JP4245737B2 - メタノール改質用触媒体及びそれを用いたメタノール改質用反応器 - Google Patents

メタノール改質用触媒体及びそれを用いたメタノール改質用反応器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノール改質用触媒に関し、特に触媒性能が高い上、活性化のための還元処理温度が低く、さらには貴金属の担持量が実質的に低減されたメタノール改質用触媒体及びそれを使用したメタノール改質用反応器に関する。
【0002】
【従来技術】
触媒の存在下でメタノールが比較的容易に水素を主成分とするガスに改質されることは従来から良く知られている。特に水蒸気改質と呼ばれる水の共存下における反応により水素含量の高いガスに改質されることから、近年定置型及び移動型燃料電池等に使用する、水素の簡便な供給源として注目を集めている。
【0003】
メタノール改質用触媒としては、従来アルミナなどの担体に白金、パラジウムなどの白金族金属を担持させた触媒、又は銅、ニッケル、クロム、亜鉛などの卑金属元素及びその酸化物などを担持させた触媒が数多く提案されている。例えば、白金族金属を活性成分とする触媒が特開昭58−174237号公報などに提案されており、又、ニッケルを主成分とする触媒が特開昭50−49204号公報、同51−68488号公報などに提案されている。
【0004】
しかしながら、白金族金属、ニッケルなどの銅以外の金属を活性成分とする触媒の存在下では、CHOH→CO+2Hに従うメタノールの分解反応が主として進行し、水素の製造という面からは効率的ではないという欠点がある。即ち、メタノールから水素を効率良く製造するのに都合の良いCHOH+HO→CO+3Hの反応を効果的に推進する触媒は、従来銅を主成分とする触媒に限定されている。これら銅を基本成分として含有する触媒としては、酸化銅や酸化クロムを主成分とする触媒であって、更にマンガンやバリウムなどの酸化物を含有する触媒(特開昭54−11274号公報)、或いは、酸化銅や酸化亜鉛を主成分とし、更に酸化クロムを含有する触媒(特閲昭57−174138号公報)等がある。
【0005】
しかしながら、これら銅を基本とする触媒は、高温(250℃程度以上)に対する耐熱性に乏しく、長時間の使用によって活性劣化が起こるなどの欠点を有している。これに対して、高温(反応温度250℃程度以上)で長時間使用しても活性低下が起り難い耐熱性のある触媒として、パラジウム−酸化亜鉛触媒(特開平5-49930)、さらには、パラジウム−酸化ガリウム、パラジウム−酸化インジウム、白金−酸化亜鉛、白金−酸化ガリウム、白金−酸化インジウム触媒が提案されている(N.Takezawa,Catalysis Letters 54(1998)119-123)。
【0006】
これらの触媒においては、活性や選択性を向上させるために、パラジウム叉は白金の貴金属と、亜鉛、ガリウム、インジウムの何れかと合金を生成させることが必要であると報告されており、このため、使用前に触媒を400℃以上の高温で還元処理する必要がある。しかしながら、車載用においては、高温で還元することが困難な場合があり、また耐熱性に劣る銅−亜鉛系触媒と組み合わせて使用する場合には、銅−亜鉛系触媒のシンタリングによる活性低下を引き起こす。
【0007】
そこで、銅−亜鉛系触媒のシンタリングを防ぐために別々に還元処理しようとしても、触媒反応器が大型となるので実用化が困難である。さらに、前記パラジウムや白金の貴金属を担持させた、酸化亜鉛、酸化ガリウム、及び酸化インジウム系の触媒においては、高活性な触媒を得るための貴金属の担持量が10%程度と多量であるため、コストが高くなり実用的には不向きである。
【0008】
そこで本発明者らは上記の欠点を解決すべく鋭意検討した結果、特定範囲の比評面積を有する酸化亜鉛を担体とし、これにパラジウム及び/又は白金を活性金属として担持させた場合には、メタノールの水蒸気改質反応に対する触媒活性に優れるでけでなく触媒寿命も長い上、驚くべきことに、触媒活性付与時の還元温度が従来より著しく低下すること、及び、使用貴金属の担持量を大幅に低減することができることを見いだし本発明に到達した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の第1の目的は、触媒性能に優れると共に触媒寿命が長い上、触媒活性付与時の還元温度の低い、メタノールの水蒸気改質反応に適した触媒体を提供することにある。
本発明の第2の目的は、車載用として好適な、小型で高性能なメタノールの水蒸気改質反応器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の諸目的は、酸化亜鉛担体に、活性種としてパラジウム金属を担持せしめてなるメタノール改質用触媒体であって、前記酸化亜鉛の比表面積が20〜100m/gであることを特徴とするメタノール改質用触媒体、及び、該触媒体を内部に有するメタノール改質用反応器によって達成された。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の触媒の構成成分は、金属元素としてはパラジウム亜鉛である。これらの元素の供給源としては、金属パラジウムと酸化亜鉛又は加水分解及びその後の焼成により金属パラジウム又は酸化亜鉛に変化される化合物であり、特に限定されるものではない。例えば酸化亜鉛の供給源としては、金属亜鉛を加熱して発生した亜鉛蒸気を空気中で酸化するフランス法、亜鉛鉱石に還元剤を加え、ばい焼して発生する亜鉛蒸気を空気中で酸化するアメリカ法、塩化亜鉛溶液にソーダ灰を加えて生じた塩基性炭酸亜鉛をか焼する湿式法等によって製造される。更に硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、三塩化亜鉛、酢酸亜鉛などのような無機塩や有機酸の塩類、錯塩、キレート化合物、アルコキサイド等の有機金属化合物等を原料とし、たとえば加水分解した後焼成する等の公知の方法で製造するこができる。
【0012】
本発明で使用する酸化亜鉛担体は、その比表面積が20〜100m/gであるが、特に30〜80m/gであることが好ましい。このような範囲の比表面積を有する酸化亜鉛担体にパラジウムを担持させることにより、メタノールの水蒸気改質性能が優れるだけでなく、驚くべきことに、活性化のための還元処理温度を従来のものより著しく低下させることが出来る。酸化亜鉛担体の比表面積が20m/g未満であると、活性化のための還元温度を高くしなければならず、100m/gを越えると、活性の劣化が早くなるので好ましくない。
【0013】
本発明において、パラジウム金属を酸化亜鉛に担持させる方法としては、公知の含浸法、沈殿法、共沈法の何れを用いても良いが、酸化亜鉛の比表面積の調整し易さの観点から、予め所望の比表面積を有する酸化亜鉛担体を製造し、これを粒状、板状、ハニカム状などの任意の形状に成形した後、その表面に含浸法によってパラジウムを活性種として担持させることが好ましい。本発明の触媒担体に対する活性金属の担持量は特に限定されるものではないが、触媒体の0.01〜10重量%であることが好ましく、特に0.1〜5重量%であることが好ましい。またこれ以上の貴金属の担持量は、コスト高となるので、実用上好ましくない。
【0014】
本発明の触媒体は柱状、錠剤状、球場、顆粒状、その他の粒状、板状、ハニカム状等任意の形状に成形される。もちろん球状やハニカム状の担体に触媒体をコーティングすることも可能である。また粒状で使用する場合には、粒径が小さい方が表面積が大きくなるので好ましいが、反応ガスの流量との関係で、適宜その粒径を設計すればよい。
【0015】
以上のようにして得られた本発明の触媒体は、メタノールまたはメタノールと水蒸気との混合物を原料として水素を得る反応に対して、長時間の連続高温反応においても、高活性、高選択性を保持し、優れた性能を有する。なお、本発明の特徴を最もよく享受することができるのは、メタノールと水を原料とする水蒸気改質反応において、この触媒を200℃以上、特に250℃以上で使用する場合である。また、酸素を入れる自動酸化併用改質反応に対しても好適である。もちろん、本発明の触媒を高温部分に置き、低温部に活性の高い銅−亜鉛系等の他の触媒を置いて使用することもできる。
【0016】
本発明のメタノール改質反応器は、粒状の本発明の触媒体を従来の触媒反応器に充填することによって容易に得ることができるが、更にハニカム等の板状触媒体として充填しても良い。このようにすることにより、車載用の小型反応器とすることができる他、異なる触媒体を直列に配置することも容易となる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の触媒体は、活性、選択性及び触媒寿命に優れているばかりでなく、活性化のための還元処理温度を従来より大幅に低くすることができる。従って、従来ではシンタリングによる触媒劣化が生ずるために併用することができなかった触媒を併用したり、直列に配列させるなど、互いに近接させて使用することが可能となる。更に、貴金属の担持量も低減させることができるのでコストも低減することができる。本発明により、メタノール改質反応器の設計も多様となり、小型化もしやすくなるので安価なメタノール改質用反応器を提供することができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例、比較例によって更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0019】
実施例1〜及び比較例1,2.
1)触媒の調製
触媒A:8.6〜16メッシュで60m/gの比表面積を有する市販の酸化亜鉛15.0gの顆粒に、塩化パラジウム水溶液42.5gを含浸させた。その後純粋を用いて通水洗浄を実施し、110゜Cで3時間乾燥した後、空気中、400゜Cで5時間焼成した。この様にして酸化亜鉛中にパラジウム金属としてほぼ1重量%のパラジウムを担持させた後触媒を破砕し、60〜80メッシュの頻粒状触媒Aを得た。
触媒B:酸化亜鉛として、8.6〜16メッシュで比表面積が100m/gの市販酸化亜鉛の顆粒を用いた他は、上記触媒Aと全く同様にして、パラジウム金属として1重量%のパラジウムを担持した顆粒状触媒Bを得た。
触媒C:酸化亜鉛として、8.6〜16メッシュで比表面積が5m/gの市販酸化亜鉛の顆粒を用いた他は、前記触媒Aの場合と全く同様にして、パラジウム金属としてほぼ1重量%のパラジウムを担持した頻粒状触媒(比較例)を得た。
【0020】
2)改質試験
上記の触媒A〜D0.5gをパイレックスガラス製反応管にそれぞれ充填し、反応前に水素を2%含有する窒素ガスを用いて200℃で2時間還元を行った場合と、従来の如く400℃で2時間還元したものを使用した。還元処理後の各触媒を用い、下記の条件でメタノールの水蒸気改質反応を実施した。
O/CHOH=2:1(モル/モル)、
メタノール空間速度=12/時間、
反応温度:350℃
その結果を表1に示す。なお、反応生成物はH、CO、COであった。又、選択率は全反応中のCOまたはCO生成量(モル/時間)/(CO生成量(モル/時間)+CO生成量(モル/時間)で表した。
【0021】
【表1】
Figure 0004245737
【0022】
表1の結果は、本発明の触媒が、メタノールの水蒸気改質反応において、反応前に400℃という高温で還元処理しなくても、400℃で還元処理した場合と同様に高活性、高選択性である上、長期間にわたり高い安定活性を保持し、高い耐久性を有することを実証するものである。

Claims (3)

  1. 酸化亜鉛担体に、活性種としてパラジウム金属を担持せしめてなるメタノール改質用触媒体であって、前記酸化亜鉛の比表面積が20〜100m/gであることを特徴とするメタノール改質用触媒体。
  2. パラジウム金属の担持量が、触媒体に対して0.01重量%〜10重量%である請求項1に記載されたメタノール改質用触媒体。
  3. 請求項1又は2に記載された触媒体を内部に有することを特徴とするメタノール改質用反応器。
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