JP4247789B2 - 樹脂成分の分解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成分の分解方法に関し、特に、産業廃棄物中に混入する廃プラスチック類を分離するためにその樹脂成分を分解する方法に関する。
産業廃棄物は、樹脂、金属、ガラス、土砂、木片及び油分などの多種類のものが混入した状態であり、費用と手間の観点から、分別処理を行うことなく埋立処分に依存する処理方法が主流であった。しかしながら、最近はリサイクル意識が高まり、難分解性の有機物の新しい処理方法が要望されている。そして、このため、現在の主流は、複数の処理段階を経た後に焼却処分する方法に移行しつつある。
この状況は、廃車体中の樹脂成分の処理に関しても全く同様である。即ち、樹脂成分の処理に際しては、廃車中の樹脂集中部分を粉砕した後に、廃車起源の廃棄物を水蒸気分解して得られる廃油成分や、固形物を触媒作用により分解した際の分解残渣などを燃焼により焼却することで処理の完結とするのが一般的な処理方法となっている。
ところが、上記のような過程で焼却を行うと、残渣物中の塩ビ樹脂を起源とする塩素ガスを生じるおそれがあり、対策を取らぬまま放置しておくとダイオキシンを生じる可能性もある。そこで、残渣物生成の過程で、樹脂成分を選別分離することができれば理想的であるが、樹脂集中部分を多く含む粉砕ダストは、通常、断熱材や木屑、ガラス片やハーネス、塩ビ被覆線、土砂等の多種類のものが複雑に混入した状態で得られ、混入物の種類ごとにそれぞれ適切に対応した除去作業を行わない限り、樹脂成分のみを分離することはできない。また、耐熱性や耐油性などの機能性付加のため、樹脂成分に添加剤を使用したり、表面処理を行ったりして成分組成が複雑であることが多い。このため、樹脂だけを分離するには、数多くの手順を経ねばならず、現実には樹脂成分の完全分離に至らぬまま上記のような焼却処分を行っている。この結果、発生する塩素ガスへの対策が不十分なままであることは否めない。
従来、この種の塩素ガス対策を講じたものとして特許文献1に示すものが知られている。このものは、前段の溶解分別工程において炭化水素系プラスチックを選択的に溶解した後に、塩ビなどの異炭化水素系プラスチックに対する熱分解工程を行って塩化水素系ガスの除去を行う。
ところで、このような熱分解工程の反応には、反応効率向上のため触媒を介在させることが多い。例えば、特許文献2に示すものは、水酸化鉄、四酸化三鉄、三酸化二鉄などの鉄系化合物を触媒として水蒸気による接触分解反応を進行させて重質油を分解する。そして、特許文献1の溶解分別工程で得る樹脂成分溶解液を、このような触媒存在下での接触分解反応により分解することにより、樹脂成分に対する分解工程の効率向上を実現し得ると考えられる。
特開平11-310659号公報(第4頁、図1及び図2) 特開2002-129171号公報(第4頁)
しかしながら、特許文献2の触媒反応は、一般的に、高温(400〜700℃)及び高圧(25MPa)が必要であるため、これに耐え得る構造の装置が必要となり、装置構成の複雑化は避けられない。
本発明は上記問題点に鑑み、簡略化した工程や装置構成により、ダイオキシン予防対策を含め確実かつ効率良く樹脂成分の分解を行い得る方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明の樹脂成分分解方法は、触媒を添加した有機溶媒にシュレッダーダストを投入して得られる廃棄物浸漬溶液を170〜240℃に加熱する第1予備加熱工程と、水蒸気温度として390℃以下の反応条件下で行われる水蒸気とシュレッダーダストとの接触反応工程とを備え、第1予備加熱工程と水蒸気とシュレッダーダストとの前記接触反応工程との間に、シュレッダーダストを280〜390℃に加熱する第2予備加熱工程を備えたたことを特徴とする
また、上記の方法を、触媒を添加した有機溶媒に、プラスチック含有廃棄物を投入して得られる廃棄物浸漬溶液に対して水蒸気による接触分解反応を行うものとしても良い。
いずれの場合も、大部分の樹脂成分が浸漬溶液中に溶出した状態となり、触媒存在下での水蒸気の接触反応により、この溶出樹脂成分の炭化水素分子骨格が水蒸気との水和反応及び活性水酸基との結合により断片化し分解される。
また、上記の触媒として、FeO粉末を用いることができる。従来の水酸化鉄、四酸化三鉄、三酸化二鉄などの鉄系化合物触媒時の反応が高温高圧の反応条件を要したのに対し、FeO粉末触媒では、必要な反応圧力が、全圧1.01〜1.3気圧に対する水蒸気分圧として0.01〜0.3気圧で足り、即ち、ほぼ常圧での反応進行が可能であり、また、必要な水蒸気温度も390℃以下、特に、110〜150℃で済む。したがって、複雑な装置構成やこれに伴う工程が不要である点で簡便に樹脂成分分解を行い得る。さらに、この反応温度は、ダイオキシンの発生温度(400〜650℃)を大幅に下回るため、廃棄物中に塩ビ樹脂が含まれていてもダイオキシン発生対策が可能である。
そして、上記した樹脂成分分解工程を、この分解工程から発生した分解残渣を用いて行う残渣燃焼工程や焼却灰溶融工程に対する前処理工程と位置付けることができる。
また、触媒FeO粉末の添加量は、樹脂含有混在物(分解対象物)全体に対して5重量%以下であることが望ましい。触媒効果は、この5重量%程度で飽和することが認められ、5重量%を越える重量の触媒FeO粉末を添加しても触媒増量に見合う効果が得られず、あるいは過剰の触媒粉末同士が凝集して反応が不均一に行われるおそれがある。また、触媒が失活した際などの触媒交換に要する作業が多くなるなど、かえって望ましくない結果を招くことになる。
なお、FeO触媒存在下の水蒸気接触反応は、分解熱や水和熱などの反応熱が反応を促進するものである。したがって、反応時に撹拌を行うと触媒粉末が凝集して反応の不均一化を招くおそれがある。このことからも、本発明方法は、有機溶媒に触媒を散布した当初の状態のまま行うことができ、即ち、撹拌や振盪などの機械的操作を特別要することのない利点を備えた簡便な方法であると言える。
本発明による樹脂成分分解方法によれば、FeO触媒存在のもと、大幅に緩和された反応条件(全圧1.01〜1.3気圧に対して水蒸気分圧0.01〜0.3気圧、水蒸気温度110〜150℃)下での溶出樹脂成分の分解が可能となる。このため、装置構成や工程の簡素化が可能となる。樹脂成分の分解は、廃棄物処理の前処理工程と位置付けられ、全体の装置構成や処理工程中の負担をこのように軽減できることは重要である。
また、上記反応条件の緩和は、特に、塩ビ樹脂を含有した廃棄物処理時のダイオキシン発生対策の観点から好ましく、このため、本発明方法により廃棄物処理を良好に行うことができる。
また、本発明装置によれば、ほぼ常圧でしかも比較的低い温度の水蒸気による接触分解反応により行うため、ダイオキシン予防対策を備えたうえで、簡易的な樹脂成分分解を確実に行うことができる。また、装置構成においても常圧下での水蒸気接触反応を前提とするので、耐圧及び耐熱構造に要する設備負担を抑制することができる。
図1は、本発明の第1態様に相当する樹脂成分分解工程用装置の概略図である。本装置は、中空構造の反応容器1と、その上部に設けた尖塔構造のチムニー2経由で接続される蒸留器3とにより構成される。反応容器1は、その底部に電熱ヒータ4が設けられ、また、内部には、水蒸気導入管5が外部から挿入されている。さらに、この水蒸気導入管5の下端部分は水平方向の分岐管6として形成され、分岐管6には所定間隔で多数の通孔7が穿設される。
この装置を用いた廃棄物処理の対象となるのは、シュレッダーダストと称される廃車起源の廃棄物を粉砕したものである。そして、その内容は、ウレタン樹脂、PVC樹脂、PP樹脂、ABS樹脂、PE樹脂などの樹脂成分、BR、SBRなどのゴム成分、ワイヤ、ハーネス、ボルト、ナット、釘、針金などの金属鉄成分、PVC被覆導線、電極端子、真鍮などの金属銅成分や残部土砂分などが混在したものである。
そして、上記した樹脂成分の分解を行うには、あらかじめ樹脂成分を溶解してある程度分離させておくことが有効である。このため、シュレッダーダストを反応容器1に投入した後に、弱極性または非極性溶媒と、強極性溶媒とから成る混合溶媒を注入し、これに浸漬した状態とする。このとき用いる溶媒は、非極性溶媒として、廃ガソリン、廃軽油、廃灯油、シンナー、ベンゼン、へキサンなど、弱極性溶媒としてアセトンなど、そして、強極性溶媒として、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、γ-ブチロラクトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、エチルベンゼン及び2-ピロリドンなどである。弱極性または非極性溶媒としては、上記した溶媒物質を複数用いた混合物を用いても良い。これにより、プラスチック含有廃棄物中の炭化水素系プラスチックと、塩ビに代表される異炭化水素系プラスチックとは、それぞれ弱極性/非極性溶媒及び強極性溶媒に溶解する。
さらに、このような混合溶媒にシュレッダーダストを浸漬して成る浸漬溶液の液面に、FeO粉末から成る触媒を万遍なく散布する。このようにFeO粉末から成る触媒を散布した、シュレッダーダストの浸漬溶液に対して、導入管5の上端部分から水蒸気を導入する。
即ち、電熱ヒータ4による加熱温度を調整して、容器1の内部を390℃以下に抑制しながら、水蒸気導入管5より、110℃の水蒸気を分圧0.15気圧(全圧1.15気圧)、流量20L/秒で連続的に導入する。そして、通孔7からシャワー状に噴出する際に、対向する電熱ヒータ4により加熱された状態で、シュレッダーダストの浸漬溶液内を水蒸気が上昇し、その際に溶媒中に溶出した樹脂成分や、シュレッダーダストに含有されたままの固体状態の樹脂成分と接触し、水和反応によりその炭化水素骨格を分解する。
一方、液面に散布したFeO触媒は、図2に示すように、その分子中の含有酸素原子が、水蒸気中の水分子と相互作用することにより、触媒表面で活性化する。そして、遊離した活性酸素原子が、樹脂成分たる炭化水素化合物中の炭素原子間の結合を切断し、樹脂成分の分解反応に進展する。即ち、FeO粉末触媒による触媒作用により、水蒸気による接触分解反応が増幅され、樹脂成分が効率的に分解される。
分解された樹脂成分は、気化した状態でチムニー2内を上昇し、蒸留器3内へ誘導される。そして、内部の邪魔板9への衝突を繰り返しながら、水流パイプ10により冷却されて、蒸留留分として回収口11より回収される。蒸留留分として得られる廃油成分内に検出されるのは、アルコール類、カルボン酸等の有機酸類、エステル類、ケトン類、飽和炭化水素類であり、ダイオキシンなどの有害物質は認められない。
なお、FeO触媒存在下の水蒸気接触反応は、分解熱や水和熱などの反応熱が反応を促進するものであるが、反応時に撹拌を行うと触媒粉末が凝集して反応の不均一化を招くおそれがある。したがって、廃棄物の表層部分や有機溶媒に触媒を散布した当初の状態のままで良く、撹拌や振盪などの機械的操作は不要である。
また、本形態において、混合溶媒にシュレッダーダストを浸漬し、その後にFeO粉末を散布するものとしたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、シュレッダーダストの表層部分にFeO粉末を添加し、これを有機溶媒に浸漬して得られる廃棄物浸漬溶液に対して、水蒸気による接触分解反応を行っても良いし、あるいは、FeO粉末を添加した有機溶媒に、シュレッダーダストを投入して得られる廃棄物浸漬溶液に対して、水蒸気による接触分解反応を行っても良い。
また、上記した樹脂成分分解工程を、その後の残渣燃焼工程や焼却灰溶融工程を行う以前の前処理工程と位置付けることができる。
即ち、シュレッダーダストなどの樹脂含有混在物(以下、分解対象物と記す。)の前処理工程における部分工程は、下記にしたがって順次行う6工程で構成することが可能である。

第1工程:投入した分解対象物と外気との隔絶。
第2工程:分解対象物中の固結部分に対する固着状態の緩和及び脆弱部分に対する小片化 。
第3工程:分解対象物の略均一寸法への調整。
第4工程:FeO粉末触媒を散布させた第1予備加熱温度の有機溶媒液中への分解対象物 全体の浸漬。
第5工程:上記有機溶媒液外に戻した後の分解対象物に対する第2予備加熱。
第6工程:分解対象物に対する水蒸気接触反応。
この際に、各部分工程が担う役割は以下の通りである。

第1工程:投入後の分解対象物を外気と隔絶することにより工程中の酸素供給を抑制基調 とする。これにより、第4、第5及び第6の各工程で想定される可燃ガスの自 然発火が防止され、加熱条件下での分解反応を確実に行うことができる。
第2工程:固結部分と脆弱部分とが混在する分解対象物に対して予備的に部分解体を行い 、その後の第3工程における寸法略均一化を容易にする。
第3工程:中枢の水蒸気接触反応(第6工程)において、導入水蒸気が対象物の細部全体 に亘って接触するように分解対象物寸法を反応最適サイズに揃えて最良の反応 収率を得る。
第4工程:中枢の水蒸気接触反応時に導入する水蒸気温度と比べて温和な第1予備加熱温 度(約170〜240℃)の有機溶媒に対する完全浸漬工程を経ることにより 、この予備加熱段階で、樹脂成分に含まれる塩ビ樹脂起源の塩素原子が化合さ れてほぼ完全に消費される。化合生成物たる塩化水素は、予備加熱温度(約1 70〜240℃)において気相転移するものであり、即ち、塩化水素ガスの状 態で得られるので排出ガスとして効率的に除去できる。また、予備加熱温度に 昇温しておくことで、その後に控える中枢第6工程で必要な高温状態(280 〜390℃)到達に要する昇温時間短縮を助長する効果がある。さらに、あら かじめ浸漬溶媒中にFeO粉末から成る触媒を散布しておくことにより、浸漬 する分解対象物の表面全体に触媒FeO粉末が均等に分布した状態となる。そ して、溶媒外に搬出された後も、分解対象物全体に触媒FeO粉末が付着状態 で均等に保たれることになり、その後の第5及び第6工程中に亘って反応系に 留まることが可能になる。即ち、所望の水蒸気接触反応が開始されるまでの間 に触媒FeO粉末が欠落するおそれが少なく確実な反応関与が可能となる。な お、添加する触媒として、FeO以外にもFe2O、FeO3を用いても後の 水蒸気接触分解反応に対する触媒作用を同様に得られる。また、使用可能な有 機溶媒は、非極性溶媒として、廃ガソリン、廃軽油、廃灯油、シンナー、ベン ゼン、へキサンなど、弱極性溶媒としてアセトンなど、強極性溶媒として、N -メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラ ヒドロフラン、γ-ブチロラクトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブチ ルケトン、メチルエチルケトン、エチルベンゼン及び2-ピロリドンなどであ る。
第5工程:浸漬溶媒から溶媒液外に戻された後に、中枢の水蒸気接触反応時に導入する水 蒸気温度をやや下回る程度の第2予備加熱温度(約280〜390℃)の予備 加熱工程を経ることにより、第4工程において除去に至らなかった残留塩素の 塩化水素ガス化を促進し、塩ビ樹脂起源の塩素成分の徹底除去を行う。この予 備加熱工程を経ずに、高温(約280〜390℃)条件下での水蒸気接触反応 に直接至る場合、急激な昇温により例外的な過熱状態が生じ、残留塩素原子に 由来するダイオキシン発生を招くおそれがある。塩素成分の徹底除去と段階的 な昇温とを兼ねた予備加熱工程を経ることで、水蒸気接触反応により所期の樹 脂成分分解処理を行うことができる。
第6工程:予備加熱温度を維持したまま、約280〜390℃の水蒸気を導入することに より、最適サイズに細分化された後の表面全体に触媒FeO粉末が概ね均等に 付着した状態の分解対象物の隅々で水蒸気接触分解反応が行われ、最終的に樹 脂成分が分解生成ガスに変換して排出される。分解ガスの成分は、主成分たる 炭化水素ガス、水分及び窒素ガスと、僅小成分たる酸素ガスなどである。ま た、水蒸気温度を390℃以下に設定することにより、ダイオキシン発生温度 (約400〜650℃)を確実に下回り、所望の樹脂成分分解を得ることがで きる。なお、分解反応の残渣分は、乾燥後、その後の燃焼工程により処理され る。
そして、シュレッダーダストなどの樹脂含有混在物(以下、分解対象物と記す。)の残渣燃焼工程や焼却灰溶融工程に先立つ前処理工程としての樹脂成分分解工程を行うためのシュレッダーダスト用樹脂成分分解装置100の概略を図3に示す。分解装置100内は、開閉シャッターから成る仕切り板101、102、103、104、105、106、107で仕切られて、二重シャッター室108、部分解体室109、寸法調整室110兼溶媒浸漬室111兼触媒添加室112、予備加熱室113、水蒸気接触反応室114、残渣処理室115、残渣回収室116が構成される。即ち、二重シャッター室108を備えるホッパー117から投入された分解対象物118が、上記各室を経由して分解反応に供された後、残渣回収室116の床面兼用シャッター119上に反応残渣物が回収され、搬送車120の天井シャッター121及び上記床面兼用シャッター119の開閉により、搬送車120に搬出されて、その後の工程に持ち込まれる構成となっている。
また、装置内で発生が予想される可燃ガスの発火を防ぐため、装置100内部には、ガス導入口123、124を介して一定流量の不活性(窒素)ガスが導入され、吹き出し孔125、126、127などから各室をパージする構造としている。また、予備加熱室113、水蒸気接触反応室114、残渣処理室115の各室には、第1排気口128、第2排気口129、第3排気口130が設置され、各室で発生する生成ガスやパージガスの排出を行う。さらに、ホッパー117内の二重シャッター室108及び部分解体室109には、排気ベント131に連なる排気口132、133が設置され、また、二重シャッター室108にもガス導入口134が設けられ、導入口134から導入される不活性(窒素)ガスにより室内パージを行うとともに、流入する外気(特に外気中の酸素)の排出を行う。
また、装置100内の分解対象物は、装置内各室に搬出入されるが、それを可能にするため搬送機構が設置されている。この搬送機構は、具体的に、部分解体室109内の搬送用第1コンベア135と、寸法調整室110兼溶媒浸漬室111兼触媒添加室112、予備加熱室113、水蒸気反応室114、残渣処理室115の各室に亘って渡設され、これら各室の床面を兼ねて敷設される搬送用第2コンベア136と、寸法調整室110兼溶媒浸漬室111兼触媒添加室112の天井面を兼ねて架設されるレベル調整用第3コンベア137とから構成される。
そして、これら各コンベアには、発生が予想される塩素系ガス(塩化水素ガスや塩素ガス)による腐食を防ぐため、例えばSUS316などのステンレス製ベルトが用いられる。また、特に、高温条件下で用いられる第2及び第3の両コンベア136、137は、各コンベア加熱防止のため、コンベアベルトを送出するドラム136a、136b、136c、136d及び137a、137bなどに水冷式のものを用いるとともに、経路の長い第2コンベア136の下面は、ベルト延長方向に沿って水冷式ジャケット138により覆われる。なお、予備加熱室113、水蒸気接触反応室114においては、第2コンベア136は、ベルト下面からヒータ139、140により加熱される。
次に、装置100内の各室の構成を詳説する。
二重シャッター室108は、雑多な廃棄物状態のシュレッダーダストを分解対象物として収容するホッパー117の主要部分を構成する。即ち、天井シャッター101と床面シャッター102とは夫々独立して開閉可能に設けられている。そして、ガス導入口134から不活性(窒素)ガスを導入し、ガス排気口132から排気を行うことができる。したがって、外気と遮断して二重シャッター室108内を窒素パージすることができる。
部分解体室109は、回転板車141と第1コンベア135とを搭載する。即ち、シャッター102の開閉により搬入される分解対象物118に対して、回転板車141が回転しながら連続的に接触して衝撃を与えたり、その後の第1コンベアによる搬送中に継続的に振動を与えたりする。また、部分解体室109においても、ガス排気口133からの排気が可能であり、シャッター102の開放時にガス導入口134からの不活性(窒素)ガス導入を行うことにより、室内の窒素パージが可能である。
上下方向の開閉シャッター103、104で仕切られた空間は、寸法調整室110と溶媒浸漬室111と触媒添加室112とを兼ねており、上下方向の間隔を一定に保って設置された第2及び第3の両コンベア136、137が同期可能に設けられている。そして、両コンベア136、137は間隙を保ったまま、処理槽142の有機溶媒中に没入する。処理槽142は、ドレン143の設置位置の最深部を挟む一対の傾斜面により構成され、第2コンベアは、両傾斜面に沿って敷設されるため、処理槽142中の溶媒に対して出没する形態となる。処理槽142中の溶媒量は、ドレン143により調整可能である。そして、処理槽142の直上位置に設置された触媒供給器145により、FeO粉末などの触媒が処理槽142中の有機溶媒に散布される。また、処理槽142の底面には、水蒸気導入管146aが貫入して設けられ、有機溶媒中に水蒸気を導入可能とした。
なお、両コンベア136、137で形成される間隙を搬送される分解対象物は、搬送高さが規制されている。したがって、比較的脆弱なものであれば、搬送中に形状が崩れ、高さ方向の寸法が概ね揃った状態で、処理槽142の溶媒中に没入することになる。なお、両コンベア136、137での搬送中に崩壊した小片は、トレイ144により回収される。また、寸法調整室110と溶媒浸漬室111に対して、吹き出し孔127が設けられ、ガス導入口124からの不活性(窒素)ガスがパージガスとして補充される。
上下方向の開閉シャッター104、105で仕切られた空間は、予備加熱室113である。即ち、第2コンベア136に沿って、その下方にヒータ139が複数設置される。さらに、室内天井部分に第1排気口128が設けられ、生成ガスの排出を行うとともに、吹き出し孔126からパージ用の不活性(窒素)ガス補充を行う。
上下方向の開閉シャッター105、106で仕切られた空間は、水蒸気反応室114である。即ち、水蒸気導入管146bからの水蒸気が第2コンベア136の上方に沿って噴出される。また、また、第2コンベア136に沿って、その下方にヒータ140が複数設置され、反応温度条件を確保する。さらに、室内天井部分に第2排気口129が設けられ、生成ガスの排出を行うとともに、吹き出し孔125、126からパージ用の不活性(窒素)ガス補充を行う。
上下方向の開閉シャッター106以降の空間は、残渣処理室115である。即ち、緊急シャッター122(通常は開放状態)直後の第2コンベア136位置に、付着物剥離用の刃具147が圧接状態でコンベア136に取付けられる。そして、刃具147により剥離された残渣物は、シャッター107上に載置される。なお、水蒸気反応室114から搬出された後も、分解対象物からガス生成がしばらく継続することが予想されるため、残渣処理室115の天井部分に第3排気口130が設けられる。吹き出し孔125からのパージ用不活性(窒素)ガス補充を行うことは他室と同様である。
シャッター107の下方は、残渣回収室116である。回収室116は、シャッター107の開閉により落下する残渣物を回収するものである。なお、パージガスとして窒素ガスを用いる場合、窒素ガスは空気と同程度の比重であり、必ずしも窒素パージが完全に行われないこともある。このため、装置100内部には、下面部分のガス導入口123からもパージ用不活性(窒素)ガスの導入を行う。
そして、上記構成の分解装置100を用いて、本発明方法の第2態様を行うに際しては、第1態様同様に、あらかじめ、分解対象物たるシュレッダーダストを1mm〜200mm角程度に粉砕して用意する。これら粉砕した状態のシュレッダーダストの内容内訳が、概ね、ゴム成分を含む樹脂成分約50%、金属鉄成分約12%、金属銅成分約8%、及び、土砂成分など約30%であることも第1態様同様である。
そして、一定量の粉砕シュレッダーダストを、天井シャッター101が開放され、床面シャッター102が閉鎖された状態のホッパー117中の二重シャッター室108に投入する。投入後、天井シャッター101が閉鎖し、ガス導入口134からパージ用不活性(窒素)ガスを導入すると共に、ガス排気口132に連なる排気ベント131により排気を行う。これにより、シュレッダーダスト118aを収容した二重シャッター室108内は定常的に窒素によるパージ状態となる。窒素パージの目的は、外気流入、即ち、酸素供給を遮断し、その後の高温反応時に発生する高温可燃ガスへの引火を防止し、所望の分解反応を継続することにある。(第1工程)
二重シャッター室108が窒素パージされた定常状態となった後に、シャッター102を開放し、シュレッダーダスト118aを部分解体室109に移動する。そして、この室内の回転板車141のフィンによる連続的な打撃により、シュレッダーダスト118aの固結部分がほぐされ、あるいは、その脆弱部分が小片化されるなどの部分解体が進行する。さらに、その後の第1コンベア135上で搬送される際の振動も、搬送中のシュレッダーダスト118aの略均一化を促進するなど予備的な部分解体を助長する。なお、シャッター102を開放し、ガス導入口134からの不活性(窒素)ガス導入と、ガス排気口133からのガス排出とにより、部分解体室109内は、定常的な窒素パージ状態である。(第2工程)
次に、シャッター103を開放して、第1コンベア135で搬送されて来たシュレッダーダスト118aを、寸法調整室110内の第2コンベア136上に移載する。そして、第2コンベア136と、これと上下方向の間隙を一定に保って設けられた第3コンベア137とが同期運転する。部分解体されて脆弱化が進んだシュレッダーダスト118aは、この間隙を搬送される際に、規制された搬送高さに応じて形状が崩れ、高さ方向の寸法が概ね揃った状態となる。崩壊してコンベア136外に落下したシュレッダーダスト小片は、回収トレイ144に捕捉される。(第3工程)
そして、シュレッダーダスト118aは、両コンベア136、137の間隙に挟まれながら、溶媒浸漬室111内の処理槽142の有機溶媒中に没入する。処理槽142は、ドレン143の位置の最深部を挟む一対の傾斜面により構成され、さらに、第2コンベア136は、両傾斜面に沿って敷設されて処理槽142中の溶媒に対して出没するため、搬送中にシュレッダーダスト118aも溶媒に出没する。なお、処理槽142の最深部の深さは、ドレン143により調整可能であり、その深さを両コンベア136、137の間隙以上とすることにより、搬送中のシュレッダーダスト118a全体が溶媒中に完全浸漬する。なお、シュレッダーダスト118a中の比較的小比重の成分は溶媒内に浮遊するおそれがあるが、天井部を形成する第3コンベア137に当接されているため、搬送路を外れ、自由泳動するような事態は防止されている。
また、溶媒浸漬室111は触媒添加室112も兼ねており、触媒供給器145から溶媒中に浸漬するシュレッダーダスト118aの概ね5重量%に相当するFeO粉末触媒を、処理槽142中の有機溶媒に対して散布する。なお、FeO粉末としては、切削加工時に発生する切粉を長期間空気に曝して酸化させたものを用いても良い。あるいは、FeO以外にもFe2O、FeO3を用いても後の水蒸気接触分解反応に対する触媒作用を同様に得られる。
また、処理槽142中の有機溶媒は、あらかじめ、約170〜240℃程度の第1予備加熱温度に加熱されている。このため、加熱状態の溶媒中に完全浸漬したシュレッダーダスト118aからは、これに含まれる塩ビ樹脂成分の塩素が脱離し、周囲の水素原子と化合して塩素ガスが生成する。
図4は、有機溶媒中の塩ビポリマーが、シュレッダーダスト118aに含有される周囲の微量水分と化合し、ポリマー成分としてポリビニルアルコールを生成すると共に、塩化水素ガスとして塩素原子が除去される反応を示す。生成される塩化水素ガスを排気するため、シャッター104を開放して、第1排気口128から排出する。
さらに、塩化水素ガス発生後の溶媒に対して、水蒸気導入管146aから水蒸気を導入して、樹脂成分に対する水蒸気接触分解反応を、予備的に進行することもできる。
なお、処理槽142内の有機溶媒は、上記の第1予備加熱で気化しない成分油とする。即ち、廃ガソリン、廃軽油、廃灯油、シンナー、ベンゼン、へキサンなどの非極性溶媒、アセトンなどの弱極性溶媒、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、γ-ブチロラクトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、エチルベンゼン及び2-ピロリドンなどの強極性溶媒である。塩ビ樹脂からの塩素脱離に有効なのは極性溶媒であり、非極性溶媒は体積確保のために用いられる。(第4工程)
次に、シャッター104を開放し、第2コンベア136によりシュレッダーダスト118aを溶媒外の予備加熱室113に搬出する。このとき、シュレッダーダスト118aの表面全体にFeO粉末触媒が溶媒とともに均一に付着しており、これが長期間保持される。したがって、その後の水蒸気接触反応が開始されるまでの間に触媒FeO粉末が欠落するおそれが少なくなる。そして、予備加熱室113において、コンベア136下方のヒータ139により、約280〜390℃の第2予備加熱温度まで加熱する。これには、次の水蒸気接触反応時の高温に近い温度まであらかじめ昇温させておく、という目的に加え、それまでの塩化水素ガスを生成する反応で消費し切れなかった残留塩素成分を徹底除去するという目的がある。この際に生成する塩化水素ガスは第1排気口128から排出される。(第5工程)。
さらに、FeO粉末付着状態のシュレッダーダスト118aを第2コンベア136上で搬送させながら次に、シャッター105を開放し、約280〜390℃まで加熱されたシュレッダーダスト118aを第2コンベア136により水蒸気反応室114に移動する。そして、シュレッダーダスト118aに対して、水蒸気導入管146bから約280〜390℃の水蒸気を吹き付ける。ヒータ140も同温度に加熱され、水蒸気反応の温度条件を確保する。このとき、FeO触媒下での水和反応により、シュレッダーダスト118a中の樹脂成分の炭化水素骨格が分解される。
図5は、FeO触媒下での水蒸気接触分解反応の進行を模式的に示すものである。図5(a)に示すように、水蒸気導入により、炭化水素骨格の周囲を水分子が包囲する(水蒸気接触)。しかし、図5(b)に示すように、周囲の水蒸気中の水分子に対してFeO触媒が作用して活性酸素原子が生成する。そして、図5(c)に示すように、この活性酸素原子が炭化水素骨格の水素原子と化合して水分子として炭化水素骨格から脱離する(水和反応)。そして、この際に、炭化水素骨格の主鎖が分断されて分解が生じる(図5(d)参照)。
これに対して、図6は、FeO触媒によらない水蒸気接触分解反応の進行を模式的に示すものである。図6(a)に示すように、水蒸気導入により、炭化水素骨格の周囲を水分子が包囲する(水蒸気接触)。そして、図6(b)に示すように、この水分子中の酸素原子と炭化水素骨格の水素原子とがお互いの極性により接近し、化合して水分子として炭化水素骨格から脱離する(水和反応)。そして、この際に、炭化水素骨格の主鎖が分断されて分解が生じる(図6(c)参照)。
図5と図6とを比較すると、炭化水素骨格の水素原子と化合するものが、活性酸素(図5)と、水分子中の負極性酸素原子(図6)とである点で異なり、相対的に高い反応エネルギーを保持する活性酸素による反応、即ち、FeO触媒下での水蒸気接触分解反応が、炭化水素骨格の分離に有効であることが分る。
そして、分解時に生成された炭化水素ガス、水、窒素などの主成分ガスや、酸素などの微量成分ガスの排気を第2排気口129により行う。(第6工程)
なお、第2排気口129に蒸留器を取付けることにより、排気生成ガスの成分ごとに分留し、回収することができる。そして、蒸留して得られる重質油成分は、第1予備加熱(約170〜240℃)程度では揮発することなく安定状態を保つので、処理槽142中の有機溶媒として再利用することが可能である。これにより、有機溶媒の入手や重質油廃棄に要する作業省略ができ、効率向上の一助となる。なお、反応生成ガスの蒸留に際して、重質油留分と分留されて同時に得られる軽質油留分は揮発性であることが多く、加熱を伴う浸漬溶媒としては不向きであると考えられる。
ところで、水蒸気導入を停止し、水蒸気接触反応が小康状態になった後は、分解残渣118bが残る。シャッター106を開放し、第2コンベア136により分解残渣118bを残渣処理室115に移動する。分解残渣は、水蒸気反応時の高温でコンベア上のベルトに付着した状態となるが、通常開放状態の緊急シャッター122の直後に位置する刃具147で剥離する。このとき、未反応の炭化水素成分などが水蒸気残分と接触して生成ガスが発生することもあるため、これを第3排気口130により排気する。
刃具147により剥離された残渣118は、処理室115の床面シャッター107上に集積して乾燥され、一定量の集積後、シャッター107を開放して回収室116内に所蔵する。この残渣118がさらに一定量に集積されたら、回収室116の床面シャッター119及び搬送車120の天井シャッター121の開閉により、残渣118を搬送車120に移動させる。搬送車120中に収容された残渣118は、残渣分として、別設置の燃焼炉に運搬され、その後の燃焼工程に供される。
なお、上記した全工程に亘って反応温度を最大で390℃に留めたのは、シュレッダーダスト118a中からの塩素成分完全除去が達成されない場合を想定したためである。この場合でも、ダイオキシン発生温度(約400〜650℃)を確実に下回るため、ダイオキシン発生という不測の事態は回避される。
本発明の樹脂成分分解方法は、特に、廃プラスチックなどの樹脂成分を含む廃棄物処理法中で、樹脂成分を分離する前処理方法と位置付けることにより、処理効率を向上させる重要工程として活用することが可能である。
樹脂成分分解装置の概略図 FeO分子の触媒作用機構を示す図 シュレッダーダスト用の樹脂成分分解装置の概略図 塩ビポリマーから塩化水素ガスとして塩素原子が除去される反応を示す模式図 FeO触媒下での水蒸気接触分解反応を示す模式図 FeO触媒によらない水蒸気接触分解反応を示す模式図
符号の説明
1 反応容器
3 蒸留器
4 電熱ヒータ
5 水蒸気導入管
8 シュレッダーダスト(プラスチック含有廃棄物)
100 シュレッダーダスト用樹脂成分分解装置
101 天井シャッター(第2シャッター)
102 床面シャッター(第1シャッター)
108 二重シャッター室
109 部分解体室
110 寸法調整室
111 溶媒浸漬室
112 触媒添加室
113 予備加熱室
114 水蒸気接触反応室
117 ホッパー
118a シュレッダーダスト(樹脂含有混在物)
118b 分解残渣
135 第1コンベア
136 第2コンベア
137 第3コンベア
139 加熱ヒータ
141 回転板車
142 処理槽
145 触媒供給器
146a 水蒸気導入管
146b 水蒸気導入管

Claims (2)

  1. 触媒を添加した有機溶媒にシュレッダーダストを投入して得られる廃棄物浸漬溶液を170〜240℃に加熱する第1予備加熱工程と、水蒸気温度として390℃以下の反応条件下で行われる水蒸気とシュレッダーダストとの接触反応工程とを備え、前記第1予備加熱工程と水蒸気とシュレッダーダストとの前記接触反応工程との間に、シュレッダーダストを280〜390℃に加熱する第2予備加熱工程を備えたことを特徴とする樹脂成分の分解方法。
  2. 前記触媒として、FeO粉末を用い、FeO粉末の添加量を、前記シュレッダーダストに対して5重量%以下とすることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成分の分解方法。
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