2の相関関数から抽出し、抽出した前記複数のサンプル点に対して近似処理を行うことにより、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、複数の測距装置を含む測距システムであって、前記測距装置は、送信局から取得した受信信号と既知信号との相互相関関数である第1の相関関数に基づいて、前記受信信号の第1の先頭タイミングを推定する第1の先頭タイミング推定部と、前記第1の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、所定の時間窓を持つ前記受信信号を切り出す時間窓関数部と、切り出された前記受信信号と前記既知信号との相互相関関数である第2の相関関数に基づいて、前記受信信号の第2の先頭タイミングを推定する第2の先頭タイミング推定部と、前記第2の先頭タイミングを中心として、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第3の先頭タイミングを推定する第3の先頭タイミング推定部と、前記受信信号から得られる送信タイミング、及び、前記第3の先頭タイミングから推定される前記受信信号の受信タイミングに基づいて、前記送信局までの距離を推定する測距部と、を有する、測距システムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、送信局までの距離をより精度よく推定することが可能な測距装置及び測距システムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る無線通信システム10の概要を示す説明図である。 同実施形態に係るパケットの構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る基地局200の構成例を示すブロック図である。 同実施形態に係る基地局200の動作例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る時間窓関数の処理例を説明するための説明図である。 同実施形態に係る第2の相関関数波形の分解能を向上させる処理例を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る基地局200の動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る基地局200のハードウェア構成例を示したブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一又は類似の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合がある。ただし、実質的に同一又は類似の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
さらに、以下の説明においては、特段の断りがない限りは、「接続」とは、複数の要素の間を電気的に、且つ、信号(高周波アナログ信号又はデジタル信号)を搬送可能に接続することを意味する。さらに、以下の説明における「接続」には、複数の要素を直接的に接続する場合だけでなく、他の要素を介して間接的に接続する場合も含まれる。
<<第1の実施形態>>
<無線通信システム10の概要>
本発明の第1の実施形態は、複数の基地局(測距装置)200を用いて無線端末100(送信局)の位置を推定する無線通信システム(測距システム)10に関する。以下では、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る無線通信システム10の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の概要を示す説明図であり、図2は、本実施形態に係るパケットの構成例を示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態の無線通信システム10は、例えば、無線LAN(Local Area Network)システム(例えば、IEEE802.11に準拠する無線LANシステム)であり、複数の基地局200a~200d及び無線端末100を含む。また、本実施形態においては、各基地局200は、位置が固定されている固定局であり、無線端末100は移動することが可能な移動局であるものとする。なお、図1では、無線端末100は1台しか図示されていないが、本実施形態においては、複数の無線端末100が含まれていてもよい。さらに、当該無線通信システム10は、下記基地局200で取得された情報(例えば、各基地局200から無線端末100までの距離の情報)を集約するサーバ(図示省略)を含んでいてもよい。
さらに、本実施形態においては、無線通信システム10の通信方式は特に限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、又は、ZigBee(登録商標)等の近距離無線通信用のインターフェース(基地局又は端末)や、Wi-Fi(登録商標)、携帯通信網(LTE、3G)等の通信インタフェース(基地局又は端末)、又は、カーナビゲーションシステム、ETC(Electronic Toll Collection )システム等であることができる。
当該無線通信システム10においては、基地局200におけるパケットの送受信時刻に基づいて無線端末100の位置を推定する、すなわち、TOA(Time of Arrival)方式に基づいて、無線端末100の位置を推定する。本実施形態においては、例えば、当該無線通信システム10では、例えば、時刻の同期が確立されている複数の基地局200が無線端末100とブロードキャストされたパケットの送受信を行ってもよい。そして、各基地局200は、無線端末100が各基地局200にパケットを送信した時刻(以下では、送信時刻とも称される)と、各基地局200がパケットを受信した時刻(以下では、受信時刻とも称される)に基づき、無線端末100までの距離を推定する。その際、本実施形態においては、距離推定に用いる受信信号の先頭タイミング、すなわち、受信信号を受信した受信時刻の算出を以下に説明するように実施することにより、無線端末100までの距離の推定の精度をより高めることができる。
以下に、本実施形態に係る無線通信システム10に含まれる各装置の概要について順次説明する。
(無線端末100)
無線端末100は、基地局200と間で無線通信を行う無線端末である。例えば、無線端末100は、基地局200との間でパケットの送受信を行う。また、本実施形態においては、無線端末100は、距離推定の対象となっている。具体的には、例えば、無線端末100は、距離推定に用いることができるパケットを基地局200との間で送受信することができる。
ここで、図2を参照しながら、本実施形態に係るパケットの構成例について説明する。図2に示すように、基地局200と無線端末100との間で送受信されるパケットは、プリアンブル部50、シグナル部52、ペイロード部54で構成されている。プリアンブル部50は、パケットのシンボルタイミングを検出するのに利用されるシンボル系列であり、無線端末100と基地局200との間で既知であるものとする。また、プリアンブル部50の時間長は、既知であり、例えば、16μsである。従って、プリアンブル部50は無線端末100と基地局200との間で既知の信号であるため、基地局200で受信した信号と基地局200が予め取得し、格納した既知信号との間の相互相関処理を行うことにより、受信信号の先頭タイミングの算出が可能となる。
シグナル部52は、ペイロード部54の伝送速度、パケット長、変調方式等の情報といった制御情報が含まれるシンボルである。また、シグナル部52の時間長は、単一のシンボル長であり、例えば、4μsである。ペイロード部54は、無線端末100のアプリケーションで生成された情報であるアプリケーションデータや送信時刻等の情報が含まれるシンボル系列であり、複数のシンボルで構成されている。また、ペイロード部54を構成する複数のシンボルの1個あたりの時間長は例えば4μsであり、ペイロード部54の全体の時間長は、複数のシンボルの時間長の合計である。なお、ペイロード部54の時間長は、プリアンブル部50よりも長い。
(基地局200)
基地局200は、無線端末100との間で無線通信を行う無線通信装置である。例えば、基地局200は、無線端末100と任意の通信方式で接続され、無線通信を行う。なお、本実施形態においては、先に説明したように、基地局200の通信方式は特に限定されない。また、基地局200は、無線端末100との間でパケットを送受信した際の情報に基づき、パケットの先頭タイミングを算出することができる。さらに、基地局200は、算出した先頭タイミング、すなわち受信時刻と、送信時刻とに基づいて、基地局200から無線端末100までの距離を推定することができる。基地局200の構成の詳細については、後述する。
<基地局200の構成例>
以上、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る無線通信システム10の概要について説明した。続いて、図3を参照しながら、本実施形態に係る基地局200の構成例について説明する。図3は、同実施形態に係る基地局200の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係る基地局200は、通信部230と処理部240との主に2つのブロックを有する。以下に、基地局200に含まれる2つのブロックの詳細について説明する。
(通信部230)
通信部230は、パケットを送受信する機能を有する。例えば、通信部230は、無線端末100との間でパケットを送受信する。詳細には、図3に示すように、通信部230は、アンテナ201と、復調器202と、ADC(Analog to Digital Converter)203とを主に有する。以下に、通信部230の含まれる各機能部の詳細について説明する。
~アンテナ201~
アンテナ201は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、他の通信装置のアンテナとの間で無線信号を送受信する機能を有する。例えば、アンテナ201は、無線端末100のアンテナから送信された高周波である無線信号を受信する。そして、アンテナ201は、受信した無線信号を受信信号として復調器202へ出力する。
~復調器202~
復調器202は、受信信号を復調する機能を有する。例えば、復調器202は、アンテナ201に接続され、当該アンテナ201から入力された受信信号をアナログのベースバンド受信信号に変換する。そして、復調器202は、当該アナログのベースバンド受信信号をADC203へ出力する。
~ADC203~
ADC203は、アナログ-デジタル変換回路(A/D変換回路)であり、アナログ信号をデジタル信号に変換する機能、すなわち、アナログ信号をサンプリングする機能を有する。例えば、ADC203は、復調器202に接続され、当該復調器202から受信したアナログのベースバンド受信信号をデジタルのベースバンド受信信号に変換する、そして、ADC203は、当該デジタルのベースバンド受信信号を処理部240へ出力する。
(処理部240)
処理部240は、上述した通信部230が受信した無線信号に関する処理を行う機能部である。例えば、処理部240は、無線端末100から受信した受信信号の先頭タイミングを推定し、受信時刻を決定することができる。さらに、処理部240は、決定した受信時刻に基づき、無線端末100までの距離を推定することができる。上述の機能を実現するために、本実施形態に係る処理部240は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)(図示省略)及び記憶装置(図示省略)を含む。以下に、処理部240の詳細を順次説明する。
詳細には、FPGAは、デジタル信号処理を行う機能を有し、上述した受信信号の先頭タイミングを推定し、無線端末100までの距離を推定する。ここで、FPGAとは、製造後にユーザが構成を書き換えることができる集積回路である。より具体的には、FPGAは、図3に示すように、第1の先頭タイミング検出部(第1の先頭タイミング推定部)204と、時間窓関数部205と、第2の先頭タイミング検出部(第2の先頭タイミング推定部)206と、第3の先頭タイミング検出部(第3の先頭タイミング推定部)207と、測距計算部(測距部)208と、復号部210とを主に有する。以下に、これら機能部の詳細を順次説明する。
~第1の先頭タイミング検出部204~
第1の先頭タイミング検出部204は、通信部230から取得したベースバンド受信信号を取得し、当該ベースバンド受信信号と、既知信号との相互相関関数である第1の相関関数に基づいて、第1の先頭タイミングを検出(推定)する。詳細には、第1の先頭タイミング検出部204は、ベースバンド受信信号のパケットに対して、後述する記憶装置に格納された既知のプリアンブル信号を用いた時間領域の相互相関処理を行い、第1の相互相関波形を算出する。より具体的には、第1の先頭タイミング検出部204は、ベースバンド受信信号に対して、所定の時間ずつずらしながら既知のプリアンブル信号を重ね、その際のベースバンド受信信号と既知のプリアンブル信号との一致の度合いを算出する。先に説明したように、ベースバンド受信信号のパケットには、先頭部分にプリアンブル部50が含まれていることから、既知のプリアンブル信号と一致する時間領域が存在する。そして、第1の先頭タイミング検出部204は、ずらした時間に対する、ベースバンド受信信号と既知のプリアンブル信号との一致の度合いの関係を算出することにより、第1の相互相関波形を算出することができる。そして、第1の先頭タイミング検出部204は、算出した第1の相互相関波形の最大値(すなわち、最も一致した箇所)である第1の相関ピーク位置に基づいて、最も一致した際の時間である第1の先頭タイミングを検出する。さらに、第1の先頭タイミング検出部204は、検出した第1の先頭タイミングを後述する時間窓関数部205に出力する。
~時間窓関数部205~
時間窓関数部205は、第1の先頭タイミング検出部204で検出された第1の先頭タイミングに基づいて、通信部230から取得したベースバンド受信信号に対して時間窓関数を乗積して、所定の時間窓を持つ信号を切り出すことができる。詳細には、時間窓関数部205は、ベースバンド受信信号から、第1の先頭タイミングを開始点として、既知のプリアンブル信号の信号長に対応する時間窓を持つ受信信号の範囲、すなわち、プリアンブル部50を含む受信信号を切り出すことができる。このようにすることにより、本実施形態においては、ベースバンド受信信号の先頭よりも前、すなわち、プリアンブル部50よりも前方にある雑音等の不要な信号波形の振幅成分を減衰させることができる。さらに、本実施形態においては、ベースバンド受信信号のプリアンブル部50よりも後方にあるシグナル部52の信号波形の振幅成分を減衰させることができる。言い換えると、本実施形態においては、時間窓関数部205によって、ベースバンド受信信号のうち、プリアンブル部50以外の信号成分が減衰されることとなる。従って、本実施形態によれば、上述のように時間窓関数を乗積してプリアンブル部50を切り出すことにより、雑音等の影響を抑制することができることから、この後の処理における先頭タイミングの検出の精度を向上させることができる。
そして、時間窓関数部205は、時間窓関数が乗積され、切り出されたベースバンド受信信号(時間窓適用済の受信信号)を後述する第2の先頭タイミング検出部206及び第3の先頭タイミング検出部207に出力する。なお、本実施形態においては、時間窓関数部205は、プリアンブル部50を切り出すことに限定されるものではなく、プリアンブル部50とともにシグナル部52及びペイロード部54等を切り出してもよく、その場合、切り出す範囲に応じて、切り出す時間窓の時間長を適宜選択することが好ましい。また、時間窓関数部205による処理の詳細については後述する。
~第2の先頭タイミング検出部206~
第2の先頭タイミング検出部206は、時間窓関数部205により切り出されたベースバンド受信信号(時間窓適用済の受信信号)と既知信号との相互相関関数である第2の相関関数に基づいて、第2の先頭タイミングを検出(推定)する。具体的には、第2の先頭タイミング検出部206は、第1の先頭タイミング検出部204と同様に、時間窓適用済の受信信号に対して、既知のプリアンブル信号を用いた時間領域の相互相関処理を行い、第2の相互相関波形を算出する。本実施形態においては、時間窓適用済の受信信号は、プリアンブル部50が含まれるように切り出した受信信号であることから、既知のプリアンブル信号と一致する時間領域が存在する。そして、第2の先頭タイミング検出部206は、算出した第2の相互相関波形の最大値(すなわち、最も一致した箇所)である第2の相関ピーク位置に基づいて、最も一致した際の時間である第2の先頭タイミングを検出する。この際、相互相関処理の対象となる時間窓適用済の受信信号は、主にプリアンブル部50が含まれ、且つ、プリアンブル部50以外の信号成分が減衰されていることから、雑音等の影響を抑制し、且つ、処理時間の増加を抑えつつ、精度よく第2の先頭タイミングを検出することができる。さらに、第2の先頭タイミング検出部206は、検出した第2の先頭タイミングを後述する第3の先頭タイミング検出部207に出力する。
~第3の先頭タイミング検出部207~
第3の先頭タイミング検出部207は、切り出されたベースバンド受信信号(時間窓適用済の受信信号)と、第2の先頭タイミング検出部206からの第2の先頭タイミングとに基づいて、第2の相関関数波形の分解能を向上させて、第3の先頭タイミングを検出(推定)する。例えば、第3の先頭タイミング検出部207は、第2の先頭タイミング検出部206で検出した第2の先頭タイミングを中心として、所定の間隔で複数のサンプル点を第2の相関関数波形から抽出し、抽出した複数のサンプル点に対して補間処理(例えば、各サンプル点を通過する波形を取得する)を行うことで、第2の相関関数波形の分解能を向上させることができる。もしくは、第3の先頭タイミング検出部207は、第2の先頭タイミング検出部206で検出した第2の先頭タイミングを中心として、所定の間隔で複数のサンプル点を第2の相関関数波形から抽出し、抽出した複数のサンプル点に対して近似処理(例えば、各サンプル点に近似する波形を取得する)を行うことで、第2の相関関数波形の分解能を向上させることができる。なお、本実施形態においては、第2の相関関数波形の分解能を向上させる方法は、上述の補間処理や近似処理等の方法に限定されるものではない。
さらに、第3の先頭タイミング検出部207は、第2の相関関数波形の分解能を向上させることによって得られた波形の最大値から第3の相関ピーク位置、すなわち、より一致する時間領域を検出し、検出した第3の相関ピーク位置に基づいて、第3の先頭タイミングを検出する。第3の先頭タイミング検出部207は、検出した第3の先頭タイミングを後述する測距計算部208に出力する。本実施形態においては、このように相関関数波形の分解能を向上させていることから、より精度よく第3のピーク位置を検出でき、その結果、精度よく第3の先頭タイミングを検出することができる。なお、第3の先頭タイミング検出部207による処理の詳細については後述する。
~測距計算部208~
測距計算部208は、後述する復号部210によりベースバンド受信信号のペイロード部54を既知の復号処理することにより得られた送信時刻(送信タイミング)、及び、第3の先頭タイミング検出部207によって検出された第3の先頭タイミングから推定される受信時刻(受信タイミング)に基づいて、無線端末100までの距離を推定することができる。より詳細には、測距計算部208は、送信時刻と受信時刻との差分時間から無線端末100までの距離を推定することができる。
~復号部210~
復号部210は、上記第3の先頭タイミングに基づいて、ベースバンド受信信号のペイロード部54の範囲を特定し、特定したペイロード部54に対して既知の復号処理することにより、ペイロード部54に含まれた送信時刻(送信タイミング)の情報を取得することができる。そして、復号部210は、取得した送信時刻の情報を上述した測距計算部208に出力する。また、復号部210は、上記第3の先頭タイミングに基づいて、ベースバンド受信信号のシグナル部52を特定し、シグナル部52の復号を行ってもよく、ベースバンド受信信号のシグナル部52及びペイロード部54を特定し、シグナル部52及びペイロード部54の復号を行ってもよい。
~記憶装置~
さらに、処理部240は、先に説明したように、記憶装置(図示省略)を有する。記憶装置は、基地局200における処理で用いる情報を記憶するための装置である。例えば、記憶装置は、既知信号(プリアンブル信号)の波形等のデータを記憶する。
<動作例>
以上、図3を参照しながら、本実施形態に係る基地局200の構成例について説明した。続いて、図4から図6を参照しながら、本実施形態に係る無線通信システム10の動作例について説明する。図4は、本実施形態に係る基地局200の動作例を示すフローチャートである。また、図5は、本実施形態に係る時間窓関数の処理例を説明するための説明図であり、図6は、本実施形態に係る第2の相関関数波形の分解能を向上させる処理例を説明するための説明図である。
図4に示すように、本実施形態に係る無線通信システム10の動作例には、例えば、ステップS101からステップS119までの複数のステップが含まれている。以下に、図4に示される各ステップの詳細を説明する。
(ステップS101)
基地局200の通信部230は、無線端末100からパケットを取得し、アナログのベースバンド受信信号をデジタルのベースバンド受信信号に変換し、基地局200の処理部240に出力する。
(ステップS103)
基地局200の処理部240の第1の先頭タイミング検出部204は、通信部230から取得したベースバンド受信信号のパケットに対して、既知のプリアンブル信号を用いた時間領域の相互相関処理を行い、第1の相互相関波形を算出する。
(ステップS105)
次に、第1の先頭タイミング検出部204は、算出した第1の相互相関波形の最大値から第1の相関ピーク位置を検出することで、第1の先頭タイミングを検出する。
(ステップS107)
処理部240の時間窓関数部205は、第1の先頭タイミング検出部204で検出された第1の先頭タイミングに基づいて、通信部230から取得したベースバンド受信信号に対して時間窓関数を乗積して、既知のプリアンブル信号の信号長の時間窓を持つ受信信号(時間窓適用済の受信信号)を切り出す。
図5に、ベースバンド受信信号に対して乗積する時間窓関数の一例を示す。当該時間窓関数は、図5の下側に示すように、プリアンブル部50の既知の時間長Lに対して平坦な振幅応答特性を持ち、時間長Lの外側に対して減衰を与える振幅応答特性を持つ関数である。図5においては、上述のステップS105において第1の先頭タイミングが理想的に検出された場合を示している。このような場合、第1の先頭タイミングと、ベースバンド受信信号に含まれるプリアンブル部50との先頭とがほぼ一致している状態であることから、時間窓関数を適用した場合、プリアンブル部50以外の信号成分が好適に減衰され、プリアンブル部50を好適に切り出すことができる。本実施形態においては、このようにすることにより、ベースバンド受信信号の先頭よりも前、すなわち、プリアンブル部50よりも前方にある雑音等の不要な信号波形の振幅成分を減衰させることができる。さらに、本実施形態によれば、ベースバンド受信信号のプリアンブル部50よりも後方にあるシグナル部52等の信号波形の振幅成分を減衰することができる。
なお、本実施形態においては、先頭タイミングの検出の精度をより向上させるためには、切り出した受信信号の中に、プリアンブル部50が含まれ、且つ、プリアンブル部50以外の信号成分がより減衰されていることが好ましい。従って、本実施形態においては、切り出す所定の時間窓の時間長Lは、プリアンブル信号の時間長と同等であることが好ましい。しかしながら、時間窓を適用する際の開始点となる第1の先頭タイミングがプリアンブル部50の先頭と完全に一致しているとは限らないことから、プリアンブル部50の全体が含まれるように、切り出す所定の時間窓の時間長Lは、プリアンブル信号の時間長に比べて少し長くなるように設定することが好ましい。
(ステップS109)
処理部240の第2の先頭タイミング検出部206は、時間窓関数部205により切り出された時間窓適用済の受信信号に対して、既知のプリアンブル信号を用いた時間領域の相互相関処理を行い、第2の相互相関波形を算出する。
(ステップS111)
次に、第2の先頭タイミング検出部206は、算出した第2の相互相関波形の最大値から第2の相関ピーク位置を検出することで、第2の先頭タイミングを検出する。
(ステップS113)
第3の先頭タイミング検出部207は、第2の先頭タイミング検出部206で検出した第2の先頭タイミングを中心として、所定の間隔で複数のサンプル点を第2の相関関数波形から抽出し、抽出した複数のサンプル点に対して補間処理(例えば、各サンプル点を通過する波形を取得する)を行う。
例えば、図6に示すように、第3の先頭タイミング検出部207は、例えば、第2の相互相関波形から、第2の先頭タイミングを中心としてその前後M個(図6では3個)のサンプル点を抽出し、これら2M+1個(図6では7個)のサンプル点に対してラグランジュ補間等の補間処理を適用する。このような補間処理を行うことにより、図6に示すような相互相関波形を得ることができる。本実施形態においては、このように相関関数波形の分解能を向上させていることから、この後のステップS115で、精度よく第3の先頭タイミングを検出することができる。
(ステップS115)
さらに、第3の先頭タイミング検出部207は、上記ステップS113の補間処理により、サンプリング間隔の非整数倍の位置(すなわち、上記サンプル点の間)にある第3の相関ピーク位置を検出することにより、第3の先頭タイミングを検出する。
(ステップS117)
処理部240の復号部210は、ベースバンド受信信号のペイロード部54を既知の復号処理することにより送信時刻(送信タイミング)の情報を取得する。
(ステップS119)
測距計算部208は、上述のステップS117で得られた送信時刻(送信タイミング)と、上述のステップS115で得られた第3の先頭タイミングから推定される受信時刻(受信タイミング)との差分時間から無線端末100までの距離を推定する。
なお、本実施形態においては、位置が既知である複数(例えば、3つ以上)の基地局200で推定された無線端末100までの距離の情報を、サーバ(図示省略)に集約し、集約した情報に基づいて、無線端末100の位置を推定してもよい。
<まとめ>
以上のように、本実施形態によれば、無線端末100までの距離をより精度よく推定することができる。詳細には、本実施形態においては、ベースバンド受信信号に対して時間窓関数を乗積して、当該ベースバンド受信信号のプリアンブル部50を切り出すことができる。本実施形態においては、このようにすることにより、ベースバンド受信信号の先頭よりも前、すなわち、プリアンブル部50よりも前方にある雑音等の不要な信号波形の振幅成分を減衰させる。さらに、本実施形態においては、このようにすることにより、ベースバンド受信信号のプリアンブル部50よりも後方にあるシグナル部52の信号波形の振幅成分を減衰させる。従って、本実施形態によれば、雑音等の影響を抑制することができることから、先頭タイミングの検出の精度を向上させることができる。さらに、本実施形態においては、補間処理等を用いて、相関関数波形の分解能を向上させることにより、先頭タイミングの検出の精度をより向上させることができる。そして、本実施形態においては、先頭タイミングの検出の精度が向上することから、先頭タイミングに基づく受信時刻の推定の精度が向上し、ひいては無線端末100までの距離をより精度よく推定することができる。
<変形例>
本実施形態においては、基地局200が複数のアンテナ201を有する場合には、複数のアンテナ201で得られた受信信号のそれぞれに対して上述の動作を実施し、得られた複数の推定測距データを平均化してもよい。あるいは、複数のアンテナ201で得られた受信信号に対して、それぞれ振幅と位相を持つ重み係数を乗積して合成し、合成された受信信号に対して上述の動作を実施してもよい。
<<第2の実施形態>>
上述した本発明の第1の実施形態においては、プリアンブル部50に対して相互相関処理を行っていた。しかしながら、本発明の実施形態は、このような第1の実施形態に限定されるものではなく、例えば、上述した第1の実施形態のフローを繰り返し実施し、2回目のフローにおいては、シグナル部52やペイロード部54を含めて、すなわち範囲を拡張して相互相関処理を行ってもよい。以下に、このような本発明の第2の実施形態を説明する。
なお、本実施形態においては、無線通信システム(測距システム)10の構成、及び無線通信システム10に含まれる各装置の構成については、上述した本発明の第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
<動作例>
次に、図7を参照しながら、本実施形態に係る無線通信システム10の動作例について説明する。図7は、本実施形態に係る基地局200の動作例を示すフローチャートである。
図7に示すように、本実施形態に係る無線通信システム10の動作例には、例えば、ステップS201からステップS221までの複数のステップが含まれている。以下に、図7に示される各ステップの詳細を説明する。
(ステップS201)
ステップS201は、図4に示される第1の実施形態のステップS101と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ステップS203)
第1の先頭タイミング検出部204は、通信部230から取得したベースバンド受信信号のパケットに対して、既知のプリアンブル信号を用いた時間領域の相互相関処理を行い、第1の相互相関波形を算出する。
なお、2回目に実施するステップS203では、第1の先頭タイミング検出部204は、ベースバンド受信信号に対して、後述するステップS217で再生されたシグナル部52を既知のプリアンブル信号の後方に含む拡張された既知のプリアンブル信号を用いた時間領域の相互相関処理を行い、第3の相互相関波形(第3の相関関数)を算出する。本実施形態においては、このようにすることにより、先頭タイミングの検出の精度をより向上させることができる。
(ステップS205)
1回目に実施するステップS205は、図4に示される第1の実施形態のステップS105と同様であるため、ここでは説明を省略する。
なお、2回目に実施するステップS205では、第1の先頭タイミング検出部204は、ステップS203で算出した第3の相互相関波形の最大値から第4の相関ピーク位置を検出することで、第4の先頭タイミングを検出する。
(ステップS207)
処理部240の時間窓関数部205は、1回目のステップS205で検出された第1の先頭タイミングに基づいて、ベースバンド受信信号に対して時間窓関数を乗積して、既知のプリアンブル信号の信号長の時間窓を持つ受信信号(時間窓適用済の受信信号)を切り出す。
なお、2回目に実施するステップS207では、時間窓関数部205は、ベースバンド受信信号に対して、時間窓関数を乗積して、後述するステップS217で再生されたシグナル部52を既知のプリアンブル部の後方に含む拡張されたプリアンブル信号の信号長の時間窓を持つ受信信号(時間窓適用済の受信信号)を切り出してもよい。この際、拡張されたプリアンブル信号の信号長に比べて長い時間長を持つ時間窓を用いてもよい。このようにすることにより、2回目の第2の先頭タイミングの検出の精度をより向上させることができる。
(ステップS209~ステップS215)
ステップS209からステップS215は、図4に示される第1の実施形態のステップS109からステップS115と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ステップS217)
復号部210は、ステップS215で検出した第3の先頭タイミングに基づき、プリアンブル部50の後方のシグナル部52の位置を特定し、単一シンボルで構成されるシグナル部52に対する復号を行った後、復号されたビット系列に基づいてシグナル部52の波形(再生受信信号)を再生する。そして、復号部210は、再生した、プリアンブル部50及びシグナル部52を含む波形を第1の先頭タイミング検出部204に出力し、ステップS219へ進む。本実施形態においては、ステップS219の後、ステップS203へ戻り、シグナル部52を後続に含む拡張されたプリアンブル部(拡張既知信号)を用いてベースバンド受信信号と再度相互相関処理を行うことから、先頭タイミングの検出の精度をより向上させることができる。
なお、2回目に実施するステップS217では、復号部210は、ベースバンド受信信号のペイロード部54を既知の復号処理することにより送信時刻(送信タイミング)の情報を取得する。
(ステップS219)
測距計算部208がステップS217で送信時刻の情報を取得していた場合には、ステップS221へ進み、一方、測距計算部208がステップS217で送信時刻の情報を取得していない場合には、ステップS203へ戻る。
<まとめ>
以上のように、本実施形態によれば、基地局200から無線端末100までの距離をより精度よく推定することができる。詳細には、本実施形態においては、第1の実施形態での動作を繰り返し実施することになるため、先頭タイミングの検出の精度をより向上させることができる。その結果、本実施形態においても、先頭タイミングの検出の精度がより向上することから、先頭タイミングに基づく受信時刻の推定の精度がより向上し、ひいては基地局200から無線端末100までの距離をより精度よく推定することができる。
なお、本実施形態においては、ペイロード部54の信号波形が既知であれば、ステップS217にて、プリアンブル部50、シグナル部52及びペイロード部54を含む拡張されたプリアンブル部を使用して、ステップS203でより幅広い範囲で相互相関処理を行うことにより、先頭タイミングの検出の精度をより向上させることができる。
<<ハードウェア構成>>
次に、図8を参照しながら、本発明の実施形態に係る基地局200のハードウェア構成について説明する。図8は、本発明の実施形態に係る基地局200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施形態に係る基地局200による情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明するハードウェアとの協働により実現される。
基地局200は、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)903と、RAM(Random Access Memory)905を備える。また、基地局200は、ストレージ装置907と、ネットワークインタフェース909とを有する。
CPU901は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って基地局200内の動作全般を制御する。また、CPU901は、FPGAやマイクロプロセッサであってもよい。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。そして、これらはCPUバスなどから構成されるホストバスにより相互に接続されている。CPU901、ROM903及びRAM905は、例えば、図3を参照して説明した測距計算部208等の機能を実現し得る。
ストレージ装置907は、データ格納用の装置である。ストレージ装置907は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置及び記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。ストレージ装置907は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid Strage Drive)、あるいは同等の機能を有するメモリ等で構成される。このストレージ装置907は、ストレージを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。
ネットワークインタフェース909は、例えば、ネットワークに接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。かかる通信インタフェースは、例えば、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)等の近距離無線通信インタフェースや、無線LAN、Wi-Fi(登録商標)、または携帯通信網(LTE、3G)等の通信インタフェースであることができる。また、ネットワークインタフェース909は、有線による通信を行う有線通信装置であってもよい。
以上、図8を参照しながら、基地局200のハードウェア構成例について説明した。
<<補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上述の説明においては、各基地局200から無線端末100までの距離を推定するものとして説明したが、本発明の各実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の各実施形態においては、無線端末100に上述した基地局200の処理部240と同様の機能を持たせることにより、無線端末100において各基地局200までの距離を推定してもよい。
また、上述した本発明の実施形態に係る動作(処理)は、必ずしも記載された順序に沿って動作又は処理されなくてもよい。例えば、上記動作の各ステップは、適宜順序が変更されて処理されてもよい。また、各ステップは、時系列的に処理される代わりに、一部並列的に又は個別的に処理されてもよい。さらに、各ステップの動作方法又は処理方法についても、必ずしも記載された方法に沿って動作又は処理されなくてもよく、例えば、他の機能部によって他の方法で動作又は処理されていてもよい。
さらに、上記の実施形態に係る動作(処理)の少なくとも一部は、コンピュータを機能させる情報処理プログラムとして、ソフトウェアで構成することが可能であり、ソフトウェアで構成する場合には、これらの方法の少なくとも一部を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体に収納し、基地局200等、もしくは、基地局200と接続された他の装置に読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。さらに、これらの動作の少なくとも一部を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
10 無線通信システム
50 プリアンブル部
52 シグナル部
54 ペイロード部
100 無線端末
200 基地局
201 アンテナ
202 復調器
203 ADC
204 第1の先頭タイミング検出部
205 時間窓関数部
206 第2の先頭タイミング検出部
207 第3の先頭タイミング検出部
208 測距計算部
210 復号部
230 通信部
240 処理部
901 CPU
903 ROM
905 RAM
907 ストレージ装置
909 ネットワークインタフェース

Claims (8)

  1. 送信局から取得した受信信号と既知信号との相互相関関数である第1の相関関数に基づいて、前記受信信号の第1の先頭タイミングを推定する第1の先頭タイミング推定部と、
    前記第1の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、所定の時間窓を持つ前記受信信号を切り出す時間窓関数部と、
    切り出された前記受信信号と前記既知信号との相互相関関数である第2の相関関数に基づいて、前記受信信号の第2の先頭タイミングを推定する第2の先頭タイミング推定部と、
    前記第2の先頭タイミングを中心として、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第3の先頭タイミングを推定する第3の先頭タイミング推定部と、
    前記受信信号から得られる送信タイミング、及び、前記第3の先頭タイミングから推定される前記受信信号の受信タイミングに基づいて、前記送信局までの距離を推定する測距部と、
    を備える測距装置。
  2. 前記時間窓関数部は、前記受信信号からプリアンブル部を含む前記受信信号を切り出す、
    請求項1に記載の測距装置。
  3. 前記受信信号を復号することにより前記送信タイミングを取得する復号部を更に備える、請求項1又は2に記載の測距装置。
  4. 測距装置であって、
    前記測距装置は、
    送信局から取得した受信信号と既知信号との相互相関関数である第1の相関関数に基づいて、前記受信信号の第1の先頭タイミングを推定する第1の先頭タイミング推定部と、
    前記第1の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、所定の時間窓を持つ前記受信信号を切り出す時間窓関数部と、
    切り出された前記受信信号と前記既知信号との相互相関関数である第2の相関関数に基づいて、前記受信信号の第2の先頭タイミングを推定する第2の先頭タイミング推定部と、
    前記第2の先頭タイミングを中心として、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第3の先頭タイミングを推定する第3の先頭タイミング推定部と、
    を備え、
    前記第1の先頭タイミング推定部は、前記受信信号と前記第3の先頭タイミングに基づき再生されたシグナル部、及び、プリアンブル部を含む拡張既知信号との相互相関関数である第3の相関関数に基づいて、前記受信信号の第4の先頭タイミングを推定し、
    前記時間窓関数部は、前記第4の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、前記拡張既知信号の信号長の時間窓または前記拡張既知信号の信号長より長い信号長の時間窓を持つ前記受信信号を切り出し、
    前記第2の先頭タイミング推定部は、切り出された前記受信信号と前記拡張既知信号との相互相関関数である第4の相関関数に基づいて、第5の先頭タイミングを推定し、
    前記第3の先頭タイミング推定部は、前記第5の先頭タイミングを中心として、前記第4の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第6の先頭タイミングを推定し、
    前記測距装置は、
    前記受信信号から得られる送信タイミング、及び、前記第6の先頭タイミングから推定される前記受信信号の受信タイミングに基づいて、前記送信局までの距離を推定する測距部を備える、
    測距装置。
  5. 前記拡張既知信号は、ペイロード部をさらに含む、請求項4に記載の測距装置。
  6. 前記第3の先頭タイミング推定部は、
    前記第2の先頭タイミングを中心として、所定の間隔で複数のサンプル点を前記第2の相関関数から抽出し、
    抽出した前記複数のサンプル点に対して補間処理を行うことにより、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させる、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の測距装置。
  7. 前記第3の先頭タイミング推定部は、
    前記第2の先頭タイミングを中心として、所定の間隔で複数のサンプル点を前記第2の相関関数から抽出し、
    抽出した前記複数のサンプル点に対して近似処理を行うことにより、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させる、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の測距装置。
  8. 複数の測距装置を含む測距システムであって、
    前記測距装置は、
    送信局から取得した受信信号と既知信号との相互相関関数である第1の相関関数に基づいて、前記受信信号の第1の先頭タイミングを推定する第1の先頭タイミング推定部と、
    前記第1の先頭タイミングに基づいて、前記受信信号に対して時間窓関数を乗積して、所定の時間窓を持つ前記受信信号を切り出す時間窓関数部と、
    切り出された前記受信信号と前記既知信号との相互相関関数である第2の相関関数に基づいて、前記受信信号の第2の先頭タイミングを推定する第2の先頭タイミング推定部と、
    前記第2の先頭タイミングを中心として、前記第2の相関関数の波形の分解能を向上させて得られた波形に基づいて、前記受信信号の第3の先頭タイミングを推定する第3の先頭タイミング推定部と、
    前記受信信号から得られる送信タイミング、及び、前記第3の先頭タイミングから推定される前記受信信号の受信タイミングに基づいて、前記送信局までの距離を推定する測距部と、
    を有する、
    測距システム。
JP2019023126A 2019-02-13 2019-02-13 測距装置及び測距システム Active JP7251189B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019023126A JP7251189B2 (ja) 2019-02-13 2019-02-13 測距装置及び測距システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019023126A JP7251189B2 (ja) 2019-02-13 2019-02-13 測距装置及び測距システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020134146A JP2020134146A (ja) 2020-08-31
JP7251189B2 true JP7251189B2 (ja) 2023-04-04

Family

ID=72278285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019023126A Active JP7251189B2 (ja) 2019-02-13 2019-02-13 測距装置及び測距システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7251189B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000050343A (ja) 1998-07-28 2000-02-18 Oki Electric Ind Co Ltd 移動局の位置検出方法、基地局、及び移動局の位置検出システム
JP2000349736A (ja) 1999-03-30 2000-12-15 Nec Corp Ofdm復調装置
JP2003069546A (ja) 2001-06-15 2003-03-07 Sony Corp 復調タイミング生成回路および復調装置
JP2008070352A (ja) 2006-09-13 2008-03-27 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc 順次到着時間差予測を利用した電波測距方法
JP2019015608A (ja) 2017-07-06 2019-01-31 株式会社東芝 位置推定装置、位置推定方法およびコンピュータプログラム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000050343A (ja) 1998-07-28 2000-02-18 Oki Electric Ind Co Ltd 移動局の位置検出方法、基地局、及び移動局の位置検出システム
JP2000349736A (ja) 1999-03-30 2000-12-15 Nec Corp Ofdm復調装置
JP2003069546A (ja) 2001-06-15 2003-03-07 Sony Corp 復調タイミング生成回路および復調装置
JP2008070352A (ja) 2006-09-13 2008-03-27 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc 順次到着時間差予測を利用した電波測距方法
JP2019015608A (ja) 2017-07-06 2019-01-31 株式会社東芝 位置推定装置、位置推定方法およびコンピュータプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020134146A (ja) 2020-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9829560B2 (en) Determining the position of a mobile device using the characteristics of received signals and a reference database
US9173187B2 (en) Determining the position of a mobile device using the characteristics of received signals and a reference database
KR100865935B1 (ko) 하향링크 프리앰블 신호를 이용한 셀 탐색 장치 및 방법
JP4391860B2 (ja) 無線lanシステムの直交周波数分割多重化受信器及びそのシンボル同期化方法
JP4586690B2 (ja) 位置推定システム
IL161643A (en) Parameter estimator for a cdma receiver with a search window of variable size and/or placement
EP2420032B1 (en) Non-coherent detection apparatus and method for ieee 802.15.4 lr-wpan bpsk receiver
JP4128335B2 (ja) 多経路フェージングチャネルに対する遅延拡散推定方法
KR20130104289A (ko) 오프셋 값을 추정하는 장치, 방법, 수신장치 및 수신장치에서 신호를 처리하는 방법
JP2015111826A (ja) 多帯域ワイヤレスローカルエリアネットワーク内の早期フレーム帯域評価
JP7251189B2 (ja) 測距装置及び測距システム
CN111901274A (zh) 一种到达时间确定方法、装置、终端设备及存储介质
JP2008047999A (ja) 情報処理装置および情報処理方法、プログラム、並びに、記録媒体
JP2007240490A (ja) 遅延時間推定装置及び測位装置及び遅延時間推定方法
KR20080040388A (ko) 도플러 주파수 추정을 이용하여 발진을 제거하는 중계기 및그 방법
ATE426821T1 (de) Bestimmung von ortsinformation von abgetasteten positionierungssignalen
KR100946079B1 (ko) 타이밍 오프셋 회복 기능을 갖는 무선 수신 장치 및 이를이용한 타이밍 오프셋 회복 방법
JP5539289B2 (ja) 無線通信装置
JP2008245253A (ja) 基準シンボルレートのナイキスト周波数よりも大きなオフセットを有するtdma信号のための、繰り返しによるパイロット信号を用いた周波数オフセット推定及びc/i比計測法
JP4251976B2 (ja) 無線受信装置、同期位置推定方法および同期位置推定プログラム
JP4845819B2 (ja) 信号検出装置、受信機およびしきい値算出方法
KR20140134089A (ko) 수중 초음파 모뎀을 위한 동기화 장치 및 동기화 방법
JP2010074564A (ja) パケット検出装置及びパケット検出方法、パケット検出装置及びパケット検出方法、距離測定装置及び距離測定方法、通信装置、コンピューター・プログラム
EP1345465A1 (en) Method and system for determining a propagation delay, and an electronic device
JP6825409B2 (ja) 測距装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190327

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190328

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7251189

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150