JP4251316B2 - 自転車用ハブダイナモ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車のハブ軸に固定され、自転車の走行による車輪の回転力で発電を行う自転車用ハブダイナモに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自転車用ハブダイナモ90は、図12に示すように、内周面に環状に永久磁石91が配設されたケーシング92と、互いの磁極片が円周方向に交互に並列するように配置された2つのクローポール型のステータヨーク93,94と、両ステータヨーク93,94を磁気的に結合するコアヨーク95と、該コアヨーク95の周囲に配置されたコイル96とを具備してなり、永久磁石91及びケーシング92を外側回転子とし、ステータヨーク93,94、コアヨーク95、及びコイル96を自転車の車輪のハブ軸97に固定して内側固定子として、車輪の回転によって永久磁石91が回転してコアヨーク95に交番磁束を発生させ、これにより、コイル96に電流が流れて発電するようになっている。このような従来の自転車用ハブダイナモ90において、ケーシング92は、前記内側固定子等を内包して自転車の車輪のハブを構成するものであり、例えばダイカストにより作製されている。該ケーシング92は、ステータヨーク93,94の径より大きな大径部92aがハブ軸97の一端側に形成され、該大径部92aの内空に前記ステータヨークや永久磁石が収装されている。一方、ケーシング92の他端側は小径部92bとなっている(特許文献1及び特許文献2参照)。さらにケーシング92の両端にはフランジ部92cが形成されており、該フランジ部92cに穿設されたスポーク孔92dにスポーク(図示)せずが挿通されて固定されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特許第2991705号公報(図1,2)
【特許文献2】
特開2000−302073号公報(図1,2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記自転車用ハブダイナモ90のように、ステータヨーク93,94、コアヨーク95、及びコイル96等からなる内側固定子をハブ軸97の片側に寄せて配置することは、自転車の車輪のバランス上好ましくない。また、ケーシング92の一端側に大径部92aが形成されているので、スポークを挿通して固定するためのフランジ部92cの外径は大径部92cより大きくせざるを得ない。従って、ケーシング92の設計の自由度が損なわれ、また、自転車用ハブダイナモ90、特にはケーシング92の側面が大径となり、重量が増える、自転車のデザインを損なうという問題がある。一方、ケーシング92には、自転車の車輪に加わる振動や衝撃が伝達され、また、スポークが張られることによりスラスト方向の力が加わるので、一定の強度が必要である。
【0005】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、自転車用ハブダイナモのケーシングの設計の自由度が増し、特には両端部分を小径とすることが可能であり、且つ、一定の強度を有する自転車用ハブダイナモを提供することを目的とする。
【0006】
本発明に係る自転車用ハブダイナモは、外周縁の4箇所から半径方向にスリットが形成された円盤部と該円盤部の円周方向に一定間隔で突設された複数の爪状の極片とを夫々有し、該極片が円周方向に交互に並列するように組み合わされた2つのステータヨークと、前記2つのステータヨークを磁気的に連結するコアヨークと、前記コアヨークの周囲に配置されたコイルと、を備えた内側固定子がハブ軸に固定され、該内側固定子を内包する筒状のハブケーシングと、該ハブケーシングの内面側に、前記2つのステータヨークの各極片と対向するように環状に配置された永久磁石と、を備えた外側回転子が、前記ハブ軸に回転自在に設けられて左右対称である自転車用ハブダイナモにおいて、前記ハブケーシングは、一端側に大径部他端側に小径部、そしてこれら大径部と小径部の間にテーパ部がそれぞれ形成された一対の筒状体が、それぞれの大径部の開口端において、その内周面に永久磁石を構成する4つの磁石鋼が連続環状に固定されその外周面が前記大径部の内周面に圧接する筒状のバックアップリングを継手として開口端同士で接合されることにより、両端が径小であって中央付近が径大に形成されたドラムハブと、円周方向にスポーク孔が列設された円盤部から軸方向へ嵌合部が突設され、該嵌合部が前記ドラムハブの両端の小径部の円形の開口端の内周面に圧入されて該嵌合部の外周面と前記小径部の内周面が軸周りに平行な圧接面としてドラムハブに固定されるスポークハブと、を備えたものである。ドラムハブの大径部を略中央に配置することにより、自転車用ハブダイナモが左右対称形となって自転車用ハブダイナモの左右のバランスが向上するとともにスポーク張力に対する強度も増す。一方、小径部を両端に配置することにより、スポークハブの円盤部の径の設計の自由度が増す。
【0007】
また、本発明は、前記ドラムハブの両端及び前記スポークハブの嵌合部には、軸周りに圧接面が夫々形成され、該嵌合部が該ドラムハブの両端に嵌合されることにより、両圧接面同士が圧接して、ドラムハブの両端にスポークハブが固定されたものである。ドラムハブとスポークハブとの嵌合部に圧接面を設けることにより、ドラムハブとスポークハブとの接続強度が増し、スラスト方向の力に対する抗力も増す。
【0008】
また、本発明は、前記圧接面は、前記ドラムハブの両端の内周面と前記スポークハブの嵌合部の外周面とに夫々形成されたものであり、該嵌合部が該ドラムハブの両端に夫々圧入されて両圧接面同士が圧接しているものである。
【0009】
また、本発明は、前記ドラムハブの一対の筒状体は、各筒状体の大径部側の内周縁と夫々密接する筒状の継手により接続されたものである。これにより、前記筒状体の接続強度が増す。
【0010】
また、本発明は、前記継手の内周側に前記永久磁石を配設したものである。ドラムハブを接続する継手に、永久磁石の磁力を保持するバックアップリングとしての役割をもたせることにより、ハブケーシング及び永久磁石で構成される外側回転子を簡易且つ小径にすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る自転車用ハブダイナモ100の全体構成を示す図であり、図に示すように、本自転車用ハブダイナモ100は、2つのステータヨーク102L,102Rと、該2つのステータヨーク102L,102Rを磁気的に連結するコアヨーク103と、該コアヨーク103の周囲に配置されたコイル104とがハブ軸101に固定されて内側固定子が構成され、該内側固定子を内包するハブケーシング105と、該ハブケーシング105の内面側にバックアップリング(継手)109を介して環状に配置された永久磁石106とが外側回転子として、前記ハブ軸101に回転自在に設けられてなる所謂クローポール型発電機である。なお、本自転車用ハブダイナモ100の構成は一例であり、内側固定子等の構成を公知且つ任意のクローポール型発電機の構成に変更することは勿論可能である。
【0012】
本自転車用ハブダイナモ100が装備される自転車は、一般用として使用されている公知且つ任意の形態のものであり、前記ハブ軸101は、自転車の前輪又は後輪の軸として、自転車フレームのフォークFに固定されるものである。本自転車用ハブダイナモ100が装備された自転車を走行させると、自転車の車輪がハブ軸101を軸として回転し、ハブケーシング105が回転するとともに、その内周面に配置された永久磁石106が回転する。該永久磁石106の回転により該ステータヨーク102L,102R及びコアヨーク103に交番磁束Gが生じて、コイル104に誘導電流が流れ、発電できるようになっている。
以下、内側固定子及び外側回転子の各構成について詳細に説明する。
【0013】
前記ハブ軸101は、非磁性材のステンレス鋼から作製された棒状の部材であり、その外周面には雄ネジが形成されている。該ハブ軸101に、前述したように、ステータヨーク102L,102Rと、コアヨーク103と、コイル104とが固定されて内側固定子を構成している。
【0014】
前記ステータヨーク102L,102Rは、図1に示すように、前記永久磁石106の内側に位置するように、ハブ軸101に外嵌されている。該ステータヨーク102Lとステータヨーク102Rとは同形状のものであるので、以下、ステータヨーク102Lを例に、これらの構成を説明する。図2に示すように、ステータヨーク102Lは、円盤部20Lと、該円盤部20Lの周縁から周方向に一定間隔で円盤部20Lの厚み方向へ延設された複数の極片21Lとを具備してなるものである。
【0015】
前記円盤部20Lは、前記永久磁石106の内方に納まる程度の大きさであり、その外径は、図1に示すように、各ステータヨーク102L,102Rが永久磁石106の内側に配置された場合に、各極片21Lに永久磁石106の磁力が作用する程度に離間されるように設定されている。円盤部20Lの中央にはハブ軸101を挿通するための挿通孔22が穿設されており、該挿通孔22周りの4箇所にコアヨーク103と嵌合するためのコア嵌合孔23が穿設されている。なお、コア嵌合孔23の形状は任意であり、図に示すような矩形に限定されず、円形やスリット状にすることも可能である。また、コア嵌合孔23はコアヨーク103と嵌合可能であれば足りるものであり、必ずしも穿孔とする必要はなく、凹溝であってもよい。
【0016】
さらに、円盤部20の外周縁の4箇所から半径方向にスリット24が形成されている。該スリット24は、交番磁束に伴い円盤部20Lの周方向に流れる渦電流を抑制するためのものである。詳細には、前記コア嵌合孔23に嵌合されるコアヨーク103の軸方向に交番磁束が発生すると、該交番磁束周り、即ち円盤部20Lの周方向に渦電流が発生する。該渦電流の流路に前記スリット24を設けることにより、円盤部20Lの周方向へ渦電流を流れ難くして、渦電流の発生を抑制する。また、スリット24には拡幅部24aが形成されているが、これはコイル104の一端を引き出しておくためのものである。
【0017】
前記極片21Lは、円盤部20Lの外周縁に14極設けられており、円盤部20Lの厚み方向へ略直角に延設されることにより、その長手方向が円盤部20Lの挿通孔22に挿通されるハブ軸101の軸方向と平行になっている。なお、ステータヨーク102Lに設けるべき極片21Lの数は任意に設定することができる。
【0018】
このように構成された2つのステータヨーク102L,102Rが、互いの極片21L,21Rが円周方向に交互に並列するように組み合わされ、これらが前記永久磁石106の内側に配置された場合に、各々14極の極片21L,21Rが永久磁石106の28極の磁極と夫々対応するようになっている。
【0019】
図3は、コアヨーク103、コイル104及びボビン107を示すものであるが、図に示すように、コアヨーク103は、各々1対のコアヨーク片30,31が組み合わされてなり、コイル104が巻回されるボビン107の中空軸70に収容されている。一方、該ボビン107の中空軸70の外周にコイル104が巻回され、これにより、コアヨーク103の周囲にコイル104が配置されている。
【0020】
図4は、前記コアヨーク103の分解斜視図であるが、コアヨーク103は、カマボコ形状の1対のコアヨーク片30と、角柱状の1対のコアヨーク片31とが各々同種のコアヨーク片30,31が対向するようにして環状に組み合わされたものである。各コアヨーク片30,31の両端面には、前記ステータヨーク102L,102Rのコア嵌合孔23に嵌入される嵌合凸部30a,31aが夫々凸設されている。なお、嵌合凸部30a,31aの形状も任意であり、前記コア嵌合孔23と嵌合可能であれば足りるものである。また、コアヨーク片30,31は公知且つ任意の構成が可能であり、例えば珪素鋼板や電磁鉄材等から作製することができ、また、コアヨーク103を複数の分割片からなるものとせず、フェライト等の粉末焼結材を用いて筒状の一体のものとして作製してもよい。
【0021】
前記ボビン107は、コイル104を巻回するための樹脂製のものであり、図5に示すように、中空軸70の両端にドーナツ形状の円盤71が同軸となるように配設されてなるものである。該中空軸70は、図3に示すように、その外周に前記コイル104が巻回されるとともに中空内に前記コアヨーク103が配設されるようになっている。中空軸70に巻回されたコイル104は、両円盤71に挟まれるようにして巻崩れが防止され、一方、中空軸70内に配設されたコアヨーク103は、両円盤71から前記嵌合凸部30a,31aが突出した状態で固定される。また、円盤71には、外周縁から半径方向へスリット72が形成されており、ボビン107に巻回されたコイル104の内周側の一端を該スリット72から引き出しておくことができるようになっている。
【0022】
このように構成されたコアヨーク103、コイル104、ボビン107が組み付けられ、図6に示すように、該コアヨーク103に前記ハブ軸101が挿通されるとともに、コアヨーク103の両端に前記ステータヨーク102L,102Rを嵌合されて、コアヨーク103がステータヨーク102L,103Rを磁気的に連結するようになっている。これらが一体として、図1及び図6に示すように、ワッシャ80を介して取付ナット108により挟持されてハブ軸101に固定され、本自転車用ハブダイナモ100の内側固定子となる。
【0023】
なお、本実施の形態では、ステータヨーク102L,102Rとコアヨーク103とはコア嵌合23及び嵌合凸部30a,31aの嵌合凹凸により嵌合されて磁気的に連結されるものとしたが、該嵌合凹凸は必ずしも必要ではなく、コアヨーク103の端面にステータヨーク102L,102Rの円盤部20L,20Rを接触させることにより磁気的に連結する等、他の公知の構成をとり得ることが可能である。
【0024】
つぎに、外側回転子を構成するハブケーシング105、永久磁石106及びバックアップリング109について説明する。
ハブケーシング105は、ドラムハブ50とスポークハブ51とを備えてなり、該ドラムハブ50は、図1及び図7に示すように、1対の円筒体52からなり、該円筒体52にスポークハブ51が夫々嵌合されている。前記円筒体52は、一端側に大径部52aが他端側に小径部52bが形成され、該大径部52aと小径部52bとの間にテーパ部52cが形成されたものであり、一対の円筒体52が大径部52aの同士で接合されることにより、両端に小径部52bが、中央付近に大径部52aが配置されたドラムハブ50となっている。該ドラムハブ50の中央付近で大径部52aにより形成された内空に前記内側固定子のステータヨーク102L,102R、コアヨーク103及びコイル104が配置され、これにより、ハブ軸101に対して本自転車用ハブダイナモ100の左右の形状及び重量が略均等となり、自転車に装着した際の車輪のバランスが良いものとなる。一方、小径部52bの径は、ハブケーシング105をハブ軸101に回転自在に設けるためのベアリング等の寸法を考慮して適宜設定することができる。また、ドラムハブ50を左右一対の円筒体52から構成することすることにより、例えば、該円筒体52をステンレス鋼板等を絞り加工して作製することができ、従来のダイカストによるケーシングより製造コストの削減を図ることが可能である。
【0025】
前記スポークハブ51は、円周方向にスポーク孔53aが列設された円盤部53と、該円盤部53の中央付近が軸方向へ突出した嵌合部54とを備えてなるものであり、その中央にハブ軸101を挿通するための挿通孔55が形成されている。前記スポーク孔53aは、円盤部53の周縁近傍には周方向に列設されており、該スポーク孔53aにスポークSが挿通されて、スポークハブ51と車輪のリム(不図示)とが該スポークSにより連結される。該円盤部53の径R1は、図8に示すように、前記ドラムハブ50の小径部52bの径R2より大きければよく、大径部52aの径R3より小さくすることも可能であり、前述したように、ドラムハブ50の中央を大径部52aとし、両端を小径部52bとしたことにより、大径部52aより小径のスポークハブ51の円盤部53に対しても、図に示すように、内側からスポーク2の先端をスポーク孔53aに挿入して、大径部52aと干渉しないようにスポークSを張ることができる。また、前記挿通孔55は、ベアリング等の取付けを考慮してハブ軸101に対して十分に大きなものとなっている。
【0026】
なお、図9に示すように、スポークSを張る方向が自転車用ハブダイナモ100の内側となっている場合に、スポークハブ51の円盤部53の形状を、図に示すように、スポークSの張設方向に合わせて、円盤部53の中央から周縁へ向かって内側へ傾斜させると、スポークSの張力に対する強度が一層向上するので好ましい。
【0027】
図10は外側回転子の断面図であるが、図に示すように、スポークハブ51は、その嵌合部54をドラムハブ50の小径部52bの開口端に圧入して嵌合されている。ドラムハブ50の小径部52bの開口端は円形であり、その内周面50dは軸と略平行に形成され、該内周面50dが圧接面となっている。一方、スポークハブ51の嵌合部54は、円盤部53と同軸となるように軸方向に突設された円筒状のものであり、その外径は前記小径部52bの開口端の内径と略同一乃至やや径大であり、該嵌合部54の外周面54aが圧接面となっている。図に示すように、スポークハブ51の嵌合部54がドラムハブ50の小径部52bの開口端に圧入されて、嵌合部54の外周面54aと小径部52bの内周面52dが圧接することにより、ドラムハブ50にスポークハブ51が固定されている。このように、ドラムハブ50の小径部52bの内周面52dとスポークハブ51の嵌合部54の外周面54aとを、軸Oと平行な圧接面とすることにより、ドラムハブ50とスポークハブ51の接続強度が増し、特にスポークの張設による生じる軸方向外側(スラスト方向)の力Fに対する抗力が増す。また、スポークハブ51の嵌合部54をドラムハブ50の小径部52bの開口端に圧入して嵌合することにより、嵌合部54及び小径部52bの開口端の形状を簡易なものとすることができ、ドラムハブ50及びスポークハブ51をステンレス鋼板等を絞り加工して作製する場合に、加工が容易となる。
【0028】
なお、本実施の形態においては、スポークハブ51の嵌合部54をドラムハブ50の小径部52bの開口端に圧入することとしたが、ドラムハブ50の小径部52bの外周面とスポークハブ51の嵌合部54の内周面とを圧接面として、小径部50aの開口端を嵌合部54の内側に圧入する構成とすることも可能である。また、ドラムハブ50とスポークハブ51の接続強度を一層強固なものとするために接着剤を併用してもよい。また、ドラムハブ50等の形状は円筒体に限定されるものではなく、例えば6角形や8角形のような多角形の筒状とすることも可能である。
【0029】
前記永久磁石106は、前記ハブケーシング105のドラムハブ50の中央の大径部52aの内周面にバックアップリング(継手)109を介して固定されている。バックアップリング109は、図11に示すように、円環状の枠体であり、その内周面には永久磁石106を構成する4つの磁石鋼が連続環状に固定されている。円環状に配置された永久磁石106は、その周方向にN極とS極とが交互となって計28極存在するように着磁されたものとなっている。また、前記バックアップリング109は、前記ドラムハブ50を構成する1対の円筒体52の継手として機能している。詳細には、バックアップリング109の外径は、ドラムハブ50の大径部52aの内径と略同一乃至やや径大であり、図10に示すように、1対の円筒体52の各大径部52aの開口端に夫々圧入されて、バックアップリング109の外周面と各大径部52aの内周面が圧接することにより、円筒体52を大径部52aの開口端同士で接続している。このように、バックアップリング109を継手として1対の円筒体52を接続することにより、円筒体52の接続強度が増し、前述と同様に軸方向外側の力Fに対する抗力が増す。また、大径部52bの開口端の形状を簡易なものとすることができ、ドラムハブ50の加工が容易となる。さらに、バックアップリング109を、永久磁石106の保持担体と円筒体52の接続継手として併用することにより、ハブケーシング105の構成を簡易且つ小径にすることができる。
【0030】
このようなハブケーシング105が前記ハブ軸101にベアリング56を介して回転自在に取り付けられ、永久磁石106とハブケーシング105とが本自転車用ハブダイナモ100の外側回転子を構成している。また、ハブケーシング105の外方には、本自転車用ハブダイナモ100の電力を取り出すための端子56が外方へ突設されている。これにより、ハブケーシング105が前記内側固定子を内包し、永久磁石106が前記2つのステータヨーク102L,102Rの各極片20L,20Rと対向するように環状に配置され、自転車の車輪がハブ軸101を軸として回転することにより、ハブケーシング105が回転するとともに、その内周面に円環状に配置された永久磁石106も回転して、ステータヨーク102L,102R及びコアヨーク103に交番磁束Gを発生させ、コイル104に誘導電力が流れる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る自転車用ハブダイナモによれば、ハブケーシングは、一端側に大径部が、他端側に小径部が形成された一対の筒状体が、大径部同士で接合されることにより、両端が径小であって中央付近が径大に形成されたドラムハブと、円周方向にスポーク孔が列設された円盤部から軸方向へ嵌合部が突設され、該嵌合部が前記ドラムハブの両端に夫々嵌合されたスポークハブと、を備えたものとしたので、ドラムハブの大径部を略中央に配置することができ、自転車用ハブダイナモの左右のバランスが向上する。一方、小径部を両端に配置することにより、スポークハブの円盤部の径の設計の自由度が増し、自転車用ハブダイナモの小型化や、自転車のデザインに合致した形状とすることが可能となる。
【0032】
また、本発明によれば、前記ドラムハブの両端及び前記スポークハブの嵌合部には、軸周りに圧接面が夫々形成され、該嵌合部が該ドラムハブの両端に嵌合されることにより、両圧接面同士が圧接して、ドラムハブの両端にスポークハブが固定されたものとしたので、ドラムハブとスポークハブとの接続強度が増し、衝撃や振動に強い自転車用ハブダイナモを実現することができる。また、前記継手の内周側に前記永久磁石を配設することにより、外側回転子の構成を簡易にし、自転車用ハブダイナモの小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自転車の車輪のハブ軸101に固定された自転車用ハブダイナモ100の全体構成を示す正面図である。
【図2】 (a)は、ステータヨーク102Lの正面図であり、(b)は、側面図である。
【図3】 (a)は、コアヨーク103、コイル104、及びボビン107の正面図であり、(b)は、これらの部分断面を示した側面図である。
【図4】コアヨーク103の分解斜視図である。
【図5】ボビン107の斜視図である。
【図6】内側固定子の組付けを説明するための正面図である。
【図7】ハブケーシング105の分解斜視図である。
【図8】ハブケーシング105の正面図である。
【図9】ハブケーシング105の変形例を示す正面図である。
【図10】外側回転子を構成するハブケーシング105、永久磁石106及びバックアップリング109の縦断面図である。
【図11】永久磁石106の側面図である。
【図12】従来の自転車用ハブダイナモ90の概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
100 自転車用ハブダイナモ
101 ハブ軸
102L,102R ステータヨーク
103 コアヨーク
104 コイル
105 ハブケーシング
106 永久磁石
109 バックアップリング(継手)
20L,20R 円盤部
21L,21R 極片
50 ドラムハブ
51 スポークハブ
52 円筒体(筒状体)
52a 大径部
52b 小径部
53a スポーク孔
53 円盤部
54 嵌合部

Claims (1)

  1. 外周縁の4箇所から半径方向にスリットが形成された円盤部と該円盤部の円周方向に一定間隔で突設された複数の爪状の極片とを夫々有し、該極片が円周方向に交互に並列するように組み合わされた2つのステータヨークと、前記2つのステータヨークを磁気的に連結するコアヨークと、前記コアヨークの周囲に配置されたコイルと、を備えた内側固定子がハブ軸に固定され、該内側固定子を内包する筒状のハブケーシングと、該ハブケーシングの内面側に、前記2つのステータヨークの各極片と対向するように環状に配置された永久磁石と、を備えた外側回転子が、前記ハブ軸に回転自在に設けられて左右対称である自転車用ハブダイナモにおいて、
    前記ハブケーシングは、一端側に大径部他端側に小径部、そしてこれら大径部と小径部の間にテーパ部がそれぞれ形成された一対の筒状体が、それぞれの大径部の開口端において、その内周面に永久磁石を構成する4つの磁石鋼が連続環状に固定されその外周面が前記大径部の内周面に圧接する筒状のバックアップリングを継手として開口端同士で接合されることにより、両端が径小であって中央付近が径大に形成されたドラムハブと、円周方向にスポーク孔が列設された円盤部から軸方向へ嵌合部が突設され、該嵌合部が前記ドラムハブの両端の小径部の円形の開口端の内周面に圧入されて該嵌合部の外周面と前記小径部の内周面が軸周りに平行な圧接面としてドラムハブに固定されるスポークハブと、を備えたものであることを特徴とする自転車用ハブダイナモ。
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