JP3102580B2 - 積層型圧電アクチュエータ - Google Patents

積層型圧電アクチュエータ

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JP3102580B2
JP3102580B2 JP03173235A JP17323591A JP3102580B2 JP 3102580 B2 JP3102580 B2 JP 3102580B2 JP 03173235 A JP03173235 A JP 03173235A JP 17323591 A JP17323591 A JP 17323591A JP 3102580 B2 JP3102580 B2 JP 3102580B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気エネルギーを変位
や力の機械エネルギーに変換する圧電アクチュエータに
関し、特に、複数の内部電極とセラミックスを一体焼結
した積層型圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、精密位置決め装置や精密X−Yテ
ーブルのアクチュエータとして、ボイスコイルモータや
パルスモータ等の電磁式アクチュエータが使用されてい
たが、近年、位置決め精度、応答速度、消費電力等から
前記電磁式アクチュエータより優れている圧電アクチュ
エータが使用されつつある。圧電アクチュエータには大
別して積層型とバイモルフ型の2種類があり、積層型は
高変位精度と大発生力、バイモルフ型は発生力の値は小
さいが大変位量が得られるというそれぞれ特徴があり、
精密位置決め装置や精密X−Yテーブルのアクチュエー
タとしては積層型が多く用いられている。積層型圧電ア
クチュエータは、圧電セラミックス板と内部電極板を交
互に積層してセラミック積層体をなしている。積層型圧
電アクチュエータの変位量は圧電セラミックス板と内部
電極板の積層数と、印加される電圧の値に比例するの
で、圧電セラミックス板厚を薄くし積層数を多くし、大
きな変位量で、かつ低電圧駆動化が可能なよう開発が進
められている。また、積層型圧電アクチュエータの変位
方向と直交する圧電セラミックス板の断面積と内部電極
板の断面積とを一致する構造とすることで、内部の集中
応力を無くすことが可能であり、大発生力を得ることが
できる。図2は積層型圧電アクチュエータの断面図を示
すが、図を参照して積層型圧電アクチュエータの構造を
説明する。一層置きに互いに対向する複数の内部電極2
2a及び22bの縁部が露出した構造となっており、対
向する電極の端面は、夫々ガラス絶縁部23により外部
電極24と電気絶縁され、外部電極の外周は有機系の外
装樹脂25により覆われ、外部電極にリード線26が接
続された構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、積層型
圧電アクチュエータの側面を有機系の外装樹脂で外装し
ても、積層型圧電アクチュエータ内への水分の侵入、透
過を防止することは困難であり、積層型圧電アクチュエ
ータに高湿度の環境下で直流電圧を印加し長時間使用す
ると、対向内部電極間の絶縁抵抗が低下し、甚だしく
は、短絡に至るという問題点がある。積層型圧電アクチ
ュエータの高湿度環境下で直流電圧を印加して長時間使
用時の絶縁抵抗の低下の原因は、内部電極の表面露出部
にイオン性の物質や汚れが付着していることが考えられ
るが、水分が有機系の外装樹脂の層を透過し、内部電極
の表面露出部に付着して、内部電極の成分として含まれ
る銀をイオン化するマイグレーションが生じていること
も推定される。この時プラス極、マイナス極に於ては 表面露出内部電極プラス極: Ag → Ag+ + e- 表面露出内部電極マイナス極: Ag+ + e- → Ag 即ち、電極部分に於て上記反応が進行し、マイナス側の
表面露出電極部に銀が樹枝状に成長し、表面露出内部電
極のプラス極とマイナス極の電極間の実質的距離が短く
なり、内部電極間の絶縁抵抗が低下する。そこで、本発
明の技術的課題は、高湿度環境下で直流電圧を印加し長
時間使用しても、内部電極間の絶縁抵抗の低下を生ずる
ことのない構造の積層型圧電アクチュエータを提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、断面形状に等
しい形状の複数の内部電極層を有する圧電セラミックス
焼結体からなり、前記内部電極の端部が表面に露出して
いる対向する二面で、前記内部電極の端部が一層置きに
ガラス絶縁部により被覆され、かつ前記ガラス絶縁部に
覆われない一層置きの内部電極に電気的に接続する外部
電極が形成された構造の積層型圧電アクチュエータにお
いて、前記ガラス絶縁部が形成されていない対向する二
面で、前記外部電極を通じてプラスの電圧が印加される
内部電極を、表面より内部へ10ミクロンないし200
ミクロン後退させ、空隙部を形成し、かつ該空隙部を高
分子有機絶縁材で充填した構造としたことを特徴とする
積層型圧電アクチュエータである。
【0005】
【作用】積層型圧電アクチュエータにおいて、対向する
複数の内部電極が表面に露出する部分の構造は高湿度環
境下での性能に重要な影響を与える。本発明の構造の積
層型圧電アクチュエータは、前記マイグレーション反応
がプラスの電圧が印加される電極材料のイオン化から開
始することに着目し、セラミック側面に露出する対抗内
部電極のうち、プラスの電圧が印加される電極のみを電
気化学的にエッチング処理してセラミックス表面から少
なくとも10ミクロン以上200ミクロン程後退した構
造とし、表面に露出する対向する内部電極間の沿面距離
を大きくし、しかる後に、後退して出来る空隙部を水分
の侵入防止と機械的強度確保のため、高分子絶縁材料で
充填された構造とする。積層型圧電アクチュエータに於
て、特に内部電極とセラミックスが一体焼結されたアク
チュエータでは、セラミック側面に露出する内部電極の
間隔が約百ミクロンと狭いため、有機系の外装樹脂を透
過してセラミック表面に到達した水分が、前記マイグレ
ーションを起こし、積層型圧電アクチュエータの絶縁抵
抗の低下の原因となっていたが、本発明の構造とするこ
とにより、表面に露出する対向内部電極間の沿面距離が
大きくなった分だけマイグレーションの発生を防止する
効果を向上し、高湿度環境下で直流電圧を印加し長時間
使用しても、内部電極間の絶縁抵抗の低下を生じさせる
ことのないような積層型圧電アクチュエータを提供する
ことが可能となる。なおセラミックス表面からのプラス
電極の後退させる距離は10ミクロン以上あればマイグ
レーションを防止する効果が大となるが後退させる距離
が200ミクロン以上となると樹脂の充填が充分に行わ
れず、又セラミックス部分に割れを生じる故、セラミッ
クス面からプラス電極を除去する距離は10ミクロンな
いし200ミクロンが好適である。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1に本発明による積層型圧電アクチュエ
ータを示す。ジルコンチタン酸鉛系圧電性セラミックス
11と銀パラジウム合金の内部電極12が交互に積層し
た構造となっており、内部電極の端面は、交互にガラス
絶縁部15により対極となる外部電極13と電気的に絶
縁されている。実施例に用いた積層型圧電アクチュエー
タの寸法は、断面が5mm×5mmで長さが18mm、
内部電極間隔が115μm、内部電極積層数が150枚
である。プラスの電圧が印加される内部電極12aは、
セラミックスの表面でプラス電位を接続する外部電極を
形成した後、硝酸銀等の電解液中でプラス電位を接続す
る外部電極と別途に設けた電極の間で電気化学的にエッ
チングされる。本発明の試料ではセラミックス内部へ後
退した深さを10ミクロンとしており、該後退部へエポ
キシ系樹脂等の高分子有機絶縁材17を減圧等によって
充填し固化されている。しかる後に、リード線を半田付
けし、エポキシ系塗料で外装し積層型圧電アクチュエー
タとした。
【0007】本発明の効果を確認するため、作製した試
料を恒温高湿試験槽中で、直流電圧100ボルトを印加
して、長期エージングを実施した。環境条件は、温度4
0℃に於て90%相対湿度の条件とした。試験結果を表
1に示す。比較のため、従来の製造方法で作製した試料
も同時に試験を実施した。試料数は、各100個であ
る。
【表1】 表1の結果より、明らかに本発明による積層型圧電ア
クチュエータとすることにより、恒温高湿の環境下での
長期エージングに於て従来例に比較し故障率が非常に少
なく、長寿命化が達成されていることを示す。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるプラ
ス側電極端面をセラミックス面より20ミクロンないし
200ミクロン程除去し、プラス側電極端面を露出せ
ず、しかも除去した部分に樹脂を充填した構造の積層型
圧電アクチュエータとすることにより、高湿度環境下で
直流電圧を印加し長時間使用しても、電気絶縁抵抗の低
下が生じない長寿命の積層型圧電アクチュエータを提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層型圧電アクチュエータの外観
斜視図。
【図2】従来の積層型圧電アクチュエータの構造を示す
断面図。
【符号の説明】
11 ジルコンチタン酸鉛系圧電性セラミックス 12 銀パラジウム合金の内部電極 12a プラスの電圧が印加される内部電極 13 外部電極 14 外装用エポキシ樹脂 15,23 ガラス絶縁部 16 リード線 17 高分子有機絶縁材 21 圧電セラミックス 22a,22b 内部電極 24 外部電極 25 外装樹脂 26 リード線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面形状に等しい形状の複数の内部電極
    層を有する圧電セラミックス焼結体からなり、前記内部
    電極の端部が表面に露出している対向する二面で、前記
    内部電極の端部が一層置きにガラス絶縁部により被覆さ
    れ、かつ前記ガラス絶縁部に覆われない一層置きの内部
    電極に電気的に接続する外部電極が形成された構造の積
    層型圧電アクチュエータにおいて、前記ガラス絶縁部が
    形成されていない対向する二面で、前記外部電極を通じ
    てプラスの電圧が印加される内部電極を、表面より内部
    へ10ミクロンないし200ミクロン後退させ、空隙部
    を形成し、かつ該空隙部を高分子有機絶縁材で充填した
    構造としたことを特徴とする積層型圧電アクチュエー
    タ。
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