JP4103999B2 - 光線路損失測定方法及び測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバからなる光線路の光損失を測定する光線路損失測定方法及び測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の光ファイバケーブルが融着やコネクタ等により接続された光線路において、その布設時や保守時に光損失を測定するための装置が開発されており、インサービス時においても、通信光に影響を与えることなく、試験、監視ができるように工夫されている。
【0003】
(従来例1)
図13は、従来の光線路損失測定装置の一例を示す構成図であり、伝送装置のインサービス時にも、通信に影響を与えることなく試験できるシステムの構成である。
【0004】
図13に示すように、本従来例の光線路損失測定装置は、測定対象である光ファイバ4が接続された光合分岐器6と、光合分岐器6の分岐側(cポート)に接続された光パルス試験器1と、光合分岐器6と光パルス試験器1との間に接続された通信光遮断フィルタ18と、光線路を構成する光ファイバ4及び光ファイバ5の両端部に接続された試験光遮断フィルタ41、40とを有している。試験光遮断フィルタ41、40には、伝送装置16、17が接続され、伝送装置16、17からの光信号が、光ファイバ4、5間を送受信されて、伝送される。
【0005】
光合分岐器6は、1×2の3つの光入出力ポート(a、b、cポート)を備え、aポートからbポートヘ、若しくは、cポートからbポートへ、又は、bポートからaポート及びcポートへのいずれへも光が出射されるものである。そして、光合分岐器6のaポートには、光ファイバ5の一端側が接続され、光ファイバ5の他端側に試験光遮断フィルタ41が接続されている。又、光合分岐器6のbポートには、光ファイバ4の一端側が接続され、光ファイバ4の他端側に試験光遮断フィルタ40が取り付けられている。又、光合分岐器6のcポートには、コネクタ9を介して光パルス試験器1が取り付けられている。光ファイバ4は、実際には、融着接続点10、コネクタ接続点11を経て試験光遮断フィルタ40が取り付けられる。
【0006】
本従来例の光線路損失測定装置では、通信光を透過し、試験光を遮断する特性を持つ試験光遮断フィルタ40、41が、伝送装置16、17の前にそれぞれ挿入されている。又、通信光を遮断し、試験光を透過する特性を持つ通信光遮断フィルタ18が、光パルス試験器1の前に挿入されている。このような構成を有するため、伝送装置16、17間に使われている通信波長(λ1:例えば1310nm)とは異なる試験波長(λ2:例えば1650nm)を、光パルス試験器1が試験光として使うことで、通信光に対して影響を与えることなく試験を行うことが可能となる。
【0007】
図14は、従来の光線路損失測定装置の光パルス試験器1において測定されたOTDR波形のグラフである。
縦軸が後方散乱光レベル、横軸が距離であり、光ファイバ4の近端側の後方散乱レベルがX0(dB)、遠端側の後方散乱光レベルがX1(dB)である場合、光ファイバ4の光損失FLoss(dB)は、以下の式で求められる。
FLoss=X0−X1
なお、FLossには、光ファイバ4の途中にある融着接続点10やコネクタ接続点11による損失も含まれる。
【0008】
(従来例2)
図15は、従来の光線路損失測定装置の他の一例を示す構成図である。
本従来例は、光合分岐器27を除く基本的な構成は、図13に示した従来例1と同等であるため、重複する説明は省略する。
【0009】
本従来例の光線路損失測定装置は、3ポートの光合分岐器6のかわりに、4ポートの光合分岐器27を使用した点が異なる。
光合分岐器27は、2×2の4つの光入出力ポート(a、b、c、dポート)を備え、aポートからbポート及びdポートヘ、若しくは、cポートからbポート及びdポートへ、又は、bポートからaポート及びcポートヘ、若しくは、dポートからaポート及びcポートへのいずれへも光が出射されるものである。そして、光合分岐器27のdポートには、光ファイバ5の測定時に、コネクタ28を介して光パルス試験器1が接続される。
【0010】
つまり、光ファイバ4を測定する場合には、コネクタ9を介して光パルス試験器1が光合分岐器27のcポートに接続され、又、光ファイバ5を測定する場合には、コネクタ28を介して光パルス試験器1が光合分岐器27のdポートに接続される。このように、4ポートの光合分岐器27を用い、光パルス試験器1の接続ポートを変更することで、光ファイバ4、5をそれぞれ測定することが可能となる。
【0011】
(従来例3)
図16は、従来の光線路損失測定装置の他の一例を示す構成図であり、図13に示した従来例1の光線路損失測定装置に光スイッチを組み合わせたシステムである。
本従来例も光スイッチを除く基本的な構成は、図13に示した従来例1と同等であるため、重複する説明は省略する。
【0012】
本従来例では、1×N光スイッチ25を使用し、1心側のヘッド26には光パルス試験器1を接続し、N心側には光合分岐器6のcポートをコネクタ9を介して接続する構成である。図16では、便宜上1つの光線路しか示していないが、実際には複数の光ファイバ4、5が、複数の光合分岐器6のcポート及びコネクタ9を介して、1×N光スイッチ25のN心側に接続される。又、ヘッド26は、1×N光スイッチ25の長手方向に、機械的に移動可能な構成であり、移動することによりN心側光ファイバの任意の1つを選択している。
【0013】
つまり、1×N光スイッチ25により、光パルス試験器1が接続されるN心側光ファイバを切り換えることで、1台の光パルス試験器1で、複数の光ファイバ4を試験することが可能となり、光合分岐器6に光パルス試験器1及び試験光遮断フィルタ18を、測定毎に人手で取り付ける必要がない。
【0014】
(従来例4)
図17は、従来の光線路損失測定装置の他の一例を示す構成図であり、図15に示した従来例2の光線路損失測定装置に光スイッチを組み合わせたシステムである。
本従来例も光スイッチを除く基本的な構成は、図15に示した従来例2と同等であるため、重複する説明は省略する。
【0015】
本従来例では、1×N光スイッチ25を使用し、1心側のヘッド26には光パルス試験器1を接続し、N心側の1つに光合分岐器27のcポートをコネクタ9を介して接続し、N心側の他の1つに光合分岐器27のdポートをコネクタ28を介して接続する構成である。図17でも、便宜上1つの光線路しか示していないが、実際には複数の光ファイバ4、5が、複数の光合分岐器27のcポート、コネクタ9及び光合分岐器27のdポート及びコネクタ28を介して、1×N光スイッチ25のN心側に接続される。
【0016】
本従来例も、1×N光スイッチ25により、光パルス試験器1が接続されるN心側光ファイバを切り換えることで、1台の光パルス試験器1で、複数の光ファイバ4及び光ファイバ5をそれぞれ試験することが可能となり、光合分岐器27に光パルス試験器1及び試験光遮断フィルタ18を、測定毎に人手で取り付ける必要がない。
【0017】
なお、図16や図17に示すシステムは、下記非特許文献1等において、光線路試験システムの名称にて紹介されている。
【0018】
【非特許文献1】
「なーるほど光アクセス網とπシステム」、電気通信協会、1999年発行、P111〜P114
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
図18に、従来の光線路損失測定装置における光線路の現実的な接続構成を示す。
これは、図13に示した実施例1の光線路及び光線路損失測定装置を、より実際に近い構成で示したものである。
【0020】
図18に示すように、光合分岐器6と光ファイバ4とは、実際には、コネクタ7を介して接続されている。又、光ファイバ4の遠端側で、コネクタ8の接続点と試験光遮断フィルタ40とが近接している場合がある。つまり、遠端部の近傍に融着やコネクタによる接続点がある場合、それらによる後方散乱光の影響を受けて、正確な測定ができないおそれがある。
【0021】
図19は、図18に示した現実的な光線路において、光線路損失測定装置により測定されたOTDR波形のグラフである。
図19に示すように、測定波形の近端では、コネクタ7によるフレネル反射42によって、近端の後方散乱光レベルを正確に求めることができない。又、コネクタ8で発生するフレネル反射43によって、遠端側の後方散乱光レベルを正確に求めることができない。つまり、測定対象となる光線路の近端部、遠端部の近傍に、これらの後方散乱光レベルに影響を与えるコネクタ接続点や融着接続点が存在するために、光線路の特性の測定を困難にしている。これは、図16に示す1×N光スイッチ25を使用した場合においても、同様に発生する問題である。
【0022】
又、図13、図16に示す従来例1、3では、光ファイバ4の損失しか測定することしかできなかった。図15、図17に示す従来例2、4では、光ファイバ4、5の損失を測定することができるが、その測定の際には、前述したように、少なくとも2回測定する必要があった。
【0023】
更に、光ファイバ4や光ファイバ5の損失しか測定できないため、伝送装置16から伝送装置17の間の光線路、つまり、光ファイバ5、光合分岐器6、光ファイバ4を含む全体の光線路の損失を、光パルス試験器1によって求めることができなかった。
【0024】
つまり、従来の光線路損失測定方法及び装置では、1つの光線路であっても、光線路全体の測定のために、光パルス試験器1のつなぎ換えや少なくとも2回以上の測定が必要であったり、光線路の端部近傍にコネクタ等の接続点がある場合測定が不正確になったりしていた。
【0025】
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、1回の測定で、伝送装置間の光線路の損失を正確に求める光線路損失測定方法及び光線路損失測定装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定方法は、
光ファイバからなる光線路に、光を合分岐する光合分岐手段を挿入して接続し、
光合分岐手段の分岐側の1つに、光線路の特性を測定する光試験手段を接続し、
試験光を反射する光反射手段を、光線路の両端部に接続し、
一方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossB(dB)とし、
他方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossA(dB)とする場合、
光試験手段から光線路に試験光を入射すると共に、試験光により光線路で発生された応答光を光試験手段により受光し、
その応答光の波形から
光線路の端部の位置に、光試験手段により観測される一方の光反射手段の一次反射のレベルRB(dB)と、
1次反射が測定される位置から、光線路の長さ分離れた位置に、光試験手段により観測される一方の光反射手段の2次反射のレベルRA(dB)とを、1回で測定して、
光線路の光損失FLoss(dB)を、
FLoss=RB+(RLossB/2)−RA+(RLossA/2)
の式から求めることを特徴とする。
なお、試験光としては、光パルスを用いており、応答光は、光パルスにより光線路で発生する後方散乱光及びフレネル反射光からなる。
【0027】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定方法は、
上記光線路損失測定方法において、
試験光とは異なる波長の通信光を送受信する伝送手段を、両端部の光反射手段の各々に接続し、
試験光を透過すると共に、通信光を遮断する光遮断手段を、光試験手段と光分岐手段との間に接続し、
光反射手段を、通信光を透過すると共に、試験光を反射して遮断するものとすることを特徴とする。
【0028】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定方法は、
上記光線路損失測定方法において、
光合分岐手段を、1×2の3つの光入出力ポートを有するものとし、
光合分岐手段の2ポート側の一方と1ポート側に光線路を接続し、
光合分岐手段の2ポート側の他方に光試験手段を接続することを特徴とする。
【0029】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定方法は、
上記光線路損失測定方法において、
光合分岐手段を、2×2の4つの光入出力ポートを有するものとし、
光合分岐手段の2ポート側の一方と他の2ポート側の一方に光線路を接続し、
光合分岐手段の2ポート側の他方に光試験手段を接続し、
光合分岐手段の他の2ポート側の他方に、試験光が反射しない無反射終端又は屈折率整合材を接続することを特徴とする。
【0030】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定装置は、
光ファイバからなる光線路に挿入されて接続され、光を合分岐する光合分岐手段と、
光合分岐手段の分岐側の1つに接続され、光線路に試験光を入射すると共に、試験光により光線路で発生された応答光を受光して、応答光の波形から光線路の特性を測定する光試験手段と、
光線路の両端に接続され、試験光を反射する光反射手段とを有し、
一方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossB(dB)とし、
他方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossA(dB)とし、
光線路の端部の位置に、光試験手段により観測され、測定された一方の光反射手段の一次反射のレベルをRB(dB)とし、
前記1次反射が測定された位置から、前記光線路の長さ分離れた位置に、光試験手段により観測され、測定された一方の光反射手段の2次反射のレベルをRA(dB)とする場合、
光線路の光損失FLoss(dB)が、
FLoss=RB+(RLossB/2)−RA+(RLossA/2)
の式から求められることを特徴とする。
【0031】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定装置は、
上記光線路損失測定装置において、
両端部の光反射手段の各々に接続され、試験光とは異なる波長の通信光を送受信する伝送手段と、
光試験手段と光分岐手段との間に接続され、試験光を透過すると共に、通信光を遮断する光遮断手段とを有し、
光反射手段が、通信光を透過すると共に、試験光を反射して遮断するものであることを特徴とする。
【0032】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定装置は、
上記光線路損失測定装置において、
光合分岐手段が、1×2の3つの光入出力ポートを有し、
光線路が、光合分岐手段の2ポート側の一方と1ポート側に接続され、
光試験手段が、光合分岐手段の2ポート側の他方に接続されたことを特徴とする。
【0033】
上記課題を解決する本発明に係る光線路損失測定装置は、
上記光線路損失測定装置において、
光合分岐手段が、2×2の4つの光入出力ポートを有し、
光線路が、光合分岐手段の2ポート側の一方と他の2ポート側の一方に接続され、
光試験手段が、光合分岐手段の2ポート側の他方に接続され、
試験光が反射しない無反射終端又は屈折率整合材が、光合分岐手段の他の2ポート側の他方に接続されたことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明は、光ファイバからなる光線路の光損失の測定の際に、光線路の両端に接続された2つの光反射器(光反射手段)と、光線路の途中に挿入された光合分岐器(光合分岐手段)と、光合分岐器に接続された光パルス試験器(光試験手段)とにより構成された光線路損失測定装置を用いて、2つの光反射器の反射減衰量が既知であるとき、光パルス試験器から入射された試験光が、測定対象の光線路の遠端部の光反射器から反射された1次反射レベルと、この1次反射が近端部の光反射器に反射され、再び遠端部の光反射器から反射された2次反射レベルを測定することにより、つなぎ換えることなく、1回の測定だけで、測定対象の光線路の損失を正確に算出するものである。
【0035】
従来の光線路損失測定装置では、光線路の両端部に、試験光が通信光へ影響を与えないようにするための試験光遮断フィルタを設けているだけであり、この部分での試験光の反射に関しては、何ら考慮されていなかった。しかしながら、本発明においては、光線路の両端部に、少なくとも試験光を反射する光反射器を設け、この反射を積極的に利用することで、上記効果を実現するようにしている。そこで、本発明に係る光線路損失測定方法及び光線路損失測定装置について、以下に示す図面を参照して、その実施形態のいくつかを説明する。
【0036】
(実施例1)
図1は、本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の一例を示す構成図である。
【0037】
図1に示すように、本実施例の光線路損失測定装置は、測定対象となる光線路(光ファイバ4、5等からなる)の途中に挿入されて接続され、光を合分岐する1×2光合分岐器6と、光合分岐器6の分岐側ポートに接続され、光線路の特性を測定する光パルス試験器1と、光線路の両端部に接続された光反射器2、3とを有している。なお、便宜上、図1中では、光反射器2を遠端部の光反射器とし、光反射器3を近端部の光反射器とする。
【0038】
本発明の場合、測定対象となる光線路は、光反射器2から光反射器3の間の光線路、つまり、実際に光通信の伝送装置(伝送手段)が使用する光の経路(後述の図5を参照)となっており、具体的に図1中で示すと、光ファイバ5、光合分岐器6、コネクタ7、光ファイバ4(融着接続点10、コネクタ接続点11を含む)及びコネクタ8の部分である。
【0039】
光合分岐器6は、1×2の3つの光入出力ポート(a、b、cポート)を備え、aポートからbポートヘ、若しくは、cポートからbポートへ、又は、bポートからaポート及びcポートへのいずれへも光が出射されるものである。そして、光合分岐器6のaポートには、光ファイバ5の一端側が接続され、光ファイバ5の他端側には、光反射器3が接続されている。又、光合分岐器6のbポートには、コネクタ7を介して光ファイバ4の一端側が接続され、光ファイバ4の他端側には、コネクタ8を介して光反射器2が接続されている。又、光合分岐器6のcポートには、コネクタ9を介して光パルス試験器1が取り付けられている。光ファイバ4は、光ファイバ同士を接続するため、図1に示すような融着接続点10、コネクタ接続点11を有することがある。なお、光合分岐器6としては、波長無依存性のものが使用されている。
【0040】
光パルス試験器1は、所定波長、所定パワーのパルス光を発生する光源を有し、又、そのパルス光の反射波を測定する光センサ等を有するものである。測定時には、光合分岐器6のcポートから光線路に試験光となるパルス光を入射すると共に、試験光により光線路で発生された後方散乱光及びフレネル反射光からなる応答光を受光し、応答光の波形から光線路の特性を測定している。
【0041】
光反射器2、3は、光パルス試験器1から入射される試験光を反射するものであれば、どのようなものでもよい。又、光反射器2の既知の反射減衰量はRLossB(dB)、光反射器3の既知の反射減衰量は、RLossA(dB)である。
【0042】
次に、本実施例の光線路損失測定装置を用いた測定方法を図2乃至図4を用いて説明する。
図2は、図1に示した本実施例の光線路損失測定装置でのフレネル反射を説明する図であり、図3は、フレネル2次反射を説明する図である。
【0043】
本実施例の測定方法において、測定対象となる光線路の損失FLossを求めるためには、光パルス試験器1を用いて、光反射器2からのフレネル反射12、フレネル2次反射13を測定する必要がある。
【0044】
具体的には、光パルス試験器1から出力された光パルスは、光合分岐器6を経由して、光ファイバ4に入射される。その後、光パルスは光ファイバ4を伝播し、光反射器2にて反射される。
【0045】
光反射器2で反射した光パルスは、光ファイバ4を伝播して、光合分岐器6のbポートに入射され、cポートとaポートに分かれる。
【0046】
cポートから出た光パルスは、光パルス試験器1に戻り、光反射器2の位置にフレネル反射12として観測される。つまり、光ファイバ4の長さをX(km)とすると、光線路の遠端部に位置する光反射器2からのフレネル反射12が、光パルス試験器1において、光線路の遠端部の位置X(km)にて、反射レベルRB(dB)として測定される。図2中に、フレネル反射12の光パルスの経路を点線で示す。
【0047】
一方、光合分岐器6のaポートから出た光パルスは、光ファイバ5を伝播し、光反射器3で反射し、再び光ファイバ5を伝播し、光合分岐器6のaポートに戻り、bポートから出射される。
【0048】
光合分岐器6のbポートから出射された光パルスは、光ファイバ4に入射される。その後、光パルスは再び光ファイバ4を伝播し、光反射器2にて反射される。光反射器2で反射した光パルスは、光ファイバ4を伝播して、光合分岐器6のbポートに入射され、cポートとaポートに分かれる。
【0049】
cポートから出た光パルスは光パルス試験器1に戻り、光反射器2の位置X(km)から、光反射器2から光反射器3の間の距離の分遠方の位置に、光反射器2からのフレネル2次反射13として観測される。つまり、光ファイバ5の長さをY(km)とすると、光線路の遠端部に位置する光反射器2からのフレネル2次反射13が、光パルス試験器1において、フレネル反射12が測定された光線路の遠端部の位置X(km)から、光線路の長さ分[X+Y(km)]離れた位置[X+X+Y(km)]にて、反射レベルRA(dB)として測定される。図3中に、フレネル2次反射13の光パルスの経路を点線で示す。
【0050】
図4は、本実施例の光線路損失測定装置及び測定方法により測定されたOTDR(Optical Time Domain Reflectmeter)波形のグラフである。
なお、このグラフでは、分かりやすくするため、レイリー散乱による後方散乱光のレベルは省略して記載した。
【0051】
図4に示すように、本実施例の光線路損失測定装置及び測定方法では、1回の測定を行うだけで、光反射器2に対するフレネル反射12及びフレネル2次反射13のそれぞれのレベルを測定できることがわかる。
【0052】
光反射器2の反射減衰量RLossB(dB)、光反射器3の反射減衰量RLossA(dB)は既知であるため、光パルス試験器1で測定した光反射器2のフレネル反射レベルがRB(dB)、光反射器2のフレネル2次反射レベルがRA(dB)であるの場合、光ファイバ5、光合分岐器6、光ファイバ線路4の全体の光損失、つまり、光反射器3から光反射器2の間の光線路の損失をFLoss(dB)は、次の式にて求められる。
FLoss=RB+(RLossB/2)−RA+(RLossA/2)
ここで、光反射器2、3の反射減衰量は、光反射器2、3の製造時に、予め測定されていたものである。
【0053】
上記式は、図2に示す経路にて観測されたフレネル反射12の反射レベルRB(dB)と、図3に示す経路にて観測されたフレネル2次反射13の反射レベルRA(dB)との差が、光反射器2から光反射器3の間の光線路の損失FLoss(dB)と一致し、更に、光反射器2及び光反射器3の反射減衰量が0dBではないため、それらの反射減衰量RLossB(dB)、RLossA(dB)を補正したものである。
【0054】
なお、他のコネクタ、例えば、光ファイバ4の近端にあるコネクタ7や遠端にあるコネクタ8で発生するフレネル反射量より、光反射器2、光反射器3の反射が、十分大きい必要があるため、光反射器2、光反射器3の反射減衰量は、0〜1dBと完全反射に近いほうが精度よく測定することができる。又、光パルス試験器1の光パルスの発光周期は、フレネル反射12がフレネル2次反射13と混ざらないように、発光周期間隔を充分におく必要がある。
【0055】
(実施例2)
図5は、本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の他の一例を示す構成図である。
なお、本実施例の光線路損失測定装置において、実施例1にて示した光線路損失測定装置と同等の部分には、同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0056】
図5に示すように、本実施例の光線路損失測定装置は、測定対象となる光線路(光ファイバ4、5等からなる)の途中に挿入されて接続され、光を合分岐する光合分岐器6と、光合分岐器6の分岐側ポートに接続され、光線路の特性を測定する光パルス試験器1と、光線路の両端部に接続された光反射器14、15と、光合分岐器6と光パルス試験器1との間に接続された通信光遮断フィルタ18とを有している。
【0057】
光反射器14、15は、伝送装置16、17からの通信光λ1は透過させ、光パルス試験器1からの試験光λ2は反射させる特性を持つものである(詳細は、後述の図6、図7参照)。又、光パルス試験器1の前に設けられた通信光遮断フィルタ18は、通信光λ1を遮断し、試験光λ2を透過する特性を持つものである。
【0058】
光反射器14、15には、通信光により光信号を送受信する伝送装置16、17が接続されている。伝送装置16、17では、試験光の波長λ2とは異なる波長λ1の通信光を用いて、光線路間の通信が行われている。このような構成とすることにより、伝送装置16、17からの通信光と、光パルス試験器1からの試験光とが、互いに影響を与えることがなく、光線路の損失試験を実施できることとなる。つまり、本実施例の光線路損失測定装置では、伝送装置16、17のインサービス時にも、通信に影響を与えることなく試験できるシステムとなる。
【0059】
具体的には、伝送装置16、17間で使われている通信光の波長λ1(例えば1310nm)とは異なる試験光の波長λ2(例えば1650nm)を、光パルス試験器1が試験光として使うことで、光パルス試験器1からの試験光を光反射器14、15が反射及び遮断するため、通信に対して影響を与えることなく実施例1の測定方法と同様に、光線路の損失を測定することができる。
【0060】
図6は、本実施例にて使用する光反射器14、15の概略の構成図である。
図6に示すように、光ファイバ19が接続された光反射器14、15に設けられた光反射素子20は、試験光が通信光に影響を与えないように、通信光の波長λ1を透過し、試験光の波長λ2は反射及び遮断する特性を持つものである。
【0061】
上記特性を有する光反射器の、更に具体的な構成例の断面図を、図7(a)及び図7(b)に示す。
図7(a)に示す光反射器14、15は、誘電体多層膜フィルタ23を用いたものである。誘電体多層膜フィルタ23は、適宜な誘電体膜を複数積層することで、特定の波長の光を透過し、他の特定の波長の光を高効率に反射するものである。この光反射器14、15の具体的な構成は、SCコネクタフェルール22を保持するハウジング21内に、誘電体多層膜フィルタ23を設けた構造であり、ハウジング21に光ファイバ19を接続することで、上記特性を有する光反射器となる。
【0062】
又、図7(b)に示す光反射器14、15は、ファイバグレーティングフィルタ24を用いたものである。ファイバグレーティングフィルタ24は、ファイバのコア部の屈折率を周期的に変化させることで、特定の波長の光を透過し、他の特定の波長の光を任意に反射させることができるものである。この光反射器14、15の具体的な構成は、SCコネクタフェルール22内の光ファイバのコア部分をファイバグレーティングフィルタ24とした構造であり、ハウジング21に光ファイバ19を接続することで、上記特性を有する光反射器となる。
【0063】
なお、本実施例では、コネクタフェルールとして、SCコネクタを用いたが、MUコネクタやLCコネクタでも同様の構造で、上記特性を有する光反射器が実現可能である。
【0064】
(実施例3)
図8は、図5に示した本実施例の光線路損失測定装置の変形例であり、1×N光スイッチ25を組み合わせたシステムの構成図である。
なお、本実施例の光線路損失測定装置は、実施例2にて示した光線路損失測定装置と略同等であるため、重複する部分の説明は省略する。
【0065】
本実施例の光線路損失測定装置は、1×N光スイッチ25が、光パルス試験器1と光合分岐器6との間に設けられている点が特徴である。具体的には、1×N光スイッチ25の1心側のヘッド26に、光パルス試験器1が通信光遮断フィルタ18を介して接続されており、1×N光スイッチ25のN心側には、複数の光線路に挿入された複数の光合分岐器6のcポートが接続されている(便宜上、図8中では1つの光線路のシステムのみを図示)。
【0066】
1×N光スイッチ25は、光パルス試験器1からの光ファイバが接続された1心側のヘッド26が、モータ等により駆動されるボールネジ上を、その長手方向に移動することで、任意のN心側の光ファイバを選択する光スイッチである。上記構成であるため、光パルス試験器1及び1×N光スイッチ25を遠隔自動制御することで、試験毎に光パルス試験器1を接続し直すことなく、全ての光線路の損失測定を行うことができる。なお、上記構成の光スイッチに限らず、例えば、熱光学効果を用いた光スイッチやMEMS(Micro Electro Mechanical System)と呼ばれるマイクロマシーン技術を用いた光スイッチ等を、光線路損失測定装置に組み合わせて用いてもよい。
【0067】
本実施例の光線路損失測定装置では、特に、心線数の多い光ファイバケーブルの試験を行う際には、人手を介して接続を行う必要がなくなるため、作業を自動化でき、大幅に作業時間、作業コストを低減できる。
【0068】
(実施例4)
図9は、4ポートの光合分岐器を用いた光線路損失測定装置でのフレネル反射、フレネル2次反射を説明する図である。
【0069】
上記実施例1乃至実施例3の光線路損失測定装置において、3つの光入出力ポートを有する光合分岐器6の替わりに、4つの光入出力ポートを有する光合分岐器27を用いることもできる。これは、光合分岐器27の1つのポートに、コネクタ28を介して光パワーメータ29を取り付けることで、伝送装置(この場合、後述の図11では、伝送装置17が測定対象となる)の光出力レベルを測定するためである。
【0070】
なお、光合分岐器27は、2×2の4つの光入出力ポート(a、b、c、dポート)を備え、aポートからbポート及びdポートヘ、若しくは、cポートからbポート及びdポートへ、又は、bポートからaポート及びcポートヘ、若しくは、dポートからaポート及びcポートへのいずれへも光が合分岐されるものである。
【0071】
ところが、上記構成の光線路損失測定装置では、光合分岐器27のdポート側のコネクタ28に光パワーメータ29を接続していない場合、光パルス試験器1からの試験光が、光合分岐器27のdポート側のコネクタ28で反射して、正確な測定ができない場合がある。具体的には、光合分岐器27のdポートに接続されたコネクタ28が開放状態の場合には、光パルス試験器1からの試験光が、光合分岐器27のdポート側のコネクタ28で大きく反射して、図9中の点線で示すような経路のフレネル反射30(コネクタ28からの反射)、フレネル2次反射31(コネクタ28からの反射が、光反射器3、更に光反射器2にから反射されたもの)を発生することとなる。
【0072】
図9に示した光線路損失測定装置において測定されたOTDR波形のグラフを図10に示す。
図10に示すように、上記構成の光線路損失測定装置では、光反射器2からのフレネル反射12及びフレネル2次反射13だけではなく、フレネル反射12の近傍に、コネクタ28及び光反射器2からのフレネル2次反射31が観測されることとなり、フレネル反射12がこのフレネル2次反射31の影響を受けて、正確な損失測定ができないおそれがある。
【0073】
そこで、本実施例では、光パワーメータ29を用いない時には、光合分岐器27のdポートに接続されたコネクタ28に、無反射終端32を取り付けることで、光パルス試験器1からの試験光が、光合分岐器27のdポートで反射して、正しい測定ができなくなることを防いでいる。
【0074】
図11が、図9に示した光線路損失測定装置に無反射終端を設けたシステムの構成図であり、本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の他の一例である。
図11に示す本実施例の光線路損失測定装置の構成を説明すると、測定対象となる光線路(光ファイバ4、5等からなる)の途中に挿入されて接続され、光を合分岐する2×2光合分岐器27と、光合分岐器27の分岐側ポート(cポート)に接続され、光線路の特性を測定する光パルス試験器1と、光合分岐器27の他の分岐側ポート(dポート)に接続され、光を反射させない無反射終端32と、光線路の両端部に接続された光反射器14、15と、光合分岐器27と光パルス試験器1との間に接続された通信光遮断フィルタ18とを有するものである。
【0075】
(実施例5)
図12は、図9に示した光線路損失測定装置に1×N光スイッチ33を組み合わせたシステムの構成図であり、本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の他の一例である。
本実施例の光線路損失測定装置は、図11に示した光線路損失測定装置と略同等であるため、重複する説明は省略する。
【0076】
図12に示すように、本実施例の光線路損失測定装置は、1×N光スイッチ33の1心側のヘッド34に光パルス試験器1を接続し、N心側の1つを光合分岐器27のcポートに接続すると共に、光合分岐器27のdポートに接続されたコネクタ28に、無反射終端32ではなく、1×N光スイッチ33のN心側の他の1つを接続している。1×N光スイッチ33の内部には、屈折率整合材35が設けられており、無反射終端器32と同様に、光合分岐器27のdポートでの反射を低減することができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、光線路の両端部に試験光を反射する光反射器を設けたので、光線路を構成する光ファイバの接続に多用される光コネクタによるフレネル反射の影響を受けることなく、光パルス試験器を用いて、光反射器間の光線路の光損失を1回の測定で精度よく求めることができ、
【0078】
又、光反射器が伝送装置の通信光は透過すると共に、光パルス試験器からの試験光を反射及び遮断することで、伝送装置間で行われている光通信サービスに影響を与えることなく、光線路の光損失を精度よく測定することができる。
【0079】
更に、4つの光入出力ポートを備えた2×2光合分岐器を用い、この光合分岐器の分岐ポートの1つに、光パワーメータを取り付けることで、伝送装置の出力を測定可能とすると共に、光パワーメータを使用しないときには、替わりに無反射終端又は屈折率整合材を取り付けることで、この分岐器ポートにおいて発生する反射の影響を抑えて、光線路の光損失を精度よく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の一例(実施例1)を示す構成図である。
【図2】図1に示した光線路損失測定装置でのフレネル反射を説明する図である。
【図3】図1に示した光線路損失測定装置でのフレネル2次反射を説明する図である。
【図4】図1に示した光線路損失測定装置において測定されたOTDR波形のグラフである。
【図5】本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の他の一例(実施例2)を示す構成図である。
【図6】図5に示した光線路損失測定装置における光反射器の概略構成図である。
【図7】図6に示した光反射器の具体的な構成例の断面図である。
【図8】本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の他の一例(実施例3)を示し、図5に示した光線路損失測定装置に光スイッチを組み合わせたシステムの構成図である。
【図9】4ポートの光合分岐器を用いた光線路損失測定装置でのフレネル反射、フレネル2次反射を説明する図である。
【図10】図9に示した光線路損失測定装置において測定されたOTDR波形のグラフである。
【図11】本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の他の一例(実施例4)を示し、図9に示した光線路損失測定装置に無反射終端を設けたシステムの構成図である。
【図12】本発明に係る光線路損失測定装置の実施形態の他の一例(実施例5)を示し、図9に示した光線路損失測定装置に光スイッチを組み合わせたシステムの構成図である。
【図13】従来の光線路損失測定装置の一例を示す構成図である。
【図14】図13に示した光線路損失測定装置において測定されたOTDR波形のグラフである。
【図15】従来の光線路損失測定装置の他の一例を示す構成図である。
【図16】図13に示した光線路損失測定装置に光スイッチを組み合わせたシステムの構成図である。
【図17】図15に示した光線路損失測定装置に光スイッチを組み合わせたシステムの構成図である。
【図18】従来の光線路損失測定装置における光線路の現実的な接続構成を示す図である。
【図19】図18に示した光線路損失測定装置において測定されたOTDR波形のグラフである。
【符号の説明】
1 光パルス試験器
2 光反射器
3 光反射器
4 被測定光ファイバ
5 光ファイバ
6 光合分岐器
7 コネクタ
8 コネクタ
9 コネクタ
10 融着接続点
11 コネクタ接続点
Claims (8)
- 光ファイバからなる光線路に、光を合分岐する光合分岐手段を挿入して接続し、
前記光合分岐手段の分岐側の1つに、前記光線路の特性を測定する光試験手段を接続し、
前記光試験手段から前記光線路に試験光を入射すると共に、前記試験光により前記光線路で発生された応答光を前記光試験手段により受光して、前記応答光の波形から前記光線路の損失を測定する光線路損失測定方法において、
前記試験光を反射する光反射手段を、前記光線路の両端部に接続し、
前記一方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossB(dB)とし、
前記他方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossA(dB)とする場合、
前記光線路の端部の位置に、前記光試験手段により観測される前記一方の光反射手段の1次反射のレベルRB(dB)と、
前記1次反射が測定される位置から、前記光線路の長さ分離れた位置に、前記光試験手段により観測される前記一方の光反射手段の2次反射のレベルRA(dB)とを測定して、
前記光線路の光損失FLoss(dB)を、
FLoss=RB+(RLossB/2)−RA+(RLossA/2)
の式から求めることを特徴とする光線路損失測定方法。 - 請求項1記載の光線路損失測定方法において、
前記試験光とは異なる波長の通信光を送受信する伝送手段を、両端部の前記光反射手段の各々に接続し、
前記試験光を透過すると共に、前記通信光を遮断する光遮断手段を、前記光試験手段と前記光分岐手段との間に接続し、
前記光反射手段を、前記通信光を透過すると共に、前記試験光を反射して遮断するものとすることを特徴とする光線路損失測定方法。 - 請求項1又は請求項2記載の光線路損失測定方法において、
前記光合分岐手段を、1×2の3つの光入出力ポートを有するものとし、
前記光合分岐手段の2ポート側の一方と1ポート側に前記光線路を接続し、
前記光合分岐手段の2ポート側の他方に前記光試験手段を接続することを特徴とする光線路損失測定方法。 - 請求項1又は請求項2記載の光線路損失測定方法において、
前記光合分岐手段を、2×2の4つの光入出力ポートを有するものとし、
前記光合分岐手段の2ポート側の一方と他の2ポート側の一方に前記光線路を接続し、
前記光合分岐手段の2ポート側の他方に前記光試験手段を接続し、
前記光合分岐手段の他の2ポート側の他方に、前記試験光が反射しない無反射終端又は屈折率整合材を接続することを特徴とする光線路損失測定方法。 - 光ファイバからなる光線路に挿入されて接続され、光を合分岐する光合分岐手段と、
光合分岐手段の分岐側の1つに接続され、前記光線路に試験光を入射すると共に、前記試験光により前記光線路で発生された応答光を受光して、前記応答光の波形から前記光線路の特性を測定する光試験手段とを有し、
前記光線路の損失を測定する光線路損失測定装置において、
前記光線路の両端に接続され、前記試験光を反射する光反射手段を有し、
前記一方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossB(dB)とし、
前記他方の光反射手段の既知の反射減衰量をRLossA(dB)とし、
前記光線路の端部の位置に、前記光試験手段により観測され、測定された前記一方の光反射手段の一次反射のレベルをRB(dB)とし、
前記1次反射が測定された位置から、前記光線路の長さ分離れた位置に、前記光試験手段により観測され、測定された前記一方の光反射手段の2次反射のレベルをRA(dB)とする場合、
前記光線路の光損失FLoss(dB)が、
FLoss=RB+(RLossB/2)−RA+(RLossA/2)
の式から求められることを特徴とする光線路損失測定装置。 - 請求項5記載の光線路損失測定装置において、
両端部の前記光反射手段の各々に接続され、前記試験光とは異なる波長の通信光を送受信する伝送手段と、
前記光試験手段と前記光分岐手段との間に接続され、前記試験光を透過すると共に、前記通信光を遮断する光遮断手段とを有し、
前記光反射手段が、前記通信光を透過すると共に、前記試験光を反射して遮断するものであることを特徴とする光線路損失測定装置。 - 請求項5又は請求項6記載の光線路損失測定装置において、
前記光合分岐手段が、1×2の3つの光入出力ポートを有し、
前記光線路が、前記光合分岐手段の2ポート側の一方と1ポート側に接続され、
前記光試験手段が、前記光合分岐手段の2ポート側の他方に接続されたことを特徴とする光線路損失測定装置。 - 請求項5又は請求項6記載の光線路損失測定装置において、
前記光合分岐手段が、2×2の4つの光入出力ポートを有し、
前記光線路が、前記光合分岐手段の2ポート側の一方と他の2ポート側の一方に接続され、
前記光試験手段が、前記光合分岐手段の2ポート側の他方に接続され、
前記試験光が反射しない無反射終端又は屈折率整合材が、前記光合分岐手段の他の2ポート側の他方に接続されたことを特徴とする光線路損失測定装置。
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