JP4249520B2 - ガスバリア性積層材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に食品や医薬品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージに用いられるガスバリア性積層材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスバリア性積層材として、プラスチックフィルムを基材に用いたガスバリアフィルムは、主に、(イ)内容物の品質を変化させる原因となる酸素や水蒸気等の影響を防ぐために、食品や医薬品等の包装材料として用いられたり、(ロ)液晶表示パネルやEL表示パネル等に形成されている素子が、酸素、水蒸気に触れて性能劣化するのを避けるために、電子デバイス等のパッケージ材料として用いられている。ガスバリアフィルムには、ガスバリア性を有するフィルムを貼り合わせるものや、ガスバリア性を有する層を湿式成層または乾式成層するものが従来から知られている。
【0003】
このようなガスバリア性を有するフィルムは、プラスチックフィルムを基材として、その片面または両面にガスバリア層を形成する構成をとるのが一般的である。そして、当該ガスバリア性プラスチックフィルムは、CVD法及びPVD法等の様々な方式で形成されているが、何れの方法を用いた場合であっても、従来のガスバリアフィルムは2cc/m2/day・atm程度の酸素透過率(OTR)や2g/m2/day程度の水蒸気透過率(WVTR)を有するにすぎず、より高いガスバリア性を必要とする用途に使用される場合には、未だ不充分なものであった。
【0004】
ガスバリア性を有する層を高分子樹脂基材上に乾式成層する方法として、プラズマCVD法等の乾式成層法を用いて酸化珪素層(シリカ層)や酸化アルミニウム層(アルミナ層)を形成する方法が知られている。(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照。)
【0005】
【特許文献1】
特開平8−176326号公報
【特許文献2】
特開平11−309815号公報
【特許文献3】
特開2000−6301号公報
【0006】
また、スパッタリング法によってガスバリアフィルムにおけるガスバリア層やその他の薄膜を積層してなる積層体を形成した場合、透過率を向上させるために、酸素雰囲気下でスパッタリング成膜すると、透過率は向上するが、ガスバリア性は悪化してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明では、基材上に、スパッタリング法によってガスバリア層を形成した場合に、透明性を損ねることなく、ガスバリア性の向上したガスバリア性積層材の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のガスバリア性積層材の製造方法は、基材と、当該基材の片面または両面に、スパッタリング法によって形成された窒化酸化珪素ガスバリア層を有するガスバリア性積層材において、該窒化酸化珪素ガスバリア層がスパッタリング法により窒化珪素ターゲットを使用し、アルゴンガスのみを導入した雰囲気下またはアルゴンガスと窒素ガスとのみを導入した雰囲気下で窒化酸化珪素ガスバリア層を形成したものであることを特徴とする。ガスバリア層(膜)はアルゴンガスのみの放電では茶褐色となり、ディスプレイ用透明性を必要とする用途では好ましくない。公知の事実としてはアルゴンガスに加えて酸素を入れることにより上述のガスバリア層は透明となる。
しかし、酸素を入れることによりガスバリア性が低下することも公知の事実である。そこで本発明はアルゴンのみの放電で茶褐色なガスバリア層を形成し、その後に窒素原子を含むガスを用いたプラズマ処理により、ガスバリア性を損なうことなく、かつ透明なガスバリア性積層材の製造方法が提供できる。
【0009】
上述の基材は、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、結晶化ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリノルボルネン樹脂、または環状ポリオレフィン樹脂の中で、ガラス転移温度(Tg)120℃以上であり、かつ全光線透過率80%以上であることが好ましい。
これらの基材にアルゴンガスのみを導入した雰囲気下またはアルゴンガスと窒素ガスとのみを導入した雰囲気下で、スパッタリング法により窒化珪素ターゲットを使用して、茶褐色の窒化酸化珪素のガスバリア膜を形成し、その後に窒素原子を含むガスを用いたプラズマ処理を行なうことにより、ガスバリア膜の透明性を向上させ、高ガスバリア性を実現する。
【0010】
本発明によれば、アルゴンガスのみを導入した雰囲気下またはアルゴンガスと窒素ガスと窒素ガスとのみを導入した雰囲気下で窒化酸化珪素膜ガスバリア層を、基材の片面又は両面にスパッタリング法により形成することによって、ガスバリア性積層材を製造した場合、ガスバリア層の酸素透過率、及び水蒸気透過率を従来のそれよりも小さくすること、つまり、ガスバリア性積層材のガスバリア性を向上することができる。但し、ガスバリア層は茶褐色となり透明性は低い。そこで、後処理として、窒素原子を含むガスを用いたプラズマ処理を行なうことにより、ガスバリア層の透過率向上し、ガスバリア性は劣化せず、ガスバリア膜を形成することができる。
本発明のアルゴンガスのみを導入した雰囲気下またはアルゴンガスと窒素ガスとのみを導入した雰囲気下で窒化酸化珪素ガスバリア層を設けた後、窒素原子を含むガスを用いたプラズマ処理によって、ガスバリア性積層材の透明性及びガスバリア性が向上する理由は、窒素原子を含むガスを用いたプラズマ処理により、窒化酸化珪素膜中のダングリングボンド等の未結合手部分に窒素が取り込まれるか、または結合力の弱い結合部分がプラスマ処理により切断および再結合が生じ、より緻密でかつ透明な膜となるためであると考えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のガスバリア性積層材は基材と、前記基材の片面または両面に、アルゴンガス雰囲気下またはアルゴンガスと窒素ガスの混合ガス雰囲気下で、スパッタリング法で形成された窒化酸化珪素ガスバリア層を有することを特徴とするものである。
また、そのガスバリア層に窒素プラズマ後処理を行なうことにより、透明となり、かつガスバリア性を劣化させないようにすることができる。
例えば、本発明のガスバリアフィルム1は基材上にアルゴンガス雰囲気下でスパッタリング法により樹脂基材2と当該基材2の片面または両面(図1に示すバリアフィルム1は片面)に窒化酸化珪素系ガスバリア膜3を設けた構成となっている。
以下、本発明のガスバリア性積層材1を構成する基材2、及びガスバリア層3を有する積層体について説明する。
【0012】
(ガスバリア層)
まず本発明におけるガスバリア層について説明する。本発明におけるガスバリア層は、ガスバリア性を有し、真空成膜法であるスパッタリング法で形成されたものであり、窒化酸化珪素を主成分として構成される。
本発明のスパッタリング法では、電場や磁場を利用してアルゴンガスの不活性ガスの電離(プラズマ化)を行い、更に、電離したイオンを加速することにより得られる運動エネルギーによって、ターゲットの原子を叩き出す。そして、その叩き出された原子が対向する基材上に堆積し、目的とする膜を形成する。このスパッタリング法では、アルゴンのスパッタガスを、電場や磁場を利用して電離(プラズマ化)し、加速することで、ターゲット表面に衝突させる。そして、プラズマ粒子が衝突したターゲットからはターゲット原子がはじき出され、このはじき出された原子が被処理体上に堆積してスパッタ膜が形成される。
【0013】
本発明では、スパッタリング法のターゲットに窒化珪素を使用し、ターゲットとスパッタ膜が形成される基材の存在する雰囲気は、アルゴンガスのみの雰囲気かまたはアルゴンガスと窒素ガスの混合ガス雰囲気下である。そして、その得られたスパッタ膜(ガスバリア層)に対し、窒素プラズマの後処理を行なう。なお、本発明においては、スパッタリング法により形成された膜は、窒化珪素膜を形成することを意図しているが、その結果形成される膜は酸素元素を含む、窒化酸化珪素膜となる場合が多い。窒化酸化珪素膜となる理由は、成膜時に十分な真空引きを行っても、成膜室内部に水分や酸素が残留し、これらが成膜時に膜中に取り込まれるためである。具体的には、成膜室内部に水分、酸素が残留する場所として、成膜チャンバーおよび防着板、成膜のための導入ガスに含まれる不純物ガス、成膜ターゲット、成膜基板表面などが挙げられる。残留ガス成分を取り除き窒化珪素膜を作製しようと試みた場合でも、例えばX線光電子分光法のような手法により形成された薄膜の組成分析を行うと、その膜は珪素、窒素、酸素から成り立っている場合がほとんどである。
また本発明においてガスバリア層は、窒化酸化珪素を主成分とし、その他の成分として、以下に示すような無機材料を含有させ、高いガスバリア性を維持させることができる。
アルミニウム、亜鉛、アンチモン、インジウム、セリウム、カルシウム、カドミウム、銀、金、クロム、珪素、コバルト、ジルコニウム、スズ、チタン、鉄、銅、ニッケル、白金、パラジウム・ビスマス、マグネシウム、マンガン、モリブデン、バナジウム、バリウム、等を上げることができ、これら金属または金属酸化物、窒化物を2種類以上混合させてもよい。
また、酸化インジウムスズ(ITO)等も本発明のガスバリア層として用いることができる。また、不透明なガスバリア層の形成に用いられる材料としては、具体的にはアルミニウム、シリコン等を挙げることができ、また金属の薄層も用いることが可能である。
【0014】
本発明においては、例えば包装材として用いる場合等のようにガスバリア性プラスチックフィルムに透明性が要求される用途が多い。したがって、本発明においてはガスバリア層が透明であることが好ましい。
本発明においては、ガスバリア層が窒化酸化珪素を主成分として構成されることが好ましい。ガスバリア層が窒化酸化珪素により構成されることにより、高いガスバリア性を有する層とすることが可能であるからである。
このとき、1.6〜2.1の屈折率を有するように窒化酸化珪素膜を形成することがより好ましい。このような特性の窒化酸化珪素膜を備えるガスバリア性プラスチックフィルムはガスバリア性、透明性の点で極めて高い性能を有するものとすることが可能となるからである。
【0015】
窒化酸化珪素膜の屈折率を1.6〜2.1にするにはスパッタリング雰囲気下の成膜圧力や投入電力の大きさ等を調節することによって、上記範囲内に制御することができる。この範囲の屈折率を有する窒化酸化珪素膜は、緻密で不純物の少ない窒化酸化珪素膜となり、極めて優れたガスバリア性を発揮する。こうした屈折率は、光学分光器によって測定された透過率と反射率とを測定し、光学干渉法を用いて633nmでの屈折率で評価したものである。
屈折率が1.6未満となる場合は、投入電力が小さい場合、成膜圧力が高い場合にしばしば見られ、成膜された窒化酸化珪素膜が疎になって、酸素透過率と水蒸気透過率が大きくなり、十分なバリア性を発揮することができない。一方、屈折率が2.1よりも大きくなる場合は、投入電力が大きい場合、成膜圧力が低い場合にしばしばみられ、膜事自体は緻密性が高くなるものの、膜の応力が大きくなり、カールが強くなり、実際の酸素透過率、水蒸気透過率が大きくなり十分なバリア性を発揮することができない。
【0016】
上述した各特性を有する窒化酸化珪素膜を5〜300nmの厚さという薄い厚さで形成した積層体は、窒化酸化珪素膜にクラックが入りづらいので、優れたガスバリア性を発揮するガスバリア性積層材として用いることができる。窒化酸化珪素膜が5nm未満の場合は、窒化酸化珪素膜が基材全面を覆うことができないことがあり、ガスバリア性を向上させることができない。一方、窒化酸化珪素膜の厚さが300nmを超えると、クラックが入り易くなること、透明性や外観が低下すること、基材フィルムのカールが増大すること、さらに、量産し難く生産性が低下してコストが増大すること、等の不具合が起こり易くなる。
【0017】
また、本発明の積層体をガスバリア性プラスチックフィルムとして包装材料等、フレキシブル性が要求される用途として用いる場合には、形成される窒化酸化珪素膜の機械的特性や用途を勘案し、その厚さを5〜30nmとすることがより好ましい。窒化酸化珪素膜の厚さを5〜30nmとすることによって、軟包装材料としてのフレキシブル性を持たせることができ、フィルムを曲げた際のクラックの発生を防ぐことができる。本発明の積層体をガスバリア性プラスチックフィルムとして用い、かつ比較的薄さを要求されない用途、例えば、フィルム液晶ディスプレイ用ガスバリア膜、フィルム有機ELディスプレイ用ガスバリア膜またはフィルム太陽電池用ガスバリア膜等の用途等に用いられる場合には、ガスバリア性が優先して要求されるので、前述の5〜30nmの範囲よりも厚めにすることが好ましく、その厚さを30〜200nmとすることが生産性等も考慮した場合により好ましい。
【0018】
(基材)
次に、本発明におけるガスバリア性積層材の基材について説明する。本発明における基材は、ガラス基板や、有機材料で形成されたフィルム状やシート状のものが使用できる。
本発明の基材に用いられる有機材料として、具体的には、、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、結晶化ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリノルボルネン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂が挙げられる。またガラス基材やガラス基材上に遮光層、カラーフィルター層や色変換層等を設けた基板を用いることも可能である。また、ガラス基材上に前述の有機材料を塗布し、熱、光、電子線等の照射により硬化させた積層基材を用いることも可能である。
【0019】
また、ベースとなる任意の樹脂上の少なくとも一方に、上記の樹脂のうちから任意に選択される一または二以上の樹脂が接着されてなる複合樹脂であってもよい。
本発明においては、上記の材料の中でも、ガラス転移温度(Tg)120℃以上、全光線透過率80%以上のものであることが好ましい。ガラス転移温度(Tg)が上記の値以上であることにより、ガスバリア性プラスチックフィルムとした際に、成型等の処理をすることが可能となることから、様々な用途に使用することが可能となるからである。
また、全光線透過率が上記の値以上であることにより、基材が透明なものとすることが可能となり、ガスバリア性プラスチックフィルムを透明なものとすることが可能となることから、例えば包装材料や、有機EL素子等の電子デバイスにも使用することが可能となるからである。
【0020】
本発明に用いられる基材は、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押し出し機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の基材を製造することができる。
基材として、プラスチックフィルムを用いれば、柔軟性を有しているため、また成型処理等が可能となり、様々な用途に使用できる。尚、基材として、ガラス基板を用いることも可能であり、そのガラス基板上に、窒化酸化珪素のガスバリア層をスパッタリング法により形成したガスバリア性積層材は、そのガスバリア層の透明性、光学特性(屈折率)、酸素や水蒸気等のガスバリア性の特徴を生かして利用することができる。
【0021】
(ガスバリア性プラスチックフィルム)
次に本発明におけるガスバリア性積層材において、基材にプラスチックフィルムを使用したガスバリア性プラスチックフィルムについて説明する。
本発明におけるガスバリア性プラスチックフィルムは、上述したプラスチックフィルム基材上に、窒化酸化珪素系ガスバリア層を形成したプラスチックフィルムである。本発明によれば、基材上にスパッタリング法で窒化珪素ターゲットを使用し、アルゴンガス雰囲気下でガスバリア層を形成し、その後に窒素プラズマ処理をすると、ガスバリア性を損ねることなく、透明性を向上させたガスバリア層の形成が可能である。
【0022】
また、上記ガスバリア層が1層以上20層以下で積層されていることが好ましく、特に2層以上10層以下で積層されていることが、製造効率等の面からも好ましい。これにより、ガスバリア性プラスチックフィルムに、より高いガスバリア性を付与することが可能となるからである。
さらに、本発明のガスバリア性プラスチックフィルムは、上述した基材、およびガスバリア層を有しているものであれば、その他の作用を有する薄膜等を複数積層したものであってもよい。
【0023】
このような本発明のガスバリアフィルムは、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下で水蒸気透過率が0.3g/m2/day以下で、より好ましくは酸素透過率が0.1cc/m2/day・atm以下、水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下で極めて優れたガスバリア性を発揮する。本発明のガスバリアフィルムは、内容物の品質を変化させる原因となる酸素と水蒸気をほとんど透過させないので、高いガスバリア性が要求される用途、例えば食品や医薬品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料用に好ましく用いることができる。また、その高度なガスバリア性及び耐衝撃性を共に有する点から、例えば各種ディスプレイ用基材として用いることが可能である。また太陽電池のカバーフィルム等にも用いることができる。
【0024】
得られた透明ガスバリアフィルムについて、酸素ガス透過率測定と水蒸気透過率測定を行ってガスバリア性を評価した。酸素ガス透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN2/20)を用い、バックグラウンド除去を行う、インディビジュアルゼロあり測定法により、23度 90%Rhの条件で測定した。水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8度 100%Rhの条件で測定した。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0025】
【実施例】
以下に実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
窒化酸化珪素膜成膜とプラズマ処理にわけて、詳細を説明する。
(窒化酸化珪素膜成膜)
図1に示すように、基材2としてシート状のポリエーテルスルフォン樹脂フィルム(膜厚100μm、両面易接着層つき、住友ベークライト製)を準備し、これをマグネトロンスパッタリング装置(アネルバ製、SPF−730H)のチャンバー内に装着した。次にマグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内を油回転ポンプおよびクライオポンプにより、到達真空度3.0×10-4Paまで減圧した。ターゲットは窒化珪素を使用し、アルゴン(Ar)ガス30sccmを導入し、周波数13.56MHzの高周波電力(投入電力1.2kW)を印加し、成膜圧力0.25Pa、膜厚150nmでポリエーテルスルフォン樹脂フィルム上に窒化酸化珪素膜の成膜を行い、基材2上にガスバリア層3を形成した。
【0026】
(プラズマ処理)
次に、図2に示すような平行平板型プラズマCVD装置4(アネルバ製、PED−401)を用い、基材Sとして上述スパッタリング成膜したガスバリアフィルムを準備し、これをプラズマCVD装置4のチャンバー5の下部電極6側に装着した。次に、プラズマCVD装置4のチャンバー5を油回転ポンプ及びターボ分子ポンプ8により、到達真空度1.0×10−2Paまで減圧した。その後、原料供給装置10から窒素ガス(N2)を原料供給ノズル9を経由して、チャンバー5内に、窒素ガス(N2)を30sccmで導入した。チャンバーと真空排気ポンプの間にある、圧力調整用バルブを調節して、チャンバー内圧力を20Paとなるよう調整した。次に、下部電極6に90kHzの周波数を有する電力(投入電力:200W)が印加され、下部電極6と上部電極7との間で(チャンバー5内の原料供給ノズル9の開口部(ガス導入口)近傍で)、グロー放電プラズマPが発生させた。ガスバリアフィルムの窒化酸化珪素膜に対し、窒素プラズマ処理を1分間行なった。
【0027】
(実施例2)
図1に示すように、基材2としてシート状のポリエーテルスルフォン樹脂フィルム(膜厚100μm、両面易接着層つき、住友ベークライト製)を準備し、これをマグネトロンスパッタリング装置(アネルバ製、SPF−730H)のチャンバー内に装着した。次にマグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内を油回転ポンプおよびクライオポンプにより、到達真空度3.0×10-4Paまで減圧した。ターゲットは窒化珪素を使用し、アルゴン(Ar)ガス30sccm、窒素(N2)ガス1sccm導入し、周波数13.56MHzの高周波電力(投入電力1.2kW)を印加し、成膜圧力0.25Pa、膜厚150nmとなるよう、ポリエーテルスルフォン樹脂フィルム上に窒化酸化珪素膜の成膜を行い、基材2上にガスバリア層3を形成した。
【0028】
(プラズマ処理)
実施例1と同様に、窒素(N2)ガスによる窒素プラズマ処理を行った。
【0029】
(実施例3)
(窒化酸化珪素膜成膜)
実施例1と同様に窒化酸化珪素膜を作製した。
(プラズマ処理)
実施例1のプラズマ処理条件に対して、窒素(N2)ガス30sccm導入する代わりに、アンモニアガス(NH3)30sccm導入し、プラズマ処理を行った以外は、同様に処理を行った。
【0030】
(実施例4)
(窒化酸化珪素膜成膜)
実施例2と同様に窒化酸化珪素膜を作製した。
(プラズマ処理)
実施例1のプラズマ処理条件に対して、窒素(N2)ガス30sccm導入する代わりに、三フッ化窒素(NF3)30sccm導入し、プラズマ処理を行った以外は、同様に処理を行った。
【0031】
(比較例1)
(窒化酸化珪素膜成膜)
実施例1と同様に窒化酸化珪素膜の成膜を行った。
(プラズマ処理)
実施例1で行った、プラズマ処理は行わなかった。
【0032】
(比較例2)
(窒化酸化珪素膜成膜)
実施例2と同様に窒化酸化珪素膜の成膜を行った。
(プラズマ処理)
実施例2で行った、プラズマ処理は行わなかった。
【0033】
(比較例3)
(窒化酸化珪素膜成膜)
実施例1と同様に窒化酸化珪素膜の成膜を行った。
(プラズマ処理)
実施例1のプラズマ処理条件に対して、窒素(N2)ガス30sccm導入する代わりに、アルゴン(Ar)30sccm導入し、プラズマ処理を行った以外は、同様に処理を行った
【0034】
(比較例4)
(窒化酸化珪素膜成膜)
実施例2と同様に窒化酸化珪素膜の成膜を行った。
(プラズマ処理)
実施例1のプラズマ処理条件に対して、窒素(N2)ガス30sccm導入する代わりに、アルゴン(Ar)30sccm導入し、プラズマ処理を行った以外は、同様に処理を行った。
【0035】
上記の得られた実施例及び比較例における、基材上にガスバリア層を設けたガスバリア性積層材に対し、下記方法にて、ガスバリア性、屈折率、全光線透過率の各測定、評価を行なった。
(試験方法)
1.ガスバリア性
得られた透明ガスバリア性プラスチックフィルムについて、酸素ガス透過率測定と水蒸気透過率測定を行って、ガスバリア性を評価した。
酸素透過率測定:酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製:OX−TRAN2/20)を用い、バックグラウンド除去を行う測定方法、インディビジュアルゼロあり測定を行い、23℃、90%Rhの条件で測定した。
水蒸気透過率測定:水蒸気透過率測定装置(MOCON社製:PERMATRAN―W3/31)を用い、37.8℃、100%Rhの条件で測定した。
【0036】
2.屈折率、膜厚測定
形成された膜の屈折率、膜厚の測定は、光学分光器(UV3100、島津製作所)によって透過率と反射率とを測定し、光学シュミレーションソフト(WVASE32、J.A.Woollam社)を用いて、光学解析により633nmでの屈折率、膜厚を求めた。
3.全光線透過率測定
窒化酸化珪素膜の全光線透過率の測定は、全光線透過率測定装置(COLOUR S&M COMPUTER MODEL SM−C、スガ試験機株式会社製)を用い、全光線透過率測定を行った。
【0037】
上記の評価結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004249520
【0038】
通常、ガスバリア性プラスチックフィルムの性能の良否を判断する場合には、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm、水蒸気透過率が0.3g/m2/dayを基準とし、これらの基準以下の場合には、ガスバリア性が優れていると判断される。また、全光線透過率は75%を基準とし、これ以上の場合は透明性が優れていると判断される。
表1からも明らかなように、実施例1から実施例4おけるガスバリア性プラスチックフィルムはともに酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下であり、水蒸気透過率が、0.3g/m2/day以下であり、優れたガスバリア性を有している。また、実施例1から実施例4のフィルムは、いずれも75%以下であり、透明性の高いものである。
それに対して、比較例1から比較例4ガスバリア透過量は酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下であり、水蒸気透過率が、0.3g/m2/day以下であるが、また全光線透過率は75%以下であり、透明性が低いことがわかる。
【0039】
【発明の効果】
本発明において、上記のように、アルゴンガスのみを導入した雰囲気下またはアルゴンガスと窒素ガスとのみを導入した雰囲気下で窒化酸化珪素膜ガスバリア層を、基材の片面又は両面にスパッタリング法により形成することによって、ガスバリア性積層材を製造した場合、ガスバリア層の酸素透過率、及び水蒸気透過率を従来のそれよりも小さくすること、つまり、ガスバリア性積層材のガスバリア性を向上することができた。但し、ガスバリア層は茶褐色となり透明性は低い。そこで、後処理として、窒素原子を含むガスを用いたプラズマ処理を行なうことにより、ガスバリア性を劣化させずに、ガスバリア層の透過率を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるガスバリア性積層材の一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明における窒素プラズマの後処理を行なう一つの実施形態を示す平行平板型プラズマCVD装置の概略図である。
【符号の説明】
1 ガスバリア性積層材
2 基材
3 ガスバリア層

Claims (7)

  1. 基材と、当該基材の片面または両面に、スパッタリング法によって形成された窒化酸化珪素ガスバリア層を有するガスバリア性積層材の製造方法において、
    該窒化酸化珪素ガスバリア層を、スパッタリング法により窒化珪素ターゲットを使用し、アルゴンガスのみを導入した雰囲気下またはアルゴンガスと窒素ガスとのみを導入した雰囲気下で形成し
    形成後の窒化酸化珪素ガスバリア層に、窒素原子を含むガスを用いたプラズマ後処理をおこなうことを特徴とするガスバリア性積層材の製造方法
  2. 前記窒素原子を含むガスが、窒素ガス(N 2 )であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性積層材の製造方法。
  3. 前記窒素原子を含むガスが、アンモニアガス(NH 3 )であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性積層材の製造方法。
  4. 前記窒素原子を含むガスが、三フッ化窒素(NF 3 )であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性積層材の製造方法。
  5. 前記基材は、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、結晶化ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリノルボルネン樹脂、または環状ポリオレフィン樹脂の中で、ガラス転移温度(Tg)120℃以上であり、かつ全光線透過率80%以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載のガスバリア性積層材の製造方法。
  6. 前記ガスバリア層の膜厚が5nm〜300nmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載のガスバリア性積層材の製造方法。
  7. 前記基材が、プラスチックフィルムであり、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下であり、水蒸気透過率は0.3g/m2/day以下であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一つに記載のガスバリア性積層材の製造方法。
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