JP4248777B2 - インジェクタ用圧電体素子及びその製造方法,並びにインジェクタ - Google Patents

インジェクタ用圧電体素子及びその製造方法,並びにインジェクタ Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,インジェクタの駆動源として用いられる圧電体素子に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車の内燃機関等のインジェクタ(燃料噴射装置)は,例えば,高圧燃料を蓄積したコモンレールに接続された3方弁又は2方弁の弁体を動かすことにより,燃料通路の開閉状態を切り替えてノズルニードルに付与される圧力状態を変化させ,ノズルニードルを開弁状態にすることにより燃料を噴射するよう構成されている。
【0003】
そして,上記弁体を動かす駆動源としては,電磁弁等が一般的に使用されている。これに対し,上記駆動源をきめ細かく制御して燃料噴射状態の精密な制御を行うことを目的に,上記駆動源として積層型の圧電体素子を使用しようとする試みがなされてきた。
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら,圧電体素子を駆動源に用いたインジェクタは,未だ実用化には至っていない。
従来の圧電体素子としては,例えば特開平7−321383号公報に示されているように,積層型の圧電素子の外周側面に絶縁性樹脂による皮膜を有しているものがある。この皮膜は,耐湿性の向上や,圧電体素子を衝撃力から保護することを目的としている。
【0005】
一方,インジェクタ用の圧電体素子に対しては,弁を高速で開閉させるために,非常に高い高速応答性が要求される。そのためインジェクタ用圧電体素子には,短時間で充放電が繰り返され,大電流が流れる。それ故,従来のように圧電体素子の外周側面にただ単に絶縁性樹脂の皮膜を形成するだけでは,この皮膜が圧電体素子内部において消費されるエネルギーにより発熱した熱の放熱を妨げてしまう。そして,上記熱が圧電体素子内部に溜まり,温度上昇による圧電体素子の特性の低下が引き起こされ,最悪の場合圧電体素子が破壊されるというおそれも生じる。
また,圧電体素子の内部温度の上昇が大きいと必要エネルギーが大きくなり,制御回路に負担を与えるので,制御回路の規模を大きくする必要もでてくる。
【0006】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,内部発熱が少なく,消費エネルギーが小さいインジェクタ用圧電体素子を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】
第1の発明(請求項1)は、インジェクタに内蔵される積層型の圧電体素子であって,該圧電体素子の側面外方に、直接又は間接的に、上記インジェクタにおいて噴射対象である燃料に接触するよう構成された金属製のケースを有しており,上記圧電体素子の上記側面と上記ケースの内面との間には,電気的絶縁性を有する絶縁部材が配置され,該絶縁部材は上記圧電体素子の側面と上記ケースの内面のいずれかの面に接合されていると共に他方の面に少なくとも一部が接触しており、
上記絶縁部材と上記圧電体素子又は上記ケースとが接合した面では両者の境界部面積の90%以上において接しており、他方の接触した面では両者の境界部面積の30%以下において接していることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子にある。
【0008】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明の圧電体素子においては,上記絶縁部材が,上記のごとく圧電体素子の側面に接合あるいは接触した状態にある。そのため,圧電体素子内において発生した熱は,空気層を介することなく上記絶縁部材に直接伝わる。
【0009】
また,上記絶縁部材は,上記金属製のケースと接触又は接合した状態になっている。そのため,上記絶縁部材に伝えられた熱は,空気層を介することなく直接的に上記ケースに伝えられる。
ここで上記ケースは金属製であるので,高い伝熱性を利用した効率的な放熱が実現される。そのため,上記絶縁部材への圧電体素子からの伝熱も促進され,圧電体素子の温度上昇の抑制を図ることができる。
【0010】
特に本発明においては,上記のごとく,上記絶縁部材と上記圧電体素子との境界面又は上記絶縁部材と上記ケースとの境界面のいずれか一方の面が接合されており,他方の面が単なる接触である。そのため,上記2つの境界面をともに接合状態にした場合に比べて,絶縁部材の熱膨張によるケースの変形を抑制することができる。即ち,本発明では上記のごとく一方の境界面が単なる接触状態にあるため,互いに伝熱性を維持しつつ移動可能である。そのため,絶縁部材の熱膨張時には,上記接触面における移動によってケースを変形させようとする応力をある程度逃がすことができ,ケースの変形を抑制することができる。
【0011】
このように,本発明によれば,内部温度上昇の抑制等により消費エネルギーの小さいインジェクタ用圧電体素子を提供することができる。
【0012】
次に上記絶縁部材と上記圧電体素子又は上記ケースとが接合した面では両者の境界部面積の90%以上において接しており,他方の接触した面では両者の境界部面積の30%以下において接しているこれにより,放熱性を向上させると共に絶縁部材が熱膨張した際のケースの変形抑制効果をさらに向上させることができる。そして上記接合面における接している面積が境界部面積の90%未満の場合には,放熱性が低下するという問題があり,一方,上記接触面における接している面積が境界部面積の30%を超える場合には,上記の変形抑制効果が低下するという問題がある。
【0013】
次に,請求項2の発明のように,上記絶縁部材の厚さは0.03〜0.5mmの範囲にあることが好ましい。上記絶縁部材の厚さが0.03mm未満の場合には,絶縁部材内部に発生するボイド等の影響が大きくなり,電気的絶縁効果が低下するおそれがある。一方,上記厚さが0.5mmを超える場合には,熱伝導性が低下するという問題がある。
【0014】
また,請求項3の発明のように,上記絶縁部材は,電気的比抵抗が1010(Ω・m)以上であることであることが好ましい。上記電気的比抵抗が1010(Ω・m)未満の場合には,上記絶縁部材の電気的絶縁の効果が十分に発揮されないという問題がある。
例えば,上記絶縁部材としては,樹脂・ゴム系の材料を用いることができるが,この場合熱伝導率を大きくするために導電性の金属粉末を混入させることが有効であることが知られている。しかしながら,金属粉末の混入により電気的な比抵抗が低下しすぎれば上記絶縁部材の電気的絶縁性が確保できなくなるおそれがある。この場合にも,電気的比抵抗が上記範囲であれば,金属粉末の混入により熱伝導率の向上が可能である。また,セラミック等の絶縁性かつ高熱伝導率の粉末を混入させてもよい。
【0015】
また,請求項4の発明のように,上記絶縁部材は,エポキシ系樹脂,ポリイミド系樹脂,シリコーン系樹脂,ポリウレタン系樹脂のいずれかを用いることができる。
また,請求項5の発明のように,上記絶縁部材は,ディッピング,粉末塗装,スプレー照射,ポッティング,刷毛・へら塗りのいずれかの方法により塗布すること又は型を用いてモールドすることにより配設することができる。
【0016】
次に,請求項6の発明のように,上記圧電体素子の側面には側面電極が配設されていると共に,該側面電極には外部との電気的な導通を図る外部電極が配設されており,該外部電極の熱伝導率は15W/m・K以上であることが好ましい。
【0017】
本発明のインジェクタ用圧電体素子は,上記のごとく,熱伝導率を上記特定の値に限定した外部電極を有する。そのため,上記外部電極が圧電体素子の内部で発生した熱を効率よく放熱することができる。それ故,圧電体素子の内部温度の上昇を抑制することができる。一方,上記外部電極の熱伝導率が15W/m・K未満の場合には,外部電極による放熱効果を十分に得られないという問題がある。
【0018】
また,請求項7の発明のように,上記圧電体素子の伸縮方向の少なくとも一方の端面には上記外部電極と接触すると共に熱伝導率が15W/m・K以上の電極板を有していることが好ましい。この場合には,圧電体素子の伸縮方向の端面から伝熱を受けこれを上記外部電極から放熱することができ,さらに放熱効果を高めることができる。この場合にも,上記電極板の熱伝導率が15W/m・K未満の場合には,放熱効果を十分に得られないという問題がある。
【0019】
また,請求項8の発明のように,上記外部電極は芯材と該芯材の表面を被覆する被覆材とよりなり,該被覆材はその熱伝導率が100W/m・K以上であることが好ましい。この場合には,上記被覆材の高い熱伝導率によって,外部電極全体の熱伝導率を容易に向上させることができる。上記被覆材としては,例えば銀,金,銅等を用いることができる。
【0020】
また上記特定の外部電極を備えた上に,上記圧電体素子の上記側面と上記ケースの内面との間には,電気的絶縁性を有する絶縁部材が配置され,該絶縁部材は上記圧電体素子の側面と上記ケースの内面のいずれかの面に接合されていると共に他方の面に少なくとも一部が接触していることが好ましい。この場合には,上記外部電極を介した放熱の効果と,絶縁部材およびケースを介した放熱の効果の両方を得ることができる。
【0021】
次に,本発明は,圧電体素子を駆動源として内蔵してなるインジェクタにおいて,上記圧電体素子は上記第1の発明のインジェクタ用圧電体素子であり、
上記インジェクタ内部においては,上記ケースが直接又は間接的に冷却用流体に接触するよう構成されていることを特徴とするインジェクタにある。
【0022】
本発明のインジェクタにおいては,上記金属製のケースを直接又は間接的に冷却用流体により冷却することができるので,圧電体素子から生じる熱を効率よく放熱することができる。それ故,圧電体素子の高速応答性を確保することができると共に,制御回路をコンパクト化することもできる。それ故,本発明のインジェクタは,コンパクトで,優れた性能を有するものとなる。
【0023】
また,本発明のように,上記冷却用流体としては,上記インジェクタにおいて噴射対象である燃料を用いることができる。この場合には,上記冷却用流体の経路を容易に形成することができる。
なお,上記冷却用流体としては,燃料の他に,冷却水,外気から取り込んだ空気等を用いることもできる。また,上記圧電体素子の側面外方の金属製ケースを上記インジェクタのボディに接触させ,そのボディと冷却用流体としての大気との熱交換を利用することももちろん可能である。
【0024】
次に,請求項9の発明は,インジェクタに内蔵される積層型の圧電体素子を製造する方法であって,該圧電体素子の側面外方を絶縁部材により覆って該絶縁部材と上記圧電体素子の側面とを接合する工程と,該絶縁部材に覆われた上記圧電体素子を金属製のケースの内部に挿入する工程とを含むことを特徴とするインジェクタ用圧電体素子の製造方法にある。
【0025】
本製造方法においては,上記圧電体素子に予め上記絶縁部材を配設し,その後,圧電体素子をケース内に配置する。これにより,圧電体素子とケースの間の比較的狭いスペースにおいて,絶縁部材と圧電体素子との接合密着性,及び絶縁部材とケースとの接触状態を容易に作り出すことができると共に,絶縁部材を配設する際に,ボイド等の欠陥発生を抑制することができる。
これにより,上述した優れたインジェクタ用圧電体素子を製造することができる。
【0026】
また,請求項10の発明は,インジェクタに内蔵される積層型の圧電体素子を製造する方法であって,金属製のケースの内面を絶縁部材により覆って該絶縁部材と上記ケースの内面とを接合する工程と,該絶縁部材に覆われた上記ケースの内部に上記圧電体素子を挿入する工程とを含むことを特徴とするインジェクタ用圧電体素子の製造方法にある。
【0027】
本製造方法においても上記と同様の作用効果が得られる。即ち,本製造方法においては,上記ケースの内面に予め上記絶縁部材を配設し,その後,圧電体素子をケース内に配置する。これにより,圧電体素子とケースの間の比較的狭いスペースにおいて,絶縁部材とケースとの接合密着性,及び絶縁部材と圧電体素子との接触状態を容易に作り出すことができると共に,絶縁部材を配設する際に,ボイド等の欠陥発生を抑制することができる。従って,本製造方法によっても,上述した優れたインジェクタ用圧電体素子を製造することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例にかかるインジェクタ用圧電体素子につき,図1〜図4を用いて説明する。
本例の圧電体素子1は,図1に示すごとく,インジェクタに内蔵される積層型の圧電体素子である。
圧電体素子1は,その側面101,102の外方に,これを覆う金属製のケース41を有している。
そして,圧電体素子1の側面101,102と上記ケース41の内面との間には,電気的絶縁性を有する絶縁部材45が配置されている。絶縁部材45は上記圧電体素子1の側面101,102に接合されていると共に,ケース41の内面410に少なくとも一部が接触している。
【0029】
以下,これを詳説する。
圧電体素子1は,図1〜図3に示すごとく,圧電層11の層間に内部電極層21,22を交互に正負となるように形成してなる。同図に示すごとく,一方の内部電極層21は一方の側面101に露出するように配設され,他方の内部電極層22は他方の側面102に露出するように配設されている。そして,圧電体素子1の側面101,102には,露出した内部電極層21,22の端部を導通させるように焼きつけ銀よりなる側面電極31,32をそれぞれ形成した。
【0030】
側面電極31,32を構成する焼きつけ銀は,後述するごとくAgペーストを焼きつけることにより作製した電極でAgとガラスフリット成分という組成である。
そして,図1,図4に示すごとく,上記側面電極31,32上に上記外部電極34を接合した。
本例の外部電極34は,一般的に使用される18−8ステンレス鋼を用いたものである。
【0031】
また,圧電体素子1においては,図2に示すごとく,積層方向の中央部分を駆動部111,これを挟持するように配置された部分をバッファー部112,さらにこのバッファー部112を挟持するように配置された部分をダミー部113とした。
【0032】
この圧電体素子1の製造方法と詳細構造について説明する。
本例の圧電体素子1は広く用いられているグリーンシート法を用いて製造することができる。グリーンシートは,公知の方法により圧電材料の主原料となる酸化鉛,酸化ジルコニウム,酸化チタン,酸化ニオブ,炭酸ストロンチウム等の粉末を所望の組成となるように秤量する。また,鉛の蒸発を考慮して,上記混合比組成の化学量論比よりも1〜2%リッチになるように調合する。これを混合機にて乾式混合し,その後800〜950℃で仮焼する。
【0033】
次いで,仮焼粉に純水,分散剤を加えてスラリーとし,パールミルにより湿式粉砕する。この粉砕物を乾燥,粉脱脂した後,溶剤,バインダー,可塑剤,分散剤等を加えてボールミルにより混合する。その後,このスラリーを真空装置内で攪拌機により攪拌しながら真空脱泡,粘度調整をする。
【0034】
次いで,スラリーをドクターブレード装置により一定厚みのグリーンシートに成形する。
回収したグリーンシートはプレス機で打ち抜くか,切断機により切断し,所定の大きさの矩形体に成形する。グリーンシートは駆動部,バッファー部およびダミー部に共通である。
【0035】
次いで,例えば銀/パラジウム=7/3の比率からなる銀およびパラジウムのペースト(以下,Ag/Pdペーストという)により,成形後のグリーンシートの一方の表面にパターンをスクリーン印刷成形する。図3(a),(b)にパターン印刷後のグリーンシートの一例を示す。なお説明の都合上,実質的に同一部分には同一の符号を付す。
【0036】
圧電層となるグリーンシート11の表面には,上記Ag/Pdペーストにより,略全面にこれよりもやや小さなパターン21(22)を形成し,内部電極層21(22)とする。グリーンシート11の表面の対向辺の一方の側には,内部電極層21(22)の非形成部119が設けてある。つまり,グリーンシート11の対向辺の一方の端部(圧電体素子1の側面101あるいは102に相当する部分)には,内部電極層21(22)が到達せず,対向する他方の端部には内部電極層21(22)が到達するようにこれを配置した。なお,内部電極材料としては,本例の他に,銅,ニッケル,白金,銀等,あるいはこれらの混合物を用いてもよい。
【0037】
このような内部電極層21(22)を形成したグリーンシート11は,駆動部111を変位量の要求仕様に基づいて所定の積層枚数分用意する。また,バッファー部112,ダミー部113用の内部電極層を印刷していないグリーンシート12も必要枚数準備する。
【0038】
次いで,これらのグリーンシート11,12を重ねる。図3(c)は,グリーンシート11,12の積層状態を示すもので,実質的に圧電体素子1の分解図となっている。なお,同図は主として駆動部にかかる部分を示した。
内部電極層21(22)を形成したグリーンシート11を重ねる場合には,電極の非形成部119が図中左側と右側に交互に位置するように重ねる。これにより,グリーンシート11の図中右側の側面101に達して露出する内部電極層21が一方の極の内部電極となり,図中左側の側面102に達して露出している内部電極層22が他方の極の内部電極となる。
【0039】
そして,中央の駆動部111においては,図3(c)に示すごとく上記内部電極層21(22)を形成したグリーンシート11のみを用いて積層し,バッファー部112においてグリーンシート11の間に内部電極層を形成していないグリーンシート12を介在させて積層し,ダミー部113においては内部電極層を形成していないグリーンシート12のみを用いて積層する。
これにより,図1,図2に示す構造の積層体となる。
尚,本実施例では,積層体の断面形状を四角形としたが,本発明においては積層体の断面形状を四角形を含む多角形,円形。及び樽型等であっても構わない。たとえば,図5に示すごとく,断面八角形の積層体とすることもできる。
【0040】
次いで,温水ラバープレス等による熱圧着後,電気炉により400〜700℃のもとで脱脂し,900〜1200℃のもとで焼成する。その後,必要により研削,研磨等の外形状を整える工程を追加する場合もある。
次いで,上記積層体の側面に上記Agペーストを塗布,焼き付けることにより側面電極31,32を形成する。なお,本例は焼きつけ銀より側面電極を構成したが,例えばAg/Pdペーストを焼きつけて形成することもできる。
本例の他に,銅,ニッケル,白金,銀/パラジウム,金等を用いてもよい。
なお,上記側面電極の形成は,上記焼き付け方法以外に,蒸着,スパッタ,メッキ等の方法を採用することもできる。
【0041】
図1中右側の側面電極31は,一方の極の内部電極層21が露出している位置に形成し,各内部電極層21の導通をとる。同図中左側の他方の側面電極32は,他方の極の内部電極層22が露出している位置に形成し,各内部電極層22の導通をとる。その後,上記外部電極34を各側面電極31,32に接合した。
なお,上記ダミー部113は,上記のごとく駆動部111に用いた圧電層11と同じ材質のグリーンシート(圧電層)12を用いることにより,製造材料の種類が増えないようにして製造コストの低減を図った。
【0042】
そして,本例では,図4に示すごとく,圧電体素子1の伸縮方向に略平行な側面101,102を含む側面全体に,絶縁部材45を配設した。絶縁部材45の形成は,エポキシ系樹脂を用いて粉末塗装により行った。具体的には,圧電体素子1の各側面電極31,32の表面に,導電性接着剤を前記側面電極の全体を覆うように塗布し,外部電極34を接合した後,絶縁部材45を形成するという手順で行った。なお,上記絶縁部材45としては,エポキシ系樹脂に代えて,ポリイミド系樹脂,シリコーン系樹脂,ポリウレタン系樹脂を用いることもできる。また,上記粉末塗装方法に代えて,ディッピング,スプレー照射,ポッティング,刷毛・へら塗り等の他の方法を用いることもできる。さらに,型を用いてモールドする方法をとることもできる。
【0043】
尚,外部電極の接合方法として,本例の他に,半田付け,ろう付け等でも構わない。又,側面電極を形成せず,導電性接着剤で外部電極を内部電極に接続することも可能である。又,外部電極材料として,本例以外に導電性を有する金属箔や金属線(含む被覆線)等を用いてもよい。外部電極材料の形状としては,波板,波線,メッシュ,パンチングメタル,メタルラス金網(エキスパンドメタル)等の伸縮性を有するものが望ましいが,これに限定されるものではない。
又,本例では,外部電極34は,側面電極の一部に接合したが,略全長にわたり接合しても構わない。又,外部電極34は,ケースにおける外部へ導通する部分と圧電体素子の側面電極に接合される部分の2つの部材を溶接,半田付け,ろう付け,カシメ等により接合してもよい。
【0044】
また,本例では,上記絶縁部材45の厚さの狙いを0.1mmとした。これにより,少なくともすべての部分において,厚さが0.03〜0.5mmの範囲に収まった。これにより,絶縁部材45内部でのボイド等の発生を抑え,十分に電気的絶縁効果が期待できる。
また,得られた絶縁部材45の電気的比抵抗は,1012(Ω・m)である。
【0045】
次に,図1に示すごとく,上記圧電体素子1を,ステンレス鋼よりなるケース41の中に挿入した。そして,ケース41の内面410に,上記絶縁部材45を接触させた。
そして,圧電体素子1の伸縮方向の両端面に当接するように,上板37,下板38を配置した。上板37はケース41に固定し,下板38はケース41と摺動可能に配設した。
【0046】
次に,本例の作用効果につき説明する。
本例の圧電体素子1においては,絶縁部材45が,上記のごとく圧電体素子1の側面101,102を含む側面全体に接合された状態にある。そのため,圧電体素子1内において発生した熱は,空気層を介することなく上記絶縁部材45に直接伝わる。
【0047】
また,上記絶縁部材45は,金属製のケース41と接触した状態になっている。そのため,絶縁部材45に伝えられた熱は,空気層を介することなく直接ケース41に伝えられる。
ここで上記ケース41はステンレス鋼よりなる金属製であるので,高い伝熱性を利用した効率的な放熱が実現される。そのため,絶縁部材45への圧電体素子1からの伝熱も促進され,圧電体素子1の温度上昇の抑制を図ることができる。
【0048】
本例ではこの効果を定量的に明らかにするため,次の実験を行った。
即ち,上記ケース41と絶縁部材45とが接触状態にある本例の圧電体素子の他に,ケース41と絶縁部材45とが接触していない比較の圧電体素子を準備した。そして,両者の圧電体素子を室温において100Hz,印加電圧150Vで駆動して30分経過後の積層体の表面温度を熱伝対によって測定した。その結果,本例のケースと絶縁部材とが接触している場合には,到達温度が95℃であったのに対し,比較のケースと絶縁部材とが接触していない場合には,到達温度が110℃まで上昇した。
以上の実験の結果,本例の圧電体素子1のようにケース41と絶縁部材45とが接触している場合には,放熱効果が高いことが分かる。
【0049】
このように,本例の圧電体素子1は,その内部温度上昇の抑制等により消費エネルギーが小さく,インジェクタに適用可能となる。
【0050】
実施形態例2
本例は,図6に示すごとく,実施形態例1における絶縁部材45の配設状態を変更した例である。
即ち,図7に示すごとく,ケース41の内面410に絶縁部材45を接合した。その後,図6に示すごとく,この中に圧電体素子1を挿入配設した。そして,圧電体素子1の伸縮方向の両端面に上板37,下板38を配置した。その他は実施形態例1と同様である。
この場合にも,実施形態例1と同様の作用効果が得られる。
なお,本例の場合には,上記圧電体素子の積層体において,異なる極性の内部電極層が,同一表面(側面)に露出しない構造とすることが望ましい。
【0051】
実施形態例3
本例は,図8に示すごとく,インジェクタに内蔵される積層型の圧電体素子1の別例である。
この圧電体素子1の側面には側面電極31,32が配設されていると共に,側面電極31,32には外部との電気的な導通を図る外部電極34が配設されている。そして,本例では,外部電極34の熱伝導率を15W/m・K以上とした。そして,実施形態例1と異なり,絶縁部材45は配設しなかった。その他は実施形態例1と同様である。
【0052】
上記外部電極34としては,18−8ステンレス鋼を用いた。そのため外部電極34の熱伝導率は15W/m・Kである。
これにより,外部電極34が電力供給用としての役割だけでなく,放熱部材としての役割をも果たすことができるようになる。
したがって,本例の圧電体素子1は,上記外部電極34を介して内部で発熱した熱を効率よく放熱することができ,内部温度の過剰な上昇を抑制することができる。
【0053】
なお,本例では,圧電体素子1の側面とケース41との間に絶縁部材を設けなかったが,実施形態例1と同様に絶縁部材45を設けることにより,より一層放熱効果を高めることができる。
【0054】
実施形態例4
本例は,図9に示すごとく,実施形態例3における外部電極34の構成を変更した例である。
即ち,本例の外部電極34は,芯材340と芯材340の表面を被覆する被覆材342とより構成した。そして被覆材342はその熱伝導率が100W/m・K以上(具体的には420W/m・K)の銀メッキとした。なお,この銀メッキに代えて,銅または金のメッキを採用することも可能である。
その他は,実施形態例3と同様である。
【0055】
この場合には,外部電極34全体の熱伝導率が,上記被覆材342の存在により大幅に向上する。これにより,外部電極34を介した放熱効果が向上し,圧電体素子1の内部温度の過剰な上昇がさらに抑制される。
その他は実施形態例3と同様の作用効果が得られる。
【0056】
実施形態例5
本例は,図10に示すごとく,圧電体素子1の伸縮方向の両端面に,外部電極34と接触すると共に熱伝導率が15W/m・K以上の電極板35を設けた例である。
即ち,実施形態例1と同様に積層体を形成した後,その伸縮方向(積層方向)の両端面に,18−8ステンレス鋼よりなる熱伝導率が15W/m・Kの電極板35を配設した。具体的には,圧電体素子1の伸縮方向の両端面と概略同形状の電極板35と,外部電極34に溶接により接合した上で,外部電極34を導電性接着剤にて圧電体素子1の各側面電極31,32に接合するという手順により配設した。
【0057】
次に,両方の電極板35の上にセラミックスよりなる絶縁板36を配設した。
その他は,実施形態例4と同様とした。
この場合には,圧電体素子1の伸縮方向の両端面から上記電極板35によって集熱し,この熱を外部電極35を介して外部へ放熱することができる。
その他は実施形態例4と同様の作用効果が得られる。
【0058】
実施形態例6
本例は,実施形態例1における圧電体素子1と基本的に同じ構成の圧電体素子を用いたインジェクタ5の一例を示す。
本例のインジェクタ5は,図12に示すごとく,ディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムに適用したものである。
このインジェクタ5は,同図に示すごとく,駆動部としての圧電体素子1が収容される上部ハウジング52と,その下端に固定され,内部に噴射ノズル部54が形成される下部ハウジング53を有している。
【0059】
上部ハウジング52は略円柱状で,中心軸に対し偏心する縦穴521内に,圧電体素子1が挿通固定されている。
縦穴521の側方には,高圧燃料通路522が平行に設けられ,その上端部は,上部ハウジング52上側部に突出する燃料導入管523内を経て外部のコモンレール(図略)に連通している。
【0060】
上部ハウジング52上側部には,また,ドレーン通路524に連通する燃料導出管525が突設し,燃料導出管525から流出する燃料は,燃料タンク(図略)へ戻される。
ドレーン通路524は,縦穴521と駆動部(圧電体素子)1との間の隙間50を経由し,さらに,この隙間50から上下ハウジング52,53内を下方に延びる図示しない通路によって後述する3方弁551に連通している。
【0061】
噴射ノズル部54は,ピストンボデー531内を上下方向に摺動するノズルニードル541と,ノズルニードル541によって開閉されて燃料溜まり542から供給される高圧燃料をエンジンの各気筒に噴射する噴孔543を備えている。燃料溜まり542は,ノズルニードル541の中間部周りに設けられ,上記高圧燃料通路522の下端部がここに開口している。ノズルニードル541は,燃料溜まり542から開弁方向の燃料圧を受けるとともに,上端面に面して設けた背圧室544から閉弁方向の燃料圧を受けており,背圧室544の圧力が降下すると,ノズルニードル541がリフトして,噴孔543が開放され,燃料噴射がなされる。
【0062】
背圧室544の圧力は3方弁551によって増減される。3方弁551は,背圧室544と高圧燃料通路522,またはドレーン通路524と選択的に連通させる構成である。ここでは,高圧燃料通路522またはドレーン通路524へ連通するポートを開閉するボール状の弁体を有している。この弁体は,上記駆動部1により,その下方に配設される大径ピストン552,油圧室553,小径ピストン554を介して,駆動される。
【0063】
次に,本例の駆動部1,即ち圧電体素子1は,実施形態例1における圧電体素子の下部構造を変更したものである。
即ち,図11に示すごとく,下板38の下方にロッド381を延設した。また,ケース41も下方に同様に伸ばした。そして,上記ロッド381を貫通させたシート部材382を設け,このシート部材382と下板38との間にスプリング385を配設した。また,ケース41の先端にはダイアフラム383を配設し,これに上記ロッド381の先端を接続した。
【0064】
なお,本例の圧電体素子1は,実施形態例1と同様に,圧電体素子1の側面とケース41の内面410との間には,電気的絶縁性を有する絶縁部材45が配置されている。そして,絶縁部材45は圧電体素子1の側面に接合され,ケース41の内面410に接触している。
【0065】
ここで,注目すべきことは,上記圧電体素子1を上部ハウジング52の縦穴521に配置した状態で,圧電体素子1の周囲には隙間50があり,ここに燃料が流通するよう構成されていることである。この燃料は,圧電体素子1の金属製ケース41と直接接触し,これとの熱交換を容易に行うことができる。即ち上記燃料は,圧電体素子1を冷却する冷却用流体としての役割を果たす。
【0066】
そのため,本例のインジェクタ5においては,圧電体素子1の過剰な温度上昇を抑え安定した高速応答性を得ることができる。また,発熱が少ないので制御回路もコンパクト化することができる。それ故,本例のインジェクタ5は,コンパクトで,優れた性能を有するものとなる。
【0067】
なお,本例では,上記のごとく,圧電体素子1の周囲に隙間50を設け,これに冷却用流体としての燃料を流して圧電体素子1を冷却するようにした。この構造に代え,上記隙間50に燃料を流さず,冷却水,空気を冷却用流体として用いることもできる。
また,上記隙間50を設けず,圧電体素子1のケース41を上部ハウジング52に直接接触させてもよい。そして,インジェクタ5をエンジンブロックに接触させることにより,エンジンブロックと大気との熱交換を利用し,上部ハウジング5およびエンジンブロックを介して間接的に大気という冷却流体に接触させる構造としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,圧電体素子の構造を示す断面説明図。
【図2】実施形態例1における,圧電体素子(積層体)の斜視図。
【図3】実施形態例1における,(a),(b)一枚の圧電層と内部電極層の平面図,(c)圧電層と内部電極層との積層状態を示す斜視展開図。
【図4】実施形態例1における,圧電体素子の側面外周に絶縁部材を配設した状態を示す説明図。
【図5】実施形態例1における,断面八角形を呈する圧電体素子を示す説明図。
【図6】実施形態例2における,圧電体素子の構造を示す断面説明図。
【図7】実施形態例2における,ケースの内面に絶縁部材を配設した状態を示す説明図。
【図8】実施形態例3における,圧電体素子の構造を示す断面説明図。
【図9】実施形態例4における,外部電極の構成を示す説明図。
【図10】実施形態例5における,圧電体素子の構造を示す断面説明図。
【図11】実施形態例6における,圧電体素子の構造を示す断面説明図。
【図12】実施形態例6における,インジェクタの構造を示す説明図。
【符号の説明】
1...インジェクタ用圧電体素子,
31,32...側面電極,
34...外部電極,
340...芯材,
342...被覆材,
41...ケース,
410...内面,
45...絶縁部材,
5...インジェクタ,

Claims (10)

  1. インジェクタに内蔵される積層型の圧電体素子であって,該圧電体素子の側面外方に、直接又は間接的に、上記インジェクタにおいて噴射対象である燃料に接触するよう構成された金属製のケースを有しており,上記圧電体素子の上記側面と上記ケースの内面との間には,電気的絶縁性を有する絶縁部材が配置され,該絶縁部材は上記圧電体素子の側面と上記ケースの内面のいずれかの面に接合されていると共に他方の面に少なくとも一部が接触しており、
    上記絶縁部材と上記圧電体素子又は上記ケースとが接合した面では両者の境界部面積の90%以上において接しており、他方の接触した面では両者の境界部面積の30%以下において接していることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  2. 請求項1において,上記絶縁部材の厚さは0.03〜0.5mmの範囲にあることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  3. 請求項1又は2において,上記絶縁部材は,電気的比抵抗が1010(Ω・m)以上であることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において,上記絶縁部材は,エポキシ系樹脂,ポリイミド系樹脂,シリコーン系樹脂,ポリウレタン系樹脂のいずれかであることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において,上記絶縁部材は,ディッピング,粉末塗装,スプレー照射,ポッティング,刷毛・へら塗りのいずれかの方法により塗布すること又は型を用いてモールドすることにより配設されていることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、上記圧電体素子の側面には側面電極が配設されていると共に,該側面電極には外部との電気的な導通を図る外部電極が配設されており,
    該外部電極の熱伝導率は15W/m・K以上であることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  7. 請求項6において,上記圧電体素子の伸縮方向の少なくとも一方の端面には上記外部電極と接触すると共に熱伝導率が15W/m・K以上の電極板を有していることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  8. 請求項6又は7において,上記外部電極は芯材と該芯材の表面を被覆する被覆材とよりなり,該被覆材はその熱伝導率が100W/m・K以上であることを特徴とするインジェクタ用圧電体素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のインジェクタ用圧電体素子を製造する方法であって、
    該圧電体素子の側面外方を絶縁部材により覆って該絶縁部材と上記圧電体素子の側面とを接合する工程と,
    該絶縁部材に覆われた上記圧電体素子を金属製のケースの内部に挿入する工程とを含むことを特徴とするインジェクタ用圧電体素子の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のインジェクタ用圧電体素子を製造する方法であって,
    金属製のケースの内面を絶縁部材により覆って該絶縁部材と上記ケースの内面とを接合する工程と,
    該絶縁部材に覆われた上記ケースの内部に上記圧電体素子を挿入する工程とを含むことを特徴とするインジェクタ用圧電体素子の製造方法。
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