JP4251098B2 - 電子写真方式による記録に適した積層シート - Google Patents
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Description
このような電子写真用の記録シートには、通常、紙が用いられるが、耐水性が要求される場合には、いわゆる合成紙や積層紙が用いられる。これらのうち積層紙は、紙基材に熱可塑性樹脂を積層したもので、例えば、特許文献1に記載されているように、紙基材の片面又は両面に押出しラミネ−ション法や共押出しラミネーション法等によって熱可塑性樹脂を積層することにより製造される。
また、特許文献2には、耐水性を有する加工紙やポリオレフィン系フィルムを基材層とし、この表面に、無機微細粉末を含有する合成樹脂フィルムからなる記録層を積層した電子写真記録用紙が記載されている。
本願発明は以上を踏まえ、電子写真方式による記録の際にトナー定着性、印刷後筆記性が良好であり、なおかつかぶりの発生が少ない積層シートを提供することを目的とする。
即ち、本願発明は、紙基材の少なくとも片面に1以上の熱可塑性樹脂からなる層が積層され、その熱可塑性樹脂層上にバインダーと無機填料を含有する塗工層を設けた積層シートであって、前記熱可塑性樹脂はポリメチルペンテンであり、前記塗工層表面の平滑度が200秒以上であり、かつ表面電気抵抗率が5×108〜1×1011であることを特徴とする電子写真記録用積層シートに関するものである。さらに、前記無機填料の平均粒径が2μm以下であることが好ましい。
本願発明者らは、トナーのかぶりは表面の凹凸が激しく、かつ表面電気抵抗率が高いほど発生しやすい現象であることを見出した。これは用紙表面に存在する凸部は、凹部よりトナー転写ドラムやトナー転写ベルトに近く、選択的にトナーが付着しやすいためであり、また、表面の電気抵抗率が高いほど電気が逃げにくく、用紙へトナーを引きつける力が大きくなって、トナーが飛散し地汚れを招くと考えられる。これに対し、本願発明の積層シートは平滑度が高く表面が平坦であり、さらに表面電気抵抗率が最適化されたものとなっているため、かぶりの発生を抑えることができる。
また、積層シートの表面に存在する塗工層に無機填料等を配合した場合、これらの突起が表面に現れやすく、その突起が大きいほど凹凸が大きくなり、かぶりが発生しやすい。そのため小粒径のものを用いるとより効果的である。
このように、本願発明では、表面を平坦化し表面電気抵抗率を最適化することで、良好なトナー定着性、印刷後筆記性を有し、なおかつかぶりを改善することができる。
本願発明において紙基材とは、植物繊維又は植物繊維とその他の繊維を絡み合わせ、膠着させて製造したものを言う。本願発明の積層シートは、この紙基材の少なくとも片面に、熱可塑性樹脂を積層したものであり、使用可能な熱可塑性樹脂は、ポリメチルペンテンである。最外層となる層には、不透明性を持たせる目的で酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機填料を配合することもできる。もっとも、無機填料の配合は、積層シートの表面性を悪化させる原因ともなるため、配合量は、これが配合される最外層に対して25重量%以下、できれば15重量%以下とすることが好ましい。
なお、実施例及び比較例において、トナー定着性、筆記性、かぶりの評価は、以下のようにして行った。
王研式平滑度の測定を行った。
三菱化学製 HIREST-UP MCP-HT450を使用し、三菱化学法(MCC-A)に従い、23℃、50%RH環境下において、印加電圧500V、測定時間60秒の条件にて測定を行った。
富士ゼロックス社製カラーレーザービームプリンター ドキュプリントC3530を使用してA3サイズのサンプル100枚を印字し、各サンプルの印字面について、トナー定着性の評価を行った。評価法は印刷部分に40gの荷重をかけて印刷物に接触させた罫書き針を、10cm/秒の速さで移動させた際にトナーが脱落するかどうかを目視にて評価し、次の基準で示した。
○:トナーの脱落がない
△:一部トナーの脱落が見られる
富士ゼロックス社製カラーレーザービームプリンター ドキュプリントC3530を使用してA3サイズのサンプルを印字し、その印刷物について、一定荷重、一定スピード条件にて鉛筆(HB)及びボールペンを用いて筆記を行い、目視にて評価し、次の基準で示した。
○:全くかすれが見られない
△:一部かすれが見られる
×:全体的にかすれている
富士ゼロックス社製カラーレーザービームプリンター ドキュプリントC3530を使用してA3サイズのサンプル10枚を印字した際の、かぶりの有無について目視評価を行った。
溶融ポリメチルペンテン(融点220℃、三井化学社製『TPX DX820』)を、坪量157g/m2の上質紙の両面に、Tダイを用いて押出温度300℃にて樹脂層厚さが20μmとなるように押出ラミネーションを行い、直ちに、これらの溶融樹脂と上質紙とを、クーリングロールと硬度95度のニップロールを用いて、線圧15kgf/cmで押圧・圧着し、基材シートを得た。
粒径1μm以下のクレー80重量部、平均粒径1.6μmのシリカ20重量部を分散した水溶液に、スチレン−ブタジエン共重合体の水系分散液(濃度45重量%、平均粒径0.4μm)110重量部、帯電防止剤を表面電気抵抗率が1.0×1010となるように混合した後、固形分濃度40重量%の塗工液を調製した。この塗工液を、上記基材シートの両面にグラビア塗工機を使用し7g/m2塗工して、トナー定着層を設けた積層シートを得、これについてトナー定着性と筆記性、かぶり性を評価した。結果を表1に示す。
トナー定着層として、粒径1μm以下のクレー80重量部、平均粒径1.6μmのシリカ20重量部を分散した水溶液に、アクリル樹脂バインダーの水系分散液(濃度35重量%、平均粒径0.6μm)100重量部、帯電防止剤を表面電気抵抗率が1.0×1010となるように混合した後、固形分濃度15重量%の塗工液を調製した。この塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして加工を行った。得られた積層シートについて、トナー定着性と筆記性、かぶり性を評価した。結果を表1に示す。
トナー定着層として、スチレン−ブタジエン共重合体の水系分散液(濃度45重量%、平均粒径0.4μm)に帯電防止剤を表面電気抵抗率が1.0×1010となるように混合し、固形分濃度15重量%の塗工液を調製した。この塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして加工を行った。得られた積層シートについて、トナー定着性と筆記性、かぶり性を評価した。結果を表1に示す。
トナー定着層に帯電防止剤を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして加工を行った。得られた積層シートについて、トナー定着性と筆記性、かぶり性を評価した。結果を表1に示す。
Claims (2)
- 紙基材の少なくとも片面に1以上の熱可塑性樹脂からなる層が積層され、その熱可塑性樹脂層上にバインダーと無機填料を含有する塗工層を設けた積層シートであって、前記熱可塑性樹脂はポリメチルペンテンであり、前記塗工層表面の平滑度が200秒以上であり、かつ表面電気抵抗率が5×108〜1×1011であることを特徴とする電子写真記録用積層シート。
- 前記無機填料の平均粒径が2μm以下である請求項1記載の電子写真記録用積層シート。
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