JP2003243740A - 積層型圧電素子および位置決め装置 - Google Patents

積層型圧電素子および位置決め装置

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JP2003243740A JP2002044476A JP2002044476A JP2003243740A JP 2003243740 A JP2003243740 A JP 2003243740A JP 2002044476 A JP2002044476 A JP 2002044476A JP 2002044476 A JP2002044476 A JP 2002044476A JP 2003243740 A JP2003243740 A JP 2003243740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リード部材の脱離が起こり難く、端面からリ
ード部材が取り出された積層型圧電素子を提供する。 【解決手段】 圧電アクチュエータ10は、積層体11
と、積層体11の側面に設けられた外部電極14a・1
4bと、積層体11の側面を被覆するガラス被膜19a
・19bとを有する。積層体11は圧電セラミックス1
2aと内部電極13a・13bとが交互に積層されてな
る圧電活性部21と、圧電セラミックス12bと引出電
極18a・18bとが交互に積層されてなる電極取り出
し部22とを有し、外部電極14aは内部電極13aお
よび引出電極18aと導通し、外部電極14bは内部電
極13bおよび引出電極18bと導通している。電極取
り出し部22にスルーホール15a・15bを設け、こ
のスルーホール15a・15b内においてリード線16
a・16bを引出電極18a・18bに接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置決め装置や振
動発生装置等に用いられる積層型圧電素子および積層型
圧電素子が装着された位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】積層型の圧電アクチュエータは、サブミ
クロンオーダーで変位量を調節することが可能であり、
また電気信号に対する応答性が速く、発生力が大きいこ
とから、例えば、X−Yステージ等の精密位置決め装置
に用いられている。
【0003】図7は一般的な積層型圧電アクチュエータ
90の構造を示す概略断面図であり、積層型圧電アクチ
ュエータ90は、圧電セラミックス91と内部電極92
とが交互に積層され、隣り合う圧電セラミックス91に
は互いに逆向きとなる電界が内部電極92によって印加
されるように、内部電極92が一層おきに外部電極93
a・93bに接続された構造を有する。一般的に、外部
電極93a・93bは、銀ペーストを印刷して焼き付け
ることによって形成される。
【0004】また、外部電極93a・93bにはそれぞ
れハンダ付け等によってリード線94a・94bが取り
付けられている。圧電セラミックス91と内部電極92
とからなる積層体95の側面(圧電セラミックス91の
積層方向に平行な面をいう)には耐湿性に優れる樹脂被
膜96が設けられている。樹脂被膜96は圧電アクチュ
エータ90の使用環境下における水蒸気から、積層体9
5や外部電極93a・93bを保護する役割を果たす。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧電ア
クチュエータ90では、リード線94a・94bが厚み
の薄い外部電極93a・93bにハンダ付けされている
ために、リード線94a・94bの取り付け強度が弱
く、これによりリード線94a・94bが外れ易いとい
う問題がある。また、リード線94a・94bが積層体
95の側面に設けられているために、圧電アクチュエー
タ90を位置決め装置等に装着する場合には、横幅の広
い装着スペースが必要となり、これにより位置決め装置
等を小型化することが困難となる。
【0006】また、樹脂被膜96を用いた積層体95の
被覆方法では、長期間の使用や過酷な温湿度環境下にお
いて、空気中に含まれる水蒸気が樹脂被膜96を通して
積層体95の側面に入り込み、これにより側面放電を引
き起こす問題がある。さらに一般的に、内部電極92と
しては、銀(Ag)/パラジウム(Pd)電極が用いら
れ、外部電極93a・93bには銀電極が用いられるた
めに、積層体95の側面に入り込んだ水蒸気によって銀
がマイグレーションを起こして圧電アクチュエータ90
の絶縁抵抗が低くなり、これにより絶縁破壊が起こると
いう問題がある。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、リード線等のリード部材の脱離が起こり難
い積層型圧電素子を提供することを目的とする。また本
発明は、リード部材を積層型圧電素子の端面から取り出
すことができる積層型圧電素子を提供することを目的と
する。さらに本発明は、耐湿性に優れた積層型圧電素子
を提供することを目的とする。さらにまた、本発明はこ
のような積層型圧電素子が装着された位置決め装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明によれ
ば、圧電セラミックスと内部電極とが交互に積層され、
前記内部電極によって前記圧電セラミックスに電界を印
加することにより前記圧電セラミックスに変位が発生す
る圧電活性部と、圧電セラミックスと正負一対の引出電
極からなる圧電不活性な電極取り出し部と、を有する積
層体と、前記内部電極が一層おきに電気的に接続され、
かつ、前記引出電極の正極または負極と電気的に接続さ
れるように、前記積層体の側面に設けられた正負一対の
外部電極と、前記外部電極、前記内部電極および前記引
出電極が完全に被覆されるように前記積層体の側面を被
覆するガラス被膜と、前記積層体の端面に開口部を有す
るように前記電極取り出し部に形成された一対のスルー
ホールと、を有し、前記一対のスルーホールのそれぞれ
の内部側面には前記引出電極の正極と負極が別々に露出
しており、前記圧電活性部に駆動信号を送る一対のリー
ド部材が、前記スルーホール内において露出している前
記引出電極の正極と負極とそれぞれ電気的に接続されて
いることを特徴とする積層型圧電素子、が提供される。
【0009】このような積層型圧電素子においては、リ
ード部材の取り付け強度が大きい。また、リード部材の
取り付け部がスルーホールの奥部にあるために、この取
り付け部に大きな応力が掛からない。さらに、リード部
材は圧電不活性な部分に取り付けられている。これらに
より、本発明の積層型圧電素子は高い信頼性を有する。
また、リード部材の取り付け部が金属によるハーメチッ
クシール構造となるために、積層型圧電素子への水蒸気
の浸透が防止され、信頼性が高められる。さらに、リー
ド部材が積層型圧電素子の端面から取り出されているた
めに、積層型圧電素子を位置決め装置等に装着するため
のスペースを狭くすることができる。
【0010】このような積層型圧電素子は、好ましく
は、圧電セラミックスと内部電極とを同時に焼成する一
体焼成法(同時焼成法)により製造される。そこで、電
極取り出し部を圧電セラミックスと引出電極とが交互に
積層された構造とすると、引出電極の断面積が増大して
引出電極の抵抗を下げることができ、これにより積層型
圧電素子の駆動に必要な電流を流し易くすることができ
る。引出電極が直接に外気に接しないように、スルーホ
ールの内部に引出電極とリード部材を接続する金属を充
填すると、スルーホールからの水蒸気の積層体内への侵
入を効果的に防止することができる。
【0011】圧電活性部と電極取り出し部との間には、
圧電不活性な保護層を設けることができる。また、圧電
活性部において電極取り出し部が設けられていない他方
の端面にも圧電不活性な保護層を形成してもよい。ガラ
ス被膜を被覆するように、積層体の側面に樹脂被膜を形
成することにより、積層型圧電素子の耐湿性をより高め
ることができる。また樹脂被膜によってガラス被膜を保
護することができる。
【0012】また本発明によれば、駆動信号を送る一対
のリード部材が下端面から取り出された円筒形の積層型
圧電素子と、先端がネジ切りされた支柱部と前記一対の
リード部材を外部に導出する孔部とを有し、前記積層型
圧電素子の内孔に前記支柱部を通して前記積層型圧電素
子を支持する台座部材と、内孔を有し、外側の側面がネ
ジ切りされ、前記内孔に前記支柱部を通して前記積層型
圧電素子の上端面に当接するように前記積層型圧電素子
に載置された筒状部材と、内孔を有し、前記内孔に支柱
部を通して前記筒状部材の上部に保持される皿バネと、
前記皿バネを介して前記筒状部材と前記台座の間で前記
積層型圧電素子に所定の保持力が掛かるように、前記支
柱部の先端に前記皿バネと当接して固定されるナット部
材と、前記筒状部材の外側の側面に設けられたネジ切り
部に嵌め合わされ、前記積層型圧電素子を覆うカバー部
材と、を具備し、前記一対のリード部材に所定の駆動信
号を与えることによって前記積層型圧電素子を伸縮駆動
させ、前記筒状部材を介して前記カバー部材を、前記積
層型圧電素子に発生する変位にしたがって移動させるこ
とを特徴とする位置決め装置、が提供される。
【0013】リード部材が端面から取り出されている積
層型圧電素子を用いることによって、位置決め装置をコ
ンパクトにすることができる。また、ナット部材の位置
を調整することによって皿バネの伸縮を調整することが
できるため、積層型圧電素子の保持力を所望の値に容易
に設定することができる。なお、ナット部材の回転を防
止する回転防止ピンをナット部材の周囲に設けることに
よって、積層型圧電素子を一定の保持力で保持すること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は積層型圧
電アクチュエータ(以下「圧電アクチュエータ」とい
う)10の概略構造を示す断面図である。圧電アクチュ
エータ10の母体である積層体11は、保護層23a
と、圧電活性部21と、保護層23bと、電極取り出し
部22と、保護層23cが、この順序でZ方向に一体的
に積層されており、積層体11は中心部に孔部24が形
成された筒形状を有している。
【0015】積層体11の外周側面には、外部電極14
a・14bと、積層体11を水蒸気から保護するガラス
被膜19aと、ガラス被膜19aを保護する樹脂被膜2
0aが設けられている。また、積層体11の内周側面
(孔部24の側壁)には、ガラス被膜19bと樹脂被膜
20bが設けられている。圧電活性部21は、圧電セラ
ミックス12aと内部電極13とがZ方向に交互に積層
された構造を有しており、内部電極13は一層おきに外
部電極14a・14bと電気的に接続されている。以
下、外部電極14aと導通している内部電極を内部電極
13aとし、外部電極14bと導通している内部電極を
内部電極13bとする。
【0016】外部電極14aは電極取り出し部22に設
けられた引出電極18aを介してリード線16aと電気
的に接続されており、外部電極14bは電極取り出し部
22に設けられた引出電極18bを介してリード線16
bと電気的に接続されている。電極取り出し部22の構
造については後に詳細に説明する。
【0017】圧電セラミックス12aには、リード線1
6a・16b間に所定の電圧を印加することによって、
分極処理が施されている。このような状態において、リ
ード線16a・16b間に所定の駆動電圧を印加する
と、圧電セラミックス12aの圧電特性に起因する伸縮
変位がZ方向に生ずる。
【0018】圧電セラミックス12aとしては、一般的
に、圧電定数d33と電気機械結合係数k33の値が大
きい材料、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(略称PZ
T)系の圧電セラミックスが好適に用いられる。これに
より小さい駆動電圧で大きな変位を得ることができる。
後述するように、積層体11は同時焼成法によって好適
に作製されるために、内部電極13a・13bとしては
銀(Ag)/パラジウム(Pd)電極が好適に用いられ
る。一方、外部電極14a・14bとしては、銀電極が
好適に用いられる。
【0019】保護層23a・23b・23cは圧電セラ
ミックス12aと同じ材料で構成されている。保護層2
3a・23cは、例えば、圧電アクチュエータ10の端
面の変位量を端面全体で一定となるように、また圧電ア
クチュエータ10を各種装置へ組み込む際の便宜を考慮
して、必要に応じて設けられる。保護層23a・23c
は、電圧が印加されないために電圧特性を示さない圧電
不活性な部分である。
【0020】保護層23bは圧電活性部21と電極取り
出し部22との間の応力緩衝層として設けられている。
但し、電極取り出し部22は圧電不活性な保護層として
の機能をも有することから、保護層23bは必ずしも必
要なものではない。
【0021】なお、図1に示すように、圧電活性部21
の最下部に内部電極13bが存在する場合には、保護層
23bの引出電極18aと内部電極13bの間の部分
は、外部電極14a・14b間に電圧を印加した際に圧
電活性となる。しかし、保護層23bの厚みは圧電セラ
ミックス12aの厚みよりも厚くなっているためにその
変位量は小さく、このために保護層23bは実質的に圧
電不活性な部分として取り扱うことができる。これに対
して、保護層23bの内部電極13bと引出電極18b
との間の部分は、内部電極13bと引出電極18bとが
同電位となるために圧電不活性である。
【0022】電極取り出し部22は、圧電セラミックス
12bと引出電極18aとが交互に積層された部分と、
圧電セラミックス12bと引出電極18bとが交互に積
層された部分とを有している。引出電極18aと引出電
極18bはZ方向の同じ高さに位置しているが、これら
はX−Y面内で絶縁されている。リード線16a・16
b間に所定の電圧を印加しても、電極取り出し部22に
Z方向の電位差は生じない。このため電極取り出し部2
2は圧電不活性である。
【0023】引出電極18aは外部電極14aと電気的
に接続され、引出電極18bは外部電極14bと電気的
に接続されている。電極取り出し部22と保護層23c
には、積層体11の端面に開口部を有する独立したスル
ーホール15a・15bが形成されており、引出電極1
8aはスルーホール15aの側面に露出し、引出電極1
8bはスルーホール15bの側面に露出している。引出
電極18a・18bがそれぞれスルーホール15a・1
5b内において直接に外気に接しないように、スルーホ
ール15a・15bの内部にはそれぞれ金属17が充填
されており、スルーホール15aに充填された金属17
にはリード線16aが取り付けられ、スルーホール15
bに充填された金属17にはリード線16bが取り付け
られている。
【0024】このように引出電極18a・18bはそれ
ぞれ、リード線16a・16bと外部電極14a・14
bとを電気的に接続する役割を果たすために、引出電極
18a・18bの抵抗は小さいことが好ましい。引出電
極18a・18bの抵抗を小さくする方法としては、電
極面積を広くする方法と層数を多くする方法が好適に用
いられる。前述したように積層体11は同時焼成法によ
って好適に作製されるために、引出電極18a・18b
としては、銀(Ag)/パラジウム(Pd)電極が好適
に用いられる。
【0025】金属17としては、スルーホール15a・
15b内に溶融状態のものを流し込むことができるか、
またはスルーホール15a・15b内に固体状のものを
充填した後に容易に溶融させて均一な組織とすることが
ハンダ等のスズ合金が好適に用いられる。スルーホール
15a・15b内において金属17を1度溶融状態とす
ることで、金属17と引出電極18a・18bとを低抵
抗で接続することができ、またリード線16a・16b
を容易に取り付けることができる。
【0026】リード線16a・16bとしては、シリコ
ン樹脂やフッ素樹脂等の樹脂で被覆された単芯線または
多芯線が好適に用いられる。リード線16a・16bと
してこのような被覆電線を用いた場合には、このリード
線16a・16bの被膜がスルーホール15a・15b
内に挿入されるようにする。
【0027】電極取り出し部22においては、引出電極
18a・18bが金属17によって外気に直接に接しな
いシール構造が取られているために、引出電極18a・
18bと圧電セラミックス12bとの境界への水蒸気の
浸透を防止することができ、これにより信頼性を高める
ことができる。
【0028】また、リード線16a・16bを圧電不活
性な電極取り出し部22に取り付けることによって、リ
ード線16a・16bの脱離を防止することができる。
また、リード線16a・16bをスルーホール15a・
15bの奥部に取り付けることによって、リード線16
a・16bの取り付け部に大きな応力が掛かり難くな
り、これによりさらにリード線16a・16bの脱離が
防止され、耐久性が高められる。さらにリード線16a
・16bが圧電アクチュエータ10の端面から取り出さ
れているために、圧電アクチュエータ10を各種機器に
装着する際に必要とされる装着容積を低減することがで
きる。
【0029】積層体11の外周側面には、外部電極14
a・14b、内部電極13a・13bおよび引出電極1
8a・18bが完全に被覆されるようにガラス被膜19
aが形成されている。ガラスは水蒸気を浸透させないた
めに、このガラス被膜19aによって、積層体11の外
周側面へ水蒸気が浸透することを防止することができ
る。これにより、積層体11の外周側面での短絡(側面
放電)の発生が防止され、また内部電極13a・13b
に含まれる銀のマイグレーションによる絶縁抵抗の低下
が抑制される。こうして圧電アクチュエータ10の信頼
性と耐久性が高められる。
【0030】圧電アクチュエータ10においては、積層
体11の内周側面に内部電極13a・13bと引出電極
18a・18bは露出していないが、この部分にガラス
被膜19bを形成することによって、積層体11が水蒸
気からより確実に保護される。勿論、積層体11の内周
側面に内部電極13a・13bおよび/または引出電極
18a・18bを露出させた場合には、ガラス被膜19
bを形成することによって、内部電極13a・13bの
絶縁抵抗の低下を防止することができる。
【0031】ガラス被膜19a・19bの材料として
は、ホウケイ酸ガラス(B−SiO系)、ホウ
酸ガラス(B系)、鉛ケイ酸ガラス(PbO−S
iO系)、リン酸塩ガラス(PO系)が挙げられ
る。ここで、ガラス被膜19a・19b自体の絶縁抵抗
を高くするために、アルカリ金属成分の含有量は100
ppm以下であることが好ましい。また、ガラス被膜1
9a・19bの熱膨張率は、圧電セラミックス12の熱
膨張率よりも若干大きいことが好ましい。この場合に
は、ガラス被膜19a・19bが焼成によって形成され
てその後に室温に冷却されたときに、ガラス被膜19a
・19bに圧縮応力が掛かるようになるために、ガラス
被膜19a・19bの強度が大きくなり、耐久性が高め
られる。
【0032】ガラス被膜19a・19bには、例えば、
アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)チタ
ニア(TiO)、石英(SiO)、チタン酸鉛(P
bTiO)、ケイ酸ジルコニウム(ZrO−SiO
)、コージェライト(2MgO・2Al・5S
iO)、圧電セラミックス12aと同等組成の圧電セ
ラミックス粉末等の結晶性粉末を略均一に分散させるこ
とが好ましい。これによりガラス被膜19a・19bの
熱膨張率を圧電セラミックス12aの熱膨張率に近づけ
て、ガラス被膜19a・19bにクラックが発生するこ
とを防止することができる。また、ガラス被膜19a・
19bに独立気泡を略均一に分散させると、独立気泡に
よる応力緩和効果等によって、ガラス被膜19a・19
bの耐久性を高めることができる。
【0033】積層体11の外周側面においてガラス被膜
19a全体を被覆するように形成された樹脂被膜20a
と、積層体11の内周側面においてガラス被膜19b全
体を被覆するように設けられた樹脂被膜20bは、ガラ
ス被膜19a・19bへの水蒸気の浸透を抑制し、ひい
ては積層体11への水蒸気の浸透を抑制する。樹脂被膜
20a・20bに用いられる樹脂材料は耐湿性に優れた
エポキシ樹脂等が好適に用いられる。
【0034】次に、圧電アクチュエータ10の製造方法
について説明する。図2は圧電アクチュエータ10を同
時焼成法によって作製する場合の概略製造プロセスを示
す説明図(フローチャート)である。
【0035】最初に、所定の組成を有するチタン酸ジル
コン酸鉛等の圧電セラミックス粉末を用い、ドクターブ
レード法や押出成形法等の公知の厚膜作製方法によっ
て、例えば、20μm〜150μm程度の所定の厚みの
グリーンシートを作製する(ステップ1)。続いて、こ
のグリーンシートをリング形状に打ち抜き加工等し(ス
テップ2)、打ち抜かれたグリーンシートにスクリーン
印刷法等によって電極ペーストを所定のパターンで印刷
する(ステップ3)。なお、圧電セラミックスは一般的
に1200℃〜1300℃で焼成されるために、電極ペ
ーストとしてはこのような高温に耐えることができる銀
(Ag)/パラジウム(Pd)ペーストが好適に用いら
れる。
【0036】図3はこのステップ3において作製する各
種のグリーンシートの平面図である。図3(a)に示す
グリーンシート71は保護層23a・23bの形成に用
いられる。グリーンシート71には電極ペーストは印刷
されていない。また、図3(b)に示すグリーンシート
72には電極ペースト13a´が内部電極13aの電極
パターンで印刷されており、図3(c)に示すグリーン
シート73には電極ペースト13b´が内部電極13b
の電極パターンで印刷されている。これらグリーンシー
ト72・73は圧電活性部21の形成に用いられる。な
お、グリーンシート72とグリーンシート73は図3に
示されるように左右対称である。そこで、必要とされる
グリーンシート72の枚数の2倍の枚数のグリーンシー
ト72を作製して、その半分をグリーンシート73とし
て用いてもよい。
【0037】図3(d)に示すグリーンシート74は電
極取り出し部22の形成に用いられる。グリーンシート
74には焼成後にスルーホール15a・15bとなる孔
部15a´・15b´が形成され、かつ、電極ペースト
18a´・18b´がそれぞれ引出電極18a・18b
の電極パターンで印刷されている。図3(e)に示すグ
リーンシート75は保護層23cの形成に用いられる。
グリーンシート75には電極ペーストは印刷されていな
いが、焼成後にスルーホール15a・15bとなる孔部
15a´・15b´が形成されている。
【0038】このようにグリーンシート71〜75を作
製した後に、所定枚数のグリーンシート71〜75を所
定の順番でプレス用金型に位置合わせを行いながら積み
重ねる(ステップ4)。例えば、最初に保護層23cを
形成するためのグリーンシート75を数枚〜十数枚積み
重ね、その上に電極取り出し部22を形成するためのグ
リーンシート74を数枚積み重ね、その上に保護層23
bを形成するためのグリーンシート71を数枚積み重
ね、その上に圧電活性部21を形成するためのグリーン
シート72とグリーンシート73を所定数交互に積み重
ね、その上に保護層23aを形成するためのグリーンシ
ート71を数枚〜十数枚積み重ねる。
【0039】次に、こうして積み重ねたグリーンシート
71〜75に熱プレス処理を施す(ステップ5)。この
熱プレスにより上下のグリーンシートが圧着されて、グ
リーンシート71〜75が一体化されたグリーン積層体
が得られる。続いて、このグリーン積層体を所定の条件
で焼成する(ステップ6)。これにより積層体11が得
られる。得られた積層体11の内周面と外周面および端
面ならびにスルーホール15a・15bの側面に対して
は、研削または研磨加工が必要に応じて施される。
【0040】次いで、内部電極13aどうしと引出電極
18aとが電気的に接続されるように、また内部電極1
3bどうしと引出電極18bとが電気的に接続されるよ
うに、積層体11の外周側面の所定位置に、外部電極1
4a・14bとなる電極ペーストを印刷し、所定の温度
で焼成する(ステップ7)。このときに用いる電極ペー
ストとしては、グリーン積層体の焼成温度よりも低い5
00℃〜800℃程度で焼成が可能な銀ペーストが好適
に用いられる。
【0041】続いて、積層体11の外周側面と内周側面
にガラスペーストを所定の厚み、例えば、30μm〜3
00μmの厚みで塗布し、焼成する(ステップ8)。こ
れによりガラス被膜19a・19bが形成される。ここ
で、ガラスペーストは、内部電極13a・13bと外部
電極14a・14b、引出電極18a・18bが外部に
露出しないように塗布される。また、ガラスペーストの
焼成温度は外部電極13a・13bの焼成温度以下とさ
れる。ガラスペーストの塗布方法としては、刷毛塗りや
ディッピングが挙げられる。
【0042】なお、積層体の形状が直方体等の場合に
は、ガラスペーストをスクリーン印刷により塗布するこ
とができる。また、ディッピングによってガラスペース
トを積層体11に塗布する場合には、ガラスペーストは
粘度の低いスラリー状とすることが好ましい。外部電極
14a・14bとガラスペーストの焼成温度が同じであ
る場合には、これらを同時焼成することも可能である。
【0043】続いて積層体11の外周側面と内周側面に
それぞれ樹脂被膜20a・20bを同時に形成する(ス
テップ9)。このとき必要に応じて積層体11の端面を
マスキングする。樹脂被膜20a・20bの形成方法と
しては、ディッピングや粉体塗装法が挙げられる。
【0044】次いで、スルーホール15a・15bにリ
ード線16a・16bを挿入し、スルーホール15a・
15bの奥部にハンダを流し込んで、リード線16a・
16bを取り付ける(ステップ10)。このとき、スル
ーホール15a・15bの側面に露出している引出電極
18a・18bが、流し込んだハンダによって外部に露
出しないようにする。このステップ9とステップ10の
工程は逆の順序で行うことも可能である。最後に、リー
ド線16a・16b間に電圧を印加することにより、圧
電セラミックス12aを分極処理する(ステップ1
1)。こうして圧電アクチュエータ10が得られる。
【0045】次に、圧電アクチュエータ10を装着した
ポジショナ(位置決め装置)の実施形態について説明す
る。図4はポジショナ50の概略構造を示す断面図であ
る。ポジショナ50は、圧電アクチュエータ10と、台
座部材51と、筒状部材52と、皿バネ53と、ナット
部材54と、カバー部材55とを有している。
【0046】台座部材51は、先端がネジ切りされた支
柱部61と圧電アクチュエータ10に設けられたリード
線16a・16bを外部に導出するリード線導出孔62
a・62bとを有しており、圧電アクチュエータ10の
孔部24に支柱部61を通した状態で、圧電アクチュエ
ータ10を支持している。また、台座部材51にはネジ
穴63が形成されており、台座部材51は、このネジ穴
63を用いてX−Yステージ等の所定位置、例えば、不
動な部分に固定される。
【0047】筒状部材52の外側側面はネジ切りされて
いる。筒状部材52は、内孔に支柱部61を通し、か
つ、圧電アクチュエータ10の上端面に当接するよう
に、圧電アクチュエータ10上に載置されている。
【0048】皿バネ53は略リング状(図4には2枚の
皿バネを図示している)の形状を有している。皿バネ5
3に代えて螺旋状のスプリングを用いることもできる。
皿バネ53は、その内孔に支柱部61を通した状態で、
筒状部材52の上部に保持されている。
【0049】ナット部材54は、支柱部61の先端のネ
ジ切りされた部分に取り付けられる。皿バネ53を介し
て筒状部材52と台座部材51の間で圧電アクチュエー
タ10に所定の保持力が掛かるように、ナット部材54
は皿バネ53と当接するようにして支柱部61の先端部
に固定される。換言すれば、ナット部材54を徐々にね
じ込むと、皿バネ53が縮められる。これにより皿バネ
53が筒状部材52を強く圧電アクチュエータ10側に
押すようになり、この押圧力によって圧電アクチュエー
タ10は台座部材51と筒状部材52との間において適
切な予圧力を受けた状態で保持される。
【0050】カバー部材55は、圧電アクチュエータ1
0を覆うようにして、筒状部材52の外周側面のネジ切
りされた部分において、筒状部材52と固定(ネジ止
め)される。また、カバー部材55にはネジ切りされた
ネジ穴が形成されている。図4にはこのネジ穴に半球状
の頭部を有するボルト66が取り付けられ、このボルト
66に移動対象物67(例えば、X−Yステージの可動
部分)が当接している状態が示されている。
【0051】なお、カバー部材55に設けられたこのネ
ジ穴に位置合わせが必要とされる移動対象物を直接に連
結してもよい。また、カバー部材55とナット部材54
との間にナット部材54の回転を防止する回転防止ピン
65を設けると、圧電アクチュエータ10の保持力を常
に一定に保持することができる。
【0052】このような構造を有するポジショナ50に
おいて、外部に導出されたリード線16a・16b間に
所定の電圧を印加すると、圧電アクチュエータ10の伸
縮変位が筒状部材52を介してカバー部材55に伝達さ
れ、カバー部材55およびボルト66に圧電アクチュエ
ータ10と同等の伸縮変位が生ずる。これによりボルト
66が移動対象物67を変位させることができる。な
お、移動対象物67において、ボルト66と当接する部
分をV溝形状とすることによって、ボルト66から移動
対象物67への力の伝達のロスを小さくすることができ
る。
【0053】リード線16a・16bが端面に設けられ
ている圧電アクチュエータ10を用いることによって、
カバー部材55の内径および外径を短くすることがで
き、これによりポジショナ50をコンパクトにすること
ができる。また、圧電アクチュエータ10に設けられた
リード線16a・16bのポジショナ50の外部への導
出を容易に行うことができる。さらに、ナット部材54
の位置を変化させることによって、圧電アクチュエータ
10に掛かる保持力を変えることも容易である。
【0054】次に本発明の別の実施形態について説明す
る。図5は本発明の別の実施形態である積層型の圧電ア
クチュエータ30の概略構造を示す断面図であり、図6
は圧電アクチュエータ30の製造に用いられる種々のグ
リーンシートを示す平面図である。圧電アクチュエータ
30の母体である積層体31は、Z方向に、圧電セラミ
ックスからなる保護層33aと、内部電極35a・35
bと圧電セラミックス36とが積層されてなる圧電活性
部32と、圧電セラミックスからなる保護層33bが、
このこの順序で一体的に積層形成された構造を有してい
る。
【0055】積層体31は中心部に孔部44が形成され
た筒形状を有しており、積層体31の内周側面と外周側
面にはそれぞれ、積層体31を水蒸気から保護するガラ
ス被膜39と、ガラス被膜39を保護する樹脂被膜40
が設けられている。また、スルーホール電極34a・3
4bが圧電活性部32と保護層33bを貫通し、積層体
31の下側端面に開口部を有するように形成されてい
る。このスルーホール電極34aは内部電極35aと電
気的に接続され、スルーホール電極34bは内部電極3
5bと電気的に接続されている。
【0056】リード線37a・37bは、積層体31の
内部においてスルーホール電極34a・34bとそれぞ
れ電気的に接続されるようにして、ハンダ等を用いて取
り付けられている。圧電アクチュエータ30もまたリー
ド線37a・37bが積層体31の端面から取り出さ
れ、これによりリード線37a・37bが外れ難い構造
となっている。またリード線37a・37bの取付部分
がハーメチックシール構造となるために、リード線37
a・37bの取付部分から積層体31へ水蒸気が浸透す
ることを防止することができる。
【0057】このような構造を有する圧電アクチュエー
タ30の製造方法は先に説明した同時焼成法に準ずるた
めに、ここでは圧電アクチュエータ30の製造に用いる
グリーンシートについてのみ説明することとする。図6
(a)に示すグリーンシート81は保護層33aを形成
するために用いられ、図6(b)・(c)に示すグリー
ンシート82・83は圧電活性部32を形成するために
用いられ、図6(d)・(e)に示すグリーンシート8
4・85は保護層33bを形成するために用いられる。
【0058】保護層33bはグリーンシート85を所定
枚数積み重ね、その上にグリーンシート84を所定枚数
積み重ねることによって形成される。グリーンシート8
5には、後にリード線37a・37bを挿入することが
できるように、孔部85a・85bが形成されている。
なお、孔部85a・85bの側面とその近傍には電極ペ
ーストを塗布しておくことが好ましい。グリーンシート
84にはスルーホール電極34a・34bを形成するた
めの孔部84a・84bが形成されており、この孔部8
4a・84bの側面とその近傍には電極ペースト86c
・86dがそれぞれ塗布されている。
【0059】圧電活性部32は、グリーンシート84の
上にグリーンシート82・83を交互に所定枚数積み重
ねることによって形成される。グリーンシート82に
は、内部電極35aを形成する電極ペースト35a´が
印刷され、スルーホール電極34a・34bを形成する
ための孔部82a・82bが形成されている。孔部82
aの側面には電極ペースト35a´と連続するように電
極ペースト(図示せず)が塗布されている。また、孔部
82bの側面とその近傍には電極ペースト86aが印刷
されているが、孔部82bの周囲の所定範囲には電極ペ
ースト35a´が印刷されておらず、これにより電極ペ
ースト86aは電極ペースト35a´とは電気的には絶
縁されている。
【0060】グリーンシート83には、内部電極35b
を形成する電極ペースト35b´が印刷され、スルーホ
ール電極34a・34bを形成するための孔部83a・
83bが形成されている。孔部83bの側面には電極ペ
ースト35b´と連続するように電極ペースト(図示せ
ず)が塗布されている。また、孔部83aの側面とその
近傍には電極ペースト86bが印刷されているが、孔部
83aの周囲の所定範囲には電極ペースト35b´が印
刷されておらず、これにより電極ペースト86bは電極
ペースト35b´とは電気的には絶縁されている。
【0061】このようなグリーンシート82・83を交
互に積層すると、孔部82a・83a・84aが連通す
る際に上下が導通し、これによってスルーホール電極3
4aが形成され、このスルーホール電極34aは電極ペ
ースト35a´(つまり、内部電極35a)とは連続す
るが電極ペースト35b´(つまり、内部電極35b)
とは連続しない。逆に、孔部82b・83b・84bが
連通する際に上下が導通し、これによってスルーホール
電極34bが形成され、このスルーホール電極34bは
電極ペースト35b´とは連続するが電極ペースト35
a´とは連続しない。
【0062】保護層33aは、グリーンシート82・8
3の上に所定枚数のグリーンシート81を積み重ねるこ
とによって形成される。グリーンシート81には電極ペ
ーストは印刷されておらず、また孔部も形成されていな
い。
【0063】以上、本発明の実施の形態について説明し
てきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるもので
はない。例えば、積層型圧電素子として、円筒形状を有
するものについて説明したが、積層型圧電素子は、角柱
型または円柱型とすることも可能である。また、圧電ア
クチュエータ10の内部電極構造としては、一般的に積
層コンデンサ型と呼ばれる構造を示したが、公知の全面
電極型構造やスリット型(応力緩和型)構造であっても
よい。
【0064】
【発明の効果】上述の通り、本発明の積層型圧電素子に
おいては、リード部材の取り付け強度が大きく、またリ
ード部材の取り付け部がスルーホールの奥部にあるため
にこの取り付け部に大きな応力が掛からず、さらにリー
ド部材は圧電不活性な部分に取り付けられているため
に、リード部材の脱離が防止されるという効果が得られ
る。また、リード部材の取り付け部が金属によるハーメ
チックシール構造となるために積層体への水蒸気の浸透
が防止されるとともに、ガラス被膜によっても積層体へ
の水蒸気の浸透が防止されるという効果が得られる。こ
れにより本発明の積層型圧電素子は高い信頼性を有す
る。
【0065】また、リード部材が端面から取り出された
積層型圧電素子を用いた位置決め装置では、積層型圧電
素子を装着するためのスペースを狭くすることができ
る。これにより位置決め装置を小型化することが可能と
なる。また、ナット部材の位置を調整することによって
皿バネの伸縮を調整することができるため、積層型圧電
素子の保持力を所望の値に容易に調整することができ
る。さらに、ナット部材の回転を防止する回転防止ピン
をナット部材の周囲に設けることによって、積層型圧電
素子を一定の保持力で保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型圧電アクチュエータの一実
施形態を示す断面図。
【図2】図1に示す圧電アクチュエータの製造方法を示
す説明図(フローチャート)。
【図3】図1に示す圧電アクチュエータの製造に用いら
れるグリーンシートの平面図。
【図4】図1に示す圧電アクチュエータを用いたポジシ
ョナの概略構造を示す断面図。
【図5】本発明に係る積層型圧電アクチュエータの別の
実施形態を示す断面図。
【図6】図5に示す圧電アクチュエータの製造に用いら
れるグリーンシートの平面図。
【図7】従来の積層型圧電アクチュエータの概略構造を
示す概略断面図。
【符号の説明】
10;(積層型)圧電アクチュエータ、11;積層体、
12a・12b;圧電セラミックス、13・13a・1
3b;内部電極、13a´・13b´;電極ペースト、
14a・14b;外部電極、15a・15b;スルーホ
ール、15a´・15b´;孔部、16a・16b;リ
ード線、17;金属、18a・18b;引出電極、18
a´・18b´;電極ペースト、引出電極19a・19
b;ガラス被膜、20a・20b;樹脂被膜、21;圧
電活性部、22;電極取り出し部、23a・23b・2
3c;保護層、24;孔部、30;(積層型)圧電アク
チュエータ、31;積層体、32;圧電活性部、33a
・33b;保護層、34a・34b;スルーホール電
極、35a・35b;内部電極、35a´・35b´;
電極ペースト、36;圧電セラミックス、37a・37
b;リード線、39;ガラス被膜、40;樹脂被膜、4
4;孔部、50;ポジショナ、51;台座部材、52;
筒状部材、53;皿バネ、54;ナット部材、55;カ
バー部材、61;支柱部、62a・62b;リード線導
出孔、63;ネジ穴、65;回転防止ピン、66;ボル
ト、67;移動対象物、71〜75・81〜85;グリ
ーンシート、82a・82b・83a・83b・84a
・84b・85a・85b;孔部、86a・86b・8
6c・86d;電極ペースト、90;圧電アクチュエー
タ(積層型)、91;圧電セラミックス、92;内部電
極、93a・93b;外部電極、94a・94b;リー
ド線、95;積層体、96;樹脂被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 502063958 白坂 壽和 千葉県松戸市牧の原2丁目5 牧の原団地 1−13−704 (72)発明者 宗片 睦夫 千葉県千葉市若葉区千城台西2−19−51 (72)発明者 白坂 壽和 千葉県松戸市牧の原2丁目5 牧の原団地 1−13−704 (72)発明者 鎌田 修 東京都大田区大森北3−19−1 エヴェナ ール大森108

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電セラミックスと内部電極とが交互に
    積層され、前記内部電極によって前記圧電セラミックス
    に電界を印加することにより前記圧電セラミックスに変
    位が発生する圧電活性部と、圧電セラミックスと正負一
    対の引出電極からなる圧電不活性な電極取り出し部と、
    を有する積層体と、 前記内部電極が一層おきに電気的に接続され、かつ、前
    記引出電極の正極または負極と電気的に接続されるよう
    に、前記積層体の側面に設けられた正負一対の外部電極
    と、 前記外部電極、前記内部電極および前記引出電極が完全
    に被覆されるように前記積層体の側面を被覆するガラス
    被膜と、 前記積層体の端面に開口部を有するように前記電極取り
    出し部に形成された一対のスルーホールと、 を有し、 前記一対のスルーホールのそれぞれの内部側面には前記
    引出電極の正極と負極が別々に露出しており、 前記圧電活性部に駆動信号を送る一対のリード部材が、
    前記スルーホール内において露出している前記引出電極
    の正極と負極とそれぞれ電気的に接続されていることを
    特徴とする積層型圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記電極取り出し部は、前記圧電セラミ
    ックスと前記引出電極が交互に積層された構造を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 【請求項3】 前記引出電極が直接に外気に接しないよ
    うに、前記スルーホールの内部に前記引出電極と前記リ
    ード部材を接続するように金属が充填されていることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層型圧電
    素子。
  4. 【請求項4】 前記圧電活性部と前記電極取り出し部と
    の間に、圧電不活性な保護層が形成されていることを特
    徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の
    積層型圧電素子。
  5. 【請求項5】 前記圧電活性部を挟んで前記電極取り出
    し部と対向する側に圧電不活性な保護層が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1
    項に記載の積層型圧電素子。
  6. 【請求項6】 前記ガラス被膜を被覆するように、前記
    積層体の側面に樹脂被膜が形成されていることを特徴と
    する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の積層
    型圧電素子。
  7. 【請求項7】 駆動信号を送る一対のリード部材が下端
    面から取り出された円筒形の積層型圧電素子と、 先端がネジ切りされた支柱部と前記一対のリード部材を
    外部に導出する孔部とを有し、前記積層型圧電素子の内
    孔に前記支柱部を通して前記積層型圧電素子を支持する
    台座部材と、 内孔を有し、外側の側面がネジ切りされ、前記内孔に前
    記支柱部を通して前記積層型圧電素子の上端面に当接す
    るように前記積層型圧電素子に載置された筒状部材と、 内孔を有し、前記内孔に支柱部を通して前記筒状部材の
    上部に保持される皿バネと、 前記皿バネを介して前記筒状部材と前記台座の間で前記
    積層型圧電素子に所定の保持力が掛かるように、前記支
    柱部の先端に前記皿バネと当接して固定されるナット部
    材と、 前記筒状部材の外側の側面に設けられたネジ切り部に嵌
    め合わされ、前記積層型圧電素子を覆うカバー部材と、 を具備し、 前記一対のリード部材に所定の駆動信号を与えることに
    よって前記積層型圧電素子を伸縮駆動させ、前記筒状部
    材を介して前記カバー部材を、前記積層型圧電素子に発
    生する変位にしたがって移動させることを特徴とする位
    置決め装置。
  8. 【請求項8】 前記ナット部材の回転を防止する回転防
    止ピンが前記ナット部材の周囲に設けられていることを
    特徴とする請求項7に記載の位置決め装置。
  9. 【請求項9】 前記円筒形の積層型圧電素子は、 圧電セラミックスと内部電極とが交互に積層され、前記
    内部電極によって前記圧電セラミックスに電界を印加す
    ることにより前記圧電セラミックスに変位が発生する圧
    電活性部と、圧電セラミックスと正負一対の引出電極か
    らなる圧電不活性な電極取り出し部と、を有する円筒形
    の積層体と、 前記内部電極が一層おきに電気的に接続され、かつ、前
    記引出電極の正極または負極と電気的に接続されるよう
    に、前記積層体の側面に設けられた正負一対の外部電極
    と、 前記外部電極、前記内部電極および前記引出電極が完全
    に被覆されるように前記積層体の外周側面および内周側
    面を被覆するガラス被膜と、 前記積層体の端面に開口部を有するように前記電極取り
    出し部に形成された一対のスルーホールと、 を有し、 前記一対のスルーホールの内部側面にはそれぞれ前記引
    出電極の正極と負極が別々に露出しており、 前記一対のリード部材が、前記スルーホール内において
    露出している前記引出電極の正極と負極とそれぞれ電気
    的に接続されていることを特徴とする請求項7または請
    求項8に記載の位置決め装置。
  10. 【請求項10】 前記円筒形の積層型圧電素子の内周側
    面と外周側面に樹脂被膜が設けられていることを特徴と
    する請求項9に記載の位置決め装置。
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