JP4247020B2 - 半導体製造装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体製造装置および半導体装置の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造技術、特に、被処理物を処理室に収容してヒータによって加熱した状態で処理を施す熱処理技術に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)が作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に酸化処理や拡散処理、イオン打ち込み後のキャリア活性化や平坦化のためのリフローやアニールおよび熱CVD反応による成膜処理等(以下、熱処理という。)に使用される熱処理装置(furnace )に利用して有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ICの製造方法におけるウエハの熱処理には、バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置(以下、ホットウオール形熱処理装置という。)が、広く使用されている。ホットウオール形熱処理装置は、ウエハが搬入される処理室を形成するインナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成され縦形に設置されたプロセスチューブと、プロセスチューブの外部に敷設されてプロセスチューブ内を加熱するヒータとを備えており、複数枚のウエハがボートによって長く整列されて保持された状態でインナチューブ内に下端の炉口から搬入(ボートローディング)され、ヒータによって処理室内が加熱されることにより、ウエハに熱処理が施されるように構成されている。このようなホットウオール形熱処理装置においては、プロセスチューブとボートとの間にプロファイル熱電対(以下、熱電対という。)を配置してウエハ近傍の温度を計測し、この計測結果に基づいてヒータをフィードバック制御することにより、熱処理を適正に制御することが行われている。
【0003】
この熱電対による温度制御の方法においては、ウエハ近傍の温度を測定しているため、熱電対の測定温度にはウエハの実際の温度と差が発生するという問題点があり、また、ヒータの高速の昇温および降温時には熱電対の測温の応答性の悪さから、コントローラの複雑な補正や温度追従性の遅延が問題となる。そこで、このようなウエハの実際の温度と熱電対の測定温度との差を解消する方法として、熱電対の測温部(熱接点)をウエハに固定し、この熱電対付きのウエハを複数枚ずつボートに装填することにより、ボートに装填されたウエハの実際の温度を測定する方法が、提案されている(例えば、特開平11−111623号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱電対の測温部をウエハに固定するウエハの実際の温度を測定する方法においては、製品となるウエハ(以下、プロダクトウエハという。)の一回に処理可能な枚数が減少するか、または、プロダクトウエハの一回に処理可能な枚数の減少を回避する場合にはプロセスチューブやボートおよびヒータを長く設定することになるため、ICの製造コストが増加する等の問題点がある。また、ウエハに測温部を固定した熱電対はボート周りに引き回す状態になるため、メンテナンス時等にボートがシールキャップから取り外される際に、その取り外し作業に時間が浪費されたり、熱電対の引回し状態が不適正であると、処理ガスや熱がウエハに伝達されるのを妨害したりするという問題点がある。さらに、熱電対の引回し作業の煩わしさを回避するために、熱電対を固定したウエハはボートに存置しておきたいが、熱電対を固定したウエハにはバッチ処理毎に処理ガスの生成物や未生成物が堆積して行くため、熱電対を固定したウエハとプロダクトウエハとの間には徐々に温度差が発生してしまうという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、従来の技術のこれらの問題点を解決し、被処理物の現在の実際の温度を応答性よく計測することによって熱処理を適正に実行することができる半導体製造技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するための手段は、熱特性が被処理物と同等または近似であり最大外径が被処理物よりも小さく、かつ、厚さが被処理物と同等の被測温部材が、処理室の温度を測定する熱電対の熱接点に固定されていることを特徴とする。
【0007】
前記した手段によれば、被測温部材の熱特性が被処理物のそれと同等または近似していることにより、被測温部材の温度は被処理物の温度に追従することになるため、熱電対は被測温部材の温度を測定することにより、被処理物の現在の実際の温度を応答性よく計測することになる。つまり、熱電対の測温結果に基づいてヒータをフィードバック制御するコントローラは、被処理物の現在の実際の温度に基づいてヒータを応答性よくフィードバック制御することができるため、熱処理を適正に実行することができる。他面、熱電対は被処理物自体に固定されるのではなく被測温部材に固定され、かつ、その被測温部材は被処理物よりも外径が小さく設定されているため、被測温部材は被処理物に関わらず任意に配置することができるとともに、熱電対は任意に配線することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0009】
本実施の形態において、図1に示されているように、本発明に係る半導体製造装置は、ICの製造方法における熱処理工程を実施するホットウオール形熱処理装置(バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置)10として構成されている。
【0010】
図1に示されているホットウオール形熱処理装置10は、中心線が垂直になるように縦に配されて固定的に支持された縦形のプロセスチューブ11を備えている。プロセスチューブ11はインナチューブ12とアウタチューブ13とから構成されており、インナチューブ12は石英ガラスまたは炭化シリコン(SiC)が使用されて円筒形状に一体成形され、アウタチューブ13は石英ガラスが使用されて円筒形状に一体成形されている。インナチューブ12は上下両端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ12の筒中空部はボートによって長く整列した状態に保持された複数枚のウエハが搬入される処理室14を形成している。インナチューブ12の下端開口はウエハを出し入れするための炉口15を構成している。したがって、インナチューブ12の内径は取り扱うウエハの最大外径(例えば、三百mm)よりも大きくなるように設定されている。
【0011】
アウタチューブ13は内径がインナチューブ12の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ12にその外側を取り囲むように同心円に被せられている。インナチューブ12とアウタチューブ13との間の下端部は多段の円筒形状に構築されたマニホールド16によって気密封止されており、マニホールド16はインナチューブ12およびアウタチューブ13の交換等のためにインナチューブ12およびアウタチューブ13にそれぞれ着脱自在に取り付けられている。マニホールド16がホットウオール形熱処理装置の筐体2に支持されることにより、プロセスチューブ11は垂直に据え付けられた状態になっている。
【0012】
マニホールド16の側壁の上部には排気管17が接続されており、排気管17は排気装置(図示せず)に接続されてプロセスチューブ11の内部を排気し得るようになっている。排気管17はインナチューブ12とアウタチューブ13との間に形成された隙間に連通した状態になっており、インナチューブ12とアウタチューブ13との隙間によって排気路18が、横断面形状が一定幅の円形リング形状に構成されている。排気管17がマニホールド16に接続されているため、排気管17は円筒形状の中空体を形成されて垂直に延在した排気路18の最下端部に配置された状態になっている。
【0013】
また、マニホールド16の側壁の下部にはガス導入管19がインナチューブ12の炉口15に連通するように接続されており、ガス導入管19には原料ガス供給装置やキャリアガス供給装置およびパージガス供給装置(いずれも図示せず)が接続されている。ガス導入管19によって炉口15に導入されたガスはインナチューブ12の処理室14を流通して排気路18を通って排気管17によって外部へ排気される。
【0014】
マニホールド16には下端開口を閉塞するシールキャップ20が垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ20はマニホールド16の外径と略等しい円盤形状に構築されており、プロセスチューブ11の外部に垂直に設備されたボートエレベータ(図示せず)によって垂直方向に昇降されるように構成されている。シールキャップ20の中心線上にはボート21が垂直に立脚されて支持されるようになっている。
【0015】
ボート21は上下で一対の端板22、23と、両端板22と23との間に架設されて垂直に配設された三本の保持部材24とを備えており、三本の保持部材24には多数条の保持溝25が長手方向に等間隔に配されて互いに対向して開口するように刻設されている。ボート21は三本の保持部材24の保持溝25間にウエハ1の周辺部をそれぞれ挿入されることにより、複数枚のウエハ1を水平にかつ互いに中心を揃えた状態に整列させて保持するようになっている。ボート21とシールキャップ20との間には内部に断熱材(図示せず)が封入された断熱キャップ部26が配置されており、断熱キャップ部26はボート21をシールキャップ20の上面から持ち上げた状態に支持することにより、ボート21の下端を炉口15の位置から適当な距離だけ離間させるように構成されている。
【0016】
図1に示されているように、プロセスチューブ11の外側は断熱槽31によって全体的に被覆されており、断熱槽31の内側にはプロセスチューブ11の内部を加熱するヒータ32が、アウタチューブ13の周囲を包囲するように同心円に設備されている。断熱槽31はステンレス鋼等の薄板から円筒形状に形成されたカバーの内部にガラスウール等の断熱材が封入されて、プロセスチューブ11の外径よりも大径で長さが同程度の円筒形状に形成されており、ホットウオール形熱処理装置の筐体2に支持されることによって垂直に据え付けられている。ヒータ32はニクロム線等の線形の電気抵抗体によって形成されて、断熱槽31の内周面に螺旋状に巻装されている。ヒータ32は上側から順に、第一ヒータ部32a、第二ヒータ部32b、第三ヒータ部32c、第四ヒータ部32dおよび第五ヒータ部32eに五分割されており、これらヒータ部32a〜32eは温度コントローラ33によって互いに連携および独立してシーケンス制御されるように構成されている。
【0017】
図1に示されているように、シールキャップ20の外周辺部の一箇所には保護管34がボート21に干渉しないように上下方向に貫通されて垂直に固定されており、ボート21の処理室14への搬入時には、保護管34はインナチューブ12の内周面とボート21の外周面との間に位置する状態になっている。保護管34には五本の熱電対35a、35b、35c、35dおよび35eが纏めて封入されている。五本の熱電対35a、35b、35c、35dおよび35eは温度コントローラ33にそれぞれ接続されており、各熱電対35a〜35eは温度計測結果を温度コントローラ33にそれぞれ送信するようになっている。温度コントローラ33は各熱電対35a〜35eからの計測温度に基づいて各ヒータ部32a〜32eをフィードバック制御するようになっている。すなわち、温度コントローラ33は各ヒータ部32a〜32eの目標温度と各熱電対35a〜35eの計測温度との誤差を求めて、誤差がある場合には誤差を解消させるフィードバック制御を実行するようになっている。
【0018】
五本の熱電対35a〜35eの測温点である熱接点36a〜36eの高さは五箇所のヒータ部32a〜32eの高さにそれぞれ対応するように設定されており、五つの熱接点36a〜36eには半導体または不導体の一例であってウエハと熱特性が同等または近似する材料であるシリコンが使用されて縦横厚さが3mm×6mm×1mmに形成された被測温部材40a〜40eがそれぞれ固定されている。熱電対と被測温部材との関係や固定構造を、最上段のヒータ部32aに対応した熱電対35aを代表にして図2を主に使用して説明する。
【0019】
本実施の形態においては、熱電対35aの熱電対素線としては白金線と白金・ロジウム線とが使用されている。図1に示されているように、熱電対35aの受信器37aは保護管34の外部に配置されており、受信器37aには熱電対35aの測温結果を温度コントローラ33に送信する電気配線38aが接続されている。図2に示されているように、保護管34の内部におけるヒータ部32aに対向する位置には熱電対35aの熱接点36aに固定された被測温部材40aが配置されている。熱接点36aは被測温部材40aのヒータ部32aに対向する側の面とは反対側であるボート21側の面における中央部に当接されて、アルミナ(セラミック)接着材等の耐熱性を有する接着材からなる接着材層39aによって固定されている。
【0020】
被測温部材40aの熱特性は被処理物であるウエハ1の温度変化に良好に応答ないしは追従して温度変化するようにウエハ1の熱特性と同等または近似されている。ウエハと同等または近似する温度応答性ないしは温度追従特性を持たせる被測温部材40aの熱特性としては、次の三つが必要である。第一は比熱と密度の積である。被測温部材40aの温度をヒータ温度にまで上昇させるのに必要な流入熱量は次の1)式、ウエハ1への同様の流入熱量は2)式の通りになる。式中、cは被測温部材を表し、wはウエハを表しており、Qは熱量、Mは質量、Cは比熱、Thはヒータ温度、Tは温度の上昇量、Vは体積、ρは密度、である。
Qc=Mc×Cc×(Th−Tc)=Vc×ρc×Cc×(Th−Tc)…1)
Qw=Mw×Cw×(Th−Tw)=Vw×ρw×Cw×(Th−Tw)…2)
1)式と2)式とにおいて、温度条件が同一であり、単位体積当たりの被測温部材への流入熱量Qc/Vcとウエハへの流入熱量Qw/Vwとが等しいと、次の3)式が成立する。
ρc×Cc=ρw×Cw・・・3)
ここで、被測温部材とウエハとはヒータからのふく射を同じように受けるので、単位表面積当りの流入熱量は両者で等しい。したがって、被測定物とウエハの厚さが同等であると、体積当りの流入熱量が両者で等しく、前記のQc/Vc=Qw/Vwの関係が成立する。
この3)式から、被測温部材40aの比熱と密度の積がウエハ1のそれと同一であり、かつ、厚さが同等であればよく、被測温部材40aの体積とウエハ1の体積とを同一に設定しなくても済むことになる。
第二は放射率(吸収率)である。ふく射交換の式は次の4)式で一般的に知られている。
Q=A1 X12σ(T1 4 −T2 4 )・・・4)
式中、
X12=1/{1/ε1 +(1/ε2 −1)×A1 /A2 }
Qは熱量、σはステファン・ボルツマン定数、T1 、T2 は物体温度、A1 、A2 は2物体の面積、ε1 、ε2 は2物体の放射率、である。
この4)式を、被測温部材と、単位面積当りのウエハとの2つ式を立て、ヒータ温度(Th)がある温度のときにQは等しいことから、次の5)式が成立する。
εc=εw ・・・5)
つまり、被測温部材と単位面積当りのウエハの放射率は同等もしくは近似しなければならない。
また、吸収率については、キルヒホッフの法則(ある物体のある温度での、同一波長の放射線に対して、吸収(α)と放射(ε)は等しい)により、吸収率が決まれば、放射率も決まるので、どちらか一方を定義すればよい。
第三は熱伝導率である。
熱伝導率は次の式6)で求められることが一般的に知られている。
Q=λ(ΔT/Δx)×A・・・6)
式中、Qは熱量、λは熱伝導率、ΔTは温度変化量、Δxは物体内部間の距離、Aは熱の通過する面積である。
例えば、被測温部材のλが極端に小さい(熱伝導率が悪い)と、熱電対の熱接点(測温部)に熱が伝わりにくく、その結果、制御の応答性が悪くなる。逆に、被測温部材のλが極端に大きいと、実際のウエハの温度よりも被測温部材の温度が上昇してしまい、熱電対は高めの温度を示すことになる(安定時は一緒の温度を示す。)。つまり、熱伝導率は同等もしくは近似している必要がある。
本実施の形態においては、被測温部材40aはウエハ1を構成する材料と同一であるシリコンによって形成されていることにより、比熱と密度の積、放射率(吸収率)、熱伝導率がウエハ1と同一になるため、被測温部材40aはその体積を小さく設定してもウエハ1の温度変化に良好に応答ないしは追従して温度変化することになる。
【0021】
次に、前記構成に係るホットウオール形熱処理装置を使用した場合の本発明の一実施の形態であるICの製造方法の熱処理工程を説明する。
【0022】
図1に示されているように、複数枚のウエハ1を整列保持したボート21はシールキャップ20の上にウエハ1群が並んだ方向が垂直になる状態で載置され、ボートエレベータによって差し上げられてインナチューブ12の炉口15から処理室14に搬入(ボートローディング)されて行き、シールキャップ20に支持されたままの状態で処理室14に存置される。
【0023】
プロセスチューブ11の内部が排気管17によって排気されるとともに、プロセスチューブ11の内部がヒータ32の各ヒータ部32a〜32eによって温度コントローラ33のシーケンス制御の目標温度(例えば、600〜1200℃)に加熱される。この際、ヒータ32の各ヒータ部32a〜32eの加熱によるプロセスチューブ11の内部の実際の上昇温度と、各ヒータ部32a〜32eのシーケンス制御の目標温度との誤差は、各熱電対35a〜35eの測温結果に基づくフィードバック制御によってそれぞれ補正される。
【0024】
ここで、本実施の形態においては、各被測温部材40a〜40eの熱特性がウエハ1のそれと同等または近似していることにより、被測温部材40a〜40eの温度はウエハ1の温度変化に良好な応答性をもって追従する。他方、被測温部材40a〜40eには各熱電対35a〜35eの熱接点36a〜36eが固定されているため、各熱電対35a〜35eは被測温部材40a〜40eの温度変化に良好な応答性をもって追従する。したがって、各熱電対35a〜35eは各被測温部材40a〜40eの温度変化を良好な応答性をもって追従することにより、ウエハ1の温度変化を良好な応答性をもって追従して計測することになる。つまり、各熱電対35a〜35eの測温結果に基づいて各ヒータ部32a〜32eをフィードバック制御する温度コントローラ33は、ウエハ1の現在の実際の温度に基づいて各ヒータ部32a〜32eを良好な応答性をもってフィードバック制御することになる。
【0025】
しかも、各熱接点36a〜36eの固定側の面と反対側の面が一本の保護管34の内部において各ヒータ部32a〜32eの側に正対して取り付けられていることにより、被測温部材40a〜40eは各ヒータ部32a〜32eの輻射熱を直角に受ける状況になるため、ウエハ1の温度変化により一層良好な応答性をもって追従することができる。
【0026】
ちなみに、被測温部材をウエハと平行(ヒータとは直角)になるように配置した場合には、被測温部材のウエハに対する温度追従性は本実施の形態に係る場合に比べて低下することが実験によって究明された。これは、ボートの上のウエハはヒータの輻射熱を上面と下面との両面から直接的に得るのに対して、被測温部材の片面は熱接点を固定するために形成された熱伝導率の低い接着材層を介して間接的に輻射熱を受けることにより、ウエハの温度よりも低い温度になってしまうためと、考察される。
【0027】
ここで、図3は温度コントローラの制御による温度上昇特性を示すグラフであり、(a)は従来例の場合を示しており、(b)は本実施の形態に係る場合を示している。図3において、横軸には時間(分)が取られており、縦軸には処理室のウエハの周辺部の代表温度が取られている。図3は550℃のスタンバイ温度から800℃の処理温度まで約50℃/分で上昇させる場合を示しており、(a)および(b)の実験の条件は熱電対を除いて同一である。ちなみに、スタンバイ温度は処理温度よりも低い150℃〜300℃に設定するのが一般的であるが、最近では、スタンバイ温度を処理温度よりも高く設定してボートの処理室への搬入後にスタンバイ温度から処理温度に降下させる熱処理工程も、提案されている。
【0028】
図3(a)に示されているように、約50℃/分のような高速昇温下においては、従来例の場合には熱電対の温度がウエハの実際の温度よりも低くなるため、ウエハの温度がヒータの目標温度を超えるオーバーシュート現象が起き、かつまた、オーバーシュートした温度から目標温度に達するまでに時間を要してしまう。したがって、従来例の場合には熱処理の開始時点が遅延してしまい、結局、熱処理工程全体としての時間が長くなってしまう。
【0029】
これに対して、本実施の形態に係る場合においては、前述した通り、熱電対の温度がウエハの温度と略同一の温度になるため、図3(b)に示されているように、オーバーシュート現象は最小限度に抑制される。したがって、本実施の形態によれば、目標温度に対して安定するまでの時間を短縮させることにより、熱処理の開始時点を早めることができ、その結果、熱処理工程全体としての時間を短縮することができる。
【0030】
以上の温度制御によって処理室14の全体が予め設定された処理温度に安定すると、処理ガスが処理室14へガス導入管19から導入される。処理室14に導入された処理ガスは処理室14を上昇した後にインナチューブ12の上端開口から排気路18へ流れ込み、排気路18を通じて排気管17から排気される。処理ガスは処理室14を流れる際に、ウエハ1群に接触することによりウエハ1の表面に熱処理を施す。
【0031】
熱処理がウエハ1群に実施されて予め設定された熱処理時間が経過すると、ヒータ部32a〜32eの加熱作用が温度コントローラ33のシーケンス制御によって停止されて、プロセスチューブ11の内部の温度が予め設定されたスタンバイ温度(例えば、処理温度よりも150℃〜300℃低い温度)に降下されて行く。この際においても、ヒータ32の各ヒータ部32a〜32eによるプロセスチューブ11の内部の実際の下降温度と、各ヒータ部32a〜32eのシーケンス制御の目標温度との誤差は、各熱電対35a〜35eの測温結果に基づくフィードバック制御によってそれぞれ補正される。ここでも、各熱電対35a〜35eはウエハ1の温度変化を良好な応答性をもって計測するため、温度コントローラ33はウエハ1の現在の実際の温度に基づいて各ヒータ部32a〜32eを良好な応答性をもってフィードバック制御する。
【0032】
そして、予め設定されたスタンバイ温度になるか、または、予め設定された降温時間が経過すると、シールキャップ20が下降されて炉口15が開口されるとともに、ボート21に保持された状態でウエハ1群が炉口15からプロセスチューブ11の外部に搬出(ボートアンローディング)される。
【0033】
以上の作用が繰り返されることにより、ホットウオール形熱処理装置による熱処理がウエハ1にバッチ処理されて行く。
【0034】
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0035】
1) 熱特性がウエハのそれと同等または近似した被測温部材に熱電対の熱接点を固定することにより、熱電対はウエハの温度をウエハの温度変化に良好な応答性をもって計測することができるため、熱電対の測温結果に基づいてヒータをフィードバック制御する温度コントローラはウエハの現在の実際の温度に基づいてヒータを良好な応答性をもってフィードバック制御することができ、その結果、ホットウオール形熱処理装置は熱処理を適正に実行することができる。
【0036】
2) 熱接点の固定側の面と反対側の面をヒータに正対して取り付けることにより、被測温部材はヒータの輻射熱を直角に受けることができるため、熱電対はウエハの温度をより一層良好な応答性をもって計測することができる。
【0037】
3) 熱電対を被処理物であるウエハに固定するのではなく被測温部材に固定することにより、ホットウオール形熱処理装置における一回に処理可能なプロダクトウエハの枚数が減少するのを防止することができるため、ICの製造方法における熱処理工程の生産性の低下を防止することができる。
【0038】
4) 熱電対をウエハに固定するのではなく被測温部材に固定することにより、ウエハを保持するボートから熱電対を独立して配線することができるため、熱電対の配線レイアウトの自由度や熱電対のメンテナンス性を高めることができる。
【0039】
5) 処理ガスやヒータの熱のウエハへの伝達を妨害しないように、被測温部材および熱電対をプロセスチューブの内部にレイアウトすることにより、処理ガスやヒータの熱をウエハに適正に伝達させることができるため、ホットウオール形熱処理装置の熱処理精度や信頼性を高めることができる。
【0040】
6) 被測温部材の縦横寸法をウエハの直径よりも小さく設定することにより、被測温部材のレイアウトの自由度を高めることができ、シールキャップに固定された保護管であっても配設することができる。
【0041】
7) 小さな被測温部材をシールキャップに固定された保護管に配設することにより、被測温部材は処理室に対して搬入搬出される状況になるため、被測温部材に堆積する処理ガスの反応生成物や未反応生成物を除去するメンテナンス作業を処理室からの搬出時に定期的または不定期的に簡単に実施することができ、その結果、被測温部材とウエハとの間に温度差が発生するのを未然に防止することができる。
【0042】
図4は本発明の第二の実施の形態に係る被測温部材の取付構造を示す一部省略斜視図である。
【0043】
本実施の形態が前記実施の形態と異なる点は、複数本の熱電対35a、35b・・・が一本の保護柱41の外周面にそれぞれ敷設され、各固定リング42によってそれぞれ固定されている点である。
【0044】
本実施の形態においても、被測温部材40a、40b・・・が各ヒータ部32a、32b・・・の輻射熱を直角に受けてウエハ1の温度変化により一層良好な応答性をもって追従することができる状況になるように設定するため、被測温部材40a、40b・・・の各熱接点36a、36b・・・の固定側の面と反対側の面を各ヒータ部32a、32b・・・に向けることが望ましい。
【0045】
図5は本発明の第三の実施の形態である枚葉式ホットウオール形熱処理装置を示す正面断面図、図6は平面断面図である。
【0046】
本実施の形態においては、本発明に係る半導体製造装置は、ICの製造方法における熱処理工程を実施する枚葉式ホットウオール形熱処理装置として構成されている。
【0047】
図5および図6に示されているように、枚葉式ホットウオール形熱処理装置50はウエハ1を収容可能な平面視が長方形の処理室52を構成したプロセスチューブ51を備えており、プロセスチューブ51は石英ガラスまたは炭化シリコンが使用されて高さの低い直方体形状に形成されて、筐体(図示せず)に水平に支持されている。プロセスチューブ51の四枚の側壁のうち互いに正対する一対の側壁は開口されており、両開口には炉口フランジ53と炉端フランジ54とがそれぞれ固定されている。炉口フランジ53にはウエハ1を処理室52に搬入搬出するための炉口55が開設されており、炉口55はゲートバルブ56によって開閉されるようになっている。炉口フランジ53には処理ガスを導入するためのガス導入管57が炉口55に連通するように接続されており、炉端フランジ54には処理室52を排気するための排気管58が接続されている。炉端フランジ54はキャップ54aによって閉塞されている。つまり、ガス導入管57から供給された処理ガスは処理室52を流れて、排気管58によって排気されるようになっている。処理室52の底面にはウエハ置き台59が載置されており、ウエハ置き台59はウエハ1を一枚ずつ水平に保持するように構成されている。プロセスチューブ51の外側にはヒータ60が処理室52を均一または所定の温度分布に加熱するように敷設されており、ヒータ60は温度コントローラ61によってシーケンス制御およびフィードバック制御されるようになっている。
【0048】
図6に示されているように、炉端フランジ54のキャップ54aには三本の保護管62a、62b、62cが水平面で隣合うように並べられてそれぞれ水平方向に挿入されて固定されており、三本の保護管62a、62b、62cの挿入側先端部はウエハ置き台59に保持されたウエハ1の真下において、ウエハ1の周辺部の三箇所にそれぞれ位置するようになっている。両端の保護管62a、62bには二本の熱電対63a、63bが一本宛それぞれ封入されており、中央の保護管62cには三本の熱電対63c、63d、63eが纏めて封入されている。五本の熱電対63a、63b、63c、63d、63eは温度コントローラ61にそれぞれ接続されており、各熱電対63a、63b、63c、63d、63eは温度計測結果を温度コントローラ61にそれぞれ送信するようになっている。温度コントローラ61は各熱電対63a、63b、63c、63d、63eからの計測温度に基づいてヒータ60をフィードバック制御するようになっている。すなわち、温度コントローラ61はヒータ60の目標温度と各熱電対63a、63b、63c、63d、63eの計測温度との誤差を求めて、誤差がある場合には誤差を解消させるフィードバック制御を実行するようになっている。
【0049】
図6に示されているように、三本の保護管62a、62b、62cには五つの被測温部材65a、65b、65c、65d、65eが、ウエハ1の中心とその中心を起点とする十字形のウエハ1の周辺部における四つの交差点とにそれぞれ対向するように配置されており、五つの被測温部材65a、65b、65c、65d、65eには五本の熱電対63a、63b、63c、63d、63eの熱接点64a、64b、64c、64d、64eがそれぞれ固定されている。熱電対と被測温部材との関係や固定構造は前記実施の形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0050】
次に、前記構成に係る枚葉式ホットウオール形熱処理装置を使用した場合の本発明の一実施の形態であるICの製造方法の熱処理工程を説明する。
【0051】
被処理物であるウエハ1はウエハ移載装置(図示せず)によってハンドリングされて処理室52へ炉口55から搬入され、図5および図6に示されているように、ウエハ置き台59の上に載置される。
【0052】
炉口55がゲートバルブ56によって閉じられた後に、処理室52が排気管58によって排気されるとともに、ヒータ60によって温度コントローラ61のシーケンス制御の目標温度(例えば、600〜1200℃)に加熱される。この際、ヒータ60の加熱による処理室52の内部の実際の上昇温度とヒータ60のシーケンス制御の目標温度との誤差は、各熱電対63a、63b、63c、63d、63eの測温結果に基づくフィードバック制御によってそれぞれ補正される。
【0053】
本実施の形態においても、各被測温部材65a〜65eの熱特性がウエハ1のそれと同等または近似していることにより、各被測温部材65a〜65eの温度はウエハ1の温度変化に良好な応答性をもって追従する。他方、各被測温部材65a〜65eには各熱電対63a〜63eの熱接点64a〜64eが固定されているため、各熱電対63a〜63eは被測温部材65a〜65eの温度変化に良好な応答性をもって計測する。したがって、各熱電対63a〜63eは各被測温部材65a〜65eの温度変化を良好な応答性をもって追従することによって、ウエハ1の温度変化を良好な応答性をもって追従して計測することになる。つまり、各熱電対63a〜63eの測温結果に基づいてヒータ60をフィードバック制御する温度コントローラ61は、ウエハ1の現在の実際の温度に基づいてヒータ60を良好な応答性をもってフィードバック制御することになる。
【0054】
また、前記実施の形態と同様に、各熱接点64a〜64eの固定側の面と反対側の面が各保護管62a、62b、62cの内部においてヒータ60の側に正対して取り付けられていることにより、各被測温部材65a〜65eはヒータ60の輻射熱を直角に受けることができるため、ウエハ1の温度変化に良好な応答性をもって追従することができる。
【0055】
以上の温度制御によって処理室52の全体が予め設定された処理温度に安定すると、処理ガスが処理室52へガス導入管57から導入される。処理室52に導入された処理ガスは処理室52を流下した後に排気管58から排気される。処理ガスは処理室52を流れる際に、ウエハ1群に接触することによりウエハ1の表面に熱処理を施す。
【0056】
熱処理がウエハ1群に実施されて予め設定された熱処理時間が経過すると、ヒータ60の加熱作用が温度コントローラ61のシーケンス制御によって停止されて、処理室52の温度が予め設定されたスタンバイ温度(例えば、処理温度よりも150℃〜300℃低い温度)に降温されて行く。
【0057】
そして、予め設定されたスタンバイ温度になるか、または、予め設定された降温時間が経過すると、炉口55がゲートバルブ56によって開口され、ウエハ1がウエハ置き台59からウエハ移載装置によってピックアップされ処理室52の外部に搬出される。
【0058】
以上の作用が繰り返されることにより、枚葉式ホットウオール形熱処理装置50による熱処理がウエハ1に枚葉処理されて行く。本実施の形態における効果は、前記実施の形態と同様である。
【0059】
図7は保護管34の内部における熱電対35a〜35eの熱接点36a〜36eに被測温部材を固定する図1に示された実施の形態の変形例である第四の実施の形態を示している。
【0060】
本実施の形態においては、熱電対の熱接点に固定する被測温部材を二つ用い熱接点を挟むようにして形成している。すなわち、保護管34の内部におけるヒータ部32aに対向する位置には、熱電対35aの熱接点36aに固定された第一の被測温部材70aが配置されている。第二の被測温部材71aはヒータ部32aに対向する側の面とは反対側であるボート21側の面に配置されている。熱接点36aは両被測温部材70a、71aそれぞれの中央部に当接されて、アルミナ(セラミック)接着材等の耐熱性を有する接着材からなる接着材層79aによって固定されている。本実施の形態によれば、第一の被測温部材70aが各ヒータ部32aの輻射熱を直角に受ける状況になり、さらに、第二の被測温部材71aがヒータ部32aに対向する側の面と反対側であるボート21側の輻射熱を直角に受ける状況になるので、ウエハ1の温度変化により一層良好な応答性をもって追従することができる。熱接点36b〜36eについても同様である。
【0061】
なお、図8(a)に示されているように、第一の被測温部材70aは第二の被測温部材71aに対して略平行に熱接点36aに固定してもよい。また、図8(b)に示されているように、第一の被測温部材70aと第二の被測温部材71a同士は一部が接触するように熱接点36aに固定してもよい。
【0062】
図9は図4に示された第二の実施の形態の別の実施の形態を示している。本実施の形態においては、第一の被測温部材80a、80b・・・の各接点36a、36b・・・の固定側の面と反対側の面が各ヒータ部32a、32b・・・に向けられ、第二の被測温部材81a、81b・・・の各接点36a、36b・・・の固定側の面と反対側の面が各ヒータ部32a、32b・・・に向けられている。本実施の形態によれば、第一の被測温部材80a、80b・・・が各ヒータ部32a、32bの輻射熱を直角に受ける状況になり、さらに、第二の被測温部材81a、81b・・・がヒータ部32aに対向する側の面と反対側であるボート21側の輻射熱を直角に受ける状況になるので、ウエハ1の温度変化により一層良好な応答性を持って追従することができる。なお、図8(a)に示されているように、第一の被測温部材80aは第二の被測温部材81aに対して略平行に熱接点36aに固定してもよい。また、図8(b)に示されているように、第一の被測温部材80aと第二の被測温部材81a同士は一部が接触するように熱接点36aに固定してもよい。
【0063】
図10および図11は図5および図6に示された枚葉式ホットウオール形熱処理装置において、熱電対の熱接点に固定する被測温部材を二つ使用した場合を示す実施の形態を示している。本実施の形態によれば、第一の被測温部材90a〜90eはヒータ60の側に正対して取り付けられることにより、各熱接点64a〜64eはヒータ60の輻射熱を直角受けることができ、第二の被測温部材91a〜91eはヒータ60に対向する側の面とは反対側であるウエハ1側の面に配置されることにより、第二の被測温部材91a〜91eはウエハ1側の輻射熱を受けることができるので、ウエハ1の温度変化により一層良好な応答性をもって追従することができる。なお、図8(a)に示されているように、第一の被測温部材90aは第二の被測温部材91aに対して略平行に熱接点36aに固定してもよい。また、図8(b)に示されているように、第一の被測温部材90aと第二の被測温部材91a同士は一部が接触するように熱接点36aに固定してもよい。
【0064】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
【0065】
例えば、熱電対は処理室のウエハの近傍に配置するに限らず、インナチューブとアウタチューブとの間やプロセスチューブとヒータとの間に配置してもよい。
【0066】
また、熱電対はヒータを貫通してヒータ内に挿入してもよい。
【0067】
熱電対を敷設するための保護管や保護柱は直線形状に形成するに限らず、L字形状等に形成してもよい。
【0068】
熱電対の熱接点と被測温部材との固定手段としては、接着法を使用するに限らず、溶接法や圧接法等を使用してもよい。
【0069】
熱処理は酸化処理や拡散処理および拡散だけでなくイオン打ち込み後のキャリア活性化や平坦化のためのリフローおよびアニール処理等に限らず、成膜処理等の熱処理であってもよい。
【0070】
被処理物はウエハに限らず、ホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、光ディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
【0071】
本発明は、バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置および枚葉式ホットウオール形熱処理装置に限らず、バッチ式横形ホットウオール形熱処理装置や縦形および横形ホットウオール形減圧CVD装置等の熱処理装置全般並びに半導体製造装置全般に適用することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、ヒータによる被処理物の現在の実際の温度を適正に計測することによって温度制御を適正に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるバッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置を示す正面断面図である。
【図2】(a)は図1のa部の詳細図であり、(b)は被測温部材の一部切断側面図、(c)は一部切断背面図、(d)は一部切断平面図である。
【図3】温度コントローラの制御による温度上昇特性を示すグラフであり、(a)は従来例の場合を示し、(b)は本実施の形態に係る場合を示している。
【図4】本発明の第二の実施の形態に係る被測温部材の取付構造を示す一部省略斜視図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態である枚葉式ホットウオール形熱処理装置を示す正面断面図である。
【図6】その平面断面図である。
【図7】本発明の第四の実施の形態を示しており、(a)は図1のa部に相当する詳細図、(b)は被測温部材の一部切断側面図、(c)は(b)におけるc−c断面矢視図、(d)は一部切断平面図である。
【図8】被測温部材の別の実施の形態をそれぞれ示す各一部切断側面図である。
【図9】本発明の第五の実施の形態を示しており、図4に相当する一部省略斜視図である。
【図10】本発明の第六の実施の形態である枚葉式ホットウオール形態処理装置を示す正面断面図である。
【図11】その平面断面図である。
【符号の説明】
1…ウエハ(基板)、2…筐体、10…ホットウオール形熱処理装置(バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置)、11…プロセスチューブ、12…インナチューブ、13…アウタチューブ、14…処理室、15…炉口、16…マニホールド、17…排気管、18…排気路、19…ガス導入管、20…シールキャップ、21…ボート、22、23…端板、24…保持部材、25…保持溝、26…断熱キャップ部、31…断熱槽、32…ヒータ、32a〜32e…ヒータ部、33…温度コントローラ、34…保護管、35a〜35e…熱電対、36a〜36e…熱接点(測温部)、37a…受信器、38a…電気配線、39a…接着材層、40a〜40e…被測温部材、41…保護柱、42…固定リング、50…枚葉式ホットウオール形熱処理装置(熱処理装置、半導体製造)、51…プロセスチューブ、52…処理室、53…炉口フランジ、54…炉端フランジ、54a…キャップ、55…炉口、56…ゲートバルブ、57…ガス導入管、58…排気管、59…ウエハ置き台、60…ヒータ、61…温度コントローラ、62a、62b、62c…保護管、63a〜63e…熱電対、64a〜64e…熱接点、65a〜65e…被測温部材、70a、80a、80b…第一の被測温部材、71a、81a、81b…第二の被測温部材、79a…接着材層、90a〜90e…第一の被測温部材、91a〜91e…第二の被測温部材。
Claims (4)
- 比熱と密度の積と熱放射率と熱伝導率とが被処理物と同等または近似であり、最大外径が被処理物よりも小さい被測温部材が、処理室の温度を測定する熱電対の熱接点に固定されており、
前記被測温部材は前記処理室を加熱するヒータと前記被処理物との間に、前記熱電対と前記被測温部材との固定面と反対側の面が前記ヒータの側を向くように配置されていることを特徴とする半導体製造装置。 - 前記処理室に保護管が配置され、複数の前記被測温部材および前記熱電対が前記保護管内に収納されており、前記複数の被測温部材それぞれは前記熱電対と前記被測温部材との固定面と反対側の面が、前記ヒータが複数に分割されたヒータ部の側をそれぞれ向くように配置されていることを特徴とする請求項1の半導体製造装置。
- 前記被測温部材は前記保護管の管軸と平行方向に縦長に形成されている請求項2の半導体製造装置。
- 被処理物が処理室に搬入される工程と、
前記処理室が昇温される工程と、
前記被処理物と同等または近似する比熱と密度の積と熱放射率と熱伝導率とを有し最大外径が被処理物よりも小さい被測温部材が、熱電対の熱接点に固定されており、前記被測温部材が前記処理室を加熱するヒータと前記被処理物との間に、前記熱電対と前記被測温部材との固定面と反対側の面が前記ヒータの側を向くように配置されている前記熱電対によって、前記処理室の温度が測定されて前記ヒータが制御され、前記処理室に処理ガスが流されて前記被処理物が処理される工程と、
前記処理室を降温する工程と、
前記処理室から前記被処理物を搬出する工程と、
を備えている半導体製造方法。
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