JP4251950B2 - メモリコントローラ及びメモリコントローラを備えるフラッシュメモリシステム、並びに、フラッシュメモリの制御方法 - Google Patents

メモリコントローラ及びメモリコントローラを備えるフラッシュメモリシステム、並びに、フラッシュメモリの制御方法 Download PDF

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本発明は、メモリコントローラ及びメモリコントローラを備えるフラッシュメモリシステム、並びに、フラッシュメモリの制御方法に関する。
近年、メモリカードやシリコンディスクなどのメモリシステムに用いられる半導体メモリとして、フラッシュメモリが用いられることが多い。このフラッシュメモリは不揮発性メモリの一種であり、電源が投入されているか否かに関わらず、データが保持されていることが要求される。
ところで、上記のような装置に特に用いられることが多いNAND型フラッシュメモリは、メモリセルを消去状態(論理値の「1」)から書込状態(論理値の「0」)に変化させる場合には、メモリセル単位で行うことができるが、メモリセルを書込状態(論理値の「0」)から消去状態(論理値の「1」)に変化させる場合には、メモリセル単位で行うことができず、複数のメモリセルからなる所定の消去単位(ブロック)でしかこれを行うことができない。かかる一括消去動作は、一般的にブロック消去と呼ばれている。
従って、NAND型フラッシュメモリで、データの書替を行なう場合には、ブロック消去されている消去済ブロックに新たなデータ(書替後のデータ)を書込み、古いデータ(書替前のデータ)が書込まれていたブロックを消去するという処理を行なわなければならない。このようにデータを書替える場合、書替後のデータは書替前と異なるブロックに書込まれるため、ホストシステム側から与えられる論理ブロックアドレスと、フラッシュメモリ内でのブロックアドレスである物理ブロックアドレスとの対応関係は、データを書替える毎に動的に変化する。このため、論理ブロックアドレスと物理ブロックアドレスの対応関係を示したアドレス変換テーブルが必要となる。
このアドレス変換テーブルを、フラッシュメモリ内の全ブロックを対象にして作成した場合、フラッシュメモリの容量の増加に伴いアドレス変換テーブルのサイズが大きくなるため、アドレス変換テーブルを作成する際の領域的、又は時間的な負担が大きくなる。この問題を解決するため、特許文献1(特開2000−284996)では、フラッシュメモリ内を複数のゾーンに分割し、各ゾーンに割当てられたブロックを対象にしてアドレス変換テーブルを作成している。
特表2000−284996
特許文献1(特開2000−284996)では、アドレス変換テーブルのサイズが小さくなるため、各ゾーン毎に作成されるアドレス変換テーブルの作成時間は短縮される。しかしながら、各アドレス変換テーブル毎の作成時間を合計した総作成時間は、フラッシュメモリ内の全ブロックを対象にしたアドレス変換テーブルの作成時間と変らず、変換テーブルの作成時間が分散されたにすぎなかった。
ところで、フラッシュメモリを用いたメモリシステムは、通常、ホストシステムに接続して使用され、メモリシステム側からの書込みや読出し等の処理要求に基づいて処理を実行する。従って、ホストステム側からの書込みや読出し等の処理要求がないときには、実行すべき処理の無い空白時間が発生する。
又、複数チップのフラッシュメモリを用いたメモリシステムでは、いずれかのチップがビジー状態(処理を受付けない状態)のときに、ビジー状態(処理を受付けない状態)でないチップに対して、書込み処理、読出し処理又は消去処理等を実行することができる。
そこで、本発明は、従来のフラッシュメモリを用いたメモリシステムで有効に活用されていなかった実行すべき処理の無い空白時間等を利用して効率的にアドレス変換テーブルを作成することができるメモリコントローラ及びメモリコントローラを備えるフラッシュメモリシステム、並びに、フラッシュメモリの制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る目的は、フラッシュメモリの複数ブロックで構成されたゾーンに対するアドレス変換テーブルを作成するテーブル作成手段と、
前記アドレス変換テーブルを用いて前記ゾーンに対するアクセスを制御するアクセス制御手段を備えたメモリコントローラであって、
前記テーブル作成手段が、前記アドレス変換テーブルの作成進行状況を示したテーブル作成管理テーブルに基づいてアドレス変換テーブルを作成することを特徴とするメモリコントローラによって達成される。又、このメモリコントローラとフラッシュメモリを備えることを特徴とするフラッシュメモリシステムによって達成される。
又、本発明によれば、前記テーブル作成手段が、ホストシステム側からの処理要求に基づいて実行すべき処理のないときに前記アドレス変換テーブルを作成するように構成されていることが好ましい。
又、本発明によれば、前記ゾーンが複数チップのフラッシュメモリ内のブロックで構成されており、
前記フラッシュメモリのうちのいずれかが、処理要求の受入拒否状態になった時に、処理要求の待機状態にあるフラッシュメモリに対して読出し処理を行なうことにより、前記テーブル作成手段が、アドレス変換テーブルを作成するように構成されていることが好ましい。
ここで、「ゾーンが複数チップのフラッシュメモリ内のブロックで構成されており」とは、ゾーンを構成するブロックが、単一のチップ内のブロックだけで構成されておらず、複数のチップに散在していることを意味する。又、「受入拒否状態」とは、フラッシュメモリがビジー状態(処理を受付けない状態)であることを意味し、「待機状態」とは、フラッシュメモリがビジー状態(処理を受付けない状態)ではなく、処理要求を受入得る状態であることを意味する。
又、本発明によれば、前記受入拒否状態が、書込み処理又は消去処理の実行によって生じたものであることが好ましい。
又、本発明によれば、前記テーブル作成管理テーブルが、前記ゾーンを構成するブロックと、前記アドレス変換テーブルの作成に係る読出し処理を開始するときに読出し処理の対象となるブロックを、直接的又は間接的に示していることが好ましい。ここで、ゾーンを構成するブロックを示す方法としては、例えば、物理ブロックアドレスにより範囲指定する。又、読出し処理の対象となるブロックを示す方法としては、例えば、物理ブロックアドレスにより直接指定する。
本発明に係る目的は、フラッシュメモリの複数ブロックで構成されたゾーン毎にアドレス変換テーブルを作成し、該アドレス変換テーブルを用いて前記ゾーン対してアクセスを行なうフラッシュメモリの制御方法であって、
前記アドレス変換テーブルの作成処理を中断するときに、前記アドレス変換テーブルの作成進行状況を示したテーブル作成管理テーブルの情報を更新し、
前記アドレス変換テーブルの作成処理を再開するときに、前記テーブル作成管理テーブルに基づいてアドレス変換テーブルの作成を再開することを特徴とするフラッシュメモリの制御方法によって達成される。
又、本発明によれば、ホストシステム側からの処理要求に基づいて実行すべき処理のないときに前記アドレス変換テーブルを作成することが好ましい。
又、本発明によれば、前記ゾーンが複数チップのフラッシュメモリ内のブロックで構成されており、
前記フラッシュメモリのうちのいずれかが、処理要求の受入拒否状態になった時に、処理要求の待機状態にあるフラッシュメモリに対して読出し処理を行なうことにより、アドレス変換テーブルを作成することが好ましい。
又、本発明によれば、前記受入拒否状態が、書込み処理又は消去処理の実行によって生じたものであることが好ましい。
ここで、「ゾーンが複数チップのフラッシュメモリ内のブロックで構成されており」とは、ゾーンを構成するブロックが、単一のチップ内のブロックだけで構成されておらず、複数のチップに散在していることを意味する。又、「受入拒否状態」とは、フラッシュメモリがビジー状態(処理を受付けない状態)であることを意味し、「待機状態」とは、フラッシュメモリがビジー状態(処理を受付けない状態)ではなく、処理要求を受入得る状態であることを意味する。
又、本発明によれば、前記アドレス変換テーブルの作成処理を中断するときに、
前記アドレス変換テーブルの作成に係る読出し処理を再開するときに、読出し処理の対象となるブロックの物理ブロックアドレスに係る情報を更新することが好ましい。
本発明によれば、フラッシュメモリ内の複数ブロックで構成されたゾーンをアクセスする際に用いられるアドレス変換テーブルを作成する処理を、ホストシステム側からの処理要求の無いときに、断続的に行ない効率的にアドレス変換テーブルを作成している。又、複数チップのフラッシュメモリを用いたメモリシステムの場合には、いずれかのチップがビジー状態(処理を受付けない状態)のときに、ビジー状態(処理を受付けない状態)でないチップに対する読出し処理を行なうことができるので、この際にテーブル作成処理を行なえば更に効率的にアドレス変換テーブルを作成することができる。
又、本発明によれば、テーブル作成管理テーブルを用いて、アドレス変換テーブルの作成進行状況を管理するようにしたので、アドレス変換テーブルを作成する処理を、断続的に行なうことができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[フラッシュメモリシステム1の説明]
図1は、本発明に係るフラッシュメモリシステム1を概略的に示すブロック図である。図1に示したようにフラッシュメモリシステム1は、フラッシュメモリ2と、それを制御するコントローラ3で構成されている。又、フラッシュメモリシステム1は、通常ホストシステム4に着脱可能に装着されて使用され、ホストシステム4に対して一種の外部記憶装置として用いられる。
尚、ホストシステム4としては、文字、音声、あるいは画像情報等の種々の情報を処理するパーソナルコンピュータやデジタルスチルカメラをはじめとする各種情報処理装置が挙げられる。
フラッシュメモリ2は、ページ単位で読出し又は書込みを、ブロック単位で消去を実行するデバイスであり、例えば、1ブロックは32ページで構成され、1ページは512バイトのユーザ領域と16バイトの冗長領域で構成されている。
コントローラ3は、ホストインターフェース制御ブロック5と、マイクロプロセッサ6と、ホストインターフェースブロック7と、ワークエリア8と、バッファ9と、フラッシュメモリインターフェースブロック10と、ECC(エラー・コレクション・コード)ブロック11と、フラッシュメモリシーケンサブロック12とから構成される。これら機能ブロックによって構成されるコントローラ3は、一つの半導体チップ上に集積されている。以下に各ブロックの機能を説明する。
マイクロプロセッサ6は、コントローラ3を構成する各機能ブロック全体の動作を制御する機能ブロックである。
ホストインターフェース制御ブロック5は、ホストインターフェースブロック7の動作を制御する機能ブロックである。ここで、ホストインターフェース制御ブロック5は、ホストインターフェースブロック7の動作を設定する動作設定レジスタ(図示せず)を備えており、この動作設定レジスタに基づきホストインターフェースブロック7は動作する。
ホストインターフェースブロック7は、ホストシステム4とデータ、アドレス情報、ステータス情報及び外部コマンド情報の授受を行なう機能ブロックである。すなわち、フラッシュメモリシステム1がホストシステム4に装着されると、フラッシュメモリシステム1とホストシステム4は、外部バス13を介して相互に接続され、かかる状態において、ホストシステム4よりフラッシュメモリシステム1に供給されるデータ等は、ホストインタ―フェースブロック7を入口としてコントローラ3の内部に取り込まれ、フラッシュメモリシステム1からホストシステム4に供給されるデータ等は、ホストインターフェースブロック7を出口としてホストシステム4に供給される。
さらに、ホストインターフェースブロック7は、ホストシステム4より供給されるホストアドレス及び外部コマンドを一時的に格納するタスクファイルレジスタ(図示せず)及びエラーが発生した場合にセットされるエラーレジスタ(図示せず)等を有している。
ワークエリア8は、フラッシュメモリ2の制御に必要なデータが一時的に格納される作業領域であり、複数のSRAM(Static Random Access Memory)セルによって構成される機能ブロックである。
バッファ9は、フラッシュメモリ2から読出したデータ及びフラッシュメモリ2に書込むデータを一時的に保持する機能ブロックである。すなわち、フラッシュメモリ2から読出したデータは、ホストシステム4が受け取り可能な状態になるまでバッファ9に保持され、フラッシュメモリ2に書込むデータは、フラッシュメモリ2が書込み可能な状態となるまでバッファ9に保持される。
フラッシュメモリシーケンサブロック12は、内部コマンドに基づきフラッシュメモリ2の動作を制御する機能ブロックである。フラッシュメモリシーケンサブロック12は、複数のレジスタ(図示せず)を備え、この複数のレジスタに内部コマンドを実行する際に必要な情報が設定される。この複数のレジスタに内部コマンドを実行する際に必要な情報が設定されると、フラッシュメモリシーケンサブロック12は、その情報に基づいて処理を実行する。ここで、「内部コマンド」とは、コントローラ3からフラッシュメモリ2に与えられるコマンドであり、ホストシステム4からフラッシュメモリシステム1に与えられるコマンドである「外部コマンド」と区別される。
フラッシュメモリインターフェースブロック10は、内部バス14を介して、フラッシュメモリ2とデータ、アドレス情報、ステータス情報及び内部コマンド情報の授受を行う機能ブロックである。
ECCブロック11は、フラッシュメモリ2に書込むデ―タに付加されるエラーコレクションコードを生成するとともに、読出しデータに付加されたエラーコレクションコードに基づいて、読出したデータに含まれる誤りを検出・訂正する機能ブロックである。
[メモリセルの説明]
次に、図2及び3参照して図1に示したフラッシュメモリ2を構成するメモリセル16の具体的な構造について説明する。
図2は、フラッシュメモリを構成するメモリセル16の構造を概略的に示す断面図である。同図に示したように、メモリセル16は、P型半導体基板17に形成されたN型のソース拡散領域18及びドレイン拡散領域19と、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19との間のP型半導体基板17を覆って形成されたトンネル酸化膜20と、トンネル酸化膜20上に形成されたフローティングゲ―ト電極21と、フローティングゲート電極21上に形成された絶縁膜22と、絶縁膜22上に形成されたコントロールゲ―ト電極23とから構成される。このような構成を有するメモリセル16が、フラッシュメモリ内で複数個直列に接続されている。
メモリセル16は、フローティングゲート電極21に電子が注入されているか否かによって、「消去状態(電子が蓄積されていない状態)」と「書込状態(電子が蓄積されている状態)」のいずれかの状態が示される。ここで、1つのメモリセル16は1ビットのデータに対応し、メモリセル16の「消去状態」が論理値の「1」のデータに対応し、メモリセル16の「書込状態」が論理値の「0」のデータに対応する。
「消去状態」においては、フローティングゲート電極21に電子が蓄積されていないため、コントロールゲート電極23に読出し電圧(高レベル電圧)が印加されていないときには、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19との間の、P型半導体基板17の表面にチャネルが形成されず、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19は電気的に絶縁される。一方、コントロールゲート電極23に読出し電圧(高レベル電圧)が印加されると、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19との間の、P型半導体基板17の表面にチャネル(図示せず)が形成され、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19は、このチャネルによって電気的に接続される。
すなわち、「消去状態」においてはコントロールゲート電極23に読出し電圧(高レベル電圧)が印加されていない状態では、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19とは電気的に絶縁され、コントロールゲート電極23に読出し電圧(高レベル電圧)が印加された状態では、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19とは電気的に接続される。
図3は、「書込状態」であるメモリセル16を概略的に示す断面図である。同図に示したように、「書込状態」とは、フローティングゲート電極21に電子が蓄積されている状態を指す。フローティングゲート電極21はトンネル酸化膜20及び絶縁膜22に挟まれているため、一旦、フローティングゲート電極21に注入された電子は、きわめて長時間フローティングゲート電極21内にとどまる。この「書込状態」においては、フローティングゲート電極21に電子が蓄積されているので、コントロールゲート電極23に読出し電圧(高レベル電圧)が印加されているか否かに関わらず、ソース拡散領域18とドレイン拡散領域19との間の、P型半導体基板17の表面にはチャネル24が形成される。したがって、「書込状態」においてはソース拡散領域18とドレイン拡散領域19とは、コントロ―ルゲート電極23に読出し電圧(高レベル電圧)が印加されているか否かに関わらず、チャネル24によって常に電気的に接続状態となる。
又、上記メモリセル16が消去状態であるか書込状態であるかは、次のようにして読み出すことができる。メモリセル16はフラッシュメモリ内で複数個直列に接続されている。この直列体の中で選択するメモリセル16に低レベル電圧を印加し、それ以外のメモリセル16のコントロールゲート電極23に高レベル電圧を印加する。この状態でメモリセル16の直列体が導通状態であるか否かの検出が行われる。その結果、この直列体が導通状態であれば、選択されたメモリセル16は書込状態であると判断され、絶縁状態であれば、選択されたフラッシュメモリセル16は消去状態であると判断される。このようにして、直列体に含まれる任意のメモリセル16に保持されたデータが「0」であるのか「1」であるのかを読み出すことができる。
又、消去状態であるメモリセル16を書込状態に変化させる場合は、コントロールゲート電極23が高電位側となる高電圧を印加し、トンネル酸化膜20を介してフローティングゲート電極21へ電子を注入する。この際、FN(ファウラ―ノルトハイム)トンネル電流が流れフロ―ティングゲート電極21に電子が注入される。一方、書込状態であるフラッシュメモリセル16を消去状態に変化させる場合は、コントロールゲート電極23が低電位側となる高電圧を印加し、トンネル酸化膜20を介してフローティングゲート電極21に蓄積された電子を排出する。
[フラッシュメモリのメモリ構造の説明]
次に、フラッシュメモリのメモリ構造を説明する。図4は、フラッシュメモリのメモリ構造を概略的に示す図である。図4に示したように、フラッシュメモリはデータの読出し及び書込みにおける処理単位であるページと、データの消去単位であるブロックで構成されている。
上記ページは、例えば512バイトのデータ領域25と、16バイトの冗長領域26によって構成される。データ領域25は、主に、ホストシステム4から供給されるデ―タが格納される領域であり、冗長領域26は、エラーコレクションコード、対応論理ブロックアドレス及びブロックステータス等の付加情報が格納される領域である。
エラ―コレクションコードは、ユーザ領域25に格納されたデータに含まれる誤りを訂正するための付加情報であり、ECCブロックによって生成される。このエラ―コレクションコードに基づき、ユーザ領域25に格納されたデータに含まれる誤りが所定数以下であれば、その誤りが訂正される。
対応論理ブロックアドレスは、そのブロックにデータが格納されている場合に、そのブロックがどの論理ブロックアドレスに対応するかを示している。尚、そのブロックにデータが格納されていない場合は、対応論理ブロックアドレスも格納されていないので、対応論理ブロックアドレスが格納されているか否かで、そのブロックが消去済ブロックであるか否かを判断することができる。つまり、対応論理ブロックアドレスが格納されていない場合は消去済ブロックであると判断する。
ブロックステータスは、そのブロックが不良ブロック(正常にデータの書込み等を行なうことができないブロック)であるか否かを示すフラグであり、そのブロックが不良ブロックであると判断された場合には、不良ブロックであることを示すフラグが設定される。
[論理ブロックアドレスと物理ブロックアドレスの説明]
フラッシュメモリはデータの上書きができないため、データの書替えを行なう場合には、ブロック消去されている消去済ブロックに新たなデータ(書替後のデータ)を書込み、古いデータ(書替前のデータ)が書込まれていたブロックを消去するという処理を行なわなければならない。この際、消去はブロック単位で処理されるため、古いデータ(書替前のデータ)が書込まれていたページが含まれるブロックの、全ページのデータが消去されてしまう。従って、データの書替えを行なう場合、書替えるページが含まれるブロックの、他のページのデータについても、消去済ブロックに移動させる処理が必要となる。
上記のようにデータを書替える場合、書替後のデータは書替前と異なるブロックに書込まれるため、ホストシステム側から与えられる論理ブロックアドレスと、フラッシュメモリ内でのブロックアドレスである物理ブロックアドレスとの対応関係は、データを書替える毎に動的に変化する。このため、論理ブロックアドレスと物理ブロックアドレスの対応関係を示したアドレス変換テーブルが必要となる。尚、このアドレス変換テーブルは、フラッシュメモリの冗長領域に書込まれている対応論理ブロックアドレスに基づいて作成され、データが書替えられる毎に、その書替えに関わった部分の対応関係が更新される。
[ゾーンの構成の説明]
次に、フラッシュメモリ内の複数のブロックで構成したゾーンについて図面を参照して説明する。図5は、1024のブロックでゾーンを構成した例を示している。この例では、ゾーンは、1024のブロックB0000〜B1023で構成され、各ブロックは、読出し及び書込み処理の単位である32のページP00〜P31で構成されている。そして、このゾーンが1000ブロック分の論理ブロックアドレスの空間に割当てられている。ここで、ブロックは消去処理の単位であり、ページは読出し及び書込み処理の単位である。又、ゾーンを構成するブロックが、24ブロック分余計に割当てられているのは、不良ブロックの発生を考慮したためである。
又、図6は、2チップのフラッシュメモリでゾーンを構成した例である。この例では、フラッシュメモリのチップ0内の512ブロックとチップ1内の512ブロックで各ゾーンを構成している。ここで、チップ0内の物理ブロックアドレスの先頭から512のブロックと、チップ1内の物理ブロックアドレスの先頭から512のブロックを、ゾーン0に割当て、それ以降のゾーン(ゾーン1〜ゾーンN)についても、物理ブロックアドレスの順番で各ゾーンに順次割当てた。又、各ゾーン(ゾーン0〜ゾーンN)は、1000ブロック分の論理ブロックアドレスの空間に割当てられている。
本発明に係るフラッシュメモリシステムでは、上記のようなゾーンに対して後述するアドレス変換テーブルと候補テーブルを作成し、ゾーンに対するアクセスを行なっている。例えば、図7に示したようにアドレス変換テーブル31は、ゾーン全体に対して1テーブル作成し、候補テーブル32、33は、ゾーンを構成するチップ毎に、つまり、チップ0に対して候補テーブル32を作成し、チップ1に対して候補テーブル33を作成する。
[アドレス変換テーブルの説明]
次に、上記アドレス変換テーブルについて、図面を参照して説明する。図8は、アドレス変換テーブルの一例を示したものであり、(a)は1つのチップ内のブロックでゾーンを構成した場合のアドレス変換テーブルを示し、(b)は2つのチップ内のブロックでゾーンを構成した場合のアドレス変換テーブルを示している。
図8(a)は、1つのチップ内のブロックB0000〜B1023(物理ブロックアドレスの0000〜1023)でゾーンを構成し、このゾーンを1000ブロック分の論理ブロックアドレスの空間に割当てた場合のアドレス変換テーブルを示している。このアドレス変換テーブルには、各論理ブロックアドレスに対応するデータが格納されているブロックの物理ブロックアドレスが、論理ブロックアドレス順に記述されている。ここで、対応するデータが格納されていない論理ブロックアドレスについては、アドレス変換テーブルのその論理ブロックアドレスに対応した部分に、物理ブロックアドレスではなく、対応するデータが格納されていないことを示すフラグ(以下、対応するデータが格納されていないことを示すフラグを未格納フラグと言う。)が設定される。
図8(b)は、図6に示したようにゾーンを構成した場合、つまり、チップ0内のブロックB0000〜B0511(物理ブロックアドレスの0000〜0511)とチップ1内のブロックB0000〜B0511(物理ブロックアドレスの0000〜0511)でゾーンを構成し、このゾーンを1000ブロック分の論理ブロックアドレスの空間に割当てた場合のアドレス変換テーブルを示している。このアドレス変換テーブルには、各論理ブロックアドレスに対応するデータが格納されているチップの番号とそのチップ内での物理ブロックアドレスが、論理ブロックアドレス順に記述されている。ここで、ゾーンを構成するチップ0内のブロックの、物理ブロックアドレスの範囲と、チップ1内のブロックの、物理ブロックアドレスの範囲が同一になっているが、アドレス変換テーブルにチップの番号が記述されているため、各論理ブロックアドレスに対応するデータの格納先は一意的に特定される。又、対応するデータが格納されていない論理ブロックアドレスについては、アドレス変換テーブルのその論理ブロックアドレスに対応した部分に、チップの番号や物理ブロックアドレスではなく、未格納フラグとが設定される。
次に、このアドレス変換テーブルを作成する方法について説明する。図8(a)に示したアドレス変換テーブルを作成する場合、例えば、1000ブロック分の物理ブロックアドレスを記述できる領域をSRAM上に確保し、物理ブロックアドレスを記述する領域に初期設定として未格納フラグを設定する。その後、アドレス変換テーブルを作成するゾーンに割当てられているブロック(冗長領域)を順次読出していき、冗長領域に論理ブロックアドレス(対応論理ブロックアドレスとして記述されている論理ブロックアドレス)が記述されていた場合には、アドレス変換テーブルのその論理ブロックアドレスに対応した部分に、その論理ブロックアドレスが記述されていたブロックの物理ブロックアドレスを記述する。この処理を、ゾーンを構成する1024ブロックについて順次行ない、この処理が完了するとアドレス変換テーブルが完成する。尚、このアドレス変換テーブルの作成処理で、物理ブロックアドレスが記述されなかった部分については、初期設定で記述された未格納フラグがそのまま残る。
図8(b)に示したアドレス変換テーブルを作成する場合、例えば、1000ブロック分のチップの番号と物理ブロックアドレスを記述できる領域をSRAM上に確保し、そのチップの番号と物理ブロックアドレスを記述する領域のいずれか、又は双方に初期設定として未格納フラグを設定する。その後、アドレス変換テーブルを作成するゾーンに割当てられているチップ0内のブロック(冗長領域)を順次読出していき、冗長領域に論理ブロックアドレス(対応論理ブロックアドレスとして記述されている論理ブロックアドレス)が記述されていた場合には、アドレス変換テーブルのその論理ブロックアドレスに対応した部分に、その論理ブロックアドレスが記述されていたブロックの物理ブロックアドレスを記述する。この際、物理ブロックアドレスと共にチップの番号も記述する。又、チップ1についも同様の処理を行ない、ゾーンに割当てられているチップ0内の512ブロックとチップ1内の512ブロックについて、この処理が完了するとアドレス変換テーブルが完成する。尚、このアドレス変換テーブルの作成処理で、物理ブロックアドレスとチップの番号が記述されなかった部分については、初期設定で記述された未格納フラグがそのまま残る。
上述のようにアドレス変換テーブルを作成する場合、ブロックの冗長領域に対して読出し処理を行ない、論理ブロックアドレスが記述されていた場合には、それに応じた記述をアドレス変換テーブルに加えるというテーブル作成処理を、ゾーンを構成する全ブロックについて行なわなければならない。このテーブル作成処理を、ゾーンを構成する全ブロックについて連続して行なった場合、作成にかかる時間が長くなり、その間、ホストシステム側からの処理要求を受けることができなくなる。
そこで、本発明に係るフラッシュメモリシステムでは、このテーブル作成処理を、ホストシステム側からの処理要求の無いときに、断続的に行ない効率的にアドレス変換テーブルを作成している。又、複数チップのフラッシュメモリを用いたメモリシステムの場合には、いずれかのチップがビジー状態(処理を受付けない状態)のときに、ビジー状態(処理を受付けない状態)でないチップに対する読出し処理を行なうことができるので、この際にテーブル作成処理を行なえば更に効率的にアドレス変換テーブルを作成することができる。
上記のように断続的にテーブル作成処理を行なうために、本発明に係るフラッシュメモリシステムでは、例えば、図9に示したようなテーブル作成管理テーブルを用いて、アドレス変換テーブルの作成進行状況を管理している。このテーブル作成管理テーブルには、ゾーンを構成するブロックに関する情報と、テーブル作成処理の進行状況に関する情報が記述されている。図9には、チップ0内のブロックB0512〜B1023(物理ブロックアドレスの0512〜1023)とチップ1内のブロックB0512〜B1023(物理ブロックアドレスの0512〜1023)でゾーンを構成した場合のテーブル作成管理テーブルが示されている。
このテーブル作成管理テーブルには、テーブル作成処理を行なうチップ0内の先頭ブロックと終了ブロックと、チップ1内の先頭ブロックと終了ブロックが記述されている。つまり、チップ0内の先頭ブロックB0512(物理ブロックアドレスの0512)から終了ブロックB1023(物理ブロックアドレスの1023)までのテーブル作成処理と、チップ1内の先頭ブロックB0512(物理ブロックアドレスの0512)から終了ブロックB1023(物理ブロックアドレスの1023)までのテーブル作成処理が完了すればアドレス変換テーブルの作成が完了する。又、進行状況に関する情報を記述する部分には、テーブル作成処理を中断するときに、再開時にテーブル作成処理の対象となるブロックの物理ブロックアドレスを記述する。
ここで、アドレス変換テーブルの作成を開始する際には、図9(a)に示したように進行状況に関する情報を記述する部分には、先頭ブロックの物理ブロックアドレスが設定される。このテーブル作成管理テーブルに基づいてチップ1内のブロックに対するテーブル作成処理が開始された場合、B0512(物理ブロックアドレスの0512)から順次テーブル作成処理が行われていく。その後、チップ1内のB0512(物理ブロックアドレスの0512)からB0754(物理ブロックアドレスの0754)までテーブル作成処理が終った時点で処理を中断する場合は、図9(b)に示したようにチップ1の進行状況に関する情報を記述する部分に、B0755(物理ブロックアドレスの0755)を記述する。
次に、テーブル作成処理を再開したときにチップ0内のブロックに対するテーブル作成処理が開始された場合、B0512(物理ブロックアドレスの0512)から順次テーブル作成処理が行われていく。その後、チップ0内のB0512(物理ブロックアドレスの0512)からB0799(物理ブロックアドレスの0799)までテーブル作成処理が終った時点で処理を中断する場合は、図9(c)に示したようにチップ0の進行状況に関する情報を記述する部分に、B0800(物理ブロックアドレスの0800)を記述する。
次に、テーブル作成処理を再開したときにチップ1内のブロックに対するテーブル作成処理が開始された場合、B0755(物理ブロックアドレスの0755)から順次テーブル作成処理が行われていく。その後、チップ1内の最終ブロックB1023(物理ブロックアドレスの1023)までテーブル作成処理が終った時点で処理を中断する場合は、図9(d)に示したようにチップ1の進行状況に関する情報を記述する部分に、完了を示すフラグを記述する。
次に、テーブル作成処理を再開したときにチップ0内のブロックに対するテーブル作成処理が開始された場合、B0800(物理ブロックアドレスの0800)から順次テーブル作成処理が行われていく。その後、チップ0内の最終ブロックB1023(物理ブロックアドレスの1023)までテーブル作成処理が終った時点で、図9(e)に示したようにチップ0の進行状況に関する情報を記述する部分に、完了を示すフラグを記述する。更に、ゾーンを構成する全てのチップの進行状況に関する情報を記述する部分に完了を示すフラグが記述された場合、つまりアドレス変換テーブルの作成が完了した場合には、図9(e)に示したように全体の進行状況に関する情報を記述する部分に、完了を示すフラグを記述する。尚、1つのチップでゾーンを構成した場合は、全体の進行状況に関する情報を記述する部分を設ける必要はない。
[候補テーブルの説明]
次に、候補テーブルについて、図面を参照して説明する。この候補テーブルは、データの書込み先として準備しておく消去済ブロック(以下、データの書込み先として準備しておく消去済ブロックを書込み候補ブロックと言う。)を設定しておくテーブルである。又、この候補テーブルは、ゾーンを構成するチップ毎、例えば、図7に示したようにゾーンを構成するチップ0内の512ブロックについて1テーブルと、チップ1内の512ブロックについて1テーブルの計2テーブル作成することが好ましい。つまり、ゾーンを構成するチップ0内の512ブロックから選ばれた書込み候補ブロックと、チップ1内の512ブロックから選ばれた書込み候補ブロックを1ブロックずつ設定する。
次に、上記候補テーブルに書込み候補ブロックとして設定される消去済ブロックの検索方法について説明する。尚、書込み候補ブロックとして設定される消去済ブロックの検索方法は、ゾーンを構成するチップ0内の512ブロックに対する場合と、チップ1内の512ブロックにする場合とで同様なので、ゾーンを構成するチップ0内の512ブロックに対する消去済ブロックの検索方法について説明する。
この消去済ブロックの検索方法では、ゾーンを構成するチップ0内の512ブロックに対応する512ビットの領域をSRAM上に確保し、その領域の各ビットに各ブロックを割当てた消去済ブロック検索用テーブルを設定する。図10は、この消去済ブロック検索用テーブルを概念的に示した概念図である。図10(a)に示した消去済ブロック検索用テーブルの左上のビットが、チップ0内のB0000(物理ブロックアドレスの0000)のブロックに、その隣がB0001(物理ブロックアドレスの0001)のブロックに対応するように設定していき、右下のビットをB0511(物理ブロックアドレスの0511)のブロックに対応させる。つまり、チップ0内の各ブロックを、物理ブロックアドレスの順番で、上の行から下の行へ、各行を左から右へ順次割当てていく。
ここで、各ビットに対応するチップ0内のブロックに、データが書込まれている場合は、そのビットに「0」を、データが書込まれていない場合(消去済ブロックの場合)は、そのビットに「1」を設定する。このように設定された消去済ブロック検索用テーブルは、アドレス変換テーブルを作成する際に一緒に作成することができる。つまり、各ブロックの冗長領域に記述されているデータを読出したときに、対応論理ブロックアドレス又は不良ブロックであることを示すブロックステータスが記述されていた場合は、そのブロックに対応するビットに「0」を設定し、対応論理ブロックアドレスも不良ブロックであることを示すブロックステータスも記述されていない場合は、そのブロックに対応するビットに「1」を設定する。又、作成後は、消去済ブロックにデータを書込んだ場合は、そのブロックに対応するビットを「1」から「0」に書替え、データが書込まれているブロックをブロック消去した場合は、そのブロックに対応するビットを「0」から「1」に書替えるというような更新を随時行なう。
この消去済ブロック検索用テーブルを用いて消去済ブロックを検索する場合は、図10(b)に示したように、各ビットを左上から右下に向かって、つまりB0000(物理ブロックアドレスの0000)に対応するビットからB0511(物理ブロックアドレスの0511)に対応するビットに向かって、上の行から下の行へ、各行を左から右へ順次検索する。例えば、B0000(物理ブロックアドレスの0000)に対応するビットから順次検索していき、B0010(物理ブロックアドレスの0010)に対応するビットが「1」であればここで検索が終了し、次回の検索は、B0011(物理ブロックアドレスの0011)に対応するビットから開始される。尚、B0511(物理ブロックアドレスの0511)に対応するビットまで検索が進んだ場合は、B0000(物理ブロックアドレスの0000)に対応するビットに戻って検索する。
次に、上記検索で検出した消去済ブロックを、書込み候補ブロックとして設定する候補テーブルについて説明する。図11は候補テーブルのデータ項目を示す図である。この候補テーブルには、データ項目としてブロック番号、チェック要求フラグ、エラー検出フラグ及びチェックスタートページが設定されている。
ここで、ブロック番号の設定部には、上記検索により検出した消去済ブロックのブロックアドレスを設定する。又、候補テーブルに設定されている書込み候補ブロックにデータを書込んだ場合は、このブロック番号の設定部に「未設定フラグ(例えば、ブロック番号の設定部にブロックアドレスが有効か又は無効かを示すビットを設け、このビットが無効を示している場合を未設定フラグとする。そして、ブロック番号の設定部にブロックアドレスを設定したときは、このビットが有効を示すようにする。)」を設定する。チェック要求フラグの設定部には、チェック要求の有無、つまり、チェックの完了前は「有りフラグ」を、チェックの完了後は「無しフラグ」を設定する。エラー検出フラグの設定部には、後述する消去状態のチェックでエラーを検出しなかったときは「OKフラグ」を、エラーを検出したときに「NGフラグ」を設定する。チェックスタートページの設定部には、後述する消去状態のチェックを中断した場合に、中断解除後に処理を続行するページを設定する。尚、候補テーブルに設定されている書込み候補ブロックにデータを書込んだ場合は、ブロック番号、チェック要求フラグ及びエラー検出フラグの設定部に「未設定フラグ」を設定し、チェックスタートページの設定部に「0」を設定する。
この候補テーブルに設定された書込み候補ブロックは、データを書込む前に、消去状態のチェックが行なわれる。この消去状態のチェックでは、候補テーブルのブロック番号の設定部に設定されているブロックの各ページのデータが全て消去状態(論理値の「1」)であるかがチェックされ、全てのビットが消去状態(論理値の「1」)であればエラー検出フラグの設定部に「OKフラグ」が、1ビットでも書込状態(論理値の「0」)のビットがあればエラー検出フラグの設定部に「NGフラグ」がセットされる。
例えば、初期設定時に図11(a)に示したように、ブロック番号、チェック要求フラグ及びエラー検出フラグの設定部に「未設定フラグ」を、チェックスタートページの設定部に「0」を設定する。次に、消去済ブロックを検索し、そのブロックアドレスがB0010であれば、ブロック番号の設定部にB0010を設定し、チェック要求フラグの設定部に「有りフラグ」を設定する(図11(b))。
その後、消去状態のチェックを実行し、14ページまでチェックを終了した時点で処理を中断したときは、チェックスタートページに「15」を設定する(図11(c))。その後、消去状態のチェックを再開し、その処理が完了したときに、32ページ全てが正常に消去されていた場合は、図11(d)に示したように、チェック要求フラグの設定部に「無しフラグ」を、エラー検出フラグの設定部に「OKフラグ」を設定する。一方、正常に消去されていないページが検出された場合には、図11(e)に示したように、チェック要求フラグの設定部に「無しフラグ」を、エラー検出フラグの設定部に「NGフラグ」を設定する。
[複数チップのフラッシュメモリを用いたメモリシステムの場合の説明]
複数チップのフラッシュメモリを用いたメモリシステムで、いずれかのチップがビジー状態(処理を受付けない状態)のときに、ビジー状態(処理を受付けない状態)でないチップに対するテーブル作成処理を行なう場合について説明する。
図12は、このテーブル作成処理を説明するための概念図である。図12に示した例では、各ゾーンを2つのフラッシュメモリ35、36で構成している。ここで、例えば、ゾーン0に含まれるブロックの消去処理が行なわれ、その処理対象となったフラッシュメモリ35(チップ0)内のブロックが、ビジー状態(処理を受付けない状態)になった場合に、フラッシュメモリ36(チップ1)に対してテーブル作成処理に係る冗長領域の読出し処理を行なう場合について説明する。
この処理では、メモリコントローラ34は、CE信号(チップイネーブル信号)によりチップ0を選択して、消去処理を実行するためのコマンド情報やアドレス情報等を出力する。このコマンド情報やアドレス情報等を受取ったフラッシュメモリ35(チップ0)は、その処理が完了するまでの間、ビジー状態(処理を受付けない状態)になる。又、フラッシュメモリ35(チップ0)は、ビジー状態(処理を受付けない状態)であることを、BUSY信号(ビジー信号)によりメモリコントローラ34に通知する。この通知を受取ったメモリコントローラ34は、CE信号(チップイネーブル信号)によりチップ1を選択して、冗長領域の読出し処理を実行するためのコマンド情報やアドレス情報等を出力する。
ここで、上記フラッシュメモリシステムにおける処理を、図13に示したタイミング図を参照して説明する。まず、メモリコントローラが、チップ0側のCE信号(チップイネーブル信号)を低レベルとし、内部バスにDATA信号(データ信号)として、消去処理を実行するためのコマンド情報やアドレス情報等を出力する。これに対応して、チップ0側のフラッシュメモリは、消去処理を開始し、その処理が完了するまでBUSY信号(ビジー信号)を低レベルにする。続いて、チップ0側のBUSY信号(ビジー信号)が低レベルになったことを検出したメモリコントローラは、チップ1側のCE信号(チップイネーブル信号)を低レベルとし、内部バスにDATA信号(データ信号)として、冗長領域の読出し処理を実行するためのコマンド情報やアドレス情報等を出力する。これに対応して、チップ1側のフラッシュメモリが読出しデータを出力する。
又、冗長領域の読出し処理又は消去処理等の内部コマンドは、下記のようにして実行される。例えば、チップ0側のフラッシュメモリに消去処理を実行させる場合、まず、フラッシュメモリシーケンサブロックが有するレジスタに、以下のような消去処理の設定がなされる。
1)内部コマンドとして内部消去コマンドが、フラッシュメモリシーケンサブロック内の所定のレジスタに設定される。
2)消去処理を行なうフラッシュメモリのチップの番号と、その処理の対象となるブロックの物理ブロックアドレスが、フラッシュメモリシ―ケンサブロック内の所定のレジスタに設定される。
その後、上記消去処理の設定に基づいて、フラッシュメモリシーケンサブロックが処理を実行する。この処理が実行されると、フラッシュメモリインターフェースブロックから、内部バスを介してフラッシュメモリに内部消去コマンドを実行するためのコマンド情報やアドレス情報等が供給される。この際、上記消去処理の設定(チップの番号の設定)で、チップ0を設定しておけば、チップ0側のCE信号(チップイネーブル信号)が低レベルなるため、この消去処理がチップ0側のフラッシュメモリで開始され、処理が完了するまで、チップ0側のフラッシュメモリは、ビジー状態(処理を受付けない状態)になる。
このチップ0側のビジー状態(処理を受付けない状態)を、BUSY信号(ビジー信号)により検出し、チップ1側のフラッシュメモリに冗長領域の読出し処理を実行させる場合、まず、フラッシュメモリシーケンサブロックが有するレジスタに、以下のような冗長領域の読出し処理の設定がなされる。
1)内部コマンドとして冗長領域の読出しコマンドが、フラッシュメモリシーケンサブロック内の所定のレジスタに設定される。
2)冗長領域の読出し処理を行なうフラッシュメモリのチップの番号と、読出す冗長領域の物理ブロックアドレスが、フラッシュメモリシ―ケンサブロック内の所定のレジスタに設定される。
その後、上記冗長領域の読出し処理の設定に基づいて、フラッシュメモリシーケンサブロックが処理を実行する。この処理が実行されると、フラッシュメモリインターフェースブロックから、内部バスを介してフラッシュメモリに冗長領域の読出しコマンドを実行するためのコマンド情報やアドレス情報等が供給される。この際、上記冗長領域の読出し処理の設定(チップの番号の設定)で、チップ1を設定しておけば、チップ1側のCE信号(チップイネーブル信号)が低レベルなるため、この冗長領域の読出し処理がチップ1側のフラッシュメモリで行なわれる。
尚、上記のようにして読出した冗長領域に、論理ブロックアドレスが記述されていた場合には、それに応じた記述がアドレス変換テーブルに加えられる。
図1は、本発明に係るフラッシュメモリシステム1を概略的に示すブロック図である。 図2は、フラッシュメモリ2を構成するメモリセル16の構造を概略的に示す断面図である。 図3は、書込状態であるメモリセル16を概略的に示す断面図である。 図4は、フラッシュメモリ2のアドレス空間の構造を概略的に示す図である。 図5は、1024のブロックでゾーンを構成した例を示す図である。 図6は、2チップのフラッシュメモリでゾーンを構成した例を示す図である。 図7は、図6に示したゾーンに対するアドレス変換テーブルと候補テーブルの関係を示す図である。 図8は、アドレス変換テーブルの例を示した図である。 図9は、テーブル作成管理テーブルの例を示した図である。 図10は、消去済ブロック検索用テーブルの例を示す概念図である。 図11は、候補テーブルの例として、候補テーブルのデータ項目を示す図である。 図12は、複数チップでゾーンを構成した場合のテーブル作成処理を説明するための概念図である。 図13は、複数チップでゾーンを構成した場合のテーブル作成処理を説明するためのタイミング図である。
符号の説明
1 フラッシュメモリシステム
2、35、36 フラッシュメモリ
3 コントローラ
4 ホストコンピュータ
5 ホストインターフェース制御ブロック
6 マイクロプロセッサ
7 ホストインターフェースブロック
8 ワークエリア
9 バッファ
10 フラッシュメモリインターフェースブロック
11 ECCブロック
12 フラッシュメモリシーケンサブロック
13 外部バス
14 内部バス
16 メモリセル
17 P型半導体基板
18 ソース拡散領域
19 ドレイン拡散領域
20 トンネル酸化膜
21 フローティングゲート電極
22 絶縁膜
23 コントロールゲート電極
24 チャネル
25 ユーザ領域
26 冗長領域
31 アドレス変換テーブル
32、33 候補テーブル

Claims (7)

  1. フラッシュメモリの複数個のブロックで構成されたゾーンに対するアドレス変換テーブルを作成するテーブル作成手段と、
    前記アドレス変換テーブルを用いて前記ゾーンに対するアクセスを制御するアクセス制御手段を備えたメモリコントローラであって、
    前記ゾーンは、複数チップのフラッシュメモリ内のブロックで構成されており、
    前記テーブル作成手段前記複数チップのフラッシュメモリのうちのいずれかが、処理要求の受入拒否状態になった時に、処理要求の待機状態にあるフラッシュメモリのチップに対して読出し処理を行なうことにより、前記アドレス変換テーブルを作成することを特徴とするメモリコントローラ。
  2. 前記テーブル作成手段が、前記アドレス変換テーブルの作成進行状況を示したテーブル作成管理テーブルに基づいて前記アドレス変換テーブルを作成することを特徴とする請求項1記載のメモリコントローラ。
  3. 前記受入拒否状態が、書込み処理又は消去処理の実行によって生じたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のメモリコントローラ。
  4. 請求項1乃至記載のいずれかのメモリコントローラと複数チップのフラッシュメモリを備えることを特徴とするフラッシュメモリシステム。
  5. フラッシュメモリの複数個のブロックで構成されたゾーンに対するアドレス変換テーブルを作成するテーブル作成処理と
    前記アドレス変換テーブルを用いて前記ゾーン対するアクセスを制御するアクセス制御処理と
    を備えたフラッシュメモリの制御方法であって、
    前記ゾーンは、複数チップのフラッシュメモリ内のブロックで構成されており、
    前記テーブル作成処理では、前記複数チップのフラッシュメモリのうちのいずれかが、処理要求の受入拒否状態になった時に、処理要求の待機状態にあるフラッシュメモリのチップに対して読出し処理を行なうことにより、前記アドレス変換テーブル作成ることを特徴とするフラッシュメモリの制御方法。
  6. 前記テーブル作成処理では、前記アドレス変換テーブルの作成進行状況を示したテーブル作成管理テーブルに基づいて前記アドレス変換テーブルを作成する処理を中断及び再開することを特徴とする請求項5記載のフラッシュメモリの制御方法。
  7. 前記受入拒否状態が、書込み処理又は消去処理の実行によって生じたものであることを特徴とする請求項5又は6記載のフラッシュメモリの制御方法。
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