JP4249388B2 - イチョウ抽出物の調製法 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、イチョウ(Ginkgo biloba) の葉の抽出物を調製する新規な方法を含む。本発明は、特に、治療上有用な新規な化学組成物を調製する方法に関する。特に、本発明は、イチョウの抽出物であって、その葉に通常存在する主要な内在性ラクトンの濃度を高め、その生物活性が向上したものに関する。更に本発明の方法により、最終組成物内のフラボングリコシド対ラクトンの比率の調節が可能となる。
【0002】
発明の背景
イチョウは、世界最古の種の一つであり、生きた化石と言われている(Zhongliang, Chin. Pharm. J. 1996, 31 : (6) 326-331)。これは中国原産であるが、現在では世界の多くの地域で育てられている。その成熟した種子は食され、伝統的漢方薬の一つとして用いられている。イチョウの葉の化学組成は、イチョウ抽出物(GBE) 中に存在する活性因子としてのジテルペン(セスキテルペン)ラクトン、及びフラボノイドグリコシド、そして毒物としてのギンゴール酸(ginkogolic acid) を特徴とする。上記化合物のいくつかは、GBE の定性及び定量分析時に参照物質として用いられる。ギンゴライド(ginkgolide) A, B, Cはジテルペンラクトンであり、ビロバライド(bilobalide)はセスキテルペンラクトンである。これらのラクトンは、血小板活性化因子(PAF) に対する特異的アンタゴニストである。フラボノイドグリコシドは、多数の有用な生物活性、例えば冠血管拡張作用、末梢及び脳血流改善作用、そして血管内トロンボゲン形成の抑制作用などを有すると考えられている。例えば、長年、イチョウ木の葉の抽出物は、老化に関連する症状の治療に用いられてきた(DeFeudis, F. G., (1991) Ginkgo biloba extract. (EGb761) : Pharmacological activities and clinical application. Editions Scientifiques Elsevier, Paris ; Kleijnen, J., Knipschild, P. (1992) Lancet 340, 1136-1139) 。前記症状には、短期記憶と集中の問題、活力減退、耳鳴り、頭痛及び抑鬱に代表される症候群で規定される脳不全が含まれる(Kleijnen, J., Knipschild, P. (1992) Br. J. Clin. Pharmacol. 352-385) 。この抽出物の最も重要な活性成分は、フラボノイドとテルペノイドであると考えられ、ギンゴール酸は、接触性皮膚炎及びその他の毒性を引き起こすと思われる。
【0003】
イチョウ抽出物は、通常、フラボノイドグリコシドとテルペンラクトン(ギンゴライドとビロバライド)の含有量で基準化される(Sticher, O. (1983) Planta Med., 59, 2-11 ; Stinke, B., Muller, B., Wagner, H. (1993) Planta Med. 59, 155-160)。イチョウの活性抽出物を調製する方法は、当業界において報告されている。
【0004】
米国特許5,637,302 は、n-ヘキサン、n-ヘプタン、又は多量のトルエンと少量のn-ブタノールから成る溶媒を用いて、イチョウ葉抽出物から親油性物質を除く方法を対象としている。この生産組成物(抽出物)では、フラボノイドグリコシドが22−26%、そしてギンゴライド及びビロバライドの各成分が2.5-4.5 重量%含まれている。
【0005】
米国特許5,512,286 は、血清沈殿作用及び/又は赤血球凝集作用のないイチョウ抽出物を対象としている。この葉を、アセトン又はアルカノール(1−3炭素原子のもの)水溶液あるいは無水メタノールを用いて抽出し、親油性成分を沈殿除去し、硫酸アンモニウムを加え、メチルエチルケトンで抽出し、水不混和性のブタノール又はペンタノール(あるいは鉛塩)で多段階抽出し、アルコール抽出し、そしてポリアミド、又は好ましくは架橋したポリビニルピロリドン置換体を用いたカラムクロマトグラフィーを行う。
【0006】
同様に、米国特許5,399,348 は、イチョウの葉を、アセトン又はアルカノール(1−3炭素原子のもの)あるいは無水メタノールで抽出し、親油成分を沈殿除去し、硫酸アンモニウムを加え、メチルエチルケトンで抽出し、鉛塩又は不溶性ポリアミドで処理したアルコール水溶液中に希釈し、そして脂肪族又は脂環式溶媒で抽出することによって得たイチョウ抽出物を記載している。
【0007】
EP-A 0 324 197は、低級アルコール又はケトン水溶液でイチョウの葉を抽出した後に、その水溶液を多孔質珪藻土の存在下に濃縮することによるイチョウ葉抽出物の調製方法を記載している。得られた水性懸濁液を、多孔質珪藻土を通して濾過し、この濾液をブタノンで抽出し、そして抽出物を溶媒から分離する。
【0008】
EP-A 330 567は、粉砕したイチョウの葉をケトン化合物水溶液で抽出することによるイチョウ葉抽出物の調製方法に関するものである。この抽出物を、バイフラボン及び疎水性化合物が沈殿するまで、濃縮する。濾過した後、水性濃縮液をアルカリ性に合わせ、これによりプロアントシアニジンを沈殿させる。沈殿物を分離し、濾液を酸性に合わせてから、硫酸アンモニウムの存在下でC4-6−ケトン化合物によって液体−液体抽出を行う。ケトン化合物を除いて、抽出物を得る。
【0009】
DE-B 17 67 098及びDE-B 21 17 429の方法によって調製したイチョウ葉抽出物は、アルキルフェノール化合物が実質的に除かれているが、これは、アセトン水溶液による抽出物を、実質的に水不混和の親油性溶媒、例えば塩素化された脂肪族低級炭化水素、例えば四塩化炭素によって液体−液体抽出して、親油成分を除去することによる。しかし、この過程でフラボングリコシド含量が、粗抽出物での3−4%から最終産物で約24%に増加する一方で、治療上価値のあるギンゴライド及びビロバライドがかなり減少する。その結果、DE-B 21 17 429の実施例1の最終産物では、ギンゴライドA, B, C 及びJ の総含量は最大で0.5 %であり、ビロバライドの含量は約0.3 %である。また、塩素化脂肪族炭化水素は、ある種の毒性を伴い、一般的には好ましくない。
【0010】
米国特許5,399,370 は、フラボングリコシド40−60%、ギンゴライド5.5-8.0 %及びビロバライド0.5-7.0 %を含有するイチョウ抽出物を対象としている。この方法は、アルカノール又はアセトン水溶液、あるいは無水メタノールによる抽出、親油性化合物の沈殿除去、ギ酸又は酢酸エステルによる抽出、そしてブタノール又はペンタノールによる追加抽出を含んでいる。酢酸エチル又はエステルによる抽出の前に、ある種の物質を除くために活性炭を使用することもある。
【0011】
現在治療目的で最もよく使われているイチョウ抽出物(tanakan(登録商標); roekan(登録商標)又はtebonin(登録商標); EGb761) は、フラボングリコシド化合物24%以外に、テルペンラクトン化合物6%を含有する(K. Drieu, La Presse Medicale Vol. 15 (1986), 1455-1457)。それらは、ギンゴライドA, B, C 及びJ 、並びに、前記6%の内約半分を占めるビロバライドである。現在入手可能な調製品のギンゴライドB の含量は約0.88〜約1.3 %である。それの治療上の1日投与量は120mg である。
【0012】
EP-A-86 315 は、ポリビニルピロリドンのエタノール水溶液を用いて、抽出物中のポリマー性ポリフェノール化合物含量を減らす方法を記載している。
【0013】
米国特許4,981,688 は、ケトン水溶液溶媒を用いたイチョウの葉の抽出;バイフラボノイド及び疎水性物質を沈殿させるための抽出液の濃縮;プロアントシアニジン沈殿のための濾液のアルカリ性化;濾液の酸性化;硫酸アンモニウム存在下でのC4-C6 ケトンによる濾液の液体−液体抽出;そして、ケトン相の乾燥による抽出物の回収、を含んでいるイチョウの抽出方法を開示している。
【0014】
沸騰水及びTianjing Gel Factory Model No. D1010の取扱に従った吸着樹脂を用いて、イチョウ葉からフラボンが抽出された(Xino et al., (1990) Chinese J. of Pharmaceuticals 21(8) : 340-341) 。
【0015】
その他のイチョウ抽出物及びその調製方法が、例えば米国特許5,637,302 ; 5,700,468 ; 5,660,832 ; 5,158, 770 ; 5,128,131 ;及び4,892,883 に開示されている。
【0016】
イチョウの抽出方法に関する特許及び文献が多数有るにもかかわらず、毒性溶媒が含まれないで、且つ比較的廉価である方法、そして更に生体利用度が優れた組成物を調製できる方法が必要とされている。
【0017】
好ましい実施態様の要旨
本発明の1つの点は、イチョウの葉から抽出物を調製する方法であって、8〜10月にイチョウの緑葉を収集する過程;その葉から少くとも1つのラクトン及び少くとも1つのフラボングリコシドを抽出する過程;そして、その少くとも1つのラクトンと、少くとも1つのフラボングリコシドとを混合する過程を含んでいる方法を提供することである。
【0018】
本発明の別の点は、イチョウの葉から抽出物を調製する方法であって、カラムクロマトグラフィーによって、その葉から少くとも1つのラクトン及び少くとも1つのフラボングリコシドを抽出する過程;そして抽出物を作るために、その少くとも1つのラクトンと、少くとも1つのフラボングリコシドとを混合する過程、ただしその抽出物は約5ppm 未満のギンゴール酸を含有するものである、を含んでいる方法を提供することである。
【0019】
本発明の更なる点は、イチョウの葉から抽出物を調製する方法であって、カラムクロマトグラフィーによって、その葉から複数のフラボングリコシド及び複数のラクトンを抽出する過程、ただしこのラクトンは、ギンゴライドA 、ギンゴライドB 及びギンゴライドC を含むものである;そして、約22〜27重量%のフラボングリコシド及び約5〜7重量%のラクトンを含有する抽出物を作るために、そのフラボングリコシドとラクトンとを混合する過程を含んでいる方法である。
【0020】
抽出物におけるギンゴライドB の量対ギンゴライドA とギンゴライドC との合計量の比率が、約1.4 : 5%〜約1.5 : 7%であることが好ましい。
【0021】
本発明の更に別の点は、イチョウの葉から抽出物を調製する方法であって、下記の過程を含んでいる方法である:アルコール溶液中でその葉を抽出することにより少くとも約3重量%のフラボングリコシドを含有する粗抽出物を調製する過程;その粗抽出物を濾過及び濃縮する過程;沸騰水によって濃縮粗抽出物を希釈し、そしてその抽出物を沈殿させる過程;その抽出物から水不溶性親油成分を除く過程;その抽出物をカラムクロマトグラフィーにかけ、約5%から約75%までのアルコール溶液勾配によりカラムを溶離して、フラボングリコシド及びラクトンを含有する複数のアルコール分画を得る過程;そして、ラクトン及びフラボングリコシドの各々が特定の濃度で含まれる抽出物を得るために、アルコール分画に由来するフラボングリコシドとラクトンとを混合する過程。
【0022】
本発明の更に別の点は、イチョウの葉から抽出物を調製する方法であって、下記の過程を含んでいる方法である:約5−20メッシュの孔サイズまで粉砕したイチョウの新鮮な又は乾燥した葉を、約50%アルコール溶液によって抽出して、少くとも約5重量%のフラボングリコシドを含有する粗抽出物を作る過程;その粗抽出物を濾過し、約1.2-1.25g/cm3 の密度まで濃縮する過程;沸騰水によって濃縮粗抽出物を希釈し、約10−12℃で約24−48時間希釈抽出物を沈殿させる過程;回転速度約16000-20000r/minの高速チューブ遠心により希釈抽出物から水不溶性親油成分を除く過程;約95%アルコール溶液中で14−30又は30−60メッシュサイズのポリアミドを詰めたカラムを用いて、遠心した希釈液をカラムクロマトグラフィーにかける過程;約5%から約75%までのアルコール溶液勾配によりカラムを溶離する過程;まずラクトンを濃縮し、次に酢酸エチルでラクトンを抽出することにより、回収された10−20%のアルコール溶液分画中のラクトンを得て、続いて回収されたラクトンの濃度を決定する過程;回収された20−75%のアルコール溶液分画中のフラボングリコシドを得て、次に回収されたフラボングリコシドの濃度を決定する過程;回収されたラクトンとフラボングリコシドとを、各々が選択された濃度になる様に混合することにより、混合された抽出物を作る過程;そして、その混合抽出物から、通常はギンゴール酸で参照されるアルキルフェノール化合物を、ギンゴール酸の残存量が約5ppm 未満になるまで除去する過程。
【0023】
上記の方法に従って調製した抽出物もまた提供される。
本発明の更に別の点は、約27重量%のフラボングリコシド及び約6−7重量%のラクトンを含有するイチョウ葉抽出物を提供することである。この抽出物は、少くとも約1.40重量%でギンゴライドB を含有するものである。
【0024】
上記の抽出物と医薬に適する担体とを含有する医薬組成物もまた提供される。
上記の抽出物と生理学的に適する担体、例えば水、食物などとを含有する食事補助剤もまた提供される。
【0025】
本発明のその他の対象、特徴及び利点は、以下の詳細な記載から当業者に明らかになるだろう。詳細な説明及び実施例は、本発明の好ましい実施態様を示すものであるが、説明のためのものであり、限定のためのものではない。本発明の範囲内で、その意図から逸脱することなく、多くの変更及び改修が可能であり、それらの全ての改修が本発明に含まれる。
【0026】
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明は、慣習的又は従来のイチョウ葉の抽出方法に比べて、下記を含む多くの利点を有する:1)フラボン対ラクトンを、調節した設定において種々の比率で含有する組成物を調製することができ、しかも単一の製造ライン上で調製することができること;2)この方法は、毒性の有機溶媒を使用しないこと;3)本発明の新規な方法によって作られた製品は、活性成分を天然の割合で含み、活性成分を得る工程中に主成分の比率の変化がほとんど起こらないこと;並びに、4)希望の最終製品を得るために、本方法を、種々の量のイチョウ葉に適合させ得ること。最後の利点は、製造の観点から重要である。従って本発明の方法により、化学組成物において、イチョウ葉は変動し得るにもかかわらず、製品の一貫した品質が保証される。
【0027】
本発明の1つの態様では、特別に選別したイチョウの緑葉を乾燥及び破片化したものをエタノールで抽出する。次にこの抽出物を濃縮し、そして遠心して不溶物を除く。次にこの濃縮抽出物を、ポリアミド(ナイロン6)の14−30メッシュサイズゲルによる吸着カラムにかける。このカラムを最初に脱イオン水で洗浄してから、エタノール水溶液(エタノール5%から75%まで)を移動相として勾配をかけて溶離する。約5%、10%及び15%エタノールの溶離液分画を混合し、そして濃縮して水溶液を得る。この水溶液を酢酸エチルで2度抽出し、そして濃縮して、ラクトンを含有する抽出物を得る。約20%から75%までのエタノール溶離液を混合し、そして濃縮して、フラボングリコシドを含有する抽出物を得る。この2つの抽出物を混合し、濃縮し、そしてヘキサンで2度洗浄する。乾燥後、この濃縮抽出物を固化し、そして微粉状にして、希望の製品を得る。
【0028】
一旦希望製品を得れば、その製品を適当な担体と混合することにより、種々の形で、例えば医薬組成物及び食事補助剤として、これを投与することができる。医薬組成物では、医薬に適する担体、例えば滅菌食塩水又は錠剤化に適した固形組成物を混合する。食事補助剤では、適当な生理学的に適する担体、例えば液材、食物などを混合する。この様な組成物は、当業者により容易に調製される。
【0029】
フラボノイド、ラクトン及びギンゴール酸を、HPLCにより分析する。
イチョウ葉の量を厳密に検査し、各過程における品質管理を検査する。従って、切断工程中、断片化の程度を検査し、抽出物の濃縮中、液体抽出物の密度を検査し、遠心した抽出物をカラムクロマトグラフィーにかける前に、透明度及び活性成分含量を検査し、そしてギンゴール酸を除去する前に、総フラボノイドグリコシド及び総ラクトンの含量を検査する。更に、ギンゴール酸含量の低下、並びに活性成分の比率、フラボノイド、テルペンラクトンなどの低下を、最終製品ができるまで、品質管理の主要な指標として測定する。
【0030】
本発明では、本発明の方法により得られる最終製品を最良にするために、イチョウの葉を選別する。本発明者は、異なる源、例えばTaixing, Huifeng, Luyuan, Huayin, Huzhou, Jingzai, Pizhou 及びTangcheng から得た場合、並びに異なる季節で収集した場合、イチョウの葉の品質が変動することを見いだした。例えば、中国の山東省の葉は、比較的高含量のフラボノイドを含有している。葉に含まれるフラボノイドはまた、季節に応じて大きく変動し、8,9及び10月に収集した葉は、フラボノイドをより多く含む。好ましい態様では、8月から9月に葉を収集する。更に、比較的若い木の緑葉が好ましい。好ましい態様では、樹齢3−5年の木から葉を採取する。イチョウの葉の品質に応じて、GBE 製品の収率が増加し得る。
【0031】
A. 出発材料の品質の決定方法
葉の含水量を調節するために、水分検出器、例えばKangle DZF-1モデル、又は恒温オーブン中で、一定重量になるまで緑葉を乾燥する。次に葉の含水量を計算する。この葉の含水量が、約8重量%未満であることが好ましい。
【0032】
活性成分を検出するために、その緑葉を約5−20メッシュサイズの粉末に粉砕する。約40−70%のアルコール溶液、好ましくは約50%アルコール溶液を加えて、抽出装置内で2時間還流する。次に粉砕した葉を120 メッシュの孔サイズで濾過する。このアルコール溶液中で抽出を繰り返し、そして約120 メッシュで濾過する。この2つの濾液を混合し、この抽出物を乾燥するために約0.08−0.09MPa の減圧下70℃で濃縮する。この粗抽出物を、25重量%超にする必要がある。次にHPLC分析により、当業界に既知の方法に従い、粗抽出物中の総フラボングリコシド含量を決定する。例えば、1つの方法では、Waters Novapak(登録商標)C183.9×150mm カラムを用い、0.04%リン酸:メタノール(51:49)を溶離液として、1ml/minの流速で行う。260nm でUV検出を行う。総グリコシド含量は、好ましくは3重量%以上であり、典型的には約5重量%である。
【0033】
【表1】
Figure 0004249388
【0034】
B. 抽出
原材料(葉)が希望の品質であることが決定されたらば、3回目の抽出を2回目の抽出と同様の方法で行うこと以外はセクション5.2 の記載通り、選択した葉を抽出する。また、約10−20メッシュの孔サイズの粉末になるまで葉を粉砕する。次に、減圧下の蒸発又は蒸留により、前記の濾過溶液から有機溶媒の大部分を分離して、高密度の液体抽出物(D=1.2-1.25g/cm3) になるまで、その抽出物を濃縮する。
【0035】
本発明者は、アルコール溶液の使用が、アセトンの使用より優れていることを見いだした(特に断らない限り一貫して、医薬工業等級の溶媒を用いる)。
【0036】
C. 水不溶性親油成分の遠心除去
前記の高密度液体抽出物を沸騰水で希釈する(この水量は、イチョウ葉の品質に応じて変動し、イチョウ葉の量が多く及びその品質が高い場合にはより多くの水を加える)。例えば、イチョウ葉100kg に由来する高密度液体抽出物を約200 −300Lの沸騰水で希釈する。この溶液を、沸騰しながら約20分間一定に撹拌する必要がある。次にこの溶液を室温付近で約24−48時間沈殿させる。好ましくは、その温度は約10−12℃である。高速チューブ遠心(回転速度16000-20000rpm) により、この希釈水溶液から水不溶性親油成分を除去する。
【0037】
D. カラムクロマトグラフィー
1.ポリアミド
好ましくは、カラム直径対カラム長の比が約1:10であるステンレス鋼のカラムを用いて、カラムクロマトグラフィーを行う。このカラムには、14−30又は30−60メッシュサイズのポリアミドを詰める(Universal Factory of Shanghai, Garrison Command P. L. A) 。このポリアミドを95%アルコール溶液中で充填し、そして5%アルコール水溶液で平衡化する。次にこのカラムを、エタノール水溶液(5%から95%まで)を移動相とした勾配溶離により洗浄し、続いて水で洗浄した。詳しくは、1ml(約0.27g 相当)ポリアミドあたり約0.7-1.0g原料の割合で、遠心した液をカラムに加える。流速は、ポリアミドの容積(L) のほぼ3倍の数値(単位:ml/min) にする(例えばカラム内のポリアミド容積が100Lである場合、流速は300ml/min である)。このカラムを、種々の濃度のアルコール溶液で溶離する。例を示す:
【表2】
Figure 0004249388
【0038】
本発明者は、溶離液のアルコール%を注意深く調節することにより、フラボングリコシドから分離してラクトンを回収し得ることを見いだした。これにより、引き続き、希望濃度になる様に、回収したラクトンと回収したフラボングリコシドを再混合することが可能となる。従って、回収したラクトンとフラボングリコシドとの組合せ比率を設定することができるので、慎重且つ調節的に新規な組成物を作成できる。例えば、約20−70%の範囲のアルコール溶液の混合液中でフラボングリコシドを回収し、これを、例えば下記のセクション6.6 の記載通りHPLCで検査する。フラボンの回収率は通常75%を超える。
【0039】
ラクトンを得るためには、遠心した液をカラムクロマトグラフィーにかけて得た5%、10%、15%及び20%アルコール溶液の分画を混合して、減圧下で1/10 容量になるまで濃縮する。この濃縮溶液を酢酸エチルで3回抽出して、ラクトンを抽出する。酢酸エチルの量は、各々、濃縮水溶液量の1,2/3 そして1/3量とする。詳しくは、各抽出で約10−15分間撹拌し、そして酢酸エチル溶液と混合する。無水硫酸ナトリウムを添加して水を除去する。あるいは、酢酸エチルと濃縮溶液とを用いて、逆流液体−液体抽出法により、ラクトンを抽出することもできる。その量は、水溶液に対して約1:1とする。その抽出カラムの長さ対直径は800:15である。減圧下に酢酸エチルを除き、その残査を95%アルコール溶液で溶解する。次に、希望濃度のラクトンとフラボングリコシドとを混合する。
【0040】
各々が生物活性因子を含有する2つの別々の溶液がある。1つは、フラボングリコシド溶液(20−70%アルコールでポリアミドから溶離したもの)であり、もう1つはラクトン溶液(酢酸エチルで抽出したもの)である。これらの溶液を一定の割合で混合して、例えば、24/6又は27/7又は30/7の割合の混合液を作る。この割合をHPLCで確認する。望むなら、テルペンラクトンの割合を増やすために、混合する前に、テルペンラクトン溶液を更にマクロポーラス型樹脂のクロマトグラフィーにより処理することができる。テルペンラクトンは、希釈メタノール水溶液中でマクロポーラス型樹脂に選択的に吸着する。ギンゴライドA 及びB は、C 及びビロボリベ(bilobolibe)に比べて優先的に吸着する。マクロポーラス型樹脂、例えば限定ではなく、YPR-II, HP-20 (Mitsubishi)は、ギンゴライドA 及びB を強力に吸着する。これらのテルペンラクトンを、アルコール水溶液により、アルコール濃度を上げながら溶離する。従って、以下のセクション5.5.2 に記載の通り、マクロポーラス型樹脂の使用により、セクション5.6 に記載された様なカラムに保持されているギンゴール酸を除去する必要がなくなる。
【0041】
2.マクロポーラス型疎水性樹脂
セクション5.5.1 に記載のポリアミドを用いたカラムクロマトグラフィーの代りに、マクロポーラス型疎水性樹脂、例えば限定でないが、ADS-17 (Tianjing), DM-130 (Shangdong) 又はHP-20 (Mitsubishi Chemical) を用いることもできる。本発明者は、ある条件下では、これらの樹脂、特にDN-130及びHP-20 により、フラボンとラクトンの分離及びそれらの高収率が可能となるだけでなく、更にギンゴール酸含量の実質的な低下も可能となることを見いだした。従って、例えば、下記セクション5.6 に記載の追加の過程が不必要である。別の利点は、アルコール濃度を上げながらアルコール水溶液により溶離するクロマトグラフィーを単に繰り返すことで、ラクトンの比率を増やすことができることである。このカラムの直径対長さの比は約1:10である。溶離液の勾配として、例えば10%、20%及び30%アルコール溶液が用いられ得る。フラボングリコシドは、例えば約40−70%アルコール溶液の勾配中で溶離される。ギンゴール酸の保持が優れているので、下記セクション5.6 に記載の過程を行う必要がなくなる。
【0042】
E. ギンゴール酸の除去
望むなら、フラボン及びラクトンを含有する濃縮水溶液から、水及びエタノールで希釈することにより、ギンゴール酸を除去でき、その結果、30重量%のエタノール水溶液中に10%乾燥重量の抽出物を含有する溶液が得られる。ギンゴール酸の残存含量を5ppm 未満に減らすために、この溶液を、少くとも4回室温で、各回1/3容量のn-ヘキサン、シクロヘキサン又は石油エーテルと共に撹拌する。あるいは、ギンゴール酸を除去するために、等量のn-ヘキサン又はシクロヘキサンを用いて、逆流液体−液体抽出法を行うこともできる。次にこの水溶液を減圧下で濃縮して、高密度液体抽出物を得て、そしてスプレー乾燥又は真空乾燥を行い、水分含量が3重量%未満である乾燥抽出物にする。しかし好ましくは、ヘキサンを用いず、前記の様に、クロマトグラフィーによりギンゴール酸(アルキルフェノール)を除去する。
【0043】
「ラクトン」又は「テルペンラクトン」とは、ギンゴライド及びビロバライドの両方を指す。
本発明に従って生産した抽出物では、ギンゴライドB の量対ギンゴライドA 及びC の合計量の比率を、約1.4:5〜約1.6:5、好ましくは約1.5:6〜約1.5:7、より好ましくは約1.4:6〜約1.6:6の範囲内に調節できることがわかった。ギンゴライドB の割合が増加することにより、生体利用度が向上する。
【0044】
本発明の範囲は、開示した実施例により限定されるものではない。それらの実施態様は、本発明の様々な面を説明するためのものである。記載した態様と機能的に等価である全ての態様が、本発明に含まれる。記載した態様の他に、本発明の種々の改変が、本明細書から当業者に明白である。この様な改変も特許請求の範囲内に含まれる。
【0045】
実施例GBE 27/ 7の生産方法
この方法は、フラボングリコシド27重量%及びラクトン7重量%を含み、そして特に、1.45重量%超のギンゴライドB を含む、イチョウ葉の抽出物(GBE 27/7)を生産する方法である。
中国山東省で8〜9月に選択した緑葉を用いた。この緑葉を乾燥し、混合した。
葉の水分含量を調節するために、緑葉100gを、水検出器Kangle DZF-1モデル中で一定重量になるまで乾燥した。そしてその重量を基に、葉の水分含量を計算した。
【0046】
活性成分を検出するために、葉100gを10−20メッシュサイズの粉末に砕いた。次に50%アルコール溶液800ml を加え、そして万能抽出器内で2時間還流した。次に粉砕した葉を120 メッシュサイズで濾過した。2回目の抽出として、その固形残査に、50%アルコール溶液600ml を加え、1時間還流し、そして濾過した。3回目の抽出は、2回目の抽出と同様である。3つの濾液を混合し、減圧下0.08−0.09MPa 、70℃で濃縮して、抽出物を乾燥した。この粗抽出物内の総フラボングリコシド含量を決定するためにHPLC分析を行った。
【0047】
総グリコシド含量が約4重量%であることが判った100Kg のイチョウB. L. の緑葉を、10−20メッシュサイズの粉末に砕き、50%アルコール溶液800Lを加え、万能抽出器に注ぎ、そして2時間還流した。この葉を120 メッシュサイズで濾過した。この残査に対して、50%アルコール溶液600Lを用いて、同一条件下で1時間2回目の抽出を行い、そして濾過した。3回目の抽出を、2回目と同様に行った。この3つの濾液を混合した。減圧下の蒸発により、濾液から有機溶媒を分離し、そして高密度液体抽出物(D=1.2-1.25g/cm3) になるまで濃縮した。
【0048】
この高密度液体抽出物を200-300Lの沸騰水で希釈した。この溶液を、沸騰しながら約20分間一定に撹拌した。次にこの溶液を室温で約24時間沈殿させた。モデルGQ-105チューブ遠心機で約5時間高速チューブ遠心(回転速度16000-20000rpm) することにより、この希釈水溶液から水不溶性親油成分を除去した。
【0049】
カラムの直径対長さの比が約1:10であるステンレス鋼カラムを用いて、カラムクロマトグラフィーを行った。このカラムには、30−60メッシュサイズのポリアミドを詰めた。このポリアミドを95%アルコール溶液中で充填した。次にこのカラムを脱イオン水で、続いてエタノール水溶液(5%から75%まで)を移動相とした勾配溶離で洗浄した。遠心した溶液3000mlをポリアミド1000ml(約270g相当ポリアミド)に添加した。流速は、ポリアミド容積(L) のほぼ3倍の数値(単位:ml/min) にした(例えばカラム内ポリアミド容積が100Lである場合、流速は300ml/min である)。
【0050】
フラボングリコシドを、20−70%アルコール溶液の混合液から、50%アルコール溶液として回収した。そしてWaters Nova-pak C183.9×150mm カラムを用い、0.04%リン酸−メタノール(51:49)を溶離液とし、流速を1ml/minとしたHPLCにより、これを検出した。260nm でUV検出を行った。HPLCにより定量を行った。ケルセチン、ケエンプフェロール及びイソラムネチンの保持時間(分)は各々4.805, 8.588及び9.788 であった。
【0051】
ラクトンを得るために、遠心した溶液をカラムクロマトグラフィーにかけて得た5%、10%、15%及び20%アルコール溶液分画を混合して、減圧下で1/10 容量になるまで濃縮した。ラクトンを酢酸エチルを用いた逆流液体−液体抽出法により抽出した。1%重量/容量の無水硫酸ナトリウムにより水分を除去した。その量は、水溶液に対して約1:1とした。この抽出カラムの長さ対直径は800:15とした。減圧下に酢酸エチルを除き、その残査を95%アルコール溶液で溶解した。Hypersil ODS C18 5U カラムを用い、水−メタノール−テトラヒドロフラン(75:20:10)を溶離液としたHPLCにより検出を行った。流速を1ml/minとした。Waters 410示差屈折率検出器により、保持時間は、ギンゴライドC で9.867 、ビロバライドで11.233、ギンゴライドA で14.317、そしてギンゴライドB で18.500であった。次に希望する濃度のラクトンとフラボングリコシドを混合した。
【0052】
典型的な例では、イチョウ葉200kg から、ラクトン濃縮物1.6kg が得られた。そのラクトン含量は35%であった。2.3kg のフラボングリコシド分画には、44%のフラボングリコシドが含まれた。この2つの分画を混合することで、フラボングリコシド26%及び総テルペンラクトン14.5%を含有する混合抽出物3.9kg が得られた。
【0053】
得られた濃縮水溶液を、水及びエタノールで希釈して、30重量%のエタノール水溶液中に10%乾燥重量の抽出物を有する溶液を得た。イチョウ葉100kg から、アルコール除去後に、濃縮水溶液4.5Lを得た。この溶液を希釈して、30%アルコール水溶液中に10%乾燥重量の抽出物を含有する溶液にした。ギンゴール酸の残存含量を5ppm 未満に減らすために、この溶液を、少くとも4回室温で、各回1/3容量のn-ヘキサン又はシクロヘキサンで抽出するか、あるいは、n-ヘキサンによる逆流液体−液体抽出を行って、ギンゴール酸を除去した。次にこの水溶液を減圧下で、高密度液体抽出物になるまで濃縮して、そして水分含量が3重量%未満である乾燥抽出物になるまで真空乾燥した。ギンゴール酸のHPLCクロマトグラフィーを、Waters Novapak C18 3.9×150mm カラムを用い、溶離液A :アセトニトリル;溶離液B :0.04%リン酸により、流速1ml/minで行った。例えば、0−25分ではA-B 比=75;25−27分ではA=100, B=0 ; 27-30分ではA : B=100 : 0 ; 30.5分でA=75, B=25である。210nm でUV検出を行った。保持時間(分)は、ギンゴネオール酸(ginkgoneolic acid)で19.127、そしてギンゴール酸で20.460であった。
【0054】
最終製品は淡黄色粉末であり、イチョウL.の葉の香りをかすかに有した。含量の検出:総フラボングリコシド含量は27重量%であった。総ラクトン含量は7.69重量%であった。特に、ギンゴライドB 含量は1.49重量%であった。ギンゴール酸含量は5ppm 未満であった。
【0055】
本発明の方法に従って調製した抽出物中のギンゴライドB の生体利用度を評価した。本抽出物は、ギンゴライドB が濃化されていて、そして27重量%のイチョウのフラボングリコシドと7重量%のテルペンラクトンとを含有し(バイオギンゴ(BioGinkgo 27/7))、標準化された市販の「24/6」抽出物の含量に匹敵した。インビトロでの血小板凝集因子(PAF) とその受容体との結合を阻害する能力に基づいた検査法により、ギンゴライドのレベルを決定した(Sticher, O. (1993) Planta Med. 59, 2-11 ; Hwang, S-B., Lee C-S, C. Cheah, M. J., Shen, T. Y. (1983) Biochemistry 22, 4756-4763)。
【0056】
詳しくは、40mg/kg のバイオギンゴ27/7、60mg/kg のバイオギンゴ27/7、又は40mg/kg のコントロール24/6抽出物のいずれかを投与したウサギにおいて、それらの抽出物中のギンゴライドの生体利用度を評価した。以下で説明する通り、1回投与後に、本発明の抽出物の場合、より高濃度のギンゴライドが、通常の方法により調製された市販抽出物の場合に比べて、より長時間に渡り保持された。
【0057】
イチョウ抽出物のテスト試料及びコントロール試料を、市販錠剤の粉砕及びホモジナイズ、並びに細懸濁水溶液化により調製した。抽出物中のギンゴライド組成をHPLCで分析したところ、コントロール24/6抽出物及びバイオギンゴ27/7抽出物は、各々0.87重量%及び1.49重量%のギンゴライドB を含有することが示された。コントロール抽出物は、フラボノイド24.95 %及びテルペンラクトン6.09%を含有し、そしてバイオギンゴ27/7は、フラボノイド27.0%及びテルペンラクトン7.69%を含有した。
【0058】
24匹のウサギ、雄12匹及びメス12匹(体重2.1 ±0.3kg)を、3つの処理群(1群8匹)に分け、40mg/kg のバイオギンゴ27/7、60mg/kg のバイオギンゴ27/7、又は40mg/kg のコントロール24/6抽出物を1回経口投与した。処理後0.5 ,1,2,3,5,8及び12時間で血液試料を採取した。通常の方法で血漿を調製した。分析するまで−20℃でその血漿を保存し、PAF 受容体結合の阻害検査によりギンゴライド含量を分析した。
【0059】
インビトロでのPAF とその血小板膜上受容体との結合の阻害能により、血清中のギンゴライドを検査した(Nenez, D., Chignard, M., Korth, R., LeCoouedic, J. P., Norel, X., Spinnewyn, B., Braquet, P., Beneveniste, J. (1986) Fur, J. Pharmacol., 123, 197-205 ; Braquet, P., Drieu, K., Etienne, a. (1986) Actual. Chim. Ther. (Paris) 13, 237-254)。この検査を、ウサギ血小板膜を用いて、Hwang, S-B., Lee C-S, C. Cheah, M. J., Shen, T. Y. (1983) Biochemistry 22, 4756-4763の記載通りに行った。この検査混合液は、血小板膜懸濁液380 μl、試薬カクテルを含むウサギ血清10μl、及び3H-PAF (0.1 μCi/ μmole) 10μlを含有した。インキュベーションを25℃で40分間行った。ガラス線維フィルターを介した吸引濾過により遊離及び結合3H-PAFを分離し、乾燥したフィルターの放射能を測定した。ギンゴライドA, B, C による、PAF と血小板受容体との結合の阻害は、非常に特異的であること(ギンゴライドB のIC50は約10-7M である(Nenez, D., Chignard, M., Korth, R., LeCoouedic, J. P., Norel, X., Spinnewyn, B., Braquat, P., Beneveniste, J. (1986) Eur. J. Pharmacol. 123, 197-205 ; Braquet, P., Drieu, K., Etienne, A. (1986) Actual, Chim. Ther. (Paris) 13, 237-254) 、そしてイチョウ抽出物の他の成分により影響されないこと(Stinke, B., Muller, B., Wagner, H. (1993) Planta Med., 59, 155-160)が示されている。3H-PAFと共に最終濃度0.025 〜250 μg/ml範囲の既知量の未標識PAF を含む未処理血清を用いて、この受容体結合検査を行うことにより、標準曲線を作成した。
【0060】
結果を、平均±標準偏差(SD)として表す。対応のない値のためのStudentst-検定により、平均の差の有意性を評価した。
【0061】
図1のデータは、それらの2つの抽出物中のギンゴライドの薬物動態において、有意で且つ意外な差があったことを示す。コントロール24/6抽出物では、処理後3時間の時点で血漿中ギンゴライド濃度の単一ピークが認められた。対照的に、バイオギンゴ27/7で処理した場合には、2つのピークが、投与量40mg/kg では2時間及び5時間の時点で、そして投与量60mg/kg では1時間及び5時間の時点で認められた。60mg/kg のバイオギンゴ27/7を用いた場合、ピークの血漿中濃度(25.1 ±3.39μg/ml) は、投与量−応答の関係を示している。40mg/kg のバイオギンゴ27/7及びコントロール24/6抽出物を用いた場合、ピークの血漿中濃度は、同程度であり、各々18.8±1.97及び17.8±0.59μg/mlであった。処理後12時間にわたる、40mg/kg のコントロール24/6抽出物、40mg/kg のバイオギンゴ27/7、60mg/kg のバイオギンゴ27/7を用いた場合の血漿中濃度対時間の曲線下面積比は、1:1.40:1.83であった。これは、一定投与量のバイオギンゴ27/7におけるギンゴライドの生体利用度がより大きいことを示す。このことは、投与量40mg/kg で投与した後12時間の時点で、バイオギンゴ27/7の場合の血漿中ギンゴライドレベルが、コントロール24/6抽出物の場合に比べて2.6 倍大きかったこと、すなわち13.2±0.38μg/ml対5.01±0.42μg/mlであったことからも裏付けられた。
【0062】
バイオギンゴ27/7及びコントロール24/6抽出物は、両方とも急速に吸収された。コントロール抽出物から得たデータは、Moreau et al. が報告したものと一致する(Moreau, J. P., Eck, J., McCabe, J., Skinner, S. (1986) Presse Med, 15, 1458-1461)。彼らが、放射性標識イチョウ抽出物でラットを処理した後に、血漿中比活性の単一ピークを見いだした。対照的に本研究では、バイオギンゴ27/7由来のギンゴライドの血漿中濃度を、胃腸管上部で測定した。この部分は、イチョウ抽出物の吸収部位であることが示されている(Moreau, J. P., Eck, J., McCabe, J., Skinner, S. (1986) Presse Med, 15, 1458-1461)。コントロール24/6抽出物で処理した後、ギンゴライドの血漿中濃度のピークは、3時間の時点で発生したが(図1)、Moreau et al. が報告したピーク時点1.5 時間より少し遅かった(Moreau, J. P., Eck, J., McCabe, J., Skinner, S. (1986) Presse Med, 15, 1458-1461)。これは、ラットとウサギの吸収速度の種差のためであると思われる。投与量40mg/kg 及び60mg/kg のバイオギンゴ27/7抽出物の場合、ピーク濃度は、コントロール24/6抽出物の場合に比べてより速く達成された。本発明の方法に従って調製したバイオギンゴ27/7におけるギンゴライドの生体利用度が、コントロール24/6抽出物に比べてより長く且つより大きいことには、2つの原因:バイオギンゴ27/7調製品中のテルポノイド含量がより大きいこと、そしてより重要なこととして、この抽出物中のギンゴライドB 含量が増加していること、が考えられる。ギンゴライドB は、ラット及びヒトにおいて、ギンゴライドA に比べてより長い半減期を有することが示されている(Kleijnen, J., Knipschild, P. (1992) Lancet 340, 1136-1139. ; Moreau, J. P., Eck, J., McCabe, J., Skinner, S. (1986) Presse Med, 15, 1458-1461) 。従って本発明のイチョウ抽出物の調製方法は、ギンゴライド抽出物の生体利用度に対して著しい効果を発揮する(ギンゴライドは、治療活性成分の一つである)。
【0063】
特に言及しない限り、本文に引用した全ての文献を完全に本文に組込むこととする。
【図面の簡単な説明】
添付図を参照することにより、本発明をより容易に理解できるであろう。
【図1】 図1は、イチョウ抽出物におけるギンゴライドの血漿中濃度対時間の曲線を示す。白丸:コントロール24/6、40mg/kg ;黒丸:バイオギンゴ27/7、40mg/kg ;黒三角:バイオギンゴ27/7、60mg/kg 。各点は、8匹のウサギによる平均値±SDである。コントロール24/6抽出物に対して、* : P<0.001 ; ** : P<0.002 ; *** : P<0.01 を表す。

Claims (12)

  1. イチョウの葉から改良された生物学的特性の抽出物を製造する方法であって、下記の過程を含んでなる方法:
    (a) 望ましい品質のイチョウの緑葉を収集すること;
    (b) その葉を50%水性アルコール溶液で処理して粗抽出物を獲得すること;
    (c) その粗抽出物を濾過し、濃縮して高密度流体抽出物とすること;
    (d) その高密度流体抽出物を沸騰水により希釈して、水不溶性親油性化合物を除去すること;
    (e) 得られた抽出物を水性アルコール勾配を用いるカラムクロマトグラフィーにより溶離して、フラボングリコシドを含有する複数の分画とラクトンを含有する複数の分画を獲得し、アルキルフェノール化合物を除去すること;
    (f) 適当な数のフラボングリコシドを含有する分画とラクトンを含有する分画とを混合し、24:6、27:6〜7、27:7または30:7のフラボングリコシドとラクトンの重量比の精製された抽出物を獲得すること;及び所望により
    (g) さらに、その精製された抽出物を非極性溶媒で処理してアルキルフェノールを除去すること。
  2. 過程(a) において、葉を樹齢が3〜5年であるイチョウの木から8月から9月までの間に収集し、乾燥し、5−20メッシュサイズに粉砕する、請求項1の方法。
  3. 過程(c) において、高密度流体抽出物の密度が1.20〜1.25g/cm3 である、請求項2の方法。
  4. 過程(e) において、フラボングリコシドを含有する分画を溶離するための水性アルコール溶液勾配が20〜70%であり、ラクトン分画を溶離するための水性アルコール溶液勾配が5〜20%である、請求項1の方法。
  5. 過程(e) において、ラクトンを含有する分画を混合し、さらに濃縮し、酢酸エチルで抽出する、請求項1の方法。
  6. ラクトンを含有する分画がギンゴライドA 、ギンゴライドB 及びギンゴライドC を含む、請求項5の方法。
  7. ギンゴライドB の重量対ギンゴライドA とギンゴライドC との合計重量の比が1.4 %:5%から1.5 %:7%までである、請求項6の方法。
  8. 過程(g) において、ヘキサン、シクロヘキサン及び石油エーテルからなる群から選択される有機溶媒で抽出することによりアルキルフェノールを除去する、請求項1の方法。
  9. 過程(d) において、カラムをポリアミド樹脂及びマクロポーラス型疎水性樹脂から選択される樹脂で充填する、請求項1の方法。
  10. 過程(f) において、フラボングリコシドとラクトンの重量比が27:6〜7であり、ラクトンを含有する分画のギンゴライドB 含量が少なくとも1.4 %である、請求項1の方法。
  11. 過程(g) において、抽出物のギンゴール酸含量が5ppm 未満である、請求項1の方法。
  12. イチョウの葉から抽出物を製造する方法であって、下記の過程を含んで成る方法:
    (a) 5−20メッシュサイズの粉末になるまで粉砕したイチョウの新鮮葉又は乾燥葉を、50%アルコール溶液により抽出して、少くとも5重量%のフラボングリコシドを含有する粗抽出物を調製すること;
    (b) その粗抽出物を濾過し、そして密度が1.2 〜1.25g/cm3 になるまで濃縮すること;
    (c) その濃縮した粗抽出物を沸騰水により希釈して、そして希釈した抽出物を10〜12℃で24〜48時間沈殿させること;
    (d) 16000 〜20000rpmの回転速度の高速チューブ遠心により、その希釈抽出物から水不溶性親油成分を除去すること;
    (e) 95%アルコール溶液中で14−30又は30−60メッシュサイズのポリアミドを充填したカラムにより、遠心した抽出物のカラムクロマトグラフィーを行うこと;
    (f) 5%〜75%アルコール溶液勾配によりカラムを溶離すること;
    (g) 回収した10〜20%アルコール分画中のラクトンを、そのラクトンをまず濃縮し、次に酢酸エチルにより抽出することにより獲得し、続いて回収したラクトンの濃度を決定すること;
    (h) 回収した20〜75%アルコール分画中のフラボングリコシドを獲得し、次に回収したフラボングリコシドの濃度を決定すること;
    (i) 各々選択した濃度になる様に、回収したラクトンとフラボングリコシドとを混合することにより、混合された抽出物を調製すること;
    (j) 残存含量が5ppm 未満になるまで、アルキルフェノール化合物を混合された抽出物から除去すること。
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