JP4250634B2 - データ通信装置、データ通信システム及びデータ通信方法 - Google Patents

データ通信装置、データ通信システム及びデータ通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、FA(Factory Automation)等の分野において通信を行うデータ通信装置、データ通信システム及びデータ通信方法に関する。
図21は、従来のデータ通信システムの概略構成を示す図である。図21に示すように、従来の構成では、データキャリア装置802とコントロール装置801とがデータ通信を行う場合、電源VIN、接地GND、クロック信号CLK及びデータ信号DATAにそれぞれ4個の接点を設けて接続している。
また、システムを小型化する目的で、コントロール装置とデータキャリア装置とがデータ通信を行うシステムにおいて、2個の接点で双方向のデータ通信を可能にする構成としては、例えば、下記の特許文献1に記載されている。
図22に、特許文献1に記載されている2個の接点で双方向のデータ通信を可能にするコントロール装置とデータキャリア装置との構成のうち、データキャリア装置900のみを示す。ここで、図23に示す図22のデータキャリア装置900におけるタイミングチャートを用いて、図22に示すデータキャリア装置900の動作を説明する。
このデータキャリア装置900は、端子Aと端子Bとの2端子のみを有しており、この2端子でコントロール装置とのデータ通信を行う。この端子Aにはある一定の周波数で、ある一定のデューティ比を有し、電圧振幅のハイレベル(以下、Hレベルという)がV1とV2の2値をとり、ローレベル(以下、Lレベルという)がグランド(GND)電位であるパルス電圧VAが入力される。そして、残るもう一方の端子Bには端子Aに入力されるパルス電圧VAと比べて、電圧振幅が等しく、逆相関係にあるパルス電圧VBが入力される。これらのパルス電圧VA及びVBが入力されるデータキャリア装置900では、クロック生成回路901は、この2つのパルス電圧VA及びVBの周波数と同期したクロック信号CLKを生成する。また、VA+VB回路902は、この2つのパルス電圧VA及びVBを整流して、図23に示すような電圧振幅のHレベルがV1とV2の2値をとり、LレベルがGND電位である定電圧を生成する。振幅識別回路903は、このHレベルの電圧振幅の差電圧を検出して、データ信号DATAを生成する。データキャリア装置900の内部回路904には、これらのクロック信号CLK及びデータ信号DATAが供給され、通信するデータが生成される。
また、データキャリア装置900からのデータ通信手段として、端子Aと端子Bとを短絡するなどにより、端子Aと端子B間のインピーダンス変換を行い、これをコントロール装置にて検出することにより、データキャリア装置900からのデータを受信する。
また、システムを小型化する目的で、2個の接点で双方向のデータ通信を可能にする別の構成としては、例えば、下記の特許文献2に記載されている。
図24に、特許文献2に記載されている2個の接点で双方向のデータ通信を可能にする構成を示す。図24に示す構成では、マスタ1とスレーブ2との間でデータの双方向通信を行うデータ伝送回路において、マスタ1からスレーブ2へデータを伝送するときは、直流電圧に伝送すべきデータを重畳して電圧信号により伝送を行う。その一方、スレーブ2からマスタ1へデータを伝送するときは、回線間に常に存在する電位差から定電流回路を介して電流を引き込み電流信号として伝送することにより、2線式で全2重通信を可能にしたことを特徴としている。
図24に示す構成では、前記マスタ1からスレーブ2への伝送データの各ビットには立ち上がりおよび立ち下がりエッジを持たせるとともに、その立ち上がりのタイミングを互いに異ならせて論理「1」,「0」を対応付ける。これにより、クロック信号にデータを重畳してスレーブ2へ供給する一方、スレーブ2からマスタ1へのデータは前記クロック信号に同期させて伝送することができる。さらには、クロック信号を伝送するためのクロック信号線を付加し、クロック同期式で通信することもできる。
また、定電流回路をオンオフ制御する回路において、出力トランジスタが一気にオン状態になったり、オフ状態になったりすることを回避して、出力波形が低速に変化するようにした構成としては、例えば、下記の特許文献3に記載されている。
図25に、特許文献3に記載されている定電流回路をオンオフ制御する回路において出力波形が低速に変化するようにした構成を示す。図25に示す構成は、Vdd電源線とソース電極との間に負荷RL を接続し、ドレイン電極が接地されたNチャネルの出力トランジスタのQ0のゲート電極を2つの定電流IrH,IrLにより制御するオープン・ドレイン型のスルーレート出力回路である。いま、入力パルス信号Vinがローレベルからハイレベルに変化すると、インバータI1,I2で反転され、PチャネルトランジスタQ1 とNチャネルトランジスタQ2のゲートはともにローレベルになる。このため、PチャネルトランジスタQ1はオン状態、NチャネルトランジスタQ2はオフ状態となって、定電流源CS1からの定電流IrHにより出力トランジスタQ0の入力容量を充電し、徐々にハイレベルになるので、出力トランジスタQ0はオン状態となる。入力パルス信号Vinがハイレベルからローレベルに移行すると、PチャネルトランジスタQ1はオフ状態、NチャネルトランジスタQ2はオン状態となる。そして、定電流源CS2からの定電流IrLにより出力トランジスタQ0の入力容量を放電し、徐々にローレベルになるので、出力トランジスタQ0はオフ状態になる。したがって、定電流IrH,IrLの値を制御することにより、出力トランジスタQ0の入力容量への充放電時間を変化させ、入力パルス信号Vinに対する出力トランジスタQ0のゲート電極の電位Vgateの立上り時間あるいは立下り時間を制御する。これにより、出力電圧Voutの立下り時間あるいは立上り時間を制御するものである。
下記の特許文献4では、コントロール装置は、正相のクロックパルスを第1の送信信号として伝送し、逆相のクロックパルスを第2の送信信号として伝送する。その際、第1の送信信号の"L"パルスに対して第2の送信信号の"H"パルスが、送信データが論理"1"の場合は時間td1だけ進んだ信号となるようにし、送信データが論理"0"の場合は時間td2だけ進んだ信号となるように変調して伝送する。データキャリア装置では、第1の送信信号から抽出したクロックを用いて第2の送信信号の遅延時間の変化を検出することによりデータ復調を行う。
特開2003−69653号公報 特開平6−69911号公報 特開平11−346147号公報 特開2004−363684号公報
しかしながら、上述したデータキャリア装置には以下のような問題点がある。
まず、先に挙げた図21に示す電源VIN、接地GND、クロック信号CLK及びデータ信号DATAにそれぞれ4個の接点を設けたものでは、データ通信を行うために4個の接点が必要であったので、システムの小型化には適当なものではない。
また、図22に示すデータキャリア装置900において、端子Aに入力されるパルス電圧VAと端子Bに入力されるパルス電圧VBに位相差が全くない場合には問題なく動作する。しかし、位相差がある場合には、2つのパルス電圧VA及びVBがともにLレベル、又は共にHレベルになる区間が生じるため、データキャリア装置900に電力が供給されない区間が生じることとなり、データキャリア装置900の安定動作の確保に問題がある。実際のシステム構成においては、コントロール装置におけるパルス電圧VAを出力するタイミングとパルス電圧VBを出力するタイミングとの内部回路遅延があったりする。また、コントロール装置からデータキャリア装置900の端子Aへの配線と端子Bへの配線における抵抗値、寄生容量などによるインピーダンスの違いがあったりする。そのため、端子Aに入力されるパルス電圧VAと端子Bに入力されるパルス電圧VBに位相差を全く生じなくすることは非常に困難である。
図24に示す構成では、直流電圧に伝送すべきデータを重畳するため、スレーブ2の回路がこのデータが重畳された電圧を電源電圧として動作する場合、電源電圧が大きく変動するためスレーブ2の内部回路の動作が不安定となることとなる。このため、安定したデータ通信が困難となる。また、スレーブ2の回路がデータが重畳された電圧を電源電圧としない場合、安定したデータ通信は可能となるが、回路を動作させるための電源電圧を供給するための入力端子が別に必要となることとなり、システムの大型化およびコストアップとなる。
また、図25に示す構成では、出力トランジスタの入力容量への充放電時間を変化させ、入力パルス信号に対する出力トランジスタのゲート電極の電位の立上り時間あるいは立下り時間を制御する。しかし、出力トランジスタのゲート電極の電位が出力トランジスタがオン状態になるための閾値電圧より高くなる、あるいは低くなった瞬間に、出力トランジスタがオフ状態からオン状態へ、あるいはオン状態からオフ状態へと急峻に変化する。そのため、出力電圧の立下り時間あるいは立上り時間も急峻な変化となり、出力波形が低速に変化するようにした構成としては十分ではない。
本発明の目的は、2個の端子で双方向のデータ通信を可能にすることでシステムを小型化でき、厳密な精度が不要な簡単な回路構成で誤動作しにくい安定したデータ通信を可能にするデータ通信装置、データ通信システム及びデータ通信方法を提供することである。
本発明のデータ通信装置は、デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である受信信号を入力する信号端子と、第1の基準電圧を入力する基準電圧端子と、前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック生成回路と、前記受信信号のデューティ比を識別してデータ信号を生成するデータ信号生成回路と、前記信号端子に送信信号を出力する送信回路と、内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に前記クロック生成回路、前記データ信号生成回路及び前記送信回路の電源電圧を生成するレギュレータ回路と、前記第2の基準電圧を生成する基準電圧回路と、前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフト回路とを有し、前記レギュレータ回路は、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とする。
また、本発明のデータ通信装置は、受信信号を入力する信号端子と、第1の基準電圧を入力する基準電圧端子と、前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック生成回路と、前記受信信号を基にデータ信号を生成するデータ信号生成回路と、前記クロック信号と前記データ信号を受信し、前記信号端子に送信信号を出力する送信回路と、内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に前記クロック生成回路、前記データ信号生成回路及び前記送信回路の電源電圧を生成するレギュレータ回路と、前記第2の基準電圧を生成する基準電圧回路と、前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフト回路とを有し、前記レギュレータ回路は、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とする。
また、本発明のデータ通信システムは、第1のデータ通信装置及び第2のデータ通信装置が少なくとも信号端子を介して接続されるデータ通信システムであって、前記第1のデータ通信装置は、データに応じて、デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である信号を前記信号端子を介して前記第2のデータ通信装置に出力する電圧振幅変調回路と、前記信号端子に流れる電流に応じてデータ信号を生成する電流検出回路とを有し、前記第2のデータ通信装置は、デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である前記信号を受信信号として前記第1のデータ通信装置から入力する信号端子と、第1の基準電圧を入力する基準電圧端子と、前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック生成回路と、前記受信信号のデューティ比を識別してデータ信号を生成するデータ信号生成回路と、前記信号端子に送信信号を出力する送信回路と、内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に前記クロック生成回路、前記データ信号生成回路及び前記送信回路の電源電圧を生成するレギュレータ回路と、前記第2の基準電圧を生成する基準電圧回路と、前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフト回路とを有し、前記レギュレータ回路は、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とする。
また、本発明のデータ通信方法は、デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である受信信号を信号端子に入力する受信信号入力ステップと、第1の基準電圧を基準電圧端子に入力する基準電圧入力ステップと、前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック信号生成ステップと、前記受信信号のデューティ比を識別してデータ信号を生成するデータ信号生成ステップと、前記信号端子に送信信号を出力する送信信号出力ステップと、内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に電源電圧を生成する電源電圧生成ステップと、前記第2の基準電圧を生成する基準電圧生成ステップと、前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフトステップとを有し、前記電源電圧生成ステップは、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とする。
2個の端子で、双方向のデータ通信を可能にすることでシステムを小型化することができる。また、厳密な精度が不要な簡単な回路構成にて、誤動作しにくい安定したデータ通信を可能にすることができる。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態によるデータキャリア装置(データ通信装置)10及びその駆動装置(データ通信装置)15を含むデータ通信システムを示すブロック図である。図1において、10はコントロール装置(データキャリア駆動装置)15とのデータ通信を2個の接点で行うデータキャリア装置であり、IN端子(信号端子)とグランド(GND)端子(基準電圧端子)の2端子を有する。また、15はコントロール装置としてのデータキャリア駆動装置である。このデータキャリア駆動装置15とデータキャリア装置10はIN端子とGND端子の2個の接点のみで接続され、この2個の接点を介してデータ通信を行う。このデータキャリア装置10は、データキャリア駆動装置15からデータキャリア装置10のIN端子−GND端子間へ入力される信号からデータキャリア装置10を構成する全ての回路の電源を生成している。また、このデータキャリア装置10は、レギュレータ回路14と、クロック生成回路11と、データ信号生成回路12と、内部回路13から構成されている。レギュレータ回路14は、IN端子−GND端子間へ入力される信号からデータキャリア装置10を構成する回路(クロック生成回路11、データ信号生成回路12及び内部回路13)の電源電圧VREGを生成する。クロック生成回路11は、IN端子から入力される信号からデータ通信に必要なクロック信号CLKを生成する。データ信号生成回路12は、IN端子から入力される信号からデータ通信に必要なデータ信号DATAを生成する。内部回路13は、これらのクロック信号CLKとデータ信号DATAが入力され、これらを基にしてデータキャリア駆動装置15とのデータ通信を行う。この内部回路13は、定電流Itを引くあるいは出す手段を有している。内部回路13は、この定電流Itを制御用信号Vtによりオンオフ制御し、この定電流Itの有無をデータキャリア駆動装置15によって検出することにより、データキャリア装置10から送信するデータ信号とする。
データキャリア駆動装置15は、データに応じて、デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である送信信号をIN端子を介してコントロール回路10に出力する電圧振幅変調回路を有する。更にデータキャリア駆動装置15は、IN端子に流れる電流に応じてデータ信号を生成する電流検出回路を有する。
次に、図1のシステムの動作について図2のタイミングチャートを用いて説明する。データキャリア装置10のIN端子には、データキャリア駆動装置15からパルス電圧が入力される。そのパルス電圧は、電圧振幅のハイレベル(Hレベル)がV1、ローレベル(Lレベル)がV2とする周波数一定で、パルスのHレベル期間(デューティ)がduty1とduty2の2つの値を有するパルス電圧である。duty1のパルスとduty2のパルスとでは、デューティ比が異なる。GND端子は、基準電圧としてのGND電位に接続される。このとき、パルス電圧のLレベルであるV2はレギュレータ回路14の出力電圧に対して十分大きいこととなる。このレギュレータ回路14の出力電圧が他の回路の電源電圧となり、データキャリア装置10のIN端子に入力されるパルス電圧に依らず一定の電圧で動作することとなる。クロック生成回路11は、このIN端子に入力されるパルス電圧と、例えば、パルス電圧の立ち上がりと、クロック信号CLKの立ち上がりを同期させたクロック信号CLKを生成する。クロック信号CLKの周波数は、IN端子に入力されるパルス電圧の周波数と同じ周波数である。
また、データ信号生成回路12は、データキャリア装置10のIN端子に入力されるパルス電圧のHレベル期間(デューティ)がduty1であるか、duty2であるかを識別する(デューティ比を識別する)。そして、データ信号生成回路12は、これに対応した信号をデータ信号DATAとして生成する。データ信号DATAは、クロック信号CLKの立ち下がり時に、IN端子の電圧がHレベルであればHレベルを出力維持し、IN端子の電圧がLレベルであればLレベルを出力維持する。こうして生成したクロック信号CLKとデータ信号DATAとを、図1のデータキャリア装置10の内部回路13に入力することで、コントロール装置15とのデータ通信を行う。
ここで、この内部回路13は、IN端子に接続され、データキャリア駆動装置15に対するデータ送信手段(送信回路)として定電流Itを引くあるいは出すスイッチ回路を有し、IN端子に送信信号を出力する。そのスイッチ回路は、図1に示すように、内部回路13の外に設けてもよい。この定電流Itは、スイッチ回路の制御用信号Vtによりオンオフ制御さる。データキャリア駆動装置15は、この定電流Itの有無を、例えば、データキャリア駆動装置15の電圧供給端子とデータキャリア装置10のIN端子間に抵抗を挿入し、定電流Itの有無により生じる抵抗に発生する電位差として検出するなどの方法を行う。これにより、データキャリア駆動装置15は、データキャリア装置10からデータ信号を受信することとなる。
このとき、図2のタイミングチャートに示すように、データキャリア装置10が定電流Itを引くあるいは出す(送信信号を出力する)のは、データキャリア装置10のIN端子に入力されるパルス電圧の電圧振幅がHレベル期間内に限定するのが有効である。これは、例えば、データキャリア装置10から定電流Itを引く場合において、前述のように、データキャリア駆動装置15におけるデータキャリア装置10からのデータ信号受信手段としてIN端子間に抵抗を挿入する。すると、この抵抗値と定電流Itによる電圧降下△Vが生じることとなる。ここで、データキャリア装置10を構成するすべての回路は、IN端子−GND端子間の電圧を基にして回路の電源と生成している。そのため、データキャリア装置10のIN端子に入力されるパルス電圧の電圧振幅がLレベル期間中に定電流Itを引くと、この定電流Itを引いた際の挿入抵抗による電圧降下の影響により、実効的なIN端子−GND端子間の電圧が低下することとなる。データキャリア装置10における内部回路の電源電圧が低下し、安定動作の妨げになる可能性がある。また、データキャリア装置10からのデータ信号受信手段として、IN端子に接続された抵抗の電圧値を検出する方法を用いた場合を考える。その場合、ある定電流Itに対する検出精度を上げる方法として、このIN端子に接続された抵抗値を大きくすることにより、抵抗に発生する電圧値を大きくすることが有効となる。しかし、その際には、定電流Itを引いた際の抵抗による電圧降下値も大きくなることとなり、実効的なIN端子−GND端子間の電圧が大きく低下することとなり、データキャリア装置10における内部回路の安定動作の妨げになる可能性がある。したがって、動作電圧条件の制約の緩やかな、IN端子に入力されるパルス電圧の電圧振幅がHレベル期間内に定電流Itを引く期間を限定するのが有効となる。
図3は、本実施形態によるデータキャリア装置及びその駆動装置を含むデータ通信システムを示すブロック図であり、図1に示す構成を更に具体的に示すものである。図3において、20はコントロール装置(データキャリア駆動装置)25とのデータ通信を2個の接点で行うデータキャリア装置であり、IN端子とGND端子の2端子を有する。また、25はコントロール装置としてのデータキャリア駆動装置である。このデータキャリア駆動装置25とデータキャリア装置20は信号端子としてのIN端子と基準電圧端子としてのGND端子の2個の接点のみで接続され、この2個の接点を介してデータ通信を行う。データキャリア装置20は、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子−GND端子間へ入力される信号からレギュレータ回路24により定電圧VREGを生成し、データキャリア装置20を構成する全ての回路に電源電圧を供給している。また、このデータキャリア装置20は、クロック生成回路21と、データ信号生成回路22と、内部回路23から構成されている。クロック生成回路21は、IN端子から入力される信号からデータ通信に必要なクロック信号CLKを生成する。データ信号生成回路22は、IN端子から入力される信号からデータ通信に必要なデータ信号DATAを生成する。内部回路23は、これらのクロック信号CLKとデータ信号DATAが入力され、これらを基にしてデータキャリア駆動装置25とのデータ通信を行う。この内部回路23は、定電流Itを引くあるいは出す手段を有し、この定電流Itを制御用信号Vtによりオンオフ制御する。データキャリア駆動装置25は、この定電流Itの有無を検出することにより、データキャリア装置20からデータ信号を受信する。
ここで、レギュレータ回路24は、データキャリア装置20のIN端子−GND端子間へ入力される信号のHレベルがV1、LレベルがV2とすると、このLレベルV2よりも低い電圧VREGを生成し、内部容量Coで保持する。この出力電圧VREGは、データキャリア装置20を構成する回路の電源電圧となる。また、クロック生成回路21は、具体的な回路の一例として、レベルシフト回路211と、1/2分周回路212と、遅延回路213と、EX−OR(排他的論理和)回路214から構成される。レベルシフト回路211は、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧の電圧振幅を、レギュレータ回路24の出力電圧である電圧VREG(=V3)と基準電圧端子としてのGND端子電位へと変換する。すなわち、レベルシフト回路211は、IN端子のパルス電圧を電圧VREGとGND端子電位へとレベルシフトする。1/2分周回路212は、このレベルシフト回路211からの信号を1/2分周する。遅延回路213は、この1/2分周回路212からの信号を遅延させる。EX−OR回路(論理演算回路)214は、これらの1/2分周回路212と遅延回路213の2つの出力信号を基にEX−OR演算(論理演算結果)を行って、内部回路23を動作させるためのクロック信号CLKを出力する。また、データ信号生成回路22は、具体的な回路の一例として、Dフリップフロップ回路221より構成される。Dフリップフロップ回路221は、EX−OR回路214からの信号がクロック信号CLKとして入力され、また、レベルシフト回路211からの信号を入力信号として、クロック信号CLKに同期して動作する。そして、Dフリップフロップ回路221は、レベルシフト回路211からの信号がHレベルにあるか、Lレベルにあるかを判定して、これに対応する出力信号をデータキャリア駆動装置25とのデータ通信を行うためのデータ信号DATAとして出力する。
次に、図3のシステムの動作について図4のタイミングチャートを用いて説明する。IN端子には、電圧振幅のHレベルがV1、LレベルがV2とする周波数一定で、パルスのHレベル期間(デューティ)がduty1とduty2の2つの値を有するパルス電圧が入力される。このとき、パルス電圧のLレベルであるV2はレギュレータ回路24の出力電圧VREGに対して十分大きいこととなる。このIN端子に入力されるパルス電圧をレベルシフト回路211により、例えば、HレベルをVREG(=V3)、Lレベルを基準電圧端子としてのGND電位となるように電圧振幅変換を行う。
ここで、クロック生成回路21の動作について図5のタイミングチャートを用いて説明する。1/2分周回路212は、レベルシフト回路211からの出力信号を1/2分周する。この1/2分周回路212からの出力信号は、レベルシフト回路211からの出力信号の立ち上がりに同期して、HレベルとLレベルの切り替えが行われることとなる。レベルシフト回路211からの出力信号の周波数のみで1/2分周回路212からの出力信号の周波数は設定されることとなる。
次に、遅延回路213は、この1/2分周回路212からの出力信号を入力し、この信号をある一定の遅延時間d1だけ遅延させて出力する。EX−OR回路214は、これらの1/2分周回路212からの出力信号と、遅延回路213からの出力信号とを入力して、EX−OR演算を行う。すると、EX−OR回路214は、レベルシフト回路211からの出力信号の周波数と一致した周波数を持ち、レベルシフト回路211からの出力信号の立ち上がりのタイミングに同期した信号を持つクロック信号CLKを生成することができる。例えば、遅延時間d1をデータキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧の周期の1/2に設定する。すると、EX−OR回路214は、IN端子に入力されるパルス電圧の周波数と同じ周波数を有し、デューティ比が50%であるクロック信号CLKを生成することができる。
次に、データ信号生成回路22であるDフリップフロップ回路221に、EX−OR回路214からの出力信号をクロック信号CLKとして、レベルシフト回路211からの信号を入力信号としてそれぞれ入力する。ここで、図4のタイミングチャートに示すように、クロック信号CLKの立ち下がりエッジを、Dフリップフロップ回路221を動作させるためのクロック信号とする。すると、このクロック信号CLKの立ち下がりに同期して、レベルシフト回路211からの信号がHレベルにあるか、Lレベルにあるかに対応して、Dフリップフロップ221は動作する。例えば、レベルシフト回路211からの信号がHレベルであれば、Dフリップフロップ回路221の出力信号がHレベル、レベルシフト回路211からの信号がLレベルであれば、Dフリップフロップ回路221の出力信号がLレベルになる。このように、Dフリップフロップ回路221の出力信号が切り替わる。クロック信号CLKの立ち下がりエッジにおいて、レベルシフト回路211からの信号がHレベルにあるか、Lレベルにあるかを決めているのは、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧のデューティ比である。そのため、このDフリップフロップ回路221の出力信号の切り替わりは、IN端子に入力されるパルス電圧のデューティ比の切り替わりと対応している。したがって、データキャリア駆動装置25からのデータ信号として、IN端子に入力されるパルス電圧のデューティ比を制御し、このデューティ比をDフリップフロップ回路221により識別する。これにより、Dフリップフロップ回路221の出力信号を、データキャリア駆動装置25からのデータ受信信号とすることが可能となる。
クロック生成回路21からの出力信号であるクロック信号CLKとデータ信号生成回路22からの出力信号であるデータ信号DATAとを、図3の内部回路23に入力することで、データキャリア駆動装置25とのデータ通信を行うことが可能となる。ここで、この内部回路23には、データキャリア駆動装置25へのデータ送信手段として定電流Itを引くあるいは出す回路が存在している。データキャリア駆動装置25は、このデータキャリア装置20からの電流を、例えば、データキャリア駆動装置25の電圧供給端子とデータキャリア装置20のIN端子間に挿入した抵抗間の電位差として検出するなどの方法を行う。このようにして、データキャリア駆動装置25は、データキャリア装置20からデータ信号を受信することとなる。
ここで、本実施形態においては、図22及び図23の2端子のみでデータ通信を行うデータキャリア装置にて行われているような、互いに逆相関係にある2つのパルス電圧を印加する方法ではない。そのため、印加される2つのパルス電圧に位相差がある場合に生じる、データキャリア装置に電力が供給されない区間が発生しないため、内部回路を動作させるために必要な電源を安定して供給することができる。そして、電源の瞬低時などに生じる可能性のある内部回路の誤動作を防止することが可能となる。
また、データキャリア装置20のクロック生成回路21により生成するクロック信号CLKの周波数は、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧の周波数と同期させることができる。そのため、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧の周波数の設定値が変更あるいは変動しても、データキャリア装置20のクロック生成回路21により生成するクロック信号CLKはその周波数に同期する。そのため、厳密なタイミング設計などを行う必要がなく全体のシステム設計を容易にすることが可能となる。
また、データキャリア駆動装置25は一般的に、汎用のマイコンなどにより構成されることが多く、このマイコンを駆動するためのクロック信号の周波数はMHz以上の単位を有する非常に高い周波数である。そして、そのクロック信号の周波数は、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧と比較して十分に高い周波数となる。したがって、このマイコンを駆動するためのクロック信号を用いれば、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧のHレベル期間(デューティ)を制御することは容易である。この点も、厳密なタイミング設計などを行う必要がなく全体のシステム設計を容易にすることを可能とする。
また、データキャリア駆動装置へのデータ送信手段として定電流Itを引くあるいは出す回路構成を有しており、データキャリア装置を構成する回路の電源をインピーダンス変換させる目的で短絡する方法をとっていない。IN端子に入力されるパルス電圧には最低でもV2の電位が印加されるため、低ノイズで誤動作しにくい安定した回路動作を可能とする。
また、データキャリア装置20のIN端子に入力されるような、パルス振幅を有し、ノイズ成分が多い電源電圧においても、レギュレータ回路24の出力電圧を内部回路の電源電圧としている。そのため、内部回路の安定した動作が可能となり、また、内部回路の電源電圧を供給するための新たな端子が不要となるため、安価なコストでシステムを構成することが可能となる。
また、データキャリア装置20の内部回路がデータキャリア装置20のクロック生成回路21にて生成したクロック信号に同期して動作する場合を考える。その場合、この内部回路が動作する際に過渡的に流れる大きな消費電流は、瞬間的には、レギュレータ出力電圧VREGを保持する容量Coから供給されるためレギュレータ出力電圧VREGが低下する。その後、レギュレータ回路24が出力電圧の低下を検出して出力電圧を上昇させるように帰還がかかってレギュレータ出力電圧が上昇することとなるが、本実施形態においては、IN端子には周波数一定の信号が入力される。そのため、データキャリア装置20のクロック生成回路21にて生成したクロック信号も周波数一定となる。そのため、内部回路がクロック信号に同期して動作するために生じるレギュレータ出力電圧の低下も周波数も一定となる。レギュレータ回路に要求されるレギュレータ出力電圧を上昇させる帰還がかかる応答速度も、この周波数に対して十分速いように設計すればよいだけであるので、レギュレータ回路24の設計が容易となる。レギュレータ回路24の出力電圧VREGを電源電圧とするデータキャリア装置20の内部回路の安定した動作を可能とする。
また、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22は、論理回路によりほとんどの回路を構成しているため、厳密なアナログ電位に依存して回路常数が支配されることがない。このため、IN端子に入力されるような、パルス振幅を有し、ノイズ成分が多い電源電圧においても、また、内部回路の多くがクロック信号に同期して動作する際に発生するノイズ成分が多い回路構成においても、十分安定した回路動作が可能となる。
また、データ信号生成回路22において、このタイミングを決めている遅延回路213の遅延時間は、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧のデューティ比を識別できれば良いだけである。したがって、IN端子に入力されるパルス電圧のデューティ比が十分大きく異なっていれば、厳密な遅延時間の設定は必要なく、簡単な構成の回路にて遅延回路を実現することが可能となる。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態によるデータキャリア装置20の構成例を示すブロック図である。データキャリア装置20は、内部回路の電源電圧を出力するレギュレータ回路32、クロック生成回路21内のレベルシフト回路33、それらの回路の基準電圧Vbを生成する基準電圧回路31、及び電流制御回路34を有する。基準電圧Vbは、データキャリア装置20内で生成される電圧で、例えばバンドギャップ基準電圧を生成するバンドギャップ基準電圧発生回路により生成される。電流制御回路34は、図1の内部回路13内のスイッチ回路に対応し、レベルシフト回路33の出力信号Vsによってデータ送信手段としての電流を制御する。図6に示す回路構成において、31は基準電圧回路であり、32はレギュレータ回路であり、33はレベルシフト回路であり、34はデータ信号送信手段としての電流を制御する電流制御回路である。基準電圧回路31からの出力電圧Vbが基準電圧として、レギュレータ回路32とレベルシフト回路33にそれぞれ入力される。また、レベルシフト回路33の出力信号Vsがデータ送信手段としての電流を制御する電流制御回路34に入力されている。
ここで、図6に示す回路の動作について図7のタイミングチャートを用いて説明する。データキャリア装置20のIN端子には、電圧振幅のHレベルがV1、LレベルがV2とする周波数一定で、パルスのHレベル期間(デューティ)がduty1とduty2の2つの値を有するパルス電圧が入力される。ここで、データキャリア装置20にはデータキャリア駆動装置25へのデータ送信手段として定電流Itを引くあるいは出すスイッチ回路が存在している。データキャリア駆動装置25は、この定電流Itの有無を、例えば、データキャリア駆動装置25の電圧供給端子とデータキャリア装置20のIN端子間に抵抗を挿入し、定電流Itの有無により生じる抵抗に発生する電位差△Vとして検出するなどの方法を行う。これにより、データキャリア駆動装置25は、データキャリア装置20からデータ信号を受信することとなる。
このとき、図7のタイミングチャートに示すように、データキャリア装置20からの定電流Itを引くあるいは出すのは、データキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧VINの電圧振幅がHレベル期間内に限定するのが有効である。例えば、定電流Itを引く場合において、前述のように、データキャリア駆動装置25におけるデータキャリア装置20からデータ信号を受信する手段としてIN端子間に抵抗を挿入すると、この抵抗値と定電流Itによる電圧降下△Vが生じる。ここで、データキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧VINの電圧振幅がLレベル期間中に定電流Itを引くと、データキャリア装置20を構成するすべての回路は、IN端子−GND端子間の電圧を基にして回路の電源電圧を生成している。そのため、この定電流Itを引いた際の挿入抵抗による電圧降下の影響により、実効的なIN端子−GND端子間の電圧が低下することとなり、データキャリア装置20における内部回路の電源電圧が低下し、安定動作の妨げになる可能性がある。また、データキャリア装置20からのデータ信号を受信する手段として、IN端子に接続された抵抗の電圧値を検出する方法を用いた場合、ある定電流Itに対する検出精度を上げる方法として、このIN端子に接続された抵抗値を大きくする方法がある。この場合、抵抗に発生する電圧値を大きくすることが有効となる。しかし、その際には、定電流Itを引いた際の抵抗による電圧降下値も大きくなることとなり、実効的なIN端子−GND端子間の電圧が大きく低下することとなり、データキャリア装置20における内部回路の安定動作の妨げになる可能性がある。したがって、動作電圧条件の制約の緩やかな、IN端子に入力されるパルス電圧の電圧振幅がHレベル期間内に定電流Itを引く期間を限定するのが有効となる。
IN端子に入力される電圧振幅がHレベルかLレベルかを検出する方法として、レベルシフト回路33がIN端子に入力される電圧の立ち上がり時には立ち上がり閾値電圧Vr、立ち下がり時には立ち下がり閾値電圧Vfを有する電圧の絶対値を検出する。その回路構成で、これらの立ち上がり閾値電圧Vrと立ち下がり閾値電圧Vfを、基準電圧回路31からの基準電圧Vbを基に設定する場合、図7のタイミングチャートに示すように、以下のように動作する。まず、IN端子に入力される電圧VINの振幅がLレベルにおいてレベルシフト回路33の出力信号VsがLレベルである状態から、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルになるとき、立ち上がり閾値電圧Vrを超えたことを検出する。その検出により、レベルシフト回路33の出力信号VsがHレベルになる。次に、IN端子に入力される電圧振幅がHレベルからLレベルになるとき、立ち下がり閾値電圧Vfを超えたこと(未満になったこと)を検出してレベルシフト回路33の出力信号VsがLレベルになる。このレベルシフト回路33からの出力信号Vsが、データ送信手段としての電流を制御する電流制御回路34に入力される。そして、レベルシフト回路33からの出力信号VsがHレベルの期間、すなわち、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルの期間に限定してデータ送信手段としての電流Itが流れるように制御される。
このとき、このデータ送信手段としての電流Itが流れたとき、データキャリア駆動装置25がデータキャリア装置20からのデータ信号を受信する手段としてIN端子間に抵抗を挿入すると、この抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vが生じることとなる。また、レベルシフト回路33において、IN端子に入力される電圧が立ち上がり閾値電圧Vrあるいは立ち下がり閾値電圧Vfを超えたことを検出して出力信号Vsが切り替わるまでには回路の反応時間がある。そのため、この反応時間とデータ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vを考慮すると、図7のタイミングチャートに示すように、以下の動作を行う。IN端子に入力される電圧VINの振幅がLレベルからHレベルになるとき、立ち上がり閾値電圧Vrを超えたことを検出してレベルシフト回路33からの出力信号VsがHレベルに切り替わり、データ送信手段としての電流Itが流れ始める。そして、データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vが発生するには、IN端子に入力される電圧VINの振幅は立ち上がり閾値電圧Vrから十分高い電圧にする。同様に、IN端子に入力される電圧振幅がHレベルからにLレベルになるとき、立ち下がり閾値電圧Vfを超えたことを検出してレベルシフト回路33からの出力信号VsがLレベルに切り替わり、データ送信手段としての電流Itが流れなくなる。そして、データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vが消滅するには、IN端子に入力される電圧VINの振幅は立ち下がり閾値電圧Vfから十分低い電圧にする。
ここで、図6に示すように、基準電圧回路31からの出力電圧Vbが基準電圧として、レギュレータ回路32とレベルシフト回路33にそれぞれ入力される。この基準電圧Vbにより、レギュレータ回路32の出力電圧VREGと、レベルシフト回路33の立ち上がり閾値電圧Vrと立ち下がり閾値電圧Vfとをそれぞれ設定することとなる。これらの出力電圧VREGと立ち上がり閾値電圧Vrと立ち下がり閾値電圧Vfとが基準電圧Vbと相関を持つこととなる。
したがって、基準電圧回路31からの出力電圧Vbが低い場合、図8に示すように、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルからLレベルになるとき、立ち下がり閾値電圧Vfが低い。そのため、この立ち下がり閾値電圧Vfを超えたことを検出してレベルシフト回路33からの出力信号VsがLレベルに切り替わり、データ送信手段としての電流Itが流れなくなる。データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vが消滅するには、IN端子に入力される電圧VINの振幅は立ち下がり閾値電圧Vfから十分低い電圧となり、IN端子に入力される電圧VINの振幅のLレベルより低い電圧となる。
レギュレータ回路32の出力電圧VREGとレベルシフト回路33の立ち下がり閾値電圧Vfとに相関がない場合、IN端子に入力される電圧信号VINが、設定したIN端子に入力される電圧振幅のLレベルより低い電圧となる。そのため、レギュレータ回路32の出力電圧VREGが低下してしまい、この出力電圧VREGを電源電圧とする他の回路の安定動作の妨げになる恐れがある。しかし、本実施形態においては、レギュレータ回路32の出力電圧VREGとレベルシフト回路33の立ち下がり閾値電圧Vfとに相関があるため、基準電圧回路31からの出力電圧Vbが低い場合には、レギュレータ回路32の出力電圧VREGも低い電圧となる。IN端子に入力される電圧信号VINが、設定したIN端子に入力される電圧振幅のLレベルより低い電圧となることの影響を受けることがなく、この出力電圧VREGを電源電圧とする他の回路が安定動作できることとなる。
また、基準電圧回路31からの出力電圧Vbが高い場合、図9に示すように、レギュレータ回路32の出力電圧VREGが高い。IN端子に入力される電圧信号VINが、設定したIN端子に入力される電圧振幅のLレベルより低い電圧になると、レギュレータ回路32の出力電圧VREGが低下してしまい、この出力電圧VREGを電源電圧とする他の回路の安定動作の妨げになる恐れがある。しかし、本実施形態では、レギュレータ回路32の出力電圧VREGとレベルシフト回路33の立ち下がり閾値電圧Vfとに相関があるため、基準電圧回路31からの出力電圧Vbが高い場合には、レベルシフト回路33の立ち下がり閾値電圧Vfも高い電圧となる。この立ち下がり閾値電圧Vfを超えたことを検出してレベルシフト回路33からの出力信号VsがLレベルに切り替わり、データ送信手段としての電流Itが流れなくなる。データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vが消滅するときのIN端子に入力される電圧VINの振幅は、設定したIN端子に入力される電圧振幅のLレベルより十分高い電圧となる。データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vの影響を受けることがなく、この出力電圧VREGを電源電圧とする他の回路が安定動作できることとなる。
したがって、本実施形態においては、基準電圧回路31からの出力電圧Vbが基準電圧として、レギュレータ回路32とレベルシフト回路33にそれぞれ入力される。この基準電圧Vbにより、レギュレータ回路32の出力電圧VREGと、レベルシフト回路33の立ち上がり閾値電圧Vrと立ち下がり閾値電圧Vfとをそれぞれ設定することとなる。これらの出力電圧VREGと立ち上がり閾値電圧Vrと立ち下がり閾値電圧Vfとが相関を持つこととなるため、データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vの影響を受けることがない。レギュレータ回路32の出力電圧VREGを電源電圧とする他の回路が安定動作できることとなり、誤動作のない安定したデータ通信が可能となる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態によるデータキャリア装置20における内部回路の電源電圧となるレギュレータ回路32及びクロック生成回路21内のレベルシフト回路33とそれらの回路の基準電圧となる基準電圧回路31の回路の一例を示す図である。本実施形態は、レギュレータ回路32及びレベルシフト回路33を具体的に示すものである。図10に示す回路において、基準電圧回路31として電圧源Vbがある。電圧源Vbは、例えばバンドギャップ基準電圧を生成するバンドギャップ基準電圧発生回路である。
また、レギュレータ回路32として、基準電圧として電圧源Vbが増幅回路AMPの−側入力端子に入力され、増幅回路AMPの出力端子がPMOS(PチャネルMOS電界効果トランジスタ)M1のゲート端子に接続される。トランジスタM1のソース端子が電源であるVINに接続されており、トランジスタM1のドレイン端子がレギュレータ回路32の出力端子VREGに接続されている。出力端子VREGと増幅回路AMPの+側入力端子との間に抵抗R1が接続され、増幅回路AMPの+側入力端子とGND電位との間に抵抗R2が接続されている。
また、レベルシフト回路33として、基準電圧として電圧源Vbがコンパレータ回路CMPの+側入力端子に入力され、電源電圧VINを抵抗R3、R4及びR5で抵抗分割した電圧をコンパレータ回路CMPの−側入力端子に入力する。コンパレータ回路CMPの出力端子がレベルシフト回路33の出力電圧Vsとして出力されるとともに、ヒステリシス電圧制御NMOS(NチャネルMOS電界効果トランジスタ)M2のゲート端子に接続される。トランジスタM2のドレイン端子は抵抗R4及びR5に接続され、トランジスタM2のソース端子がGND電位に接続される。
図10に示す回路の動作について説明する。レギュレータ回路32は基準電圧源Vbにより、出力電圧VREGが設定され、その電圧は以下となる。
VREG=(R1+R2)/R2×Vb
また、レベルシフト回路33は基準電圧源Vbにより、立ち上がり閾値電圧Vrと立ち下がり閾値電圧Vfが設定され、その電圧は以下となる。
立ち上がり閾値電圧Vr=(R3+R4)/R4×Vb
立ち下がり閾値電圧Vf=(R3+R4+R5)/(R4+R5)×Vb
ここで、レギュレータ回路32の出力電圧VREGと、レベルシフト回路33の立ち上がり閾値電圧Vr及び立ち下がり閾値電圧Vfはそれぞれ基準電圧Vbに比例するように設定されることとなる。
したがって、本実施形態においては、レギュレータ回路32の出力電圧VREGとレベルシフト回路33の立ち上がり閾値電圧Vrと立ち下がり閾値電圧Vfとが相関を持つこととなる。そのため、データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vの影響を受けることがなく、レギュレータ回路32の出力電圧VREGを電源電圧とする他の回路が安定動作できることとなり、誤動作のない安定したデータ通信が可能となる。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態によるデータキャリア装置20及びその駆動装置25を含むデータ通信システムを示すブロック図であり、図1に示す構成を更に具体的に示すものである。図11は、図3に対して、データキャリア装置20内の電流制御回路26が異なり、その他の点は同じである。電流制御回路26は、図6の電流制御回路34に対応し、内部回路23から定電流制御用信号Vtを入力し、定電流制御用信号Vtに応じてIN端子に流れる定電流Itを流すか否かを制御し、送信信号をIN端子に出力する。内部回路23は、レベルシフト回路221の出力信号Vsを基に定電流制御信号Vtを生成する。
図12は、本実施形態によるデータキャリア装置20における電流制御回路26の構成例を示すブロック図であり、図11の電流制御回路26を具体的に示すものである。図12に示す電流制御回路において、131は遅延回路であり、132は定電流回路という構成となっている。定電流制御信号Vtが遅延回路131に入力される。遅延回路131は、定電流制御信号Vtを遅延させる。定電流回路132は、遅延回路131の出力信号に応じて定電流を流すか否かを制御する制御回路である。
ここで、図12に示す回路の動作について図13のタイミングチャートを用いて説明する。データキャリア装置20のIN端子には、電圧振幅のHレベルがV1、LレベルがV2とする周波数一定で、パルスのHレベル期間(デューティ)がduty1とduty2の2つの値を有するパルス電圧VINが入力される。ここで、データキャリア装置20にはデータキャリア駆動装置25へのデータ送信手段として定電流Itを引くあるいは出すスイッチ回路が存在している。データキャリア駆動装置25は、この定電流Itの有無を、例えば、データキャリア駆動装置25の電圧供給端子とデータキャリア装置20のIN端子間に抵抗を挿入し、定電流Itの有無により生じる抵抗に発生する電位差△Vとして検出するなどの方法を行う。これにより、データキャリア駆動装置25は、データキャリア装置20からデータ信号を受信することとなる。
このとき、図13のタイミングチャートに示すように、定電流Itを引くあるいは出すのは、データキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧VINの電圧振幅がHレベル期間内に限定するのが有効である。これは、例えば、定電流Itを引く場合において、前述のように、データキャリア駆動装置25はデータキャリア装置20からのデータ信号を受信する手段としてIN端子間に抵抗を挿入する。これにより、この抵抗値と定電流Itによる電圧降下△Vが生じることとなる。ここで、データキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧VINの電圧振幅がLレベル期間中に定電流Itを引くと、データキャリア装置20を構成するすべての回路は、IN端子−GND端子間の電圧を基にして回路の電源電圧を生成している。そのため、この定電流Itを引いた際の挿入抵抗による電圧降下の影響により、実効的なIN端子−GND端子間の電圧が低下することとなり、データキャリア装置20における内部回路の電源電圧が低下し、安定動作の妨げになる可能性がある。また、データ信号受信手段として、IN端子に接続された抵抗の電圧値を検出する方法を用いた場合、ある定電流Itに対する検出精度を上げる方法として、このIN端子に接続された抵抗値を大きくする方法がある。これにより、抵抗に発生する電圧値を大きくすることが有効となる。しかし、その際には、定電流Itを引いた際の抵抗による電圧降下値も大きくなることとなり、実効的なIN端子−GND端子間の電圧が大きく低下することとなり、データキャリア装置20における内部回路の安定動作の妨げになる可能性がある。したがって、動作電圧条件の制約の緩やかな、IN端子に入力されるパルス電圧VINの電圧振幅がHレベル期間内に定電流Itを引く期間を限定するのが有効となる。
データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルかLレベルかを検出する方法として、図6の方法がある。IN端子に入力されるパルス電圧VINを電圧振幅変換するレベルシフト回路33が、IN端子に入力される電圧の立ち上がり時には立ち上がり閾値電圧Vr、立ち下がり時には立ち下がり閾値電圧Vfを有する電圧の絶対値を検出する回路構成である。その場合、図13のタイミングチャートに示すように、以下の動作を行う。まず、IN端子に入力される電圧VINの振幅がLレベルにおいてレベルシフト回路33の出力信号VsがLレベルである状態から、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルになる。そのとき、立ち上がり閾値電圧Vrを超えたことを検出してレベルシフト回路33の出力信号VsがHレベルになる。次に、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルからLレベルになるとき、立ち下がり閾値電圧Vfを超えたことを検出してレベルシフト回路33の出力信号VsがLレベルになる。
ここで、このデータ送信手段としての電流Itが流れたとき、データキャリア駆動装置25がデータキャリア装置20からのデータ信号を受信する手段としてIN端子間に抵抗を挿入すると、この抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vが生じることとなる。このとき、電流制御回路34は、このレベルシフト回路33からの出力信号Vsを基準として定電流制御用信号Vtを生成する。レベルシフト回路33からの出力信号VsがHレベルの期間、すなわち、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルの期間に限定して、データキャリア装置のデータ送信手段としての電流Itが流れるように制御される。ここで、定電流制御用信号Vtは遅延回路131に入力される。遅延回路131は、図13に示すように、動作する。すなわち、遅延回路131は、定電流回路132が流すデータ信号としての定電流Itが流れていない状態から設定値の電流が流れる状態になるまで、あるいは設定値の電流が流れている状態から流れない状態になるまでの電流変化を緩やかにするように作用する。
したがって、IN端子に入力される電圧VINの振幅がLレベルからHレベルになるとき、立ち上がり閾値電圧Vrを超えたことを検出してレベルシフト回路33からの出力信号Vs及び定電流制御用信号Vtが切り替わることとなる。この際、定電流回路132が流すデータ信号としての定電流Itが流れていない状態から設定値の電流が流れる状態になるまでの電流変化が緩やかになるため、データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vの発生は緩やかに行われることとなる。同様に、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルからLレベルになるとき、立ち下がり閾値電圧Vfを超えたことを検出してレベルシフト回路からの出力信号Vs及び定電流制御用信号Vtが切り替わることとなる。この際、定電流回路132が流すデータ信号としての定電流Itが設定値の電流が流れている状態から流れない状態になるまでの電流変化が緩やかになるため、データ信号受信手段としての抵抗値と電流Itによる電圧降下△Vの消滅は緩やかに行われることとなる。
ここで、図14に遅延回路131がない場合のタイミングチャートを示す。IN端子に入力される電圧VINの振幅がLレベルからHレベルになるとき、立ち上がり閾値電圧Vrを超えたことを検出してレベルシフト回路33からの出力信号Vs及び定電流制御用信号Vtが切り替わる。その直後に、定電流回路132が流すデータ信号としての定電流Itが流れていない状態から設定値の電流が流れる状態に急峻に変化する。同様に、IN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルからLレベルになるとき、立ち下がり閾値電圧Vfを超えたことを検出してレベルシフト回路33からの出力信号Vs及び定電流制御用信号Vtが切り替わる。その直後に、定電流回路132が流すデータ信号としての定電流Itが設定値の電流が流れている状態から流れない状態に急峻に変化する。このとき、実際にはデータキャリア駆動装置25とデータキャリア装置20との接続配線には、寄生インダクタンス成分などが存在するため、この接続配線での急峻な電流値の変化は図14のタイミングチャートに示すようなリンギングを引き起こすこととなる。
データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力される電圧VINの振幅がHレベルかLレベルかを検出する方法として、以下の方法がある。IN端子に入力されるパルス電圧VINを電圧振幅変換するレベルシフト回路33が、IN端子に入力される電圧VINの立ち上がり時には立ち上がり閾値電圧Vr、立ち下がり時には立ち下がり閾値電圧Vfを有する電圧の絶対値を検出する方法である。その回路構成の場合、このリンギング成分が立ち上がり閾値電圧Vrあるいは立ち下がり閾値電圧Vfを超えてしまうと、レベルシフト回路33が反応して所望でない出力信号Vsを出力してしまうこととなる。この信号を基準としているクロック生成回路21及びデータ信号生成回路22、電流制御回路26が誤動作し、安定したデータ通信の妨げとなってしまう。
したがって、本実施形態では、遅延回路131により、データ信号としての定電流のオンオフ制御による電流変化を緩やかにすることで、リンギング成分の発生を抑制してレベルシフト回路33の誤動作を回避し、誤動作のない安定したデータ通信が可能となる。
図12の電流制御回路は、図11の電流制御回路26にも、図6の電流制御回路34にも適用することができる。図12の場合、内部回路23は、レベルシフト回路211の出力信号Vsを基に定電流制御信号Vtを生成する。
(第5の実施形態)
図15は、本発明の第5の実施形態によるデータキャリア装置20における電流制御回路26の回路の一例を示す図である。本実施形態は第4の実施形態における遅延回路131及び定電流回路132を具体的に示すものである。図15に示す回路において、基準電圧回路として電圧源Vaがあり、この電圧源VaがPMOS(PチャネルMOS電界効果トランジスタ)M1のゲート端子に接続される。トランジスタM1のソース端子が電源VINから定電流Id1を流し込む遅延設定用定電流源と、PMOSトランジスタM2及びNMOSトランジスタM3により構成されるインバータ回路におけるPMOSトランジスタM2のソース端子とに接続されている。NMOSは、NチャネルMOS電界効果トランジスタである。NMOSトランジスタM3のソース端子がGND端子へと定電流Id2を流す遅延設定用定電流源に接続され、PMOSトランジスタM2とNMOSトランジスタM3により構成されるインバータ回路の入力端子には定電流制御用信号Vtが入力される。また、PMOSトランジスタM2とNMOSトランジスタM3により構成されるインバータ回路の出力端子にはNMOSトランジスタM4のゲート端子が接続され、NMOSトランジスタM4のソース端子には定電流設定用抵抗Rtが接続される。この定電流設定用抵抗Rtの他端はGND端子に接続され、NMOSトランジスタM4のドレイン端子には電源VINが接続されている。
図15に示す回路の動作について、図16のタイミングチャートを用いて説明する。まず、定電流制御用信号VtがHレベルであるとき、インバータ回路を構成するPMOSトランジスタM2はオフ、NMOSトランジスタM3はオンとなる。そのため、NMOSトランジスタM4のゲート端子電圧Vgは定電流Id2を流す遅延設定用定電流源によりGND電位まで下げられており、データ信号としての定電流Itは流れない。ここで、定電流制御用信号VtがHレベルからLレベルへと変化すると、インバータ回路を構成するPMOSトランジスタM2はオン、NMOSトランジスタM3はオフとなる。そのため、定電流Id1を流し込む遅延設定用定電流源によりNMOSトランジスタM4のゲート端子電圧VgはGND電位から上昇する。このとき、定電流制御用信号Vtが切り替わりからの経過時間をTdc、NMOSトランジスタM4のゲート端子容量をCgとすると、ゲート端子電圧Vgは以下となる。
Vg=Tdc×Id1/Cg
ここで、NMOSトランジスタM4がオンするためのゲート−ソ−ス間電圧を閾値電圧Vth4とすると、NMOSトランジスタM4のゲート端子電圧Vgが閾値電圧Vth4を超えるまでは電流Itは流れない。さらに、ゲート端子電圧Vgが上昇していくと、電流Itは以下の式で表され、徐々に増加していく。
It=(Vg−Vth4)/Rt
そして、電流Itが一定値となるのは、PMOSトランジスタM1がオンするためのゲート−ソ−ス間電圧を閾値電圧Vth1とすると、ゲート端子電圧Vgが以下の式で表される電圧にクランプされるときである。
Vg=Va+Vth1
このとき、電流Itは一定値となり、以下の式で表される。
It=(Va+Vth1−Vth4)/Rt
したがって、NMOSトランジスタM4のゲート端子電圧Vgを遅延時間設定用定電流Id1でGND電位からクランプ電圧まで徐々に充電することにより、電流Itが流れていない状態から一定値となるまで緩やかに電流変化させることが可能となる。
同様に、定電流制御用信号VtがLレベルからHレベルへと変化すると、インバータ回路を構成するPMOSトランジスタM2はオフ、NMOSトランジスタM3はオンとなる。そのため、定電流Id2を流す遅延設定用定電流源によりNMOSトランジスタM4のゲート端子電圧Vgはクランプされた電圧から低下していく。このとき、定電流制御用信号Vtが切り替わりからの経過時間をTddとすると、ゲート端子電圧Vgは以下となる。
Vg=Va+Vth1−(Tdd×Id2/Cg)
このとき、電流Itは以下の式で表され、徐々に減少していく。
It=(Va+Vth1−(Tdd×Id2/Cg)−Vth4)/Rt
さらに、ゲート端子電圧Vgが低下していき、ゲート端子電圧Vgが閾値電圧Vth4よりも低くなると電流Itは流れなくなる。したがって、NMOSトランジスタM4のゲート端子電圧Vgを遅延時間設定用定電流Id2でクランプ電圧からGND電位まで徐々に放電することにより、電流Itが一定値から流れていない状態となるまで緩やかに電流変化させることが可能となる。
図15において、トランジスタM4及び抵抗Rtは図12の定電流回路132を構成し、その他の素子は図12の遅延回路131を構成する。遅延回路131は、定電流制御信号Vtを論理反転するためのインバータ(トランジスタM2及びM3)有し、定電流制御信号Vtを遅延かつ論理反転させた信号Vgを出力する。定電流回路132は、定電流制御信号Vgに応じて定電流Itを流すか否かを制御する。図16に示すように、定電流制御信号Vgは、定電流制御信号Vtに比べて、レベル変化が緩やかである。
本実施形態では、簡単な回路構成からなる遅延回路により、データ信号としての定電流のオンオフ制御による電流変化を緩やかにすることで、リンギング成分の発生を抑制してレベルシフト回路の誤動作を回避し、誤動作のない安定したデータ通信が可能となる。
(第6の実施形態)
図17は、本発明の第6の実施形態によるデータキャリア装置20におけるクロック生成回路21内の遅延回路213(図3)の構成例を示すブロック図である。本実施形態は第1の実施形態(図3)におけるクロック生成回路21内の遅延回路213を具体的に示すものである。図17に示す遅延回路おいて、231は充放電電流設定回路であり、232は充放電制御回路であり、233は電圧検出回路であり、充放電制御回路232と電圧検出回路233との間に遅延時間設定容量Cdを有する構成となっている。充放電電流設定回路231で充放電電流を設定し、充放電制御回路232で遅延時間設定容量Cdを設定した充電電流値で充電することにより容量Cdの電圧を上昇させるか、設定した放電電流値で放電することにより容量Cdの電圧を低下させるかを制御する。そして、この遅延時間設定容量Cdの電圧レベルを電圧検出回路233で検出することにより、充放電制御回路232に入力される入力信号Viをある遅延時間遅らせて出力信号Vdとして出力する構成である。
ここで、図17に示す遅延回路の動作について図18のタイミングチャートを用いて説明する。データキャリア装置20のIN端子及びGND端子間には、電圧振幅のHレベルがV1、LレベルがV2とする周波数一定で、パルスのHレベル期間(デューティ)がduty1とduty2の2つの値を有するパルス電圧VINが入力される。このデータキャリア装置20に入力されるパルス電圧VINをレベルシフト回路211により、HレベルをVREG、LレベルをGND電位となるように電圧振幅変換を行い、レベルシフト電圧Vsとして出力する。このレベルシフト電圧Vsを1/2分周回路212により、1/2分周を行い、レベルシフト電圧Vsの立ち上がりに同期して、HレベルとLレベルの切り替えが行われる遅延回路213への入力信号Viを生成する。
この入力信号Viは充放電制御回路232に入力され、入力信号ViがHレベル期間には遅延時間設定容量Cdを充電、Lレベル期間には遅延時間設定容量Cdを放電するように制御される。遅延回路213の電源電圧をデータキャリア装置20のレギュレータ回路24の出力電圧VREGとする。その場合、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdは、入力信号Viの立ち上がりにて充放電電流設定回路231により設定された充電電流値でGND電位から充電を開始し、レギュレータ回路24の出力電圧VREGに到達する。入力信号Viの立ち下がりにて充放電電流設定回路131により設定された放電電流値で電位VREGから放電を開始して、GND電位に到達することとなる。
この遅延時間設定容量Cdの電圧VCdを検出する電圧検出回路233を、電圧レベルを検出するヒステリシス付きコンパレータで構成する。これにより、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdの充電期間中にはコンパレータ出力がLレベルからHレベルに切り替わり、電圧VCdの放電期間中にはコンパレータ出力がHレベルからLレベルに切り替わる出力信号Vdを生成する。これにより、遅延時間設定容量Cdを充電あるいは放電する時間と電圧レベルを検出するヒステリシス付きコンパレータの閾値により、入力信号Viからの遅延時間が制御された信号Vdを出力することができる。
ここで、充放電電流設定回路231により設定される遅延時間設定容量Cdにとっての充電電流と放電電流を等しくIcと設定し、かつ、この充放電電流Icを回路の電源電圧であるレギュレータ回路24の出力電圧VREGに相関のある値に設定する。例えば、ある係数αと電圧VREG及び充放電電流抵抗値Rcで設定した場合、充放電電流Icは以下となる。
Ic=α×VREG/Rc
また、電圧検出回路233の電圧レベルを検出するヒステリシス付きコンパレータの閾値電圧を、レギュレータ回路の出力電圧VREGに相関のある値に設定し、例えば、以下のようにそれぞれ設定する。
立ち上がり検出閾値=2/3×VREG
立ち下がり検出閾値=1/3×VREG
すると、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdの立ち上がり時、立ち下がり時の遅延時間は以下となる。
立ち上がり時遅延時間=Cd×(2/3×VREG−0)/(α×VREG/Rc)
=2/3/α×Cd×Rc
立ち下がり時遅延時間=Cd×(VREG−1/3×VREG)/(α×VREG/Rc)
=2/3/α×Cd×Rc
したがって、立ち上がり時遅延時間と立ち下がり時遅延時間とが等しくなることとなり、充放電電流及び電圧検出回路の閾値とを、回路の電源電圧であるレギュレータ回路の出力電圧VREGに相関のある値に設定する。これにより、遅延時間は遅延時間設定容量Cdと充放電電流抵抗値Rcのみで設定される値となる。この遅延回路への入力信号Viと遅延回路からの出力信号VdはEX−OR(排他的論理和)演算することにより、データキャリア装置20のクロック信号CLKとする。そのため、立ち上がり時遅延時間と立ち下がり時遅延時間がクロック幅に相当することとなり、クロック幅が遅延時間設定容量Cdと充放電電流抵抗値Rcのみで設定される一定値となる。
ここで、データキャリア装置20は2端子しか有しておらず、レギュレータ回路24の出力電圧VREGをデータキャリア装置20内部の保持容量Coで保持する構成となっている。このとき、内部回路が動作する際に過渡的に流れる大きな消費電流は、瞬間的にはこの保持容量Coから供給されるため、この保持容量Coを大きくすればするほど、瞬間的なレギュレータ出力電圧VREGの低下は小さくなり、内部回路の安定動作が可能となる。しかし、データキャリア装置20内部に保持容量Coを構成するため、データキャリア装置20自体が大きくなることとなり、コスト上昇を招く。
しかしながら、本実施形態においては、クロック幅が遅延時間設定容量Cdと充放電電流抵抗値Rcのみで設定される。そのため、レギュレータ回路24の出力電圧VREGを保持する保持容量Coの値が小さく、過渡的に出力電圧VREGが大きく低下したとしても、その影響を受けず、一定のクロック幅を有するクロック信号CLKを出力することが可能となる。なお、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22は、論理回路によりほとんどの回路を構成しており、論理回路が動作するための回路の電源電圧であるレギュレータ回路24の出力電圧VREGは十分低い電圧である。そのため、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22もレギュレータ回路24の出力電圧VREGの過渡的な低下の影響を受けにくい回路構成となっている。
したがって、本実施形態においては、レギュレータ回路24の出力電圧VREGを保持する保持容量Coの値が小さくても、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22が誤動作することなく安定して動作可能な安価なデータキャリア装置20を実現できる。
また、出力電圧VREGの瞬間的な低下に対して影響を受けにくい回路構成として、充放電電流値をある基準電圧と充放電電流抵抗値で設定し、電圧検出回路233の電圧レベルを検出するヒステリシス付きコンパレータの閾値電圧をその基準電圧から設定する。それによっても、クロック幅が遅延時間設定容量と充放電電流抵抗値のみで設定できる回路構成は可能である。しかし、その場合、出力電圧VREGの瞬間的な低下の影響を受けにくくするため、GND電位に近い電圧に電圧検出回路の電圧レベルを検出するヒステリシス付きコンパレータの閾値電圧を設定する必要がでてくる。このとき、遅延時間設定容量Cdの動作電圧範囲や、電圧検出回路の検出電圧の電圧範囲もGND電位に近い電圧に設定する必要がある。このとき、例えば、ヒステリシス付きコンパレータの持つオフセット電圧特性が遅延時間設定容量Cdや電圧検出回路の電圧範囲に対して無視できないほど大きくなる。そのため、遅延時間の精度が悪化することとなり、生成するクロック幅の精度を向上させるには、遅延時間設定容量Cdや電圧検出回路233の電圧範囲を大きく取っている本実施形態が有効である。
(第7の実施形態)
図19は、本発明の第7の実施形態によるデータキャリア装置20におけるクロック生成回路21内の遅延回路213(図3)の一例を示す図である。本実施形態は、第6の実施形態のクロック生成回路21内の遅延回路213を具体的に示すものである。
図19に示す遅延回路おいて、充放電電流設定回路231として、電源電圧VREGを抵抗R1とR2で抵抗分割した電圧を増幅回路AMPの+側入力端子に入力する。増幅回路AMPの出力端子をNMOSトランジスタ(NチャネルMOS電界効果トランジスタ)M1のゲート端子に入力し、トランジスタM1のソース端子が増幅回路AMPの−側入力端子と、充放電電流設定抵抗Rcとに接続されている。PMOSトランジスタM2は、ドレイン及びゲート端子がトランジスタM1のドレイン端子に接続され、ソース端子が電源VREGに接続されており、電流Icが流れる。
また、充放電制御回路232として、トランジスタM2は、トランジスタM3及びM4によりPMOSカレントミラー回路が構成されている。トランジスタM4にも、トランジスタM2と同じく、電流Icが流れる。トランジスタM3のドレイン端子はトランジスタM5のドレイン及びゲート端子に接続されている。トランジスタM5及びM6は、ソース端子がGND電位に接続されており、NMOSカレントミラー回路を構成している。PMOSカレントミラーM4のドレイン端子はインバータ回路を構成するトランジスタM7のソース端子に接続され、NMOSカレントミラーM6のドレイン端子はインバータ回路を構成するトランジスタM8のソース端子に接続される。トランジスタM7及びM8で構成されるインバータ回路の入力端子には、充放電制御回路232への入力信号Viが入力される。トランジスタM7及びM8で構成されるインバータ回路の出力端子は、遅延時間設定容量Cdに接続されており、遅延時間設定容量Cdの他端はGND電位に接続されている。充放電制御回路232は、入力信号Vinに応じて容量Cdに対して電流Icで充電及び放電を制御する。
また、電圧検出回路233として、トランジスタM7及びM8で構成されるインバータ回路の出力端子と、遅延時間設定容量Cdがコンパレータ回路CMPの+側入力端子に接続される。電源電圧VREGを抵抗R3、R4及びR5で抵抗分割した電圧がコンパレータ回路CMPの−側入力端子に入力される。コンパレータ回路CMPの出力端子が電圧検出回路233の出力電圧Vdとして出力されるとともに、ヒステリシス電圧制御NMOSであるトランジスタM9のゲート端子に接続される。トランジスタM9のドレイン端子は抵抗R4及びR5に接続され、トランジスタM9のソース端子がGND電位に接続される。コンパレータ回路CMPは、容量Cdの電圧と閾値電圧とを比較し、入力信号Viを遅延させた信号Vdを出力する。
ここで、図19に示す遅延回路の動作について図20のタイミングチャートを用いて説明する。データキャリア装置20のIN端子及びGND端子間には、電圧振幅のHレベルがV1、LレベルがV2とする周波数一定で、パルスのHレベル期間(デューティ)がduty1とduty2の2つの値を有するパルス電圧VINが入力される。このデータキャリア装置20に入力されるパルス電圧VINをレベルシフト回路211により、HレベルをVREG、LレベルをGND電位となるように電圧振幅変換を行い、レベルシフト電圧Vsとして出力する。このレベルシフト電圧Vsを1/2分周回路212により、1/2分周を行い、レベルシフト電圧Vsの立ち上がりに同期して、HレベルとLレベルの切り替えが行われる遅延回路への入力信号Viを生成する。この入力信号Viは充放電制御回路232としてのトランジスタM7及びM8で構成されるンバータ回路に入力される。
ここで、充放電電流設定回路231において、充放電電流設定抵抗Rcの両端には、電源電圧VREGを抵抗R1とR2で抵抗分割した電圧がかかるため、電源電圧VREGに比例した充放電電流Icが設定され、その充放電電流Icは以下となる。
充放電電流Ic=R2/(R1+R2)×VREG/Rc
この充放電電流Icが充放電制御回路232への入力信号Viに基づいて、遅延時間設定容量Cdへの充電と放電に切り替えられる。容量Cdは、入力信号Viに応じて充電及び放電を行う。入力信号ViがLレベルにおいては、インバータ回路のPMOSトランジスタM7がオン、NMOSトランジスタM8がオフするため、遅延時間設定容量Cdへ充電電流Icが流れ込み、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdは上昇する。また、入力信号ViがHレベルにおいては、インバータ回路のPMOSトランジスタM7がオフ、NMOSトランジスタM8がオンするため、遅延時間設定容量Cdから放電電流Icが流れ出し、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdは低下する。これにより、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdは、入力信号Viの立ち下がりにて充放電電流設定回路231により設定された充電電流IcでGND電位から充電を開始して、レギュレータ回路24の出力電圧VREGに到達する。そして、入力信号Viの立ち上がりにて充放電電流設定回路231により設定された放電電流Icで電位VREGから放電を開始して、GND電位に到達することとなる。
ここで、電源電圧VREGを抵抗R3、R4及びR5で抵抗分割することにより電源電圧VREGに相関のある閾値が設定される。遅延時間設定容量Cdの電圧VCdの電圧レベルを検出する電圧検出回路233としてのヒステリシス付きコンパレータ回路CMPにおいて、以下のように抵抗値を設定する。
R3=2×R4
R5=3×R4
すると、まず、入力信号ViがHレベルの期間が十分長く続き、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdがほぼGND電位まで低下している状態において、コンパレータ回路CMPの+側入力端子がほぼGND電位である。そのため、コンパレータ回路CMPの出力端子電圧VdはLレベルとなっており、ヒステリシス電圧制御NMOSトランジスタM9はオフしている。ここで、入力信号ViがLレベルとなると、インバータ回路のPMOSトランジスタM7がオン、NMOSトランジスタM8がオフするため、遅延時間設定容量Cdへ充電電流Icが流れ込み、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdは上昇する。ここで、ヒステリシス電圧制御NMOSトランジスタM9がオフしているため、ヒステリシス付きコンパレータの閾値は、以下のようになっている。
立ち上がり検出閾値=(R4+R5)/(R3+R4+R5)×VREG
=(R4+3×R4)/(2×R4+R4+3×R4)×VREG
=2/3×VREG
遅延時間設定容量Cdの電圧VCdがこの立ち上がり検出閾値を超えると、コンパレータ回路CMPの出力端子電圧VdがHレベルとなるとともに、ヒステリシス電圧制御NMOSトランジスタM9がオンする。次に、入力信号ViがHレベルとなると、インバータ回路のPMOSトランジスタM7がオフ、NMOSトランジスタM8がオンするため、遅延時間設定容量Cdから放電電流Icが流れ出し、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdは低下する。ここで、ヒステリシス電圧制御NMOSトランジスタM9がオンしているため、ヒステリシス付きコンパレータの閾値は、以下のようになっている。
立ち下がり検出閾値=R4/(R3+R4)×VREG
=R4/(2×R4+R4)×VREG
=1/3×VREG
遅延時間設定容量Cdの電圧VCdがこの立ち下がり検出閾値を超えると、コンパレータ回路CMPの出力端子電圧VdがLレベルとなるとともに、ヒステリシス電圧制御NMOSトランジスタM9がオフする。
このとき、遅延時間設定容量Cdの電圧VCdの立ち上がり時、立ち下がり時の遅延時間は以下となる。
立ち上がり時遅延時間=Cd×(2/3×VREG−0)/(R2/(R1+R2)×VREG/Rc)
=2/3×(R1+R2)/R2×Cd×Rc
立ち下がり時遅延時間=Cd×(VREG−1/3×VREG)/(R2/(R1+R2)×VREG/Rc)
=2/3×(R1+R2)/R2×Cd×Rc
したがって、立ち上がり時遅延時間と立ち下がり時遅延時間とが等しくなることとなる。充放電電流及び電圧検出回路の閾値とを、回路の電源電圧であるレギュレータ回路24の出力電圧VREGに相関のある値に設定する。これにより、遅延時間は抵抗R1及びR2の抵抗比と遅延時間設定容量Cdと充放電電流抵抗値Rcのみで設定される値となる。ここで、一般的な半導体プロセスにてデータキャリア装置20を作成した場合、この抵抗R1及びR2の抵抗比はほぼ一定に保たれるため、立ち上がり時遅延時間と立ち下がり時遅延時間は遅延時間設定容量Cdと充放電電流抵抗値Rcのみで設定される。この遅延回路への入力信号Viと遅延回路からの出力信号VdはEX−OR(排他的論理和)回路241がEX−OR演算することにより、データキャリア装置20のクロック信号CLKが生成される。そのため、立ち上がり時遅延時間と立ち下がり時遅延時間がクロック幅に相当することとなり、クロック幅が遅延時間設定容量Cdと充放電電流抵抗値Rcのみで設定される一定値となる。
ここで、本実施形態においては、クロック幅が遅延時間設定容量Cdと充放電電流抵抗値Rcのみで設定される。そのため、レギュレータ回路24の出力電圧VREGを保持する保持容量Coの値が小さく、過渡的に出力電圧VREGが大きく低下したとしても、その影響を受けず、一定のクロック幅を有するクロック信号CLKを出力することが可能となる。カレントミラー回路やインバータ回路なども回路が動作可能な電源電圧範囲は広いため、電源電圧であるレギュレータ回路24の出力電圧VREGが過渡的に低下しても十分動作可能である。なお、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22は、論理回路によりほとんどの回路を構成しており、論理回路が動作するための回路の電源電圧であるレギュレータ回路24の出力電圧VREGは十分低い電圧である。そのため、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22もレギュレータ回路24の出力電圧VREGの過渡的な低下の影響を受けにくい回路構成となっている。
本実施形態では、レギュレータ回路24の出力電圧VREGを保持する保持容量Coの値が小さくても、簡単な回路構成で、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22が誤動作することなく安定して動作可能な安価なデータキャリア装置20を実現できる。
また、出力電圧VREGの瞬間的な低下に対して影響を受けにくい回路構成として、充放電電流値をある基準電圧と充放電電流抵抗値で設定し、電圧検出回路233の電圧レベルを検出するヒステリシス付きコンパレータの閾値電圧をその基準電圧から設定する。これによっても、クロック幅が遅延時間設定容量と充放電電流抵抗値のみで設定できる回路構成は可能である。しかし、その場合、出力電圧VREGの瞬間的な低下の影響を受けにくくするため、GND電位に近い電圧に電圧検出回路233の電圧レベルを検出するヒステリシス付きコンパレータの閾値電圧を設定する必要がでてくる。このとき、遅延時間設定容量Cdの動作電圧範囲や、電圧検出回路233の検出電圧の電圧範囲もGND電位に近い電圧に設定する必要がある。このとき、例えば、ヒステリシス付きコンパレータの持つオフセット電圧特性が遅延時間設定容量Cdや電圧検出回路233の電圧範囲に対して無視できないほど大きくなる。そのため、遅延時間の精度が悪化することとなり、生成するクロック幅の精度を向上させるには、遅延時間設定容量Cdや電圧検出回路の電圧範囲を大きく取っている本実施形態が有効である。
なお、第1〜第7の実施形態において、データキャリア駆動装置25からデータキャリア装置20のIN端子に入力されるパルス電圧のHレベル期間(デューティ)の種類は3値以上の多値であってもよい。仮に、2値であるときには、この2つのHレベル期間(デューティ)が容易に識別できれば、2つのHレベル期間(デューティ)を合計した際に100%となる関係である必要はない。
また、第1〜第7の実施形態の説明において、信号端子としてのIN端子と、基準電圧端子としてのGND端子の2端子からなる構成としたが、基準電圧端子は必ずしもGND電位である必要はない。例えば、データキャリア駆動装置から、データキャリア装置の1端子に対して、基準電圧としてある定電圧が入力され、データキャリア装置の残るもう1端子に対して、データキャリア駆動装置から信号が入力される構成である。また、例えば、データキャリア装置の基準電圧をデータキャリア駆動装置から入力せず、データキャリア装置の1端子に対して、データキャリア駆動装置以外からある基準電圧が入力される場合も考えられる。また、例えば、データキャリア装置の基準電圧端子が定電圧ではなく、データキャリア駆動装置からデータキャリア装置の2端子に入力される信号が、ともに周波数およびデューティ信号を有している構成であったりしてもよい。データキャリア装置の2端子間に発生する信号を基にデータキャリア駆動装置とデータキャリア装置間のデータ通信を行うことができれば、データキャリア駆動装置及びデータキャリア装置の信号はいかなる構成であってもよい。
また、上記実施形態の説明において、同様の機能を有する回路構成であれば、上記に述べた回路構成に限定される必要はない。
以上のように、第1〜第7の実施形態によれば、第1及び第2の接点を介してデータ通信を行うデータキャリア装置及びその駆動装置を有する2線接触式データ通信システムが提供される。データキャリア駆動装置とデータキャリア装置とは、第1の接点であるIN端子と第2の接点である基準電圧端子としてのGND端子の2端子のみで接続される。データキャリア駆動装置からIN端子を介してデータキャリア装置に電圧が印加され、第2の接点である基準電圧端子としてのGND端子が接地される。データキャリア装置は、IN端子から印加される電圧により全ての回路の電源を生成する。クロック生成回路は、IN端子から印加される電圧に相関のあるクロック信号を生成する。データ信号生成回路は、IN端子から印加される電圧に相関のあるデータ信号を生成する。内部回路は、クロック生成回路から出力される信号をクロック信号とし、データ信号生成回路から出力される信号をデータ信号とし、これらの信号を基にしてデータ通信を行う。
第1〜第5の実施形態によれば、レギュレータ回路は、データキャリア装置における内部回路の電源電圧を供給する。レベルシフト回路は、データキャリア装置のIN端子から印加される電圧信号の電圧振幅変換を行う。レギュレータ回路及びレベルシフト回路は同一の基準電圧回路を有し、レギュレータ回路の出力電圧とレベルシフト回路の閾値電圧とが相関を持つ。
第6及び第7の実施形態によれば、クロック生成回路は、充放電電流値及び電圧検出回路の閾値を回路の電源電圧に相関のある値に設定し、遅延時間設定容量と充放電電流抵抗値のみで設定されるクロック信号を生成する。
2個の接点で、双方向のデータ通信を可能にすることでシステムを小型化し、安価なシステムを構成できる。また、厳密な精度が不要な簡単な回路構成にて、誤動作しにくい安定したデータ通信を可能にするデータキャリア装置を実現することができる。また、第6及び第7の実施形態によれば、クロック生成回路21及びデータ信号生成回路22が誤動作することなく安定して動作可能な安価なデータキャリア装置を実現することができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の第1の実施形態に係るデータキャリア装置及びその駆動装置の構成例を示す図である。 図1の構成の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るデータキャリア装置及びその駆動装置の構成をより具体的に示す図である。 図3の構成の動作を示すタイミングチャートである。 図3のクロック生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る回路構成例を示す図である。 図6の回路の動作を示すタイミングチャートである。 図6の回路の動作を示すタイミングチャートである。 図6の回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るレギュレータ回路及びレベルシフト回路の回路構成例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るデータキャリア装置及びその駆動装置の構成をより具体的に示す図である。 電流制御回路の構成例を示す図である。 図12の電流制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 従来の電流制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第5の実施形態に係る電流制御回路の構成例を示す図である。 図15の電流制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第6の実施形態に係る遅延回路の構成例を示す図である。 図17の遅延回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第7の実施形態に係る遅延回路の回路構成例を示す図である。 図19の遅延回路の動作を示すタイミングチャートである。 従来のデータ通信システムの構成例を示す図である。 従来の2個の接点で行うデータ通信システムの構成例を示す図である。 図22のシステムの動作を示すタイミングチャートである。 従来の2個の接点で行うデータ通信システムの構成例を示す図である。 従来の定電流回路の出力波形が低速に変化するようにした構成例を示す図である。
符号の説明
10 データキャリア装置
11 クロック生成回路
12 データ信号生成回路
13 内部回路
14 レギュレータ回路
15 データキャリア駆動装置

Claims (14)

  1. デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である受信信号を入力する信号端子と、
    第1の基準電圧を入力する基準電圧端子と、
    前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック生成回路と、
    前記受信信号のデューティ比を識別してデータ信号を生成するデータ信号生成回路と、
    前記信号端子に送信信号を出力する送信回路と、
    内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に前記クロック生成回路、前記データ信号生成回路及び前記送信回路の電源電圧を生成するレギュレータ回路と
    前記第2の基準電圧を生成する基準電圧回路と、
    前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフト回路とを有し、
    前記レギュレータ回路は、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、
    前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とするデータ通信装置。
  2. 前記送信回路は、前記受信信号がハイレベルの期間内にのみ前記送信信号を出力することを特徴とする請求項1記載のデータ通信装置。
  3. さらに、前記レギュレータ回路により生成される電源電圧を保持するための容量を有することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ通信装置。
  4. 前記レベルシフト回路は、前記受信信号を前記電源電圧及び前記第1の基準電圧のパルスにレベルシフトすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデータ通信装置。
  5. 前記送信回路は、前記信号端子に接続され、前記信号端子に前記送信信号を出力するために定電流制御信号に応じて定電流を流すか否かを制御する電流制御回路を有し、
    前記電流制御回路は、前記定電流制御信号を遅延させるための遅延回路と、前記遅延した定電流制御信号に応じて定電流を流すか否かを制御する制御回路とを有することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ通信装置。
  6. 前記クロック生成回路は、
    前記受信信号をレベルシフトするレベルシフト回路と、
    前記レベルシフトされた信号を分周する分周回路と、
    前記分周された信号を遅延させる遅延回路と、
    前記分周回路の出力信号及び前記遅延回路の出力信号を基に論理演算を行ってクロック信号を出力する論理演算回路と
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ通信装置。
  7. 前記遅延回路は、
    入力信号に応じて充電及び放電を行う容量と、
    前記容量の電圧と閾値電圧とを比較し、前記入力信号を遅延させた信号を出力するコンパレータ回路と
    を有することを特徴とする請求項記載のデータ通信装置。
  8. 前記遅延回路は、
    電流を流す電流設定回路と、
    前記電流設定回路とカレントミラーを構成し、前記入力信号に応じて前記容量に対して充電及び放電を行う充放電制御回路と
    を有することを特徴とする請求項記載のデータ通信装置。
  9. 前記コンパレータ回路の閾値電圧は、前記電源電圧に相関のある電圧であり、
    前記電流設定回路は、前記電源電圧に相関のある電流を流すことを特徴とする請求項記載のデータ通信装置。
  10. 前記基準電圧回路は、バンドギャップ基準電圧を前記第2の基準電圧として生成するバンドギャップ基準電圧発生回路であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のデータ通信装置。
  11. 前記遅延回路は、
    充放電電流を設定するための充放電電流設定回路と、
    前記分周回路からの出力信号が入力され充放電を制御する充放電制御回路と、
    前記充放電制御回路からの出力信号により遅延時間を設定するための遅延時間設定容量と、
    前記遅延時間設定容量の電圧値を検出する電圧検出回路とを有し、
    前記充放電電流設定回路は、前記レギュレータ回路の出力電圧に相関のある電流を設定し、
    前記電圧検出回路は、前記遅延時間設定容量の電圧値を前記レギュレータ回路の出力電圧に相関のある閾値で検出することを特徴とする請求項記載のデータ通信装置。
  12. 受信信号を入力する信号端子と、
    第1の基準電圧を入力する基準電圧端子と、
    前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック生成回路と、
    前記受信信号を基にデータ信号を生成するデータ信号生成回路と、
    前記クロック信号と前記データ信号を受信し、前記信号端子に送信信号を出力する送信回路と、
    内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に前記クロック生成回路、前記データ信号生成回路及び前記送信回路の電源電圧を生成するレギュレータ回路と
    前記第2の基準電圧を生成する基準電圧回路と、
    前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフト回路とを有し、
    前記レギュレータ回路は、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、
    前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とするデータ通信装置。
  13. 第1のデータ通信装置及び第2のデータ通信装置が少なくとも信号端子を介して接続されるデータ通信システムであって、
    前記第1のデータ通信装置は、
    データに応じて、デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である信号を前記信号端子を介して前記第2のデータ通信装置に出力する電圧振幅変調回路と、
    前記信号端子に流れる電流に応じてデータ信号を生成する電流検出回路とを有し、
    前記第2のデータ通信装置は、
    デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である前記信号を受信信号として前記第1のデータ通信装置から入力する信号端子と、
    第1の基準電圧を入力する基準電圧端子と、
    前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック生成回路と、
    前記受信信号のデューティ比を識別してデータ信号を生成するデータ信号生成回路と、
    前記信号端子に送信信号を出力する送信回路と、
    内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に前記クロック生成回路、前記データ信号生成回路及び前記送信回路の電源電圧を生成するレギュレータ回路と
    前記第2の基準電圧を生成する基準電圧回路と、
    前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフト回路とを有し、
    前記レギュレータ回路は、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、
    前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とするデータ通信システム。
  14. デューティ比が異なる部分を有し、かつパルス周波数が一定である受信信号を信号端子に入力する受信信号入力ステップと、
    第1の基準電圧を基準電圧端子に入力する基準電圧入力ステップと、
    前記受信信号を基にクロック信号を生成するクロック信号生成ステップと、
    前記受信信号のデューティ比を識別してデータ信号を生成するデータ信号生成ステップと、
    前記信号端子に送信信号を出力する送信信号出力ステップと、
    内部で生成された第2の基準電圧、前記受信信号及び前記第1の基準電圧を基に電源電圧を生成する電源電圧生成ステップと
    前記第2の基準電圧を生成する基準電圧生成ステップと、
    前記第2の基準電圧に相関のある閾値を基に前記受信信号のパルスをレベルシフトするレベルシフトステップとを有し、
    前記電源電圧生成ステップは、前記第2の基準電圧に相関のある電源電圧を生成し、
    前記閾値と前記電源電圧との間に相関を有することを特徴とするデータ通信方法。
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