JP4248725B2 - 複数種類の自律走行作業機を遠隔操作する遠隔操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なるデータ記憶フォーマットをそれぞれ備えた複数種類の自律走行作業機を遠隔操作する遠隔操作装置に関するものであって、操作部に対する異なるデータ記憶フォーマットを備えた複数種類の自律走行作業機の操作部を基準データ記憶フォーマットを備えた共用の送受信器により遠隔操作することを可能にした複数種類の自律走行作業機を遠隔操作する遠隔操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
省エネ及び省力化の要求と共に発展したメカトロニクス及び情報処理に関する技術は、各種機器の製造業界に限らず、例えば建設機械や各種の重機の利用分野における無人化の実現に大きく貢献している。危険な建設作業現場が多いことから、作業現場における無人化の要望は強く、そのための研究も極めて早い時期からなされてはいた。しかしながら、作業現場の多様性や産業構造などの様々な阻害理由により、その実現が大幅に遅れていた。
【0003】
一方、大雨や地震による土砂崩れ、岩盤崩落による道路や河川の封鎖などの発生は、短い工期での復旧作業が求められる。しかるに、こうした施工は二次災害を伴いやすい極めて危険な作業となる。こうた事情を踏まえて、建設業界、特に土工業界にあっても、ようやく無人化が実現され始めている。現場へ直接立ち入ることが不可能であった先の普賢岳の噴火に伴う被災現場における復旧作業には、それらの無人機が多く投入された。このときの無人機の主流は、例えば大型のブルドーザ、大型ダンプカー、キャリオールダンプ、バックホウ等の自律走行機であり、これらの作業機の全ての操縦操作等がラジコンによって遠隔操作される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような大型の復旧工事では、その工事を複数の施工業者により請け負われるのが普通であり、各作業機のメーカや機種の選定も、それぞれの施工業者によって任意になされるケースが多い。そのため、同じ機能をもつ作業機であっても、機種やメーカが異なり、それらの機械の遠隔操作システムを実行するためのデータ記憶フォーマットを構成するデータ構成も、例えば図5及び図6に示すごとく各メーカ毎に、更には機種によっても異なるものとなっている。
【0005】
そのため、同一の作業現場であっても異なるメーカにより製造された多様な機種の作業機が、異なる遠隔操作システムのもとで無線操縦や操作がなされることになり、それぞれの遠隔操作システムに見合った多種類の専用送受信器が使われている。その結果、オペレータは様々な無線操縦装置の操作を覚えなくてはならず、また不慣れな操縦装置の使用により誤操作等の恐れもあった。
【0006】
本発明は、上記事情を踏まえて開発されたものであり、その目的は異なるデータ記憶フォーマットをそれぞれ備えた複数種類の自律走行作業機を共用の送受信器を使って遠隔操作することを可能にする遠隔操作装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
機種の異なる自律走行作業機において、ラジコンによる遠隔操作が行われる制御対象となる操作部は、既述したとおりメーカ別に設定されたデータ記憶フォーマットに基づき制御される。しかも、このデータ記憶フォーマットは同じ機能を備えた自律走行作業機であっても、機種ごとに変更されていることが通常である。
【0008】
本件の請求項1に係る発明は、こうした各社ごとに設定された固有のデータ記憶フォーマットを共用の送受信器をもって遠隔操作をすることができるようにする遠隔操作装置にあり、その構成は遠隔操作する制御指令信号、操作指令信号などの所要のデータ信号を、予め設定された基準データ記憶フォーマットに基づいて発信する指令器と、前記指令器から発信されたデータ信号を受信して、受信した各種のデータ信号を前記自律走行作業機の操作部に送る受信器と、前記受信器と前記操作部との間に介装されたデータ変換器と、を備えており、前記受信器と前記データ変換器とが、前記自律走行作業機に設けられている。
そして、前記データ変換器が、前記受信器から送られてきた前記データ信号を、同データ信号に基づいて前記自律走行作業機に設定されている前記データ記憶フォーマットに適合するデータ信号に変換し、変換した前記データ信号を前記操作部に出力することを特徴としている。
【0009】
指令器に入力された指令信号は、指令器の内部において基準データ記憶フォーマットに基づいて処理された後、受信器に向けて発信され、受信器により受信される。この指令器から発信された指令信号は、受信機を介して基準のデータ記憶フォーマットに基づく制御・操作信号として上記データ変換器へと送られる。同データ変換器の受信側には前記基準のデータ記憶フォーマットに基づくデータが記憶されており、受信側で受信したデータ信号は、同データ変換器の内部に記憶されている自律走行作業機におけるデータ記憶フォーマットに適合するデータとなるように変換処理される。そして、データ変換器から、前記自律走行作業機の所要の操作部へと出力される。この出力信号を受けて、同操作部は指令器からの指令信号に従って作動する。
【0010】
このように、本発明によれば多様なデータ記憶フォーマットに設定されている異なるメーカにより製造された自律走行作業機に対して、或いは異なる制御・操作がなされる自律走行作業機に対して、共通の遠隔操作装置により遠隔操作をすることができる。従って、例えば大型の建設・土木などの作業現場にあって、多種類の作業機を遠隔操作するにあたっても、遠隔操作装置の設置数を低減できる。また、その操作対象機種に特有の操作特性を考慮して、データ変換がなされるので、各機種ごとに設けられている専用の遠隔操作装置を普通に操作するのと同様の感覚で、指令器からの指令信号で各機器を操作することができる。
【0011】
【発明の実施形態】
以下、本発明を建設機械に適用した好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は建設機械に限らず、例えば重機類や各種の搬送機などの他の自律走行作業機にも当然に適用できる。以下においては、自律走行作業機を単に作業機として記載する。
【0012】
図1は、本発明に係る異機種の作業機に対する遠隔操作システムの概念図である。本発明の基本的な構成は、データ記憶フォーマットの異なる多種類の作業機1、例えばメーカが異なるバックホーに対して共用できる指令機(送信器)2、同じく受信器3、及び同受信器3と各作業機1との間を中継する共用のデータ変換器4を備えている。
【0013】
本実施形態における遠隔操作システムにはPCM(Pulse Code Modulation )方式が採用され、指令機2では各種の制御信号や操作信号を作業機に送るダイアルやレバーなどに接続されたポテンショメータから取り出されたアナログ量である電圧をA/D変換器によりデジタルコード化し、これをマイクロコンピュータに入力してPCMエンコーダでコード変換を行い、直列パルス列に変換したのち、FM−FSK変調してから高周波増幅を行って、アンテナからデータ信号を送信する。受信器3では、送信されたデータ信号を高周波回路を介してFM検波し、その波形をPCMデコーダを通してコード逆変換してから、エラーチェック等が行われたのち、同データをデータ変換器4へと送る。
【0014】
前記データ変換器4では、受信器3から送られる前記データを特定の機種の作業機に設定されたデータ記憶フォーマットに適合するデータに変換して、建機制御器に指令信号として送られる。
【0015】
前記指令機2、受信器3及びデータ変換器4に内蔵されたマイクロコンピュータの記憶部には、それぞれに同様のフォーマットからなる制御信号及び操作信号のデータが入力されたデータテーブルを備えている。前記データ変換器4には、更にメーカ別、機種別による変換データテーブルを備えている。
【0016】
上記指令機2及び受信器3のデータ信号の送受信とデータ変換器4が受信器3から出力されるデータ信号を受信の手順は、従来の送受信の手順と変わるところはない。そこで、以下ではデータ変換器4におけるデータ変換手順を中心に説明する。
【0017】
図2は、本実施形態による遠隔操作装置の指令機2、受信器3及びデータ変換器4の各マイクロコンピータに記憶された、バックホー、ブルドーザ、クローラダンプの各作業機における制御・操作機器に対する制御・操作項目と、その操作信号の割付けを示している。
【0018】
この図からも理解できるように、各作業機は機能が異なるものの、同定信号を決めることにより大半の操作信号を共用できる。例えば、同表の最上段に挙げた「左ジョイスティック」について見ると、ジョイスティックの前傾操作は共通のAK2(−)の信号を使い、バックホーであればアームの押し操作の制御を、ブルドーザでは前進走行の制御を、クローラダンプであれば左走行の前進制御を行う。従って、本発明に係る遠隔操作装置は、同一機能を備えた機種の異なる作業機の遠隔操作に単に適用できるに止まらず、機能の異なる作業機に対する遠隔操作にも適用することができる。
【0019】
図3及び図4は、本実施形態に係る共用の指令器2、受信器3及びデータ変換器4に記憶された本発明の「基準データ記憶フォーマット」である送信用又は受信用のデータ構成を示している。なお、図示するデータ構成はデータ変換器4の受信側のデータ構成である。
【0020】
図3は正常な操作時の基準データ構成を示しており、ブロックはNO1〜NO22で示す22バイトのアクセス番地コードを有しており、1バイトのデータは11ビットで構成されている。番地NO1〜NO5はデータのブロックを認識するための固定コードをもつヘッダ部であり、NO6〜NO7は同時に複数の作業機が作動しないようにするための機種別コードをもつID部、NO8〜NO20は各種の制御・操作信号のデータコードをもつデータ部、NO21〜NO22は受信したデータの正誤を検出するための誤り検出部である。
【0021】
データ変換器4に前記アクセス番地コードの各信号が入力されると、異なるデータ構成を備えた他の特定のバックホーの対応する制御・操作部に、それぞれの信号が送られて、所望の制御・操作がなされる。
【0022】
上記データ部のNO8の符号FKTは、ヘッダ部により正常な信号を受信したことが確認されたとき、操作部にデータ信号を出力させる制御・操作データの開始信号コードを示し、NO9〜NO12の符号DAT1〜DAT4は、例えばエンジンの始動や停止時のON/OFFなどの制御信号のアクセスコードであり、DK1〜DK32までの各制御信号を出力する。
【0023】
番地NO13〜NO20の符号AK1〜AK8は、各種の作業装置を操作する操作コードであり、例えば指令器2の左ジョイスティックを左傾或いは右傾操作すると、符号AK1の操作信号が出力されて、受信器3を介してその信号がデータ変換器4に伝えられ、制御対象となる特定のバックホーの旋回用信号に変換されて、バックホーのアームがそれぞれ左右に旋回する。前記ジョイスティックレバーの傾斜量に比例して、前記旋回量(操作量)が変化する、いわゆるプロポーショナル制御がなされる。
【0024】
番地NO21〜NO22の符号BCC11及びBCC12は、データ変換器4に誤ったデータ信号を受信しているかどうかを検出するコードであり、符号BCC11は番地NO5〜NO20の入力信号の全てが「0」であるか、或いは全てが「1」のときは出力せず、入力信号が互いに異なるときに初めて出力する、いわゆる排他的論理和による演算処理がなされる。符号BCC12は番地NO5〜NO20の入力信号のうち下位の8ビットを加算して、例えば奇数である場合には信号の受信が正しく行われたと判断し、偶数である場合には誤りであると判断して、その後の出力を発しないようにしている。
【0025】
図4は、作業機(バックホー)に異常が発生し、非常停止させなければならないときのデータ変換器4に記憶された基準のデータ構成を示している。このデータ構成によれば、上記正常時の番地コードNO1〜NO8とNO20及びNO22をそのまま利用している。
【0026】
さて、データ変換器4には基準のデータ構成として上述のごとく設定している一方で、一般の作業機のデータ構成はメーカ別、或いは機種別にそれぞれ特有のデータ構成を備えている。図5及び図6は、同じバックホーの制御・操作用のデータ構成の例を示している。ここで、上記データ変換器4の基準データ構成のうち、ヘッダ部のデータ構成は、全ての機種に対して共通としている。従って、図5及び図6にはヘッダ部に対応する構成は示されていない。
【0027】
図5に示すA機種のバックホーでは番地NO8〜NO17の符号DATA1及〜DATA10は、エンジンの起動・停止や非常時の緊急停止などの制御信号とアーム旋回などの操作信号を司るアクセスコードを示しており、符号S0〜S21は、例えば符号S0が警告ホーンの鳴動用コード、S10はエンジン停止スイッチ操作用コードを示している。またこのデータ構成では、番地NO10〜NO17の符号A0〜A7はバックホーのアームやバケットなどの各作業装置に対する操作コードへのアクセスコードを示しており、符号A2は6ビット構成であって、この機種専用の指令器からは左ジョイスティックの左右操作により出力される信号に対応している。これを専用受信器で受信して、バックホーのアーム旋回の駆動部へと出力すると、アームが左右に旋回する。
【0028】
図6に示すB機種のバックホーのデータ構成によれば、1ブロックの番地コードはNO1〜NO18まであり、NO5〜NO10が上記A機種のデータ構成におけるNO10〜NO15に対応しており、この機種専用の指令器から出力されるNO5〜NO10の信号を専用受信器が受信すると、バックホーのアームやバケットなどの各作業装置に送られ、対応する作業装置が操作される。
【0029】
このように、同じバックホーであっても、その機種が異なることにより、各機種に対する遠隔操作装置のデータ構成が大きく異なるため、従来では或る特定を機種の作業機を遠隔操作しようとすれば、自ずと専用の遠隔操作装置を使用せざるを得なかった。これに対して、本発明では上述のごとく共用の遠隔装置を使うと、機種の異なる作業機に限らず、機能の異なる作業機の遠隔操作も可能になる。
【0030】
図7は本発明のデータ変換器4に設定された上記基準データ構成とA機種のバックホーのデータ構成とのデータ変換表であり、本発明の共用の受信器3が同じく指令器2から受信する制御・操作信号をデータ変換器4を通して、図7のデータ変換表に基づくA機種のバックホーに対応する制御・操作信号へと変換し、制御・操作対象である各作業装置の駆動部へと送る。このとき、本発明の遠隔操作装置の操作に基づく作業内容は機種が異なっていても同じであり、更には後述するごとく各機種ごとの操作感覚をも一致させるように設計される。
【0031】
図7について、図2に示すデータ構成、図3に示すデータ変換器4のデータ構成、図5に示すデータ構成を参照しながら具体的に説明する。なお、この図7では理解をしやすくするため、A機種のバックホーのデータ構成に基づくコードに対応させて、本実施形態のデータ変換器4の上記基準データ構成上のコードと、その作業内容とを示している。
【0032】
先ず、図7の符号S0〜S24は、A機種のバックホーにおけるエンジン操作や警告ホーンなどの制御指令信号のコードであり、本実施形態では符号S0がA機種における警告ホーンのON/0FF制御であることから、図3の上記基準データ構成における符号DK24(アクセスコードDAT3)に対応させる。なお、この実施形態ではA機種のバックホーの符号S1〜S6、S12、S14〜S18及びS20に対応する信号が通常は使われていないため、上記基準データ構成における対応する信号は常にOFF状態を維持するようにしている。
【0033】
図7における符号S7〜S9はエンジンの操作信号コードであることから、図2及び図3の符号DK17〜20のデータコードを使う。本実施形態では、指令機2のDK17〜20のデータコードを使った信号は、図2に記載された12位置の右ロータリスイッチの回動操作により出力される。図7では、この右ロータリスイッチの回動操作によりA機種のバックホーをフル、高、低の3段階の速度に切り替え、更にそれぞれを3段階の速度制御がなされて走行させると共に、アイドリング操作する。
【0034】
図7の符号A0〜A7は、A機種のバックホーにおけるアームやバケット等の各作業装置の操作信号コードであり、これに対応するデータ変換器4の受信側に設定された上記基準データ構成の符号は操作信号コードAK1〜AK8である。例えば、本発明のデータ変換器4の受信側でAK2のコード信号を受けると、これをコード変換器4の内部でA機種のバックホーにおけるアームの押し・引き指令信号データであるA3に変換して、アームの押し・引き動作の指令信号として出力される。同図において、N026のステータス信号は、直接の操作信号ではなく、しかもN027〜N029の誤り信号検出で兼用できるため、常にOFF状態としている。
【0035】
図8は本発明のデータ変換器4に設定された上記基準データ構成とB機種のバックホーのデータ構成とのデータ変換表であり、本発明の受信器3が同じく共用の指令器2から受信する各種の制御・操作信号をデータ変換器4を通して、図8のデータ変換表に基づくA機種のバックホーに対応する制御・操作信号に変換し、制御・操作対象である各作業装置の駆動部へと送る。このとき、本発明の遠隔操作装置の操作に基づく作業内容は機種が異なっていても同じであり、更には後述するごとく各機種ごとの操作感覚をも一致させるように設計される。
【0036】
図8について、図2に示すデータ構成、図3に示すデータ変換器4のデータ構成、図6に示すB機種のバックホーにおける制御・操作信号のデータ構成を参照しながら具体的に説明する。なお、この図8でも理解をしやすくするため、B機種のバックホーのデータ構成に基づくコードに対応させて、本実施形態のデータ変換器4の上記基準データ構成上のコードと、その作業内容とを示している。
【0037】
図8の符号S0〜S7は、B機種のバックホーにおけるエンジンの始動・停止や警告ホーンなどの制御指令信号のコードであり、本実施形態では符号S0がB機種における警告ホーンのON/0FF制御であることから、図3の上記基準データ構成における符号DK24(アクセスコードDAT3)に対応させる。
【0038】
図8における符号ES0〜ES4はエンジンの操作信号コードであり、上記A機種のバックホーと同様に、図2及び図3の符号DK17〜20のデータコードを使う。本実施形態でも、共用の指令機2のDK17〜20のデータコードを使った出力される信号は、12位置の右ロータリスイッチの回動操作により出力される。
【0039】
図8の符号A0〜A5は、A機種のバックホーにおけるアームやバケット等の各作業装置の操作信号コードであり、これに対応するデータ変換器4の受信側に設定された上記基準データ構成の符号は操作信号コードAK1〜AK4,AK7及びAK8の6種類であり、上記A機種のバックホーの操作信号コードよりも2つ少ない。これは、B機種のバックホーではA機種のバックホーのように操作対象となる2つのアタッチメントがなく、その操作が不要なためである。
【0040】
いま、本発明のデータ変換器4の受信側で前記操作信号コードのうち符号AK3の信号を受けると、これをデータ変換器4の内部でB機種のバックホーにおけるブームの上げ・下げ指令信号データであるA5に変換して、アームの上げ・下げ動作の指令信号が出力される。
【0041】
次に、本発明のデータ変換器4におけるデータ変換の手順を説明する。
本実施形態では、データ変換器4の負担を分散させるため、内部には各々に通信ポートをもつメイン及びサブの2個のCPU(中央処理装置)を備えている。
【0042】
ここで、メインのCPUでは指令データの受信及び評価を行い、サブのCPUでは受信したデータの変換及び変換されたデータ信号を、各作業装置の駆動部へと出力させるようにしている。
【0043】
図9は、本実施形態におけるデータ変換器4によるデータ変換システムを示している。
いま、共用のデータ変換器4が受信機3から上記基準のデータ構成に基づくデータ信号を受信すると、メインのCPUではヘッダ部でデータの先頭を検出処理がなされ、ブロックデータごとに正常データであるかどうかを判断し、正常であればその旨を受信機3に送信すると共に、サブのCPUへとそのデータを直列的に送りだす。サブのCPUではメインのCPUから送られてくる基準構成データを、上記データ変換表上の対応するデータに順次変換し、これを特定の作業機における作業装置の駆動信号として出力し、これをブロックごとに繰り返す。
【0044】
さて、本発明による遠隔操作装置によれば、同遠隔操作装置に配されるジョイスティックレバーやロータリ又はON/0FFスイッチ等を操作するにあたり、例えば先ず最初にメーカ別の識別信号を指定すると共に操作対象となる機種別信号を指定する。この指定を受けると、メインのCPUでは指定されたメーカと機種を選びだし、オペレータに選びだしたことをランプの点灯などにより告げると同時に、その信号を共用の受信器2に発信する。この信号を受けたサブのCPUでは、上述のごとくデータ変換表に基づいて同機種に特有の信号となるようにデータ変換を行う。
【0045】
一方、オペレータは、次に各種の制御操作信号を送ったのちに、作業機の操作部を駆動するための操作信号を送り出すべく、ジョイスティックレバーを操作する。このときの操作信号はデータ変換器4を通して順次データ変換がなされ、操作対象となる前記作業機のデータ構成に基づく特有なデータ信号となって作業機の所望の駆動部に送られて、同作業機の操作装置をオペレータの意図に沿った所要の動作に作動させる。
【0046】
このときの、例えばレバー操作量と操作装置の作動開始時期とがメーカごとに、或いは機種ごとに異なることが多い。そのため、特定の機種操作に慣れたオペレータにとって、異機種の操作をするときに感覚的に馴染めない部分が生じる。本実施形態にあっては、かかる感覚的な部分でも、遠隔操作を行うオペレータに違和感を感じさせない手当てがなされている。
【0047】
図10及び図11は、異なるメーカにより製造された上記A機種のバックホー及びB機種のバックホーに専用の遠隔操作装置の、例えばジョイスティックレバーの操作量と、遠隔操作の対象機の作動部の始動タイミングとの関係を示している。これらの図は、また機種ごとのデータ変換の変換量も補正する必要があることを示している。
【0048】
すなわち、例えばB機種のバックホーでは、図11に示すように前記レバー操作の開始時から実際に操作装置の始動するまでの、いわゆる不感帯が同バックホーのデータ構成では3c番地から43H番地までの間に設定されているところを、本実施形態の上記共用のデータ変換器4の出力データに変換すると、その不感帯が37H番地から48H番地となる。これに対して、A機種のバックホーでは、図10に示すように前記レバー操作の開始時から実際に操作装置の始動するまでの不感帯が、同じデータ変換器4を使って出力されるデータ信号の番地が16Hから24Hとなる。その幅は、B機種が11Hであるのに対してA機種では8Hと少ない。本発明では、このような操作感覚についても指令機2の操作機器と実際に操作される特定の作業機における操作機器とを一致させるべく補正している。
【0049】
以上の説明は、本発明の典型的な実施形態についてのものであるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その精神の範囲内であれば多様な変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠隔操作原理を概念的に示す説明図である。
【図2】作業内容の異なる作業機間のデータ構成例を示す説明図である。
【図3】本発明の好適な実施形態を示す共用のデータ変換器における受信側に設定された正常時の制御操作データの記憶フォーマットである基準データ構成図である。
【図4】同異常時の制御操作データの基準記憶フォーマットであるで基準データ構成図である。
【図5】ある特定の機種のバックホーに設定された制御・操作用の専用データ構成図である。
【図6】他の特定の機種のバックホーに設定された制御・操作用の専用データ構成図である。
【図7】上記基準データ構成に基づく図5に示すデータ構成をもつバックホーに対するデータ変換表である。
【図8】上記基準データ構成に基づく図6に示すデータ構成をもつバックホーに対するデータ変換表である。
【図9】本発明のデータ変換器によるデータ変換手順の説明図である。
【図10】本発明のデータ変換器によるデータ補正の一例を示す説明図である。
【図11】本発明のデータ変換器による他のデータ補正の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 遠隔操作装置
2 指令器
3 受信器
4 共用のデータ変換器
Claims (1)
- 異なるデータ記憶フォーマットをそれぞれ備えた複数種類の自律走行作業機を遠隔操作する遠隔操作装置であって、
遠隔操作する操縦指令信号、操作指令信号などの所要のデータ信号を、予め設定された基準データ記憶フォーマットに基づいて発信する指令器と、
前記指令器から発信されたデータ信号を受信して、前記受信したデータ信号を前記自律走行作業機の操作部に送る受信器と、
前記受信器と前記操作部との間に介装されたデータ変換器と、を備えてなり、
前記受信器と前記データ変換器とが、前記自律走行作業機に設けられてなり、
前記データ変換器が、前記受信器から送られてきた前記データ信号を、同データ信号に基づいて前記自律走行作業機に設定されている前記データ記憶フォーマットに適合するデータ信号に変換し、変換した前記データ信号を前記操作部に出力してなることを特徴とする複数種類の自律走行作業機を遠隔操作する遠隔操作装置。
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