JP4246037B2 - 光線路特性の解析方法及び光線路試験監視システム - Google Patents

光線路特性の解析方法及び光線路試験監視システム Download PDF

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Description

本発明は、光通信設備の光線路特性の解析方法及び光線路試験監視システムに関する。
光線路試験監視システムは、光通信サービスに影響を与えることなく、光線路である光ファイバケーブルを試験・監視するシステムである。図10は、従来の光線路試験監視システム(下記、特許文献1を参照。)の概略構成図である。以下、同図に基づいて従来の光線路試験監視システムの構成を説明する。
同図に示すように、従来の光線路試験監視システムは、電気通信設備を設置する通信設備ビル1と、通信設備ビル1の設備情報を管理する設備管理センタ6と、ユーザビル3とから構成され、各ビルは以下の設備を有する。
通信設備ビル1には、伝送装置2と光成端架14と光試験装置15とが設置され、光成端架14は、試験を実施する光ファイバ心線を選択する心線選択装置(FS)16と、光ファイバ5に試験光を合分波したり、光ファイバ5への試験光の入射を遮断したりする光カプラモジュール12とから構成され、光試験装置15は、設備管理センタ6の操作端末8からの試験指示の受け取りや設備管理センタ6への試験結果の送信を行う試験制御装置19と、光パルス試験器(OTDR)、損失試験光源、心線対照光源、パワーメータの機能を有する光測定器18と、光測定器18と心線選択装置16を選択する光測定器・試験架選択装置(FTES)17とから構成される。
設備管理センタ6には、光線路設備のデータベース7と、通信設備ビル1の光試験装置15を遠隔で操作する操作端末8とが設置されている。ユーザビル3には、伝送装置2に対向して光信号を送受信する伝送装置4と、伝送装置4の直前に設置され、通信光を透過し試験光を遮断すると共に、開放端でのフレネル反射よりも大きな試験光の反射を発生させるターミネーションフィルタ13とが設置されている。また、伝送装置2と伝送装置4とは光ファイバ5により接続され、設備管理センタ6と通信設備ビルとは通信網9により接続されている。
図11は、光成端架に設置される光カプラモジュールの概略構成図である。同図に示すように、光カプラモジュール12は、試験光と通信光を合分波して光ファイバ5に結合させる光カプラ10と、通信光を透過し、試験光を遮断する光フィルタ11とから構成され、A〜Dの4つのポートを有する。Aポートは伝送装置2側に接続、Bポートは光ファイバ5側に接続する通信光用のポートであり、Cポートは光ファイバ5および伝送装置4側を、Dポートは伝送装置2側を試験するための測定装置が接続される試験光用ポートである。
以下に、図10に示す従来の光線路監視試験システムを用いて光線路の障害を検知する例を説明する。設備管理センタ6に設置されたデータベース7に基づいて操作端末8から試験命令を光試験装置15に出す。この命令にしたがって、光試験装置15の試験制御装置19は、FTES17により光測定器18を選択すると共に、光カプラモジュール12の試験光入出力ポートC,Dを収容している心線選択装置16により、指定された光ファイバが接続された光カプラモジュール12の試験光入力ポートC又はDを選択する。
光フィルタ11とターミネーションフィルタ13が伝送装置2と4の前にそれぞれ設置されているので、光測定器18からの試験光が、光通信サービスに影響を与えることはない。これにより、光試験装置15から指定された光ファイバのインサービス試験が可能となる。
また、伝送装置2または伝送装置4の故障と光線路区間(光ファイバ5)での故障とを区別するため、ターミネーションフィルタ13は、試験光を開放端のフレネル反射よりも大きく反射するように設計されている。通常、光ファイバの開放端のフレネル反射は約−15dBである。例えばターミネーションフィルタの試験光の反射を−12dB以上に設定した場合、反射が−15dB以下に減少した場合には光線路の故障(破断)であることが分かる。
次に、図10に示す光線路監視試験システムにおいて、インサービス試験でOTDR試験を行った場合について説明する。なお、試験波長を1.65μmとして説明する。従来、光カプラモジュール12に設置される光フィルタ11としては、誘電体多層膜型光フィルタが一般的に用いられている。
誘電体多層膜は、屈折率の異なる薄い膜を数十から数百層も石英ガラスなどに積層した多層膜構造を有しており、光ファイバや導波路や光コネクタ部分に特定の角度で挿入することによって、特定の波長のみをクラッドに反射させ、透過・遮断波長帯域や遮断波長の反射量を調節することができる。
図12(a)は、この誘電体多層膜を用いた光フィルタ11の光学特性を示すグラフである。同図に示すように、1.26μm〜1.58μmの帯域では1.0dB以下の透過損失であり、1.58〜1.64μmの帯域において透過損失が徐々に増加し、試験光の波長である1.65μmでは約40dBの遮断量であることが分かる。また、試験光の反射減衰量は、誘電体多層膜フィルタの挿入角度の調整により40dB以上にすることが可能である。
一方、ユーザビル3に設置されるターミネーションフィルタ13としては、挿入角度を調節して試験光の反射を−12dB以上にした誘電体多層膜フィルタ、またはファイバブラッググレーティング(以下FBGと称する)が用いられる。
FBG型光フィルタは、光ファイバに紫外線を照射して、光ファイバのコアまたはコアとクラッドの長手方向に数百nm程度の周期で数万本の屈折率の異なる格子を形成してなる。この屈折率変調の周期条件がブラッグの反射条件を満たすように形成することにより、特定波長のみを反射させ、それ以外の波長を透過させる。
図12(b)は、FBG型光フィルタを用いたターミネーションフィルタ13の光学特性を示すグラフである。同図に示すように、1.26μm〜1.625μmの帯域では0.8dB以下の透過損失で透過し、1.625μmから1.645μmで急激に透過損失が上昇して、試験光の波長である1.65μmでは遮断量20dBであることが分かる。また、試験光を約−1dBで反射する。
従来の光線路試験監視システムでは、上述するように、通信設備ビル1側から、光パルス試験器(OTDR)等の光試験手段を用いて、光線路の光学的特性を測定し、光線路の試験・監視を行っている。ここで、OTDRを用いて後方散乱光及びフレネル反射を測定する際に、測定点の直前の後方散乱光が大きい場合やフレネル反射がある場合には、電気系(増幅回路)が飽和状態となり、この結果、後方に位置する微弱な信号を正常に検知できなくなる場合がある。(下記、非特許文献1を参照。)。
一般に、フレネル反射は、後方散乱光よりも相当パワーレベルが高い。したがって、通常の0TDR測定では、光パルスの入射端のフレネル反射や、光ファイバケーブルの途中のコネクタ接続等によるフレネル反射がある場合は、フレネル反射によりOTDRの電気系(増幅回路)が飽和状態となる。
図13は、光線路の光学的特性を測定したときのOTDR波形を示すグラフである。同図に示すように、光ファイバ5として、2本の光ファイバ5a,5bをコネクタ接続してなると共に、終端に光コネクタ21を有する光ファイバを用いた。光ファイバ5のコネクタ接続点20よりも入射端側を光ファイバ5aとし、コネクタ接続点20よりも終端の光コネクタ21側を光ファイバ5bとする。
同図に示すように、入射端、コネクタ接続点20、終端の光コネクタ21においてフレネル反射が発生すると共に、反射の裾引きが現われ、フレネル反射以降で光ファイバの後方散乱光が正確に測定できない区間(この区間を「測定不能区間」と呼ぶ。)がある。
これは、JIS−C6185(オプティカル・タイム・ドメイン・リフレクトメータ(OTDR)試験方法)で、デッドゾーン(損失測定デッドゾーン)及び空間分解能(損失測定分解能)として定義されており、フレネル反射の裾引きと後方散乱光の受光レベルとの差が0.1dB以下になるまでの区間となっている。
なお、これらのフレネル反射の影響を取り除くため、フレネル反射が測定端に戻ってきている瞬間のみ、音響光学効果を利用して光線路の切り替えを行う光スイッチ(A/Oスイッチ)等を用いて、OTDRの受光装置に反射光が入射しないようにすることが可能である。これをマスクの設定と呼び、OTDR試験光のパルス幅とフレネル反射が現われる位置等に応じて、マスクの位置と幅を設定することができる。
図14は、光線路の光学的特性を測定したときのOTDR波形を示すグラフであり、マスクを設定した場合を示している。同図に示すように、マスクを設定した場合のOTDR波形は、光ファイバ5の途中にあるコネクタ接続点20におけるフレネル反射及びその裾引きがなくなり、マスクを設定しなかった場合に測定不能となっていた区間においても後方散乱光を正確に測定することができる場合がある。
特開平2−1632号公報(第4〜9頁、第1〜8図) 石原廣司監修、「実務に役立つ光ファイバ技術200のポイント(改訂2版)」、電気通信協会、平成13年6月25日、p.283-284
しかしながら、フレネル反射の影響を取り除くためにマスクを設定することで、光スイッチによる光線路の切り替えを行っているので、少なくともOTDR試験光のパルス幅以上の時間は、OTDRの受光装置に光が入射しなくなり、この時間に相当する区間はOTDR波形を取得できない。また、実際には、光スイッチの応答速度にも依存して、OTDR波形を取得できない区間は、さらに大きくなる。
また、現在市販されているほとんどのOTDRでは、小型化、低価格化を理由として、光スイッチを用いたマスク(光学マスク)設定機能がない。そのため、光線路の途中に光コネクタ接続等がある場合、OTDR波形上には、必ずコネクタ接続等によって発生するフレネル反射の裾引きによる測定不能区間が存在する。
以上より、マスク設定によりOTDR波形が取得できない区間及びOTDR波形の測定不能区間において、例えば、光ファイバ区間での曲げ等に起因する損失が発生しても、光線路の光学特性を正確に測定することができない。このため、これらの測定不能な区間に大きな損失があった場合、片側からのOTDR試験では、コネクタ接続損失と光ファイバ区間損失とを区別することができず、接続点不良なのか、光ファイバケーブルの不良なのか、故障原因を判断することができないという問題があった。
したがって、これらの測定不能な区間をなくすためには、光線路の両端からOTDR試験を実施し、コネクタ接続点のフレネル反射の後方に位置する区間を、それぞれ測定しなければならなかった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、片側端からの光パルス試験において、光線路の途中にコネクタ接続点等がある場合でも、フレネル反射の裾引き等による測定不能区間なしに光線路の光学特性を高精度に測定することができる光線路特性の解析方法及び光線路試験監視システムを提供することを目的とする。
記課題を解決する本発明に係る光線路特性の解析方法は、
光線路の一端から当該光線路に設けられた試験光反射手段(ターミネーションフィルタ等)までの光線路における光学特性を、前記一端から入射した試験光により解析する光線路特性の解析方法において、
前記入射された試験光が前記試験光反射手段に到達するまでの間に発生させる後方散乱光及びフレネル反射の第1測定データ
前記試験光反射手段で反射された試験光が前記一端に戻ってくるまでの間に、当該試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の第2測定データを利用し、
前記第1測定データにおけるフレネル反射の後方に位置する第1区間を、
前記第2測定データにおける、前記試験光反射手段における測定データを中心として前記第1区間と対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間で置き換える変換を行って、
前記光線路の光学特性を解析することを特徴とする光線路特性の解析方法である。
また、上記光線路特性の解析方法において、
前記第1区間を前記第2区間で置き換える変換は、
前記第2区間の測定データの前記第1区間の測定データへの置換と、前記第2区間の測定データのレベル補正と、前記第2区間の測定データの測定方向に対応した反転とから構成されることを特徴とする光線路特性の解析方法である。
また、上記光線路特性の解析方法において、
前記第1区間は、フレネル反射の後方に位置する後方散乱光が測定不能なデッドゾーンであることを特徴とする光線路特性の解析方法である。
また、上記光線路特性の解析方法において、
前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路特性の解析方法である。
また、上記光線路特性の解析方法において、
前記第1測定データにおけるフレネル反射の測定データの一部を残すことを特徴とする光線路特性の解析方法である。
上記課題を解決する本発明に係る光線路試験監視システムは、
光線路の一端から当該光線路に設けられた試験光反射手段までの光線路における光学特性を、前記一端から入射した試験光により解析して、前記光線路を監視する光線路試験監視システムにおいて、
前記光線路の一端から試験光を入射する手段(OTDR等)と、
前記入射した試験光が前記試験光反射手段に到達するまでの間に発生させる後方散乱光及びフレネル反射の第1測定データと、
前記試験光反射手段で反射された試験光が前記一端に戻ってくるまでの間に、当該試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の第2測定データとを測定する手段(OTDR等)と、
前記第2測定データを利用して、前記第1測定データを変換する手段とを有し、
前記第1測定データを変換する手段は、
前記第1測定データにおけるフレネル反射の後方に位置する第1区間を、
前記第2測定データにおける、前記試験光反射手段における測定データを中心として前記第1区間と対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間で置き換える手段であることを特徴とする光線路試験監視システムである。
また、上記光線路試験監視システムにおいて、
前記第1区間を前記第2区間で置き換える手段は、
前記第2区間の測定データの前記第1区間の測定データへの置換手段と、前記第2区間の測定データのレベル補正手段と、前記第2区間の測定データの測定方向に対応した反転手段とから構成されることを特徴とする光線路試験監視システムである。
また、上記光線路試験監視システムにおいて、
前記第1区間は、フレネル反射の後方に位置する後方散乱光が測定不能なデッドゾーンであることを特徴とする光線路試験監視システムである。
また、上記光線路試験監視システムにおいて、
前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路試験監視システムである。
また、上記光線路試験監視システムにおいて、
更に、前記第1測定データにおけるフレネル反射の測定データの一部を残す手段を有することを特徴とする光線路試験監視システムである。
上記課題を解決する本発明に係る他の光線路特性の解析方法は、
試験光を入出力する光合分岐手段を、両端部が伝送装置に接続された光線路の一方の伝送装置の近傍に挿入し、
通信光を透過すると共に、試験光を反射する試験光反射手段を、他方の伝送装置の直前に挿入し、
前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を測定する光試験手段からの試験光を、前記光合分岐手段を介して前記光線路に入射し、
前記試験光反射手段に到達するまでの前記試験光により生じた後方散乱光及びフレネル反射の光強度と、前記試験光反射手段で反射された前記試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の光強度を、前記光試験手段により測定し、
当該光試験手段により測定された測定データにおいて、フレネル反射の後方に位置する第1区間を、前記試験光反射手段における測定データを中心として対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間の測定データで置き換えて、後方散乱レベルを解析することにより、
前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を、測定不能区間なしに解析することを特徴とする光線路特性の解析方法である。
また、上記光線路特性の解析方法において、
前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路特性の解析方法である。
上記課題を解決する本発明に係る他の光線路試験監視システムは、
両端部が伝送装置に接続された光線路の一方の伝送装置の近傍に挿入され、試験光を入出力する光合分岐手段と、
他方の伝送装置の直前に挿入され、通信光を透過すると共に試験光を反射する試験光反射手段と、
前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を測定する光試験手段とを有する光線路試験監視システムにおいて、
前記光試験手段からの試験光を、前記光合分岐手段を介して前記光線路に入射し、
前記試験光反射手段に到達するまでの前記試験光により生じた後方散乱光及びフレネル反射の光強度と、前記試験光反射手段で反射された前記試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の光強度を、前記光試験手段により測定し、
当該光試験手段により測定された測定データにおいて、フレネル反射の後方に位置する第1区間を、前記試験光反射手段における測定データを中心として対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間の測定データで置き換えて、後方散乱レベルを解析することにより、
前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を、測定不能区間なしに解析して、前記光線路を監視することを特徴とする光線路試験監視システムである。
また、上記光線路試験監視システムにおいて、
前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路試験監視システムである。
また、上記課題を解決する他の光線路試験監視システムは、上記の光線路の光学特性の解析手段を備え、通信網を介して遠隔で操作を行う操作手段(操作端末)と、操作手段からの指示を受けて、各種試験装置を制御すると共に、光試験手段での試験結果を操作手段に送信する試験制御手段とを備えたものである。
以上説明する本発明によれば、
光線路である光ファイバの接続点における接続損失や光ファイバ区間の損失等の光学特性を、測定不能区間なしに算出することが可能となる。
また、試験光のパルス幅、後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度、及び光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間を測定不能な区間として定義することで、測定器の応答特性に応じた適正な区間を置き換えて、光線路の距離及び光強度からなる光学特性を、より最適に測定不能区間なしに測定することが可能となる。
また、光線路の一端からの光パルス試験(光線路の途中に光カプラ等を介在させて光線路の途中から入射する場合を含む)において、光線路の途中にコネクタ接続点等がある場合でも、マスク設定によるOTDR波形が取得できない区間や、フレネル反射の裾引き等による測定不能区間をなくして、光線路の距離及び光強度からなる光学特性を高精度に測定することが可能となる。
これにより、光ファイバケーブルの建設工事や故障発生時の光パルス試験おいて、従来の片端測定と比較して、フレネル反射の裾引き等による測定不能区間をなくして、光ファイバケーブルの接続点及び光ファイバ区間の損失の良否判定を、より正確に行うことができる。また、光ファイバケーブルの両端から光試験を行う必要がなくなる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、光線路の光学的特性を測定したときのOTDR波形を、光ファイバにおける位置と関連付けて示したグラフである。同図に示すように、光ファイバ5として、2本の光ファイバ5a,5bをコネクタ接続してなると共に、遠方の終端にFBG型光フィルタを用いたターミネーションフィルタ22を設置した光線路を用いた。光ファイバ5のコネクタ接続点20よりも入射端側を光ファイバ5aとし、コネクタ接続点20よりもターミネーションフィルタ22側を光ファイバ5bとする。
ターミネーションフィルタ22を中心として、区間Aにおける波形A(第1測定データ)と区間Bにおける波形B(第2測定データ)の2つの波形が現れる。波形Aは、OTDRから入射された光パルスの後方散乱光及び入射端、コネクタ接続点20におけるフレネル反射が測定された波形である。
また、波形Bは、ターミネーションフィルタ22で一度、反射された光パルスの後方散乱光が、ターミネーションフィルタ22で再度、反射されてから、OTDRで受光・測定された波形である。したがって、時間軸上で、ちょうど測定した光ファイバの長さ分だけずれてOTDRに到達するため、図1に示したように、光ファイバの終端(ターミネーションフィルタ22の部分)で、ファイバを折り返したような波形が現れる。つまり、測定対象の光ファイバを反対側の端部、すなわちターミネーションフィルタ22側から光パルスを入射して、受光強度を測定したものと同等のOTDR波形が得られる。
ここで、光ファイバ5及びコネクタ接続点20の透過損失をLfとし、FBG型光フィルタの反射損失をLrlとすると、区間Aにおいて透過損失Lf分の差、ターミネーションフィルタ22においてFBG型光フィルタの反射損失Lrl分の段差ができ、その後、区間Bにおいて透過損失Lf分の差ができる。
なお、FBG型光フィルタの反射は約−1dBであるため、FBG型光フィルタであるターミネーションフィルタ22での反射による段差は約1dBと小さい。ターミネーションフィルタ22としては、FBG型光フィルタだけではなく、試験光となる光パルスを高効率で反射し、反射損失が小さいものであれば、その他の光フィルタ、例えば、誘電体多層膜型光フィルタ等も用いることができる。
図1に示した波形A及び波形Bを用いて、コネクタ接続点20におけるフレネル反射の影響なしに、すなわち、測定不能区間なしに、光線路の光学的特性を解析する方法を説明する。図2は、波形Aにおけるコネクタ接続点20でのフレネル反射及びその裾引きの周辺のOTDR波形(同図(a))と、波形Bにおけるコネクタ接続点20でのフレネル反射及びその裾引きの周辺のOTDR波形(図8(b))を、光ファイバにおける位置と関連付けて示したグラフである。
図2(a)の波形Aにおいて、コネクタ接続点20におけるフレネル反射及びその裾引きによって、後方散乱光の受光強度が正確に測定できない区間(第1区間)が後方散乱光の測定不能区間であり、これを区間Xとする。図2(b)の波形Bは、ターミネーションフィルタ22側から光パルスを入射して測定したものと同等のOTDR波形であるので、波形Aにおいて測定不能となっていた区間Xに相当する、波形Bにおける区間X(第2区間)の後方散乱光の受光強度が正確に測定されている。
したがって、波形Bにおける上記区間の後方散乱光の受光強度を、波形Aの測定不能となっていた区間Xの後方散乱光の受光強度とみなすことが可能であり、波形Bを解析することにより、片側端からOTDRを用いて、測定不能区間なしに、光線路の光学的特性を測定することが可能となる。
また、波形Bの測定データを抽出し、波形Aの測定不能となっていた区間Xの後方散乱光の受光強度に適合するように測定データを変換し(変換する手段)、波形Aの該当する区間Xの測定データと置き替えることで、図3に示すように、測定不能区間のないOTDR波形を取得することが可能となる。図3の場合は、コネクタ接続点20におけるフレネル反射の反射量の情報を残すため、フレネル反射部分の波形は波形Aのものを採用している(測定データの一部を残す手段)。
以下、OTDR波形全体について、測定不能区間の波形を置き換える手順を説明する。図4に示したOTDR波形には、ターミネーションフィルタ22のフレネル反射を中心して、左右対称な距離にフレネル反射A(波形A内)及びフレネル反射B(波形B内)が現われる。対称な距離にあるフレネル反射A及びフレネル反射Bは、同じコネクタ接続点20を、それぞれ入射端側から測定した場合とターミネーションフィルタ22側から測定した場合の波形に対応する。
ここで、フレネル反射A及びフレネル反射Bは、左右対称の位置にあるので、フレネル反射Aの裾引き部分(つまり反射Aの右側の測定不能区間)の波形を、フレネル反射Bの直前の後方散乱光レベル(つまり反射Bの左側の区間)と置換する。この結果をあらわしたのが、図中の置換した波形W1である。
次に、この置換した波形W1を線路損失であるDL分だけ後方散乱光レベルを補正する。この結果をあらわしたのが、図中のレベル補正した波形W2である。次に、このレベル補正した波形W2を測定方向に合うように反転する。この結果を表したのが、図中のレベル反転した波形W3である。以上の変換の結果得られた波形W3を波形Aにおける同区間のものと置き換えることにより、フレネル反射による測定不能区間をなくしたコネクタ接続点のOTDR波形が得られる。
具体的なOTDR測定データの変換方法の一例を、図4、図5及び図6を用いて以下で説明する。まず、図4に示すように、波形A及び波形BからなるOTDR波形のデータ測定ポイント数が2N+1個のとき、データ測定ポイントが0番〜N−1番までを波形Aとし、データ測定ポイントがN+1番〜2N番までを波形Bとする。
ターミネーションフィルタ22における反射点のデータ測定ポイントN番を中心として、波形A及び波形Bにおいてそれぞれ対称となる距離におけるデータ測定ポイントは、N−i番及びN+i番であるので、N−i番及びN+i番における測定データであるP(N−i)及びP(N+i)が、光ファイバにおける同じ点の測定データとして、置換することが可能である。ここで、iは1〜Nの整数とする。
<置き換えるべき区間の決定>
最初に、波形Aにおいて置き換えるべき区間を決める(図6におけるステップ1)。ここで、フレネル反射により測定不能となる区間Xを置き換えるべき区間とする。波形Aにおける測定不能となる区間Xのデータ測定ポイントの始点及び終点を、それぞれN−K番及びN−L番(K,Lは正の整数であって、K>L)とすると、区間Xのデータ測定ポイントはN−j番(jは整数であって、L≦j≦K)と表せる。
この区間Xのデータ測定ポイントであるN−j番に対応する、波形Bにおけるデータ測定ポイントはN+j番であり、波形Aの区間Xに対応する波形Bにおける区間は、データ測定ポイントN+j番の集合となる。
<波形の置換>
データ測定ポイントx番の反射量の測定データをP(x)とすると、波形Aの区間Xにおけるデータ測定ポイントN−jの測定データは、P(N−j)と表すことができる。したがって、波形Aの区間Xの測定データを、波形Bにおける対応する区間の測定データに置換した波形(図4の「置換した波形W1」)は、P(N−j)をP(N+j)に置き換えたものとなる。図6におけるステップ2に示すように、この置き換えた測定データをP1(N−j)とすると、P1(N−j)=P(N+j)と表せる(ただし、L≦j≦K)。
<波形の補正>
次に、置換した波形Bの測定データの集合である「置換した波形W1」を、波形Aにおけるレーリー後方散乱光レベルと一致するように補正する(図6におけるステップ3)。この補正方法を、図4を用いて説明する。
「置換した波形W1」の波形Aへの繋ぎ目となるのは、波形Aにおける測定不能となる区間Xの終点である。この繋ぎ目となるデータ測定ポイントN−L番と、これに対応する波形Bにおけるデータ測定ポイントN+L番との損失差をDLとすると、波形Bにおける測定データP(N+j)を置換したデータP1(N−j)に損失差DLを加算することで、波形Aにおける後方散乱光レベル相当に補正することができる。
したがって、「置換した波形W1」の後方散乱光レベルを補正して得られる「レベル補正した波形W2」をP2(N−j)とすると、P2(N−j)=P1(N−j)+DLと表せる(ただし、L≦j≦K)。なお、波形A及び波形Bにおける後方散乱光レベルの近似直線から求めた数値を用いて、損失差DLを求めることもできる。
<波形の反転>
次に、「レベル補正した波形W2」を、測定方向に対応するようにレーリー後方散乱光レベルの反転を行う(図6におけるステップ4)。このレベル反転方法を、図5を用いて説明する。
ここで、レベル補正した波形W2と波形Aのレーリー後方散乱光レベルとの接点となるデータ測定ポイントはN−L番である。したがって、レベル補正した波形W2のP2(N−j)において、N−L番のデータ測定ポイントに対応するP2(N−L)を基準として後方散乱光レベルを上下反転することで、レーリー後方散乱光レベルの傾きを入射端側から測定した測定方向のOTDR波形に相当するように補正することができる。
したがって、レベル補正した波形W2のP2(N−j)を、P2(N−L)を基準として後方散乱光レベルを上下反転して得られる波形(レベル反転した波形W3)をP3(N−j)とすると、P3(N-j)=P2(N-j)+2×(P2(N-L)-P2(N-j))、すなわち、P3(N−j)=2×P2(N−L)−P2(N−j)と表せる。
<波形の置き換え>
波形Aにおけるデータ測定ポイントN−j番の波形のP(N−j)を、上述する手順にて求めたレベル反転した波形W3のP3(N−j)で置き換える(図6におけるステップ5)ことで、図4のような、測定不能区間のないOTDR波形を得ることが可能となる。
ここで、図3で示したように、OTDR波形におけるフレネル反射レベルの測定情報を保持する場合には、フレネル反射部分の波形は波形Aのものを採用する必要がある。したがって、データ測定ポイントN−K番からOTDRパルス幅の分(データ測定ポイント数に換算してpw+1個とする)、すなわちデータ測定ポイントN−K番からN-K+pw番においては、置き換えたデータP3(N−j)を用いずに、測定データP(N−K)からP(N-K+pw)を用いることにより、図7に示すようなOTDR波形が得られる。なお、データ測定ポイント数pwはOTDRパルス幅に依存して変化する。
以上説明するように、波形Aの区間、すなわち入射端からターミネーションフィルタ22までの区間にある、全てのフレネル反射に上述する波形処理を行うことで、光線路(光ファイバ5)の全長に渡って、測定不能区間のないOTDR波形を得ることができる。
<測定不能の区間長を決定する方法>
次に、波形Aにおいて、レーリー後方散乱光が測定不能となる区間Xの区間長を決定する方法について説明する。JIS−C6185においては、フレネル反射による波形とその後方に位置する後方散乱光の近似直線との差が0.1dB以上である区間を、デッドゾーン及び空間分解能として定義している。
したがって、図8に示すように、フレネル反射の後方(図面における反射の右側)に位置する後方散乱光の近似曲線と、フレネル反射の裾引き波形との差が、あるしきい値(例えばJIS−C6185では、0.1dB)以上の区間を、レーリー後方散乱光レベルが測定不能な区間と定義することができる。なお、この区間には、コネクタ等でのフレネル反射波形(幅はOTDRパルス幅に等しい)も含まれる。
本実施形態における、OTDRの受光装置の応答特性に基づいて、測定不能となる区間Xの区間長を決定する方法を、図9を用いて説明する。OTDRの受光装置の応答特性を1次系のローパスフィルタとして近似した場合、コネクタ接続点20におけるフレネル反射の裾引きの時間的変化Pref(t)は、受光装置のインパルス応答と考えられる。したがって、パルス幅τ[S]の光パルスがコネクタ接続点20を完全に通過した時をt=0とすると、下記式(1)で表すことができる。
Figure 0004246037
ここで、δ[dB]はOTDR波形におけるフレネル反射の高さδ[dB]であり、フレネル反射の直前のレーリー後方散乱光レベルからの反射の高さである。また、BWはOTDRの受光装置の帯域(高域遮断周波数、すなわち周波数特性において3dBダウンとなる周波数)、ρ[dB]はフレネル反射前後のレーリー後方散乱光レベルの差である。
なお、モデルを単純化するため、コネクタ接続点20前後の光ファイバのレーリー散乱係数は同じとし、コネクタ接続点20における反射の後方のレーリー後方散乱光レベルも一定とした。
次に、フレネル反射の後方に位置するレーリー後方散乱光レベルと、フレネル反射の裾引き波形との差が、あるしきい値Th[dB]以上となる区間を測定不能区間と定義する。この場合、下記式(2)、(3)を満たす時間tに相当する距離が測定不能区間となる。
Figure 0004246037
Figure 0004246037
上記式(2)、(3)を変換すると、下記式(4)となる。
Figure 0004246037
tの定義を考慮すると、上記式(4)にOTDRのパルス幅τを加算した時間を距離に換算したものが実際の測定不能区間Lref[m]となる。したがって、真空中の光速をcとし、光ファイバのコアの屈折率をnとすると、測定不能区間Lrefは下記式(5)で表される。
Figure 0004246037
この結果、OTDRの受光装置の帯域BW、コネクタ接続点20におけるフレネル反射の高さδ、フレネル反射前後のレーリー後方散乱光レベルの差ρ(すなわち、コネクタ接続点20における接続損失)、及びOTDRの光パルス幅τにより、測定不能区間Lrefを定義することができる。また、OTDRの受光装置の応答特性をさらに高次のフィルタで近似することにより、より正確に測定不能区間を定義することが可能となる。
終端にFBG型ターミネーションフィルタを設置した光線路の0TDR波形を示す図である。 終端にFBG型ターミネーションフィルタを設置した光線路の各区間のOTDR波形を示す図である。 実施形態に係る波形処理を行い、測定不能区をなくしたOTDR波形であり、フレネル反射の反射量の情報を残したOTDR波形を示す図である。 反射パルスの後方散乱光を用いた解析方法を説明する図である。 反射パルスの後方散乱光レベルの反転方法を説明する図である。 反射パルスの後方散乱光を用いた解析方法を説明するフローチャート図である。 フレネル反射の測定情報を保持して波形処理を行う方法を説明する図である。 測定不能区間の定義方法を説明する図である。 OTDRの受光装置の応答特性から測定不能区間を算出する方法を説明する図である。 従来の光線路試験監視システムの概略構成図である。 光成端架に設置される光カプラモジュールの概略構成図である。 誘電体多層膜フィルタ及びFBGフィルタの透過損失スペクトルを示す図である。 終端に光コネクタを設置した光線路のOTDR波形を示す図である。 マスクを設定した場合のOTDR波形を示す図である。
符号の説明
1 通信設備ビル
2 伝送装置
3 ユーザビル
4 伝送装置
5 光ファイバ
6 設備管理センタ
7 データベース
8 操作端末
9 通信網
10 光カプラ
11 光フィルタ
12 光カプラモジュール
13 ターミネーションフィルタ
14 光成端架
15 光試験装置
16 心線選択装置(FS)
17 FTES
18 光測定器
19 試験制御装置
A〜D ポート
20 コネクタ接続点
21 終端の光コネクタ
22 ターミネーションフィルタ

Claims (14)

  1. 光線路の一端から当該光線路に設けられた試験光反射手段までの光線路における光学特性を、前記一端から入射した試験光により解析する光線路特性の解析方法において、
    前記入射された試験光が前記試験光反射手段に到達するまでの間に発生させる後方散乱光及びフレネル反射の第1測定データ
    前記試験光反射手段で反射された試験光が前記一端に戻ってくるまでの間に、当該試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の第2測定データを利用し、
    前記第1測定データにおけるフレネル反射の後方に位置する第1区間を、
    前記第2測定データにおける、前記試験光反射手段における測定データを中心として前記第1区間と対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間で置き換える変換を行って、
    前記光線路の光学特性を解析することを特徴とする光線路特性の解析方法。
  2. 請求項に記載する光線路特性の解析方法において、
    前記第1区間を前記第2区間で置き換える変換は、
    前記第2区間の測定データの前記第1区間の測定データへの置換と、前記第2区間の測定データのレベル補正と、前記第2区間の測定データの測定方向に対応した反転とから構成されることを特徴とする光線路特性の解析方法。
  3. 請求項又はに記載する光線路特性の解析方法において、
    前記第1区間は、フレネル反射の後方に位置する後方散乱光が測定不能なデッドゾーンであることを特徴とする光線路特性の解析方法。
  4. 請求項ないしのいずれかに記載する光線路特性の解析方法において、
    前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路特性の解析方法。
  5. 請求項ないしのいずれかに記載する光線路特性の解析方法において、
    前記第1測定データにおけるフレネル反射の測定データの一部を残すことを特徴とする光線路特性の解析方法。
  6. 光線路の一端から当該光線路に設けられた試験光反射手段までの光線路における光学特性を、前記一端から入射した試験光により解析して、前記光線路を監視する光線路試験監視システムにおいて、
    前記光線路の一端から試験光を入射する手段と、
    前記入射した試験光が前記試験光反射手段に到達するまでの間に発生させる後方散乱光及びフレネル反射の第1測定データと、
    前記試験光反射手段で反射された試験光が前記一端に戻ってくるまでの間に、当該試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の第2測定データとを測定する手段と、
    前記第2測定データを利用して、前記第1測定データを変換する手段とを有し、
    前記第1測定データを変換する手段は、
    前記第1測定データにおけるフレネル反射の後方に位置する第1区間を、
    前記第2測定データにおける、前記試験光反射手段における測定データを中心として前記第1区間と対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間で置き換える手段であることを特徴とする光線路試験監視システム。
  7. 請求項に記載する光線路試験監視システムにおいて、
    前記第1区間を前記第2区間で置き換える手段は、
    前記第2区間の測定データの前記第1区間の測定データへの置換手段と、前記第2区間の測定データのレベル補正手段と、前記第2区間の測定データの測定方向に対応した反転手段とから構成されることを特徴とする光線路試験監視システム。
  8. 請求項又はに記載する光線路試験監視システムにおいて、
    前記第1区間は、フレネル反射の後方に位置する後方散乱光が測定不能なデッドゾーンであることを特徴とする光線路試験監視システム。
  9. 請求項ないしのいずれかに記載する光線路試験監視システムにおいて、
    前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路試験監視システム。
  10. 請求項ないしのいずれかに記載する光線路試験監視システムにおいて、
    更に、前記第1測定データにおけるフレネル反射の測定データの一部を残す手段を有することを特徴とする光線路試験監視システム。
  11. 試験光を入出力する光合分岐手段を、両端部が伝送装置に接続された光線路の一方の伝送装置の近傍に挿入し、
    通信光を透過すると共に、試験光を反射する試験光反射手段を、他方の伝送装置の直前に挿入し、
    前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を測定する光試験手段からの試験光を、前記光合分岐手段を介して前記光線路に入射し、
    前記試験光反射手段に到達するまでの前記試験光により生じた後方散乱光及びフレネル反射の光強度と、前記試験光反射手段で反射された前記試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の光強度を、前記光試験手段により測定し、
    当該光試験手段により測定された測定データにおいて、フレネル反射の後方に位置する第1区間を、前記試験光反射手段における測定データを中心として対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間の測定データで置き換えて、後方散乱レベルを解析することにより、
    前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を、測定不能区間なしに解析することを特徴とする光線路特性の解析方法。
  12. 請求項11の光線路特性の解析方法において、
    前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路特性の解析方法。
  13. 両端部が伝送装置に接続された光線路の一方の伝送装置の近傍に挿入され、試験光を入出力する光合分岐手段と、
    他方の伝送装置の直前に挿入され、通信光を透過すると共に試験光を反射する試験光反射手段と、
    前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を測定する光試験手段とを有する光線路試験監視システムにおいて、
    前記光試験手段からの試験光を、前記光合分岐手段を介して前記光線路に入射し、
    前記試験光反射手段に到達するまでの前記試験光により生じた後方散乱光及びフレネル反射の光強度と、前記試験光反射手段で反射された前記試験光により生じ、更に前記試験光反射手段で反射された後方散乱光及びフレネル反射の光強度を、前記光試験手段により測定し、
    当該光試験手段により測定された測定データにおいて、フレネル反射の後方に位置する第1区間を、前記試験光反射手段における測定データを中心として対称な距離に測定されたフレネル反射の前方に位置する第2区間の測定データで置き換えて、後方散乱レベルを解析することにより、
    前記光線路の距離及び光強度からなる光学特性を、測定不能区間なしに解析して、前記光線路を監視することを特徴とする光線路試験監視システム。
  14. 請求項13の光線路試験監視システムにおいて、
    前記第1区間は、試験光のパルス幅、フレネル反射前後の後方散乱光の光強度、フレネル反射の強度及び前記光試験手段の受光部の応答特性からなる関数に基づいて算出された区間であることを特徴とする光線路試験監視システム。
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