JPH07321383A - 積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法 - Google Patents

積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法

Info

Publication number
JPH07321383A
JPH07321383A JP14844994A JP14844994A JPH07321383A JP H07321383 A JPH07321383 A JP H07321383A JP 14844994 A JP14844994 A JP 14844994A JP 14844994 A JP14844994 A JP 14844994A JP H07321383 A JPH07321383 A JP H07321383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric actuator
resin
actuator element
laminated piezoelectric
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14844994A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Kumamoto
憲二 熊本
Masaki Ishimori
正樹 石森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chichibu Onoda Cement Corp filed Critical Chichibu Onoda Cement Corp
Priority to JP14844994A priority Critical patent/JPH07321383A/ja
Publication of JPH07321383A publication Critical patent/JPH07321383A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電圧を印加する事により伸縮する積層型圧電ア
クチュエータ素子において、変位特性を損なう事無く、
高湿度環境下での素子の絶縁抵抗劣化を少なくし、信頼
性を向上させる。 【構成】積層型圧電アクチュエータ素子を、金属または
ガラス等の耐湿性容器中に樹脂で埋設し、素子の一部も
しくは素子に接着した剛体の一部を樹脂外に露出させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、耐湿性に優れた積層型圧
電アクチュエータ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の積層型圧電アクチュエータ素子は
図1に示すように、素子上下の変位面以外をエポキシ樹
脂等で被覆し、変位面は発生する変位及び力を外部へ伝
達するために、封止樹脂外に露出する構造となってい
る。積層型圧電アクチュエータ素子の封止は、粉体のエ
ポキシ樹脂を静電吸着、流動浸漬等の粉体塗装法により
被覆しているものが多かった。粉体塗装法により形成さ
れたエポキシ樹脂被膜は、内部に気泡が多数存在し、こ
れを通じ水が素子表面まで容易に侵入していた。また、
アクチュエータに用いる圧電セラッミクスは鉛系のもの
が多く、これらは一般にエポキシ樹脂等の封止用樹脂と
のなじみが良くないため、圧電アクチュエータ素子を伸
縮させる場合には、樹脂と素子との界面で、樹脂が素子
表面より剥離する場合があった。封止樹脂と素子の界面
に剥離部分があると、容易に水が素子表面まで侵入す
る。積層型圧電アクチュエータ素子駆動時には素子に1
mmあたり1〜3kVにも及ぶ高い電界が発生している
ため、水が侵入すると、素子の絶縁抵抗が劣化し、本来
の変位特性が発現しなくなるという欠点を有していた。
特に、高湿度の環境下で駆動させる場合には水が侵入し
やすくなり、素子の劣化が短時間で起こるため、積層型
圧電アクチュエータ素子は低湿度環境下でのみの使用に
限定されることが多かった。また、水が侵入するのを防
ぐ為に、金属を用いて封止する場合もあった。金属の管
内に積層型圧電アクチュエータ素子を封入する場合は、
ベローズ等の伸縮部を有する精密な構造の金属管を用い
る必要があるためコスト高となり、封入工程も複雑にな
り生産効率が低下するという欠点を有していた。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、高湿度環
境下で積層型圧電アクチュエータ素子を駆動させても、
変位量が減少することなく、素子の絶縁抵抗劣化が少な
い信頼性の高い素子を安価に提供する事を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】水分子は、樹脂にピンホ
ール等の欠陥が無くても樹脂内部を透過できるため、樹
脂では水分を完全に遮断することはできない。このた
め、水を完全に遮断するためには、ガラスや金属を用い
る必要がある。従来より、耐湿性を向上させるために、
樹脂や金属のケース内に電子部品をエポキシ樹脂等で埋
設させて封止することは行われていた(一般にポッティ
ングと呼ばれている封止方法)。しかしながら、積層型
圧電アクチュエータ素子は、発生する変位及び力を外部
へ伝達するために、素子上下の変位面は封止樹脂外に露
出する必要があること、素子の周囲を厚い樹脂層で覆う
と素子の変位量が減少することのため、ポッティングに
よる封止は行われていなかった。
【0005】本発明では図2のように積層型圧電アクチ
ュエータ素子1の不活性部3(内部電極が無いセラミッ
クス部分)の一部、もしくは素子1に接着した剛体の一
部のみを樹脂外に露出させ、活性部2(電界を印加する
事により伸縮する部分)を金属またはガラス等の耐湿容
器中7に樹脂8、9で完全に埋設させることにより、素
子1の側面及び底面からの水分の侵入を完全に遮断し、
上面は十分な耐湿性を確保できる厚みの樹脂層を形成す
る事が可能となるために、耐湿性が格段に向上する。特
に素子に剛体を接着する場合には、封止樹脂との接着性
が圧電セラッミクスより良い剛体を用いれば、従来、素
子を駆動させた場合に圧電セラミックスと樹脂の界面で
起こった剥離が減少し、耐湿性及び信頼性がさらに向上
する。
【0006】また、積層型圧電アクチュエータ素子の活
性部2の周囲を、素子の変形を拘束しない樹脂8で覆う
ので、駆動時に素子1の変位量が減少することはない。
【0007】
【作用】積層型圧電アクチュエータ素子を高湿度下で駆
動させても、素子の絶縁抵抗の劣化が少ないため、信頼
性が向上し、利用範囲が広がる。また、金属管封入型の
圧電変位素子に比べ、コンパクトで安価な素子を提供す
ることが可能となる。
【0008】
【実施例】
実施例1 チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の微粉末に
バインダー、溶剤、分散剤、消泡剤を加え、アトライタ
ーで分散したのち、真空脱泡後、ドクターブレード成形
により厚さ100μmのグリーンシートを得た。これに
Ag/Pdペーストを内部電極として印刷し、これを1
30枚積層、圧着した。これらの積層体を焼成、切断し
外部電極として銀を焼き付け、積層型圧電アクチュエー
タ素子を得た。
【0009】積層型圧電アクチュエータ素子1を図2に
示すようにステンレス容器7の底に貼り付け、素子活性
部2の上端まではショア硬度がA−50程度のエポキシ
樹脂8(軟質樹脂)で充填し、その上約2mmをショア
硬度がD−70程度のエポキシ樹脂9(硬質樹脂)で素
子不活性部上面が露出するように充填した。
【0010】実施例2 実施例1と同様にして製造した
積層型圧電アクチュエータ素子1の変位面の一方に、ス
テンレス製ブロック11を接着し、これを図3に示すよ
うにステンレス容器7の底に貼り付け、素子活性部2の
上端まではショア硬度がA−50程度のエポキシ樹脂8
(軟質樹脂)で充填し、その上約2mmをショア硬度が
D−70程度のエポキシ樹脂9(硬質樹脂)でステンレ
ス製ブロック11の上面が露出するように充填した。
【0011】実施例3 実施例1と同様にして製造した
積層型圧電アクチュエータ素子1の変位面の一方に、ス
テンレス製ブロック11を接着し、これを図4に示すよ
うにステンレス容器の底に貼り付け、素子の活性部上端
まではショア硬度がA−50程度のエポキシ樹脂8(軟
質樹脂)で充填し、その上に熔融した半田10をステン
レス製ブロック11の上面が露出するように充填した。
【0012】実施例4 実施例1と同様にして製造した
積層型圧電アクチュエータ素子1をステンレス容器7の
底に貼り付け、さらに上部より一回り直径が大きなステ
ンレス容器7を貼り付けた。これを、硬化後ショア硬度
がA−50程度となる液状エポキシ樹脂8(軟質樹脂)
中に浸漬し、減圧してケース内部に樹脂を充填した。樹
脂を硬化させた後、図5に示すように二重のケースの開
口部にショア硬度がD−70程度のエポキシ樹脂9(硬
質樹脂)を充填した。
【0013】圧電変位素子は、150Vを印加したとき
の変位量、及び40℃、90%RHの環境下でDC15
0Vを印加し続けた場合に、素子の絶縁抵抗が10MΩ
以下になるまでの時間(耐久時間)で評価した。測定結
果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】積層型圧電アクチュエータ素子の変位量
は、本発明の封止を行った素子はいずれも従来の封止を
行ったものと同等であり、耐久時間は格段に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の積層型圧電アクチュエータ素子をエポキ
シ樹脂の粉体塗装により封止したものの斜視図。
【図2】本発明により、積層型圧電アクチュエータ素子
を金属容器中にポッティング封止したものの側面図。
【図3】本発明により、積層型圧電アクチュエータ素子
に金属ブロックを接着したものを、金属容器中にポッテ
ィング封止したものの側面図。
【図4】本発明により、積層型圧電アクチュエータ素子
に金属ブロックを接着したものを、金属容器中にポッテ
ィング封止し、さらに熔融半田で封止し耐湿性を向上さ
せたものの側面図。
【図5】本発明により、積層型圧電アクチュエータ素子
を2重の金属容器中にポッテイング封止したものの側面
図。
【符号の説明】
1.積層型圧電アクチュエータ素子 2.積層型圧電アクチュエータ素子の活性部 3.積層型圧電アクチュエータ素子の不活性部 4.リード線 5.封止被膜 6.外部電極 7.耐湿容器(外被覆) 8.軟質樹脂(内被覆1) 9.硬質樹脂(内被覆2) 10.半田(内被覆3) 11.金属ブロック(剛体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加する事により伸縮する積層型
    圧電アクチュエータ素子において、外被覆は耐湿性材に
    て形成された容器よりなり、前記容器中に素子の活性部
    及び不活性部の一部もしくは素子に接着した剛体の一部
    を樹脂外に露出するように配設し、前記容器と素子の間
    に形成する隙間に樹脂もしくは半田を注入して内被覆を
    形成する事を特徴とする積層型圧電アクチュエータ素子
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 素子の活性部の内被覆材を素子の変形を
    阻害しない樹脂もしくは半田とする事を特徴とする請求
    項1記載の積層型圧電アクチュエータ素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 電圧を印加する事により伸縮する積層型
    圧電アクチュエータ素子において、外被覆を耐湿性材に
    より形成された容器にて、内被覆を素子の変形を阻害し
    ない樹脂もしくは半田にて、素子の不活性部の一部もし
    くは、素子に接着した剛体の一部を樹脂外に露出させて
    形成してなる事を特徴とする積層型圧電アクチュエータ
    素子。
JP14844994A 1994-05-26 1994-05-26 積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法 Pending JPH07321383A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14844994A JPH07321383A (ja) 1994-05-26 1994-05-26 積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14844994A JPH07321383A (ja) 1994-05-26 1994-05-26 積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07321383A true JPH07321383A (ja) 1995-12-08

Family

ID=15453038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14844994A Pending JPH07321383A (ja) 1994-05-26 1994-05-26 積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07321383A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100371572B1 (ko) * 1999-05-14 2003-02-06 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 압전 부품
US6563687B2 (en) 2000-12-28 2003-05-13 Denso Corporation Piezoelectric device for injector, method for producing the same, and injector
JP2010502018A (ja) * 2006-08-29 2010-01-21 ドイチェ・ツェントルム・フューア・ルフト−ウント・ラウムファート・エー.ファウ 圧電セラミック製の平面アクチュエータおよび平面アクチュエータの製造法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100371572B1 (ko) * 1999-05-14 2003-02-06 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 압전 부품
US6563687B2 (en) 2000-12-28 2003-05-13 Denso Corporation Piezoelectric device for injector, method for producing the same, and injector
JP2010502018A (ja) * 2006-08-29 2010-01-21 ドイチェ・ツェントルム・フューア・ルフト−ウント・ラウムファート・エー.ファウ 圧電セラミック製の平面アクチュエータおよび平面アクチュエータの製造法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5153477A (en) Laminate displacement device
US5196756A (en) Stack-type piezoelectric element, process for producing the same, and stack-type piezoelectric device
WO1997006649A2 (en) Conformable composite acoustic transducer panel
JP3668072B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP3024763B2 (ja) 積層型変位素子
JPH07321383A (ja) 積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法
US9478726B2 (en) Actuator module having a multi-layer actuator arranged in a housing and a continuously extremely low leakage current at the actuator surface
JP2009267114A (ja) 積層型圧電セラミックス素子およびその製造方法
JP2001244514A (ja) 積層型圧電アクチュエータおよびこれを用いた噴射装置
JP2001210886A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP3881474B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP3894680B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP3102580B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP2001189499A (ja) 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法
JP2001102649A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP2711870B2 (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JPH02250678A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JPH0846263A (ja) 積層型圧電アクチュエーター素子及びその製造方法
JPH07312447A (ja) 圧電変位素子及びその製造方法
JPH012381A (ja) 圧電素子
JP2508232B2 (ja) 電歪効果素子
JPS63156378A (ja) 圧電積層体の製造方法
JPH02125674A (ja) 電歪効果素子
JPH053351A (ja) 電歪効果素子
JP2003174209A (ja) 積層型圧電アクチュエータ素子